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厚生年金基金の解散に向けて

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Academic year: 2021

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(1)

加入員のみなさまへ

厚生年金基金の今後の対応

拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 また、平素は当基金の事業運営にご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。 当基金は、加入事業所に働く方々の老後生活の安定と福祉の向上のため、手厚い年金給 付を目的として昭和63年に設立され、業界共通の企業年金として、皆様の退職後の生活を 支える役割を果たしてきました。 しかしながら、バブル崩壊後の低成長への移行、運用環境の不安定化など、基金を取り巻 く社会経済環境は激変し、基金は厳しい財政運営を余儀なくされてきました。 さらに、平成26年4月に厚生年金基金制度「改正法」が施行され、厚生年金基金には極め て厳しい存続条件が設けられることになり、このため、残念ながら基金存続は困難と判断せ ざるを得ない状況に至りました。 基金制度見直しにかかる対応につきましては、これまで事業主様への説明会や意向調査 を実施し、その結果を踏まえて代議員会で検討を行ってまいりましたが、平成27年6月29日 開催の第61回代議員会において、「厚生年金基金を一旦解散すること」及び「解散と同時に 希望する事業所が集まって総合型確定給付企業年金制度の新設を検討すること」を決議 しました。 また、上記の「厚生年金基金を一旦解散すること」との代議員会決議を受け、今般、当基金 は、「将来返上」と「代行資産の国への前納」を行うこととなりました。その詳細については、 当資料10ページでご説明しています。 基金の「解散」及び「将来返上」については、事業主、加入員の皆様の同意が必要とされて おり、このたび、この同意をいただくための手続きを行うことにいたしました。 つきましては、当該方針の決議に至った経緯、ならびに、解散後の選択肢等に関しまして、 ご説明いたしますので、何卒、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 なお、解散後に希望事業所が集まって新設する総合型確定給付企業年金制度は、今後、 検討を行い、概要が固まった段階で、事業主・加入員等の皆様にご案内する予定です。 敬 具 石川県病院厚生年金基金 理事長 菊地 誠 石川県病院厚生年金基金

(2)

-目 次-

1.厚生年金基金制度とは --- P1

■ 当基金の給付と掛金について

■ 当基金の事業概況・財政状況について

2.厚生年金基金制度「改正法」について --- P3

■ 「改正法」の概要

3.「改正法」施行を受けた当基金の対応について ---- P4

■ 解散・総合型DB新設に方針を転換した理由

4.当基金解散後の選択肢について --- P7

■ 選択肢の主な違い

■ 選択肢の特徴

5.今後のスケジュールについて --- P9

■ 将来返上とは

■ 解散・将来返上の同意書自署・捺印のお願い---

P11

<参考> Q&A --- P12

当資料は以下の略称を使用しています。 DB :確定給付企業年金(Defined Benefit) DC :確定拠出年金(Defined Contribution) 中退共:中小企業退職金共済制度

(3)

1.厚生年金基金制度とは

厚生年金基金制度は、国の制度である「厚生年金保険」の一部(老齢厚生年金)と、業界の 制度である「上乗せ部分」の2つの制度をあわせて運営しています。 国の制度の部分を「代行部分」、業界の制度部分を「上乗せ部分」と呼んでいます。 老齢厚生年金 (報酬比例部分) ▼基金のない病院に勤める場合 ▼基金のある病院に勤める場合 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 老齢基礎年金 老齢基礎年金 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 代行部分 上乗せ部分 (加算部分+基本上乗せ部分) 国 の 制 度 業 界 の 制 度 国に代わって 運営(代行)※ 厚 生 年 金 基 金 制 度

