東南 アジア研 究 10巻4号 1973年3月
最近 のベ トナム共和 国にお け る「海外留学
」
について
- そ の 一 般 的 傾 向 と 日 本
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NAKANO Ⅰ ま え が き 本稿 の 目的は,最近 のベ トナ ム共和 国におけ る 「海 外留学」 の実体 を明 らかにす ることにあ る。 い うまで もな く, いわ ゆ る後進型社会 では,高等教育 の制 度的 な不整僻や教育 ・研究水準 の相対的 な低 さの故 に,特 に近代化 の主 要な荷 い手 た る 「科学 的 ・技術的専 門職業」(
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の人材 を養成す るのに 「ー海外留学」
に依存す る傾 向が著 し く高 いのは, ベ トナ ム共 和国の場 合 も例外では ない。 しか し, そ の国 の, いわゆ る
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(留学生受入れ 国) との外 交関係 な どに よって,留学 先に も多 様 なva
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が生 まれ る。 ま た, 国内的には, どの よ うな人 々 (社会階 層)が, どの よ うなル ー ト (財政 的支援)で,何 を 勉学 す るかが,将来 のそ の国の発展に とって重要 な意味 を もつ ことに な る。 したが って,本稿では, 留学生 に関す る単 な る統 計的数字 の羅列か ら一歩つ き進 んでその中 味 に関す る諸特性 を 明 らか にす る努力を試み た。 す なわ ち, 本稿では, まず 「海外留学」
の一般 的 な展望 (Ⅱ) とベ トナ ム共和 国の最近 の 「海 外留学J
に関す るマ クロ的分析 (Ⅲ)を,主 と して,最近 公表 され たい くつか の統 計煩 を 参照す ることに よって体系 的に行 な うと同時に,後半 では r学生J
を中心 にこっ の ケ-スをや や ミクロに考察 してみた (Ⅳ)。 す なわ ち,一つは, ベ トナ ム政府 の国費奨学金で海外 に留学 した学生 につ い て, も う一 つは私費で 日本- 留学す る (あ るいは, した) 学生 につ いてであ る。1) *関西学院大学社会学部1
)前者については,ベ トナム共和国文部省の 「奨学金および海外留学局」(
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,特に局長のTr
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氏に対 し, また後者については, 在サイゴ ン日本大使館および財団法人国際学友会 (東京 ・新宿)に対 し,資料収集その他で多々御協力をいた だいたことに心か ら感謝の意を表 したい。 613東南 アジア研 究 10巻4早 もちろん, 資料上 の制約や筆者 の能力不足 か ら, ここで展開 した諸事実 ・諸議論 に よって, この間題に関す るすべ てが尽 され た とい うわけではない。 しか し,現在 の ところ, こ うした分 野では,特 に ミクロな事実 の蓄積 は関係当局に よってす らほ とん ど行 なわれ ていない とい うの か現状で あ るか ら, 「海外留学」 の効果的 な政 策立案 や効果分析 のために も,本稿が一つの先 覚的 な役割 を荷 う可能性は決 して皆 無ではなか ろ うと思われ るのであ る。
¶
r海外留学」-- その意義 と現実 -r海外留学」 は,一般的には,国際文化交流 の-具体的現象 と して, 国際 間の相互理解 を強 化す るとい う役割 を荷 ってい るけれ ども, よ り実際的には後進的 な社会 が先進的 な社会 にその 歴 史的経験 (科学 ・技 術を も含 めて)を直接 的に学ぶ方法 と して現在 では重要 な意味を もって い る。 実際,世界におけ る最近 の 「海外留学」 の趨勢をみ て も,留学生 を受け入れ る地域 は, 若 干の変動 を伴 いなが らも, ヨー ロ ッパ (ソ連 を含む) と北米がその第1
位 と第2
位 の地位を 守 り続け てお り,そ の世界的 な シ ェア-は合計 してほぼ70-80%に達す る。 他方, 留学生 を送 り出す地域 は, ヨー ロ ッパ ・北米 を若 干の例外 と して,主 と して アジア ・中近東 ・アフ リカな どの後進地域 で あ り, いわ ゆ る発展途上国の シ ェアーは60%を越 え る コンス タ ン トな値 を維持 してい るoB) やや別 の角度か らこの間 の事情 をみ てみ ると, 「海外留学」 の性格 が も う少 し明確 にな る。 海 外に留学 してい る学生 の 出身地 を,発展 した国 々(developed countries)と発展途上 の国 々2)StatisticsofStudentsAbroad1962-1968,UNESCO,p.19and26. 「受け入れ」状況 1950 1955 1960 1965 1968 Majorregion ofstudy WORLDTOTALI Africa America,North America,South Asia
EuropeandUSSR Oceania (ArabStates) (LatinAmerica) EubLobleurte % Subs?bleurte % nAubAobleurte % nAubAobleu,te % Subs?bleu,te% 107.589100.0 149,590100.0 237,503100.0 349,393100.0 428,883loo.0 7,100 6.6 10,331 6.9 18,238 7.7 27,048 7.7 28,555 6.7 33,873 31.5 42,166 28.2 62.095 26.1 96,623 27.7 143,881 33.5 8,218 7.6 8,928 6.0 10,549 4.4 15,168 4.3 16,147 3.8 8,005 7.4 14,091 9.4 23,991 10.1 50,961 14.6 66,907 15.6 49,844 46.3 72,012 48.1 117,125 49.3 151,485 43.4 164,665 38.4 549 0.5 2,062 1.4 5.505 2.3 8,108 2.3 8,728 2.0 (8,155)(7.6) (ll,443)(7.6) (21,210)(8.9)(40,338)(ll.5)(47,602)(ll.1) (9,090)(8.4) (10,325)(6.9) (12,286)(5.2) (17,798)(5.1)(21,242) (5.0) Developedcountries 85,713 79.7 118,480 79.2 188,131 79.2262 ,94775.3324,763 75.7 DeveloplngCOuntries 21,876 20.3 31,110 20.8 49,372 20
.
8 86 ,44624.7 104,120 24.3 (次ページにつづ く)中野 :最近のベ トナ ム共和国における 「海外留学」について
(developing countries)に分け, またその留学先 を同様に二分 して, 同一 カテ ゴ リー内の留 学 を差 し引 き,二者の問の 「流れ
」
(flow)をみ ると,予想 され るよ うに,発展途上国か ら発 展 した国 々への留学は,そ の逆 の場合 よ り著 しく高い割合であ ることが分か る。 二者間 の学生 の流れ の うち, この方 向の流れは ここ数年 コンスタ ン トに92-93%の値 を維持 してい るのであ る。3) こ うして,海外留学が,少 な くとも発展途上国に とっては,特にその 「近代化」
(主 と して 経済発展を中心 とした社会全体 の構造変革)のための知識 ・技術 の獲得 (-近代化 エ リー ト層 の育底) とい う要請に対 して もってい る意味は きわ めて大 きい とい うことが理解で きる。 たい ていの発展途上 国では,海外留学に依存 しないで, こ うした近代化 エ リー ト層を育成で きる高 等教育の諸制度を も-)てはいないか らであ る。 同時に,近代化 のために必要 な科学的 ・技術的 知識 の多 くが 発展 した国 々に蓄積 され てい るか らであ る。 この よ うな海外留学 の意義を探 るた めには,例 えば, どの よ うな学問領域が留学生た ちに よって学 ばれ てい るかを分析 してみれば よい。 ところで, この主 題 に移行す る前 に, アジアの留学生 と hostcountry と しての 日本に 注 2)つづ き 「送 り出 し」状況 MajorreglOn oforlgln WORLD TOTALI Africa America,North America,South AsiaEuropeandUSSR Oceania Originunknown (ArabStates) (LatinAmerica) Developedcountries Developlngcountries 1962 1965 1966 1967 1968
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te % 266,118100.0 349,393100.0 379,678100.0 403,369100.0 428,883100.0 33,083 12.4 43,476 12.5 45,468 12.0 47,016 ll.7 48,067 ll.2 34,849 13.1 44,057 12.6 49,719 13.1 54,706 13.6 58,999 13.8 17,809 6.7 23,843 6.8 24,912 6.6 27,196 6.7 25,194 5.9 107,228 40.3 146,460 41.9 159,405 42.0 167,767 41.6 182,445 42.5 63,396 23.8 73,647 21.1 78,300 20.6 82,821 20.5 87,919 20.5 2,690 1.0 3,316 0.9 3,922 1.0 4.196 1.0 4,362 1.0 7,063 2.7 14,594 4.2 17,952 4.7 19,667 4.9 21,897 5.1 (38,259)(14.4)(60,020)(17.2)(64,170)(16.9日 67,389)(16.7)(71,818)(16.7) (31,625)(ll.9)(40,104)(ll.5)(43,844)(ll.5)(49,525)(12.3)(48,424)(ll.3) 91,848 34.5 110,125 31.5 119,329 31.4 126,430 31.3 135,542 31.6 167,207 62.8 224,674 64.3 242,397 63.9 257,272 63.8 277,444 63.3 3)UNESCO,ibid.,p.35. 発展途上国と発展 した国々との間の学生の流れ。 ( )は% 合 計 発展途上の国々へ 発 展 した 国々へ 132,161 8,697 123,464 (93.4) 144,750 10,400 134,350 (92.8) 158,651 ll,845 146,806 (92;5) F (92:7) 164,512 ll,937 152,575 178,022 12,252 165,770 (93.1) 189,533 12,923 176,610 (93.2) 203,113 14,988 188,125 (92.6) 615東南 アジア研 究 10巻4号 ついて若干の補足を加 えてお きたい。 アジア人 の海 外留学生は,例 えば
1
9
6
8
年では,その約7
割が アジア以外の地域で勉学 してお り, 学生 の数か らい って留学先で重要 な ものは北米 の3
4.
