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会計監査とコントロール--ペルベ・ヒートンの所説を中心にして---香川大学学術情報リポジトリ

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会計監査と

コントロール

ペルべ・ヒートンの所説を中心に.してニー

森 Ⅰル ほじめに。ⅠⅠい コン†ロールに対する基本的思考。ⅠⅡい 監査とコン トロール。ⅠⅤい 監査の機構化。Ⅴり ■むすぴ。 Ⅰ 近代財務諸表監査は近代的な大規模企業をその対象とするので,その監査が 被監査企業の内部統制に依存して行なわれることは−・般に認められている。監 査人ほ企業の作成した財務諸表に対する意見の表明に必要な証拠を入手しなけ ればならないが,企業の大規模化によって監査すべき会計記録および文蕃ほ鼠 的に尤大となり,かつ叉質的にも複雑化した。これに対処して.,精査による監 査に代えて,試査による監査を理論づける手段として,被監査企業の内部統制 の整備とその運用の程度に基づいて.−監査討画を樹立し,それによって監査を実 施することが−・般に認められた監査手続として形成されるにいたった。 このような事情から見るかぎり,企業の内部統制は監査人の監査のために設 定され,あるいほ存在するかのように見える。これが間違った考え.方であるこ とはいうまでもない。しかし,このような間違った考え方を監査人がとらない にして.−も,まだ問題の生じる余地がある。それは内部統制がもともと経営管理 のために設定され,かつ運用されているので,企業の発展に伴なって監査とは 無関係に変化し,かつ発展するということである。そのことは内部統制概念の 歴史的変化,すなわち概念の拡大化に反映されて−いる。

1986年のAIAの「独立公共会引士による財務諸表の検証(Examination of

FinancialStatements byIndependent Public Accountants)」に見られるよ

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香川大学経済学部 研究年報 2 ー 2 − ヱ962 うに,従来では内部統制を現金に関する業務の不正および誤謬の摘発と防止の ための手蔽および方法と考えていたのに射し,1)最近になると1949年のAIA の発表した内部統制についての特別報告書に見られるように,内部統制を「企 柴の内部でその財産を保全し,その会計資料の正確性と信頼性とを検証し,経 営能率を増進し,かつ一・定の経営政策の推進に役立つ審相計画と全ての調整方 鎮および手段とを含む」2)と定義し,具体的にほ予算統制,標準原価,営業報 魯,統計分析,統封図表,従業員訓練討画,内部監査,時間研究,動作研究お よび品質管理などを含むものとしている。3) 従来でほ,内部統制ほ会計および財務紅関するものとして理解していれぼよ かったので,監査人にとっても別段問題が生じなかったが,最近のように内部統 制の概念が拡張されて,会計および財務とほ全く異質な兼務をも包含するよう になったとき,監査人ほ内部統制をどこまで取り扱うべき責任があるかという 疑問が生じる。監査人は内部統制の整備と運用の程度を検討し,かつ評価すべ き責任が−・般に認められているが,いままで述べたよう紅内部統制の概念の拡 張によって∴監査人の式任が不明確になったとして,内部統制についての監査人 の貴任に閲し,ここ.数年来アメリカの会計士業界で議論されてきたことはわれ われの記憶に新しい。4) 1)W.B.Meigs,PyinciPles ofAudiiing,1959,p.74. 2)AIA,助β′・翫〟(お扉川広.飢わ離職5q/■α C加れ抽柑ね♂5γざお増α〝♂∠わ吻〃7ねガ‘βt¢

Managementandthe hdependentPublic Accou73iani,SpecialRepoIt by the Com・

皿ittee on Auditing Pro〇edure,19i9,p”6

3)ル摘、,p6

4)主な論文は次の通りである。Gilbert RlByme,“TheIndependent Auditorand

InternalControl”TheJoumalof Accountancy,Jan・1957巾 SaulLevy,“Internal Controland LegalResponsibility”,TheJournalofAccountE2nC.γ,Feb.19571・Paul Grady,“The Broader Concept of rnternalControl’’,The パルIWnalqflAcCOIEnt−

anc.γ,May1957小 R.K.Mautz and R Schlosser,“Techniq11eS OfInternal Contr・Ol,,,The.70W72alqf.Acco3mianc.y,Oct.1957 R.Xい Mautz,“Standard for the Review ofInternalControl’’,TheJournalof Accounia7;C.γ,July1958u PhilipニL Defliese,“Auditing whenInternalControlisInadeqtlate”,71he Journalqf Accounianc.y,Sept1959.

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会計監査とコントロール ー ∂− 本質的紅ほ内部統制ほ経営管理のために存在し,これを監査人が監査のため に利用しているだけであるが,内部統制自体が経営管理の必要に応じて発展 し,かつ拡張された結果として,現実に設定され,かつ運用されている内部統 制と監査のさいに利用される内部統制との間にギャップが目立つようになった のである。多くの議論は,このギャップに対する監査人の責任を回避すべき必 要を認め,いかにして茸任を回避するかという方法について,ギャップとなっ た内部統制の部分に対し,責任回避の可能な概念の構成を試み,そのために現 代の内部統制を分析し,賀の異なる領域に分割することによって,責任の回避 を理論的に妥当化しようとして:いるといえる。例えば,パイアンは内部統制を 管理的内部統制(InternalAdministr・ative Control),会計的内部統制(Inter・ nalAccounting Control)および内部牽制(InternalCheck)の8つに分割 し,監査人の責任からは管理的内部統制を除くのである。5)また,AICPAの監 査手続蕃,第29号の「独立監査人の内部統制の調査範囲(Scope oftheInde・

Per)dentAuditor’sReviewofInternalControl)」は,会計的統制(Accounting

Control)と管理的統制(Administrative Control)との二つに分け,財務諸表 の信頼性との関連について.,会計的統制は直接的であり,管理的統制ほ間接的 であるとして,管理的統制は特に重要な関連性が認められる場合を除いて.,そ の調査および評価を必要としないと主張するのほ.この例である。6) しかし,われわれとしてこは内部統制の問題が,単に監査人の責任回避の琴論 づけというような消極的な観点に留って−,内部統制の領域の分割とか,その定 義化の議論に終始してよいか疑問に思う。より根本的に企業の内部統制の本質 的な性格を把握し,そこから積極的に監査と内部統制との関係,およびその両 者の統合の理論を導き出すことが必要である。この点に閲し,ペルベ・ヒート ンがユニークな見解を出して:いるので,われわれの研究の手謝りとしてここ.に 紹介するのが本稿の目的である。7) 5)Gilbert R.Byrne,掛,Cit.,pp.41−46.

6)AICPA,Sc坤eofihe hde?EndeniAudiioY’sRevi(W qf hternalControL p..36. 7)SりW・Peloubet and H・Heaton,hlegraiedAud抽ng,1958.

