5 大径礫の活用及び打継目処理に関する検討
砂防ソイルセメントの効率施工を図る手段として、いくつかの対応案が考えられる。例 えば、用いる最大礫径を大きくして、より大きな礫径の活用を図る。あるいは、敷均し厚 を2層に分けて施工するのではなく、1層のリフト厚を厚くすることにより、工期短縮が 図られるなどの可能性がある。また、打継目処理方法は、現状ではオーソライズされてお らず、せん断強度の検討が必要となっている。 これらのことから、ここでは、九州地方整備局雲仙復興事務所の協力により、敷均し厚 や最大粒径の変化が施工や強度に与える影響、ならびに打継目処理の違いがせん断強度に 及ぼす影響について試験施工を行い検討した。5.1 現地試験施工計画
5.1.1 大径礫の有効活用に関する試験ケースの検討 (1) 現地発生土砂の有効活用に関する試験の必要性 現在、INSEM 工法における母材料の敷均しは、1 層又は 2 層とされており、使用骨材の最 大粒径は、敷き均し層厚の 1/2 程度(80mm~150mm)とされている。 また、1リフトを施工するときの仕上げ厚や敷均し厚は全国的に統一されておらず、ど のような方法がより合理的か確認する必要がある。 INSEM 工法では、現在 150mm を最大粒径としている。一方、ISM 工法は最大粒径を 300mm としている。ISM 工法の最大粒径は、ツインヘッダーの規格より施工可能な粒径として決ま っているが、INSEM 工法も大礫径(φ300mm)を使うことにより、発生残土を減らし、現地 材の有効活用が図れると考えられる。 ついては、φ300mm まで適用した時にどのような問題が発生するのか試験施工により確認 する必要がある。そこで、既往の施工事例を踏まえつつ、試験施工のケースについて検討 した。 (2) 既往の施工実態 INSEM 工法により施工されたケースの最大粒径と敷均し厚および締固め厚を表 5.1.1に 示す。 表より、使用材料の最大粒径は、現状では、φ80mm かφ150mm がほとんどである。 また、φ150mm の場合の敷き均し厚は 25~30cm、φ80mm の場合は 17cm 以上の事例が多く、 敷均し厚は最大骨材寸法の 2 倍以上を確保できるようにしている。 また、締固めは、敷均しを1層もしくは 2 層で行っており、締固めの厚さは、50cm の場 合は 10t 級の振動ローラー、30cm 以下は 3t 級振動ローラーを用いている事例が多い。 なお、敷均しを2層に分けて薄層敷き均しを行っているのは、ダンプトラックからソイ ルセメント材をダンピングする際に、大粒径の粗骨材の分離が生じやすく、敷均し層厚を 大きくすると、ソイルセメントの一部に大粒径の粗骨材だけが集まった箇所が発生する恐れがあるためである。このような箇所が発生すると、振動ローラによって上部から転圧し ても十分な締固め効果が得られない可能性があるためと考えられる。 表 5.1.1 既往の施工実態 (3) 検討ケース 最大粒径の緩和、敷均し厚の割増に関する試験ケースを表 5.1.2に示す。 表 5.1.2 最大粒径の緩和・敷均し厚の割増しに関する試験条件 敷均し機械 敷均し層厚(cm)×層数 転圧機械 転圧後の1リフト厚 岩手 150 ブルドーザ(15t級) 25cm×2層 振動ローラー(10t級) 50cm 新庄 40 バックホウ(0.7m3) 25cm 振動ローラー(0.75t級) 25cm 湯沢 80 バックホウ(0.1m3) 17cm 振動ローラー(4t級) 15cm 神通川 80 ブルドーザ(3t級) 25cm×2層 振動ローラー(10t級) 50cm 80 ブルドーザ(3t級) 30cm 振動ローラー(3,4t級) 30cm 80 ブルドーザ(3t級) 15cm×2層 振動ローラー(3,4t級) 30cm 多治見 100 ブルドーザ(3~5t級) 31cm 振動ローラー(10t級) 25cm 80 ブルドーザ(3t級) 17cm 振動ローラー(3t級) 15cm 80 バックホウ(0.4m3) 17cm 振動ローラー(3t級) 15cm 福井 150 バックホウ(0.7m3) 30cm タイヤローラー(8~20t級) 25cm 雲仙 150 ブルドーザ(16t級) 27cm×2層 振動ローラー(11t級) 50cm 締固め 最大骨材 寸法 (mm) 六甲 富士川 敷均し 事務所 対象とする 対象とする粗骨材 粗骨材粒径 粒径の割合 ケース1 10% 最大粒径の緩和 ケース2 20% 敷均し厚の割増し ケース3 30% に関する試験 ケース4 10% (5%) ケース5 20% (10%) ケース6 30% (15%) ケース7 600mm 約300mm×2層 0~150mm 粒度調整無し ケース (転圧後)仕上げ厚 敷均し厚 300mm 約300mm×1層 80~150mm 300mm 約300mm×1層 80~300mm 40%
5.1.2 打継目処理方法に関する試験ケースの検討 (1) 打継目処理の検討の必要性 重力式コンクリート砂防えん堤の場合、新旧コンクリート間の水平打継目は、ダムの構 造の安定性や水密性を損なう弱点となりやすいことから、堤体の一体化を図るために、 1.5cm の敷きモルタルによる打継目処理を行っている。 砂防ソイルセメントによる砂防えん堤の場合も、重力式コンクリートと同様に、水平打 継目が構造上の弱部にならないようにしなければならない。 重力式コンクリート砂防えん堤の安定性(断面形状)を決定する際には、以下の3つの 条件で検討している。 3つの条件のうち、②せん断に対する安全性については、堤体と基礎地盤の接触部にお いて滑動の安全性を検討するのみで、堤体内部の滑動については、基礎部のせん断よりコ ンクリートのせん断強度が大きいことから、基礎部での滑動が安全であれば、堤体内部も 安全であるとして特に計算を行っていない例がほとんどである。つまり、適切な打継目処 理を行っている限り打継目のせん断強度がダムの安定上問題になることはない。 一方、砂防ソイルセメントの場合、打継面の処理方法およびせん断強度について一般化 されていない。 <堤体の安定計算における条件> ①堤体の上流端に引張り応力を生じさせないこと(Middle Third の条件) ②せん断に対して安全であること(Henny の式) ③堤体内の応力度が許容応力度を超えないこと ②Henny の式 ダムの場合は適切な打継目処理を行った打継目のせん断強度は、打継目のないコンクリ ートのせん断強度にほぼ等しいことが多くの試験結果から把握されており、打継目のせん 断摩擦安全率を検討する際は、せん断強度をコンクリートの圧縮強度の 1/5 程度としてい る。(「コンクリートダムの設計法,P-31」、「ダム技術 No.158,1999.11 P-98,99、Q&A コ 力 堤体単位幅当りの水平 さ せん断抵抗を考える長 せん断抵抗強度 力 堤体単位幅当りの鉛直 内部摩擦係数 せん断摩擦安全率 ) = (砂礫基礎の場合n : H : l : : V : f : 1.2 4
τ
τ
n H l V f n= ⋅ + ⋅ ≥ンクリートダムの打継目のせん断強度について」) なお、従来は打継目の処理が不十分で堤体内部の弱面となる場合を想定し、水平打継目 のせん断摩擦安全率を検討する際に、打継目の強度低下を考慮して、せん断強度はコンク リートの圧縮強度の 1/7~1/10、内部摩擦係数は 0.65~0.80 という値が用いられている。 (「多目的ダムの建設、平成 17 年版第5巻 設計Ⅱ編 P.16」) 一方、砂防ソイルセメントでは、このような関係はこれまでほとんど検討されておらず、 圧縮強度とせん断強度の関係は今後の課題である。以下、各種基準における打継目処理に 関する規定を示す。 (2) 打継目処理方法の既往事例 打継目処理方法について規定している基準類およびこれまでの施工実績を以下に示す。 a) 砂防ソイルセメント活用ガイドライン 砂防ソイルセメント活用ガイドラインでは打継目処理について INSEM 工法と ISM 工法で それぞれ以下のように記述されている。(INSEM 工法においては打継目処理方法は規定して はいない。) (第2章 INSEM 工法の施工実績 P-58) (第4章 ISM 工法の施工実績 P-72) b) RCD コンクリート工法技術指針(案) RCD コンクリート工法技術指針(案)(平成元年3月)では、打継目処理方法について以下の ように記述されている。 打継目処理は、「無処理」もしくは「乾燥セメント」が採用されている。神通川水 系砂防工事事務所では「高圧水による表面の洗浄」が採用され、六甲砂防工事事務所 や湯沢砂防工事事務所では「バックホウや人力によるリフト面掻き後乾燥セメント散 布」が実施されている。 上下ブロック間の水平打継目部は高圧洗浄機を用い表面のレイタンスを除去する。 その後で水平打継目処理としてセメントミルクを散布する。 重層施工の箇所は下層が硬化する前に上層を撹拌するため、レイタンスの除去及び 水平打継目処理は実施しない。 打継目に対しては、一般にグリーンカット、打込み直前の打設面清掃およびモル タルの塗込みが行われる。この処理を行えば、打継目のせん断強度は打継目でない 部分のせん断強度と比べてそん色ないことが確認されている。モルタルの厚さは
(RCD 工法技術指針(案)P-23、24) 図 5.1.1 打継目のせん断強度と打継目でない部分のせん断強度の比較 c) 台形 CSG ダム技術資料(平成 15 年 11 月) 台形 CSG ダムは、INSEM 工法とほぼ同じ施工方法であり、打継目処理は以下のように記載 されている。 d) CSG 工法における打継目処理方法の検討事例 「CSG 工法の重力式ダムへの適用,大ダム,No.175(2001-4)」において、INSEM 工法と 類似の工法である CSG 工法で打継目処理の方法の違いによるせん断強度の把握を行った結 果が示されている。 CSG 材料は、セメントペースト分が少ないため、ブリージングが生じにくいことから、以 下の4通りの打継目面処理方法を設定している。それらの打継目処理方法がせん断強度に 与える影響について検討を行い、最も合理的な打継目処理方法を選定している。 ①グリーンカット+敷モルタル ②打継面清掃+敷モルタル ③敷モルタルのみ CSG はブリージングがほとんどないことからグリーンカットを行わないことを基本 とし、一体性を確保するため、敷モルタル等の措置を行う。 ① 一体性を確保するため、敷モルタル等の措置を行う。 ② 汚れがひどく、敷モルタル等の打継面処理による一体性が確保できない場合は水洗 い・浮き石除去を行う。 ③ 長期放置面等についても同様な処理を行う。