当基金の給付と掛金について

区分 代行+ 基本上乗 せ部分 加 算 年 金 選択一時金 脱退一時金 遺族一時金 加算部分 給付の種類と条件(おもなもの) 加算加入員期間10年以上で退職したとき 加算年金にかえ一時金を希望 加算加入員期間3年以上10年未満で退職した とき(本人の申出により連合会へ移管して年金 として受給することができる) ①加算加入員期間が3年以上の加算年金 未受給者が死亡したとき ②加算年金の受給資格のある方が加算年金 の受給前に死亡したとき ③加算年金の受給者が保証期間中に死亡 したとき 基本年金 加入員期間1ケ月以上で退職したとき 掛金の内容と負担の方法 標準報酬給与月額、賞与を基礎に算定 ・従 業 員 負 担 1.90% ※ ・事 業 主 負 担 2.40% (うち 基本上乗せ掛金 0.10%) (うち 特別掛金 0.40%) 標準報酬給与月額を基礎に算定 ・全額事業主負担 0.70% (うち特別掛金 0.10%) ※賞与、および従業員からは 徴収しない ※基金が「代行返上」または「解散」する場合は、代行部分に相当する資産を国に返還する必要があります。 年金資産が当該金額を下回る場合は、原則として不足分を事業主が一括納付する必要がありますが、 当基金はそれを上回る年金資産を保有しています。 合計 5.0% (うち従業員負担1.9%、うち事業主負担3.1%) ⇒免除保険料を除いた実質負担は1.2% ※別途、0.2%の事務費掛金を事業主が負担しております。 ※国への払込みを免除されている老齢厚生年金(標準報酬比例部分)相当の保険料は3.8%(労使折半)

(4)

【事業概況】

1.設立事業所数、および加入員数:設立事業所数 62件、加入員数 7,519人(H27年3月末現在) 2.年金給付、および一時金給付(H25年度実績) ①年金給付: ②受給待期脱退者: ③選択一時金:加算年金にかえて選択一時金を受給した者は113人。(1件当り799千円、H25年度実績) ④脱退一時金:連合会通算企業年金にかえて脱退一時金を受給した者は228人。 (1件当り 89千円、H25年度実績) ⑤遺族一時金:5件(1件当り 396千円、H25年度実績)

【財政状況】

(H27年3月末現在(速報)、損益状況はH25年度実績) <資産の積立状況> <損益状況>

当基金の事業概況・財政状況について

受給権者数 年金額(千円) 1件当たり年金額(円) 男性 女性 計 基本年金 586 2,336 2,922 710,620 243,200 加算年金 70 470 540 32,204 59,600 不足額 14億円 上乗せ部分の債務 49億円 年金資産 248億円 国に対する債務 213億円 (残余財産) (35億円) 国に返すべき金額は確保 給付費等 9億円 掛金等収入 16億円 債務増加額 21億円 運用収益 18億円 その他支出 1億円 差引剰余 3億円 成熟度は低い 受給権者数 年金額(千円) 1件当たり年金額(円) 男性 女性 計 基本年金 240 1,075 1,315 416,422 316,671 加算年金 59 377 436 41,678 95,591 ※平成27年3月末決算は、8月中旬に確定予定です。

(5)

2.厚生年金基金制度「改正法」について

厚生年金基金の積立不足、いわゆる「代行割れ」基金の増加により議論されてきた厚生年金基 金を巡る改正法がH26年4月に施行されました。 この法律は厚生年金基金制度の実質的な廃止を柱として、代行割れ状態※にある基金は政府 が早期解散を促すこととなります。 ※代行部分に見合う資産の確保が出来ていないことをいいます。なお、当基金は代行割れ状態ではありません。 また、代行割れしていない基金も「解散」もしくは「他の制度への移行」が求められています。 ただし、一定の基準を満たす財政が健全な基金は、基金存続が認められますが、この場合も、 毎年の存続基準達成が課せられ、基準未達の場合は解散命令が出ること、かつ、10年後まで に「政府は全ての基金が解散または他の制度に移行することを検討する」こととなっています。 5年後 (H31年4月) 施行日 (H26年4月) 10年後 <厚生年金基金「改正法」のポイント> 1.施行日から5年の間に、代行割れ基金については「早期解散」を促す。 2.施行日から5年経過後に存続している基金は、毎事業年度、一定の基準でチェックし、基準 未達の場合は解散命令を出すことができる。 3.10年後までに厚生年金基金制度廃止について検討する。