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ヱ962 香川大学経済学部 研究年報 2 ⅠⅠ − 4 − 内部統制といった言葉を使用するときほ,・その言葉匿従来からつきまとって いるいろいろな既成概念によって理論が不明瞭にされるおそれがあるので,内 部統制のより基礎的な概念であるコントロールをまずとり上げて.,その本質を 分析しなければならない。本節でほコントロ−ルの本質をどう理解すべきであ るかをとりあつかうこととする。 コントロ・−ルという機能ほ,単に私企業だけでなく,人間の構成するあらゆ る組織体に見られる。勿論ただ1人の人の行動についてもコントロールほ考え られる。それは目標の設定,その実行およびコソナロールが同一L主体によって二 担当される場合である。しかし,その目標および実行がどのような関係におい ても他の人々,あるいは組織に影響をおよばさないようなものであるとき,そ の行動は全く孤立的なものである。そして.コン1ロ−ルの効果ほ,自分1人に しかおよばないので,コントロールの問題としては極端に単純である。従っで このような場合のコントロ・叫ルは,今の問題にはあまり重要な患昧をもたな い。明らかにコントロ・−ルの機能ほ,集団活動,すなわちある−・定の目標にむ かって多くの人々の行動が組織されるときに,複雑かつ重要な意味をもつので ある。 ペルべ・ヒーーt・ンもコントロールの必要を集団活動における委譲の問題より 導きだしている。すなわち,集団活動によって.目的を達成しようとするとき, 職務の委譲を行なうことが最も実際的な方法であるが,他方においてその委諜 に伴なって生じる問題がある。 この問題を解決するために,コントロ・−ルの機能が必要になったと考えられ る。8)っまり職務の委譲によって組織に階層的構造が生じ,そのために最初の 委譲者と最終の被委譲者との距離が拡張され,いろいろ困ったことが起こる。 例えば,職務を委譲される人々の知識,理解,発達および誠実などが失われて しまう。そして又委譲者は実際の業務から遠ざかってしまうので,実際の経験 に乏しくなり,かつ叉実際の手段を知らなくなる。更に被要諦者による不正と 8)乃≠d‖,p.113.

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会計監査とコン†ロ−ル − ∂・−・ か,職権の乱用とかが行なわれるようになる。従って−,単に職務の委試をその ままに放置することほ,委謀自体を承認されないものにする。そこには委譲さ れた職務が,委誘者の意図したように,正しく行なわれることめ保証がなけれ ほならない。コントロ−ルほ,委譲した職務が被委講者によって,正しく実施 されるように指導する機能である。 このように組織体におけるコントロールは,職務の委譲を前提として考えら れねほならない。ぺルべ・ヒーートンは,その点より進んだ展開を行なってレ、な いが,われわれとしてほ,職務の委譲=ぉ前提とするという点に2っの種類のコ ントロ−ルを見いだす契触を求めるこ・とができる。すなわち委譲者による被委 譲者に対する他動的なコントロ」−・ルと,被委譲者自身の側からする与えられた 職務の目標に対する自発的なコントロ−ルとである。従来のコントロ・−ルの考 え方の欠点は,前者のコントロールのみを重視して,後者のコントロ・−ルに気 付かなかったことであり,後者のコントロ・−ルをも重視するのが最近の考え方 である。このことほ後にも述べるように,ぺルべ・ヒ−トンのセルフ・コント ロ−ルとか,監査の機構化の重視のうちに見られるが,それはペルべ・ヒーート ンが,コントロ−ルに対して次のような基本的思考をとっているからである。 ぺルべ・ヒ・−トンのコントロールに対する基本的監考の第1の特徴ほ,個人 の自由の遠視である。かれらほ政冶,社会および経済におけるように,コント ロ−ルはなんら自由と矛盾するものではなく,自由の背後にほ必らずコントロ ーールを伴なうことを明らかにするとともに,コントロールを行なう場合にほ,個 人の自由を考慮し,個人の自由が最大限に発揮できるように配慮すべきである ととく。9)すなわち,ある個人に自由を認めることは,ある個人に自己決定お よび自己統制の範阻を認めるということであるが,このようにある範囲の自己 決定,あるいは自己統制を個人が行なうことによって,その個人は.責任感を育 成され,そして決定およびコントロ・−ルの必要からいろいろな知識が必要にな るため,知的な人間として発達しうる傾向がある。このことほ企巣経営にも妥 当することであり,企業内部の個人に自由を与えることによって,換言すれば 自分自身で決定しうる事項を多くし,かつ自己統制の矧甜をできるだけ広くす 9)乃よd、,pp.112−1131.

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香川大学経済学部 研究年報 2 ヱ962 ・−・6 −・ ることによって,企巣内の個人がより能動的に行動することが期待される。 ぺルべ・ヒ−トンの1企糞の経営活動においてコントロ−ルほ必然的に必要 であるが,しかしこのコントロ・−ルが個人の自由を制約し,自由と矛盾するよ うに考えられてはならないという主張は屈要である。従来のコントロ−ルほ, 個人の行動の規制として.のみ,コントロ」−ルを担当するものによってこも,又コ ン一口ールをうけるものによって−も,澄解されていた傾向があるからセある。 そのようなコントロ−ルは,個人に対して1受動的な効果しかもたず,能動的な 効果を与えない。その結果として,個人の能力,知識および責任感などの育成 などをさまたげ,組織全体としてこも能率的でなかった。ここにぺルベ・ヒーート ンが,コン㍉トロ−ルにおいて個人の自由を重視した理由があり,更により基本 的には,組織における個人の人間性の透視が,かれらのコントロ−ルの思考の 基礎となっていると考えなければならない。 そこでペルベ・ヒートンの基本的思考の第2の特徴として,企業の経営組織 を構成している個々の個人の人間性の雷禎があげられる。すなわち,組織を構 成する個々の人々を,単に上からの指揮に従って,機械的に行動する組織の構 成単位紅すぎないと考える場合には,コントロ−ルを効果的に行なう ことば. できない。むしろ生々とした感情をもち,かついろんな刺戟にも敏感に反応す る生の人間を対象と考えて.コントロ−ルを行なわねばならない。このような思 考は,近代の経営管偲論の発罷,および人間関孫論的思考に影響されたもので あろう。ぺルベ・ヒ・−ト/ほ,従来のコントロールの考え方より,近代のコント ロ−ルの考え方への推移を,「専制的方法より民主的方法へ,威圧によるコン トローールより教育によるコントロ・−ル」10)への推移として:表現している。この 推移は,コントロ・−ルが従業員のモラールに対して:与える影響を,認識したこ とによって生じた性移である。従英員に対し大きな自由を認めることほ,個人 の能力,知識および貴迂感などの育成に役立ち,かつ亀傲の能率向上に寄与す ることが大きい点については前述の通りであるが,このような同人の発達およ び組織の能率向上は,結局人間旺に基づくものである。人間睦.の諸として,拘束 されるときにほ志気ほ沈滞し,自由を認められるときには志気は向上する。従 10)∫∂摘.,p.113.

