小学校理科 におけるエネルギー指導 に関す る研究
― 児童 の持 つエ ネルギー認識 について一
良 一
*,中
本好
一 **
Study on Teaching Energy in Elementary Science Education
―Focused on Pupil's Energy Concept―
SUGIMOTO,Ryolchi*,NAKAMOTO,Yoshikazu** [キーワー ド
]
理科教育,小
学校理科,エ
ネルギー,自
然認識, │よじめに
現代 の子 どもたちは 日常生活の中で「エネルギーJと
い う言葉 に接する機会が多い。その情報媒 体 にはテ レビCMや
アニメ番組,コ
ミック誌,新
聞記事や広告の見出 し,本
や図鑑,友
達や家の人 との会話,そ
してポケモ ンカー ドやゲームなどが挙 げ られる。多 くの場合,エ
ネルギーは科学的な 意味で用い られているが,中
には「精力・活力Jと
いった人間の生命活動 などに関連 した意味で用 い られる場合 もみ られる。 この ように,子
どものエネルギーに関する自然認識 は多様 である と考え る。 子 どものエネルギー概念の獲得については,生
気論つまり,生
命の源 を生命体に生得的に備わっ た霊魂にも似た力 ととらえる考え方を持ち,ま
た物理理論 との融合 とも思える「気Jと
いう用語か ら,彼
らにとつてのエネルギー概念 を具体的に表すい くつかの擬態語 とともに獲得する1)。 様々なメデイアを情報源 として,エ
ネルギーという言葉を受容することの多い子 どもたちは、情 報を獲得 した場面における動機づけによって,多
様なエネルギー認識を形成する。他方,小
学校理 科の学習内容に目を向けると,小
学校学習指導要領ではB区
分 を「物質 とエネルギーJと
題 してい る。 ところが,エ
ネルギーに関する定義や用語の説明は, 日本の小学校理科の授業や教科書 におい ては全 くなされていない現状がある。エネルギーはEncrgy,Enttopy,Elcctronす なわち3Eの
1 つとして,理
解の困難な概念であるとされてきた。佐々はその理由として,エ
ネルギー概念が抽象 的概念であ り,次
元が複合量であるため理解 されにくいと述べている2)。 日常生活でエネルギーと いう言葉を頻繁に見聞きしている小学生にとつて,メ
デイアからのインフォーマルな知識に依存す るのは,あ
まり好 ましい状態ではないと考える。小学校段階で正 しいエネルギー概念の認識形成 と *鳥取大学教育地域科学部 **鳥取市立大正小学校 本 杉40
杉本良―・中本好一 :小学校理科 におけるエネルギー指導に関する研究 科学用語 としてエネルギーを理解 させ る必要性がある と考 える。 内川 は理科 の中でエネルギーを教 える場合,そ
の 目標 は,子
どもが将来エネルギーに関連 した諸 問題 に直面 した とき,自
主的な判断がで きるような素地 を養 ってお くべ きである とし,そ
して,理
科のエネルギー指導について,子
どもを取 り巻 く環境 を十分考慮 して,エネルギー とい う用語 をはっ きりと前面 に打 ち出 した小学校理科 を期待 したい と述べ ている3)。 また,欧
米の理科教育プロジェク トや教科書では,エ
ネルギー とい う用語 を小学校 中学年頃か ら 導入 し,明
確 に指導 している例が多い。例 えば,ア
メ リカの教科書Discovcr hc Wondcr(Gradc 5)に は,エ
ネルギーの定義が,以
下の文章の ように明確 にされている4)。「・・…Wllat is energy?To a scientist,cncrgy is he ab ty to do wok orto challgc matt∝」
そ して
,エ
ネルギーと仕事 との関係やその単位,位
置エネルギー及び運動エネルギーの説明へ と内 容が深め られている。わが国の月ヽ学校理科教育では,こ
の ような学習は行 われていない。 しか し, 科学技術社会 を反映 してエネルギー とい う言葉 に接する機会の多い子 どもたちに,
自然 な形でエネ ルギー概念及び用語 を指導す る意義は十分 にあると考 える。 小学校学習指導要領B区
分 におけるエネルギー概念の指導系統表 を表1に示す。 この表か らエネ ルギーの種類 については電気的エネルギーについて学習する機会が最 も多 く,小
学校3, 4, 6学
年 と系統的に指導 されている。特 に4年
生では,光
エネルギーを電気エネルギーヘ と変換する光電 池 (太陽電池)を
扱 っている。 21世紀 に生 きる子 どもたちには,正
しいエネルギー概念の形成 を促す指導 をしなければな らない と考 える。そのためには,小
学校児童のエネルギー認識や子 どもの既有の概念 を調査す る必要があ る。その結果 をもとに,小
学校理科 におけるエネルギー概念の指導のあ り方や教材研 究 をしてい く 必要がある。本研究では太陽エネルギーを直接利用で きる光電池 について,そ
の指導方法 を研究 し たい と考 え,ま
ず児童のエネルギー認識の発達段階や素朴概念 について調査 した。 表1
小学校理科 にお けるエネル ギー指導 の内容系統図 エ ネ ル ギ ー の 種 類 学 年 力 学 的 独 電 気 磁 気 光 化 学 的 3年 空 気 で っ ぽ う 豆 電 球 と 乾 電 池 じしゃ く 音 の 出 方 の 射 光 反 4年 ものの重 さ でんびん も の の 暖主 的ナ 光 電 池 と 乾 電 池 氷 水 水 蒸 気 5年 物 の 運 動 ふ りこ で こ 6年 電 熱 線 電 流 と 磁 気 電 磁 石 モ ー タ ー 水 溶 液 の 性 質 物 のllAえ方 (1989年度 小 学 校 学 習 指 導 要 領 理 利 よ 作 成2