4
%
, ヨー ロ ッパ (ソ連 を含む)の2
4
.
4
%
で, この両者を合計す ると6
割近い値に な るが, この傾 向は最近の約1
0
年間に大 きな変 化を示 していない。ただ, ヨ-ロ ッパの国 々が若干 アジアの留学生たちに とってほ魅力がな く な って きてい るのでは ないか (これ は1
9
6
2
年 の3
1
.
7
%
か ら1
9
6
8
年には2
4
.
4
%
と減少 してい る) とUNESCO
レポー トは指摘 してい る。4)全体でみ ると,いわ ゆ る hostcountries(外国か らの留学生 を受け入れ てい る国 々) として ほ,米 国の絶対的優位が否定 で きず, ここでは世界全体 の留学生 の約%が勉学 してい ることに な る。 しか も,注 目すべ きは,外国人留学生 の米国内の学生全体に 占め る割合がせ いぜ いその
1
.
5
-1
.
6
%
に過 ぎない とい う余裕ぶ りであ る。 振 り返 って 日本を眺 めてみ ると,受け入れ国 としての 日本は,1
9
6
2
年にはその順位で1
5
位, 世界の留学生 のわずか1
.
8
%
を引 き受けてい るに過 ぎず, しか も,国内の学生全体 に 占め る外 国人留学生 の比率は0.
6
%
であ った。1
9
6
8
年には1
1位で若干その地位 を上昇 させた とはいえ, その 「引 き受け」 シ ェアーは2
.
3
%
と相変 らず小 さい 。5) さて,海外留学生た ちが どの よ うな学科を勉強す るか とい う問題であ るが,専政分野別でみ 4)UNESCO,ibid.,p.39. 5)UNESCO,ibid.,p.43. 主要な受入れ国 (1968年) Country UnitedStatesofAmerica FranceGermany,Fed.Rep.of Lebanon
UnitedKingdom USSR
UnitedArabRepublic Argentina PhilipplneS Japan Austria Switzerland Belgium Australia Rank Numbe
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entrosf%l
l 121.362 28.3 2 36,500 8.5 3 26,783 6.2 4 18,811 4.4 6 16,154 3.8 7 16,100 3.8 8 16,008 3.7 9 12,590 2.9 10 11,300 2.6 11 10,031 2.3 12 8,874 2.1 13 8,858 2.1 14 7,200 1.7 15 7,104 1.7 6 2 2 0 3 4 9 6 7 7 9 2 8 3 1 7 6 6 7 0 8 4 1 0 7 3 6 4 5 1 21.PercentofWorldTotalofforeignstudents
中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」について ると,人文科学 ・教育 ・芸術 な どを勉学す るものが全体 の約
3
割 で, これは漸増の傾 向にあ り, 他方,約2
割弱の学生が工学 (engi
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を勉強 してい るが, これは漸減の傾 向にあ ると 分析 されてい る。6) しか し,留学生 の出身地を,例に よって発展途上 国 と発展 した国 々に二分 してみ ると,二者 の間でその専攻科 目について若干の差異をみて とることがで きる。 例えば,1
9
6
6
年を とると, 先進国か らの留学生たちの うち,その4
割(
4
0
.
5
%)
は人文科学 ・教育 ・芸術を専政 してい る が, 同 じ科 目を勉学す る発展途上国か らの留学生は2
3
.
2
%
と約半分である。 これに対 して, 冒 然科学や工学を勉強す る留学生 の比率は,発展途上国か らの留学生に多 く (各 々1
4
.
2
%,2
0
.
7
%)
,
社会科学 ・医学 ・農学 において も, これを専攻す る留学生は,発展途上国か らきた もの に多い。7) アジアを出身地域 とす る留学生の場合,人文科学 ・教育 ・芸術 を勉学す るものは2
3
.
7
%
で, 工学 の2
3
.
7
%
と同 じ値であ るが,次いで法律 ・社会科学 の2
1
.
7
%
が くる。 以上は,最近 のUNESCO
の調査に よるグロ-パルな海外留学に関す る鳥扱図であ るが,級 進的な諸国におけ る海外留学 の意義や傾 向,あ るいはhos
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としての 日本の位置付け な どもやや明確にな ったか と思われ る。 もっとも,後進諸国におけ る近代化の要請を反映 した海外留学 も, よ りミクロにみれば多様 な問題を抱 えてい ることも事実であ る。 毎年,多量 の留学生が期待 された通 りに祖国-帰 って その社会の発展に貢献す るかわ りに,先進諸国-定着 して しま う,いわゆ る r頭脳流出」 も大 きな問題であ る。 科学 ・技術水準の格差 の現実 もさることなが ら,開発途上諸国におけ る一般 的に低い生活条件や政治的不安定 もこうした問題の根底に根強 く横たわ っている。 海外留学 の 財源の性格,専攻科 目,留学動機,社会的出身階層 な ど多様 な要 因が, こ うした問題を解決す るために考察 ・分析 され る必要があろ う。 そ こで,次には, こうした一般的背景 を踏 まえて,ベ トナ ム共和国におけ る最近 の海外留学 をやや マ クロに分析 してみ ることに しよ う。Ⅲ
ベ トナム共和国における 「海外留学」-- マクロ分析-最近のベ トナ ム共和国におけ る高等教 育については, 別の機会に紹介 した ことがあ るが8), ここでは,不断 の戦火の下にあ りなが ら,例えば学生数でみ る限 り,1
9
5
5
年以降現在 までの着 実な進展が注 目に値す る。 これを大学生数でみ ると,1
9
6
9
-1
9
7
0
年度の大学生数4
6
,
0
5
2
人は 6)UNESCO,ibid.,p.4
7
.
7)UNESCO,ibid.,p.55-56. 8)中野秀一郎 「最近のベ トナム共和国におけ る若干の専 門的 ・技術的職業について」『東南 アジア研究』9
巻3号,1
9
7
1,pp.4
4
7
-
4
6
6
.
6
1
7
東 南 アジ ア研 究 10巻4号
1
9
5
7
-1
9
5
8
年度の ざっと1
0
倍に成長 してい ることにな る。9) しか し,高等教育機 関の着実 な充実に もかかわ らず ,教育- の資源配分は戦時下にあ ってか な らず Lも恵 まれた ものではない ことはい うまで もな く,特に技術的に高度な最新 の専門科 目 では,そ の基礎的 な訓練を含めて海外-の留学に依存す る傾 向は強い。例 えば,一例を医師教 育にみ ると,現在 の医師数が国民1
0
万人当 りの値で 日本の約1
0
分の1
とい う状況 の中で,医師 教育のc
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は年 間2
0
0
-2
5
0
人 の医師を養成で きるに過 ぎず,高等教育に従事す る教師の 養成 も含 めて,海外留学-大 き く依存せ ざるを えない状態 であ る。1.1
9
7
0
年度の現状分析 - 奨学生 ・私費生 ・専攻科 目 ・留学先-それでは,現在 のベ トナ ム共和国におけ る海外留学 は,こ うした種 々の国内的要請に対応 した 合理的 な形を とってい るのであろ うか。 まず,最 も新 しい現状分析か ら出発 してみ よ う。 表1 は1
9
7
0
年度の海外留学生を,何 らかの形 で奨学金を もらってい る学生 とそ うでない学生 (私費 に よるもの) とに分け て,各 々の留学先 と専攻科 目を示 した ものであ る。 表 中,総計の%以外 の%は, 国別に よる専攻科 目の分布を示 した ものであ るが, この年 度の留学生総数は2
,
3
5
2
名 (これは後に示す よ うに最近 の数字 としてほ最高の ものであ る)で, うち奨学生9
3
1
名(
3
9
.
