協同組合法の意義と性質 一九〇 瞬
協同組合法の意義亡性質
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本稿は協同組合法の体系的研究の一過程をなすものである。尤も協同組合法と構するけれども、か、る名構のもとに形 式と統一的軍行法典の存することを意味力ない。 一 序 論 從來、或は協同組合なる名樗を使用し、且その研究封象としては所謂産業組合を直接目的とするむきのあった結果とし て、や、ともすれば、協同組合とは奮産業組合、換言すれば協同組合法とは奮産業組合法なりとの誤解を生じたのではな いかとの懸念多分に存したのである。しかるに當時においてすら、形式的な名引上からしても、協同組合形態として漁業 協同組合が漁業法上存し、.果亦、多少の議論はないではなかったが、他方に商業組合法上の同組合、工業組合法上の同組 合などが存在し江のに徴すると、奮旋業組合は、組織、形態において最も典型的な協同組合であったとしても、卑見によ れば、それはあくまで協同組Anの︸形態であって唯一のものではない。故に一部の論者が若し産業組合をもつで協同組合 の唯︸的なものとの前提に立つたとすればこれ亦誤りといわなければならない。 かくの如く我が國の協同組合に思する立法身様が個別的の結果として、夫々箪猫の分野における個別的洪律研究は若干● 存するとはいえ、未だこれ等諸法の体系的研究を、.殊に法學の分野において見ることなし。依ってその法理究明において も、固有の協同組合に普遍愛浴する根本的法原理の主・張を足す。ここにおいてか、これ等諸法の=兀帰属焦付を企圖して 久し。加うるに敗職を契機として夫々軍人協同組合法として制定せられたことは、か、る企圖の必ずしも玉繭でなかった ことを知り、盆々その意を強くするものがある。か︽の如き遠大な目的實現への一道標とも構すべき意義をも、本稿は亦 有するといえよう。. 勿論協同組合法の研究を志したのは糊置絵年前であるとはいえ、途中戦時体制のため、自由主義、民主主義を基調とす るこの種協同組合法理の宣明はいうまでもなく、その究明すらも表面的には、 一時中止のやむなきにいたったのである が、その聞却って諸外客のこの種法制の皮黙過黙黙望法原理の比較究明の機を與えられたことは今後の法理展開に極めて 有意義であっ江。 次に協同組合法とし壺一の言立法典が存しない我が國の現状としては、法源として、中小傘登臨組合法︵羅軒 曲面欝嘉︶農議気組合法︵昭和二十二年十一月十九日法律第百三十ご號︶婆生活協同組合法︵淵諺諺尭認麺水嚢協羅合法 (昭 ・第二百四十二號︶とその附撰令とをもってす・。・れと綾研究の必要から、・ギ・、スは蛇苺古の協同組合 殊に浩費協同組合磯魚の先進國として同書の産業経骨組合法︵一一Pα償ωけバ圃餌一 曽口α 雷O︿一山Ob紳 9α◎O一①けく ♪O首︶、フランスは主 として農業協同寄合の國として、同市の協同組合に濁する民法商法中の規定と薪干の特別法へ同國は所謂協同組合法とし て軍行法をもたない︶、ドイツは農村協同組合と信用組合の國として同國の﹁導電と維濟協同組合法︵国﹃毛。昌ω目§幽 ≦一昌ωo雪鬼宏騎①ロ。ωの①pωo冨h茜Φω①冒︶、スイスは小農業と手工業者の協同組合活動の旺盛な國として同音の債務法申の協同 組合に諾する法規二十九ケ條、ベルギは職前︹第二次諸職︶就會主義的協同組合制度の國として同國の商法典中の協同組 合に了する第九章の規定、北アメリカ合衆國は農産物販費協同組合組織を主とする國として同國のキヤツパー・ボルステ 協同組合法の意嚢と性質 一九一 ’