ケース1 打設面清掃(散水有) ケース2 高炉セメントB種 散布 ケース3 モルタル敷均し ケース4 レーキング ケース5 打設面清掃(散水有) ソイルセメント + ソイルセメント 打継ぎ面処理方法 備考 ケース 仕上げ厚 最大粒径 300mm 80mm ④無処理(2.5 時間放置) 各処理方法で施工されたコンクリートから、直径 17cm、高さ 17cm の供試体を採取し、そ れらの供試体の一面せん断試験を実施した結果を図 5.1.2に示す。 無処理の場合、他に比較してせん断強度が低下するが、それ以外の方法では十分なせん 断強度を有することがわかる。よって、安全性と経済性を考慮し、打継目処理方法として 「敷モルタルのみ」を採用した。 (「CSG 工法の重力式ダムへの適用」、大ダム、No.175) 図 5.1.2 打継目処理方法ごとのせん断強度 (3) 試験施工の打継目処理方法の設定 INSEM 工法は一般に単位セメント量がコンクリートに比べ小さく、発熱量が小さいため、 クラックの発生の心配は小さい。従って、連続打設が可能である。また、連続打設のメリ ットを妨げないためにも、打継目処理は極力簡易な方法によるものがよい。 打継目処理方法は、上記までに挙げた事例をもとに、以下の処理方法について試験施工 を行うこととする。また、比較のために、ソイルセメント+コンクリート、コンクリート によるケースについても実施する。 表 5.1.3 打継目処理方法の検討のための試験施工ケース
5.1.3 試験施工ヤード 図 5.1.3に大径礫の活用に関する試験施工ヤード形状を示す。試験施工ヤードは天端面 で L11.6m×B3.1m、厚さ 0.3m とし、試験施工ヤードの下部 0.1m は、現地盤の影響を受けな いように INSEM 材で置き換えている。 単位:mm (a)平面形状 (b)縦断形状 図 5.1.3 試験施工ヤード形状 図 5.1.4~図 5.1.6に打継目処理に関する試験施工ヤード形状を示す。 図 5.1.4 打継目処理試験の施工ヤード(ケース1~4) GL ソイル 300 ソイル 捨てソイル 100 13200 11400 9600 9000 300 3000 3000 3000 3500 600 300 10 0 2300 31 00 37 00 300 2500 打継目処理 3000 3000 3000 2000 600 2300 2500 3100 試験施工部 基礎部 300 100 11,600 (単位:mm)
図 5.1.5 打継目処理試験の施工ヤード(ケース5) 図 5.1.6 打継目処理試験の施工ヤード(ケース6) 5.1.4 試験施工配合条件 最大粒径緩和に関する試験施工における配合条件を表 5.1.4に、大礫混入した試験施工 を行った現地発生土砂の粒度分布を図 5.1.7に示す。配合は、雲仙復興事務所で採用され ている基本配合(単位セメント量 80kg/m3,設計強度 3.0N/mm2以上)とし、この配合のうち 現地発生土砂(単位乾燥土砂量)の 10~40%を所定の大礫で置き換えるものとする。なお、 ケース4~6における大礫の割合は、所要量に対し、80~150mm と 150~300mm の大礫を1: 1の比率で混合するものとした。図 5.1.7より実際の現地発生土砂中の 80mm 以上の粗骨材 割合は想定(配合計算上)よりも小さくなる。また、現地発生土砂中の 5mm 以下の細骨材の 含有量に着目すると、ケース1で約 45%、ケース3及び6で約 50%、ケース2及び5で 55%、 ケース4で約 60%であった。本試験施工の整理にあたっては、前述したように試験施工を実 施した実際の値よりも大きい値となっていることに留意が必要である。 なお、打継目処理方法の試験施工配合は、最大粗骨材粒径を 80mm とし、図 5.1.7に示す 自然粒度に該当する。 150 300 300 100 捨てソイル 11400 9600 9000 13200 10 00 3000 3000 3000 3500 600 30 0 10 0 230 0 31 00 37 00 30 0 250 0 Co 18-5-40 2000 打設面清掃 高炉セメントペースト コンクリート 18-5-40 グリーンカット敷モルタルt=15 コンクリート 18-5-40 2000 150 150 10 00 (単位:mm) (単位:mm)
表 5.1.4 試験施工配合条件 注)( )内は、80-150mm と 150-300mm の割合を示す。 図 5.1.7 試験施工粒度分布 ここで、図 5.1.7に示した粒度分布は、試験施工では大礫分の混合量を容積軽量で決定 したことを考慮し、表 5.1.7に示した諸元を参考に大礫乾燥状態の重量(大礫重量/表乾密 度×絶乾密度)を算定し、これを 1m3に換算した重量を設計上の現地発生土砂の乾燥重量 1,770kg で除して重量比を算定した。 表 5.1.5 試験施工混合量 ※)比較用:打継目処理方法に関する試験施工のケース 試験ケース 最大 粗骨材粒径 (mm) 設計強度 (N/mm2) 単位セメント量 (kg/m3) 単位乾燥土砂量 (kg/m3) 含水比 対象とする粗骨 材粒径の割合 (%) ケース1 40 ケース2 20 ケース3 30 ケース4 10(=5+5) ケース5 20(=10+10) ケース6 30(=15+15) 3.0以上 80 10±2 150 300 1770 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 0.01 0.1 1 10 100 1000 粒 径 (mm) 通過 百分 率 ( %) 自 然 粒 度 ケ ー ス 1 ケ ー ス 2 ケ ー ス 3 ケ ー ス 4 ケ ー ス 5 ケ ー ス 6 80~150 150~300 0~80 80~150 150~300 0~80 80~150 150~300 ケース1 150 9.3 4,860 0 60 40 0 72.6% 27.4% 0.0% ケース2 150 9.3 2,520 0 80 20 0 85.8% 14.2% 0.0% ケース3 150 9.3 3,510 0 70 30 0 80.2% 19.8% 0.0% ケース4 300 9.3 460 630 90 5 5 93.8% 2.6% 3.6% ケース5 300 9.3 1,165 1,140 80 10 10 87.0% 6.6% 6.4% ケース6 300 9.3 1,770 1,690 70 15 15 80.5% 10.0% 9.5% 比較用 80 - 0 0 100 0 0 100.0% 0.0% 0.0% ※)80~300mmの表乾密度2.26t/m3,80~300mmの絶乾密度2.10t/m3と仮定。 試験 ケース 最大粗骨材 粒径(mm) 湿潤状態容積比 乾燥状態重量比 1バッチ当たり の混合量(m3) 大礫重量(kg)
表 5.1.6 粒度分布算定結果一覧表 表 5.1.7 現地発生土砂の密度・吸水率 5.1.5 主な試験施工機械 試験施工に使用した主な建設機械を表 5.1.8に示す。 表 5.1.8 主な使用機械 (mm) 1回目 2回目 3回目 試験値 ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6 300 100.0% 100.0% - 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 150 100.0% 100.0% - 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 96.4% 93.6% 90.5% 80 100.0% 100.0% - 100.0% 72.6% 85.8% 80.2% 93.8% 87.0% 80.5% 60 100.0% 97.0% - 98.5% 71.5% 84.5% 79.0% 92.4% 85.7% 79.3% 50 99.0% 96.0% - 97.5% 70.8% 83.6% 78.2% 91.5% 84.8% 78.5% 40 99.0% 92.0% - 95.5% 69.3% 81.9% 76.6% 89.6% 83.1% 76.8% 30 98.0% 90.0% - 94.0% 68.2% 80.6% 75.4% 88.2% 81.8% 75.6% 25 97.0% 88.0% - 92.5% 67.1% 79.3% 74.2% 86.8% 80.5% 74.4% 20 94.0% 85.0% - 89.5% 64.9% 76.8% 71.8% 84.0% 77.9% 72.0% 15 92.0% 82.0% - 87.0% 63.1% 74.6% 69.8% 81.6% 75.7% 70.0% 10 85.0% 75.0% - 80.0% 58.1% 68.6% 64.1% 75.1% 69.6% 64.4% 5 71.0% 59.0% - 65.0% 47.2% 55.8% 52.1% 61.0% 56.5% 52.3% 2.5 56.6% 41.0% 48.5% 45.3% 53.1% 49.2% 45.5% 1.2 45.5% 33.0% 39.0% 36.5% 42.7% 39.6% 36.6% 0.6 37.1% 26.9% 31.8% 29.7% 34.8% 32.2% 29.8% 0.3 25.1% 18.2% 21.6% 20.2% 23.6% 21.9% 20.2% 0.15 13.7% 9.9% 11.7% 10.9% 12.8% 11.9% 11.0% ふるい目の開き (mm) 1回目 2回目 3回目 平均値 5 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 2.5 88.0% 86.0% 87.0% 87.0% 1.2 71.0% 69.0% 70.0% 70.0% 0.6 58.0% 56.0% 57.0% 57.0% 0.3 39.0% 38.0% 39.0% 38.7% 0.15 21.0% 21.0% 21.0% 21.0% 粒度分布 Gmax=150mm Gmax=300mm 通 過 百 分 率 (%) 細骨材の粒度分布 下表「細骨材の粒度分布」参照 自然粒度 ふるい目の開き 通 過 百 分 率 (%) 粒度(mm) 0~5 5~40 40~150 150~300 加重平均値 含有率(%) 65.0% 30.5% 4.5% - - 表乾密度(t/m3) 2.45 2.26 2.26 2.26 2.38 絶乾密度(t/m3) 2.40 2.15 2.10 2.10 2.31 ※)150~300mmの値は40~150mmの値と同じと仮定 機械・装置名 サイズ・規格 台数 用 途 バックホウ 0.8m3級 1台 (混合及び積込) バックホウ(スケルトン) 0.8m3級 1台 (骨材選別) ダンプトラック 4t 1台 (場内運搬) ブルド-ザ 3t級 1台 (敷均し) 振動ローラ 3t級 1台 (締固め) 鋼製撹拌槽 B3×L6×D1.5=27m3 1基 (混合桝)