「改正法」の概要

代 行 割 れ 基 金 代 行 割 れ し て い な い 基 金 ろろろろろ 一定の基準を満たす財政が健全な基金は、基金存続が 認められるが、以下の条件付。 ①基準を満たさなくなった 時点で、厚生労働大臣が 「解散命令」 ②10年後までに全廃を検討 財政的 に健全 代行 割れ 予備軍 良 好 財 政 状 態 → 不 良 「他の制度への移行」 または 「通常解散」 「通常解散」 または 「特例解散」

(6)

3.「改正法」施行を受けた当基金の対応について

総合型DB基金への移行 ・権利義務承継

厚生年金基金 の存続 代行返上 解散

加入事業所

原則、継続加入 (任意脱退の場合、不足金を 一括拠出) 原則、継続加入 (任意脱退の場合、不足金を 一括拠出) 総合型DB新設 ・残余財産の持込み可 希望する事業所が 任意で加入 各事業所単位の退職金制度 ・DC年金の設立(増額) ・DB年金の設立(増額) ・中退共への加入(増額) ・後継制度なし ※残余財産の持込み可 厚 生 年 金 基 金  当基金では、以下の選択肢から、解散後に総合型確定給付企業年金制度(DB)の新設を検討する 方針です。 「基金存続には、大幅な掛金引上げや高い運用収益確保が必要とな り、今回の法改正を踏まえ、基金として存続していくことは困難」 ※平成26年9月22日の代議員会で断念 [理由] 「代行返上」には、実質的に全加入事業所の同意が前提とされており、 一部で解散を希望する事業所がある状況では、「代行返上」を選択す ることは不可能。※平成27年6月29日の代議員会で判断 [理由] 総合型DBなし (もしくは加入しない) ・残余財産の分配 もしくは持込み

(7)

開 催 日 会議名 主な議題及び方針・結論 平成24年8月6日 第53回代議員会 (基金制度勉強会) ○基金の現況と基金制度について 「基金の現況」、「代行返上とは」、「資産運用」 ○厚生労働省有識者会議(基金制度見直し)の報告 平成25年2月25日 第55回代議員会 ○厚生年金基金制度見直し(試案)について ・代行制度の見直し意見書の概要 ・代行割れ問題の対応 ほか 平成25年9月17日 第56回代議員会 ○改正法の概要と今後の対応 ・制度改正プロセス ・今後の選択肢及び影響 ・代行返上の要件、手続 ◆代行返上の要件、手続、時期は「基金の財政状況」や 「他制度への移行支援策」を確認し、今後、代議員会で 検討 平成26年2月24日 第57回代議員会 ○基金制度見直しに関する動向について ・代行返上後の給付及び掛金 ・DBの制度設計事例、試算結果 ◆今後の対応は、政省令の公布・発出を踏まえ検討 平成26年9月22日 第58回代議員会 ○基金制度見直しにかかる対応について ◆選択肢では、「基金存続」を断念し、「代行返上」の方針と するが、事業主説明会を開催し、理解を得ること (存続断念理由) 1.医業経営を取り巻く環境は厳しくなっており、基金存続に 必要となる更なる掛金負担の増加は許容できないこと ・掛金率対応の場合⇒H27/4より1.4%のアップが必要 ・資産運用の場合は⇒毎年国を1.3%上回ることが必要 2.今回改正による存続条件を踏まえると、当基金の場合 存続は困難であると思料されること 平成27年1月19日 第59回代議員会 ○説明会、意向調査を踏まえて、当基金の対応を検討 ◆制度見直しの方向は、引続き検討、 解散・代行返上前に最低責任準備金を国に返還すること とし、将来分の返上手続きを、2月の代議員会で議決 平成27年2月16日 第60回代議員会 ○基金制度見直し対応について ◆代行部分の将来返上と前納実施を議決、 制度見直し対応は、勉強会を開催し6月頃開催予定の代 議員会で方針を定める 平成27年6月29日 第61回代議員会 ○基金の方向性について ◆従来の「代行返上」方針を変更し、一旦「基金解散」し、 希望事業所が集まって総合型の後継制度を検討