協同組合法の意義と性質 一九ニ ット法︵盒Ω曽口︼UΦ一 くO一ω汁①国創 諺〇一︶とミシガン州のスタンダード・マーケッティング法︵ω冨&帥。σ]≦9。鱒①け冒ぬ>9︶、イ タリーは世界最古にして最大の協同組合が現存する意味で同國の商法第九章第七節︵QQbこH㊤一ωbこNQ◎︶を主として引用する。 尤もこの外丁抹、オーストリー、ハンガリー、インドその他の法制も必要に懸じ言及することはいうまでもない。 二 意 義 ω協同組合に固有な私法が協同組合法である。協同紺合に署する法は私法のうち、民法商法のみならす、非訟手績法、或 は實質的行政法、實質的刑法などの諸法域にわたっているが、現在これらは軍なる漸片的規定であって、それ自体として 藪下の体系をなしていないか、或は直なる準用規定によって準用せられているにすぎないのに反して、協同組合に画する 私法はその規定が廣汎、かつ主に一ケ猫〆の体系を形成し、實に協同紺合法と呼稻するに恥じない程度の器質を具備して ’ いる。從って協同組合法として研究の封象とするところは、ここにいう協同組合私法であり、かつ協同組合に没する法律 として制定せられた法典である。もとより、職前から職時中の顯著な傾向として、経濟の國家的統制管理が進展するにつ れて、協同組合法の領域、ことに奮商業組合押下工業組合法において、統制に画する規定が増加され、その結果として公 法と私法の爾規定を包揚する協同組合法の体系を樹立する必要があるかのような事情もないではなかったが、しかし、そ れは當時のその程度.では未だ必然的要求として思考し得なかったのみならす、か、る経濟統制に焦する法は、むしろ行政 法學又は経濟法學の分科において取扱わるべきである。しかして心後の現在においては、か、る経義統制的規定を内包し ていないからこの瓢全く問題とするを要しない。 働協同組合法は協同事業維螢の一形態としての協同組合の種類、組織、活動についての法律關係を規定するものである。 しかるに所謂協同組合法典は私法規定の外に多種の刑罰法規11農業協同組合法治九章面付九十九曲面第百二條、消費生活
臨 協同組暴悪第九章自第九十八條至第百一條、奮商工業協同組合法高九章R第ヒ十一條至第七十二條、水窪業協同組鳶法第 九章碧山百二十八軍戸第百三十一條一、非訟事件手鑑法規一第三十五條第二項目同三十六條・三十七條の二・第百三十五 條の二十五第二項・第百三十六條第一項・第百三十七條・第百三十八條・自第百四十一丁目第百五十七條︵以セ蕉商工協 同組合法︶、第四十二條第三項︵農業協同組合法︶、第九十一條’︵消費生活協同組合法︶一−を包含するとともに他方協同組 合私法の全部をつくしているわけではない。濁立の各協同組合法の規定のほかに、なお多数の特別法令、通牒、各組合の 定款規約などが存在する。 三 性 質 1、︵イ︶ 協同組合法は、図工の法律学上の分類観念からすれば私法であるが、しかし維濟的靴魯的弱者たる中小陸者 の生産乃至装入活動、果亦輻砒の保護助成に本來の立法的使命が、託されている意味に賢いて、むしろ臓禽法の分野に厩 するといえよう、尤も杜禽法に封ずる見解如何によっては議論もあろうが。 ︵ロ︶ 協同組合法は所謂資本主義的意味での企業法ではない。ここに企業法とは資本主義僧事業に直する法の総稻 であって、法典上H殊に商法上の用語でないこと勿論である。したがってこの意味における企業の概念は、法典上の用語 である螢業乃至商業とはその意味必すしも一致していないのみならず、企業は、主観的には不測の財産堀加の直接目的を もつて資本及び勢力を賭することであり、客観的には、か、る目的のために存する入的乃至物的設備である︵末川博著、新 法學睡典︶との論を是認する限りにおいて、協同組合事業は企業でなく、故にこれに關する法である協同組合法亦、企業法 ではない。もっとも、ここに主観的に不測の財産増加を目黒とすることは、法律的には自巳のものとしてその財物を獲得 することに本影の使命をもつとの意であって、獲得された財産が如何に虞理されるかにあるのではない。しかるに、協同 協岡組合法の意義と性質 一九三