5.1.6 試験施工状況 試験施工の概況について写真 5.1.1~写真 5.1.5に最大粒径緩和の試験施工、写真 5.1.6~写真 6.1.11 に打継目処理方法の試験施工について示した。 a) 最大粒径緩和に関する試験施工 (a)大礫計量容器投入状況 (b)大礫混入状況 写真 5.1.1 大礫(80mm 以上の粗石)混入状況 (a)セメント散布状況 (b)セメント敷均し状況 写真 5.1.2 セメント混入状況
(a)加水状況 (b)攪拌・混合状況 写真 5.1.3 INSEM 材混合状況 (a)Gmax=150mm,20% (b) Gmax=300mm,30% 写真 5.1.4 INSEM 材中の大礫混入状況 (a)ブルドーザによる敷均し状況 (b)振動ローラによる締固め状況 写真 5.1.5 試験施工における INSEM 打設状況
b) 打継目処理方法の試験施工 写真 5.1.6 ケース1、清掃・散水の状況 写真 5.1.7 ケース2、セメント散布の状況 写真 5.1.8 ケース3、モルタル敷均しの状況 写真 5.1.9 ケース4、レーキングの状況 写真 5.1.10 ケース5、ソイル+コンクリ ートの施工状況 写真 5.1.11 ケース6、コンクリートの 施工状況
5.1.7 施工者へのヒアリング結果 試験施工中、施工者に粗骨材(大礫)の作業性についてヒアリングを実施した。そのヒ アリング結果を以下に示す。 ① 混合作業 今回試験施工を行った条件(Gmax=300mm 以下,大礫含有率 40%以下)では、混合作業に おいて、違和感はあるものの作業が特にしにくいなどといった印象はなかった。混合枡に 大礫が落下し、混合枡の破壊などについても、十分注意して行うことで対応できる。 混合の作業状況を見る限り、攪拌する大礫を高い位置から落下させ、混合しやすくなる ように工夫しているようであった。 ② 敷均し作業 敷均しは、機械の能力が上回るので、Gmax=300mm 以下,大礫含有率 40%以下の条件では、 作業自体に大きな支障はない。ただし、仕上げを十分に行うためには時間をかけて行うが、 人力による整正作業に重点をおく必要がある。 ③ 締固め作業 締固めは、Gmax=300mm とした場合、振動ローラの鉄輪が浮き上がる状態が何度も確認さ れた。安全上好ましくない。 なお、振動ローラが礫を乗り上げる際、鉄輪がへこむなど変形するのではないかと危 惧したが、雲仙の礫は軟質であるため、そのようなことはないであろうとの意見であった。 5.1.8 圧縮強度試験 (1) 圧縮強度試験数量及び方法 コアを試験施工体から採取し、圧縮強度試験をするとともに、せん断強度と圧縮強度と の関係を把握するために、打継目処理試験施工ヤードから採取したコア6本についても一 軸圧縮強度試験を実施した。 圧縮強度試験を実施したケース及び本数を表 5.1.9に示す。 供試体寸法:φ125×h250mm 圧縮強度試験方法:JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)、 JIS A 1107(コンクリートからのコアの採取方法及び圧縮強度試験 方法) 圧縮強度試験本数:54 本
表 5.1.9 圧縮試験ケース一覧表 (2) 圧縮強度試験用コアの採取位置 圧縮強度試験用コアを採取した位置を図 5.1.8に示す。 ケース1~6については、打設面に大きな礫など特異な状態が見られない標準部として 3カ所(No.1~No.3)(写真 6.1.12)、表面に大きな礫があり、振動ローラによる締固めが 不足していると思われる礫周辺の位置で3カ所(No.4~No.6)(写真 6.1.13)の計6カ所か らコアを採取した。 図 5.1.8 圧縮強度試験用コアを採取した位置 ケース番号 数量 ケース番号 数量 ケース1 300mm 約300mm×1層 80~150mm 40% No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース2 300mm 約300mm×1層 80~150mm 20% No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース3 300mm 約300mm×1層 80~150mm 30% No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース4 300mm 約300mm×1層 80~300mm 10%(5%) No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース5 300mm 約300mm×1層 80~300mm 20%(10%) No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース6 300mm 約300mm×1層 80~300mm 30%(15%) No.1、No.2、No.3 3 NO.4、No.5、No.6 3 6 ケース7上層 600mm 約300mm×2層 0~150mm 粒度調整無し No.1、No.2、No.3、NO.4、No.5、No.6 6 6 ケース7下層 600mm 約300mm×2層 0~150mm 粒度調整無し No.1、No.2、No.3、NO.4、No.5、No.6 6 6 打継目処 理試験 ケース7 300mm 約300mm×2層 0~80mm 粒度調整無し No.1、No.2、No.3、 NO.4、No.5、No.6 6 6 6 合計 54 粒径緩和 試験 ケース 通常部 (転圧部) 礫周縁部 ※1 (未転圧部) 仕上げ厚 敷き均し厚 対象とする粗骨材粒径 対象とする粗骨材粒径の割合 48 試験数量 合計
No.1 No.2 No.3 No.5
No.6
No.4
ケース4
重機侵入方向
No.1 No.2 No.3
No.5 No.6 No.4 ケース5 重機侵入方向 3m 1.5m 1.5m 3m 3m 3m
No.1 No.2 No.3 No.5
No.6 No.4
ケース6
重機侵入方向
No.1 No.2 No.3 No.5 No.6
No.4
ケース1
重機侵入方向
No.1 No.2 No.3 No.5 No.6 No.4 ケース2 重機侵入方向 3m 1.5m 1.5m 3m 3m 3m
No.1 No.2 No.3 No.5 No.6
No.4
ケース3
5.1.9 最大粒径の緩和・敷均し厚の割増に関する試験結果 (1) 打設面観察 不良打設面面積率 振動ローラによる所定の締固め(初期転圧・無振動2回+規程転圧・有振動6回+仕上 げ転圧・無振動2回=計 10 回)後に、最大粒径(Gmax=150mm or 300mm)大礫径含有率 (10,20,30,40%)の影響を把握する目的で、図 5.1.9に示すように打設面を 1m×1m にブ ロック区分し打設面を観察した。 図 5.1.9 打設面状況観察位置区分図 こ こ で 、 打 設 面 の 良 否 は 、 最 大 粒 径 ( G max=150mm or 300mm ) や 大 礫 径 含 有 率 (10,20,30,40%)の影響による不良箇所を「不良打設面」として、表 5.1.10に示す評価 区分に基づきを面的に測定し評価した。 写真 5.1.12 No.1~3 の標準部 写真 5.1.13 No.4~6 の礫周辺部 打設面観察位置(標準図) 3m 1m 1m 1@9=9m 1m 重機侵入方向 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
表 5.1.10 不良打設面の評価区分 不良打設面の面積は、打設面をブロックごとに写真撮影し、打設面内のレベルⅠ、レベ ルⅡの不良打設面を写真判読し面積を測定するとともに、写真上の単位面積(1m×1m)の面 積も測定し、これらを対比することで打設面内の不良打設面の割合を把握するものとした。 なお、打設面状況調査では、比較対象として最大骨材寸法 80mm の打設面(打継目処理方 法評価試験における最大骨材寸法 80mm の打設面)状況も「比較ケース」として観察した。 表 5.1.11に不良打設面面積測定結果を示すとともに、に基づく粗骨材割合と不良打設面 面積率と最大粒径の違いによる不良打設面面積率を図 5.1.10~図 5.1.11に示す。 表 5.1.11 不良打設面面積測定結果一覧表 打設面評価区分 打設面評価基準 レベルⅠ 【不良な打設面】 ・Φ1~3cm程度の小礫集中による疎な箇所。 ・軽微な凹凸を有する疎な箇所。 ・礫の頂部破砕箇所。 レベルⅡ 【非常に不良な打設面】 ・80mm以上の粗骨材集中によるジャンカ箇所。 ・周辺が緩んだ300mm程度の大礫箇所。 