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会計監査とコントロール − グ ー・ ってぺルべ・ヒーートンは「経営のコントロールの最も重要なテストの1つほ, 従業員に対するその効果である」11)という。 ぺルペ・ヒ・−トンの,コントロ−ルについての第3の基本的思考ほ,コント ロールにおいて.は,全体的利益と個人的利益との−・致が必要であるということ である。コントロールの体制は目標,測定および方式の3つによって構成され る。12)経営活動の全体的目標は,何段階もの委譲を経ることによって,より小 さい目標に分割されて,粗繊を構成する個人に割り当てられるが,その各個人 に割り当てられるそ・れぞれの目標は.,明瞭に表現されなければならない。次に それらの目標紅従ってこ行なわれた実績を評価するために,個々の目標の性質軋 応じた測定尺度が設定され,・その測定尺度に基づいて実績が測定されねぼなら ない。更に多くの目標に従って実施活動が行なわれるように,経営内にほレ、ろ いろな方式が設定される。このように目的,測定および方式によって構成され た体制に合致して,コントロ・−ルを行なわねばならない。ここで注意されなけ ればならないのほ,目標,測定および方式というコントロ−ルの体制が,支配 者から従鼠者に対して二,一・方的に課せられるというような性質のものであって ほ.ならないということである。このコントロ−ルの休制は,組織全体の目的に とって二利益であるぼかりでなく,組織を構成する個々の人々にとって.も,又利 益であるこ.との認識が必要である。ユ3)何故ならば,目標に対する実額の程度の 測定は,個々の人々に職務の実施紅対する知識を豊かにするので,経営目的に. 奉仕するとともに,自己が利益をうる機会を与えられるからである。従ってコ ントロ−ルが行なわれる場合には,このコントロ−ルの体制に関して:,組織全 体とそれを購求する個々の人々の利益との一\致の認識が確立.してこいなければ, コントロ・−ルlは効果的に機能しないであろう。 このような全体の利益と個人の利益との一・致が,コントロ・−ルの体制におい て確立され,かつ又その事実が,組織内の個々人によって認識されるこ.とによ って,コントロ・−ルはその具体的な基礎を与えられる。すなわち全休の利益と 個々の人々の利益との−・致の認識によって,コントロ」−ルがそれを受ける人々 ユ1)乃どdい,p.113 12)乃よd.,p.113ハ 13)J∂よdり p.113.

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香川大学経済学部 研究年報 2 ・−= ∂ − ∫962 に.容易に.受け容れられ,かつより積極的にコントロ・−・ルに協力しようという状 況が作られる。このような状況紅あるとき,コントロ・−ルの基踵が上部にあっ て,その強圧的かつ−・方的な権限の行使という形で行なわれるというものでは なくて,組織の下層に.おける人々の積極杓な協力という形で,コントロ−ルの 基鍵が存在する。このようにぺルベ・ヒ・−トンの見解を拡張理解して行くと き,コントロ・−ルと自由との調整という抽象的な基礎が,こ.こでは全体利益と 個人利益との合致という,より具陳的基礎と結びつけられ,綱層効果的なもの とされているといえる。 ペルペ・ヒートンは,以上のような基本的監考に・基づいて,コントロ−・ルほ 究極拘にはセルフ。コントロ−ルが最も重要であるとして:,コントロ−ルの機関 に.よるコントロ⊥ルほできるだけ最小限変にとどめて,その代りにセルフ。コン トロ・−ルを最大限に活用することを主張している。そのわけほ,通常コントロ −ルといえは制限杓な意味,あるいは拘束杓な意味に理解されるが,実ほコン トロ′−ルは,価値のあるヨ標へ行動を指導するという意味で,蹟極拘な底値が あるのである。14)このよう比価個ある目標へ行動を指導することは,目標の決 定とその測定,実態の測定および評価の手続紅よって行なわれる。従って:コン トロールの重点は,目標の決定と実横の測定とにあるので,コントロ−ルが効 果的であるか否かということは,与えられたヨ標の受容可能性と,測定尺度が 行動に横転杓紅刊弔できるか否か紅かかっている。それ故にコントロ・−ルを行 動を行なう個人自身が担当すれば,最も能率拘かつ効果的であるといえる。そ こで組織内で行動する個々の人々に,明確なヨ標を与え,かつ利用しうる突破 の測定尺度を与えておけば、目標への行動の指導が本人紅任せられることにな り,最も適確かつ債極拘なコントローールが可能となる。ここ紅ぺルベ・ヒ・−ト ンが,セルフ・コントロ・−ルを強調する理由がある。 ぺルべ・ヒ・−トンの,コントロ・−ルに対する基本的思考に鵬・賢して:流れてい るものは,コントロ・−ルされる側の個人の重視である。個人の自由の強調,人 間性の重視,全体的利益と個人の利益との一・致などいずれもそうである。この ような重点の集約として,コントロ・−ルにおいてセルフ・コントロ・−ルが,最良 14)J∂∠d.,p..112.

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会計監査とコントロール ー 9 − のものとして:主張されることになったのである。この場合のコントロ−ルの概 念は,従来のコントロ」−ルの概念とほ全く逆の方向のものであることに,注意 されねばならない。従来は「上からのコントロ・−ル」,つまり経営者からの, 目標を実施紅.移す従業員に対する−・方的なコントローールであったが,ここで主 張されるコントロ・−ルは,経営の下層で直接実施を担当するものの側からの, 目標へ実施を近づけようとするセルフ。コントロL−ル,換言すれは「下からのコ ントロ・−ル」である。「下からのコントロール」はコントロールに対する抵抗 を少なくし,かつコントロ−ルの能率化に貢献する。かくしてぺルベ・ヒート ンのコントロールに対する考え方は,新しい考え.方に基づいて,コントロ−ル の能率化を意図するものといえる。 ⅠⅠⅠ ぺルべ・ヒ・−トンは,監査とコントロ−ルとの関連についてニ,次のように考 えている。すなわち,監査の課題には2つのものがあるという。その第1はい ろいろな会計報告書が適正な表示を行なっているか否かということであり,第 2ほ会社のいろいろな資産が保全されているか否かということである。15)この 課題に対して結論をうるためにほ.,監査人は必要な証拠を選択し,検査し,総 合しなければならなル、。監査人の結論の基礎となる資料である証拠として,ペ ルべ・ヒ・−トンは.経営体制,会計体制,会社の諸記録,実査および立会によっ てえられた物理的同一・性,会社の外部のものの記録および文書,残高あるいは 数量についての独立二的計算の6つの種類をあげて:いる。1$)この内の経営体制と 会計体制とはコントロ・−ルに関連をもつ。すなわち経営および会計の畳任,政 策,計画,組織および職員などの・うちにほ多くのコントロ・−ルが含まれてい る。そこで監査人として:ほ,経営体制および会計体制に含まれるコントロール がどのような範囲に・およぶものであり,かつどの程斐の信頼性があるかを確か めて,その他の証拠資料との総合を行なって,結論を導がなければならない。 従って監査紅おいて,コントロールの本質を知り,コントロールの諸要素を認 識し,その実態を把握しておくことが必要である。 15)r∂≠dい,pp..16−21. 16)乃よd,p.30.

