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Academic year: 2021

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z 仕事内容も、賃金も、職場の雰囲気も。会社選びで、たくさんのことにこだわる中国人。 z 58.8%の人が転職経験あり。20代は適職探し? z 転職理由のトップは「賃金への不満(46.3%)」、ついで「自分が昇進する余地が. ないから(39.1%)」 z 「ひとつの会社で安定的に働く」ことを重視する中国人は、日本人より多い!! z 海外勤務に積極的な中国人、消極的な日本人

中 国 ・ 人 と 組 織 の 実 態 調 査

リクルート ワークス研究所は、「雇用のグローバル化」を 2008年度の研究テーマとして掲げ、さまざまな視点からの調査研究を行いました。 「中国・人と組織の実態調査」は、その一環として、 中国に焦点をあてて実施されたものです。 この調査は、中国で働く個人を対象とした調査「上海ホワイトカラーの就業意識と行動」、 中国に進出した日系企業の人材マネジメントを探索した調査「中国日系企業の人材活用」 の二本立てとなっています。 その内容の一部を、ピックアップしてご紹介します。

上海ホワイトカラーの就業意識と行動

中国日系企業の人材活用

z 日本企業の9割は、中国でも「長期雇用・内部育成」を重視 z 6割の企業が新卒採用を実施。設立10年以上の企業の実施率は87.5% z 「仕事内容」「事業概要」は伝えていても、「キャリアプラン」「人事制度」は 伝えていない。採用広報の内容に大きな差。 z ベア、定昇、競合との横並び・・・・・・人材獲得競争に必須となる給与水準 z 管理職ポストへの中国人の登用は、二極化 z 25%の企業は、日本国内と同レベルの離職率を堅持

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-2-【調査概要】

■ 上海ホワイトカラーの就業意識と行動 ■ 中国日系企業の人材活用 <調査対象> 上海・北京・広州に拠点を置く日系企業 <発送社数> 839社 <回答社数> 162社(回収率19.3%) <調査方法> 郵送調査およびインターネット調査 <調査期間> 2008年12月 中国調査 日本調査 ※1 中国・上海 日本・首都圏 オンライン調査 オンライン調査 2008年9月~10月 2008年8月~9月 性別 男女 男女 年齢 20~30代 20~30代 学歴 大専以上 ※2 短大・高専・大学・大学院卒 職業 社会人(農業人口を除く) 正社員 1000 1647 対象者条件 該当サンプル総数 調査時期 調査手法 調査エリア ※1・・・今回、日中比較に用いた日本版の調査データは、リクルートワークス研究所の実施した「ワーキングパーソン調査 2008(インターネット版)」の総サンプル6420のうち、中国版調査と条件を揃える為上記対象のみを抽出したものである。 詳細は報告書を参照のこと。 ※2・・・大専とは、高専と高職を含む就業年限2~3年の学校種別で、日本の専門学校・短期大学に近い。 N 1~ 2 0 人 2 1~ 5 0 人 5 1~ 1 0 0 人 1 0 1~ 5 0 0 人 5 0 1~ 1 0 0 0 人 1 0 0 1 人 以 上 162 30.9 25.3 16.0 19.1 5.6 3.1 1~5年 70 40.0 30.0 14.3 11.4 4.3 0.0 6~10年 50 30.0 26.0 20.0 22.0 0.0 2.0 それ以上 40 17.5 17.5 15.0 30.0 15.0 10.0 商業・貿易 52 38.5 28.8 19.2 7.7 3.8 1.9 製造業 34 20.6 20.6 11.8 35.3 2.9 8.8 その他 74 0.3 0.3 0.2 0.2 0.1 0.0 設 立 年 業 種 TOTAL 回答企業の従業員数規模分布(横軸を100とする%) ※設立年数および業種についてはそれぞれ無回答票を除いた数値 中国は、日本企業のグローバル化において、これまでも、そしてこれからも極めて重要な位置づけ にある国である。改革・開放政策の推進により、多くの日本企業が、生産拠点として、あるいは販売 市場として、中国への進出を果たしており、日本の総輸出入の合計額は、既に米国を上回り、1位の 座にある。しかしながら、中国人の働く意識・行動や、中国に進出した日本企業の施策に関する調査 データは希少であり、人材マネジメントを巡る現状の検証、今後に向けての展望を描くための材料は 大きく欠如している。「中国・人と組織の実態調査」は、こうした状況を踏まえ、日本企業が中国にお いてより高い品質の人材マネジメントを行い、そのプレゼンスを向上するための施策・方向性を描くこ とを目的に実施された。