これまでの検討経緯

厚生年金基金制度見直し「改正法」を受けた、代議員会における説明・検討

経緯は以下の通りです。

※議題欄のうち、○印は議案、◆印は方針・結論を記載。

(8)

【意向調査の結果】 ・基金を構成する62事業所(加入員数7,457人)のうち、意向確認の調査に回答いただいたのは 33事業所(加入員数3,501人)です。調査にご協力いただき誠にありがとうございました。 結果は以下の通りです。 ・この結果は、「厚生年金基金に代わる企業年金制度が必要(代行返上もしくは解散・総合型DB 新設」と「解散のみ」という意見に二分されるというものでした。 【H27年6月臨時代議員会】 ・上記の意向調査の結果を受けて、その後開催した代議員会にて、改めて「代行返上」の選択肢に ついて検討しました。「代行返上」を行う場合の手続きとして、 ①事業主の同意取得(3分の2以上) ②加入員の同意取得(3分の2以上) ③労働組合の同意取得(設立事業所に使用される加入員の3分の1以上で組織する労働組合の4分の3以上) ④代議員会の定数の3分の2以上による議決 に加え、代行返上の手続き以外にも、 DB設立にあたり、DB法上は全ての事業所から、各事業所 の加入員の過半数を代表する 者等(被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合がある 場合にはその労働組合)の同意が必要となっていますが、当基金には、解散を希望する事業所が複 数あることから、「代行返上」を選択することは実質的に不可能であるため、「厚生年金基金を一旦 解散し、その後に希望する事業所が集まって新しい総合型確定給付年金制度(DB)の設立を検討 する。」という方針が代議員会で決定されました。

昨年11月の事業所説明会の意向調査以降の動き

【 基 金 の 取 り う る 選 択 肢 】 代行返上 解散 未回答 計 解散・DB新設 解散のみ 事業所数(社) 10 (16%) 6 (10%) 17 (27%) 29 (47%) 62 (100%) 加入員数(人) 1,220 (16%) 583 (8%) 1,698 (23%) 4,046 (54%) 7,457 (100%) 10社(16%) 17社 (27%) 1,698人 (23%) 6社(10%) 1,220人(16%) 583人(8%) 計 1,803 (24%)

解散・総合型DB新設に方針を転換した理由

(9)