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 単元 面積 ランクⅠ 面積 ランクⅡ 面積 1 33,842 2,416 0 31,264 135 0 24,486 0 0 - - - 27,148 100 2 29,835 1,171 0 20,268 67 0 2 32,673 1,499 0 26,339 0 0 27,245 0 0 - - - 27,847 0 0 30,829 0 0 27,734 267 0 3 30,559 3,502 1,799 25,807 184 0 25,850 1,476 0 - - - 32,570 145 357 25,190 121 0 30,315 121 0 4 31,352 895 0 30,529 279 0 31,060 118 0 29,176 0 0 27,379 0 0 30,188 199 0 31,381 80 0 5 29,178 623 0 30,750 39 0 29,903 254 0 28,478 0 0 26,330 0 0 29,291 553 0 29,952 0 0 6 33,195 2,733 3,275 28,472 516 0 26,907 270 0 24,747 638 0 20,706 224 0 27,109 2,742 2,096 32,886 115 0 7 30,678 226 0 27,997 81 0 29,052 388 0 26,963 253 0 26,614 114 0 27,902 1,422 0 26,971 33 0 8 31,532 1,239 0 29,537 156 0 30,019 0 0 29,857 0 0 27,525 95 0 27,260 250 565 26,807 0 0 9 28,396 2,148 4,942 30,651 2,345 0 25,445 174 0 23,801 682 0 29,600 2,204 0 29,481 1,712 0 26,539 0 0 10 33,012 1,020 1,832 27,349 395 0 28,259 371 0 23,502 799 0 25,757 684 0 27,111 399 0 27,034 144 0 11 30,222 539 0 29,094 587 0 29,592 154 0 23,323 42 0 28,188 0 0 28,396 505 0 28,901 718 0 12 30,966 2,446 3,258 25,120 664 0 24,795 1,634 353 21,637 22 0 30,672 1,768 0 20,565 233 0 31,191 147 0 13 28,408 1,967 0 29,828 52 0 28,124 126 0 26,902 0 0 28,680 384 0 25,746 0 1,764 27,240 122 0 14 31,662 653 0 31,234 499 0 28,251 136 0 32,104 676 609 32,082 554 0 27,642 272 0 27,652 0 0 15 29,349 1,343 366 30,903 1,599 0 23,814 491 0 26,074 0 1,123 30,224 1,413 0 25,519 1,224 0 28,738 97 0 16 30,495 979 641 25,410 131 0 31,556 780 0 27,065 309 2,621 29,429 225 0 26,143 128 2,685 26,250 735 0 17 32,637 1,253 0 28,901 28 0 29,617 0 0 25,548 0 0 27,698 436 0 26,373 492 0 26,342 0 0 18 30,873 1,049 2,340 26,773 393 0 26,446 445 0 26,285 0 0 28,528 0 0 28,968 564 0 30,295 413 0 19 28,526 552 0 29,247 514 0 24,960 138 0 28,458 0 0 30,263 0 0 25,526 613 1,881 31,957 758 0 20 27,305 1,127 0 30,042 127 0 27,995 0 0 27,504 532 0 28,012 402 0 27,451 146 0 27,814 0 0 21 29,327 1,759 1,376 27,146 0 0 25,274 603 0 26,032 471 0 30,165 74 0 29,824 0 0 27,918 593 0 22 32,352 1,667 60 25,516 1,344 0 28,802 0 0 25,949 0 0 27,484 62 0 28,300 1,780 0 31,781 221 0 23 30,855 3,226 1,255 26,668 957 0 28,960 807 0 28,409 40 0 28,860 291 0 32,713 211 565 31,306 0 0 24 28,571 5,007 380 27,944 1,141 0 27,345 169 0 26,021 150 0 29,667 715 0 24,593 2,459 0 30,400 106 0 25 28,617 1,219 3,659 30,410 2,221 0 28,219 619 0 23,314 0 0 28,057 74 583 24,371 985 0 32,847 53 0 26 28,449 4,179 0 28,585 124 0 26,490 705 0 21,210 887 0 28,483 487 1,259 27,733 1,080 2,688 31,099 162 0 27 23,775 2,110 0 29,038 0 0 26,957 459 0 23,859 0 0 29,420 465 0 27,338 3,806 0 28,536 28 0 計 816,806 47,376 25,183 770,554 14,511 0 745,423 10,317 353 626,218 5,501 4,353 767,388 10,916 2,201 741,397 23,067 12,244 780,154 4,980 0 ヤード面積 換算面積 27 1.566 0.832 27 0.508 0 27 0.374 0.013 24 0.211 0.167 27 0.384 0.077 27 0.84 0.446 27 0.172 0 面積率 100% 5.80% 3.08% 100% 1.88% 0.00% 100% 1.38% 0.05% 100% 0.88% 0.70% 100% 1.42% 0.29% 100% 3.11% 1.65% 100% 0.64% 0.00% 比較ケース 写真測定結果 27 27 27 24 27 27 27 ケース5 写真測定結果 ケース6 写真測定結果 ケース3 写真測定結果 ケース4 写真測定結果 写真測定結果 打設面 区分No. ケース1 ケース2 写真測定結果
図 5.1.10にはGmax=150mm(ケース1~3)における粗骨材(80~150mm)割合と不良打 設面面積率を示す。なお、比較ケースは粗骨材割合0%として記載した。 図 5.1.11より、80~150mm の粗骨材の含有率が 30%以下の場合、不良打設面面積率は2% 以下と相対的に少ない状態であったが、30%を超えた場合、急激に不良打設面面積率が増大 することが確認された。また、不良打設面は、面積が増えるだけでなく、不良度合いの大 きいレベルⅡの面積も急激に増加することが確認された。 図 5.1.10 粗骨材割合と不良打設面面積率(ケース1~3) 図 5.1.11にはGmax=300mm(ケース4~5)における粗骨材(80~300mm)割合と不良打 設面面積率を示す。なお、比較ケースは粗骨材割合0%として記載した。 図 5.1.11 粗骨材割合と不良打設面面積率(ケース4~6) 図 5.1.11より、150~300mm の粗骨材(大礫)を含むことにより、粗石材割合が 10%(150 ~300mm は5%)の試験ケースでもレベルⅡの不良打設面が認められた。このことより転圧 層厚と同程度の粗石が混在することは例え粗石材の割合が少量であっても影響を及ぼすと 確認された。 また、80~300mm の粗骨材の含有率が 20%以下の場合、不良打設面面積率は2%以下と相 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 10% 0 10 20 30 40 50 粗骨材割合(%) 不良打設面面積率( %) レベルⅠ レベルⅡ 合 計 Gmax=150mm 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 0 5 10 15 20 25 30 35 粗骨材割合(%) 不良 打設 面面 積率 (% ) レベルⅠ レベルⅡ 合 計 Gmax=300mm
が確認された。これは、Gmax=150mm(ケース1~3)よりもGmax=300mm(ケース4~5) の方、すなわち粗骨材の径が大きいほど影響度が高いことが確認できたといえる。 以上の打設面状況調査結果より、現地発生土砂の最大粒径に関して、転圧層厚を 30cm と 仮定した場合、以下の知見が得られた。 ①最大粒径 150mm とした場合、80~150mm の含有率が 30%以下の場合、打設面に与え る影響は小さい。 ②転圧層厚と同程度の 300mm の粗石材の混入は打設面に影響を及ぼす。 ③最大粒径 300mm とした場合、80~300mm の含有率が 20%以下(80~150:150~300 =1:1の条件下)の場合、打設面に与える影響は比較的小さい。 ④最大粒径 300mm の方が最大粒径 150mm よりも打設面に及ぼす影響は大きい。 (2) 転圧層厚と同程度の粗石材の混入の影響(ケース4,5,6) 前述したように、不良打設面面積率からも、転圧層厚と同程度の粗骨材(大礫)の混入 は打設面へ大きな影響を及ぼすことが確認された。転圧層厚と同程度の粗骨材(大礫)は、 振動ローラの安全性や大礫周辺の締固め不足や大礫自体の破砕、さらには転圧面の不陸な どの発生に影響を及ぼすことが推測される。 このような状況を踏まえ、Gmax=300mm としたケース4,5,6において、試験施工中 に振動ローラの走行に影響を及ぼす(すなわち振動ローラが上載した場合に振動ローラの 一部が浮き上がる)大礫を確認し、大礫及びその周辺の状況、大礫個数や分布状況の確認 を行った。 以下にその結果を試験ケース毎にまとめる。 1) ケース4 (図 5.1.12) 7箇所で大礫の存在が確認された。300mm 前後の大礫の周辺部では締固め不足が認められ るとともに、大礫と周辺の INSEM 材境界部に“隙間”が認められる。この“隙間”は振動 ローラが大礫に上載したときに編心荷重が生じ大礫を動かしその周辺を緩ませると推測さ れる。 図 5.1.12 ケース4の打設面における大礫の分布状況
ケース4
