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申請年月日 : 平成 23 年 3 月 31 日 8 備考 申請区分 : 新医療機器 ( 臨床あり ) 新規性の説明 : 本申請品目は 専用の制御装置と接続して 既存する IABP( 大動脈バルーンポンピング ) や PCPS( 経皮的心肺補助システム ) を用いた血液循環の補助を同様に行うが 本品

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により体循環を補助するカテーテル式の血液ポンプである。 6 構 造 ・ 原 理 本申請品目は次の構成品によって構成される: ① ポンプカテーテルは、カテーテルの先端に小型軸流ポンプと脱送血用カニュ ラを装備し、専用の制御装置(同時に製造販売承認申請中、販売名:IMPELLA 制御装置)と専用の接続ケーブルで接続して補助循環システムとして駆動す る。 ② パージ用セットは、IMPELLA 制御装置に装着し、ポンプ内に血液が逆流しな いよう持続的にパージ液をポンプカテーテルに輸液する。 ③ 留置用ガイドワイヤは、先端にピッグテールを有するポンプカテーテルを大 腿動脈から挿入する際に左心室までのガイドとして使用する。 ④ イントロデューサキットは、穿刺針、ガイドワイヤ、ダイレータとピールア ウェイ式止血弁付きシースで構成され、経皮的にポンプカテーテルを挿入す る際に使用する。 本システムは、全身の血液循環を維持しながら、心機能の回復に必要な流量補助 を行う。心室内に留置された脱送血用カニュラにより心室から血液を吸入し、定 常流ポンプにより、大動脈基部に吐出する。 7 操 作 方 法 又 は 使 1. パージ用セットを専用の制御装置に装着し、ブドウ糖溶液で充填する。 2. ポンプカテーテルを制御装置とパージ用セットに接続する。 3. ポンプカテーテルを左心室に挿入するための血管ルートを確保する。イントロ デューサもしくはカットダウンによる大腿動脈の確保を行う。 4. 大動脈弁を通過させ、ポンプカテーテルを心室に挿入し、制御装置及び画像診 断装置により位置を確認する。大腿動脈から挿入は留置用ガイドワイヤを用い る。 5. ポンプカテーテルを固定し、制御装置にて補助レベルを選び、駆動する。

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また、PCPS のような体外循環回路を必要とせず、IABP のように 1 箇所の挿入部 で導入できる、心室との同期(IABP)やポンプの交換(PCPS)等を必要とせず、 2~5 日間の流量補助を行える点なども既存の医療機器と利便性での相違点があ る。 以下に製品外観写真を掲載する。 IMPELLA 2.5 ポンプカテーテル

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本申請品目の開発に至った経緯を説明するにあたり、まずは対象疾患、既存の治療法および既存の経 皮的補助循環デバイスについて説明する。 1.2.1.1. 心不全について 心臓病による死亡は、先進諸国では主な死因の 1 つであり、米国においては、年間死亡例の 34.3%を 占めている(1)。また、米国では心疾患の終末像である慢性心不全を約 600 万人が罹患しており、しか も毎年 40 万人を超える新規症例が認められる(1)。 最初の発作から死に至るまでの経過を以下に示す(2)。 最初の発作 心筋梗塞、進行性疾患、外傷など ⇩ ↓心拍出量、↓血圧 ⇩ 対応 フランク・スターリングの法則 心室肥大 ↑交感神経系の活動 レニン・アンギオテンシン・アルドステロン 系の活性化 ⇩ ↑心拍、↑心筋収縮性、↑呼吸、血管収縮 ⇩ 破綻 ↓ベータアドレナリン作動性受容体 ↓心拍出量、↓血圧 ⇩ ↓心筋環流、↑心筋酸素消費量 ⇩ 組織虚血に伴う↓細胞機能 不可逆性難治性ショック 細胞壊死 ⇩ 多臓器不全 ⇩ 死 心機能不全は特定の疾患と一般的に考えられているが、実際は、主に虚血性心疾患を含む、多種多様 な原疾患の病態である。心不全は、①構造上の異常(弁狭窄など)、②心筋の状態(心筋炎など)、又は ③電気系の異常(不整脈など)に分類される。これらは、前負荷、後負荷、収縮性や心拍など心筋能の

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僧帽弁狭窄 大動脈縮窄症 不整脈 三尖弁狭窄 冠動脈塞栓 心膜圧迫 後負荷の減少 敗血 タンポナーデ アナフィラキシー、過 敏症 低酸素血 肺水腫 発熱 酸塩基平衡異常 心腔内腫瘍 敗血性ショック 心房細動 炭酸過剰 心房粗動 薬物毒性 心室期外収縮 血液量減少 静脈怒張 アナフィラキシー、過 敏症 房室解離 右心室不全 気胸 1.2.1.2. 心不全の治療法について 心機能不全の治療は、一般的にポンプ失調したポンプ機能を回復させることである。まずは輸液によ る前負荷の増大、血管拡張薬による後負荷の減少、強心薬による心収縮力の増大などが投与され、除脈 が関与していればペーシングが有効である。これらの治療で改善しない場合、低下したポンプ機能を一 部又は完全に補完するために、機械的補助循環用デバイスを導入する。この機械的補助の目的は、まず は重要器官の機能を十分な環流の増補によって維持することであり、その次に可能であれば心仕事量を 削減させて心機能に回復する機会を与えることにある。 現在の治療戦略では、まずは IABP(大動脈内バルーンパンピング)のような経皮的挿入できる補助 循環用デバイスを導入し、機械的に後負荷の更に軽減させ、前述の薬物療法を継続投与することで、既 に瀕死状態に近い自己心の心収縮力を無理矢理に増大させ、他の重要臓器の機能を維持することである。 IABP の導入は容易になったが、下行大動脈にバルーンを留置するため、心収縮期直前に的確に収縮 させる必要があった。 アルキメデスポンプをヒントに Wampler により考案された Hemopump は、カテーテル先端のインペ ラを体外のモータと連結した駆動シャフトにより回転させる軸流ポンプカテーテルとして、体外血液回 路を要しない、心室に留置できる順行性の容量ポンプとして臨床使用された(16、17)。 下記に、本邦で既承認の各種血液ポンプと本品との比較表を記載する。

