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り組もうとする 運動の順番を守ったり運 2 順番やきまりを守って友だち 観察 動の仕方のきまりを守っ と仲良く運動しようとする 学習カード たりして 仲よく運動し ようとする 運動する場や用具の安全 に気をつけながら運動遊 びをしようとする 運動について 仲間との競争の仕方やい 1ケンステップやチュ

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Academic year: 2021

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実践内容 Ⅱ 1 単元名 基本の運動 「力試しの運動遊び (第2学年)」 2 特性 力試しの運動遊びは、人や物を手や体で押す、引くなど、自分の力を試したり、力比べをしたり して楽しく遊ぶ運動である。仲間との競争の仕方や運動の遊びの仕方を知り、より楽しくなるため の工夫ができる運動遊びでもある。押し出し遊び、引き合い遊び、片足ずもう遊びでは押したり引 いたりしながら自分の力をどこまで出し切れるかを試すことができる。また、バランスをとりなが ら相手と力を出し合うこともできる。自分の体を感じる遊びであり、力の入れ具合、抜き具合を自 然に調整しながらバランスをとるおもしろさや、バランスがくずれる楽しさを体験することができ る。また、仲間と体を合わせてする遊びであるため、今までにあまり体験していないスキンシップ を豊かに体験することができる運動遊びでもある。 3 学習内容 第1・2学年 基本の運動 「力試しの運動遊び」 【運動の内容】 【態度の内容】 【学び方の内容】 4 単元の目標 、 。( ) (1) 仲間との協力 対抗などによる力比べを楽しむことができる 運動への関心・意欲・態度 (2) いろいろな力試しの運動遊びの仕方を知り、活動を工夫することができる。 (運動についての思考・判断) (3) 自分の力を試したり、仲間との力比べをすることができる。 (運動の技能) 5 単元の評価規準と具体の評価規準 単元の評価規準の作成にあたっては、目標の実現状況を判断するために 「おおむね満足でき、 る状況(B 」の評価規準を作成するが、その際、単元目標及び内容のまとまりごとの評価規準) との関連を十分考慮して作成する。 単元の評価規準 具体の評価規準 評価方法 運動への関心 ○力試しの運動遊びを楽し ①一つ一つの運動遊びで自分の ・観察 ・意欲・態度 むための活動や競争に取 持っている力を出そうとする。 ・学習カード (1) 人や物を手や体で押したり、引いたりして力試しをすることができるようにする。 〔例示〕 ・押し出し遊びなどのすもう遊び ・引き合い遊び (2) 手で体を支えたり、人を運んだりして力試しをすることができるようにする。 〔例示〕 ・腕立て回り ・引きずって運ぶ ○順番やきまりを守って、仲よく運動したり、運動する場の安全に気をつけたりすること ができるようにする。 ○競争や運動の仕方を知り、活動を工夫することができるようにする。

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り組もうとする。 ○運動の順番を守ったり運 ②順番やきまりを守って友だち ・観察 動の仕方のきまりを守っ と仲良く運動しようとする。 ・学習カード たりして、仲よく運動し ようとする。 ○運動する場や用具の安全 に気をつけながら運動遊 びをしようとする。 運動について ○仲間との競争の仕方やい ①ケンステップやチューブ、つ ・観察 の思考・判断 ろいろな運動遊びの行い な等の用具を使って、引き合 ・学習カード 方を考えたり決めたりし い遊びや押し合い遊びを考え ている。 ている。 ②場を選んだり、競争の仕方を ・観察 考えたりして、運動遊びをし ・学習カード ている。 運動の技能 ○手で体を支えたり、人を ①手でしっかり体を支えて腕立 ・観察 運んだりすることができ て回りやアザラシ歩きができ る。 る。 ○力いっぱい押したり、引 ②力いっ ぱい押し たり、引いた ・観察 いたりすることができる。 りすることができる。 6 指導と評価の計画 めあて・学習活動 運 動 へ の 関 心 ・ 意 欲 ・ 運 動 に つ い て の 思 考 ・ 運動の技能 時 態度 判断 間 1 オリエンテーション ○学習の仕方やねらいを知る。 ②順番やきまりを守 ○手で体を支える運動の方法を知る。 って友だちと仲良 ○一人で行う力試しの運動遊びをする。 く運動しようとす る (1/5)。 2 ① 手 で 体 を 支 え て 腕 立 て 回 り や ア ザ ラ シ 歩 き が できる。 ○2人組で力試しの運動遊びを楽しむ。 (2/5) ・ 引 っ ぱ り っ こ ・ 押 し 合 い っ こ ・ 運びっこをする。 めあて1 押す・引く・支える・運ぶ などの運動で自分の力を試 したり仲間と工夫して遊び を楽しむ。