押出し方向 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) 13100 30 002) ケース5(図 5.1.13) 16 箇所で大礫の存在が確認された。この値は、ケース4の2倍以上である。転圧面の大 礫の状況は、ケース4と同様に、大礫部で凸状の断面を示し、大礫周辺には転圧不足の範 囲や緩み、大礫の破砕などが認められた。ただし、目視的にはケース4よりも打設面状況 は良好で有ることが認められた。 これは、ケース5がケース4及び6に先駆けて実施され、ケース5では人力による敷均 し面の整正、作業を丁寧に実施したためと考えられる。しかし、このように丁寧に敷均し 面の整正を行ったとしても、大礫の破砕と、大礫周辺の転圧不足や緩みは完全に防止でき ないことが実状と判断される。 なお、大礫は試験施工ヤードの中央部より若干押出し側及び押出し末端側に集中してい るが、これは運搬したダンプトラックの荷卸し箇所に影響されているものと考えられる。 図 5.1.13 ケース5の打設面における大礫の分布状況 3) ケース6(図 5.1.14) 26 箇所で大礫の存在が確認された。打設面内の大礫の数が増えただけでなく、大礫周辺 の締固め不足や緩み等も顕著に認められるようになった。また、図 5.1.14中の”くぼみ” 箇所は、振動ローラ転圧時に振動ローラの乗り越しが困難な礫が認められたため、これを 掘りおこして確認した。その箇所は図 5.1.14に示すとおりであるが、最小径 300mm、最大 径 500mm の大礫が確認された。なお、掘り起こし前からこの大礫は緩んでいること、大礫 周辺は及び大礫の直下部に締固まっていなかったことも確認された。 なお、大礫は試験施工ヤードの押出し開始付近及び押出し末端側で集中している傾向が 認められるが、これは、前述と同様の原因と考えられる。
ケース5
押出し方向 (1) (3) (2) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) 13100 310 0 ケース6 押出し方向 (1) (2) (5) (6) (8) (3) (4) (7) (9) (10) (12)(11) (17) (15) (13) (16)(14) (18) (19) (20) (21) 穴(くぼみ) (22) (23) (24) (25) (26) 31 00 13100(a)大礫除去後の窪み (b)除去大礫(最大計 500mm,最小計 300mm) 以上の試験施工結果より、大礫(80~300mm)の割合が 10%程度であっても、振動ローラに よる転圧作業に影響を及ぼすことが確認された。ただし、大礫(80~300mm)の割合は 20%程 度までであれば、人力により丁寧な敷均し面整正作業により、一定レベルまで打設面状態 を良くすることも可能であることが確認されたが、大礫(80~300mm)の割合が 30%まで増大 すると周辺が転圧不足でゆるみを有する大礫が顕著となることも確認された。 前述したケース1~3を対比させれば、150~300mm 特に 300mm 前後の大礫の打設面に及 ぼす影響が大きいことが推測される。 また、図 5.1.12~図 5.1.14に示した大礫の分布状況を見ると、大礫は荷卸し箇所付 近に集中し、あまり移動していない可能性があることが推測された。これは今回の試験施 工では1層敷均しを採用したことと、試験施工ヤード自体が狭いことから、敷均し時に大 礫を移動させ大礫集中などが行えず、敷均し作業が振動ローラ転圧面を平坦化するにとど まったためと考えられる。 4) 80~300mm の大礫含有率と打設面の状況 ここでは、打設面に分布する大礫のうち振動ローラの走行に影響を及ぼすものを抽出し、 その影響を定量的に評価するものとする。 表 5.1.12及び図 5.1.15に粗骨材割合と振動ローラの走行に影響を及ぼす大礫個数の関 係を示す。ここで、表 5.1.12及び図 5.1.15には、各ケースの打設面内に認められた大礫 個数についても付記した。 表 5.1.12及び図 5.1.15より大礫(80~300mm)の割合が 10%⇒20%⇒30%大きくなるにつれ、 振動ローラの走行に影響を及ぼす大礫は5個⇒9個⇒21 個に増加することが確認された。 特に大礫(80~300mm)の割合が 20%から 30%(1.5 倍)に増加した場合の、振動ローラの走行 写真 5.1.14 振動ローラが走行困難になった大礫(図 5.1.14中の”くぼみ”箇所)
に影響を及ぼす大礫数の増加割合が 21/9=2.2 倍と大きくなることが認められた。 なお、振動ローラの走行に影響を及ぼす大礫は、大礫上を振動ローラが走行した場合に 鉄輪の浮き上がりが認められる礫とし、図 5.1.12~図 5.1.14に分布を示した大礫のうち 表 5.1.12備考欄に示した No.の礫である。 表 5.1.12 大礫割合と振動ローラの走行に影響を及ぼす大礫個数の関係 図 5.1.15 大礫割合と振動ローラの走行に影響を及ぼす大礫個数の関係 (3) 起伏量 80~300mm の粗骨材(大礫)割合が打設面に及ぼす影響を把握する目的で、ケース1~6 において、無作為となるように中央部及び中央部±1.0m の計3箇所において打設面測量を 実施した。この打設面測量箇所を図 5.1.16 に示した。 11.400 山側 海側 300 100 3100 1000 1000 測定位置 A B C ケース4 10 7 5 礫No.(1),(2),(3),(4),(6) ケース5 20 16 9 礫No. (1),(2),(4),(8),(9),(10),(11),(13),(15) ケース6 30 26 21 礫No. (1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10), (11),(12),(16),(17),(18),(19),(20), (21),(22),(25),(26) 試験 ケース 対象とする 粗骨材割合 振動ローラの走行に支障を 及ぼす大礫個数(個) 備 考 打設面内の 大礫個数(個) 0 5 10 15 20 25 30 0 5 10 15 20 25 30 35 対象とする粗骨材(80~300mm)割合 (%) 振動ロ ー ラ の走行 に 影響を及ぼ す 大礫個数 (個 ) 影響礫個数 大礫個数
表 5.1.13 累計起伏量の最大値(cm) ケース 累計起伏量の最大値(cm) ケース1 48.0 ケース2 53.4 ケース3 68.5 ケース4 47.1 ケース5 75.0 ケース6 68.9 表 5.1.13に各ケースの測線のうち、起伏量の累計が最大となったものの値を示す。ケー ス1~3(Gmax=150mm)に対し、ケース4~6(Gmax=300mm)が圧倒的に大きな値を示し ているわけではなく、むしろ粗骨材粒径の割合が起伏量の累計に影響しているようである。
(4) 圧縮強度試験 圧縮強度試験結果の一覧表を表 5.1.14に示す。 表 5.1.14 圧縮強度試験結果一覧表 ケースごとの No.1~3 と No.4~6 の強度結果を図 5.1.17に示す。また、各ケースの強度 と密度について、No.1~3 の標準部の平均値と No.4~6 の礫周辺部の平均値の関係を示した ものを図 5.1.18、図 5.1.19に示す。 No.1~3 の標準部のコア強度は No.4~6 の礫周辺部のコア強度より若干小さい値を示して いるが、大きな違いは見られない。No.1~3 のコア強度に比べ No.4~No.6 は個々のコアの 強度にバラツキが大きい。 高さ 直径 見掛け密度 強度 補正係数 補正強度 上:標準部平均 平均強度 (mm) (mm) (kg/m3 ) (N/mm2 ) (N/mm2 ) 下:礫周辺部平均 (N/mm2 ) No.1 214 118.1 2092 6.65 0.985 6.55 No.2 234 118.1 2099 6.39 1.00 6.39 No.3 234 118.1 2104 6.34 1.00 6.34 No.4 225 118.1 2147 7.04 1.00 7.04 No.5 237 118.1 2100 6.67 1.00 6.67 No.6 242 118.1 2125 8.07 1.00 8.07 No.1 252 118.1 2151 6.44 1.00 6.44 No.2 236 118.1 2125 6.47 1.00 6.47 No.3 248 118.1 2122 5.90 1.00 5.90 No.4 246 118.1 2111 6.46 1.00 6.46 No.5 205 118.1 2107 8.41 0.9789 8.23 No.6 201 118.1 2143 6.88 0.9762 6.72 No.1 144 118.1 2126 8.23 0.9226 7.59 No.2 246 118.1 2113 6.82 1.00 6.82 No.3 204 118.1 2179 5.59 0.9782 5.47 No.4 183 118.1 2113 9.86 0.9640 9.51 No.5 229 118.1 2127 7.77 1.00 7.77 No.6 244 118.1 2083 5.61 1.00 5.61 No.1 245 118.1 2098 3.71 1.00 3.71 No.2 252 118.1 2089 5.80 1.00 5.80 No.3 237 118.1 2107 5.43 1.00 5.43 No.4 237 118.1 2145 6.39 1.00 6.39 No.5 234 118.2 2144 7.51 1.00 7.51 No.6 248 118.1 2147 6.61 1.00 6.61 No.1 204 118.1 2108 7.79 0.9782 7.62 No.2 247 118.1 2108 8.47 1.00 8.47 No.3 223 118.1 2116 8.33 0.9911 8.26 No.4 207 118.2 2100 8.53 0.9801 8.36 No.5 239 118.0 2127 5.74 1.00 5.74 No.6 248 118.4 2102 8.18 1.00 8.18 No.1 229 118.1 2101 7.71 1.00 7.71 No.2 241 118.1 2130 7.71 1.00 7.71 No.3 187 118.1 2130 6.96 0.9667 6.73 No.4 202 118.1 2089 8.08 0.9768 7.89 No.5 245 118.1 2206 8.27 1.00 8.27 No.6 205 118.1 2116 8.01 0.9789 