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承認番号 22400BZI0001 7000 22200BZX009 40000 22200BZX009 39000 21500BZZ000 85 22500BZX004 13000 21600BZG000 21000 血 液 ポ ン プ 形式(軸流型/ 遠心形) 軸流型 軸流型 遠心型 遠心型 遠心型 遠心型 遠心型 最大駆出量 IMPELLA 2.5 IMPELLA 5.0 10L/m 分 10L/m 分 11L/m 分 8L/分 7L/分以上 8L/分 2.5L/分 5.3L/分 回転数 51,000rpm 33,000rpm 6,000 ~ 15,000rpm 1,200 ~ 2,600rpm ~2,000rpm ~3,000rpm ~5,000rpm 6,000 ~ 15,000rpm

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満足する補助循環用デバイスのプロトタイプ作製の研究を開始した: • 左心室からの直接除荷(全身補助循環、心筋保護) • 心筋仕事量と酸素消費量の削減(心筋保護) • 心拍出量と末梢器官の環流増大(全身補助循環) • 安全で簡易 基本コンセプトは、カテーテル自体にモータを取付けることで、駆動シャフトに起因する課題のあっ た Hemopump を後継できるポンプカテーテルを開発することであった。Hemopump が蓄積した臨床経 験から、最低でも次の要求を満足する必要があるとした: • 末梢血管から挿入できるように、径は 7 mm (21 Fr)であること • 大動脈の屈曲や大動脈弓を通過できるように、剛性部は 35.0 mm であること • 大動脈弁圧勾配 60 mmHg で鼓動する心臓に対しても、3.0 L/min を吐出できること

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2004 2004 年 8 月 5 日 C1 市販モデル 留置安定性の向上 先端ピッグテールを追加 カニュラの耐キンク性の向上 の採用 2004 年 10 月 11 日 C2 カニュラ両端の接合性の向上 接着剤の変更 2005 2005 年 6 月 29 日 C3 使用期間の向上 使用経験から使用期間の延長 (10 日間) パージシステムの誤準備を軽減 にシリ ンジによってフラッシュを禁 止する警告表示を追加 2005 年 8 月 16 日 C4 次期の制御装置との互換性 EEPROM のデータ構造の変更 2006 2006 年 1 月 9 日 C5 (RECOVER-I 試験にて使用) 位置感知用センサの耐久性の向上 の採用 センサの の変 更 製造工程の改善 カニュラ両端の接着面の変更 2006 年 7 月 25 日 C6 (米国 510k 取 得) 留置用ガイドワイヤの挿入性の向 上 吸入口先端(ピッグテール接 合)の形状の変更 磁石コーティングの歩留りの向上 コーティング業者の変更 2010 2010 年 10 月 12 日 C7 カテーテルの耐キンク性の向上 による補強の採 用 カテーテルの印字接着性の向上 カテーテル表面材料の変更 パージ用サイドラインの耐キンク 性の向上 の変更、輸液フィル タの変更 の形 状の変更 ポンプとカテーテルの接合性の向 上 の改良、パージ用 チューブの変更 の採用 2011 2011 年 1 月 31 日 C8 (本邦申請品) 製造性の向上 カテーテル、パージチューブ、 位置感知用センサケーブルや モータ類ケーブルの長さを 2.5

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IMPELLA 2.5 年次 日付 型番号 改良の目的 改良の概要 2004 2004 年 6 月 4 日 C1 (ISAR-SHOCK 試 験 に て使用) 市販モデル ポンプ流量の表示 の相関を特定し、 の相関を EEPROM に記録 補助レベルでの流量特性の特定 2004 年 12 月 7 日 C2 パージシステムの誤準備を軽減 にシリン ジによってフラッシュを禁止す る警告表示を追加 2005 2005 年 6 月 8 日 C3 ポンプとカテーテルの接合性の向上 接着剤の変更及び の内径の縮小 留置用ガイドワイヤの挿入性の向上 吐出口の開口窓を拡大 2005 年 7 月 27 日 C4 (ISAR-SHOCK 試 験 に て使用) 製造工程の改善 ビーズブラスト工程に の 採用 工程の最適化 2005 年 10 月 5 日 C5 (ISAR-SHOCK 試 験 に て使用) 製造工程の改善 工程の順番の変更 2006 2006 年 2 月 21 日 C6 (ISAR-SHOCK 試 験 に て使用) モータ効率の向上 の拡大 2007 2007 年 1 月 25 日 C7 モータの消費電力の削減 から の削除 次期の制御装置との互換性 EEPROM のデータ構造の変更 2007 年 5 C8 イントロデューサへの挿入性の向上

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の向上 変更、輸液フィルタの変更 2009 2009 年 7 月 24 日 C10 製造工程の改善 カテーテルプラグ内の位置感知 用センサの改良及び EEPROM 回路の接着方法の改良 ポンプとカテーテルの接合性の向上 接合ピンの表面仕上がりの変更 N/A C11 パージ用サイドラインの耐キンク性 の向上 材質の変更、輸液フィル タの変更、 の形 状の変更 モータハウジングの耐腐食性の向上 によるコーティ ングの採用 2010 2010 年 6 月 4 日 C12 カテーテルの耐キンク性の向上 による補強の採用 カテーテルの印字接着性の向上 カテーテル表面材料の変更 吸入口の強度の向上 吸入口のストラット厚みの変更 パージ用サイドラインの耐キンク性 の向上 材質の変更、輸液フィル タの変更、 の形 状の変更 モータハウジングとカテーテルの接 合強度の向上 モータハウジングとカテーテル の接合部を から に変更 2011 2011 年 3 月 22 日 C13 留置管理の向上 カニュラに X 線不透過マーカを 追加、 留置性の向上 縫合リング付ハブのデザインの 変更 の外径の変更 挿入準備の向上 ガイドワイヤ挿入ガイドの追加 2012 2012 年 2 月 9 日 C14 ソ フ ト ウ ェ ア の バ ー ジ ョ ン と EEPROM のバージョンの整合 BOM に EEPROM のバージョン 追加 留置用シースからの漏れの低減 留置用シースの弁のデザインの 変更 2013 2013 年 1 月 21 日 C15 製造性の向上 カニュラの外層素材の変更 製造工程の変更 パージフィルター部品の製造工 程の変更

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• ハイリスク経皮的冠 動脈インターベンシ ョン術(PCI)時の 補助

