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自己光結合用ホログラフィック光学素子の諸特性の検討

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Academic year: 2021

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(1)自己光結合用ホログラフイツク光学素子の諸特性の検討 大島茂*. I n v e s t i g a t i o no fC h a r a c t e r i s t i c so faH o l o g r a p h i cO p t i c a lElementf o rO p t i c a l S e l f c o u p l i n g S h i g e r uOhshima. Ah o l o g r a p h i co p t i c a le l e m e n t(HOE)f o rf i b e rc o u p l i n gt oal a s e rd i o d e(LD)h a sb e e ni n v e s t i g a t e d. 百四 HOEi s f o r m e dd u r i n gi r r a d i a t i o nl i g h t企oma no p t i c a lf i b e randa nLD. Ano p t i c a lc o u p l i n gs y s t e m仕oma nLDt oas i n g l e modef i b e ri scomposedw i t h o u ta l i g n i n gt h ef i b e r . Thec o s to ft h eLDmodulewhichi se q u i p p e dw i t ht h eo p t i c a l r ei snof i b e ra l i g n m e n tp r o c e s s . However ,t h eo p t i c a lc o u p l i n g c o u p l i n gs y s t e mw i l lb ed r a s t i c a l l yr e d u c e db e c a u s e血e e f f i c i e n c y企omt h eLDt ot h ef i b e ru s i n gt h eHOEwasv e r yl o w . Weh a v eshowni m p r o v e m e n tm e t h o d sf o ro p t i c a l th a sb e e nshown也a tt h eo p t i c a lc o u p l i n ge f f i c i e n c yc a nb ei m p r o v e dbymeanso f c o u p l i n ge f f i c i e n c yi nt h i sp a p e r . I. n f l u e n c e so ft h eLDw a v e l e n g t hf l u c t u a t i o nh a v eb e e na l s o t h r e s h o l dc h a r a c t e r i s t i co ft h ee x p o s u r e. F u r t h e r m o r e,i s h o w n . Asf o rt h em a n u f a c t u r eo ft h eHOE,1h a v ef o u n dp r o m i s i n go r g a n i cd y e sf o rt h eHOE. Th eo r g a n i cd y e s 仕ai nt h ew a v e l e n g t ho f1.55μm. I th a sa l s oshownt h a tt h eo r g a n i cd y e sc o u l db ep r o c e s s e di n h a v ea b s o r p t i o ns p e c t h es h a p eo faf i l mbyu s i n gh i g hp o l y m e rr e s i n .. Keyword:h o l o g r a p h i co p t i c a le l e m e n t ,h ologram ,o p t i c a l f i b e ,r c o m m u n i c a t i o n ,o r g a n i cφl e , o p t i c a lc o u p l i n g ,LD ,o p t i c a la m p l i f i e r. 1.はじめに. 世の中では実現されていない 。提案した方式では、有機色. 光ファイバ通信技術は光ファイバが有する低損失性、広. 素膜を強い光で焼き付けることにより、現像の工程なしに. 帯域性、省スペース性などの特徴により、幹線系、海底系. ホログラムを作成する点がポイントである O 現像が不要で. はもとよりアクセス系 にも適用されてきた 。しかし、光が. あるため、 LD、ホログラム、光ファイバの位置を変える. 通る光ファイパコアの直径は 10μmと小さく、このため、. ことなく、そのままの状態で光結合が行われる O すなわち、. 光接続には 1μm程度の位置精度が必要で、ある D したがっ. 自己光結合が実現されることになる O. て、半導体レーザ(LD)と光ファイパの光結合部を有する. しかし、上述のようにして焼き付けたホログラムの光結. LDモジュールは高コストになる O そこで、 LDと光ファイ. 合効率はそれほど高くなく、改善が必要であることが判明. パの光結合を自動的に行う自己光結合を実現し、低コスト. した 3).4)。 また、露光した波長と光結合時の波長が変化. な LDモジ、ユールの実現が望まれている O 筆者は有機色素. した場合の影響なども分かつておらず、種々のパラメータ. 、シミ 膜のホログラムを用いた光結合方法を提案し 1)、2). の影響が理解されていなかった 。さらに、光通信に適した. ュレーションにより自己光結合が実現可能であることを. 露光可能な有機色素も見出されていな 波長 1.55μmで、. 示した 。ホログラフィによる光学素子を HOE( H o l o g r a p h i c. いため、有機色素膜を製作するこ とが出来なかった 。. O p t i c a lE l e m e n t )と呼ぶが、 HOEによる自己光結合は、まだ、. 近年の研究により、上記の問題点が解決されつつあり、 本稿でご紹介する D. *近畿大学工業高等専門学校 総合システム工学科電気電子系. d斗 A. 1i.