7.84 No.1 236 118.1 2048 2.99 1.00 2.99 No.2 231 117.9 2079 3.76 1.00 3.76 No.3 240 117.7 2089 4.60 1.00 4.60 No.4 245 118.1 2099 3.61 1.00 3.61 No.5 245 117.9 2107 4.57 1.00 4.57 No.6 241 117.8 2107 4.66 1.00 4.66 No.1 238 118.1 2027 2.72 1.00 2.72 No.2 238 117.9 2056 2.88 1.00 2.88 No.3 246 118.0 2014 3.14 1.00 3.14 No.4 231 118.0 2136 5.06 1.00 5.06 No.5 239 118.0 2068 3.93 1.00 3.93 No.6 235 117.9 2092 4.45 1.00 4.45 No.1 240 118.1 2117 3.96 1.00 3.96 No.2 240 117.9 2077 3.87 1.00 3.87 No.3 240 117.8 2099 5.62 1.00 5.62 No.4 190 117.5 2126 5.59 0.9694 5.42 No.5 236 117.8 2104 3.39 1.00 3.39 No.6 238 117.9 2148 4.89 1.00 4.89 4.53 ― ― 6.84 6.70 7.13 5.91 7.77 7.69 4.03 3.70 ― ― ― ― 8.12 7.43 7.38 8.00 ケース7下 ケース打7 6.43 7.26 6.27 7.14 6.63 7.63 4.98 6.84 ケース5 ケース6 ケース名 ケース7上 ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 No. 備考
図 5.1.17 No.1~No.6 における圧縮強度結果 図 5.1.18 標準部と礫周辺部の圧縮強度比較 図 5.1.19 標準部と礫周辺部の密度の比較 0 2 4 6 8 10 12 圧縮 強度(N/m m 2) No.1~3(標準部) No.4~6(礫周辺部) ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6 4 5 6 7 8 9 10 4 5 6 7 8 9 10 圧縮強度(N/mm2) No.1~3の平均値(標準部) 圧縮強 度(N / mm 2) N o. 4~6 の 平均 値(礫 周辺部) ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6 2000 2050 2100 2150 2200 2000 2050 2100 2150 2200 密度(kg/m3) No.1~3の平均値(標準部) 密度 ( kg / m3) No .4 ~ 6 の 平均値 (礫周辺 部) ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6
②敷き均し厚の違いによる強度への影響 ケース7上およびケース7下は、敷き均し厚1層を 30cm とし、これを 2 層敷き均しし、 締固め厚さを 60cm として転圧を行ったケースで、それぞれ上層と下層のコアである。 ケース打7は、敷き均し厚1層を 30cm として、そのまま 30cm で転圧を行った「打継目 処理方法試験施工ヤード」から採取したコアである。 図 5.1.20は、各ケースの No.1~6 の圧縮強度をプロットしたものである。3ケースとも 大きな違いは見られないが、30cm で転圧を行ったケース打7が最も発現強度が大きくなっ ており、60cm で転圧を行った他のケースに比べ十分に締固めが行われていると考えられる。 ただし、ケース7上および7下の 60cm で転圧を行ったケースも目標強度を 3N/mm2である場 合は、ほぼ上回っていることから、この結果だけを見る限りでは、施工可能であると考え られる。 図 5.1.20 敷均し厚の違いによる圧縮強度結果 また、図 5.1.21よりケース7の上層と下層を比較すると、下層より上層の方が発現強度 が大きい結果となっている。これは、振動ローラの有振動転圧が下の層まで達していない ことによるものと考えられる。 図 5.1.21 ケース7における上層と下層の強度および密度の関係せん断強度試験 7-1 7-2 7-3 7-4 7-57-6 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 ケース7下層 圧縮強度(N/mm2) ケ ー ス 7 上層 圧縮強度 ( N / m m 2 ) 7-1 7-2 7-3 7-4 7-57-6 1900 1950 2000 2050 2100 2150 2200 1900 1950 2000 2050 2100 2150 2200 ケース7下層 密度(kg/m3) ケ ー ス 7 上層 密度( kg / m 3 ) 0 1 2 3 4 5 6 圧縮 強度 (N /mm2 ) ケース7上 ケース7下 ケース打7 ケース7上 ケース7下 ケース打7
5.1.10 せん断強度試験数量及び方法 圧縮強度試験同様コアを採取し、せん断強度試験を実施した。 せん断強度試験には,砂防ソイルセメント用に開発した大型一面せん断試験機を用いた。 ただし、本検討で使用した大型一面せん断試験機では、コンクリートコアのせん断試験が 荷重条件より実施できないため、コンクリートコアおよびソイルセメント均一部のコアに ついては、圧縮強度試験機を改良した一面せん断試験機を用いて行った。各試験方法につ いては、以降に示す。 試験ケースおよび本数について表 5.1.15に示す。 供試体寸法:φ200×h100mm(大型一面せん断試験用) φ200×h200mm(改良一面せん断試験用) 試験数:合計 63 本 ①供試体の作成方法 コアの寸法を直径 200mm、高さ 100mm および 200m になるように切断し、キャッピング材 を用いて成型した。 切断する際には、打継目が中央になるように、打継目から 50mm および 100mm の位置で切 断している。 図 5.1.22 採取コア寸法(大型一面せん断試験用) ②試験ケースおよび数量 採取したコアのうち、コア採取した時点で打継面が分断したものがある。表 5.1.15に採 取したコアの打継目の分断(×)および接合(○)の状況について示す。 したがって、せん断試験は、打継目で分断していないコアについては、すべてせん断試 験を実施することとし、合計で 37 本実施した。 なお、ケース6(コンクリート)については、打継目処理の状態が非常に良く、一体と なっており、大型一面せん断試験では、試験機の荷重条件より試験が出来なかったため、 一面せん断試験機を改良した簡易一面せん断試験機により実施することとした。そのため、 φ200mm h100mm以下 (92mm以上) 打継面
3本は試験結果が得られなかった。さらに3本は打継目を含まない部分での試験を実施し た。 また、打継目が接合していたコア以外の箇所について以下のケースの試験を行った。 ・分断したコアのうち、ケース1から2本、ケース4無から3本の計5本については、 摩擦係数を求めるために分断した面でのせん断試験を実施した。 ・打継目部分のせん断強度に対してソイルセメントの均一部でのせん断強度を把握する ために、継ぎ目以外の部分での試験を6本実施した。 ・捨てソイルと1層目は、1日内に無処理で連続打設を行っており、全体の5割が付着 していたことから、連続打設の無処理のケースとして6本試験を行うこととした。 表 5.1.15 採取コアの打継面の接合状況 表 5.1.16 せん断試験の試験本数 写真 5.1.15 コアの接合(写真左)および分断(写真右)状況 ケース 工法 打継面処理方法 分断した
本数 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9
ケース1 ソイルセメント 清掃・散水 5 ○ × × ○ ○ × × ○ × ケース2 ソイルセメント セメント散布 1 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ケース3 ソイルセメント モルタル敷均し 0 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ケース4無 ソイルセメント レーキング(清掃無し) 9 × × × × × × × × × ケース4有 ソイルセメント レーキング(清掃有り) 5 × × × ○ × × ○ ○ ○ ケース5 ソイルセメント +コンクリート 清掃・散水 0 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ケース6 コンクリート グリーンカット+敷モルタル 0 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ケース1(No.8) ケース1(No.9) 打継目 打継目有り 打継目無し 継目分離 連続打設*打継目有り 打継目無し ケース1 ソイルセメント 清掃・散水 4 2 3 ケース2 ソイルセメント セメント散布 8 3 ケース3 ソイルセメント モルタル敷均し 9 ケース4無 ソイルセメント レーキング(清掃無し) 0 3 3 3 6 ケース4有 ソイルセメント レーキング(清掃有り) 4 ケース5 ソイルセメント+コンクリート 清掃・散水 9 ケース6 コンクリート グリーンカット+敷モルタル 3 3 計 34 6 5 6 3 9 63 合計 一面せん断試験 簡易一面せん断試験 ケース 工法 打継面処理方法 打継目