• PCI 後

postoperative low output syndrome

• Support during high risk percutaneous coronary intervention (PCI) • Post PCI 2016 年 2 月 5 日 現在 国名 販売名 使用目的、効能又は効果 許可(承認) 年月日 年間 使用本数 加国 IMPEL LA 5.0 Impella (5.0及び2.5) 左心 室補助用心内ポンプは、 循環器科及び心臓外科に て次の適応やその他の適 応も含み、(2.5は5日間、 5.0は10日間)まで臨床使 用することを目的とす る: • Impella (5.0 及び 2.5) は、開心術後、低拍出症 候群、急性心筋梗塞後の 心原性ショックなど、左 心室機能が低下してい る患者、又は急性心筋梗 塞後の心筋保護に対す る補助循環システムで ある。 • Impella (5.0 及び 2.5) は、特に術前駆出率が不 良のため、術後低拍出症 候群となるリスクが高 い患者に対する心拍動 下冠動脈バイパス術な The Impella (5.0 or 2.5) (intracardiac pump for supporting the left ventricle) is intended for clinical use in cardiology and in cardiac surgery for up to (5 days for 2.5 or 10 days for 5.0) for the following indications, as well as others:

• The Impella (5.0 or 2.5) is a circulatory support system for patients with reduced left ventricular function, e.g.

prost-cardiotomy, low output syndrome, cardiogenic shock after acute myocardial infarction, or for myocardial protection after acute myocardial infarction 06/28/2007 2007 ~ 2016 IMPEL LA 2.5 2007 ~ 2016

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脈インターベンション 術(PCI)時の補助 • PCI 後

bypass surgery on the beating heart,

particularly in patients with limited

preoperative ejection fraction with a high risk of postoperative low output syndrome • Support during high risk

percutaneous coronary intervention (PCI) • Post PCI 2016 年 2 月 5 日 現在 国名 販売名 使用目的、効能又は効果 許可(承認) 年月日 年間 使用本数 米国 IMPELLA 2.5 Impella 2.5 ポンプカテー テルは、心臓血管外科医 を含む心臓治療チーム が、ハイリスク PCI が適 切な治療選択枝であると 判断した重度の冠動脈疾 患及び左室駆出率低下を 有する血行動態安定して いる待期的あるいは緊急 症例でのハイリスク PCI 中に使用される一時的 (<6 時間)な補助循環シ ステムである。これらの 患者における Impella 2.5 の使用は、意図的且つ一 時的な冠動脈閉塞の最中 に発生する可逆性心筋虚

The Impella 2.5 System is a temporary (< 6 hours) ventricular support device indicated for use during high risk percutaneous coronary interventions (PCI) performed in elective or urgent,

hemodynamically stable patients with severe coronary artery disease and depressed left ventricular ejection fraction, when a heart team, including a cardiac surgeon, has

03/23/2015 (P140003) 2008 ~ 2016 510k : PMA :

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せることができる。 (注:ただし、本邦でハ イリスク PCI に該当する 患者を定義することが不 可能であったため、本申 請の適応から除外するこ ととした。)

these patients may prevent hemodynamic instability which can result from repeat episodes of reversible myocardial ischemia that occur during planned temporary coronary occlusions and may reduce peri- and post-procedural adverse events. Impella (2.5、5.0 及び LD) 補助循環システムは、6 時 間までの体外バイパス制 御装置を用いた補助循環 (2.5 は部分補助)を目的 とする。また、人工心肺 を必要としない手技時の 6 時間までの補助循環 (2.5 は部分補助)での使 用も目的とする。 Impella (2.5、5.0 及び LD) 補助循環システムは、血 管内圧を確定する際に便 利な圧測定も提供する。 (注:ただし、LD は本申 請に含まれない。) The Impella (2.5, 5.0 or LD) Circulatory Support System is intended for (partial for 2.5)

circulatory support using an extracorporeal bypass control unit, for periods up to 6 hours. It is also intended to be used to provide (partial for 2.5) circulatory support (for periods up to 6 hours) during procedures not requiring cardiopulmonary

bypass.

The Impella (2.5, 5.0 or LD) Circulatory Support System also provides pressure measurements which are useful in

05/30/2008 (K063723) IMPELLA 5.0 04/15/2009 (K083111) 2008 ~ 2016 (内 5.0 は ) IMPELLA LD

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2016 IMPELLA 2.5 2004 ~ 2016 その他: オーストラリア、エジプト、インド、イラン、サウジアラビア、トルコ、UAE など。 2016 年 2 月 5 日現在 国名 販売名 使用目的、効能又は効果 許可(承認) 年月日 年間 使用台数 欧州 IMPELLA Controller IMPELLAポンプカテーテルの使用目的と同様であり、 別途同時に製造販売承認申請中、販売名「IMPELLA補 助循環用ポンプカテーテル」と同一である。 01/27/2010 2010 ~ 2016 カ ナ ダ IMPELLA Controller IMPELLA制御装置は、補 助循環を提供するために 使用されることを目的と した体外式バイパス制御 装置である。また、心肺 バイパスを必要としない 術中での補助循環を提供 するために使用されるこ と を 目 的 と し て い る 。 IMPELLA制御装置は、血 管内圧を決定する上で有 益な圧の測定値を表示す ることもできる。

The Impella Controller is an extracorporeal bypass control unit intended to be used to provide circulatory support. It is also intended to be used to provide circulatory

support during procedures not requiring

cardiopulmonary bypass. The Impella Controller also displays pressure measurement readings, which are useful in determining intravascular pressure. 05/26/2011 2010 ~ 2016 * * 2011 年の承認日以前に、 カナダの特殊アクセスプ ログラムの元に販売され たものあり( 台) 米国 IMPELLA Controller IMPELLA 制御装置は、医 療機関内あるいは医療用 輸送(例えば、救急車、

The Impella Controller is intended to be used by trained healthcare 07/08/2010 (K093801) 2010 ~ 2016