協同組合法の意嚢と性質 一九四 組合の使命は自らの活動によって自らのものとして財物を獲得することに固有の使命をもつものではなぐ、構成分子たる 組合員の財物獲得乃至獲得された財物などの維持増進を助成するにある。これに依ってこれを観ると協同組合の黒和活動 面には前述のような、財物獲得のために螢力なり資力を賭する底のものを見出し得ない。かるが故にこれに饗する法も亦 企業法ではない。更に企業は客観的には左記の目的のために存する人的乃至物的設備であることから、商法上の螢業は企 業である︵末川博、斬法學墨壷︶との見解からすれば、この種企業概念の5ちには、螢釈迦要素を不可避となるもの、如くで あるのに反し、協同組合はか、る要素をふくまない。勿論ここに所謂螢利とは資本主義的な投下資本に記する利潤の追及 活動を指聾する意味においてである。か、ることを考慮するとき協同組合法は中小無産者の生席並に消費経管のための特 別法であって企業法その他の資本主義的法制とむしろ芋餌の立場に立つとの見解が成り立つわけである︵孫田春雄氏、法學 全集第五巻第四頁参照︶。したがって協同組合は企業活動をなすことをもって本來の使命となすものでないから、 資本主義 慶 。 的理念での企業主体と同一範疇に罵しない。 ︵ハ︶ 協同組合法の規定の大部分は、協同組合という團体の内部的椿成組織を定めるもので、一種の圏体法の範疇 に饗する。したがって成員相互の關係、成員と渡者との關係が存し得るが、これを支配するものは上下杢一律で種々の瓢 で、思入相互の封等關係を定める個入法とことなる原理に支配される。たとえば機三聖係多数決原理法律關係の劃一的確 定成員平等の原則などそれである。か、る意味において民法上の軟團法人に關する同法第二十七條以下の規定と同様に、 國家の組織法である憲法行政法と類似の性質をもつものといえよう。 しかるに協同組合は事業の主体ではあるが、福利團体・巨軍需の槻念については議論があるが、﹁慮、投下資本に封ずる利 潤の追及をするのでなく助成團体である。由來漕革的に概言すると、協同組合は資本主義の登生巖展と前後して創案せら れたものである。即ち資本主義の勃興にともなって庶民階級は資本的に自己の微力を塩干した結果、これを相五に協力す 4 診
ることにより補わんとしたによる。したがってこの場合協力の紐帯的要素は各人の食毒・浩費経濟の維持叉は震展に直接 資せしめることが第一義であって、換言すれば他人の経濟活動の一部叉は全部を組合を紐帯として集成せしめるにあると いえる。故にこの種組合の活動は組合員のそれの代行的性格を有するものであるから、組合の活動が組合員の維濟活動に 不利支障を招戯しないことが大前提でありqもしか、る事情を度外税して組合活動がなされるとすれば、すでに組合の存 在意義と唐笛はなくなる。よって組合活動は組合員の卵塊活動との間に極めて密接高度の有機的聯開性の存在を要する。 か、る黙に商法上の各種の螢利企業主休と根本的な魚鳥が存するといわなければならない。これを要するに、組合の維濟 活動は身心組合員の生身乃至浦費経濟活動に直接有機的に奉仕するを要する。協同組合がか、る機能をもつものである以 の 上組家その他の公釜法入のやうに、それ自体として自已目的でもなく、商法上の、所謂命髭肌のように、融員の重利目的を達 成するための手段でもなく、實に煙く目員の維濟活動を助成するところに本來の使命と面目とがある。この故に組合員は、 持口或は持分の譲渡などにおいて組合を自巳の財直虎分の手段、或は事業剰除金や組合解散に際しての淺.除財産などの分 配Hここに分・配・配當の語を用うるけれども、これ等配當の法的性質が螢利登仙のそれと同様であるか否かは全く別論で ある一などに車蝦し、少しでもこれの多額ならんことを望むが如きは、協同維合利用についての本來の姿ではない。この 黙おなじような組織に幽する法でありながら、公共目的遽行のために存在する公釜法人や、姻家の組織法或は欝利目的を もつ會瓶法などとの本根的な相違の存する所以である。 n かくのごとく、協同組合法は組合員の生産或は消費維濟活動を助成することを本編の任務とするものであるが、その任 務の途行たるや公釜に反しない限度において認められるこというまでもない。協同組合は、少くとも欧米諸國においては その磯序段階上、庶民階級の自已運動として獲馴したのであるが、制度自休が野禽政策的意義を多分に包藏する關係上、 その後各国とも夫々助威政策として減、冤視その他特別の便釜をあ江えてこれが育成につとめている。この意味から協同 協同組合法の意義と性質 一九五