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3 ①一つ一つの運動遊 ①用具を使って押し びで自分の力を出 合い遊びや引き合 本 しきろうとする。 い 遊びを 考えて い 時 (3/5) る。 ○グループで力試しの運動遊びを楽しむ。 (3/5) ・相撲遊びをする。 ○用具を使って力試しの運動遊びを楽し む。 ・つな・棒・タオル・チューブ・ケ 4 ンステップ等 ②順番やきまりを守 ②場を選んだり、競 って友だちと仲良 争の仕方を考えた く運動しようとす りして、運動遊び る (4/5)。 をしている。 5 (4/5) ○遊び方を工夫して楽しむ。 ②力いっぱい押 し た り 、 引 い ・新しい対戦方法を考えて楽しむ。 たりすること ・新しいきまりを作って楽しむ。 ができる。 (5/5) 7 本時の指導(3/5) (1) 目標 ・一つ一つの運動遊びで、自分の力を出し切ろうとする (運動への関心・意欲・態度)。 ・用具を使って、押し合い遊びや引き合い遊びを考えている。 (運動についての思考・判断) (2) 準備物 マット・チューブ・タオル・ケンステップ・つな (3) 指導過程と評価計画 学習活動 ・教師の支援 評価(◎) ☆手だて 1 体をほぐす。 ・二人組やグループを作ったり しながら多くの友だちとかか わらせる。 ・リズム太鼓に合わせて、テン ポよく活動させる。 友だちといっしょにがんばりっこをしよう。 2 すもう遊びをする。 ・同じような力を持った者同士 ◎自 分の力 を出し 切って 運動 がグループになるようにし、 している。 ( ) 一方的な勝敗にならないよう 観察・学習カード 、 に配慮する。 ☆動きのよい子どもを紹介し めあて2 仲間と協力したり、対抗し たりしながら、力比べの遊 びを楽しむ。