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fixed-wing aircraft) environment. 合計 IMPELLA Controller 2010 ~ 2016 また、本品を安全に本邦に導入するに当たり、基本要件第一条に従って、以下の安全対策を講じるこ ととした。 本申請品の使用者及び施設の要求事項を下表に示す。本申請品の安全性の確保には、カテーテルの操 作に習熟した医師だけでなく、本申請品を管理できる医療従事者、他の補助循環への移行を含めて検討 できる医師等から構成されたハートチームで使用することが必要であると考える。また、当該要求事項 を満たす使用者及び施設で使用することが徹底されるよう、関連学会に使用者基準及び施設基準の策定、 及び適正使用指針の周知を依頼し、関連学会から了承を得ている。 本申請品の使用は、ハートチームにより、「ポンプカテーテルが留置可能な解剖学的要件」を参照した 本申請品使用の可否判断、他の既存の補助循環法への移行を含めた適切な補助循環管理が行われる必要 があると考える。以上のことから、関連する学会と協力し、使用者基準、施設基準を含む適正使用指針 を策定し、適正使用指針を満たした医療機関での使用を徹底し、安全性の確保に努めるべきと判断した。 本品の使用者及び施設に要求される事項 対象 要件 施設 心臓血管外科専門医認定機構の基幹施設 ハートチーム ・補助循環に習熟したカテーテル治療医がいること ・心臓血管外科専門医がいること ・体外循環技術認定士がいること ・麻酔科医がいること 設備 補助循環が可能な ICU(集中治療室)又は CCU(冠循環集中治療室) があること トレーニング ハートチームが手技施行前のトレーニングを受講していること 1) トレーニング 本品の使用者は、ポンプカテーテルの屈曲の限界等の本品の特徴を理解して使用する必要がある。そ こで、本品を国内へ安全に導入するための本品のトレーニングについて、以下のとおり定める。 本品の使用者に向けたトレーニングの概要を下表に示す。当該トレーニングは、海外の本品使用者に 対して実施しているものである。本品の概略、これまでに発現した有害事象及び不具合の周知、ポンプ カテーテルの挿入、留置及び抜去が習熟できるように血管モデル及び専用シミュレータを使用したハン

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トレーニングの概要 形式 概要 オンライン 本申請品の概略を説明する。ハートチームを対象に行う。 座学 本申請品の概略及びこれまでに発現した有害事象及び不具合を説明す る。ハートチームを対象に行う。 血管モデルを 使用したハン ズオン 血管モデルを使用して、以下の項目に習熟することを目的とする。医師 を対象に行う。 (1) ポンプカテーテルの吸入口、吐出口及びポンプ部とカニューラ部 の接合位置は、ポンプカテーテルの挿入中に X 線透視下で確認す ること。 (2) 吐出口の大動脈内での位置は、本品 2 に表示されるポンプカテー テル稼働中の脈動するモータ消費電流及び位置感知センサの信号 によって確認すること。 シミュレータ を使用したハ ンズオン 専用の生理的医療シミュレータによるトレーニング。X 線透視及び心エ コーの両方を使用してポンプカテーテルの留置、挿入及び抜去に習熟す ることを目的とする。医師を対象に行う。なお、本シミュレータは、シ ミュレータは、ポンプカテーテルが正確な位置にある場合又は不正確な 位置にある場合の患者の血行動態の反応を再現し、また、生体内に留置 したポンプカテーテルの位置を映し出す。

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2.5 構 造 変 更 で 対 策 し た 不 具合 挿入時の吸入口 ストラットの折 れ・砕け 吸 入 口 の ス ト ラ ッ ト 厚 み の 変 更 0.202 C8 C12 0 0 モータの高電流 によるポンプ停 止 に よる補強の採用 0.283 C8 C12 0 0 手動操作を要す る高パージ圧警 告 に よる補強の採用 0.188 C8 C12 0 0 挿入時のキンク に よる補強の採用 0.108 C8 C12 0 0 挿入不良 に よる補強の採用 0.121 C8 C12 0 0

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位 置 感 知 用 チューブのキン クによる留置位 置の感知停止 に よる補強の採用 0.013 C8 C12 0 0 原 材 料 変 更 で 対 策 し た 不具合 収縮性チューブ の剥離によるポ ンプ停止 の 配 合 量 と の変更、モー タ 巻 線 部 の の最適化 0.219 C8 C16 0.213 製 造 の 改 善 で 対 策 し た 不具合 モータ巻線の不 具合によるポン プ停止 モ ー タ 巻 線 部 の の最適化 0.035 C8 C16 0.026 コーティング の剥離によるポ ンプ停止 コ ー テ ィ ン グ 業 者の変更 0.254 C8 C9 0.007 シャフト上のイ ンペラの動作不 良によるポンプ 追 加 の 管 理 工 程 に よ る 製 造 工 程 の改良 0.003 C8 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での 0 0

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停止 C バージョ ンの変更な しで、2015 年 11 月に 工程改良 輸液フィルタと パージ用サイド ラインの接合部 分からの漏れ 製造工程の改良 0.204 C8 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2012 年 3 月に工 程改良 0.023 PCB ボ ー ド の はんだ結合部に あった故障によ るポンプ停止 製造工程の改良 0.003 C16 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2015 0 0

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年 10 月に 工程改良 輸液フィルタの 漏れ 製造工程の改良 0.062 C8 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2012 年 12 月に 工程改良 0 0 発 現 の 原 因 が 特 定 で き な い た め 継 続 的 に 調 査 し て い る 不 具合 設定流量以下の 吐出 改良なし、モニタ リング中 0.023 C8 最近 3 年 間 に 発 生 ゼロ 該 当 な し モータの高電流 改良なし、モニタ リング中 0.013 C8 最近 3 年 間 に 発 生 ゼロ 該 当 な し ベアリングの故 障によるポンプ 停止 改良なし、モニタ リング中 0.003 C16 最近 2 年 間 に 発 生 ゼロ 該 当 な し

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カテーテルプラ グからのパージ 液の漏れ 改良なし、モニタ リング中 0.010 C16 発 生 率 が 低 い た め 許 容 範 囲 とする 該 当 な し 5.0 構 造 変 更 で 対 策 し た 不 具合 位置感知用セン サの故障 使 用 中 の セ ン サ の保護を是正 1.318 C6 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2013 年 4 月に工 程改良 0.459 手動操作を要す る高パージ圧警 告 に よる補強の採用 0.649 C6 C7 0 0 挿入不良 に よる補強の採用 0.216 C6 C7 0 0 患者へ補助循環 中のポンプ停止 に よる補強の採用 0.649 C6 C7 0 0

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製 造 の 改 善 で 対 策 し た 不具合 輸液フィルタか らの漏れ 製造工程を改良 0.032 C6 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2012 年 12 月に 工程改良 0 0 輸液フィルタと パージ用サイド ラインの接合部 分からの漏れ 製造工程を改良 0.065 C6 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での C バージョ ンの変更な しで、2012 年 12 月に 工程改良 0 0 カニュラとポン プハウジング又 はピッグテール 製造工程を改良 0.063 C6 「 1.2.2.2. 製品開発の 経緯」での 0 0

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の脱離 C バージョ ンの変更な しで、2013 年 1 月に工 程改良 発 現 の 原 因 が 特 定 で き な い た め 継 続 的 に 調 査 し て い る 不 具合 モータ部の磁石 の破損 単 回 事 象 で あ る ため改良なし、モ ニタリング中 0.019 C8 単回事象 該 当 な し イント ロ デュー サキッ ト 構 造 変 更 で 対 策 し た 不 具合 挿入時の曲げ、 キンク 挿入性を改善 0.026 0 0 機械的構造に由 来するシースの 分裂 デザインの改良 0.033 0.007