」 協同組合法の意義と性質 一九六 組合は庶民階級の自愛救濟手段として、血流的経濟的にはなはだ重要な地位を有している閣係上、國民維濟との接蝋面が 大きく、從って封公共的な職においての接燭度も亦大きく、勢い公共の利益保護の必要を生じ、このために主務官立の監 督作用が彊く表れているのみならす、協同組合法が比較的に嚴格圭義と干渉主義をとり、その規定の中には多くの張行的 性質をもつものが介在するのも、これらの理由によるものと解すべきでみる。 な熔我が國の今次職敵中において會砒企業と同様に協同組合の地位が戦争前行のための手段に使用せられたがために、 當時企業の地位が就會的重要性を加えて所謂﹁企業自体﹂︵d口叶Φ属口①ずヨO旨 勢旨 もり一〇7︶の思想が生じたのと軟を一にするよ うな考方が協同組合事業の運螢に際しても張張されんとするやに見えた。株式愈瀧における企業自体の思想は、構成員た コ る個々の株主の利己を超えて公共的利釜や、雌器政策的要素をもその中に包藏ずる自已下値、自画目的としての組織を張 博するものである。か、ることが協同組合の蓮螢に際しても、ドイツのナチス時代、日本の職雫申主張せられて、協同組 合への公共的性格付を強制せんとしたのであるが、これ全く本來の協同組合の使命と機能からの高温であるといわねばな らぬ。再診すれば協同組合の事業経螢については組合員の維濟活動と切りはなされた所謂無機的な關聯のもとにおいての 運螢はあり得べきでなく、かりに然るとしてもそれは全くナンセンスである。 勧 我が國において、昭和十八年一月當時戦孚五行という悪魔的美名のもとに、あらゆるものが、この目的のために動員せ られたと同様、管利會耽でも、個々の株主の利益を超えて公共的利釜や、耽會政策的要素をもその中に包藏する自已二値 自己目的としての組織を強調せられたのであるが、協同組合においても同主なことがつよく要請せられた結果、任意的自 由組合であったものが、漸次公法的統制的色彩を濃化せしめ、しかしてか、る傾向がもっとも顯著に表れたのが當時の商 お 業組合、工業組合或は貿易組合に冒する法の統制規定である。更に産業組合が實質的に農業禽の分派的機構として蓮下せ られていたが如きもこれに由撮する。當時この傾向に黙しての警告一中小工業が組合法の改正によって新たに統制組合に 、
よって組織せられてゆくことは.もう周知の事實であるQそこで新組合法には歴皮的な、特殊的な性格のゆえに、現在國 家経濟の韓換に濡幕じて犠牲的な縛身を強制せられている中小商工業が、相互に協同して刻下の事態に接するという精紳 を飲いているということは、換言すれば協同精憩の歓如、協同事業の必要聾の経管は商工業組合の攣質に最もよく現れて いるのであるが、︸般的にいっても、経濟團体なり組合なりが蛇管奇話國家統制の代行機關に攣質してゆく過程にその協 同的な経濟行爲を見失ってしまったというても過言ではない。 それにはそれだけの當時としての必然性はあっ江かも知れないが、しかし、経濟三体が良家的・公証的な性格を取入れ る必要があったとしても、そのことと、業者租互の協同精瀞、協同事業の必要とが全く矛盾するものであったであろう か。業者相互の協同事業、母后の早言を応護することが、全く私釜的なものとして退けられねばならないという一般的な 原則が成り立つかどうか。いやむしろ、中小商工業などの場合、國家が要求するような中小商工業をつくるために相互に 協力して起ち得るような組織を必要としているのではないか。このことは農業の場合にも反省せられるべきことである。 農業の協同化とい‘うことはそのま、食料政策として國家から要請せられている。この勲多ル中小商工業者とは趣を異にし ているようだが、た榎上からの政策の心嚢者としてとどまっていいことかどうかを嚴格に考えるべきことである。 協同事業それ自体は極言すれば個別経螢の相互的な助成原則の上に立っていることは事實である。叉實際として農業の 協同化が行われているところに注意して見るならば、相互的な助成原則の上に立たないものがあろうか。事實はそうであ るとすれば、それを原則的に皇家が承認して、組合なり、團体なりを動かしてゆくことが重要なのである・でなければ農 業の協同化も案外掛聲に絡っている地方の姿を指摘せられてもやむを得まいと一を獲したのである。このことは今日の協 同組合の運螢に際しても最も嚴密な意味で反澄せられるべき現歌にありはしないか。 2、協同組合法と民法商法との關係 協同組合法の意義と性質 ・ 、 一九七