6
%)
, 私費生1
,
4
2
1
名(
6
0
.
4
%)
とい う割合であ る。 奨学生 と私費生 とでは,その留学先,専攻科 目において顕著 な差があ ることが一 日で分か る が,その傾 向は次の よ うな ものであ る。 奨学生では,そ の4
1
.
7
% (
3
8
8
名)が行政 ・警察を専政す るもので あ り, 次いで1
7
.
3
%
の保 健 ・社会学 (ベ トナ ム統計年鑑 では 「保健 ・社会学」が一つの カテ ゴ リ-),それ に各 々約1
0
%
前後の ものが農学,土木 ・交通, 自然科学 ・技術 を勉強 してい ることにな る。 この偏 りは,実 は後に統計を示すが,1
9
7
0
年度には, 奨学生 の8
2
.
4
% (
7
6
7
名)を 占め る公務員がいて,主 と して アメ リカ, マ レーシア,台湾 を中心に こ うした学科 目を修得 してい るか らであ る。 これ ら の国 々を除 くと, 日本, フ ィ1)ピソ, タイ, ニ ュ-ジー ラン ド, オース トラ リアな どが何 らか の奨学金 を受けてい るベ トナ ム留学生 の重要 な留学先 とい うことにな る。 日本は5
.
2
%
の シ ェ アーを引 き受けなが ら,その内訳 では農業, 自然科学 ・技術,保健 ・社会学 の領域で貢献 して い る。 オース トラ リアは保健 ・社会学は 0だが,教育学での貢献が 目につ く。 奨学生 に関す る 限 り, 日本は,受け入れ国 として,ほぼ タイ, フ ィリピン,台湾 な どと同 じよ うな性格を もっ てい るよ うに思われ る。 他方,私費生 の場合は, まず専攻科 目でみ るとその5
3
.
0
% (
7
5
3
名)が 自然科学 ・技術の と ころ-集 中 してお り, これは奨学生 の場合の9
.
3
% (
8
7
名)をは るかに超 えてい る。 次 いで経 済 ・財政 の1
6
.
6
% (
2
3
6
名),保健 ・社会学 の1
0
.
8
% (
1
5
3
名),土木 ・交通の7
.
5
% (
1
0
7
名) と 続 く。 留学先で も,第1
位がベルギ ーの2
1
.
1
% (
3
0
0
名),順次西 ドイ ツ2
0
.
5
% (
2
9
2
名), 日本中野 :最近のベ トナム共和国における 「梅外留学」 について 表1 1970年度留学先 と専攻科 目 (1) 国 名 科 口 名 \ イ ギ リ ス イ ソ ド ベ ル ギ ー 韓 国 カ ナ ダ ア メ リ カ オ ラ ン ダ マ レ ーー シ`ア 日 本 フ ラ ン′ ス フ ィ リ ピ ン シ ン ガ ポ ー ル ニ ュ- ジ ー ラ ンド≡ 学 学 生 そ の 他 保 健 ・ 社 会 学 ジ ャ ー ナ -ズ ム マ ス コ -・ 鉱 業 ・ 諸 産 業 経 済 ・ 財 政 行 政 ・ 警 察 教 育 学 自 然 科 学 ・ 技 術 土 木 ・ 交 通 4 1 (22.2) (5.6 ) 2 2 (33.2)(33.2) -1 1 (20.0) (20.0 ) 1 3 (25.0)(75,0) 16 58 23 (6.4)
(
2
3
.
2
)(
9
.
2
)
3 1 (50.0)(16.7) 1 (0.5)1
2
1 5(
2
5
.
0
) (2.1)(10.4) 12 (18.8) 1 (3.7) 14 (51.9) タ イ …(12.2) (≡.1) -ス イ ス ぎ - (1去.3)(。3.9) 台 湾 凄 3) (芸.4) -7 6 ィ タ .' ア ! (1去.7)(3….4) その 他 の 国 々 … (5.7)(ll.4)(67.9) 1 (20.0) \一 6 1 5lHⅦ一旧 Eii ZI 0 J E 1 02 ( ,^ .l J^ . 7 3 0 2 6 2 3 1 0 1 6 3 2 ( .し ′_\ I L 1 一 一 一 一 t i 18 79 10 1 (7.2)(31.6) (4.0) (0.4) -175 - (96.2) -1 12 2 (2.1)(25.0) (4.2) 1 (100) -42 (65.6) 2 2 (7 .4 ) (7.4) 9 2 (24.3) (5 .4) 52 (31.5) 11 17 (26.8)(41.5) 17 28 (6.8)(ll.2) 2 (33.4) -6 - (3.3) -1 10 4 (2.1)(20.8) (8.4) ヽJ . 5 6 4 5 lHtd \ーノ ヽノ . 5 9 5 8 7 5 1 1 4 .′\ ′_\ \-ノ 4 2 7 一 ( ヽ ノ \一 ノ 9 8 3 2 4 8 4 6 3 iZR iⅦ 柑U 3 (50 .0) 3 1 1 3 (5 .7) (1.9) (1.9) (5.7) ヽノ ) 1 7 1 9 1 3 iHⅦ 旧 nⅦ 旧 計 ヽtノ ヽ′ . ) 9 6 5 8 1 6 0 5 0 1 ( ( ( 4 0 0 6 6 0 2 9 8 5 1 0 4 6 ( 5 2 ( 8 1 4 ( ( 6 ( 2 ( l ( l 1 7 2 1 ( 2 ( 7 4 7 0 5 7 1 4 6 0 3 5 3 ( ( 6 1 4 ( ( 5 ( l ( ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) 4 9 6 5 2 1 9 2 9 0 8 7 4 6 7 91 87 3 1 38 8 19 4 4 161 35 ;931 計 潤 ‡.9 ) (9.8) (9.3) (3.3) (41.7 ) (2.0) (0 .4 ) (..4) (17.3) (3.8)H l。.) 619東 南 アジ ア研 究 10巻 4号 表1 1970年度留学先 と専攻科 目(2) 私 費 生 学 ベ ル ギ ー カ ナ ダ ア メ リ カ 日 本 フ ラ ン ス 西 ド イ ツ ス イ ス 台 湾 その 他 の 国 々 合 計 鉱 ヽノ ヽ ノ ヽノ ヽ′ . 0 8 8 6 4 8 1 0 7 6 4 1 8 2 ( l ( ( iⅦ一 p ヽtノ ) ) ヽ ノ 3 4 8 4 6 5 3 2 7 6 1 0 1 ( ( l ( ( ヽーノ ヽーノ r , ヽJ . 7 6 8 8 1 3 2 1 2 0 2 0 1 ( ( ( ( ) ) ヽ-ノ ) 3 8 8 1 7 2 6 0 7 8 3 5 6 2 2 2 4 1 1 ( ′し ′.\ .J I I L I ) ヽ.ノ ) ) 3 4 2 8 5 8 3 2 8 7 2 0 2 ( ( l ( ( ヽ ノ ヽノ ヽノ ) 0 0 2 7 1 7 5 0 8 5 2 4 8 2 7 6 3 5 9 7 ( ( l ( l ( ) \ノ ヽノ . ) 3 2 8 4 3 4 4 1 7 2 7 4 1 ( l l ( 3 1 ・し ( ) ) ヽノ . ) 0 8 6 3 3 1 1 0 4 1 6 2 ( ( ′し ./.\ ヽ′0 1 01 ′し 7 35 211 2 (2.4)(12.0)(72.3) (0.7) 36 13 (23.1) (8.3) 2 (5.1) 20 5 (51.0)(12.8) 13 (4.5) 62 (39.7) ヽノ . 1 9 3 . ( ヽ ノ 7 5 1 . ′_\ Eiii P 4 0 3 1 ( \′ . 4 5 2 3 2m川tp Eid4 0 6 1 ( 8 1 1 (20.5) (2.6) (2.6) 23 107 753 68 (1.6) (7.5)(53.0) (4.8) I I ヽノ . ) 2 0 1 0 2 5 1 ( dZq ・′ゝ 仁コ 計 ) ) ) ) ) ) ) ) ) 1 8 6 1 1 5 0 1 7 0 1 5 8 0 7 7 8 1 0 2 0 6 1 1 0 9 2 0 2 2 ( 5 1 5 1 ( 9 2 5 1 ( 3 ( 3 ( 1 2 ( 2 ( 2 ( l ( 236 28 53 153 (16.6) (2.0) (3.7)(10.8)
Vietnam SiaiisticalYearbook,p.103,Table♯115より作成.
なお,合計欄以外の表中の (%)は留学先別に よる専攻科 目の分布割合を表わす。 ヽ.ノ 1 0 2 0 4 1,( 1
1
8
.