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強い力を加えた 際の座屈 デザインの改良 0.013 0 0 製 造 の 改 善 で 対 策 し た 不具合 カテーテルとの 嵌合 工程試験を改善 0.058 最近 3 年 間 に 発 生 ゼロ 0 挿入中のシース キャップの脱落 適 正 な 接 着 剤 を 業者に指示 0.014 0 0 パージ 用セッ ト 構 造 変 更 で 対 策 し た 不 具合 RFID ラベルの 検出不可 RFID の変更 0.028 0 0 製 造 の 改 善 で 対 策 し た 不具合 パージ圧伝送器 からの漏れ 製造工程の変更 0.113 0.011 パージ用ライン からの漏れ 製造工程の変更 0.050 0.028 パージ用ライン の閉塞やキンク によるプライミ ング不可 検査項目の追加 0.013 0.008

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スプリット・ピ ンの紛失による プライミング不 作 業 員 の 再 教 育 の実施 0.004 0 0 発 現 の 原 因 が 特 定 で き な い た め 継 続 的 に 調 査 し て い る 不 具合 パージカセット のシール及び弁 からの漏れ 改良なし、モニタ リング中 0.013 該当なし 該 当 な し 留置用 ガイド ワイヤ 構 造 変 更 で 対 策 し た 不 具合 チップとコイル の分離 デザインの改良 0.028 0 0

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取 扱 説 明 書 の 改 訂 で 対 策 し た 不 具 合 キンク 取 扱 説 明 書 の 改 定 - 警 告 : IMPELLA 2.5 の 留 置 に は 透 視 が 必要である。また 常 に 留 置 用 ガ イ ド ワ イ ヤ の 状 態 に留意すること。 注意:抵抗を感じ た場合、ガイドワ イ ヤ や シ ー ス を 推 し 進 め な い こ と。透視下で抵抗 の 理 由 を 明 ら か にし、是正措置を 講じること。 0.016 0 0 発 現 の 原 因 が 特 定 で き な い た め 継 先端コイルの破 損 改良なし、モニタ リング中 0.006 最近 3 年 間 に 発 生 ゼロ 該 当 な し

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続 的 に 調 査 し て い る 不 具合 コーティングの 削損 単 回 事 象 で あ る ため改良なし、モ ニタリング中 0.003 単回事象 該 当 な し カテーテルとの 嵌合 単 回 事 象 で あ る ため改良なし、モ ニタリング中 0.022 最近 3 年 間 に 発 生 ゼロ 該 当 な し

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1 ポンプカテーテル (2.5) 留置用シースからの出血 不明 2 ポンプカテーテル (2.5) 挿入時のキンクによるポン プ停止 なし 1.3.2.2.2. 死亡例の詳細例 不具合の種類 死亡 患者への手当 外科医が本品を抜去。 患者の転帰 20〜30 分後に死亡。 発生時の状況 急性心筋梗塞及び心原性ショックの患者に対し、IABP による治療を実施したが、右 足に重度の虚血が発生した。補助循環なしで応急処置に 5~8 時間を要した。右足虚 血の応急処置後、医師は左鼠径部から本品による補助循環の継続を選択した。本品 留置後、鼠径部挿入部からわずかに血が滲んでいたが、留置用シースを完全に挿入 し固定することで解消したと報告されている。患者の血行動態は改善し、問題なく 約 1 時間の補助循環を行った。その後、血管外科医により、I ABP による右足虚血 を処置するため、緊急外科手術となり、患者はすぐにカテ室から手術室に移送され た。移送中に当該患者の鼠径部挿入部を圧迫処置しなかったため、大きな血腫が形 成された。当該外科医は、本品を抜去し、患者はその 20〜30 分後に死亡した。 機器 IMPELLA 2.5 (C10) 機器の現状 未回収 製造記録 目視検査 症例検討 患者は、体重約 113 から 127Kg、身長 15 cm、BMI が約 40 という体格であった。 最初 IABP で処置され、その際右足から挿入された。足の虚血は、左足からの Impella を用いた処置により、IABP での治療が中止されたために発生した。IABP に紀伊す る右足の解離が画像診断で明らかにされた。当初、6F の 25cm のロングシースを用 いてカテーテル治療室で治療を試みたが、治療中に大量出血があった。治療の後、 6F のシースを挿入したのと同じ左有に 13F のシースを用いて Impella を挿入した。 13F のイントロデューサシースを留置用シースに交換し、留置用シースはスー チャーで固定し、BIOCLUSIVE ドレッシングで覆った。固定後に Impella カテーテ ルのたるみはなく、挿入部位に固定されていた。 術者は、シースの長さが血腫の原因になるのではないかと感じたものの、最初の血

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師は吐出口部が 12Fr の部分であると誤認し X 線造影下での留置時に製品の形状と 位置を誤解していた認めざるを得なかった。このようなにポンプが適切な位置に留 置されていないことで吐出口の相対的な位置が高いせん断によって溶血率の上昇 に寄与した可能性が高いことが医師と議論された。患者の術前の状態と本品使用前 および使用中に造影剤が複数回使用されているので、この患者の溶血と急性腎不全 と関連性は推測にとどまる。 根本原因 本事象の決定的根本の原因は、断言するができないが、本品が適切な位置に留置されて いなかったことが溶血値の上昇に至ったと考えられた。 措置  ポンプ開始後、ポンプ留置位置を再確認する必要性を強調する内容をすべての IFU に改訂した。  ポンプ開始後、ポンプ留置位置を再確認する必要性を強調する内容をすべてのト レーニング資料にを改訂した。 適切でないポンプ位置は溶血を引き起こす可能性があるという注意記載をすべて の IFU に改訂した。 効果 措置後溶血発生率の大きな改善はみられていないが、低い溶血の発生率が示されている (0.1%以下)。さらなる使用者へのトレーニングの継続と強調が必要である。 ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 急性心筋梗塞、右室梗塞、心室中隔欠損に対して IMPELLA 2.5 を挿入。緊急の挿入で あったが適切に管理されていた。IABP から IMPELLA への変更症例であり、尿の所見 はなかったのでフォーリーカテーテルはなし。溶血は、血尿と溶血した検査検体で指 摘された。ポンプは 2 度再配置された。ラボからは溶血なしの結果が戻ってきている。 機器 IMPELLA 2.5(バージョン 不明) 機器の現状 廃棄 症例検討 溶血は、血尿と溶血した検査検体で指摘された。 ポンプは 2 度再配置された。ラボか