理 科 教 育 に お け る エ ネ ル ギ ー 概 念 指 導 の 先 行 研 究 エネルギー概念の指導については,い
くつかの先行研究がみられる。例えば室長は学校教育にお けるエネルギー教育について述べ,理
科 におけるエネルギー教育は,純
粋科学 (Pun scicllcc)の エネルギー概念の教育が中心であ り,理
科教育の役割 として期待するのはエネルギーを身近にとら えることであ り,そ
のためには熱や仕事に関する身近な教材の見直 しとエネルギーの種類や変遷に鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第
2巻
第1号
(2000) ついての学習の拡大が必要であるとしている5)。 小学生 に対 しては,こ
の示唆は適切 である と考 え る。身近 な教材 を見直 し,新
たな教材 開発 をす ることによつて,エ
ネルギーが親 しみのある もの と 感 じられ,子
どもたちのエネルギーの認識形成 を促す と考 える。 佐々は理科教育 においてエネルギーの視点 に立つ指導力羽ヽ学校 にも取 り入れ られ,中
学校 ではエ ネルギー概念の確立 と活用が指導 されている現状で,将
来指導 をする教員養成学部学生が,
どの よ うなエネルギー認識 を保持 しているか を調査す る 目的で,大
学1年23人と大学3・4年
181人を対 象 に実態調査 を行 っている6)。 調査項 目は次の4点
である。A.エ
ネルギー概念は何世紀 に科学概念 として導入 された と思 うか。B.エ
ネルギー概念の属性 (量性)を
挙 げ よ。 C。 エネルギー概念 と力概念 との関係 を明 らかにせ よ。 D。 エネルギーの種類 を挙げよ (分類的に)。D項
の調査結果で,種
類 として最 も多 く挙 げ られた ものは熱エネルギーであ り,続
いて位置エネ ルギー・運動エネルギー・電気エネルギーの順 に高い割合であった。 しか し,大
学生 は羅列 的には よく知 っているが,正
しい科学概念 として階層的に理解 していないことを指摘 している。す なわち 熱エネルギーなどという言葉 は知 っているが,関係的・統一的には理解 していない と考察 している。 さらに小 ・中学校 における実状 として,蒲
郡市教育研究集会の調査資料 を挙 げている。すなわちエ ネルギーについて,エ
ネルギー とい う言葉 は4学
年以上の児童 ,生 徒が知 っている。そのIFA念につ いては小学校4年
生 は「燃料,ロ
ボ ッ トや ロケ ッ トを動かす もと」,以
下,小
5は「力 の ような も の,人
間や動物の力,栄
養,熱
,機
械 の力」,小
6は「物 を動かす もの,力
の もと,体
力,栄
養J, 中11ま「力の もと,働
くもと,物
を動かす力,活
動力」,中
2は
「生活の原動力,物
体 を動かす力J, 中31ま「生活の原動力,動
力の もと,仕
事 をす る能力」 とい う結果 を得 ている。 小学校では,具
体物 に関係付 けて「物 を動かす源」 とい う考 え方があるが,力
との関係 は漠然 と している。 中学校 では,「物 を動かす源,生
活の原動力」 といった考 え方が多いが,中
学校3年
で はエネルギーの正 しい定義 も挙 げている。 しか し,力
との関係 は明確ではない ものが多 い と考察 し ている。 近藤 はエネルギーの変換 ・保存4RA念は,歴
史的に見 ると非常 に近代的で高度 な概念 であ り,子
ど もにとって認識 させ るのは極 めて困難であろうとしている7)。 日本の理科 カリキュラムは,内
容が 子 どもの実態か らかけ離れてお り (特に中学校),非
経験 的な暗記的知識が理解 されない まま注入 されている実態があるとしている。そこで,近
藤 らは,義
務教育 レベルでのエネルギー概念形成 の 可能性 を追求 している。個人面接調査 をもとにアンケー ト調査 を行い,さ
らに力学的エ ネルギー と 熟エネルギーの変換 について実験授業 を実施 している。実態調査の結果,エ
ネルギーの保存 を量的 に認識す ることは極 めて困難であ り,エ
ネルギー変換の理解 も悪いことが分かつた。 しか し,児
童 の認識 に基づいた思考活動 を継続的に指導 して きたモデル学級 では子 どもは活発 な思考活動 を行 っ た としている。すなわち,子
どものエネルギー変換の認識 は,
もっと発展 させ ることがで きると述 べている。 松本 は,エ
ネルギー的な見方への興味・関心 を高めることの重要性 を述べている8)。 直接 目で見 た り,体
感で とらえた りしに くいエネルギーの認識 は,な
かなか困難であると思われるが,小
学校 段階ではその理解や認識 を目的 とした学習ではな く,エ
ネルギー的な見方にこそ重点 を置 くべ きで あ り,指
導要領のB区
分 を通 してなされるのが最適であると主張 している。すなわち,エ
ネルギー 的な見方 とは,物
質的な見方では納得で きない,エ
ネルギー とい う考え方,ま
た,変
換可能 なエネ杉本良― ・中本好一:小学校理科 におけるエネルギー指導に関する研究 ルギーヘの興味・関心を高めることであるとしている。エネルギーは重要な概念であ り
,現