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香川大学経済学部 研究年報 2 J9∂2 一ヱ0 −、 ぺルべ・ヒーtンほ.,コン1ロ−ルの要素として目標,報告,評価をあげて いる。17)企業ほ多数の人々たよる協同体であり,そこにおいて.職務の委詳を行 なうとき,企業目的を構成する部分目標に分けなければならない。これらの部 分目標が個々人に月・え.られて:,個々人の活動の基準となる。そのために・は,こ れらの目牒にほ次のような2つの要件が必要である。ペルペ・ヒー・トンは,こ れを目標の受容性18)と測定可能性t9)であるとしている。 目櫻の受容性とは,与えられた目襟が本質的に実行者によって,受け容れる ことが可能なことである。コントロL−ルは,目標へ実行を拇導することであ り,その実行は行為者の意志に依存してこいるので,目標自身が実行者紅よって 受け容れられるようなものであれば,そのコントロ−ルほ容易であり,目標が 拒否されるようなものであれば,苧■のコントロ、−ルは困難である○従って目標 の受容睦ほ.,コントロールに関連して重要である。第2に目標は測定可能でな ければならない。実行ほ目標にむかって二行なわれ,その実積と比鮫されねばな らない。従って月標は,ある種の比較尺度をもつことが必要である。もっとも 普通の測定尺安は,価値的な大きさ紅よる測定であるが,数量的な大きさによ る測定も比吸的によく用いられる。通苗はこ.れらは計数化の問返として:とりあ つかわれるが,計数化が可能であることが,測定可能性と同義拘に用いること ができるか否か紅ついて,疑問の余地があるが,ぺルペ・ヒートンほ.この点を 明確に.していない。ところで,価遣拘あるいほ数鼠杓な計数化以外紅,測定の 手段としてはどのようなものにまで拡張されるであろうか。われわれとして ほ,質杓あるいは状況的測定も可能であると考える。例えば,目標の達成が良 好であるとか,あるいは不良であるというような質的な評価に.よって.測定せね ばならない場合もあり,また経営内のモラーールのように,状況的に可とか不可 とかの判定が行なわれ,必らずしも計数による測定を必要としないことがある であろう。 このように個々人に与えられる部分の目標の受容陰が高く,その測定尺度が 効果的なものであればある程,コントロ・−ルほ効果的である。従って二目標はコ 17)乃よd.,p小115. 18)乃紘,p小113小 19)」働♂。,p.115.

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会釘監査とコントロール ー〟− ソトロ−ルにとって−欠くことのできない要素であるが,われわれとしてほこの ような目標の決定自体は,コントロ・−ルの内には含まれないと考える。それは プラニングの段階に属するからである。しかしそうかといってプラニングにお いて決定され,与えられた目標をコントロ・−ルにおいて無条件紅採用しなけれ ばならないと考えるべき・でない。コントロ」−ルの立場からは,コントロ−ルが 効果的であるように,多くの部分目標が個々の人によって受容されるようなも のであるか否か,かつそれらの目標に効果的な測定が可能であるか否かという ことの検討が必要であり,もしこれらが不満足なものであれば,ブラニソグに おいて再検討を要求することが適当である。コントロールほこのような点の配 慮にまで積極的でなければならない。 次に,与えられた目標紅むかって実行が行なわれるが,実行を目標へ指導す るためには,行なわれた実績を測定し,かつ報告し,また目標達成の程度を評 価しなけれはならない。通常この測定は,その組織的な測定および報告のため に言己録される。ペルべ・ヒ・−トンは測定について∴価値的な測定と数鼠的な測 定とはコントロ−ルにおいて差別なく重要であるとしている。20)この2つの測 定方法ほ,いずれも相互的な照合および総合が可能であるので,差別的にとり あつかゎれるべきでほない。例えば特別の機械によって生産された部品の計算 は,給料計算の基趣として,また単位原価の計算に,更に生産の進行度の測定

としても役立つが如きである。数量で測定するか,金額で測定するかは.,その

ときの必要に応じて経首者の判断に・よ って:決められるぺきであって,どちらで なければならないといった性質のものではない。いずれであって.も,測定の結 果は通常記録される。しかしぺルべ・ヒ−トンは,コントロ・−ルほ」現に公式的 に記録の形にあるものだけを利用すべきではなく,公式的把.記録されていなく

ても有用な情報が存在しているこ.とがあり,また記鼓されていても役に立たな

い情報もあるということに注意すべきであるとする。21) 測定の問題において,監査に関連してとくに問題紅なるのは,業務の測定の 監査人ほ.,兼務の測定にまで監査をおよぼさないと考えら 場合である。−・般に 20)J∂拍.,p115−116。 21)乃よdり p.116・

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香川大学経済学部 研究年報 2 J962 −J2− れている。監査ほ主として財務取引,財務記録および財務諸表に関連する会計 記録をとりあつかい,予算,調達および原価記録をあまり監査しない。だが最 近の傾向として,内部監査が財務会計以外の領域に.おける測定についても責任 をもつようにな・ってきている。 監査人ほ監査を合理的かつ能率的に行なうために.ほ,単に財務会計に関する 記録および情報に依存するばかりでなぐて:,その他の測定の記録および情報に 依存し,またそれらを利用することが必要である。それほ経営内のコントロ−・ ルの性格から,当然考えられることである。というのは,ペルベ・ヒ〃・・・・トンが 指摘するように,経営銀紙の実態紅おいてほ.,会計のコントロールと業務のコ ントロ−ルとほ.密接に結合されて言いて,相互に欠くべからざるものになって.い るからである。22)従ってある特定のコントロ−ルを理解するためにほ,それに 関連する全て.のコントロールを認識し,それらの関連および機能を理解するこ とが必要である。そこで通常いわれるような会計上の測定と業務上の測定との 区別があまりに強調されると,会計のコントロ−ルと業務のコントロ−ルとの 両者の密接な関連の重要性を,あいまいにして∴見失わせるおそれがある。 会計上あるいほ業務上のいずれにおける測定も通常記録される。コントロー ルにとって∴記録は非常に審要な要素であるといえるが,記録の内容が大きな問 題である。ぺルベ・ヒ−・トンほ,コントローールにおいてほ単紅公式的な記録ば かりでなく,非公式的な記録および情報を積極的に利用することが必要である と説いている。例えば経営内のある場所で,普通にほ全く記録がないと考えら れてこいる場合でも,よく調査してこみれば非公式的な記録が行なわれて∴おり,そ れを公式化できることを発見することがある。それ故に効果的なコントロール を行なうためにほ,公式的な記録にこだわる必要は全くなく,非公式的な記録 を発見し,もしそれがコントロ′−ルに・役立つことが分れば,それを公式化して 硫極的に利用しなければならない。これを監査の場合にあてこほめて考えると, ぺルべ・ヒー・トンの指摘するように,従来記録のないところには監査がないと いわれた表現ほ再検討して,その実態を吟味することが必要であろう。従って そのことからまたぺルべ・ヒ一トンは,監査人ほコンF・ロ−ルについての専門 お)∫∂よdい,p.116.