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ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 IMPELLA の使用中に暗赤色尿が報告された。流量を P5 から」P2 に落として透視下 で再留置を実施。ポンプを適正な位置に再留置して患者の症状は消失し、その後の 5 日間に追加の問題の報告はなし。 機器 IMPELLA 2.5(C8) 機器の現状 廃棄 症例検討 IMPELLA の使用中に暗赤色尿が報告された。流量を P5 から」P2 に落として透視下 で再留置を実施。ポンプを適正な位置に再留置して患者の症状は消失し、その後の 5 日間に追加の問題の報告はなし。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 IMPELLA 2.5 は問題なく心不全の患者に挿入され、透視下で留置位置は確認された。

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なかった。翌朝、患者の様態は改善したので IMPELLA は抜去。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 急性心筋梗塞と心室頻拍による急速な心機能の減退を認め、ドーパミンを必要とした 患者。EF は 5%を呈し、IMPELLA が留置された後、すぐに血圧は 80/60 に増加し、 その後も増加し続けた。血圧が 100/70 に増加し、ドーパミンの投与から離脱した後も 患者は安定し続けていた。 その後 2 時間で、尿の変色があったため、エコー検査を実施したところ、IMPELLA が 乳頭筋に触れていたので、エコー下で再留置を実施した。その後、排尿に問題はなかっ たが、尿は赤く変色したままであった。 翌朝のエコーにて、IMPELLA の位置に問題はなかった。位置はより高度な補助循環を 計画したが、IMPELLA での補助をまだ中断できない、あるいは、この患者が生存しな いできないと判断したようである。検査ラボの結果は、ヘモグロビンが減少し始めて いること(溶血は解消している)を示していた。この時点で、IMPELLA は P8 レベル で 2.2~2.4L/分の流量の性能を発揮し続けていた。 この患者は、ヘリコプターで他院に転院となり、転院先に当直後すぐに ECMO に変 更されることとなった。 機器 IMPELLA 2.5(C8) 機器の現状 回収 症例検討 急性心筋梗塞と心室頻拍による急速な心機能の減退を認め、ドーパミンを必要とした

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計画したが、IMPELLA での補助をまだ中断できない、あるいは、この患者が生存しな いできないと判断したようである。検査ラボの結果は、ヘモグロビンが減少し始めて いること(溶血は解消している)を示していた。この時点で、IMPELLA は P8 レベル で 2.2~2.4L/分の流量の性能を発揮し続けていた。 この患者は、ヘリコプターで他院に転院となり、転院先に当直後すぐに ECMO に変 更されることとなった。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 以前の PCI で留置されたステント内の血栓症でカテーテル室に搬送された患者。IABP は抜去され IMPELLA に交換。IMPELLA での補助循環中、溶血が観察された。エコー 下で IMPELLA を再留置し、数時間で溶血は解消。 機器 IMPELLA 2.5(C12) 機器の現状 回収 症例検討 IMPELLA での補助循環中、溶血が観察された。エコー下で IMPELLA を再留置し、数 時間で溶血は解消。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。

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ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 IMPELLA の挿入後、1 回のサクションアラームの報告があった。IMPELLA での補助 循環中、医療スタッフが赤色尿を発見。胸部 X 線撮影が実施され、IMPELLA が完全 に大動脈弓部に入っていたことが明らかになった。医師により IMPELLA の再留置を 実施し、尿は濃い黄色になり、ハプトグロブリンや H/H は下がった。一日たっても尿 は透明なままであった。 機器 IMPELLA 2.5,(C13) 機器の現状 不明 症例検討 IMPELLA での補助循環中、医療スタッフが赤色尿を発見。胸部 X 線撮影が実施され、 IMPELLA が完全に大動脈弓部に入っていたことが明らかになった。医師により IMPELLA の再留置を実施し、尿は濃い黄色になり、ハプトグロブリンや H/H は下がっ た。一日たっても尿は透明なままであった。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 急性心筋梗塞に伴う心原性ショック後に IMPELLA 2.5 を留置された患者。弊社は ICU の医師に溶血について情報を得ていた。IMPELLA は適切に留置され、患者の症状に問 題はなく、その後の 5 日間に問題はなかった。 機器 IMPELLA 2.5,(C13) 機器の現状 廃棄

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効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 かなり激しい溶血を呈していた患者。医師は、透視下で引き戻して、IMPELLA を左心 室の中心部に設置することができ、その後溶血は解消した。 機器 IMPELLA 2.5(C8) 機器の現状 不明 症例検討 かなり激しい溶血を呈していた患者。医師は、透視下で引き戻して、IMPELLA を左心 室の中心部に設置することができ、その後溶血は解消した。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 永続的な VAD への移行治療に望みをかけて報告施設に転院してきた患者。エコー下で IMPELLA の位置は確認された。

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根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 看護士が、前夜から尿の色がピンクあるいはバラ色であったことを発見。弊社の施設 担当者は、医師を呼び、エコー下で留置位置を確認することを推奨。IMPELLA の再留 置後、尿の性状はよくなった。 機器 IMPELLA 2.5(C16) 機器の現状 回収 症例検討 看護士が、前夜から尿の色がピンクあるいはバラ色であったことを発見。弊社の施設 担当者は、医師を呼び、エコー下で留置位置を確認することを推奨。IMPELLA の再留 置後、尿の性状はよくなった。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に

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ショック状態になった。断続的なポンプの留置位置の異常に関するアラームがあった。 留置にはエコーが用いられた。 溶血があったため、エコー下で IMPELLA の再留置が行われた。看護士によれば、尿 の色は IMPELLA を留置した日の早い時期よりも明るくなったとのこと。翌日、尿は まだ若干血尿状態であったが以前よりも明るくなった。溶血は、IMPELLA の抜去前に 完全に解消したため、是正措置は実施されなかった。 機器 IMPELLA 2.5(C16) 機器の現状 廃棄 症例検討 溶血があったため、エコー下で IMPELLA の再留置が行われた。看護士によれば、尿 の色は IMPELLA を留置した日の早い時期よりも明るくなったとのこと。翌日、尿は まだ若干血尿状態であったが以前よりも明るくなった。溶血は、IMPELLA の抜去前に 完全に解消したため、是正措置は実施されなかった。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 ICU の医療スタッフが、ピンクの尿を発見し、溶血を疑った。エコー下で IMPELLA の再留置を実施。補助レベルを P6 に下げ、尿の色は透明になった。ハイリスク PCI のが完了するまで、IMPELLA での補助循環が実施された。RCA の再血行再建術は成 功し、狭窄は 0%になった。カテーテル医は IMPELLA での補助循環に満足していた。 試験的な離脱の手順に従い、患者の MAP を 70 の後半から 80 台に維持した。その後 IMPELLA の抜去は成功し、止血が行われた。