1
% (
2
5
7
名), ア メ リカ, ス イ ス と続 く。 私費 留学 生 の場 合 , 留学 先 の選 好 につ い て若 干 コ メ ン トを付 け 加 えてお けば , まず フラ ンスは1965年 以来 , そ の長 い文 化 的影 響 力 に もか かわ ら ず , ベ トナ ム共 和 国 との外 交上 の不 和 を反 映 して, それ まで の 首位 の座 を一 挙 にす べ り落 ち る こ とに な った 。 しかし, ベ トナ ム共 和 国に お け る フ ラ ンス語 教 育 の影 響は, これ らフラ ンス語 文 化 の下 地 を もつ学 生 た ちを ベ ル ギ ー, スイ ス, カナ ダな ど- 向か わ せ る ことに な る。 他方, アメ リカの ベ トナ ム社 会 に対 す る積 極 的 介 入 に よ って英 語 の普 及 が 伸 展す るにつれ て, 奨学 生 を 中心 に , 私費 留学 生 に もア メ リカ- の コ ンス タ ン トな選 好 が定 着す る よ うに な った と思 われ る。 西 ドイ ツと 日本 は語学 の 点で は特殊 な位 置 に あ り,共 に, 語学 に対す る一 定 の能 力 を修 得 す る以前 に外 国- 出掛 け られ る とい う, 留学 先 と しては特 異 な存在 で あ る。 これ は, 主 と して 両 国共 , 近 年英 語 の普 及 が著 しい ことか ら, 第三 国語 と して の英語 を 若 干利用 して コ ミュニケ ー シ ョンが 可 能 で あ る とい うこと と, 加 え て, この二 つ の 国で は 留学 生 の専攻 科 目が 自然科学中野 :最近のベ トナム共和国における 「晦列留学」 について ・技術で著 しく高 い こと,すなわ ち,人文 ・社会科学 の場合 よ り語学力の- ンデ ィが小 さい こ ととあい まって,近年 ベ トナ ム共和国か らの私費留学生 の殺到 を見 るに至 った と考 え られ る。 西 ドイ ツと日本が 自然科学や技術 の方面で大 きな貢献を してい る (これ に続 くのは カナ ダ, ア メ 1)カであ る)の とは対照的に,保健 ・社会学ではベルギ - とスイス,経 済 ・財政ではスイス (次いでベル ギ ー, カナダ, アメ リカ)が重要な役割 を演 じてい るよ うに思われ るが, これ ら は いずれ もフランス語圏で あ る。 か くして, ベ トナ ム共 和国におけ る海外留学 の現実を要約す ると次の よ うにいえ よ う。 (1)奨学金を もらってい る留学生 と私費 の留学生 との間には,その留学先お よび専攻科 目で顕 著 な差異があ る。 (2)奨学生 (主 として公務 員)は,行政 ・警察な どの実務的科 目を修得す るため, アメ リカ, マ レーシア,台湾 を中心に留学 してい る。 (3)私費生は, 自然科学 ・技術,社会科学,医学 な どを勉学す るために, ベルギ ー,西 ドイ ツ, アメ リカ, 日本, スイスを中心に留学 してい る。 (4)西 ドイ ツと日本は,私費生 の うちで 自然科学 ・技術を勉学 す るものを多量 に受け入れ, フ ランス語圏のベルギー, カナダ, スイス,な どでは保健 ・社会学,社会科学 (経済 ・財政)を 学ぶ私費生 を受け入れ てい る。
2.
公務員 と学生,お よび性差に よる選好傾 向 次に,上 に述べた事情を も う少 し詳 しく分析 してみ よ う。 表2は,奨学生 について,公務員 ・学生 ・その他の カテ ゴ リーお よび男女 別に よって,その留学先 と専攻科 目とを分析 した もの であ る。1
9
6
5
年以来,1
9
6
9
年 を唯一 の例外 と して,奨学生に占め る公務員 の割合は7-8
割 に 達 してい る。 奨学生全体 に 占め る女性 の割合は, この期間中,1
9
7
0
年 の8.
5
%
が最低で,1
9
6
5
年 の2
0
.
9
%
が最高であ るか ら,漸減の傾 向にあ るといえ るか も知れ ない。 しか し, これ は,公 務員におけ る男性 の優位 に よるもので, 学生 の場合には, 女性比は,1
9
6
9
年 を例外 と して,2-3
割強の ライ ンを維持 してい る。 奨学生一般に関す る留学先 と専攻科 目についてはすでにす ぐ前の ところで分析 したので, こ こでは,男女差 と奨学生におけ る純学生 とい う属性 に注 目しなが ら特徴を考 えてみ よ う。 奨学生 におけ る女性比は 漸減の傾 向に あ るが,1
9
7
0
年度で特 に女性比 の高いのは, イギ リ ス, カナダ, ニ ュ-ジ-ラ ン ド, アメ 1)カ, スイスな どであ る。 実数 の点で,やや まとま りの あ るものでいえば, 学生 の場令 も, アメ リカの4
4
.
7
% (
3
4
名), ニ ュージ-ラン ドの3
5
.
0
%
(7名)が高い。 これは主 と して,女性 の専政す る学科 目との関連か らきてい るのであろ う。 実際,平均的に も,女性は,教育学(
4
5
.
2
%)
,経済 ・財政(
4
2
.
1
%)
,保健 ・社会学(
5
0
.
0
%)
の 3専攻科 目で高 い割合を示 してお り,逆 に,土木 ・交通や行政 ・警察ではほ とん ど negligible な数値を示す に過 ぎない。 ただ,経済 ・財政では公務員の女性は皆無で,女学生が上 の平均値 621東 南 ア ジ ア研 究 10巻4号 L \__′ \_∫ ( 車 聾 co 亜 朴 鮮 ) 皿 玄 督 瀞 .n r 載 累 朴 駈 コ 6
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623東商 アジア研究 10巻4号 表3 1965-1970 性別 ・カテ ゴ リ-別留学先 お よび専攻科 目 (私費生 の場合) (1) 1965 1966 1967 1968 1969 1970 ベ ル ギ ー カ ナ ダ ア =H フ メ リ カ 本 ス ソ ーフ ..l I:) /I: ..I i 2 3 .し ( 7 3 8 6 9 4 2 2 3 ヽノ ヽー ′ ヽI ノ 7 0 7 0 6 0 6 0 0 0 3 0 2 1 4 1 5 1 ′し ( ( ′..\ ( ′し \ノ ′ ヽ一 . ヽ ノ 4 0 8 1 5 3 1 . 8 . 8 . 1 8 1 5 2 0 2 3 4 ヽI \ー ノ 7 5 1 1 9 . 5 . 3 7 4 4 9 8 .) \ー ′ 8 0 9 0 0 0 4 0 7 1 8 1 し ′.ー ・し 3 2 4 627 1・(壬喜去) 1,076 2(2 /\ ヽ′ ヽ ノ 2 1 5 3 2 . 4 . 2 6 3 4 ヽ-ノ 7 4 4 . 6 19 \-ノ 9 0 4 0 8 1・し EiiZ q 0 5 0 . 4 8 '9 1 ( (2謂 198 (3去?岩)i(927?23) (乏ヲ58) 95 (2㌔8)i(9㍍…) l l (1…ヲ壬) 228 (11誓); (…≡岩) 西 ド イ ツ ミ(23?52) 261 E"■.也 6 0 5 . 1 1 1 iZR ヽ-ノ l l 0 lZq 々 国 . 0 の . 7 他 州 9 の 1 そ ⋮ 音 楽 ・芸 術 農 学 土 木 ・交 通 自然科学 ・技術 教 育 学 経 済 ・財 政 鉱 業 ・諸産業 \ J . 1 0 2 0 4 1 ' ( l 23 (1.6) 107 (7.5) 753 (53.0) 68 (4.8) ) ヽ-ノ 6 6 8 0 3 . 2 . 2 6 2 1 ( J/l l 8 0 1 27 (100)) (10.6)局 ..) 31 292 (487g)) 97.4) 152 1 (100) 1 12 .: 38 (30.8)1(97.4) 289 320 398 計 女 ヽ.ノ ) ヽ ノ 8 2 1 0 9 5 0 . 3 . 4 . 1 7 1 9 2 8 2 2 3 了し ′し .し 222 627 (26.1) ヽ-′ ) r ノ 6 0 7 1 6 0 . 5 . 3 . 0 7 9 6 6 5 /し ./.\ ′し 4 8 5 2 2 ) r ′ ヽ一 . 0 5 5 9 1 6 1 . 8 . 6 . 2 5 8 ./\ l ′L iZq 1,075 (233?≡)い 1子吉) 94 198 (32.2) 29 94 (23.6) 59 186 (24.1) 29 228 (ll.3) (5i Z1 1 6 3 . O l ′し 6 1 2 Eid 2 4 7 . 7 4 JL 0 8 1 27 1,076 。2芸チ畔
ら
芸?50 ) 1,075 1 1 21 (8.72)至 (133) 102 5 t 106 (4.7)k 99.1) 93 660 (12.4) 38 30 (55.9) 141 748 (99.3) 68 (100) (。。ヲ…)∼(9…ヲ…) 17 ミ 17 ll (60.7)H 60.7) 21 2 0 0 6 1 6 8 2 iZq 3 3 2 円t一 p ・、-︰ --) ヽノ ・ 8 (2.7) 2 (1.6) 5 (2.0) ヽ.ノ 1 0 10 一 iZq 4 (2.6) 2 ./し \ノ. ) 1 6 1 5 , .. 2 . EiiZ I Eid 1 9 5 7 0 0 一 し ノー.\ ) ) ヽ-ノ 4 8 00 8 8 9 . 8 . 3 . 3 1 5 ( 1 5 /.\ ( i414 (39?去)i (1.7) 7 r ll 10 (41.2)1(39.3) 一 t I ( 5 ( ′\ l O か i 8 の l の 5 両 l の 1 2 95 . 一 3 50 山 一 S I Eid 4 0 0 1 ∼J ヽ-′ 、-∫ 1 100 五 ・ 5 ( 9.L l 1 (100) 5 (100) 4 (1100)0 1 (90.9)中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」について 表3 1965- 1970 性別 ・カテゴリ一別留学先および尊攻科目 (私費生の場合) (2) 計 計 l 男 r 女 マ ス コ ミ・ ジャ-ナ リズム 保 健 ・社会学 そ の 他 学 生 そ の 他 (3誓) 20 (62ヲ…) (la?83) 91 (40?≡) 53 (100) 153 (100) 20 33 (62.3) \ノ 2 5 6 . 0 4向一u 1 9 女
Vietnam StatisticalYearbook,p.104,Table#116,andp.105,Table♯118より作成. なお,表中,合計欄以外の 「女」欄内の (%)は留学生別 ・専攻科 H別の女性比を表わす。 を荷 ってい る し, また女学 生 では公務 員の女性 に くらべ て,農学 と自然科学 ・技術で よ り高 い 値 を示 してい る。 私費生につ いて同様のデ-タを示 したのが表
3
であ る。 私費生 におけ る女性比は概 して高 く(
2
4
%
以上 :最高は1
9
6
8
年 の4
0.
