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災害時安否確認システムの開発と試行実験 ○泉  隆(日大理工・教員・子情)・高橋宏史(日大理工・学部・子情)・金子勇太(日本理工・院(前)・情報)・作田幸憲・三枝健二・望月 寛(日大理工・教員・子情)・佐田達典(日大理工・教員・交通)・登川幸生(日大理工・教員・海建)・入江寿広(日大理工・教員・精機)

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Academic year: 2021

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災害時安否確認システムの開発と試行実験

Development and Trial Experiment of the Safety Confirmation System

○泉 隆1

, 高橋宏史2,金子勇太3

, 作田幸憲1, 三枝健二1, 望月寛1, 佐田達典4, 登川幸生5, 入江寿広6 *Takashi Izumi1, Hiroshi Takahashi2, Yuta Kaneko3, Yukinori Sakuta1, Kenji Saegusa1,

Hiroshi Mochiduki1, Tatsunori Sada4, Sachio Togawa5, Toshihiro Irie6

Abstract: The safety confirmation after the earthquake disaster outbreak is one of the important work. Therefore we developed "the safety confirmation system" using the Internet for the purpose of collection of the safety confirmation information to our university students and staff after the disaster outbreak. At the time of the earthquake drill in the Funabashi campus, we carried out the safety confirmation experiment using the developed system.

1. まえがき 2011 年 3 月 11 日 14 時 46 分マグニチュード 9.0 の大 地震発生,それを引き金に大津波,原発事故と東日本 を中心に大きな被害に見舞われた。このような災害時 に,災害情報の提供,被災・安否情報収集,さらには 支援情報の提供と情報通信システムの果たす役割は大 きい。ところが,地震発生直後から,被災・安否状況 確認のため電話網は大混乱をきたした。これに比べて インターネット Web やメール等パケット通信は情報量 や非同期性により,電話網に比べて有効であった[1]。 一方,大学においても,震災後,学生に対する安否 情報収集が行われ,かなりの労力を費やしている。そ こで,災害発生後の被災・安否情報をスマートに収集 するしくみが必要であり,上記を踏まえてインターネ ットを利用した「安否確認システム」を開発した。そ して,9 月 22 日(木)に船橋キャンパスで行われた避 難訓練を利用して,システムの運用試行実験を行った ので報告する。 2. 開発した安否確認システムの概要 開発した安否確認システムの動作概要を述べる。 本システムは,図 1 に示すようにクライアント・サ ーバシステム構成をとり,利用者あるいは管理者は, PC または携帯を利用してサーバ上の Web ページにア クセスすることができる。ここで,利用者は安否情報 を送信する学生(および教職員), 管理者は安否情報 を閲覧する教職員とする。 まず,管理者は安否情報を要求するメールを送信す る。利用者はそのメールを受信したら,メール内 URL をクリックし,安否情報入力画面から以下の情報を入 力する。 ・所属学科・専攻(選択) ・学生番号(4 ケタ半角数字) ・氏名(全角漢字) ・メールアドレス(NU-AppsG アカウント) ・状態(無事・被害有,選択) ・場所,被災状況等 ・家族安否 全ての項目を入力し確認ボタンをクリックすると確 認画面が表示され,誤りがなければ送信ボタンをクリ ックする。すると,安否情報として,サーバのデータ ベースにデータが送信される。本システムでは簡単な 認証を行っている。送信した安否情報のメールアドレ スがデータベースに登録されているものと一致した場 合のみ, 安否情報がデータベースに登録される。一致 しなければエラーメッセージが表示される。 認証情報 安否情報 DB 安否情報要求 メール送信 安否情報 送信 安否情報 確認 管理者 利用者 図 1 安否確認システム 管理者は,管理者用画面から安否情報を確認するこ とができる。管理者用の ID と PW を入力し,サーバに 1:日大理工・教員・子情,2:日大理工・学部・子情,3:日本理工・院(前)・情報,4:日大理工・教員・交通,5:日大理工・教員・海建, 6:日大理工・教員・精機 平成 23 年度 日本大学理工学部 学術講演会論文集

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アクセスすると,管理者は指定した日付以降の安否情 報を閲覧でき, さらに以下の項目で安否情報を抽出で きる。 ・所属学科・専攻 ・学生番号 ・氏名 ・状態 利用者の情報送信時には簡単な認証を行っているが, 再確認の意味で,安否情報閲覧画面には利用者が送信 した氏名データとデータベースに登録されている氏名 データの両方を表示して管理者が確認できるようにし た。なお,注意するデータ(状態:被害有)について は,色分けをして見易くした。 3. システムの試行実験 9 月 22 日(木)の後期ガイダンス時に,船橋キャンパ スでは昨年に続いて避難訓練が行われた。この機会を 利用して,電子情報工学科を中心に,本システムを利 用した安否確認試行実験を実施した。 0 10 20 30 40 50 60 70 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25~ 安否情報受信件数 経過時刻[h] 図 2 経過時刻に対する安否情報受信件数 表 1 安否情報受信件数の内訳 区分 人数[人] B1 8 B2 29 B3 12 B4 50 M1 17 M2 30 D 2 教職員 17 合計 165 避難訓練:9 月 22 日 11 時~11 時半 安否確認メール送信:9 月 22 日 12 時 安否情報収集期間:9 月 22 日 12 時~9 月 30 日 24 時 メール送信人数:約 700 名 対象者:電子情報工学科学部生,電子工学専攻・ 情報科学専攻大学院生,電子情報工学科教職員 避難訓練は 11 時から,震度 6 強の地震発生として行 われ,交通総合試験路脇の芝生に避難した。11 時半ご ろ避難訓練が終了した。その後,12 時ごろに泉が安否 情報要求メールを,電子情報工学科関連学生・教職員 合計約 700 名に送信した。なお,安否確認実験につい て,学生に事前告知はせず,また NU-AppsG アカウン トの利用の可否に係わらずメールを送信した。 安否情報要求メール送信後の,経過時刻に対する安 否情報受信件数を図 2 に示す。また,その内訳を表 1 に示す。4 年生,大学院生,そして 1 時間以内の情報 受信件数が多かった。 本システムに関して,職員の方にお願いして,安否 情報を確認閲覧してもらったが,見やすく使いやすい システムとのことであった。 4. まとめ 本学学生・教職員に対する災害発生後の被災・安否 情報収集を目的に,インターネットを利用した「安否 確認システム」を開発した。そして,船橋キャンパス での避難訓練に合わせて,開発したシステムを利用し た安否確認実験を行った。 試行実験では,システムは正常に動作し,特に不 具合は見られなかった。また,今回の実験は,特に 学生に告知することなく実施したが,その割には多 くの学生が参加してくれ,明るい見通しを得た。 今後の課題は,機能強化等システムの高度化,学 生への安否確認システムのアナウンスならびに NU-AppsG アカウントの利用促進がある。そして, 人を含めたシステムの運用方法の確立が必要である。 最後に,本研究は日本大学理工学部東日本大震災復 興支援研究プロジェクト(情報通信システム G)の一 環として行われた。ご協力いただいた関係各位に謝意 を表する。 5. 参考文献 [1] 瀬戸山順一:「東日本大震災における情報通信分野 の主な取組~被害の状況・応急復旧措置の概要と今後 の課題~」,立法と調査,No.317(2011-6). 平成 23 年度 日本大学理工学部 学術講演会論文集

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東京大学 大学院情報理工学系研究科 数理情報学専攻. [email protected]