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そ の動き を見せ ること によ っ てイメ ーを膨 らませ るこ とができるようにする。 友だちといっしょに用具を使ってがんばりっこをしよう。 3 用 具を使 って 力試し の運 ・用具の使い方の例を示し、安 動遊びをする。 全面についての確認をする。 4 場 を移動 した り、用 具を ・グループで話し合いをしなが ◎用 具を使 って、 持ち方 や方 変え たりし て、 力試し の運 ら、一人一人の考えも大事に 向 などを 考えて 力試し をし 動遊びを工夫する。 するよう助言する。 ようとしている。 (観察・学習カード) ☆遊 び方が 見つか らない グル ー プには 、他の グルー プの 遊 びのま ねをす るよう に促 す。 5 一 番楽し かっ た遊び を紹 ・みんなが楽しめるような遊び 介し合う。 を考え合っているグループを 紹介する。 6 学習を振り返る。 ・がんばっていた友だちや、自 分の伸びを評価させる。 実践結果 Ⅲ 1 指導と評価の具体 (1) 「運動への関心・意欲・態度」の具体的な指導と評価 ア 「一つ一つの運動遊びで自分の力を出しきろうとする (本時3/5)」 二人組で「押し合い・引き合い」の力試しを考えさせる。一生懸命考えて精一杯行っている子 どもには、帽子にシールを貼ることにより評価を行う。児童は学習カードにそのシールを貼り、 そのシールをもらった時の運動遊びのことについて簡単な感想を書く。 しかし、それだけでは子どもたち全員を見ることはできないので、四つの場を作って運動遊び をする中で観察を行う。ケンケンずもう、押し合いっこ、引き合いっこ、自由遊びの四つの場を 作り、それぞれの場所で行う活動を固定し、自分の得意な場で活動させる。子ども同士のかかわ りは少なくなるが、教材とのかかわりは多い。 また、自由遊びの場は先生がいる場所にし、その場に1回は来てペアで力試しの運動遊びをするよ うにさせる。このように、見る場を固定しておくと、子どもは教師のところへ一度は来るので、1時 間の中で必ず1回は一人一人の子どもを評価することができる。しかし、どの子も評価することがで きるという利点はあるが、支援が必要な子どもへの手立ては不十分になることがあるので、授業のね らいによって活用していくようにしたい。 イ 観察及び学習カードによる評価 「自分の力を出し切ろうとしている」子どもの具体的な活動の姿として、力の出し方や顔の表 情等について、観察や学習カードからその姿を見取る。

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観察 学習カード 評価 A児 二人組の中で積極的にかかわって足で ・○君とたくさん考えることができてよか A 踏ん張って力試しをしている。自分の った。 力を出し切ろうとしている。 ・△ちゃんはがんばっていた。二人で協力 してできてよかった。 B児 歯をくいしばって引っぱりっこを行っ ・□ちゃんの力が強かったけどぼくも力い A ている。 っぱい引っぱった。□ちゃんは力がある 顔を真っ赤にして引っぱっている。 なと思った。 C児 友だちと一緒に力試しを楽しんでいる。・R君と引っぱりっこを考えることができ B まだ力はあるように思う。 た。もう少し力が出せたらいいなと思っ 。 た。次の時はもっといっぱいやってみたい D児 最初は、運動の仕方を考えようともせ あまりできなかった。Rちゃんと一緒に同 C ずふざけたり笑いながら行っていた。 じことをやってみたら、楽しかった。 友だちの誘いや教師の励ましで徐々に 行い始めた。だんだんやる気を見せ、 B 真剣な表情になってきた。 ウ 「十分満足できる状況(A 」と判断した理由) ○友だちに積極的にかかわっている。 ○歯をくいしばったり、顔を真っ赤にしながら、自分の力を精一杯出そうとしている。 エ 「努力を要する状況(C)」と判断した子どもへの手立て 、 、「 ( )」 D児は 最初はふざけたりして真剣に取り組んでいなかったため 努力を要する状況 C と判断した。 しかし、D児がやり方が分からないといった様子が見受けられたので、友だちと同じことを するように助言したり、周りの子が誘ったり応援したりする場を設定したりした。授業の終わ りごろになると、友だちや教師の声かけからではあるが、引っぱりっこをする目つきが真剣に なりやる気が出てきたため 「おおむね満足できる状況(B 」と判断した。、 ) 【 二人組での押し合い引き合い遊び 】 (2) 「運動についての思考・判断」の具体的な指導と評価 ア 「用具を使って引き合い遊びや押し合い遊びを考えようとしている。」(本時3/5) ここでは、用具は四つ使い、時間ごとにグループで場を移動してすべての場で活動が行える 顔が真っ赤だね。 足を伸ばして、つっ ぱっているね。 D君。 すごい。 が ん ば れ !