3
%)
,特 に学生 以外ではい っそ うその値 は高い。 もっとも私 費生 のほ とん どが学生であ るか ら, ここでdomi
nant
な傾 向は私費で留学 す る学生層 のそれ で あ るとい うことにな る。1
9
7
0
年度の女 子私費留学 生の留学先 に関す る選好 は,第1
位が ベルギーで9
4
名,次 いでスイ ス7
2
名, アメ リカ5
9
名,西 ドイ ツ3
1
名 と続 くが,国別の女性比 では,私費生全体で, スイスの4
8.
7%
が最 も高 く, ベルギ ーの3
4
%
, アメ リカの2
5.
6
%
と続 く (フランスの1
0
0%
は実数が1
と小 さす ぎるので除 く)。 この点では, 日本,西 ドイ ツが いずれ も平均値2
4
.
3
%
の約半分の値 で,各ヵ
ll
.
3%,1
0.
6%
であ るが, これは奨学生 の場合 と同様,女性 の専攻科 目と深 い関係が あ る。 す なわち,女性は私費生 の場合 も,教育学(
5
5.
9%)
,財政学(
4
0.
3
%)
, マス コ ミ ・ジ ャーナ リズ ム(
6
2.
3
%)
,保健 ・社会学(
4
0.
5%)
と高 い値を示 し,逆に,農学,土木 ・交通, 自然科学 ・技術 では低 い値 を示す。奨学生 の場合に比べ て顕著 な点は,
私費生で女性 の鉱業 ・ 諸産業 の値が高 い こと, マス コ ミ ・ジ ャ-ナ リズ ムでは絶対数で も,女性比で もよ り高 い値 を 示す ことであ る。3.
歴史的傾 向性-1
96
3
年∼1
9
7
0
年-次に,上 にみ て きた よ うな現象を も う少 し長い時間的パースペ クテ ィブの中で検討 し, ベ ト ナ ム共和国におけ る海外留学 に関 して何 らかの傾 向的特性を探 り当ててみ たい。a.
留学先の選好傾 向 表4
は1
9
6
3
年か ら1
9
7
0
年 までの期間 中,奨学生 ・私費生別にその留学先を分類 した もので, 表 中の%ほ各年度の留学生 の国別分布を示 してい る。 この期間中,やや粁余 曲折はあ るが,海外留学生 の数は1
9
7
0
年 の値 を最高に して漸増 の傾 向 にあ るといえ よ う。 い うまで もな く,海 外留学生 の数は,財源確保 の難易や国家権 力に よる海 625東南 アジア研究 10巻4号 表 4 1963-1970 奨学生 ・私費生別留学先 (1)
1
9 6 3 計 計 イ ギ リ ス計
_--;_打
軒生 「 衰l 生 1,014 480 534:1,305 574 731i 759 492 267 (100)(47.3)(52.7) (100)(44,0)(56.0):(100)(64.8)(35.2) 圭 (1T芸) べ - ギ - t(..≡) カ ナ ダ 10 4 (2.1) (0.7) 5 (1.0) 44 42 2 k 4.3) (8.8) (.
.
4
) 0 ・ し ヽ I 7 2 1 ・ L Ei imu 8 6 0 ・ しJ
,4
7 0・
/ r ・7
5 0 ( 67 (5.1) ヽノ 9 5 4 . 8′し 0 2 し ー\ \ I r ノrノ
l 1 3 4 85
. 1.
ァ メ リ カ 】。1崇5
,(2T…
) 。。ヲ…)に1喜?8
9)。2吉?
9
4) (5ヲ
…) マ レ ー シ'ア 日 本 フ ラ ン′ス
フ イ リ ピ ソ ニュ-
ジ- ラ ン ド シ ン ガ ポ ー ル 383
4
(3.7) (7.1) (..享)L 3チ…
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4) 1∫ 購 (3チ75) (0・2)i(o・11) (0・茎)l
l
l
1ヽ
′ 1 . 1 3 2EZqヽ
ノ 2 7 8 . 3 7 3 1\ 3 (ヽ
ーノ8
8 1 . 1/
.\ 2ー\ ヽノ ′ 3 3 1 . l iZq 271
\
弓7
0
8
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5.1\ \ I 2 4 0 一 ・ し \ ノ ヽノ ′6
3 3 7 1 . 1 .冒 ド イ
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イ
ス
14
2
(1.4) (0.4) (2チ
喜
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I 58 8 . 41 ( \ I0
5 2 . 3nu
t旧Eii
d1
6 2 .1
ヽ一 / 2 1 1 . 2 qL Hl ヽ.ノ 4 1 1 . 1ヽ
一ノ6
0 日 ヒ (\
ーノ6
5 0 ′ .\ \、 ノ7
0 1 . 3q
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d3
8 2 . 日り iZ g ヽノ ヽ1.. 5 6 5 9 1 . 2 0 t/ l \一 ヽI ・ 5 1 9 5 1 . 1 . 1 1 ・/ ′し .ヽ
1 2 2 t 1 2 ・ /し \ノ \′ l 1 2 3 0 0 L L G iiZ! 6 81
0 .′ t\ GiiZ! 5 1 1 . 2.し 台 湾 E(181PZ
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)(2由
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S
, (o・2,i ォ - ス トラ リア :(2㌔
(。ヲ
2) 。。.去)L(1ヲ喜) 。。発) - 2 その 他 の 国 々 ∈(7ヲ 3) (2千里)
(1372)巨
(2誓
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77
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) 8 7 3 6 7 6 4 2 1 22
5 1 33
8 4 82
44
8 1 2 2 4 51
3 7 2 5 1 , . 6 . 3 . , 3 . 2 . 7 . . 1 . 1 . . 4 . 4 . 2 . 3 0 3 1 7 0 6 4 4 0 0 2 2 0 9 8 4 ( ( 1 2 ( ( ( l ( ( ( ( ( ( ( ( / ・/ . /計
1,347 940 407 (100)(69.8)(30.2) 10 10 (0.7) (1.1) -109 11 98 (8.1) (1.2)(24.1) 75 46 29 (5.6) (4.9) (7.1) 249ヽ
′ ′\ 181 76\ーノ 1( 7 73Eid7 9 . 5 81 ( \J . 6 7 3 . 3 5 3 ・/ ヽ′ . 6 9 3 . 3 4 21し J 45
27
18 u 3.3) (2.9) (4.4) i(o・4) (0・6) 巨(誓 (1壬;≡) -1 弓(1・2) (1・6) (0・2)1
1
k o.1) (0.1) -77 26 51 (5.7) (2.8)(12.5) 3 3 (0.2) (0.3) 〟 140 9 131 (10.4) (1.0)(32.2) 115
110 5 (8.5)(ll.7) (1.2) 4 3 0 ・し /_\Eid
1
2
0iZq Eiid 3 6 4 . 4 lZq Eid 4 3 11 11 .8) (1.2)中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」について 計 イ ギ リ 表 4 1963- 1970 奨学生 ・私費生別留学先 (2) 計 望
≦整
亘 -, ll:i 2,059 1,523 536 ㌦ ,375 667 708 !1,761 912 849F2,352 931 1,421 (100)(74.0)(26.0).(100)(48.5)(51.5) (100)(51.8)(48.2).(
1