4.当基金解散後の選択肢について

老齢厚生年金 (報酬比例部分) ▼解散同時DB ▼厚生年金基金 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 老齢基礎年金 老齢基礎年金 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 代行部分 上乗せ部分 (加算部分+基本上乗せ部分) 代行部分の 年金資産は 国に返還 老齢厚生年金 (報酬比例部分) 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 老齢基礎年金 ▼解散 残余財産は希望事業所分を DBに持込、 他の事業所と受給権者は分配 残余財産は一時金で分配※ または個々事業所のDB・DC ・中退共に移管 国 の 制 度 <年金資産の取り扱い> ○ いずれの場合も最低責任準備金(代行給付のための積立金)は国の厚生年金に返還されます。 ○ 一方、基金独自の上乗せ部分は以下の通り取り扱いが異なります。 免除保険料 (3.8%) 上乗せ部分の標準掛金・ 特別掛金(1.2%) 国 の 制 度 厚生年金保険料から 免除保険料を差し引いた額 (13.674%) 厚生年金保険料 (17.474%)※1 厚生年金保険料 (17.474%) (負担なし)※2 DBの掛金 国 に 納 入 <掛金の取り扱い> ○ いずれの場合も免除保険料相当分の掛金は、厚生年金基金に代わって国に納付します。 ○ 一方、基金独自の上乗せ給付に相当する掛金・特別掛金は以下の通り取り扱いが異なります。 ▼解散同時DB ▼厚生年金基金 ▼解散 基 金 制 度 厚 生 年 金 基 金 制 度 厚 生 年 金 老齢厚生年金 (報酬比例部分) 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 老齢基礎年金 老齢基礎年金 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 代行部分 上乗せ部分 (加算部分+基本上乗せ部分) 老齢厚生年金 (報酬比例部分) 老齢厚生年金 (再評価・物価スライド部分) 老齢基礎年金 希望事業所はDBから給付 (持込資産分は加算) 他の事業所と受給権者は消滅 基本上乗せ部分は全員消滅 (支給消滅)※3 国 の 制 度 国 か ら 支 給 <給付の取り扱い> ○ いずれの場合も代行部分に見合う給付は国からの支給に変更されます。 ▼解散同時DB ▼解散 ▼厚生年金基金 基 金 制 度 厚 生 年 金 基金継続と代行返上を断念した後の選択肢としては、以下の2つが挙げられます。 1.解散同時、総合型確定給付企業年金制度(DB)を、希望する事業所が集まって新設 2.解散 資産・掛金・給付から見た主な違いは以下の通りです。 ※事務費掛金0.2%を別途事業主が負担 ※1厚生年金保険料は毎年9月に0.354%上昇、H29年9月以降18.3%に ※2個々の事業所でDB・中退共を実施する場合は負担あり ※3個々事業でDB・DC・中退共を実施する場合は、その給付あり

(10)

【選択肢1】 解散同時、総合型DB制度を新設 【選択肢2】 解 散 概要 (いずれも、代行部分は国に返上) 新制度加入を希望する事業所で残余財産を DBに移管。 新制度加入を希望しない事業所は選択肢2の 解散と同じ 制度を収束。残余財産があれば 各個人に分配するか、または個々 の事業所が実施するDB・DC・中 退共等に持込 参 加 対 象 事業所 新制度加入を希望する事業所 - 加入員 新制度加入を希望する事業所の加入員 (厚生年金の被保険者全員を対象) - 受給権者 - - 掛 金 代行部分 (免除保険料) [事業主・従業員折半] 国に納付(3.8%) 上乗せ部分 [事業主負担] 新しい年金制度に払込み 一律定額 or 加入年数別定額など (一律定額の例:加入員1人当り月額 約4,000円※+事務費540円など) 負担なし 給 付 代行部分 国から支給 基本上乗せ部分 消 滅 加算部分 新しい年金制度から支給 ※新制度に参加しない事業所に属する加入員と、 受給権者は「解散」と同じ 個々の事業所がDB・DC・中退共 に残余財産を持込む場合は、当該 制度から支給あり 厚生年金基金 加入期間の取扱い 新しい年金制度の加入員については 厚生年金基金の加入期間を通算 - 残余財産 新しい年金制度に充当可能 ※新制度に参加しない事業所に属する加入員と、 受給権者は残余財産を個人毎に分配 (一時所得扱) 残余財産を個人毎に分配(一時所 得扱)するか、または個々の事業所 が実施するDB・DC・中退共に持込 退職給付義務履行のための検討 ・新制度に参加しない事業所は検討が必要 (参加する場合でも、給付減額となる方や受給者 については、検討が必要) 必要 その他 ・効率的な運営面から、3,000名程度の加入 員確保が総合型DB制度の設立条件

選択肢の主な違い

※掛金月額約4,000円の根拠は、標準報酬月額27万円、掛金率1.2%(標準掛金(基本プラスアルファ部分+加算部分) 0.7%+特別掛金0.5%)、事務費率0.2%により算出。

(11)