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ようにする。教師は、動きながら支援が必要な子どもの所へ行くようにすると、周りが見えな くなることがある。そのため〔 図1 〕のような場の設定にし、最初はチューブ・棒のマット の方から全体が見える場所に立ち、次に反対側のつな・タオルを使っている方から全体が見え る場所に移動し、常に全体が見渡せるところで指導や評価をするように心がける。教師との距 離が離れていても、このような位置にいればいつでも声がけができると考える。 さらに、子どもが新しい運動遊びを発見したら白帽子を赤帽子に替えるようにさせたり、で きた子どもの帽子にシールを貼るなどして、評価の工夫をする。この方法は、教師にとっては 見て瞬時に評価でき、子どもにとっては評価されたという満足感がある等、大変有効な方法で あると思われる。 〔 図1 〕 用具 マット 【 用具を使っての押し合い遊びや 引き合い遊び 】 イ 観察及び学習カードによる評価 「用具を使って遊びを考えようとしている」子どもの具体的な活動の姿として、用具の使い 、 、 、 。 方や持ち方 引っぱる方向 持つ人数等について 個人やグループで工夫している姿を見取る 観察 学習カード 評価 E児 ・棒を持つ場所を変えたりして、友だち ・棒の持つ場所を変えると、引っぱりやすく A の考えも取り入れて力試しを行ってい なった。 る。 ・二人ずつやって、審判や応援もやった。み ・向きや高さに変化を持たせて行おうと んながんばっていた。 している。 F児 ・タオルをいろいろに動かしながら引っ ・○ちゃんが引っぱりっこを考えてくれて、 A ぱりっこを考えていた。 みんなでやってみた。二つのタオルをバツ ・体の向きやタオルの持ち方を変えてい の形にしてやるのが楽しかった。 た。 G児 ・友だちにうながされて、友だちの考え ・□ちゃんが教えてくれてうれしかった。次 C た力試しをまねして行っていたが、自 は、もっとチューブの引っぱりっこを考え 分がやりたいものを選んで行うように てしてみたい。 なっていった。 B いろんな持ち方や方向がある ね。今度は、力の入れ方を変 えてみよう。 つな チューブ タオル 棒

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ウ 「十分満足できる状況(A 」と判断した理由) ○友だちに積極的にかかわって、自分の考えを伝えようとしている。 ○持ち方や向き、高さなどを変えて試している。 ○勝敗のルールを考えて力試しを行っている。 エ 「努力を要する状況(C)」と判断した子どもへの手立て G児は、考えて動くことや運動そのものが苦手な子どもである。そこで、まずは友だちに教えて もらったことをまねて一緒にやってみるよう声がけをする。そして、自分が楽しいと思う力試しの 運動遊びを見つけさせるようにしていく。授業の後半では、自分でやりたいものを選んで友だちと 一緒に行うようになったので 「おおむね満足できる状況(B 」と判断した。、 ) (3) 「運動の技能」についての具体的な指導と評価 ア 「①手で体を支えることができる。②押したり引いたりすることができる。」(1/5・5/5) 授業のはじめに、仲間とのかかわりを意識したペアでの運動遊びや、本単元で重点にしたい自分 の腕で体を支える遊び(アザラシ歩きや、腕で支えて時計のように回ったりすること)を行う。1 単位時間ごとにペアを変えていくことで、新しいコツをつかんだり、いろいろな動きができるよう になってきた子どもも出てきた。 手で体を支える運動遊びでは、自分の腕で体を支えることができることを評価し、押したり引い たりの相撲遊びでは、自分の力を出して押したり引いたりすることができることを評価していく。 指導者は一定の位置で子どもを見取るようにし、子どもたちが力に応じて場所を変えて運動するこ とができる場を設定した〔 図2 〕。これは、勝ったら次のマットへ移動し、負けた時はもとのマ ットで次の人と対戦するという場の設定である。遊びをゲーム化することによって、子どもたちが 自己評価でき、そして、自主的に活動していけるように考えた。子どもたちは、勝敗が決まった後 の動きが分かるため、自分たちでどんどん動いていくことができる。また、マットの場所で同じく らいの力のもの同士が対戦できるという利点がある。 指導者は、最初は負けた子どものマットへ行き 「努力を要する状況(C 」と判断する子どもへ、 ) の手立てや声がけを行った。次に勝った子どもたちのマットの位置へ移動し、勝敗にこだわらず、 友だちへの声がけや励まし等ができている子どもを評価した。このような場の設定は、教師の評価 もしやすく、また、どの子どもも意欲的に活動できる場となった。 〔 図2 〕 ③ ② ④ ① 遊 勝った人は のように、次のマットへ移動 び 負けた人はそのままのマットで次の人と対戦 方 ④のマットで勝つとチャンピオン ①のマットには新しい挑戦者が入る 【 すもう遊び 】 ○○君、がんばれ! △△君、がんばれ!