00)(39.6)(60.4) Eid 4 3 0 ( Eii Z1 4 2 0 iZq ス ベ ル ギ ー カ ナ ダ ア メ リ カ (0.豊) (..64) .:(..≡) (0.苧) (..≡)⊆(。チ冨)(言…) (..i) (5.8) (..182)(2去?.7)k詔 ) (0.,)(19.4)..(8.6) (1.1去)(1去霊)!(133?喜) (0.5)(21.1) 119 6 137: 152 5 300 Eid 4 7 6 . 4 iZ g \ .ノ . 3 2 3 . 6( Eiid 2 8 4 . 2 ︻ Ⅶ p ld 5 6 7 . 3( Ei d 7 1 9 . 8 1 ntp Eid 0 6 2 . 4 7 2 qL Eid 7 1 1 . 5 5 2 ( - レ ー シ ア ;(2壬警)(248莞 ) 11 木 フ ラ ン ス フ ィ リ ピ ン ニュ ージー ラン ド シンガ ポ ー ル 西 ド イ ツ タ イ ス イ ス 61 35 (3.0) (2.3) 1 1 (0.0) (0.1) G ii Z1 1 2 0 dZq . 1■ nHt 3 1 6 . 4 E Z q F 肌u 4 1 6 . 3dZ q F J 1 6 9 2 . 4 dZ q p nq 2 1 0iZ q EiiZ I 8 4 2 . 1lZ q F J一 1 2 0 向 p ) 9 2 0 . 1 7( F Jt 0 3 1 . 1 5同一 ロ 72 Eid 7 7 5 . 2 8 1 lⅦ L U 3 61 ㌔ 41 16 Eid 55 1 J q Eid 0 22 iZR 252 252 (18.3)(37.8) Eid 52 1 . 2 ll p E ii Z 1 5 1 1. 1 rt p Eid 8 3 1 . 1 bL p 8 6 1 4 5 8 1 (3.5) (1.2)(10.1) 30 13 17 (1.5) (0.9)(
3.2) 151 4 147 (7.3) (0.3)(2
7.4) (12.2) Ei d lⅣJ ︼ 1 6 0 6 6 . 4 . (2?昌)Fl(i?59) (..芸) (去m) 1 127皇 500 250 250ヽノ 6 7 1 Ⅶ u Eid 9 6 2 iZn ︼■ Jt 3 1 2 .′し 5 0 ヽノ 日 リ i Z g tⅣ J1 3 66 lu 一p ′し 2 62 Eid (7.7)(14.8) 180 33 1。7弓(;ム;) (19二;) 257 (3.6)(17.3)(13.0) (5.2 )(18.1) l id l i Z! 4 2 8 5 . 0 . 0 3 7 ( l ( Ei d 8 7 一 16 3 ・ 2 lⅦ 一u Eid 8 7 1 2 ・ 一 ( 16 15 (1.2) (2.2) 116 (8.4) t■nHt l 1 0 ︻ut p Eid 3 0 1 . 16 r : ( EiiZ 1 3 4 0 ( 台 湾 !(謂 )(1喜子3)(
1.…)∼(3誓) (6チ23) 9 (1.3)
三三A: 嵩 ;……; '(:;9;',:03:1臨 …; (0.≡) 89 (9.8) -2 3 (2.5 ) I 19 4 (2.1) (0.5) 4 (0.4 ) 4 304 (0.4)(35.8) Eid 9 1 1 . 2 l u Lu Eid 9 1 1 . 1 〆 LU Eid 7 1 0 . 1 6 ( 2 1 1 (0.1) (0.1) (0.1) 6 4 64 (2.7) (6.9) 42 27 15 (1.8) (2.9) (1.1) 11 11 (0.5) (1.2) 345 53 292 (14.7)(5.7)(20.5) 3 7 37 (1.6) (4.0) 14 93 163 7 156 (1.5)(ll.0)(6.9) (0.8)(ll.0) ヽ -ノ 6 1 5 . 6 i Z q Gid 6 2 5 . 3 lⅦ 川p 166 165 1 (7.1)(17.7) (0.1)㌢
64 59 5 ; 58 41 17 vietnam SiaiisiicalYearbook, p.1
0
7,Table辞 120より作 成 。 ( ) 内は % 627東南 アジア研 究 10巻4号 外留学 の法的規制 の強弱に よって大 きく影響を受け るわけであ るが,す でにみた よ うに,留学 生 の漸増は世界的な文化交流 の活動 に平行 して増大はすれ,減少す ることはなかろ うと思われ る。 期間中, ベ トナ ム共 和国においては
,1
9
6
7
年 まで奨学生 の割合が増大 し,その後今度は私 費生の割合が漸増 してい る点が 目につ く。 まず,全体的に,留学生受け入れ の シ ェアーの観点か ら,1
9
6
3
年当時隆盛 を きわ めていて昨 今全 く衰退 してい るケース,逆 に1
9
6
3
年当時は問題にな らなか ったが,昨今非常に伸びてい る ケ-ス,それか ら比較的全期間を通 じて コンス タン トな実数を示 してい るケ-ス, を 各々眺め てみ ることに しよ う。1
9
6
3
年当時,受け入れ シ ェアーが1
0%
を超 えてい るのは アメ 1)カ(
1
4
.
3
%)
,フラ ンス(
3
7
.
7%)
それに台湾(
1
8.
4
%)
であ る。 これ ら3
国で当時 ベ トナ ム共和国留学生 の7
割 を引 き受け てい た ことにな る。 この うち, アメ リカは, コンス タ ン トに2
0%
前後の ライ ンを維持 して きた。む しろ,漸増 とい うべ きであろ う。 全世界的にみ て もアメ リカは受け入れ 国 としては第1位の実 縞を もち,1
9
6
8
年で全世界 の留学生 の2
8.
3
%
を受け入れ てい るのであ るか ら, この数値は決 し て大 きい とは言えない 。 フランスは1
9
6
4
年には実 にベ トナ ム共和国の海外留学生 の半分以上を 引 き受けていた ことに な るが,1
9
6
5
年以降,そ の役割は大幅に後退し
た。台湾は,当時はむ し ろ私費生 の受け入れ 国 として重要 な役割を演 じていた。補足す るまで もな く,東南 アジアの諸 国 と同様ベ トナ ムに も多 くの中国系 ベ トナ ム人 (俗に華僑を呼ばれ る)が いて子弟を台湾や香 港で教育 していた。 しか し,昨今 の台湾 はむ しろ奨学生 の受け入れ国 として重要な役割
を果た してい る。 もっとも,その重要性 は漸減の傾 向にあ るとい うほかはない。 それでは,1
9
7
0
年の時点で,1
0%
以上 の シ ェアーを引 き受けてい る国 々は どこか と眺めてみ ると,ベルギ ー(
1
3
.
0%)
, アメ リカ(
2
1
.
3
%)
,日本(
1
3.
0%)
,西 ドイ ツ(
1
4
.
7%)
の4
国が 浮かび上が る。 す でに言及 した アメ リカを除 くと, まず ベルギーは同 じフランス語圏 と して, フラソスの後退 したあ と,主 として私費留学生を中心にそ の勢力を伸ば してい るのであ り,着 実に漸増 の傾 向を示 してい る国の--▲つであ る。 日本は,1
96
8
年以降実 に ここ1- 2
年 の問に急 にその シ ェアーを拡大 してい る。1
9
6
7
年 まではむ しろ3%
を少 し上 回 る値で停滞 していたか ら であ る。 同 じことは,西 ドイ ツの場合 に も言え るのであ り, ここで も私費生を中心 に しなが ら の1
9
6
8
年以降の伸びには驚 くべ きものがあ る。 これ以外の重要な国 々とい うことになれば, カナダの シ ェア-は比較的 コンスタ ン トであ り, マ レーシア とスイスは一時期伸びて昨今やや停滞気味であ り, オース トラ リアもカナダと比べ るとやや低 い シ ェア- (3%
前後)ではあ るが コンスタ ン トの部類に入 るといえ よ う。 以上 の点を,奨学生 と私費生 とに分けて考 えてみた らど うな るであろ うか。 すでにみた よ うに,奨学生 と私費生 とでは,留学先や尊 攻科 目にお いて一定 の選 好傾 向があ った。例 えば, ベルギ ーは, フラ ンスの肩代 りを始めた1
9
6
6
年,全体 としては8.1
%
の シ ェア中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」について -を引 き受 け ていただけに もかかわ らず,私費生 につ いては
2
4
.