③せん断強度試験 せん断試験は、a)大型一面せん断試験装置およびb)一軸圧縮試験機を改良した一面せ ん断試験機で行った。 a)大型一面せん断試験機 大型一面せん断試験機(TAMAS200)は、砂防ソイルセメントを用いて枠体を構築する場 合のせん断強度を測定する方法の一つとして開発されたものである。 b)圧縮試験機を改良した一面せん断試験機 改良一面せん断強度試験は,5MN アムスラー型圧縮強度試験機に図 5.1.264 に示すよう な土研式(現:独立行政法人土木研究所)φ200mm 円柱型試験体「せん断強度試験機」を使 用した。 コアのせん断面に働くせん断応力を毎分 0.4~0.5N/mm2になるよう載荷し、試験傾斜角α は 25°,30°および 35°で行った。 図 5.1.24 改良一面せん断試験機 写真 5.1.17 改良一面せん断試験機 ① 反 力 版 ② 反 力 枠 ③ せ ん 断 箱 ガ イ ド 装 置 ( ガ イ ド ロ ー ラ ー ) 変 位 計 ( 垂 直 変 位 測 定 用 ) ⑦ ⑩ 荷 重 計 ( 力 計 使 用 ) ④ 上 せ ん 断 箱 ( 可 動 箱 ) 下 せ ん 断 箱 ( 固 定 箱 ) ⑤ ⑨ せ ん 断 力 載 荷 装 置 ( ス ク リ ュ ー ジ ャ ッ キ 使 用 ) ⑧ 荷 重 計 ( 力 計 使 用 ) 加 圧 装 置 ( 油 圧 ジ ャ ッ キ 使 用 ) ⑪ 供 試 体 挿 入 ⑥ 図 5.1.23 大型一面せん断試験機 写真 5.1.16 大型一面せん断試験機 100mm 100mm α P 試験体 試験体受け せん断破壊面 ローラー スペーサー 傾斜角
5.1.11 せん断強度試験結果 (1) 大型一面せん断試験結果 せん断試験の結果を表 5.1.17および図 5.1.25~図 5.1.31に示す。表にはせん断破壊点 におけるせん断応力と垂直応力は、せん断応力が最大値を示した点とした。 なお、各ケースとも初期垂直応力を 50、100、150kN/m2とし、水平変位方向に 2mm/min の速度で水平荷重を与えた。 表 5.1.17 一面せん断試験結果 写真-4 3 8 改良一面せん断試験機 No. 圧密応力 σc(kN/m2) 直径 D(cm) 高さ h(m) 質量 (g) 見掛け密度 (g/cm3) せん断応力 τ kN/m2 垂直応力 σ kN/m2 せん断応力 τ kN/m2 垂直応力 σ kN/m2 1 50 19.40 9.85 6028 2.070 377.4 188.9 ― ― 4 50 19.40 9.68 5987 2.092 315.1 154.0 233.0 132.9 5 100 19.40 9.81 5868 2.024 472.4 293.6 356.2 253.8 8 150 19.40 9.66 5866 2.054 580.2 330.2 247.1 239.9 2 50 19.40 9.80 5929 2.047 469.2 200.0 ― ― 3 100 19.40 9.60 5467 1.927 559.0 331.2 ― ― 4 50 19.40 9.76 5926 2.054 580.2 236.3 318.3 202.1 5 100 19.40 9.75 5921 2.054 780.4 337.9 396.6 282.8 6 150 19.40 9.73 5862 2.038 808.0 402.4 328.6 303.3 7 50 19.40 9.74 5906 2.051 575.7 245.3 ― ― 8 100 19.40 9.73 5913 2.056 856.2 363.3 ― ― 9 150 19.40 9.78 5956 2.060 769.5 375.0 ― ― 1 50 19.40 9.70 6137 2.140 1188.0 500.9 ― ― 2 100 19.40 9.74 6169 2.143 1181.6 506.0 ― ― 3 150 19.40 9.72 6045 2.104 1568.6 725.0 ― ― 4 50 19.40 9.82 6268 2.159 994.1 391.5 235.5 161.8 5 100 19.40 9.78 6232 2.156 979.4 384.2 336.3 258.7 6 150 19.40 9.80 6245 2.156 1343.3 590.6 328.6 303.3 7 50 19.40 9.76 6387 2.214 809.3 350.1 ― ― 8 100 19.40 9.92 6303 2.150 1031.4 463.6 ― ― 9 150 19.40 9.77 6340 2.195 1067.3 449.1 ― ― 4 50 19.40 9.63 5770 2.027 372.0 192.5 191.9 134.7 7 100 19.40 9.55 5774 2.045 634.0 397.3 374.2 306.7 8 150 19.40 9.62 5715 2.010 649.0 411.2 458.9 393.7 9 50 19.40 9.71 5798 2.020 397.0 207.4 ― ― 1 50 19.40 9.87 6560 2.249 783.0 357.2 ― ― 2 100 19.40 9.80 6558 2.264 1068.6 472.9 ― ― 3 150 19.40 9.68 6383 2.231 916.5 462.1 ― ― 4 50 19.40 9.58 6437 2.273 780.0 333.9 306.1 195.8 5 100 19.40 9.67 6504 2.275 864.0 427.8 395.3 293.8 6 150 19.40 9.55 6399 2.267 1124.0 620.2 431.9 355.2 7 50 19.40 9.66 6532 2.288 666.8 292.3 ― ― 8 100 19.40 9.68 6400 2.237 868.4 414.6 ― ― 9 150 19.40 9.64 6498 2.280 1037.1 477.2 ― ― 1 50 19.40 9.94 6054 2.060 717.1 336.2 ― ― 2 100 19.40 9.84 5837 2.007 722 368.7 ― ― 3 150 19.40 9.77 5946 2.059 890.2 430.1 ― ― 4 50 19.40 9.66 5816 2.037 323 160.9 182.3 94.9 5 100 19.40 9.74 5796 2.013 458 269.5 108.5 143.1 6 150 19.40 9.82 5866 2.021 506 320.6 213.1 238.5 1 50 19.40 9.79 6160 2.129 1177.7 478.7 ― ― 2 100 19.40 9.74 6054 2.103 1238.7 521.5 ― ― 3 150 19.40 9.81 5876 2.026 998 484.2 ― ― 4 50 19.40 9.92 6140 2.094 1045 458 561.6 282.3 5 100 19.40 9.75 5854 2.031 971 453.6 362 261.3 6 150 19.40 9.82 6004 2.068 1105 519 345.3 308.7 1 50 19.40 9.71 5935 2.068 25.7 61.4 ― ― 2 100 19.40 9.94 5912 2.012 50.7 114.4 ― ― 3 50 19.40 9.71 5634 1.963 114.2 97.5 ― ― 4 100 19.40 9.63 4997 1.755 147.6 116 ― ― 5 150 19.40 9.57 4983 1.762 295.9 232.6 ― ― ケース1 ソイルセメント 清掃・散水 ケース2 ソイルセメント セメント散布 清掃・散水 ケース5 ソイルセメント +コンクリート 清掃・散水 連続打 ソイルセメント 連続打設(無処理) 一面せん断試験 打継無1 ソイルセメント 打継目無し ケース3 ソイルセメント モルタル敷均し ケース4有 ソイルセメント レーキング(清掃有り) 初期条件 ケース 工法 打継面処理方法 残留強度試験 レーキング(清掃無し) ソイルセメント 打継分断
図 5.1.25 せん断試験結果(ケース1,清掃・散水) 図 5.1.26 せん断試験結果(ケース2,セメント散布) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡ ) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡ ) :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○ :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○
図 5.1.27 せん断試験結果(ケース3,モルタル敷均し) 図 5.1.28 せん断試験結果(ケース4有,レーキング・清掃有り) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応 力 τ (kN/㎡) :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○ :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○
図 5.1.29 せん断試験結果(ケース5,コンクリート+ソイルセメント) 図 5.1.30 せん断試験結果(連続打設,無処理) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡ ) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡ ) :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○ :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○
図 5.1.31 せん断試験結果(打継目無し) ①ケース1(清掃・散水) 試験を実施した4つの供試体とも、せん断試験により破断した箇所は付着面沿いであり、 平滑な状態で切断している。(ケース 1-4) τ-σ曲線 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 垂 直 応 力 σ (kN /㎡) せん断応力 τ (kN/㎡ ) :初期拘束圧 50KN/m2 :初期拘束圧 100KN/m2 :初期拘束圧 150KN/m2 ○ ○ ○