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上海ホワイトカラーの就業意識と行動

① 仕事内容も、賃金も、職場の雰囲気も。会社選びで、たくさんのことにこだわる中国人。 会社選びにおいて重視する項目は何か。この質問の上位には「賃金・福利厚生」「仕事内容」 「職場の雰囲気」が並んだ。「非常に重視する」と答えた比率は順に45.6%、36.6%、31.9%と3割 を超え、重視したという人の合計は8割を超えている。その他の項目に関しても、重視するとい う回答が概ね7割を超えている。同様の質問を日本人にしたところ、「仕事内容」は同じように高 い水準であったが、その他の項目では、中国人の重視レベルを大きく下回っている。中国人の 会社選びのこだわりは、実に幅が広い。 中国 ・ 重 視・ 計 中国 ・ 非 常に 重視 日本 ・ 重 視・ 計 日本 ・ 非 常に 重 視 ■勤務先選択理由 ② 58.8%の人が転職経験あり。20代は適職探し? 転職経験のある中国人は58.8%と半数を大きく超える。4割強の日本人と比べると、その数字 の高さが実感できる。また、年齢別にその数字を見ると、20代前半で既に4割弱の人が転職を 経験し、20代後半では6割を超えるが、30代になるとその経験率は高止まりする。自分を成長さ せてくれる会社、より条件のいい会社を求めて、20代のうちに積極的に転職をする中国人の姿 が浮かび上がってくる。 ■転職経験率 会社 の 規 模 ・ 知名度 会社 の 理 念や ビジ ョ ン 職場 の 雰 囲気 仕事 内 容 賃金 ・ 福利厚生 勤務地 勤務時間 ・ 休日 26.9 9.8 24.7 8.9 31.9 13.9 36.6 32.7 45.6 12.6 24.7 23.0 27.3 19.8 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 69.2 40.2 70.8 44.9 80.4 56.1 86.9 83.1 (%) 85.1 59.0 76.8 70.7 77.3 65.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 中国 日本 (%)

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-4-③ 転職理由のトップは「賃金への不満」、ついで「自分が昇進する余地がないから」 転職する人は、何がそのきっかけとなるのだろうか。中国人の転職理由のトップ3は「賃金への 不満(46.3%)」「自分が昇進する余地がないから(39.1%)」「よりよい会社が見つかったから (33.2%)」。給与アップや昇進といった、自分自身の立身出世が実現できないことが、転職の強 い動機となっている。日本のトップ3には「会社の将来性」や「勤務条件」が並んでいる。中国人 の上昇志向と日本人の安定志向がくっきりと表れている。 ■前の会社の退職理由 上位10項目(複数回答:%)

中国

日本

賃金への不満 46.3 会社の将来性や方向性への不安 30.9 自分が昇進する余地がないから 39.1 勤務条件(勤務時間、休日数、勤務地など)への不満 25.0 よりよい会社が見つかったから 33.2 よりよい仕事や会社が見つかった から 25.0 能力や専門性が仕事に活かせないから 26.4 仕事を通じて成長感を実感できなかったから 24.8 会社の将来性や方向性への不安 25.0 精神的にきつい仕事だから 23.7 契約期間の満了 24.0 賃金への不満 21.4 よりよい職種が見つかったから 20.4 自分の能力、専門性が仕事に活かせないから 17.2 精神的にきつい仕事だから 17.0 職場の人間関係への不満 15.6 仕事を通じて成長を実感できなかったか ら 15.8 評価への不満 14.9 会社倒産、人員整理・解雇 13.6 肉体的にきつい仕事だから 12.8