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会計監査とコンF・ロール ー ∫∂− 家でなけれほならないという。23)監査人ほ経営内部の全ての場所で,全ての目 的のために行なわれている記録の組織を,理解していなけれほならないからで ある。そのことほ監査人に,会社の現在の記録組織に欠点があれほ,それを改 善するために助言を与えるという,組織の診断を行なう仕事をも課すことにな る。 以上をふりかえって,われわれの若干の見解をつけ加えておこう。ぺルべ・ ヒートンほ,目標についてその受容性および測定可能性の要件が必要であるこ. とを強調したが,これほ.先にのべたようなぺルベ・ヒ−トンのコントロ・−ルに 対する基本的思考に基づくものである。すなわら,コントロールを受ける例の 個々の人々の人間性に対する配慮が,目標の考え方にもあらわれている。目標の の受容性ほ,経営内のモラ−ルに関連し,コソt・ロールの効果に影響を与える ものであり,測定可能性は,コントロ−ルされるもの紅よる測定尺度の利用と いう,セルフ・コントロールを主張する考え方に通じる。 ところで監査に関連してこは,測定につレ、ての記録あるいほ情報の問題が重要 である。これに関するぺルべ・ヒートンの所説には,8つの重要な点がある。 すなわち第1は記録あるいほ情報の棍極的発見およびその利肝であり,第2は 業務上の測定の利用であり,第3は会計上のコントロールと業務上のコントロ ールとの密接な関係の利用である。そこで次に監査においてこのような重点を 利用した場合どうであるかについて,われわれの考えを簡単に.のべる。 第1の記録あるいは情報の積極的発見および利用の点であるが,監査人がそ の監査において単に現在存在する公式的な情報あるいほ記録ばかりでなく,非 公式的な情報あるいは記録をも積極的に探しだして1合理的かつ能率的な監査 のために利用しなければならないことほ当然のことであろ・う。しかし非公式的 な情報あるいは記録の調査が,能率あるいは経費の点から見て不合理であれ ば,この見解に無反省に従うのはよくない。内部監査の場合には会社内部の事 情に精通し,かつ継続的に監査を行なうので,コントローールに有用な情報ある いほ記録を積極的に発見してニ,その公式化をはかるのは必要なことである。外 部監査の場合に,このような情報あるいは記録の積極的発見および利用を単に 23)乃摘.,p.116.

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香川大学経済学部 研究年報 2 ∫962 −ヱ4− 監査範囲の拡張と解するときは,ぺルべ・ヒーナンの見解に積極的価値を見つ けることはできないであろう。外部監査では,監査人が監査の途中で有用であ ることを発見した非公式な情報あるいほ記録を積極的に利用し,またそ・れらの 制度化を経営者に助言するこ.とでよいと思う。要するに監査人は,記録および 情報において固定的な考え方をもつべきでなく,またそ・の利用においても弾力 的に行なうべきことを主張していると解しなくて.紅ならない。

欝2は会計上の測定と業務上の弥定とを,監査において弄「用するということ

になる。監査人の意見を立証するに必要な証拠を雀理的に簸めるためにほ,会計 上の漁定の資料のみに係存していたのでほ,能率的な監査とほん、うことはでき ない。むしろ界用できる巣務上の掛定の資料があれげ,これをも集めてこ能率的 な監査を行なうことが必要である。しかし程柾匪に業務上の熟達の資料を利用 するといっでも,そこにほやほり雀斑的な判断がなけれほならない。例えばあ る事項の監査で,会計上の漁定の資料によって,適確な証拠がえられないとき は,当然界用できる業務上の瓢定の資料に依存することが必要である。従って 唯むやみに業務上の跡定の資料を,会計上の掛定釘資料と同じ比蚤でとりあつ かわうべきものと解されてほならない。 罪8は会討上のコンヤロールと業務上のコントロールとの密接な関連性を利 用して監査を行なうことである。そこで監査人にほ,会引記録の信敵性に関連 する全てのコントロールについての知識が必琴である。といってそのことはた ゞちに監査のあらゆる場合に,監査人が経営内の全てのコントロールを調査す る責任があるということにはならない。内部監査人の場合にほ経営内部のもの であって,経営内部の事情に精通して\おり,また常時かつ継続的に監査してい るので,経営内の全てのコン†ロ−ルを絵詞することは可能である。だが外部 監査人としては,このような仕事は過重であろう。外部監査人はこのような会 計上のコントロ・−ルと業務上のコントローールとの関連性,したがって−経営内の 全てのコントロ・−ルについて:の知識をもち,その知識に基づいて必要が生じた ときに,業務上のコントローールを利用して,効果的な監査を行なう責任があっ て,経営内の全てのコントロ−ルを調査する責任はないであろう。 このようにぺルべ・ヒ−トンの主張を監査へ適用することは,監査を合理的 かつ能率的にすることに大きく役立つものであるが,その主張が実際の適用に

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会計監査とコン守口ール ーヱ∂− 際してほ,監査人により豊富な知識,技能,経験および適確な専門的判断を要 求することほ注意すべきである。 ⅠⅤ ペルべ・ヒートンほ,会計のコントロールを監査と解して:いる。ペルべ・ヒ −トンは,会封がそれ自身1っのコントロ−ルであると同時に,会計はまたコ ントロ・−ルされる存在でもあるという。24)それは会計資料あるいは報告書は, 社会経済的紅,あるいほまた経営管理上においてニ,いろいろの目的のためにコ ントロールとして使用されること,および会計が正しく行なわれるようにコン トロールされることを意味する。そしてこその後者を監査としてとりあげるので ある。 ペルベ・ヒートンほ,全てこのコントロールにおいて.セルフ・コントロールが 究極的なコソナロールであるとしているので,監査もまたコンF・ロ−ルの1つ として:セルフ・コントロ−ルの原理を適用すべきであるとして.いる。すなわ ち,監査払おいてセルフ・コントロールの原理を適用すれぼ,公共会計士ある いほ内部監査人によって行なわれる直接的な監査ほ,できるだけ最少限度に留 めて:,会計体制のうちに監査を備えつける監査の機構化を最大限に行なうこと になる。25)その意味は,外部あるいは内部を問わず監査人による監査ほ,他動 的な性格のものであって,コントロ・−ルされるものの服従への積極的意志がな ければ,会計記録および財務諸表の信腰性はえられないので,むしろ会計体制 のうちに監査を備えつけることによってご,会釘の仕事に関連する人々紅よっ て,会計のイ富頼性を高める監査が分担される機構が作られるので,・その監査の 効果の大きいことを期待するこ.とができることである。従って監査の機構化 が,会計の業務に対するセルフ・コントロ」−ルとして主張されるのである。 ところでぺルベ・ヒ・−トンほ,機構化された監査と監査人の監査との相違に ついて,つぎのようにのべてこいる。呵裁判所における証人は真実,すなわち全 ■ ■・撫一 丁卿リー■ ̄り■ 24)ム如♂い,P117. 25)J∂よd.,p..117 26)乃fd.,pい7.