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イ 観察による評価 「手で体を支える運動遊び」での子どもの具体的な活動として、自分の腕で体を支え、前に 進んだり、後ろに下がったりと体を移動させることができる姿を見取る。 観 察 評価 H児 しっかり手をついて、手押し車をすることができる。前へどんどん進むこと A ができる。 I児 腕をまっすぐ伸ばしてしっかりと体を支え、バランスよくアザラシ歩きをす A ることができる。 J児 腕で自分の体を支えることができず、前に進もうとすると、ぐにゃっと潰れ C てしまう。 K児 ゆっくりであれば一歩一歩進むことができる。手押し車では、膝に近い方を B 持つと進むことができる。 「押したり引いたりできる」での子どもの具体的な姿として、人や物を、押す、引くという動き ができている姿を見取る。 観 察 評価 L児 力いっぱいすもう遊びをし、足や手の力の入れ方がしっかりとできている。 A M児 力はあまり入っていないが、用具を持って押したり引いたりすることができ B る。 N児 足で踏ん張って押したり、腰を落として引くことができている。 A 0児 手だけで押したり引いたりしている。 B ウ 「努力を要する状況(C 」と判断したの子どもへの手立て) 腕を伸ばして体を支えることが分からず動くことをためらっていたJ児には、見本を見せながら 手のつき方を指導したり、教師が体を持って支えて進んでいく中で、徐々に手を離していくように する 「いち、に、いち、に 」とゆっくりと一緒に声を掛けてやっていると、少しずつ自分の力で。 。 進むことができるようになってきた。 2 成果と課題 私が目指したい体育の授業とは、高橋健夫氏の言われる、 ①学習に勢いがありテンポよく授業が進んでいく。 ②運動学習量が保障され、課題から離れた行動が少ない。 ③学習の雰囲気がよく、笑いや拍手、肯定的な言葉がけが見られ、集団での思考場面が組み込 まれている。 授業である。このような授業が展開されるためには、授業の目標(ねらいやめあて)が明確で、学 習者がはっきりと理解しているということが重要である。本実践を通して、改めて学ぶことができ た。 指導者はその単元で何を目標とし、その目標を達成するためにどのような手立てをするのかを明 、 。 、 、 確にもち 指導をしていかなければならない そして 目標のもと指導したことを評価するために 評価の観点となる評価規準を作成し、今日はこれを見取るという具体的なイメージをもって授業を 行わなければ、実際の動きが伴う体育学習での指導と評価は難しいということも分かった。この評 価をどのように行っていくのか、そして、その評価を指導にどう役立てていくのかということが少 しではあるが明確になってきた。