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上海ホワイトカラーの就業意識と行動

④ 「ひとつの会社で安定的に働く」ことを重視する中国人は、日本人より多い!! 上昇志向が強く、転職経験率も高い中国人ではあるが、ひとつの会社で安定的に働くというこ とを日本人よりも重視している。昇給・昇進が叶い、成長できる会社・職場であれば、長く働きた いという意向がみえてくる。会社への愛着を感じることも、日本人とほぼ同じぐらいの人が大切 だと回答している。人材活用を工夫すれば、中国人に長く働いてもらうことは実現可能だ。問題 なのは、会社へのロイヤリティが低下している日本人のほうかもしれない。 ■キャリア価値観 ひとつの会社 で安定的に働く 働いている会社に 愛着を感じる 中国・とても大切 中国・大切 中国・少しは大切 日本・とても大切 日本・大切 日本・少しは大切 ⑤ 海外勤務に積極的な中国人、消極的な日本人 海外勤務の可能性があることを大切だと考えている人は、中国人(64.0%)のほうが日本人 (36.1%)を大きく上回っている。日本でも、アメリカでも、多くの中国人が活躍しているが、この ようにグローバル志向を強くもった人材がたくさんいることにも起因しているのだろう。一方で、 日本人の6割以上が、海外で働くことに興味・関心がない。日本企業がグローバル化へ対応し ていくうえで、気になるデータだ。 中国・とても大切 中国・大切 中国・少しは大切 日本・とても大切 日本・大切 日本・少しは大切 海外勤務の 可能性がある ■キャリア価値観 14.5 10.3 17.7 20.5 43.1 31.1 47.1 39.5 32.5 37.8 28.1 30.1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 12.2 5.4 28.3 11.3 23.5 19.4 0 10 20 30 40 50 60 70(%)

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-6-① 日本企業の9割は、中国でも「長期雇用・内部育成」を重視 終身雇用制が崩壊したといわれるが、今も日本企業の多くは「人材を長期にわたって雇用し、 育成する」という雇用思想を大切にしている。そして、それは人材の流動性が高い中国におい ても同様だ。9割以上の企業は、中国でも「長期雇用・内部育成」を重視すると回答している。ま た、やり方次第でそれが実現できる、と考えている企業も8割を大きく超える。成長がまだまだ 続く中国の中で、日系企業が今後どのような施策を講じていくかが注目される。 ■社員雇用の考え方 44.4 45.7 46.3 40.1 4.9 10.5 3.1 3.1 0.0 1.2 A.可能な限り長期 雇用と内部育成が 望ましい A.やり方しだいで は社員の長期雇用 は可能である B.期間を定めた 雇用と人材の外部 調達が望ましい B.長期雇用は中 国社会の現状にな じまず、実現は難し い Aに近い ややAに近い どちらとも いえない ややBに近い Bに近い ② 6割の企業が新卒採用を実施。設立10年以上の企業の実施率は87.5% 長期雇用・内部育成を実現する上では、若年社員の採用が鍵になる。その代表的な手法が新 卒採用である。新卒採用を実施している日系企業は59.9%にのぼる。その実施比率は、設立し てからの年数がたつにつれて上昇し、設立10年以上で新卒採用を実施している企業は87.5% に及んでいる。毎年600万人もの大卒が生まれている中国に、新卒一括採用の市場が形成さ れる日は、遠くないかもしれない。 ■新卒採用の実施率 100 (%) 80 60 40 20 0 設立からの年数 T O T A L 1 ~ 6 年 6 ~ 10年 それ 以 上 59.9 45.7 60.0 87.5 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%)

