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母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析

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Academic year: 2021

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(1)Title. 母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析. Author(s). 福原, 崇之. Citation. 北海道教育大学紀要. 人文科学・社会科学編, 71(2): 133-139. Issue Date. 2021-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/11720. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(人文科学・社会科学編)第71巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Humanities and Social Sciences)Vol. 71, No.2. 令 和 3 年 2 月 February, 2021. 母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析 福 原 崇 之 北海道教育大学岩見沢校スポーツ経済学研究室. Factor Analysis of Music Event Participants for Mothers and Children FUKUHARA Takayuki Department of art and sports business, Iwamizawa Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 本研究は,0歳児から3歳児くらいまでの子を持つ母親が親子揃って参加することのできる 音楽イベントの参加者に焦点を当て,参加者がどのようなイベントを望んでいるのかを明らか にすることを目的としている。参加者に対する因子分析の結果から,参加者はイベントへの参 加に際し,乳幼児に対応した設備が整っていること,内容が分かりやすく,親子で楽しめる内 容となっていること,音楽を聴くときに要求されるマナーを学ぶことで教養や社会性が身につ けられることなどを望んでいることが明らかとなった。また,開催に当たっては,平日の昼間 に短時間で行うことが望まれていることが明らかとなった。. はじめに 親子が一緒に参加できる音楽イベントは,親と子の絆を深め,子どもの感性を豊かにし,純粋に音楽への 興味を喚起するなど様々な効用をもたらすと考えられている。しかし,一方で実際に参加するとなると,自 分の子どもが他の参加者に迷惑をかけてしまうことなどを恐れ,二の足を踏んでしまうこともある。そのた め,本研究では,北海道教育大学岩見沢校芸術・スポーツ文化学科芸術・スポーツビジネス専攻が企画・実 施した母子参加型音楽イベントを取り上げ,どのようなイベントの開催形態を保護者が望んでいるのかを因 子分析を用いて明らかにする。. 1.研究目的 本研究の目的は, 「平成26年度 文化庁 大学を活用した文化芸術推進事業」の一環として札幌市教育文 化会館で開催された母子参加型音楽イベント「それは,それは,クリスマス。」に子供と一緒に参加した保 護者が,イベントに対して何を望むのかを因子分析を用いて明らかにすることである。. 133.

(3) 福 原 崇 之. 2.調査方法および分析方法 母子参加型音楽イベントに参加した保護者がイベントにどのようなあり方を望むのか明らかにする目的 で,参加した保護者を対象にイベント参加時にアンケートを配布し,イベント終了後に回収を行った。 因子分析を行うため,予備調査として2014年9月18日(木)に札幌市教育文化会館小ホールで開催された 「さっぽろオペラ祭2014モーニングコンサート ママと子どものはじめての音楽会」の参加者に対して,ア ンケート調査を行なった。当該調査では39サンプルが得られた。特にイベントで満足した点,要望等につい ての自由記述に着目し,イメージ項目を抽出した。これらの自由記述で得られたイベントに対するイメージ を抽出し,31項目のイメージ項目を作成した。 本調査は,2014年12月17日(水)に札幌市教育文化会館で開催された「それは,それは,クリスマス。」 の参加者に対してアンケート形式で行われた。31項目のイメージ項目について,どの程度重視するのかを5 件法によって尋ねた。得られたデータから探索的因子分析を行い,参加者の望む母子参加型音楽イベントの 要因を求めた。 予備調査および本調査のいずれに関しても,調査紙に学術目的でデータを利用する旨を記載し,許諾の得 られる場合に限り回答をしてもらう形をとった。 予備調査および本調査を行った2つの母子参加型音楽イベントの開催概要は以下の通りである。 ①予備調査:さっぽろオペラ祭2014モーニングコンサート「ママと子どものはじめての音楽会」 「ママと子どものはじめての音楽会」は, 「ママの子育て応援!!赤ちゃん連れでも大丈夫♪親子で楽し い音楽会♪」をテーマに親子で楽しめるコンサートを目指して開催された。チケットの販売枚数は260枚。 入場者は,242名であった。 会 場:札幌市教育文化会館 小ホール 開催日時:2014年9月18日(木) 11時開演(10時30分開場) 12時終了 出 演:札幌オペラスタジオ 主 催:国立大学法人北海道教育大学岩見沢校 共 催: (公財)札幌市文化芸術財団・札幌市教育文化会館・さっぽろオペラ祭実行委員会 後 援:札幌市・札幌ACF ②本調査: 「それは,それは,クリスマス。」 「それは,それは,クリスマス。」は,街のような雑踏感があり,色々なところでパフォーミングアーツ, エンタテイメント,スポーツ文化等が多彩に展開されている,おとぎの国のような空間を届けることをコン セプトに開催された。プログラムは,4つの有料プログラムと12の無料プログラムからなり,その内容は, 音楽だけでなくスポーツや演劇のプログラムから構成されている。当日行われたプログラムの概要は以下の 表1に示されている。 会 場:札幌市教育文化会館 開催日時:2014年12月17日(水) 10時から21時 主 催:国立大学法人北海道教育大学岩見沢校 共 催: (公財)札幌市文化芸術財団・札幌市教育文化会館. 134.