(2) 2 . 有機色素のホログラフィック光学素子. 干渉縞が生じ、この干渉縞の光強度に比例して光学長が変. 有機色素は種々あるが、筆者が探索している有機色素は. 化(光の位相変化に比例)するホログラムを比例型と呼ぶ. . 55μmの強い光を照射することにより、熱によ 波長 1. ことにする o 比例型ホログラムでは、周辺部の光強度が弱. って分解し、屈折率や光学長が変化するものである O した. いことから、周辺部は位相変化量が不足する O 数学ソフト. . 55μmの波長で、ある程度の光吸収を有し、 がって、 1. M a t h c a dを用いて光結合効率を計算したところ、 4 . 2%. 20OoC前後の温度で熱分解する色素が望まれる O しかし、. と小さいことが判明した。そこで、光強度が増すと光学長. 1 . 55μmの波長で非常に大きな光吸収を有すると、レ. 変化 δが飽和し、中心部の光学長変化 8が抑圧され、相対. ーザ光が吸収され、光ファイパに結合できなくなる O した. 的に周辺部の光学長変化 3が増大する飽和型ホログラム. がって、. を提案した 3、) 4)。光強度に比例して光学長が際限なく変. 10~50% 程度の光吸収率が望ましい。. 化することは現実的で、なく、ある限界で飽和すると考える 方が妥当である O 光強度 Iに対して光学長変化 8は S∞. t a n hIとし、飽和型を数式化した。飽和型によって、光結 半導体. 合効率は 7.4%に改善された。. レーザ. 更に光結合効率を改善するために、しきい型ホログラム を定義した。以上の 3種類のホログラムの露光量と位相変 化量の関係を図 2に示す。飽和型は周辺部の位相変化量を 増大させることができるが、中心部では位相変化が大きい. ( a )有機色素膜の露光. 部分が広くなり、バランスが崩れる O 少しでもバランスを 整える方式がしきい型である O 通常の写真フィルムの露光 特性などでも、しきい値と飽和特性を合わせ持っており、. 半導体. 図 2のしきい型の特性は現実的と考えられる D しきい型に. レーザ. 一+出力光. . 5%の結合効率が得られる O 図 3にしきい型の すると 8 光学長変化の様子を示す。光学長変化が小さい領域が、ま だ、狭く、バランスの改善が不十分であることが分かる O. (b)ホログラムによる光結合. 更に結合効率を改善するためには位相変化量が飽和せず. 図 1 ホログラフィ光学素子. に緩やかに変化し、かっ、周辺部の位相変化が不足しない 特性が適していると考えられる O. 図 1に自己光結合ホログラムを模式的に示す。同図(a) では LD と光ファイパから強い光を照射することにより、 し、光増幅器によって増幅した後、元の光ファイパに戻す。 光増幅器としては、近年、急速に発達した Er ドープト光 ファイパ増幅器を用いることが可能である O 単一モードフ. 位 相 変 化 量φ. 露光する様子を示す。光ファイパは LDのごく一部を受光. 2. a . u .. ァイパ出力でワットクラスの光電力を波長1. 55μm帯 で得られる o LDの直接光と光増幅器からの放射光は有機. 0 . 5. 1 .5. 色素膜上で干渉し、干渉縞の光強度が強い部分では有機色 素を熱分解する D このようにして有機色素膜はホログラム. 露光量 E 図2. a . u .. 2. 各種ホログラムの露光量に対する位相変化量. となり、光ファイパへの自己光結合が可能になる D 同図 がそのままホログラムを露光するために用いられ、同じフ ァイパがそのまま LDモジュールの出力ファイパになる O. 位相変化量. (b) にその様子を示す。光増幅するための入力ファイパ. 3.光結合効率の改善 LDのピームウエストのスポット径は 2μmのガウシャ. ンピームとし、光ファイバのピームウエストのスポット径 は 10μ mとした。この 2つの光が干渉することによって. -42-. 0 . 2. R. 0 . 8. (mm). 図 3 しきい形ホログラムの位相変化特性. 1 .0.