行の学 習指導要領の中にも,エ
ネルギー教育への糸口が存在する。光・音 ・電気など,こ
れまで全 く別の ものだと考えていたい くつかの概念が互いに変換できることに対 して,納得できる考えを創 り出す。 そのことによって,エ
ネルギー的な見方の糸口とすることがで きるとしている。大切にしたい実践 場面の例 として, 4年
生では,「電気や光の働 きJを
取 り上げ,因
果関係ではない変身するエネル ギーという見方を強調 している。 以上,先
行研究のうち,代
表的な研究を概観 したが,特
にエネルギーの多様性 と変換性 について は科学的な見方の基本 となるものであ り,児
童にこれらのエネルギー認識を力に付けさせ ることは 重要であると考える。さらに光電池で電気が発生することと,乾
電池によって豆電球の光が点灯す ることとは,対
RR的関係にあるが,こ
のような関係が両方存在することは,両
者に因果関係がある という見方では説明で きず,同 じ次元にあって,一 方が他方に変化するといった見方が必要になる。 ここに,「光」 と「電気Jと
いう一見全 く違ったものが,同
じもの (エネルギー)で
はないか とい う自然認識の必要性が生まれる。そ して,児 童におけるエネルギー認識は,「あれ,物
質 とはちょっ と違 うぞ。不思議だなあ。」「変身 (変換)で
きるのかな。」など,子
どもがこのようなエネルギー 的な見方に興味・関心 を持つことが重要であると考える。エネルギー概念の認識に関する調査
子 どもたちは, 日常生活の多様 な情報源か ら「エネルギーJと
い う言葉 を受容 し,発
達段 階に応 じて個 々に,認
識 している。その実態 を把握す るため,1997年
度 (平成9年
度)に小学校児童 を対 象 として意識調査 を行 った。調査内容 はエネルギー全般 に関す る もの と太陽電池 ・発光電気器具 に 関する もの とした。 (1)調査対象 調査 は,蔦
取市内M小
学校の全児童 を対象 に行 われた。 この小学校 は,鳥
取市南部 に位置 し,校
区内には旧来の集落 と新興住宅地 とが混在 している。1986年に他の小学校か ら独立 して新設 された, 学級数13∼14児童数400名 余 りの中規模校である。表2に調査対象児童の数 を示す。 表2
調査対 象児童数 2学年24
3学年28
4学年35
5学年86
41 65 31 59 46 81 38 74 6学年41 86 77
合計198 215 413
(2)実
施 時期 と回答方 法3年
生から6年
生 までは,1997(平
成9年 )10月
∼11月に実施 した。4年
生については「電気の はたらき」の単元を学習する前に行 うようにした。4年
生以上の児童は学級担任が調査用紙 を配付 し,回
答 させた。3年
生については,著
者の一人が調査用紙を配付 し,説
明を加えなが ら回答 させ た。 1年 生 と2年
生は,1998年
(平成10年)2月
に実施 した。質問の文章を平易にし, 1年
生が読鳥取大学教育地域科学部紀要 荻育 。人文科学 第
2巻
第1号 (2000) 43
め る漠字 のみ を記 した調査用紙 を作成 して,児
童 に配布 した。 どの学級 も,一
つ一 つ設間 について 説 明 を しなが ら全 児 童 に回答 させ た。 (3)調査 内容 図1に調査 用 紙 を示 す 。質問紙法 に よ り,子
ど もたちは選択肢 を選 んだ り当ては まる器具名 を書 い た りす る。問3だ
け は,絵
や 図 を使 って 自由 に説 明 を書 くように した。調査 内容 は,以
下 の通 り である。O設
問1:「
エネルギー」 という言葉を見聞きした経験 ○設問2:「
エネルギー」 という言葉の情報源 (複数回答) ○設問3:「
エネルギー」に対する子どものイメージ (自由回答) ○設間4:ソ
ーラーカーが日光を受けて動 く仕組み ○設問5:電
気エネルギーと光エネルギーの相互変換器具 ○設問6:「
エネルギーJに
姑する学習意欲 選択肢 については,低
学年で も必ず回答するように,一
人一人チェックしながら記入 させた。問 3と問 5に ついては,分
からない場合「わか りませんJと
はっきり書 くように指示 した。実施後, 不明確 な部分は,子
どもに個別に尋ねて,確
かめるようにした。 理科 アンケー ト調 査 ()年 ()組│ │(舅
,女)号
g誕議
舜ξ
ず強奪
Ⅲ
要躍灘鑽彗留互鷲簑晟
奥
藁
撃
兵
爵
(て
百
身
惜
望
て
は
ま
る
も
の
を
透
ん
で
,その
番
号
1つに
0をし
ま
す
。
(1)「エネルギー」という言葉を見た り固いたりしたことがありますか。 1 ぜんせんない。 2 1回か2回ある。 3.3∼4回ある。ど
:蓬告
縁
::電貴
花
子
喬
R化り
す
る
。
(2)fエネルギ ーJとい う言葉は,どこで見たり麗いた りしましたか。 (0はい くつ してもいいです。) 1 テレビ 確 6 窯の人の話 2 まんがの本 7 友逆の議 巴 3.新 誨 露 3 先生のお話 4 譲書つ紙(ちらし) 0 そのlJか 5 本 自 ( ) (3)「エネルギーjとは,どんなものだと思いますか。あなたの考えを壇 きましょう。(絵や図をかいて説碗してもいいです。) (4)ソーラーカーが,日光を受 けて たっています。L/んな しくみで 蓬つているので しよう。 1 日光が風のようにツーラー カーをお して,走っている。 2,日光がツーz―力をあた ため,その熱 てガ ソ リンを もや して,走って いる七 3 日光 が 当 たる と電 気 が起 き,*