5.今後のスケジュールについて

H27 7月 8月 9月 10月 11月 12月 H28 2月 ~ H28 7月 頃 ~ H29 5月 見込 加 入 事 業 所 基 金 事 業 所 後 継 制 度 参 加 意 向 確 認 代 議 員 会 ( 将 来 返 上 ・ 前 納 決 議 ) 規約作成 制度移行(解散)準備 (国との記録突合等) 移行準備 将 来 返 上 ・ 前 納 制 度 移 行 ( 解 散 ) 解 散 同 意 ( 追 加 分 ) ○ 解散認可は平成29年5月頃を予定しています。解散認可までの主なスケジュール(イメージ) は以下の通りです。 ○ 解散にあたり、その事前手続きとして、代行給付の将来返上、代行給付資産の国への一部 前納を行います。 ○ 解散及び代行給付の将来返上等を行うことについて、事業主、加入員等の同意をいただきます。 ○ 解散後の総合型DB制度については、検討会にて制度概要をまとめ、H28年春頃に各事業所 向けの説明会実施後、各事業所の制度参加の意向確認を行います。 同 意 書 提 出 〆 切 新 制 度 設 立 に か か わ る 同 意 新制度内容の検討 代 議 員 会 ( 制 度 内 容 確 定 )

今後の主なスケジュール(イメージ)

※スケジュールは、記録整備や書類回収の状況等により変更となる可能性があります 解 散 ・ 将 来 返 上 同 意 書 取 得 事 業 所 向 け 説 明 会

(12)

将来返上とは

○現在、厚生年金基金に収めている代行部分の掛金(免除保険料)を、将来返上日以後は 厚生年金保険料として国へ払い込み、かつ、返上日以後の加入員期間に係る給付は国から 支払われることになることです。 ・返上日以後、加入員の掛金を預かっている事業主の払込先は、基金から国へ変わるものの、 将来返上に伴う加入員の掛金負担額は変わりません。 ・既に基金から支払われている代行部分の給付は、解散認可まで基金から支払われます。 ○国の代行部分の資産である最低責任準備金の一部を、解散認可前に国に返すこと(「前納」 といいます。)ができ、代行部分の運用リスクを回避できます(→分配財源の確保)。 ○解散認可以後の国との記録整備が、将来返上を行なわない場合より容易になります。 ○解散・将来返上について、事業主と加入員の同意書が必要です。 ○今回の同意書は、基金解散時にもそのまま同意書として使用します。 ○認可申請に必要な同意の要件は、解散と同様です(Q&AのQ6を参照ください。)。 ○今回いただいた同意書が、解散認可申請時に加入員の退職等により要件不足となった場合、 同意いただいていない方々にあらためて同意書をお願いする可能性があります。 よって、今回の将来返上同意の段階でできるだけ多くの方の同意書回収にご協力ください。 ※国に最低責任準備金をすべて返し、過去分の給付も国から支払うようになることを、将来返上に対し、「過去返上」といいます。 【解散・将来返上の具体的な手続き】 【将来返上のメリット】 将来返上 (H27/12) 過去返上(+DB設立) ▼ ▼ 掛金 年金 給付 厚生年金基金 ①老齢厚生年金(報酬比例部分)、②基本プラスアルファ、③加算年金 厚生年金保険料 17.474%(+3.8%) 厚生年金保険料 13.674% 厚生年金基金保険料 (免除保険料:3.8%(うち加入者1.9%)、 上乗せの標準掛金:0.7%、特別掛金0.5%) 厚生年金基金保険料 (上乗せの標準掛金:0.7%、特別掛金0.5%) DB保険料 掛金●●円or●●% 厚生年金 老齢基礎年金、老齢厚生年金(再評価・物価スライド部分) DB(加算年金ほか) 厚生年金 老齢基礎年金、老齢厚生年金 (報酬比例部分、再評価・ 物価スライド部分) 【将来返上による掛金・年金給付の変化】

(13)