協同組合法の意義と性質 ・ 一九八 今次制定せられた農業協同組合法、中小企業等協同組合法、消費生活協同組合法、水産業協同組合法などには、奮産業 組合旗魚五條、奮工業組合法言三十八條、奮商業組合法主三十七條の規定、 ﹁産業組合ニハ、本法二別段ノ規定アルモノ ヲ除クノ外♪商法及商法施行法中商人二番スル規定ヲ準用ス﹂聖旨の規定が存しない・か、る規定の存在し忙奮錆壁にお いてはこの規定によって形式的に夫々の協同組合について商法が民法に優先準即せられる旨を宣明し、他方、實質的に商 法中の如何なる規定が準用せられるかの一思の根賢主もつともこの黙については後書するように若干の議論は存したので あるが一を提供したものといえる。しかるにすでにご冒したように午次新法中にか、る規定と同趣旨の規定が存しない鮎 に徴し、果して奮法時代のやうに夫々の協同組合に商法の商人に覆する規定が準用せられるべきか否か、若し図りとすれ ばどの程度に準用せられるべきかの疑いが存する。 ︵イ︶商法中繰入に試する麗定が準用せられる趣冑の規定がないことから、當然に、これ等の規定を準用さるべき ではないといえるであろうか、惟うに、商事に署して商法上ならびに商慣習法上規定のないときに民法の規定が適用せら れるのは商法第一條の規定をまって然るのではない。勿論商法適用に接する商法第一條は肢存するけれども、同署は商慣 習法に特別の敷力を附塗した以外の何物でもなく、從って民法の魅了を實質的に宣明したのではない。むしろそれは適用 についての﹁當爲﹂を前提とし、たダその順位を定めたにすぎない。したがって本規定の有無にか∼わらす商法上特別に 規定されていない事頃については民法が適用せられる。かくの如く民法と商法との關係即ち特別私法と一般私法との關係 からして後者が補充的に適用せられるのである。しかるに夫々の協同組合法と民法商法との關係は前者が特別私法とすれ ば後誉者は一般私法である。故に協同組合法上に特別の定めのない繋累については補充的に民法商法が少くとも準用せら れるべきと信ずるQ.史にか、る措置をとることによって準撰すろべき規定を明自にして、孟春法律謬説の不安二言を防ぐ ことは、これを無律のま、に放置するよりはるかに養畜取引においても必要である。 ノ ,
民法商法がか、る補、充的に準用せられるとすれば導者中何れが優先せしめらるべきかっ 協同組合の岩瀬機能は本質的には既に蓮べたように助成にあるとしても、その實際維濟行動なり組合の経螢形態には螢 豊肥献のそれ或はその活動と極めて類型的であること、更に、ドイツ法のごとく、協同組合に饗して輩一撃立の法典を有 する國においてさへも、協同組合法上、特別の規定のないかぎり、協同組合を商入と看⋮出すのは實にその活動と商人のそ れとの類型性を是認してのことであり、この故にドイツ法では商法が補充適用せられ、叉、ラテン譜系のフランス、ハン ガリー、スイス、ベルギ⋮、イタリー・における協同組合に明する規定は、商法中に他の企業形態と同列に規整せられてい ることは 暦この闇の事歌を實会する一尤も商法中に規定することの不都合のためにフランスでは敏百の雪幕法令をもち スイスは激十ヶ條の一章を設けて殆ど覇立法血ハと大差はないなど漸次商法と形式的に分離する傾向にあるが畏ものであ る。我が協同組合といえどもその活動分野乃至形式性質に之等諸縁のそれとの聞に雲底あるとは考えられない。したがっ て我が協同組合寒中に特別規定のない事項については商法申の商人に關する規定を準用して然るべきである。 商人に關する規定を準用するとしてその範園如何の疑が存する。從來奮農業組合法第五條の規定が存する當時において