モーターを回 して,走っている。 4,日光が当たる とししゃくができ,その力てたっている。 5 そのほか( (5)電気を光 に変えた り,光を電気に変えた りする器具ヽはとんなもの がありますか。その名前を下の廷 =コの中に書きましょう。│ │
│ │
(6)あなたは,fエ ネルギーJについて学冒したいと思いますか。 1,ぜんぜん学習したくない。 暉璽 2 あまり学習 したくない。 3 どちらでもよい。 4.まあまあ学習 したい。 5 とて も学習 したい。 eご協
力あり
がとう
ご
ざい
まし
た
。
図1
調査用紙44
杉本良― ・中本好一:小学校理科 にお けるエネルギー指導 に関す る研 究4
結 果 と考 察 413名の調査用紙 を回収 し,学
年,男女別に集計 を行 った。その結果を表やグラフにまとめ,学
年の発達段階による傾向が認められるかどうか,検
討 した。 (1)エ ネルギーという言葉 を見聞きした経験及びその情報源 設問1は児童が「エネルギー」 という言葉 を見聞 きした経験の頻度を聞いたもので,そ
の結果を 図 2に 示す。グラフか ら明らかなように,高
学年になるほど「 よく見た り聞いた りする」 と回答 し た児童の割合が多 くな り,低
学年の場合は「1回か2回
ある」 と回答 した児童が多い。その要因と しては,低
学年の場合は,「エネルギー」 という言葉を聞 く機会が少なく,そ
の意味 もまだ十分理 解できない子 どもが多いため,実
際は見聞きしてもあまり記憶 に残 らないためと思われる。また, 高学年の場合は,「エネルギーJと
いう言葉 とともにその前後の文脈 を理解する能力が高まるため に記憶に残 りやすい,あ
るいに高学年になるほど,様
々な情報を多 くのメデイアからJえ集すること ができるようになるため,「エネルギー」 という言葉に接する機会 も増えて くるなどが考えられる。 20% 40% 60% 80% 100% エ ネル ギ ー とい う言 葉 を見 聞 き した経 験 先生のお話 ゲム
その他 1% 5% 友 達 の 語 5% カー ド 5% 新 聞 9% i圏ぞ
就
0 図 テレビ 28% I■友 達の話 1曇桑
墓
B軽
話
家の
人
の
話
J 120/c︻
本
珊
漫 画 の本 14% 図3
エネルギー とい う言葉の情報源 (全体N=413)
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第
2巻
第1号
(2000) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図4
エネルギーという言葉の情報源 (学年別) 設問2は
エネルギーを見聞 きした情報源 について聞いた もので,そ
の結果の うち,全
体集計 を図3,学
年別 を図4に
示す。情報源 として,ど
の学年 にも多いのは,や は リテ レビであった。 アニメー シ ョン番組 ・科学番組 ・ニュースな ど,エ
ネルギー とい う言葉は多種の場面で用 い られる。特 にテ レビコマーシャルの影響 は大 きい。森本 は,コ ミック誌 とテ レビコマーシャル とを比較 して,コ ミッ ク誌が完璧 なまでに虚構 の世界 を構成 しているのに対 して,コ
マーシャルは医薬品 ・食品等実際の 日常生活 に直結 し,そ
れ らを映像化 ・視覚化 して与 えられるので,子
どもにとつては,そ
こで展 開 されるス トー リー,そ
して用い られる用語 は科学的でない場合が多いにもかかわ らず,コ
ミック誌 よ りも現実性 を帯びていると述べている9)。 本調査 で も浸画の本 を情報源 と答 えた児童 も多いが, テ レビの方が圧倒的に多い理由が,こ
の仮想的 リアリテイにあると思われる。新聞や本の場合 は, 高学年の方が回容が多 くなる。エネルギーのみな らず,学
習全般の情報源 として,新
聞や本 を活用 で きるようになるため と思われる。一方,会
話の中でエネルギー とい う言葉 を聞いた児童 も何名か いる。特 に家の人 との話の中で,エ
ネルギー とい う言葉が使 われるようである。 テ レビを視聴 しな が ら話題 に上 る場合 もあると予想 される。 その他 の回答 としては,低
学年 にカー ドとゲームが多かった。筆者 らが調査用紙 を配 って, 1年
生 と2年
生 にエネルギーの説明を した際,大
流行 しているアニメなどのポケ ッ トモ ンス ターのエネ ルギーカー ドを取 り上げていた。子 どもたちは,す
ぐさまテ レビゲームに出て くるエネルギー も連 想 した。その結果,両
者 を回答 した児童が多かった もの と思われる。(2)児
童の持つ素朴概念 としてのエネルギー 設問3で
は,エ
ネルギーに対す る子 どものイメージを自由記述 させた。図 5と 図6にその例 を示 す。低学年 は単語で答 えた ものが多かったが,中
学年∼高学年 になると,文
章や絵 で うま く説明 し た ものが多 くなった。子 どものイメージや考 えを大 きく4つに分類 し,説
明内容 ご とに集計 した も のを表3に
示す。力 と関係づ けた ものでは,各
学年 とも「力 ・パ ワーJが
多かった。「パ ワー」 と い う言葉 は,小
学校理科では扱わないため,明
らかにインフォーマルな科学か ら受容 した もの と思 われる。高学年 になると,「物 を動かす もの」 とい う説明が多 くなった。 電気や光 と関係づけた ものの中では,「電気 (電波)」 と「電気で動かす 。光 らせ る」が特 に多かっ た。注 目すべ きは, 4年