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香川大学経蔭学部 研究年報 2 ・−ヱ6−・ ∫962 ての真実を語り,真実以外のなに・ものをも語ら率いことを奪う。真実以外のな に.ものをも語らないとういことと,全てニの真実を語ることには明確な区別があ る。同じようにある監査を行なうことと,監査人であることとの間には区別が ある。そしてはとんど全て:のものが,なんらかの監査を行なうが,少数の人々 だけが監査人であるという。例えば,大企菓の従兼員ほなんらかの監査的職務 をもつ。会計係ほ送り状の正確性を照合し,倉庫係が実際に受け取った品物を 照合するが如くである。これらの従業員ほなんらかの監査を行なうが,かれら ほ監査人ではない。何故ならば,かれらほ真実の−L断片を探すのであって∴全 ての真実を探すものでほないからである。このような企業の従業員の行なう監 査の組織が,−・般に内部統制組織とよばれる。監査人はそれに.依存するため に.,内部統制組織が良好であるか否かをみるために断片的監査を検討し,欠陥 があれば監査人が補完する。27)ぺルべ・ヒートンは,内部統制組織を会計にお けるセルフ・コントロ−ルとし,従業員の行なう断片的監査の組織と考えて.い る。 ところで会計体制を設定するときには,会計自身がコントロ−ルの一つの手 段であるので,会計体制ほ経営体制に応じて.設定されねばならない。何故なら ば,会計は経営内のいろいろな活動のコントロールの手段となるから,経営体 制紅即した会計体制を設定しなければ,芙際においてそのコントロールは効果 的に機能しないからである。それ放にぺルベ・ヒ−トンほ.会計体制設定の要件 として次の二つをあげて.いる。その第1は会討方針および会引手続は,経営方 針および経営手続に応じて一決定されねばならないことであり,その筋2は経営 体制でほ.明確な責任の割当てを行なわねほならないが,会計体制ほこのような 茸任の割当てに応じて∴ それらを効果的紅測定しうるものでなければならない ことである。従って会計およびそのコントローールを行なう場合でも,経営体制 について寸分な知識をもっていない場合紅は,合理的に行なわれえない。監査 においても,このような経営体制と会計体制との関連を理解していなければな らない。 会計においてほいろいろな原始記録に基づいて会計上の記録および会計処理 27)J∂古d,p.5・

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会計監査とコントロール ーヱ7− が行なわれる。この基礎資料である記録は,会社の営業に応じて二会社のいろい ろな場所で作成される。もちろんその内払ほ会計記録として.そのま一」使用され るこ.ともあるであろうし,あるいはその基礎資料となるものもあるであろう し,また会討目的以外の目的の記録として−とどまることもあるであろう。いず れにして.も記録が正確であり,信顆しうるものであることが必要である。ペル ベ・ヒ−トンほ,各会社において.その営業あるいほ経営麻植照応じて,記録が 正確かつ信顆しうるものとなるようにコントロールする方式を考果し,採用し て:いることを指摘して:いる。28) そ・の第1ほ,取引の発生と記録の作成との間に,できるだけ時間をおかない ようにすることである。29)換言すれば,取引の過程の−・部として.,記録が自動 的に行なわれるような方式を採用するこ.とである。例えば地下鉄の廻り木戸, ガソリンポンプメ一夕・−,郵税メ一夕ーなどである。また小切手の複写のうつ しが支払の記録として使用され,送り状のうつしが船積み指令書として∴用いら れる場合もこれに属する。常2ほ,取引によって自動的に記録されなくても, 取引に記録を密接に関連づけるような方式を採用することである。30)例えば, バスに.東車するとき切符を箱の中に入れさせる方式はこれに属する。第8は, 記録が取引の結合的な部分となっていないときほ,記録を確保するような公開 性を利用する方式がとられる。31)現金出納機のベルの音とか,有料道路の料金 徴収所の外にある現金出納機などほ,その記録を確保するようにした例であ る。第4は,相互に照合できるようにした重複的記録の方式である。32ノ例え ば,ガソリンスタンドでの販売では,ポンプ内のメ・一夕ーの記録と現金出納機 の記録という2つの照合可能な記録を有する。なお普通の商店でも現金出納の 担当者を別におけば,販売記録と現金出納記録との重複的記録がえられる。第 5に,記録担当者の選択,訓練および監督も,1つのコントロ・−・ルの方式に含 , − ’ − , d︰d リα ﹂u J 一−一 ・●− ,一− 一1 .●一 乃 nル ル”川 摘 28: 29: 30 31 32 p117 pい117 p118 p、118 pl118.

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香川大学経滞学部 研究年報 2 ーJβ− ヱ962 まれるとしている。$3) ペルベ・ヒートンは,こ.れらの記録のコントロールの方式のはかに,独立性 がコシーロールの重要な要素であるとする。すなわち,独立性ほ記録担当者お よびそれらの記録の信顆性を検討する重要な要素であり,通常あげられる内部 牽制粗相の職務分割原則ほ,独立性の概念の適用であると解し,それらの内の 重要なものとして次のものをあげている。34)1.資産の保管責任者は,その貴 任を測定する記録を作成すべきではない。2.1人の人が1つの取引あるいは その会計紅ついての完全な管理梅をもってはならない。少くともⅠ箇所で独立 の照合がなければならない。8.各従兼良には休暇を与え.,休暇中はその仕事 を他の従菜員に代行させる。4.従業員の配置転換を行う。これらの諸原則に 従って会社内の仕事を管ヨ塾可能の単位に分割して組織し,分割された仕事の遂 行において相互に牽制され,正しい記録が.え.られるようにすることである。し かし職務の分割紅よって相互の理解が欠けたり,責任が断片イヒしたりする傾向 がある。そこで最良の方法ほ綜合的な部分軋分割することであるといわれる。 このように経営内にほ記録の正確性および信顆性を保証するように,いろい ろなコントロールの方式が採用されている。しかしそれらは全ての会社に等し く適用できるというものではなく,夫々の会社の事情に応じてエ大して採用さ れねばならない。また内部牽制組織の原則ほ,不正あるいは誤謬を防止するた め紅非常に効果的であるが,粗放における職務の分割が細かぐなればなるほど その効果が大きくなるが,実際紅おいで.職務をあまり細かく分割しすぎると経 営内における意志の疎通が不十分となり,かつまた従業員も多く必要となり, 時間もかかり,経費も多くなり,・そのためにかえって能率を害することがあ る。全てこのコソナロ・−ルの方式について,同じことが言えるであろう。従って 現実のコントロ・−ルの方式は,記録の正確性および信敵性を完全紅確保するも のでほなく,ある程度はコントロ」−ルが完全におよばない箇所を残すものであ る。そこで監査人の監査ほ,この欠陥を補完する場合があり,あるいは監査人 の監査において経営内のコントロ−ルの方式に依存するため,それらコントロ 33)乃ブd,p.118. 34)J∂柑.,p、118−119