1
%
を引 き受け, これ は 同年 の スイスの3
2
.
2
%
に 次いで高 い値 なので あ る。 この よ うな観 点か らみ ると, まず アメ リカは奨学 生 で2
0
%∼3
0%
台 の シ ェア-を一手に 引 き受け なが ら,私費生 で の シ ェア- も着実 に伸ば して ゆ くことに よって首位 の地 位を保 ってい る。 カナ ダは当初奨学 生受け入れ 国であ ったが,昨今 では私費生 の受 け入れ 国に な ってい る。 そ して,全体的にみれば,す でに指摘 した よ うに,む しろ コンス タ ン トな シ ェアーを維持 してい るのであ る。 いわ ゆ るベルギ ー型 の,私費 留学生を 多量 にかか え こんで シ ェア-を伸ば した国 々には, 日本 と西 ドイ ツ, それ に スイスを あげ るこ とがで きる。 いずれ,も1
9
6
6
年 以降か ら私費生 の受 け入れ を中心に して 著 しい伸 びを示 して き た。逆 に,奨学 生を中心に 比較的高 い シ ェア-を維持 して きた国 として, マ レーシアが あ る。 マ レーシアは, 他の国 々と同様に, フラ ンスが後退 した1
9
6
6
年 (この年, マ レーシアは, アメ リカを押 えて, ベ トナ ム共 和国留学生受け入れ では第1
位
,実 に2
4
.
9
%
を 占め てい る) 以降, 比較 的高 い値 を維持す るが ,そ の中味は奨学生であ って,1
9
7
0
年 の全体的 シ ェア一月ま7
.
7
%
で あ るに もかかl)らず ,奨学 生 のそれ は1
9
.
6
%
とアメ リカの2
6
.
9
%
に次 いで高 く, これ に比肩 し うる値 は台湾 の1
7
.
7
%
のみ であ る。 同様 なパ タ- ンは, フ ィリピン,台湾, オース トラ リアに み られ る。 以上 の分析 か ら,最近 のベ トナ ム共 和国の海外留学 を留学先 とい う点か ら眺 めてみた場令, 次 の よ うな結論的要約を導 くことがで きよ う。 (1)1
9
6
3
-6
4
年当時,主 と して私費生 を中心に, しか し全体 と して高 い受け入れ シ ェア-を 保持 していた フラ ンスは,そ の後急激に後退 して しま う。 (2) アメ 1)カは, この期 間中, 奨学 生は コンス タ ン トに(
2
0
-3
0
%)
, 私費生 の割合 は漸増 させ なが ら,結 局,昨今におけ る首位 の位置を確保す る。 (3) ベルギ ー, スイス, お よび西 ドイ ツ, 日本は,前二者 は1
9
6
6
年 以降,後 の二者 は1
9
6
9
年 以降,私費生 の受け入れ を 中心に急速にそ の シ ェアーを拡大 した。 (4) マ レ-シア,台湾 , オース トラ リアは,主 と して奨学生 の受け入れ を 中心に して,やや 高 い シ ェア-を保持 してい る。 ちなみに,各年 度 ごとに奨学生,私費生 別で受 け入れ シ ェアーの第1
位 お よび第2
位 を拾 っ てみ ると次表 の よ うにな る。 表4- A 「受 入 れ 国」 の 順 位 位 位 1 2 第 第 生 学 奨 ≡;ニ三萱言メ )'芸 i,7ィ
メリ
リt?,/F7VI.r*7 第2融 台 湾 ≦ァメ.)カ i7{/I*7】-
ー ;ベルギー ベルギー マレ-シアiアメリカ rアメリカ アメリカ !マレ-シアiマレ シア 西 ドイツ !西 ドイツ )ベルギ-629東南 アジア研 究 10巻4号 表5 1963- 1970 奨学生 ・私費生別専攻科目 (1) 計
.
I
.
:
- I,;il
l
J:一 ・・i
計 農 学 土 木 ・交 通 自然科学 ・技術 教 育 学 行 政 ・警 察 経 済 ・財 政 鉱 業 ・諸産業 -マ ス コ ミ・ ジャーナ リズム 保 健 ・社会学 そ の 他 1.010 44 8 1,3
0
5 5
74
731 (100)(47.3)(52.7)j l】 OO)(44.0)(56.0) 70 64 61 122 105 17 61 57 78 17 47 16 31 86 36 50 (4.6) (3.3) (5.8).;(6.6) (6.3) (6.8) 24 19 17 43 2 / . \ ヽノ 2 3 0 lⅦ 柑p E id 9 5 1 . 1 ′ L Ei i Z! 8 5 r: ./ \ \ ノ 4 8 0 ′ L Eid 2 2 1 . 1 同 一 p 1 4 一 2 ( ヽ ノ ) 1 4 0 5 \ ′ ヽ ー ′ 7 3 1 8 1 . 8 .針
萱 750 492 267 (100)(64.8)(35.2) 50 (10.2) 4 8 (9.8) ヽ ノ \ー ノ ヽ︼ ノ \ー ノ ) ) ) 9 4 7 7 9 9 5 1 6 2 6 4 2 4 7 ・ 7 . 2 , 2 . . 6 . 1 . 1 6 5 5 5 1 3 2 3 1 ( ( ( l ( ( /し ( 9 4) 7 7) 9 9) 5 1) 1,347 940 407 (100)(69.8)(30.2) 131 130 1 (9.7)(13.8) (0.2) 25 15 10 (1.9) (1.6) (2.5) 234 80 154 (17.4) (8.5)(37.8) 109 53 56 (8.1) (5.6)(13.8) 468 468 (34.7)(49.8) 156 34 122 (ll.6) (3.6)(30.0) 68 23 45 (5.0) (2.4)(ll.1) 14 12 2 (1.0) (1.3) (0.5) 73 59 14 (5.4) (6.3) (3.4) 69 66 3 (5.1) (7.0) (0.7)b.
専攻 科 目の選 好傾 向 表5
は,奨学 生 ・私費生 別に専 攻 科 目選 択 の傾 向を時 間 的に考 察 してみ るために掲 げた もの で あ る。 正 確 な クロス集計 を踏 まえない と留学 先 と専 攻科 目の関係 の歴 史的 な変 化 を述 べ る こ とはで きな いが,そ の大 雑把 な輪 郭 は,表4と表5をに らみ合 わせ て, あ る程 度推 測す ること がで き よ う。 先 の留学 先 の分析 に な らって, 盛衰 の傾 向を如実 に示 した り, また コンス タ ン トな値 を保持 してい る専 攻科 目につ い て全体 的 な考 察 を行 な い,そ の後 ,奨学 生 ・私費生 別 の分 析に 入 るこ とに しよ う。1
9
6
3
年 当時,専攻科 目で高 い割 合 を示 してい るのは,教 育学6
2
.
8
%
, それ に保健 ・社 会学 の1
0
.
3%
な どで あ る。 この各 々の歴 史的構 造 を辿 ってみ る と, 前者 は1
9
6
6
年 以降急 減 して しま い, 昨今 で は4%
程 度 で あ る。 後者 は特別
に規 則的 な傾 向を もたない。他方, こ こ- ,二午著 し く高 い値 を示 してい る ものに 自然科学 ・技術 ,行政 ・警察,それ に経 済 ・財政 が あ る。 自然 科学 ・技 術 は1
9
6
6
年 以 降急 ピ ッチで伸 び てい るが,行政 ・警察 は1
9
6
6
年 に最 高値3
4
.