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根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現) 不具合の種類 ポンプカテーテル不適切なの留置を起因とする溶血(一過性の発現) 患者への手当 患者には溶血があったが、取扱説明書やトレーニングで推奨している適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したものであった。溶血は、IMPELLA の不適切 な位置への留置による一時的なものであり、他のインターベンション術を必要とする ことなく、解決するものであった。 患者の転帰 患者には溶血があったが、適切な位置に IMPELLA の再配置を行った後で解決したも のであり、継続的な障害はなかった。 発生時の状況 患者の血漿遊離ヘモグロビンは 700 台であった。IMPELLA の流量は P7 に下げられ、 その後、透視下でカテーテル室にて再留置を実施した。胸部 X 線で IMPELLA の留置 位置を確認し、留置信号も正しい位置であることを示した。この事象の後、IMPELLA からの離脱が決定され、抜去された。 機器 IMPELLA 2.5(C8) 機器の現状 回収 症例検討 患者の血漿遊離ヘモグロビンは 700 台であった。IMPELLA の流量は P7 に下げられ、 その後、透視下でカテーテル室にて再留置を実施した。胸部 X 線で IMPELLA の留置 位置を確認し、留置信号も正しい位置であることを示した。この事象の後、IMPELLA からの離脱が決定され、抜去された。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし ポンプカテーテルの不適切な留置を起因とする溶血(一過性の発現)

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発生時の状況 溶血が疑われたため、IMPELLA は再留置された(TTE 下で引き戻され)。患者は改善 の兆候を示し、IMPELLA を留置して生存した。 機器 IMPELLA 2.5(C8) 機器の現状 回収 症例検討 溶血が疑われたため、IMPELLA は再留置された(TTE 下で引き戻され)。患者は改善 の兆候を示し、IMPELLA を留置して生存した。 根本原因 溶血は、IMPELLA の不適切な位置への留置による一時的なものであった。 措置 IMPELLA カテーテルは、異なる理由により適切な位置から動かされた。適切な位置へ の IMPELLA カテーテルの再配置が、本事象に対する正しい対策である。本事象につ いても、使用者によって適切な措置が実施された。この措置については、既に取扱説 明書及びトレーニング内容に明記されている。 効果 該当なし 原因不明の溶血 不具合の種類 原因不明の溶血 患者への手当 患者の状態としては、透析処置を必要とした。 患者の転帰 他の合併症は報告されていない。

発生時の状況 Impella 2.5 を用いたハイリスク PCI を行った患者に関する苦情報告。ハイリスク PCI の手技中に Impella 2.5 を使用された患者。心停止に対する緊急処置として Impella を 使用。その直後、Impella に起因する溶血の疑いのある血漿遊離ヘモグロビンの上昇 と共に血尿が報告された。Impella そのもの及び Impella の留置位置をエコーを使って 再確認したが、血漿遊離ヘモグロビンレベルは、Impella の再留置を行ったにもかか わらず、高いままであった。Impella で補助循環を行いながらの PCI の術式は成功し、 補助循環開始後約 27 時間後に抜去された。患者の状態としては、透析処置を必要と した。他の合併症は報告されていない。 機器 Impella 2.5(バージョン C8) 機器の現状 回収できず 症例検討 ハイリスク PCI の手技中に Impella 2.5 を使用された患者。心停止に対する緊急処置 として Impella を使用。その直後、Impella に起因する溶血の疑いのある血漿遊離ヘモ グロビンの上昇と共に血尿が報告された。Impella そのもの及び Impella の留置位置を エコーを使って再確認したが、血漿遊離ヘモグロビンレベルは、Impella の再留置を 行ったにもかかわらず、高いままであった。Impella で補助循環を行いながらの PCI の術式は成功し、補助循環開始後約 27 時間後に抜去された。患者の状態としては、 透析処置を必要とした。他の合併症は報告されていない。

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相貌べ弁の修復/置換術を受け、その後 Impella は抜去され、その後も挿管したままで あった。 患者の転帰 患者はステップダウンユニットに移され、顕著な回復を見せた。患者の透析は中止され 腎機能を回復した。 発生時の状況 挿管が必要とされる呼吸不全と僧房弁閉鎖不全で入院し女性の患者。手術(僧房弁の修 復/置換)へのブリッジング目的で Impella 2.5 を留置。Impella は正確な位置で留置さ れ、腎不全起因の溶血を呈し続けていた。溶血の根本原因は特定できなかった。Impella は患者の酸素供給量を有意に改善したが、高窒素血症を伴う無尿性腎不全になり、IVF と輸血の処置を受けた。また、毎日の透析が開始された。手術後、Impella は抜去され、 最終的に臨床医は、患者の状態は顕著に回復したと報告した。患者への透析は中止され、 腎機能も回復した。 機器 Impella 2.5(バージョン C14) 機器の現状 調査用にカテーテルの末端部分の 半部しか回収できなかった。 症例検討 患者の担当医の更なる話によれば、この患者は、血液損傷の原因となる特殊な血液性状 を有していたと判断していると漏らしていた。また術者の推測では、患者はチアノーゼ 性心疾患で、ベースラインのヘマトクリット値が>50 であり、これを確認するために 赤血球脆弱性試験を実施しなかったが、患者の血液は非常にもろくなっていたと考察し た。 一般的に、多血症の患者は血液の粘性が高く、通常の粘性の患者では起こらない状況下 で、血液細胞が溶解しやすくなる傾向があることは知られている。どのような事象にお いても、腎不全は一過性で起こり得るものであり、この患者も正常な腎機能に戻った。 根本原因 欠陥に関する根本原因は明確にできなかった。溶血の根本原因も明確にできなかった。 の調査及び手順の点検が実施されたが の分離 という事象との相関関係は見られなかった。 措置 の供給業者に対して の調査及び手順の点検を 含む是正措置が実施された。調査の結果、成形工程と不具合の間に相関関係は見られな かったため、更なる是正措置は実施されなかった。 効果 該当なし 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血 患者への手当 Femostop による止血が試みられたが、不安定な留置のため失敗した。挿入部への用