1.解散同時に新しく確定給付企業年金制度を設立し移行するとはどういうことですか。 ○ 厚生年金基金は一旦解散し、老齢厚 生年金に係る代行給付について、国 にその支給義務を返上(移転)します。 移行を希望する事業所は新設した確 定給付企業年金に残余財産を持込み 制度運営します。 ○ 厚生年金基金に加入していた期間は 受給資格の判定にあたり通算され、 分配金は新設した確定給付企業年金 に持ち込まれます。 ○なお、残余財産の持込には事業所の 加入員の2分の1以上の同意が必要 です。 ※当基金で新設する確定給付企業年金では、残余財産を持ち 込む対象に受給権者は含めません。 ※受給権者については、移行を希望されない事業所の加入員 と同様に、分配金を受け取っていただきます。 厚年基金 B事業所 C事業所 解 散 確定給付企業年金 A事業所 B事業所 C事業所 残余財産持込

<全般について>

A事業所の加入員等 に残余財産分配

【ご参考】 Q&A

2.基金が解散した後、新制度に移行しなかった場合、今受給(または受給予定)している年金の 支払いはどうなりますか。

<給付について>

【加入員の方】 ▼代行部分 代行部分については、厚生年金保険として支給されます。 なお、国が支給している老齢厚生年金の支給要件に従うため、基金の独自給付のメリットは なくなります※ ▼上乗せ部分 上乗せ部分は、基金独自のものですから、この部分の給付は無くなります。 ※例えば、基金は加入期間が1ケ月以上あれば代行部分年金を支払っていますが、国の老齢厚生年金の 支給基準では、国民年金と厚生年金の加入期間の合算で25年以上ないと給付はなくなります。

(14)

<給付について>

2.基金が解散した後、新制度に移行しなかった場合、今受給(または受給予定)している年金の 支払いはどうなりますか。(前頁のつづき) 【受給者、受給待期者】 ▼代行部分 代行部分については、国から厚生年金として支給されます。 なお、国が支給している老齢厚生年金の支給要件に従うため、基金の独自給付のメリットは なくなり、支給が減額、または停止となります※ ▼上乗せ部分 上乗せ部分は、基金独自のものですから、この部分の給付は無くなります。 ※1 基金は加入期間が1ケ月以上あれば代行部分年金を支払っていますが、国の老齢厚生年金の支給 基準では、国民年金と厚生年金の加入期間の合算で25年以上ないと給付はなくなります。 ※2 基金の事業所以外で就業している場合、一部または全額が支給停止になる場合があります。 ※3 基金は、70歳以上の方には在職中であっても、報酬による支給停止調整は行っていません。 3.加入員、受給者、受給待期者に残余財産の分配があると聞いたのですが・・・。 <解散同時に新しく確定給付企業年金を新設する場合> ○ 解散認可時点で、年金資産が代行部分の負債を上回っている場合は、その差額(=残余財 産)は以下の取扱となります。 ・移行する事業所に属する加入員分は、残余財産を新制度に持ち込みます。 ・移行しない事業所に属する加入員分は、個々に分配します。 ・受給権者(受給者、受給待期者)分は、個々に分配します。 <解散の場合> ○ 解散認可時点で、年金資産が代行部分の負債を上回っている場合は、その差額(=残余財 産)を加入員、受給権者(受給者、受給待期者)にそれぞれ分配します。 ※各事業所単位で、それぞれの事業所独自で設けられた他制度(DB、DC、中退共)へ残余財産 を持ち込むことが可能です。 この場合、受給者については、本人の同意があればDBへ残余財産を持ち込むことも可能です。 ※分配金については、本人の同意があれば企業年金連合会に残余財産を持ち込むことができます。

(15)

<掛金について>

4.解散すると、今まで個人がかけてきた掛金は掛け捨てになるのですか。 ○ 厚生年金基金制度は、国の老齢厚生年金の一部を代行する「代行部分」と、基金独自に上乗 せした「上乗せ部分」からなっています。 ○ 加入員にご負担いただいた掛金は「代行部分」であり、労使折半となっています。 この「代行部分」については、基金が解散すると国に返還され、国から年金が支給されますので、 いわゆる「掛け捨て」ではありません。 ○ なお、解散と同時に終了となる「上乗せ部分」の掛金は、全額、事業主の負担となっています。