②ケース2(セメント散布) セメント散布による打継面では、せん断破壊は上層のコアで発生しており、下部が凸、 上部が凹を示している(ケース 2-8)。これは、打継面の強度がソイルセメント材料より強 いため、強度が弱いソイルセメント部分にせん断破壊が発生していると考えられる。なお、 セメント散布が不足したと思われるコアでは付着面沿いにせん断面が発生している。 ③ケース3(モルタル敷均し) 試験を実施した 3 つの供試体とも、せん断試験により破断した箇所は下層(1層目)と モルタルとの境界および下層のソイルセメント内である。モルタル敷均し後すぐに上層(2 層目)の施工を行っているため、モルタルと上層は一体となっていると考えられる。(ケー ス 3-5)
④ケース4有(レーキング、清掃有り) 試験を実施した供試体のせん断面は、付着面沿いに発生している。試験後のせん断面の 形状は、ケース1とは異なるが施工時の付着面が凸凹状態であったことによるものと考え られる。 ⑤ケース5(コンクリート+ソイルセメント) 下層にソイルセメントで上層にコンクリートを打設したケースであり、せん断破壊面は、 下層のソイルセメント内で発生している。本ケースでは、打継面処理は清掃のみであり、 上層のコンクリート打設によりセメント分が下層のソイルセメント内に浸透し打継面にお ける強度が増加したと考えられる。
(2) 簡易一面せん断試験結果 コンクリートコアとソイルセメントの均一部(打継目無し)において、一軸圧縮強度試 験機を改良した簡易一面せん断試験による強度結果を表 5.1.18に示す。 コンクリートコアは打継目における一面せん断試験を3本(No.1~3)、均一部(打継目 無し)を3本(No.4~6)の合計6本で行った。 図 5.1.32に示すように打継目と均一部では試験結果にほとんど違いは見られず、コア表 面からも打継目は確認できないほど一体化していたことから、コンクリート打継目と均一 部で分類しないで評価することとした。 表 5.1.18 簡易一面せん断試験結果 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 垂 直 応 力 σp (N/mm 2 ) せ ん 断 応 力 τp ( N/ m m 2) ケース6No.4,5,6(コンクリート,グリーンカット+敷モルタル) ケース6No.7,8,9(コンクリート,打継無) 打継無2(ソイルセメント,打継無) 線形 (ケース6No.4,5,6(コンクリート,グリーンカット+敷モルタル)) 線形 (ケース6No.7,8,9(コンクリート,打継無)) 線形 (打継無2(ソイルセメント,打継無)) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 垂 直 応 力 σp (N/mm2) せ ん 断 応 力 τ p (N / m m 2) ケース6(コンクリート) 打継無2(ソイルセメント) 線形 (ケース6(コンクリート)) 線形 (打継無2(ソイルセメント)) 25 193.4 196.4 29377 13673 2.370 308 9.502 4.431 30 193.5 195.2 29407 13562 2.363 389 11.456 6.614 35 193.4 198.0 29377 13776 2.368 483 13.468 9.430 25 193.4 195.8 29377 13718 2.385 281 8.669 4.042 30 193.4 196.3 29377 13706 2.377 398 11.733 6.774 35 193.5 197.4 29407 13853 2.386 589 16.407 11.488 25 194.8 196.3 29804 11961 2.044 86.5 2.630 1.227 25 194.7 194.7 29773 12064 2.081 119 3.622 1.689 30 194.0 196.7 29559 11568 1.990 101 2.959 1.708 30 194.5 195.8 29712 12013 2.065 136 3.964 2.289 35 194.3 196.3 29651 11621 1.997 136 3.757 2.631 35 194.5 195.5 29712 11832 2.037 174 4.797 3.359 ― ― ― 純せん断 強度 τ0 (N/mm2) 摩擦係数 f 相関係数 R 5.002 0.964 0.992 供試体 No. 傾斜角 α ( °) 平均直径 (mm) 断面積 A (mm2) ケース6 No.4 6.086 0.790 0.998 ケース6 No.5 ケース6 No.6 4.582 1.034 0.999 ケース6 No.8 ケース6 No.9 平均高さ (mm) 見掛け 密 度 (t/m3) 質 量 (g) 摩擦係数 f 相関係数 R 荷重 P (kN) せん断応力 τp (N/mm2) 垂直応力 σp (N/mm2) 純せん断 強度 τ0 (N/mm2) 1.638 0.922 0.928 打継無2 No.2 打継無2 No.3 打継無2 No.4 打継無2 No.5 打継無2 No.6 工 法 打継目 グリーンカット + 敷モルタル 無 し コンクリート ソイルセメント 無 し 打継無2 No.1 ケース6 No.7 図 5.1.33 垂直応力とせん断応力の関係 (コンクリートの分類無し) 図 5.1.32 垂直応力とせん断応力の関係
5.2 打継目処理方法の違いがせん断強度に与える影響
現地施工試験による打継目のせん断試験を行い、せん断強度に与える影響について検討 を行う。 5.2.1 打継目処理方法検討ケース 打継目処理方法の検討ケースは 6.1 同様下記の①~④の4ケースを基本として、試験施 工を実施した。ただし、試験施工における打継目処理の実施段階において、ケース4のレ ーキングについては、バックホウによるレーキング後に表面に掻いたソイルセメント材が 残るため、それを清掃したケースについて追加した(⑤ケース4有)。 さらに、捨てソイルと下層(1層目)との継ぎ目部についても、連続打設による無処理 のケースを⑥として追加した。①~⑤の打継目処理ケースでは、下層(1層目)の打設の 翌日に打継目処理および上層(2層目)の打設を行っており、下層の打設面が硬化してし まった状態である。それに対して、⑥は捨てソイルと下層は1日の内にすぐに連続打設を 行ったケースであり、捨てソイルの打設面がまだ硬化していないと考えられる状態である。 なお、比較検討のために、ソイルセメント+コンクリート(清掃散水)およびコンクリ ートの打継面(グリーンカット+敷きモルタル)についても実施した。 <検討ケース> ①ケース1:清掃・散水 ②ケース2:セメント散布 ③ケース3:モルタル敷き均し ④ケース4無:レーキング(清掃無し) ⑤ケース4有:レーキング(清掃有り) ⑥連続打設:無処理 <比較検討ケース> ⑦ケース5:清掃散水(ソイルセメント+コンクリート) ⑧ケース6:グリーンカット+敷きモルタル(コンクリート)5.2.2 コア採取による打継目の付着状況 試験施工ヤードから各ケースについて、せん断強度試験用にコアの採取を行った。 コア採取における打継面の分断、接合状況について、表 5.2.1及び表 6.2.2 に示す。 各ケースとも No.1~No.3 の3本については、材齢 17 日でコア採取を行った。その際、 ケース1の清掃散水およびケース4のレーキングについて、ほとんど打継目でコアが分断 していたことから、全ケースについて残りの6本を材齢が経過した段階(材齢 35 日)で再 度コア採取することとした。 コア採取の結果より、セメント散布とモルタル敷き均しによる打継目処理は、良好に密 着していると言える。清掃・散水およびレーキングの清掃有りのケースは採取数の半分が 分断していたことから、付着状態としては良くはない。ただし、両ケースとも材齢が経過 した場合、付着している割合が増加していたので、さらに材齢が経過することにより付着 状態も良くなると考えられる。 レーキングの清掃無しのケースでは、全てのコアで分断しており、付着状態は悪いと言 える。レーキング後に清掃を行っていないため、ソイルセメント材の残土が影響している ものと思われる。また、他の現場の事例では、清掃無しのレーキングで採取コアは分断し なかった事例(単位セメント量 C=160kg/m3)もあり、単位セメント量が本ケースでは 80kg/m3 と少ない点や含水比などの影響もあると考えられる。 表 5.2.1 1層目と2層目の打継目の付着状況 表 5.2.2 捨てソイルと1層目(無処理)の打継目の付着状況
ケース 工法 打継面処理方法 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 接合 分断
ケース1 ソイルセメント 清掃・散水 ○ × × ○ ○ × × ○ × 4 5 ケース2 ソイルセメント セメント散布 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 8 1 ケース3 ソイルセメント モルタル敷均し ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 9 0 ケース4無 ソイルセメント レーキング(清掃無し) × × × × × × × × × 0 9 ケース4有 ソイルセメント レーキング(清掃有り) × × × ○ × × ○ ○ ○ 4 5 ケース5 +コンクリートソイルセメント 清掃・散水 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 9 0 ケース6 コンクリート グリーンカット+敷モルタル ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 9 0 合計 43 20
ケース 工法 打継面処理方法 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 接合 分断 ケース1 ソイルセメント 無処理 × ○ ○ ○ × ○ ○ × ○ 6 3 ケース2 ソイルセメント 無処理 ○ ○ ○ × × × × × × 3 6 ケース3 ソイルセメント 無処理 ○ × × × × × ○ ○ ○ 4 5 ケース4無 ソイルセメント 無処理 ○ ○ ○ × × × ○ ○ ○ 6 3 ケース4有 ソイルセメント 無処理 ○ ○ ○ ○ × × × × × 4 5 ケース5 ソイルセメント+コンクリート 無処理 × × × ○ × ○ ○ × × 3 6 合計 26 28 ○:接合、 ×:分断 ○:接合、 ×:分断