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評価規準では、低学年の場合『自己から他者へ』目が向けられるようになってきた児童は 「十, 分満足できる状況(A 」と判断できるのではないかと考える。例えば 「運動への関心・意欲・) 、 態度 については 自分だけでなく友だちに自分から進んでかかわろうとする姿が見えてくれば 十」 、 「 分満足できる状況(A 」と判断でき 「運動についての思考・判断」においては、自分の考えを) 、 人に伝えたり、教えることができたり、そのコツを友だちに伝えてあげることができれば「十分満 足できる状況(A 」であると判断できると考える 「運動の技能」については、目標を明確にし) 。 た上でどの場でどこを見取っていくのかをはっきりさせることが重要である。本学級のように16名 という少人数の場合では、一人一人にかかわる時間も十分取れるが、そのかかわり方、指導の場が 大切であると思う。評価を行うためには、まず、教師が子どもを見取る力をもっていなくてはなら ないと感じた。 児童の相互評価についても、本時で何を評価するのかがはっきりしていれば、同じ目標に向かっ て子ども同士、活動を高めていけるのではないかと思う。本単元で、力試しの運動の準備運動とし て体ほぐしの運動遊びを取り入れて行ったことは、友だちとのかかわりにも有効であったと思う。 授業実施に当たって、場の設定や教師の位置などの工夫にも努めたが、1単位時間をどのように 使っていくかという教師の授業を構成する力においては課題が残された。この力試しの運動遊びで は 「押す、引く、運ぶ、体を支える活動」を1時間ごとに分けてそれぞれ行ったが、一つ一つの、 。 、「 、 、 運動を十分高めるまでは到達しなかった どの活動も継続して高めていくためには 押す 引く 、 」 、 、 運ぶ 体を支える活動 の四つの運動を1時間の授業の中に10分間ずつでも小刻みに入れ さらに どの運動も、簡単なものから少しずつ挑戦していくような運動を組み入れていくようにするとよか ったのではないかと考える。このようにすることで、評価の結果を次の指導に生かしたり、その時 間に見取ることができなかった児童を次に見取るといったように、より指導と評価の一体化を図る ことができたのではないかと考える。また、児童の運動学習量を確保するためにも10分ごとに運動 を変えていくことは有効であると思う。子ども自身も、前時の活動と比べながら自己評価ができ、 また、課題意識ももちやすくなるのではないかと考える。 本実践を通して、この単元ではこの力を付けたいという思いを明確にもち、1年間を通して体育 科の学習内容をしっかりと習得させていかなくてはならないことを再確認した。今後、実践をして 行く中で、今ある年間指導計画に単元ごとの成果や課題を赤で書き込んで行き、次年度の年間指導 計画を立てる際に役立てていけるように残していこうと考えている。また、この取組は、体育科だ けではなく、各教科においても「豊かな学びを育む魅力ある授業づくり」につながっていくのでは ないかと思う。 これから、さらに子どもたちが生き生きと活動できる楽しい体育の授業を実践していきたいと思 っている。 〈参考、引用文献〉 『体育の授業を創る』 高橋建夫・編著 (大修館書店) 平成 6年 『授業を変える学校が変わる』 佐藤 学 (小学館) 平成12年 『体育科の学習活動と評価カード』 池田延行 (小学館) 平成 6年 『新学習指導要領を生かした体育科の授業N〇.1』細江文利 (小学館) 平成13年 『小学校体育の授業2(第2学年 』) 杉山重利 ほか (大修館書店) 平成12年 『体育科教育』 (大修館書店) 平成16年4月~平成16年12月 『小学校体育 評価規準と評価の基準ABC』藤崎 敬 ほか (東洋館出版社 平成14年 『小学校体育「めあて学習」の進め方』 杉山重利 ほか (東洋館出版社 平成 9年 『小学校体育 図解・実践1(1・2年 』) 藤崎 敬 ほか (東洋館出版社)平成12年

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『子どもの体と心が弾む 体育科の授業と評価 2年』 池田延行・村田芳子(教育出版) 平成14年 『 体ほぐしの運動」活動アイデア集』「 村田芳子 (教育出版) 平成13年 『写真でみる「運動と指導」のポイント8 体つくり・力試し』 木下光正 (日本書籍) 平成 9年 『体育科の指導と評価事典-新しい学力観に立つ』 名古屋市体育研究会 (明治図書)平成 6年

参照

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