(3) 4.結合波長の依存性. 算から判明している D 波長と位置の両方のずれを利用して、. LDは 1o cで O. 1n mの波長変動が生じ、 1m Aの注入 電流変化で O.Olnmの波長変動が生じる O 従って、露. 最適な波長で光結合を行うことが可能と考えている D 有機色素膜はガラスのように熱膨張率が小さい材料の. 光時と結合時では数 n m波長が異なることが予想される O. 上に成膜すれば熱膨張の影響は低減可能である o 10-5. そこで、露光時の波長を1. 55μmとし、結合時の波長. 程度の通常のガラスでも大きな問題は生じないので、熱膨. 変動の影響を計算した 。比例型ホログラムの結果を図 4に. 張についての詳述は割愛させていただくが、基本的には結. 示す。LDとホログラム間の距離 ZLは当初、 2mmにして. 合波長の変化と同様の振る舞いをすることを申し上げて. いたが、図 4を見て分かるように波長依存性がかなり大き. おく. O. い。そこで、波長依存性を低減させる方法として、光学系. 5.有機色素の探索. 全体を小さくし、波長変化による位相変化量を低減する方 法を考えた 。図 4に示されているように、 ZLを小さくす. ホログラフイ ツク光学素子に適した有機色素は波長 1.. ると波長依存性も低減することが分かる O ここでは、光学. 55μmにおいて、ある程度の光吸収を有し、 20Oo C前. 系の像倍率は常に 5倍とし、ホログラムと光ファイバの距. 後で分解する性質が求められる O この様な性質がジイモニ. 離 ZF=5ZLとした 。図 4では、露光波長より結合時の波. ウム系色素で得られる可能性がある O アミニウム系色素は. 長が短いと、結合効率が改善されている O この理由は明確. . 55μm帯で、 大きすぎる光吸収を有しており、本 波長 1. ではないが、比例型は周辺部が位相変化不足になっており、. 研究には適さないことが判明した 。ジイモニウム系色素は. 短波長化することにより位相変化不足が多少、改善され、. 図 6に示すように、波長1. 55μm帯での光吸収が小さ. 結合効率の向上に繋がっていると考えている O. く、濃度や厚さを加減すれば使える可能性がある O ジイモニウム系色素はアセトンに溶解するので、溶剤に. [日]. 溶かした後、スピンコータによって基板に塗布したところ、. w堤 凶町摂 h. 色素が粉末状に析出した 。このため、機械的に弱く、均一 性も乏しく、ホログラムには適さない 。そこで、高分子モ ノマーである MMA中に溶かしたが、色素が MMAの重合 を妨げ、ポリマー化しなかった 。MMAを半重合状態にし. 2. た後、色素を加えると成膜が可能であったが、光吸収が予. 。. 想以上に大きく、ガラス基板から剥離するなどの問題があ. 1 . 5 3 5. 1 . 5 4 0. 1 . 5 4 5 結合波長 Ac (μm). 1 . 5 5 0. 1 . 5 5 5. ような試行錯誤を繰り返しており、ホログラムに適した成. 図 4 比例型の結合波長特性. ワ. った 。現在、高分子樹脂と色素の取り扱いに関して以上の. 膜条件を探索中である O 1 . 0. ,7以イ忌2 : T 1 │ゆ 型. 10l. 露81 ZL=.~拘mEぷ 叩明 書 ミ γ y.r/ z , =1.0mm 4 [ 1 61. 擢~. 0 . 8. コ 偲 . . . . .0. 6. . "/'. . r. 4l. 0. 4 ヨ L. .~. 2. . x . ,. x. 0 . 2. .‘賀~ . ー ! t. 0. 1 .5 4. 事. 1 . 5 4 5. 1 . 5 5 結合波長 Ac ( J 1m). 1 . 5 5 5. O. 1 . 5 6. 5 0 0. 1 0 0 0. 1 5 0 0. 2 0 0 0. 波長 (nm). 図 5 飽和型としきい型の結合波長特性. 図 6 ジイモニウム系色素の光吸収スペクトル. 図 5に飽和型、しきい型の特性を示す。ZLは小さいほ. 6.おわりに. うがよいので、 lmm以下の場合について計算した 。飽和 型はしきい型より波長依存性が大きいが、最適な結合波長. 有機色素による自己光結合用の HOEの検討を深め、 LD. ではしきい型を超え、光結合効率は 10%に達する O 結合. 一光ファイノ Tの光結合効率の改善方法について述べた 。理. 波長をずらす代わりに、光ファイパの Z軸方向の位置をず. 想的な位相変化特性の条件が分かり、今後、実現性を検討. らしても同様の効果が得られることが位置ずれ特性の計. する o また、結合波長の影響が求まり、光学系を小型にす. -43-.

(4) ることにより波長依存性が低減できることが判明した 。光 学系を小さく組むことは、露光時の光電力を低減でき、ホ ログラムの製作が容易になる O 更に、飽和型では結合波長 を露光波長より短くすることにより結合効率が 20%程度 改善されることが分かつた。また、ジイモニウム系色素を 高分子樹脂中に導入する手法について試行錯誤を行って おり、今後、ホログラムに適した有機色素膜を製作する予 定である 。. 参考文献 1 ) 大島. 茂:光通信用ホログラフイ ツク光学素子、近畿. 大学工業高等専門学校研究紀要、 1号 、 pp. 2 1・2 3、2007 2 ) 大島. 茂:光通信用ホログラフイ ツク光学素子による. 自己光結合、電子情報通信学会 2008年度総合大会、光エ レクトロニクス、 C-3-34 3 ) 大島. 茂:光通信用ホログラフイ ツク光学素子の特性. 改善方法の検討、近畿大学工業高等専門学校研究紀要、 2号 、 pp. 27・29、2008 4 ) 大島. 茂、高田信一:光通信用ホログラフイ ツク光学. 素子による自己光結合 E、電子情報通信学会 2009年度総 合大会、光エレクトロニクス、 C-3・52. -44-.

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