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会封監査とコントロール ・−ユタ−・ ールの範囲と信頼性を検討する場合がある。しかしぺルベ・ヒートンは,セル フ・コントロ−ルを最長と考えるので,監査人による監査を最少限度にとどめ て,会計のコントロ・−ルを会計体制のなかに備えつける備えつけ監査,あるい ほ機構化監査(Built・in Auditing)を最大限に利用すべきとする。 監査の機構化とは,内部あるいほ外部の監査人が通常担当する監査のできる だけ多くの部分を,会討体制のなかに備えつけることであり,従業員自身の行 なう断片的監査の体系である。85)ぺルベ・ヒ−トンは,次のような諸手続を設 定した場合を,例に.とって儲明して:いる。36)1.購入請求。2.購入請求の許 可。8.購入の具体的事項の承認。4.仕入注文書と受入報告書との照合。5・ 送り状と仕入注文書および受入報告書との照合。ぺルべ・ヒート/ほ,とれら の仕入に関する諸手続のなかに,6つ、の種類の証拠と8っの種類の検証方法と が含まれてこいることを指摘する。すなわち購入請求の許可ほ,購入がその会社 の営業に実際に必要であるか否かを判定した矩果行なわれるが,そこ.にけ購入 請求に関して経営体制(business pattern)という証拠をうる手続が含まれて いる。次常葉際の仕入先,仕入弊屋および仕入佃格などに関する犀認をうる手 続には.その購入がいろいろ′な事情に照して.畢断して,果して合理的であるか 否かの検討が行なわれる。ここ.でほ合理性の検討(challenge for reasonable・・ ness)という検証方法が含まれる。また購入請求,仕入注文書および受入報告 書などの照合の手続に.V3:.,会社の記録および文書(records and papers of

the company)という証拠と調整(reconcile orinterrelate)という検証方

法が含まれている。さらに虐膵部門は,受入報告者を作成するまえに受け取っ た材料を実査しかつ検討しなければならない。これは生理的同一億(pbぅ7Sical identity)という証拠をうる手続を含むとともに,価格および数盈などが正し いか否かを確かめる独立的計算(independent calculation)という証拠と, 胡料が購入目的物に全く間違いがないことを検討する,完全性の吟味(cbecks for completeness)という検証方法を含む。送り状は仕入先という会社の外部 からえられるものであり,また仕入部門は仕入注文を出すまえに,カタログお 35)乃昆.,pp.7、119,171〃 36)乃紘,p.119.

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香川大学経済学部 研究年報 2

−2クー ヱ962

および相場表紅よって合理的な条件で仕入先を決定しなければならないので,

そこに外部のものの記録および文書(records and papers o董others)が含

まれている。 ペルべ・ヒ−トンほ,夫々の監査証拠ほ会計体制のなかに備えつけるこ.とが できるという。37)その例として,棚卸資産紅ついての実査をあげている。もし も恒常棚卸制度をとっている場合であれば,次のように崩料は実査され,かつ 記録に結びつけられる。胡料な受けとったとき,それを倉庫に引き渡したと き,定期的に倉障で生産紅使鳳するために倉出しするとき,1つの生産部門か ら他の生産部門へ引き渡すとき,完成後の吟味のとき,完成品の在庫として包 装してこおくとき,船積みのときおよび毎年の実地棚卸のときなどのように,非 常に多くの機会紅おいて実査の手続がとられ,かつその緒呆が記録と姑合せら れる。 また夫々の監査手続を,会計体制のなかに備えつけることができる。98)現金 が調整され,減価償却が計算され,いろいろの機構が検討されるとき,そこに. は完全性の統制がある。それ故にこれらの手続が適用される方法を理解しなけ れはならない。監査においては,監査人は,それらの手統を誰が適用し,かつ どれはどうまく行なっているかを決定しなけれぼならない。これらの監査手続 は,監査の過程においてよりもむしろ,正規の営業の過程における方が,より うまく適用されうるものである。 かかるぺルべ・ヒ・−トンの見角牢を,われわれほ,監査人に.よる直接的かつ他 動的監査よりら会計担当者および業務担当者自身による監査として,会計体制 に備えつけられた自動的監査への移行であると,解することができる。もちろ んその全部的移行は,現実的紅不可能なことであり,その最大限の移行とし て,他動的監査の極小化と自動的監査の極大化を主張するものであろう。また 監査人紅よる他動的監査が,他人が既に行なった業務あるいほ会計行為を後か ら検討し,かつ批判するという事後的なものであるのに対して,機構化監査 ほ,同時的あるいは.事前的なものであると解することができる。すなわち,機 37)〃摘.,p‖119 38)〃壷,p.120.

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会計監査とコントロール ・−2トー 構化監査でほ,いろいろな営業取引に関する業務活動,あるいほそれと表裏の 関係に.ある記録活動を担当するもの自身が,その行為の過程において二取引が正 確であるように.,あるいは正確に記録するように確かめ,かつ検証する手続で ある。従って言行為するもの自身によって,その行為が正しく行なわれるように・ コントローールされる。 それ故紅機構化監査ほ.,会討体制のなかに備えつけられた断片的監査を誰が 担当するか,そしてまたどのように効紬拘に行なっているかに依存する。換言 すれば,その効果は個々の断片的監査の.担当者の意志に.かかって.いる。これほ ぺルべ・ ヒートンの,コントロ」−ルに.対する根本的思考から生じる。すなわ ち,組織内の個々人の人間性を基礎とするセルフ・コントロ−ルの主張であ る。通常の監査人による監査が,組織内の個々人の自発的意志を無視した, 「上からの−・方杓なコントローール」であるの紅対して,組織内の個々人の自発 的盗志に依存する ,「下からの能動拘なコントロ・−ル」へと,監査を転換さ せ,監査の能動化かつ能率化を湖岸する。そこにほコントロ−ルされる組織内 の個々人の人間性を重視し,それに.よって’決定される組織のモラ−ルによる, 経営の生産姓の向上の意図がみられる。そこで機構化産査は,「他人に・よる監 査」ではなく,「自己に.ttる監査」として,「・一方的意志による監査」でな く,「自発殉意志に.よる監査」として,結笥「上からの監査」でほ.なく「下か らの監査」としてこ特徴づけられる。それ故に,それはより確固たる基遊をも ち,かつより効果的である。 また個々の断片的監査の信頼性′ま,その担当者の組織的地位に・よって,大き く左右される。すなわち,担当者の意志は,そのものの立場紅よって影響をう ける可能注があるからである。断片的蓋麿濫おいて,公正不偏な判断を行ない うるような独立性が,保たれる立湯かどうか濫よって∴その信頗陸が決ってく る。従っでできるだナ磯路が細かく分別されて,独立\性をそこなうような業虜 を,含まないようにしなサれ−まならない。それは.内雑牽制の原則に・従う職虜分 割でなければならない。 従来の内部充倒阻戯(ぺルべ・ヒートンはコントロールの体系をそうよんで いる)を,ぺルベ・ヒー・トンが,協演化濫査として新しく特散づけたのは.,従 来か見すJミ静内な,あるい・まメカニズム杓なものであったの紅村し,ぺルべ・