7
%
を マー クし,そ の後漸 減 の傾 向に あ る。 経 済 ・財政 は1
9
6
6
年 以降約1
0
%
程 度 の コンス タ ン トな シ ェア ーを保持 してい る。中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」について 表 5 1963-19
7
0 奨学生 ・私費生
別専攻
科 目 (2) 計 計 農 学 土 木 ・交 通 自然科学 ・技術 教 育 学 行 政 ・警 察 経 済 ・財 政 鉱 業 ・諸産業 マ ス コ ミ・ ジャーナ リズム 保 健 ・社会学 そ の 他 2,059 1.523 (100)(74.0) 238 234 (ll.6)(15.4) 63 49 (3.1) (3.2) 410 160 5 6 0 2 ( GZq 2 dZg 同一u ) ) )ヽノ
6 0 4 7 4 6 0 6 3 . . 1 . 5 . 86 82 (4.2) (5.4) (0. 617 592 (30.0)(38.9) 229 99 (ll.1) 23 (1.1) 34 (1.7) ヽノ . 5 6EZq 2 . 3 . 4 1 4 ( 2′_\ ) ) \-ノ 4 7 5 7 0 3 l ′_\ ./_\ ヽ、ノ 00 5 0 . 7 1 5 ( ) 7 5 6 . 6 84 一′_\ 5 ) 7 0 3 0,1 EiiJ 4 6 0( EiiiZq 4 1 3 . 5( ヽノ 8 8 3 . 2 4/\ Eid 8 7 1 . 27LU EiiZ 1 1 7 5 . 3lⅦ一u 7 4nt一u ヽ︼ノ . 4 6 8 . 21 ′LE5iia 3 8 2 . 4 0 3 ) 9 ) 3 7 3 9 3 . 3 . l ) ) ) ) 6 0 1 9 6 0 5 9 7 0 2 . 0 . 1 . .1 1 6 1 6 3 7 1 ( ( ′L 1lⅦt旧 912 849 (51.8)(48.2) 81 40 一・' ・盲I.; 学 2,352 931 1,421 (100)(39.6)(60.4) 134 111 23 (8.9) (4.7):(5.7)(ll.9) (11.6 ) 59、 47 198 91 107 0) (6.5) (5.5)(8.4) (9.8) (7.5) Eid 9 9 6 . P / \lノ , 0 2 3 . 4.′.\ \ ノ. 6 9 0 ( EiiiZ 1 6 6 3 . 2 ( ヽ ノ . ) 2 6 4 4 2 . 8 . 2 2 1 0 日 F: ′_\ ( ヽノ . ヽ ノ 4 0 5 1 1 . 3 . 2 1 9 ( lrLp ヽノ ) 8 2 7 5 2 . 1 . 3 9 2 4 ( qt旧pJI F J1 2 9 2 1 4 . 5 . 3 4 1 1 21 .′l \ ( p Jl 1 0 4 . 3 ・ し \.ノ . 2 2 1 . 2 iZq ヽノ 1 7 1 . 07一ロ Eii ZI 0 0 1 . 5 9 _ 也ヽ.ノ . 4 8 3 . 4 dZq GiJ 1 7 0 1 lⅦ一 u EiiiZ g 0 8 2 . 2 ./.\ F Jl H リH H O向いへ Eid 1 5 2 . r:dZq r ・ 9 4 2 , 5 ( ヽノ 5 3 0lZq 6 5 1 (6.2) (7.4) (3.0)(16.3)(23.4) 。1㌢Z,(1壬789) (9ヲ芋,i(3.4) (2.4) 47 16 r ・ ) 8 6 1 4 6 . 3 . 9 4 ./\ ( 0 1 8 4 ′/ 一( J ′( ' ヽ ノ ) 2 7 7 3 1 . 4 . 26 289: 840 87 753 1 1 222ヽJ 388 388 3 4 2 iZq Eid 23 1 . 日 H lⅦ一p 42 105 (16.5)(41.7) 255 19 236 10.8) (2.0)(16.6 ) 32 4 28 (1.4) (0.4) (2.0) 57 4 53 (2.4) (0.4) (3.7 ) 14 161 153 (4.6)(12.4) (0.6)(17.3)(10.8 ) Gid 9 1 1 ■ 2 ( Gid 5 3 7 . Vietnam SiaiisiicalYearbook,p.107,Table♯120よ
り作成
。 ( )内は% これ を奨学生 ・私費生別にみ てみ る と,農学 は主 と して奨学生 に よって継 続的に勉学 され て い る学科 目で あ る。 土木 ・交 通 は1963,1964年当時は奨学 生 に よって選 好 され てい るが,それ 以後 は,奨学 生 ・私費生 の競合が 目立 ってい る。 一般的には,漸増 の傾 向にあ るもの とみ る こ とが で きよ う。 自然科学 ・技術 は,主 と して私費生 を中心に しなが ら1966年 以降伸び続 け てお り, これ は往年 の教育学 に とって替 わ った とみ ることがで きる。 フラ ンス的人文科学 中心 の留 学体 系が1966年 以降実 践的 な科学 ・技術主義-急激 に 転換 した もの と思われ る。 それ に伴 っ て,漸減 の傾 向にあ るとはい え,奨学生 を中心に した行政 ・警察が相変 わ らず1
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%
以上 の シ ェ ア-を維持 してい る。 比較的安定的 な学科 目であ る経 済 ・財政は1966年以降 の傾 向でみ ると私 費生 の選好が強 い領域 であ る。 保健 ・社 会学 も奨学 生 ・私費生 の競合 してい る学科 目で あ ると いえ よ う。 1963-1970年 の問 の奨学生 ・私費生別専攻科 目の第1位 と第2位 を拾 い出 してみ ると次ペ ー ジ表5-A
の よ うに な るo 奨 学生 では,1966年 以降教 育学 か ら行政 ・警察- の大転換が起 こってい るが ,農学 と保健 ・ 社会学 -ほ比較 的 コンス タ ン トな ウ ェイ トがかけ られ てい る点で社会 の要請 に見合 った合理的 631東南 アジア研 究 10巻4号 表
5-A
「専 攻 科 l二i」の 順 位 奨学生 第1位と教 l '64 t '65 i '66 i '67 教 育 学 農 学 学 ・ 学 育 健 套 教 保 社 学 ・ 学 育 健 会 教 保 杜 位 位 1 2 第 第 生 費 私 教 育 学 行政・警察 '68 _∵ ∴ ∴■':.lI--i:百
・
恵科学 1白痴 F技
宮 術 経済・財政 行政・警察
も鉱 莱 琵 竺 壷 府 政・警察 自黍 秤享
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育
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黍有事T B-技
香春醇 ¶ 術 ち・技 術 -_:::I.こ -_=I.∴ 二-
: .二 :.‥-な配分であ るといえ よ う。 私費生 の場合は,1
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6
6
年 以降 自然科学 ・技術 の優位に確 固た るものがあ り,次いで経済 ・財 政 な ど社会科学系学科 目の シ ェア-が高 い。 奨学生で行政 ・警察を勉学す るものの留学生 の傾 向はす でに指摘 したが,農学 の場合は, ア メ リカ, 日本, フ ィリピン,台湾 な ど, また保健 ・社会学では, イギ リス, アメ リカ, タイ, 台湾な どが1
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0
年度には重要な留学先であ った。 私費生 の場合,経済 ・財政 な ど社会科学系選択者 の留学先は, アメ リカに加えて フランス語 圏す なわ ちベルギ -, カナダ, スイスな どで あ り, 自然科学系選択者 の留学先は,すでに述べ た よ うに, アメ リカのほかには,西 ドイ ツ, 日本,それに フランス語圏がそれに次 ぐとい うわ けであ る。 以上は,主 として統計資料に よ りなが ら,最近 のベ トナ ム共和国におけ る海外留学 の歴史的 変化の傾 向を 確認す るとい う目的か ら, やや マ クロな 分析を加えてみたわけであ るが, 次に は, これを下敷 きに しなが ら,特に, 1) ベ トナ ム政府 の奨学生, 2)最近 日本-留学す る私 費生 の各 々について, よ り掘 り下 げた分析を試み てみたい と考 え る。Ⅳ
ベ トナム共和国における 「海外留学J
- ミクロ分析-い うまで もな く,海外留学 の実態を現実に別 して詳 しく分析 しよ うとす るな らば, i)誰が (いかな る社会階層 出身者が),i
i
)
どの よ うな動機で,i
i
i
)
どの よ うな財源に よって,i
v)
ど こ-留学 し,Ⅴ)
何を学び,そ してvi
)
現在 いかな る仕事 を してい るか, とい うことが体系的 に問われ なければ な らない。 しか し,現実には,国費留学生 の場 合で さえ,帰国の成否 も不 明確 であ るとい うのが現状 であ る。 政府公務員の留学は別 と して,以下に扱 う学生 の場合は, これ を一手に掌握 してい る機 関(
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が あ りなが ら, こ うした学生たちに関す る情報は, ほ と ん ど整理 ・把握 されていないので あ る。 そ こで,以下に扱 う2種類のベ トナ ム海外留学生に関 す る情報 は,主 と して筆者が1
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2
年7
月・8
月の2
カ月間サイ ゴンに滞在 した時にあち こちで 集 めた雑多な資料か ら筆者 白身が整理 し作成 した ものであ ることを断わ っておかねばな らない。 デ-タの質がやや不ぞろいであ るのはそ のためであ る。中野 :最近のベ トナム共和国における 「海外留学」につい