生 に10人ほ ど「電気で動かす 。光 らせる」 と説明 した児童がいたことであ る。調査後す ぐに学習する単元「電気 のはた らき」 を意識 した回答である可能性が強い と思われる。 咋 一 牛 一 昨 一 奔 一 眸46
杉本良―・中本好一:―小学校理科におけるエネルギエ指導に関する研究 ■年生1鶏
表
卿
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議
it!才P 図5
エネルギーに対する子どものイメージ例 (3学年'4学
年) ,等生 // 為 場│め 「 旅ぶと続がすうとItなξヵ, 。竜魚A rt.d幻 のもと7要
軒〕
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図6
エネルギーに対 する子 どもの イメージ例 (5学年,6学
年)鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第
2巻
第1号
(2000) 表3
エネルギーに対 する子 どもの イメージの分類 ものを動かすもの 00019717 何かの力 になり機 械を動かす 0 0 0 4 1 0 5 カのもとになるもの 1 2 0 0 0 2 5 電気や 光 電気で動かす 。光らす 1 1 0 10 4 3 19 電気(電波) 電気の力 光'光のカ 光→太陽電池 火力水力原子力(発電) 電気を使うもの 0 0 0 0 1 0 1 人の体や生活 体の中にあつて動かすもの 1 1 6 6 1 0 15 体力 自分の力(元気) 人のカ 人が力を出すもと 体の栄養 ご飯・ドツンク ぶつぶつ 。病気 生活 に必要なもの 0 0 1 0 2 1 4 自然や環境 燃料(ガソリンなど) 1 2 0 1 7 6 17 太陽の力・太陽の光・太陽熱 0 2 1 1 5 3 12 エネルギーカードの絵 9 2 0 0 0 0 11 32207014 0010089 0103188 0005005 0000033 0 1 1 7 2 1 12 0 1 5 3 0 0 9 1100259 01040強 6 2100126 0 1 1 0 3 1 6 0021104 自然の力 もとになるもの 000` 2619 0000415 地球や生き物 に大F」lなもの 0 0 0 0 1 1 2 環境 に悪いもの 0 0 0 0 2 0 2 人の体や生活 と関係づけた ものの うち,「自分の力 (元気)」「体力」「体 の中にあつて,動かす もの」 といった説明内容が中学年 にかな り多かった。小学校段階では最 も活動的な学年である3∼ 4年
生 は,自
分たちの体の中にはエネルギーがあって,元
気 に体 を動かす力 になっているとい うIFA念を形 成 しつつあると考 えられる。 自然や環境 と関係づけた ものには,多
様 な説明内容が含 まれている。1年
生 にはエネルギーカー ドの絵 を描いた ものが多 く,高
学年 になると,太
陽の力・光 ・熱やガソリンなどの燃料 を挙 げた も のが多 くなる。そ して中には「 もとになるもの」 といった抽象的な説明 をす る児童 も出て くる (5 年4人
・6年 1人
)。 表3に
分類 した児童の素朴 なエネルギー概念 をグラフに した ものが,図
7であ る。3年
生以下 は,「わか らない」 と回答 した児童がかな り多 く,特
に3年
の場合 は60%を
越 える 高率 となっている。分類上 は力 と関係づけた ものが最 も多 く,6年
生 になる と約40%に
なっている。 日常生活 におけるインフォーマルな科学の情報 に,「力 ・パ ワーJに
関係 した ものが多い ことによ 0% 20% 40% 60% 80% 100% 図7
エ ネル ギ ー に対 す る子 ど もの イ メー ジ (学年 段 階別) 環 境 に悪 いもの 碑 一 眸 一 牛48
杉本良―・中本好一:小学校理科 におけるエネルギー指導に関する研究 ると考 えられる。 電気や光 と関係づ けた ものは, 4年
生 と6年
生 に多 く,人
の体や生活 と関係づけた ものは, 3・4年
生 に多 くなっている。 これ らは,小
学校理科 で学習 されたフォーマルな科学の影響が大 きいの ではないか と考 える。 自然や環境 と関係づけた ものについては高学年 に多 く,特
に5年生 は約30%
もある。 これは自然 の中にあるエネルギー資源 を認識 し,環
境 とエネルギー との関わ りなどに 目を 向け始めたため と思 われる。 (3)ツーラーカーが動 く仕組み 設問4の ソーラーカーが動 く仕組みについて児童の選択 した回答 を集計 し,グ
ラフにまとめた も のを図8に示す。4つ
の選択肢 を設定 したため,児童の回答 には,学
年段階による系統性が現れた。 選択肢1「
日光が風 の ように押 して,走
っている」 を選 んだ児童 は低学年 に多 く,特
に2年
生 に は12%い
た。 これは,太
陽光 と風 とい う現象 を,子
どもの 自然認識の中で結 び付 けている結果であ ろう。選択肢2「
日光の熟でガソリンを燃や して,走
っている」 と答 えた児童 は低学年 ほど多 く, 高学年 になるほ ど少 な くなって くる。1年生 には約40%も
いるが, 6年
生 になる と6.50/0に減少 し ている。「ソーラーカーは,ガ