も、その藷の中に票の商行進臆す・規定が準用せられ・随うかについては賛11︵鞭磯転襲無雑論羅轄
寵控賜諮期灘︶、否︵竹田省博士、法學論叢第二+巻第三號八一八頁﹀、折衷︵耀騨峯攣讐の三碧封離していた。 惟うに組合は組合員の悪意活動の助成機⋮關であり、その計算も原則として組合員に蹄廃する。組合と組合員との間には 所謂直接有機的聯骨性の存在を要し、更にいえば維濟的には︼心同体的であるから、組合と組合員との關係には商行爲 の規定を準用すべきでなく、す、んで同條の塵止︵山本、法律時報第四軍談+一號︶さへ主張された。卑見によれば協同組合 、の経濟活動は組合員のそれを助成するところに本來の使命が存し、原則的には代行機能をいとなむものであるから、組合 と組合員との内部關係においては、商人の経濟活動のような封史的にして機敏且迅速を必要とするような投機的思惑的要 協同組合法の意義と牲質 ︸九九協同組合法の意義と性質 二〇〇 . 4 素をもたないから、商法上の所謂商行爲的本質をもたない。故にこの雲母については商法の商無界に關する規定は勿論そ の他の商法上の諸規定も準用せられるべきではない。したがって蕉直業組合法第五條などの規定の適用せられるのはか、 る内部關係についてではなく、組合の封外活動に封ずる規定である換言すれば組合の封外活動はあたかも商入の経濟活動 の行動形式に畳築するが故に、商人に撮する施設或は黒鯛に具する規定を準用するのが便なりとするためである。その封 外活動に際しては迅速機便且簡明に法律世塵を掌理することは組合本署の使命を達成する上においても重要であるのみで なく、かくすることによって組合の人的要素をじうりんすることにはならない。これに反して組合と組合員との關係は多 少その虚理が時聞的にすれるとしても人的要素乃至道義的要素を碁調としてなされることが必要であるから、商法的虞理 がのぞましくないのみならす不適當なるため与力回避さるべきである。ドイツ法の所謂協同組合法上に特別の規定のない かぎり商人と看醒す趣旨の規定も漁労關係についてであるとの見解も行われている。このことは協同組合の経濟活動の實 質的意義を究明することによりまた推理し得る。勿論螢利會就における株主と倉就との七光を維三国に見れば、その會枇 の活動は窮局において株主の膨めのものであるといい得るかも知れないが、しかし薩員の経読活動との間には、必ずしも 封立關係の蓋然性がありとはいえないまでも、少くとも會祉の活動においてはその瓶員のそれについての顧慮は毛頭存す ることなく、專ら利盆の追及に專念ずるの結果として、累世の活動が献員個人に直接的に如何なる關係に立つか一封立、 阻害、衝突一は意とするところでないが故にその忍辱を律するに際しても迅速簡明に螢利的に層理せられるのであるが、 協同組合の場合はおよそこれと正反封にその基貼をおかなければならない。したがって組合と組合員との悶にば管利的關 係はあり得ないから商法のP渉外にある。これを要するに商法の準用せられるべきは協同組合と第三者との關係に限られ るべきである。故に⋮従來のように、協同組介の法律關係を概括的に見て、準用規定の無言を定むべきではなく、特定の法 律關係が内外何れに生するやを定め、外部焦焦に繁しては商法、内部關係については民法を準用すべきである。尤も組介
員との關係においてもその關係が組合員たる資格をはなれて、純然たる第三者的資格において寄生したものはこの限りで はない。 かくして商法上にも規定のないとき民法が準用せられるべきこと論を挨たない。 これを要するに協同組合の法律關係に封しては、第一次的に夫々の協同組合法、第二次的には、ω封外關係には商法、 ②封内關係には民法、第三次的に民法の順次に準用せられるべきである。 なお、商法が準用せられるとしても、はたして何れの範囲、換言すれば商行爲の規定が準用せられるべきや否やについ. ては、解繹上の若干の疑窯を保留しながら一号肯定的立場をとる。︵昭二一四・六・+五︶ 邉記,本稿は本年度私法學研究画意金の交付をうけτ完成せんとする協同組合法研究の第一歩をなすものである。 ● 協同組合法の意義と性質 二〇一