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香川大学経済学部 研究年報 2 ヱ962 ー22−・ ヒ−トンの見方は,動的なあるいはオルガニックなものである。換言すれば, 従来の内部統制組織の見方でほ,そこ紅機構のみが考えられていて,個人とい うものの姿は.どこに.もみあたらない。ぺルペ・ヒートンは,機構よりもむしろ 断片的監査を担当する主体としての個人を,その表面に出している。すなわち 主体性のあるものとして,動的な把握がされている。当然に.監査人の監査に・お いて,かゝる見方の転換が行なわれねばならない。 ペルべ・ヒートンほ,外部あるいほ内部の監査人に.よる監査の極小化,逆に 機構化監査の極大化を主張するが,それほ.単に.鼠杓な意味ばかりでなく,質的 な意味がより多く含まれて−いる。嵐拘に.は,監査人の監査は,機構化監査の拡 大紅比例して.相対的軋縮少されるであろうが,そ・れは監査人の職能自体の縮少 を意味しない。その代りに.,監査人の監査でほ.,重点的かつ能率的に・業務が行 なわれるようになる。近代的財務諸表監査ほ,試査に.よることを前提とする が,監査の親構化紅よって∵精細な監査業務が軽減され,財務諸表監査の主要目 的である会計原則への準拠性,継続性の遵守および表示様式の適正性などの問 題紅ついて,重点的に.監査できる。内部監査にしても,その多くの常規杓な監 査業務を機構化できれば,会社の直面する臨時的かつ非常な重要問題の解決 に.,集中することができる。 さらに,監査人ほ.機構化監査に.対し,それが個々の従業員に.よって担当され るという,主体性のあるものであることを認識し,そして.これらの主体が,よ り効果的に.断片的監査を行ないうるように・,組織を改善するように,経営者に. 提案しなければならない。また直接拘な監査を激情化監査に.転換することがで きる箇所が発見されれば,磯借化監査の拡張を縫眉者に㌧助言すべきである。そ れに.よって,コソナロ−ルはより効果]勺となり,監査人の監査は,より能率杓 かつ合]墾杓となるであろう。そこ紅監査人の濫査と機構化監査との動的な調整 関係を見いだすことができる。 もちろん機構化監査として:の内部統制ほ,単に監査人の監査のためにのみ存 在するのでほない。ぺルベ・ヒ・−トンほ.,内部統制の見方に2っあるという。 39)1つほ,それを監査人の監査の補助手・段とみる見方であり,もう1つは,経 39)月流れ p.121.

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会計監査とコントロール ーまクー・ 営老の経営のためのものとみる見方である。監査人の意見表明のための補助手 段とみる見方から,内郭流糾お調査するに.牲,機構化篭査の蕗討と信碩性とを 決定しなサれ、£ならない。磯笥化篭査か海田は.,そこ把.含まれている証拠,検 証方法および監査事∵涜によって剣道され,その筈敏生ま独立∵隆あるいは職務の 分別によって評.蘭するが,その評価は個々人の誠実牲および能力に.までおよば ねばならない。 次に内部簡別を,経営目的の手設とする見方からする調査は,経苫の目標お よび営業を建坪し,そして.決宝,測温および報卦の塵嘲と信禎隆を決定するこ とである。その調査の形態ほ簡単である。責任ほ.割当てられ,かつ測定される ので,測定/よ営業把J痘芯したものでなケればならない〕また記録された到達を 通暁拘に.立虻す■る組哉がなサれ’まならない。さらに報告は,全て:の従業員のセ ルフ・コントロ・−リレを最大紅.するように.行なわれねシまならない。測定給よび報 告の信頗睦(これは会計および非会計の双方を含む)は,機簿化監査の鞄瑠と 信頗隆の評風紀よって容易に.決定せられる。それらの評価は.まえの場合と全く かわらない。 Ⅴ ぺルべ・ヒ・−トンの見解は.新しく,かつ1ユニー・クな視点に.富んでいる。これ までのぺた会計監査とコントロールに.関㌻る主張を要約すれば,次のように.な るであろう。 会計濫査は会計のコントロールであり,従ってコントロール全般に通じる基 本再認考に.薙bなサれまならない。それはコントロールを受ける粗放内の値々 人に.最大限刀自由を認めること,換言すればセルフ。コントロ・−ルを最良のコン トロールとすることである。それ−こ.よって経営組歌の生壷僅が高められ,コン トロ・→ルが効果何に.行なbれるっ会計監査忙.,このような基本杓温考を通常す れゴ,監査人紅よる宜軽舟な笠査を庭Jヾこし,自助拍な磯随化篭査を極小乾す ることである。磯溝化竃査とほ,従業員に.よ.って言行なbれる断片萬篭査の体系 である。なお監査人は,会計上のコントロールと業務上のコントロールとの密 接な関連を認殺して,監査を行なわなければならない。

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香川大学経済学部 研究年報 2 ・−・24_ ヱ962 われわれほこのようなぺルべ・ヒ・−トンの見解が,コントロールの根本的三恩 解に基づくものであるとともに.,それはまた監査の合瑠化かつ能率化に.通ず る,きわめて実践拘なものであることも指摘した。この点紅もその主張の意義 を見いだすことができる。 またわれわれが,ほじめに.のべた外部監査人と内部統制との議論に関して: ほ,ぺルべ・ヒ−トンの見解からは,どのような解決を導きだすことができる であろうか。ぺルべ・ヒ・−トンは,経営内の全てこのコントロ」−ルは密接にから み合っているので,会計上のコントロ・−ルと業務上のコントロールの区別を強 調する ことは意味がないという。それ故に.監査人は,経営内の全てのコントロ ールを〕理解して,必要なときに.ほそれを利用しなければならないとしているの で,機構化監査の範開と信頼性の調査も,このような見解を背景において理解 しなければならない。そうすれほぺルべ・ヒーートンにほ,内部統制の領域を分 けて−,外部監査人の責任外のものを規定するような問題意識がででくる余地は 考えられない。 しかしペルベ・ヒ叫」トンが,会計のコントロ−ルを監査とし,かつ個々の従 業員が行なう断片的監査をも監査とする主張に腰疑問がある。そのような主.張 によると,自己監査あるいほ自検的行為とか直接的な管理あるいは監督的行為 をも監査に含める ことに.なり,監査の概念をあま−りをこ広く拡張しすぎることに・ なる。コントロ−ルの概念と監査の概念とが,どのような関係紅あると理解す べきかについては,別稿で論じたのでこ」ではふれない。40)ぺルべ・ヒ・−トン が,監査をコントロ−ルとして.統一萬にとらえたことほ.,1つの主張として.価 値があるであろう。それはまた機構化濫査を重視し,監査人の監査から機構化 監査への極大の移行を主張することからの,当然の帰結と思ゎれる。すなわ ち,それは監査をコントロ−ルとして二,−\元的に.解すれはこそ可能であるから である。 最後にわれわれは,ぺルべ・ヒ・−トンがコントロールおよび監査の効果を, 組織内の個々人の人間性の理解に.基礎を求めるという態度に注意しなければな らない。われわれは監査は,非常に実践拘な色彩の強い技術ばかりをとりあつ 40)拙稿「会計監査の級籠に関する一試論」,『香ノーl大学経済論叢』,昭和3‘7年4月。

(25)

会計監査とコントロール ・−ゑヲー

かい,生命とか意志を全くもたない機構あるいは記録を対象として監査を行な って−いると考えがちであるが,その背後紅ほ感情とか意志をもった主体が存在 することを見失ってこはならない。こ.のような基本的思考は,監査人の実践に.お いて多くの適用を見いだすことができるであろう。

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