<手続きについて>

6.基金の解散に向けて、どのような手続き、事務が必要になりますか。 ○ 厚生労働大臣に解散の認可申請を行うためには、下記のとおり、加入事業主、加入員、および 労働組合の各同意、および受給権者への事前説明(同意は不要)が必要です。 (1) 代議員会における議決前1月以内現在における全設立事業所の事業主の3分の2以上の同意を 得ていること。 (2) 代議員会における議決前1月以内現在における加入員総数の3分の2以上の同意を得ていること。 (3) 全受給(待期)者に対して、解散理由等に係る説明を文書または口頭で行っていること。 (4) 設立事業所に使用される加入員の3分の1以上で組織する労働組合がある場合は、当該労働組 合の同意を得ていること。ただし当該労働組合が複数ある時は、その4分の3以上の同意を得て いることをもって足りる。 (5) 以上を踏まえたうえで、代議員会で3分の2以上の同意・議決をしていること。 5.解散同時に企業年金制度を新設する場合、どのような手続き、事務が必要になりますか。 ○ 確定給付企業年金新設の認可申請を行うためには、下記のとおりの同意が必要です。 (1) 確定給付企業年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等 の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該被用者年金被保険者等の過半数 で組織する労働組合がないときは当該被用者年金被保険者等の過半数を代表する者の同意を得 ていること。(事業所毎に同意を取得する必要があります。) (2) 厚生年金基金の解散に伴う残余財産を確定給付企業年金制度に持ち込むことについて、それぞれ の事業所の加入員の2分の1以上の同意が必要です(代表者同意ではなく個別同意です)。 ○ 加えて、解散手続きとして後述のQ6の手続きが必要となります。

(16)

7.解散認可(新しい制度の設立)を得るまで、どの程度の時間がかかりますか。 ○ 解散認可を得るには、上述の同意取寄せ等の諸手続きが必要ですが、この中で最も時間を要 するのが「記録整理」といわれています。 ○ 記録整理とは、加入員や受給権者(受給者、受給待期者)について、厚生年金基金の加入・脱 退記録と国・企業年金連合会の加入・脱退記録が一致しているかどうかを検証する作業のこと です。方針を決議してから作業を開始し、終了までには平均約2年の期間を要するといわれて います。

<手続きについて>

8.もし、同意しなければ、どうなるのですか。 <解散同時に新しく確定給付企業年金を新設する場合> ○ 解散および確定給付企業年金新設の認可要件(Q5,Q6参照)が整わない場合、解散および 確定給付企業年金の新設は一旦、白紙となります。 ○ 解散の認可要件(Q6参照)が整ったものの、確定給付企業年金新設の認可要件(Q5参照)が 整わない場合、基金は解散しますが、確定給付企業年金の新設は白紙となります。 ○ 確定給付企業年金新設の認可要件(Q5参照)が整ったものの、解散の認可要件(Q6参照)が 整わない場合、基金解散が一旦白紙となるため、確定給付企業年金は新設できません。 <解散の場合> ○ 加入員(事業主)の3分の2以上の同意が得られた場合は、解散に同意いただけなかった加入 員(事業主)も含めて解散の同意が得られたものとみなします。 ○ 仮に、事業主、加入員、労働組合の各同意が得られなかったなどの場合は、解散認可の要件 が整わず、解散については一旦、白紙となります。 ※いずれの場合も、法改正施行5年後(H31年4月予定)の時点で、国から「解散命令」が出.ることがあ ります。 9.受給権者(受給者・受給待期者)の同意はとらないのですか。 ○ 受給権者については、解散理由等に係る説明を文書または口頭で行うことは必要ですが、 同意をとることは解散認可の要件とはなっていません。

参照

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