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者を ICU に搬送し、本品による補助循環の継続を選択した。当該患者を ICU へ移送 するにあたり、ピールアウェイシースを抜去した後、留置用シースの挿入を試みたが できなかった。医師は留置用シースを使用して動脈切開部を塞ぐことができなかっ た。そして挿入部に大きな血腫ができた。Femostop による止血が試みられたが、不 安定な留置のため失敗した。挿入部への用手圧迫を行い、IMPELLA 2.5 は使用中止さ れた。そして患者は手術室へ移送し挿入部は修復された。患者は報告された血腫にお ける出血のため 6 単位の赤血球が輸血された。 挿入部の修復は非侵襲的に 2,3 回の 縫合で修復されたと報告された。 機器 IMPELLA 2.5 (C10) 機器の現状 未回収 症例検討 担当医師とのフォローアップ面談による本事象に関する追加情報と同時に製品ラベ ル、製品履歴記録、そして苦情履歴審査による総合的な評価が行われた。本事象は 13Fr ピールアウェイシースの抜去および留置用シースの挿入によって発生した血腫であ ると報告された。施設へのフォローアップ面談により症例に参加していたフェロー医 師が患者の血管から抜去する前に 13Fr シースをピールアウェイしたと判明した。こ れが主な動脈切開部への損傷の要因であり、結果として出血を発生させた。このピー ルアウェイシースの問題とは別に担当医師は留置用シースが大腿動脈まで達せず、穴 を塞ぐ充分な長さがなかったと報告した。つまり留置用シースは単に設計上、充分な 長さがなかった。しかしながら、医師は IMPELLA 2.5 は使用中、患者を補助するため の役割は果たしたと報告した。 根本原因 可能性がある血腫の主な要因は 13Fr イントロデューサシースが患者から抜去される 前にピールアウェイされていたからであった。さらに留置用シースは設計上、患者の 損傷を塞ぐ充分な長さがなかった。 措置 留置用シースは するため再設計された。さらに再度、臨床ス タッフにデバイスを抜去するための適切な技術研修を行った。 効果 留置用シースの再設計及び臨床研修の実施のため、 による出血は報告さ れなかった。したがって措置は効果的であった。 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血 患者への手当 留置用シースを適切に挿入し直して出血をコントロールすることができた。患者の 血行動態は安定していたが、鼠径部に血腫を形成したため患者には輸血が行われ た。本品を正常に抜去した後、既往の肺炎によると考えられる全身性炎症反応症候 群の症状を呈し、敗血症によるショック状態になったが、これは本品に起因するも

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措置 留置用シースの止血弁は再設計された。 効果 再設計されたので、留置用シースの出血の問題は報告されなかった。したがって、 措置は効果的であった。 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血 患者への手当 術者は、動脈へのシースの出し入れの操作をした後、ハブからの漏れを止めること はできなかた。術者はハブの周囲に骨ろうを付け、漏れをコントロールした。 患者の転帰 患者は生存 発生時の状況 患者は、リチウム過剰摂取で来院。患者はストレス性の心筋症を有していた。 リチウムは透析で排除され、IMPELLAが留置された。ポンプカテーテルの初期設定 は途切れなかったが、術者がピールアウェイ式シースを割き、留置用シースを挿入 する際、留置用シースのハブから漏れがあった。術者は、動脈へのシースの出し入 れの操作をした後、ハブからの漏れを止めることはできなかた。術者はハブの周囲 に骨ろうを付け、漏れをコントロールした。 機器 Impella 2.5 (C14) 機器の現状 回収 症例検討 患者は、リチウム過剰摂取で来院。患者はストレス性の心筋症を有していた。 リチウムは透析で排除され、IMPELLA が留置された。ポンプカテーテルの初期設 定は途切れなかったが、術者がピールアウェイ式シースを割き、留置用シースを挿 入する際、留置用シースのハブから漏れがあった。術者は、動脈へのシースの出し 入れの操作をした後、ハブからの漏れを止めることはできなかた。術者はハブの周 囲に骨ろうを付け、漏れをコントロールした。なお患者は生存している。 根本原因 出血の根本原因は、留置用シースの止血弁のデザイン上の問題であった。 措置 発生した血液の漏れは、止血弁のデザインの問題であることが明らかになった。止 血弁は再設計され、新たな設計が実施されたポンプが製造された。 効果 設計変更の後、留置用シースの止血弁からの漏れの報告はない。よってこの是正措 置は効果があったと判断される。 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血 患者への手当 シースのハブ周囲を約20分間直接保持し、留置用シースの血液滲出をコントロール することができた。

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機器 Impella 2.5 (C14) 機器の現状 不明 症例検討 IABPが補助用に留置されていた。患者は血圧がずっと低いままであった。IABPか らIMPELLAへの変更が決定され、血圧は改善され、患者の様態も改善した。 シースのハブ周囲を約20分間直接保持し、留置用シースの血液滲出をコントロール することができた。 IMPELLAは問題なく抜去された。 根本原因 出血の根本原因は、留置用シースの止血弁のデザイン上の問題であった。 措置 発生した血液の漏れは、止血弁のデザインの問題であることが明らかになった。止 血弁は再設計され、新たな設計が実施されたポンプが製造された。 効果 設計変更の後、留置用シースの止血弁からの漏れの報告はない。よってこの是正措 置は効果があったと判断される。 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血 患者への手当 骨膠を用いて漏れの部分をシールしたが、それでもカテーテルが移動する状態で あった。よって漏れている留置用シースを固定するために骨ろうを用いた。 患者の転帰 不明 発生時の状況 患者は安定しており、補助循環を受けていた。留置用シースのハブから若干漏れが あった。骨膠を用いて漏れの部分をシールしたが、それでもカテーテルが移動する 状態であった。よって漏れている留置用シースを固定するために骨ろうを用いた。 機器 Impella 2.5(C14) 機器の現状 回収 症例検討 患者は安定しており、補助循環を受けていた。留置用シースのハブから若干漏れが あった。骨膠を用いて漏れの部分をシールしたが、それでもカテーテルが移動する 状態であった。よって漏れている留置用シースを固定するために骨ろうを用いた。 根本原因 出血の根本原因は、留置用シースの止血弁のデザイン上の問題であった。 措置 発生した血液の漏れは、止血弁のデザインの問題であることが明らかになった。止 血弁は再設計され、新たな設計が実施されたポンプが製造された。 効果 設計変更の後、留置用シースの止血弁からの漏れの報告はない。よってこの是正措 置は効果があったと判断される。 留置用シースからの出血 不具合の種類 留置用シースからの出血

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