ソリンを燃や して走 る普通の 自動車 とは違 うんだ。」 とい う認識が, 成長 してい くにつれ,形
成 された もの と思われる。選択肢3「
日光が当たると電気が起 き,モ
ータ ーを回 して,走
つている」 と答 えた児童 は,学
年が上がるにつれて増加 している。5,6年
生の場 合 は, 4年
の理科で学習 した効果がみ られ, 4年
生の場合 は教科書の「電気 のはた らき」の単元で ソーラーカーの写真 があるの を見 て,“電気でモーター を回 して"を 選択 した もの と思われる。1 年生か ら3年
生の場合 は,電
気やモーターに関す る認識の程度や,実
際 にソーラーカーの映像や写 真 を見た経験 の多 さが,結
果 に現れたのではないか と考 えられる。 選択肢4「
日光が当たると磁石がで き,そ
の力で走 つている」 と答 えた児童 は,低
学年 に多い。 1年生 も2年
生 も12,3%で
ある。3年
生以上 になる と,回
答児童 は次第 に減少 してい く。低学年 の場合 は,磁
石 の力 を体感 しているため,そ
れをソーラーカーの原動力 と誤 って理解 しているので あろう。 6年 5年 4年 3年 2年 1年 50% 100% 図8
ソー ラー カ ー が動 く仕 組 み (4)電 気エネルギーと光エネルギーの相互変換器具 設問 5は 電気 を光に変えた り,光
を電気に変えた りする器具にはどんなものがあるかを問うたも鳥取大学教育地域科学部紀要 教育 。人文科学 第
2巻
第1号
(2000) 49
のである。その回答 を正答 と誤答 とに判別 し,器
具 ごとに集計 した ものを表4お
よび表5に示す。 ただ し複数の器具 を記入 した児童 もいるので学年別の合計が児童数 よ りも多い場合がある。 [電気 を光 に変 える器具] 最 も多かったのは「電球・豆電球Jで
あった。高学年 になるほど,そ
の回答数が増 えている。た だ し4年
生の場合 は,「ライ トJと
い う回答が10あつた。 これは, 日常生活 において「 ライ ト」 と い う外来語 を使 う機会が多 いため と思われる。6年
生の場合 は,「懐 中電灯Jと
い う回答が多かっ た。 日頃使 っている懐 中電灯 は,電
流 を光 に変 える器具であるとい う認識が形成 されているため と 思われる。 さらに「蛍光灯Jに
ついて も, 6年
生がかな り多 く, 5年
生の回容がついで多い。 これ も,蛍光灯 という電気器具のエネルギー変換 について,学年が上がるにしたが ってその認識が高 まっ ているため と考 えられる。 一方,誤
った回答 としては,「電池・電気 ・電流Jと
「太陽電池・ソーラーシステム」が多かっ た。太陽電池 (ソーラーシステム)に
ついては,そ
の働 きを逆 にとらえている児童がみ られる。注 目すべ きは,「太陽 ・鏡Jと
い う回答 である。1年
生 に9名, 2∼ 4年
生 に3∼ 4名
あった。 これ らが光 を発 した り,反
射 した りす ることか ら,電
気 に関係すると考 えたためであろ う。 正答・誤答 ・無回答の学年段 階別の比率 をグラフにまとめた ものを図9に示す。2年
生か ら4年
生 まではさほ ど変化が見 られないが, 5年
生・6年
生 になると,正
しい回答が増力日している。それ に対 して,誤
答や無回答 (わか らない を含む)は ,明
らかに減少 している。 表4
電気 を光 に変 える器具の回答 蛍光灯 ライト 懐 中電灯 ︲5 6 ︲0 5 Ю 0 レビ・ 亀 租・ 臨 太陽・鏡 エネルギー 鉄・金属・磁石 モーター・スイッチ 太陽電池 ツ ーラーシステ泌0 1 0 3 6 2 12
電信柱・電線・ロンセントo 8 0 8 0 0 6
3 3 1 5 8 3 23 9 4 4 3 0 0 20 0 1 0 3 0 1 5 1 0 0 1 0 0 2圏
ノーラーカー 0 0 1 l o o 2 わからない(無答含 む) 35 33 38 39 25 11 181 計 57 69 61 81 78 77 423 ヽ00% 80% 60% 40% 1年生 2年 生 3年 生 4年 生 5年生 6年生 図9
電気 を光 に変 える器具 (正答・誤答別) 一 一杉本良― ・中本好一 :小学校理科 におけるエネルギー指導に関する研究 [光を電気に変える器具] 正 しいものは
,す
べて太陽電池関係の器具である。「太陽電池」 という回答は4年
生 ・5年
生 ・6年
生 と急増 し,合
計47になった。「 ソーラーカーJと
いう回答は2年
生以上 に見 られ, 6年
生 ま で着実に増えている。 一方,誤
った ものとしては,「電池,電気」「電球・ライ ト・蛍光灯J「太陽 。太陽熟・サ ンヒー ター」・「ソーラー」が多かった。「電球・ライ ト・蛍光灯」については,逆
のエネルギー変換 を 考えてお り,「サ ンヒーターJに
ついては,光
を電気 に変えてから水 を温めるのでは,誤
認識 して いるのものと思われる。「ソーラー」については,日常語 として「太陽熱温水器」例 えば,『朝 日ソー ラー』などが考えられるので誤 りに分類 した。 図10は,正
答・誤答・無回答の学年別比率をグラフにまとめたものである。正 しい回答の割合は 上の学年ほど高 くなっているが,特
に4年
生以上になると着実に高まっている。それに対 して,誤
っ た解答の割合は, 3年
生以上で30%前
後 と,ほ
ぼ一定 している。無回答 (または分か らない)の
割 合は, 1年
生で86%の