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中国日系企業の人材活用

③ 「仕事内容」は伝えていても、「キャリアプラン」は伝えていない。不十分な採用広報の実態 日系企業が採用活動をおこなう上では、どのような情報を発信しているのか。回答を見ると、各 現地法人の仕事内容や事業概要は発信しているが、どのようなキャリアステップを歩めるのか、 昇進・昇給などの人事制度の仕組みはどのようになっているのか、という情報は多くの企業が 発信していないことが明らかになった。会社選びで多面的な観点を重視する中国人に対しては、 さらに積極的な情報公開が求められる。 ■採用広報において発信している情報 ④ ベア、定昇、競合との横並び・・・・・・人材獲得競争に必須となる給与水準 高度成長の真っ只中である中国においては、人材獲得、人材流失防止のための賃金政策の 重要性が極めて高い。物価上昇率を織り込んだ定期昇給、ベースアップをおこない、同業他社 の給与水準をベンチマークしている日系企業は過半数を占めている。また、必要な人材の採 用・流出防止のためには、人事給与制度の枠を超えた対応をする企業も半数近く存在している。 しかし、欧米企業の給与水準までを視野に入れ、業界上位をキープしている企業は17.3%に限 られている。 ■給与水準決定時の重視項目(複数回答) 77.2 70.4 61.1 56.8 55.6 51.2 47.5 40.1 34.6 27.1 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 (各現地法人の)仕事内容 (各現地法人の)事業概要 (日本本社・グルー プ全体の)事業概要 (各現地法人の)経営方針 (各現地法人の)待遇・報酬 (日本本社・グループ全体の)企業価値観 (日本本社・グルー プ全体の)社史・沿革 (各現地法人の)職場の雰囲気 (各現地法人の)人事制度の仕組み (各現地法人の)キャリアプラン (%) 62.3 56.2 52.5 49.4 17.3 0.6 0 10 20 30 40 50 60 70 物価上昇率、インフレ率を考慮す る 同業他社とほぼ同じ水準を維持す る 毎年ベースアップを行う 必要な人材であれば、給与制度に かかわらず、報酬決定す る 外国企業も含め、業界の上位水準を維持す る あてはまるものはない (%)

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-8-⑤ 管理職ポストへの中国人の登用は、二極化 中国においても現地化を進めている日本企業だが、その進展には差がついている。管理職ポ ストの中国人比率が10%に満たない企業が35.2%存在する一方で、その比率が70%を超え、現 地化が進んでいる企業も16.7%存在する。設立年数が経過してもその構造が大きく変わっては いない。設立10年以上経過している企業でも、中国人の管理職が10%に満たない企業は3割 存在している。現地人材にキーとなるポジションに日本人を配置しつづけることで、グローバル 化から取り残されていくことが懸念される。 ■管理職以上の中国人比率 ⑥ 25%の企業は、日本国内と同レベルの離職率を堅持 人材の流動性が激しい中国においては、離職率の高さは各社の頭痛の種となっているが、そ うした状況の中でも3%未満と、日本の変わらない水準の離職率を維持している企業が4社に 一社は存在している。採用選考の仕組み、人材育成・管理職登用のシステム、報酬体系などを 整備し、中国人のモチベーションを引き出し、長期就業、愛社精神を育んでいる会社が既に数 多く生まれているのだ。 35.2 37.1 36.0 30.0 29.0 21.4 42.0 27.5 11.1 12.9 10.0 7.5 7.4 7.1 6.0 10.0 16.7 20.0 6.0 25.0 10%未満 10%~30%未満 30%~50%未満 50%~70%未満 70%以上 TOTAL 1~5年 6~10年 それ以上 100 (%) 80 60 40 20 0 設立 か ら の 年 数 25.9 17.3 24.1 12.3 9.3 6.8 3.1 3%未満 3~5% 6~10% 11~15% 16~20% 21~30% 31~50% 0.6 それ以上 ■ホワイトカラーの年間離職率 100 (%) 80 60 40 20 0 <お問い合せ先> 株式会社リクルート ワークス研究所 豊田義博 03-3575-5861(直通) e-mail:[email protected] http://www.works-i.com/

参照

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