高率だつたのが,上
の学年になるにつれて低 くなり, 6年
生では23%ま
で下 がっている。全体的には,学
年段階による変化が明瞭に認められる。 表5
光 を電気 に変 える器 具 の回答 ノーラーカー 0 0 0 8 15 24 47 0 1 3 8 9 11 32 ツーラーパネル・システムo 1 0 1 1 4 7
誤答 ソーラーo o o o 13 9 22
電池・電気 竃球・ライト・蛍光灯 3 3 1 7 4 1 1903080415 太陽・太陽熱・サンヒーター1 4 1 4 3 2 15
その他 エネルギー・パワー テレビ・スタンド モーター・機械 ・コンセント・スイ 49 50 40 41 37 66 59 81 75 77 415 41430113 0050128 0120205 0130105 鋭 鋭 朝 粥 朗 朗 鋭 朝 碗 眺 朝四
1年生 2年 生 3年生 4年 生 5年 生 6年生 図10
光 を電気 に変 える器 具 (正答・ 誤答別)一
ゴ
︲
■
■
半
七
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育 ・人文科学 第
2巻
第1号
(2000) (5)エ ネルギーに対する児童の学習意欲 設問6で
は,エ
ネルギーについて学習 したいか とい う学習意欲 について5段階で記入 させた。そ の結果を各学年男女別にまとめたものを図H示
す。 1年 生の場合は,「とて も学習 したい」 と答えた児童が非常に多 く,エ
ネルギーに対する学習意 欲が高いことが分かる。その反面,「全然学習 した くない」 と答えた児童 も他学年 より多 く,特
に 男子に目立つ。「どちらで もよい」 と答えた児童 もかな り少な く,学
習意欲の有無をはっきりと意 思表示 した結果が得 られた。2年
生 と3年
生の場合は,「とても学習 したい」 と答 えた児童が比較的多 く,「まあまあ学習 した い」 と答えた児童 も含めると,女
子の方がエネルギーの学習に意欲的であると言える。4年
生 と6年
生 については,「まあ学習 したい」 と答えた児童が多 く, 5年
生については,学
習 意欲のある児童が他学年に比べて少なかった。高学年の特徴 としては,「どちらで もよい」 と答え た児童の多いことが挙げられ,50%前
後の児童が意思表示 を明確 にしていない。 学習意欲の調査は,児
童個人の判断基準がはっきりしていない点 と,意
欲の有無を表 した児童の 理由づけが記 されていないという点で,さ
らに調査 を深める必要がある。願ё
ttD「
¬
饉邑
J
図11
エネルギーに関する子 どもの学習意欲おわ りに
「エネルギーとはどんなものだと思いますか」 という問いに対 して,子
どもたちは自分の考えを 自由に書いている。図 5や 図 6を 見ると,子
どもらしい表現によって,そ
の内言がよく表 されてい るといえる。 この内言が子 どもの思考活動において重要である理由は,思
考 を流動化 させることに より,あ
らゆる情報の意味を自らの論理 と照合 し,そ
れを受け入れる可能性 を吟味 していることに あるといえる。「エネルギーつて, どんなものかなあ。力 っていうか,何
かを作 る前の もの とか, パワーつていうかな。頭では分かるけど,言
葉に出せないよJな
どはある 5年 児童の思考が流動化 し,頭
の中で考えが巡つている顕著な例である。 本調査で明 らかになった児童のエネルギー認識の特徴 は,エ
ネルギーのとらえ方が個人によって 異なり,内
容が多岐にわたつていることである。このことは,澤
田が6年
生児童を対象 とした実態 調査 を行い, 6年
生85名の記述内容は,「力の もと・食物」 と答えたものが,全
体の約40%を
占め 6年52
杉本良― ・中本好一 :小 学校理科 におけるエ ネルギー指導 に関す る研 究 ている と述べ ているЮ)。 その理 由 として給食の食堂で,栄
養士の先生や給食委員の児童 に,今
日の 給食の中で「熟や力の もとになるもの」 などの話 を聞いているので,エ
ネルギーと関連づけ られた のではないか と述べている。小学校理科 においてフォーマルには学習 していない児童のエネルギー 認識は, 日常生活 におけるインフォーマルな科学の情報 によつて形成 されている。科学情報が氾濫 している現代社会 においては,子
どものエネルギー認識が多様性 を示す ことは,当
然の結果 として 理解で きる。 今回の調査では児童のエネルギー認識を中心に,そ の情報源や学習意欲の実態,お よび太陽電池・ 発光電気器具 に関する認識が明 らかになった。 しか し,課
題 として,電
気 のはた らきを授業実践す るためにはまだ不十分 な面がある。すなわち調査内容がエネルギー全般 に関するものであ り,電
気 エネルギー自体の認識 についてはまだ十分明 らかにされていないこと,ま
た,光
エネルギー以外で 電気エネルギーに変換 されるもの,す
なわち発電の資源 とな り得 るエネルギーについての認識が明 らかにされていない ことが挙 げ られる。 ソーラーカーが動 く仕組みでは,太
陽電池その もののエネ ルギー変換 システムに関する認識が明 らかにで きていない。以上の点を補 うため,電気的エネルギー の認識 を中心 とした再調査が必要 になって くる。そこで,今
後 は中学生 などに調査対‐象 を拡大 し, 電気的エネルギーの認識調査 を行 う必要がある と考 える。引用文献
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洋館 出版社,1993,p.102)佐
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知教 育大学研 究報告(教
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科 の教 育,Vo1 37 (1),東洋館 出版社,1988,pp■9-24
4)David Heil et al,:「 Discov∝he Wond釘,Gl・ade 5」 ,Scott Foresman,1994
5)室長 大應 :「 学校 教 育 にお け るエ ネルギ ー教 育」
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7)近藤 精一他 :「 エ ネルギー概 念 の認識 は義務教 育 で可 能 かJ,大
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本 謙一 :「 小 学校 理科 にお け るエ ネルギー教 育― エ ネルギ ー的 な見方 を育 て る鍵一J,理
科 の教 育, Vol.44(11),東洋館 出版社,1995,pp.17-19
9)森
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(2000年 5月 1日 受理)鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第
2巻
第1号 (2000) 53
Abstract
Children ttc foコming valious energy conccpts The dcanitiOn and thc to巨ninOlogy of energy is not taught at all in
elementary school in Japan,Howevor,it is necessary to makc und∝ stand thc coFeCt C■ ergy conccpt and thc scientiac tcllllinology in he clelalentary science Based on the result of our suぃ ′ey,he teaching matel・ial study of thc enttgy
concept should be conducted.Wc investigated children's encrgy recognition for 413 children in a Tottori rnunicipal
clcmcntary SChOOl.
The qucsionnaire of the investigation Υe the fonowing six questionsi
OThc cxpel■elace of childЮn of which he kllowlcdge came to in he word of ellergy
②The infOmation mcdia oftte teml'en∝gy'
③The pupil's image of cnttgy
④The mechallism ofenttgy chmges wih the solar cal which is recc ing sunligh.
⑤The convetting apparatus ofthe ellergy ttom electtic cnergy to light cl■ ergy or se versa.
⑥The lea14aing conation ofhe childI・ en to study en∝ gy.
As for he fk・equcncy of the cxpe ence,the higher grade children are high rate、vho answered Hseeing wen or
hearing well出 すh case of the lottrer grade children,thcre 2ビ e rnany children who answ∝ed'Ionce or t、vicc山.
The infomatton rnedia ofthe term'cn∝ gy'are the TV cahoon progralll,the scientiic program,thc datty ne、vs of he television al■d so on lt found thatthe inユ uence by thc TV conllnercial is rnore stlonger
After making free descmption of he image to he eraclgy,it was possible to classify into Wthc one佗 1航ed to hc pow(ォ11,litlle One rclated to hc electmcity and thc lightil,煎 thc one related to the body of the p∝ son and his lifefi and so
on,It thinks that thc recognition of childl・ en to thc cnergy Υe inユuenced by the infomal science raher than fomal