(4) 母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析. 表1 「それは,それは,クリスマス。」プログラム概要 プログラムタイトル. 有料 チケット 入場者数 プログラム 販売数. 内容. 時間. ママと子どものはじめてのクリスマス コンサート. ◯. 460. 620. 音楽. 11:00-12:00. ヌーヴォーシルク公演「フルイルフ」. ◯. 688. 820. 舞台芸術. 17:00-18:00. ドリアン助川アルルカンシアター. ◯. 127. 180. 舞台芸術. 19:20-20:30. 生命誌版 セロ弾きのゴーシュ. ◯. 247. 288. 舞台芸術. 18:10-19:00. 感覚ダンス!. スポーツ. 13:00-16:00. 親子ヨガ!. スポーツ. 13:00-16:00. 子供ディスコ. スポーツ. 13:00-16:00. サンタトレーニング. スポーツ. 13:00-16:00. 大きな大きなペットボトルクリスマス ツリー!. 美術. 10:00-21:00. 北大ポプラチェンバロにさわってみよ う!. 音楽. 14:00-17:00. ミニオペラ「ヘンゼルとグレーテル」. 音楽. 14:00-17:00. クリスタルボウル. 音楽. 12:00-16:00. 二胡. 音楽. 12:00-16:00. キッズランド 「アタエル公園のクリスマス」. 美術/休憩スペース. 11:00-16:00. 絵本の読み聞かせ. 読み聞かせ. 12:00-15:00. ボードビル. 人形劇. 12:00-15:00. パネルシアター. 読み聞かせ. 12:00-15:00. エプロンシアター. 人形劇. 12:00-15:00. ペーパークラフトで生きものの不思議 を実感!. その他. 16:00-16:30. サンタのマルシェ!. 食品販売. 11:00-18:00. サンタの冒険スタンプラリー!. その他. 10:00-20:00. JT生命誌研究館コンテンツ展示. その他. 10:00-20:00. 注:筆者作成. 後 援:札幌市・札幌市教育委員会・札幌ACF・さっぽろオペラ祭実行委員会 協 力:道新ぶんぶんクラブ・HTB北海道テレビ・JT生命誌研究館・生活協同組合コープさっぽろ・(一 社)A-bank北海道・札幌市の読み聞かせボランティアの皆様・池田食品・GAGNON・モンクー ル・スマイルキッチン・しげぱん・ちいさなえほんやひだまり・猫のしっぽ・あまい碧ぞら(順 不同). 135.

(5) 福 原 崇 之. 3.結 果 本調査によって得られた項目の得点についての記述統計量を表2に示した。最も平均値が高く,重視され る項目は, 「子どもが喜ぶ」であった。続いて「親子一緒に楽しめる」,「休憩スペースがある」となった。 表2 記述統計量 項目 こどもが喜ぶ 親子一緒に楽しめる 休憩スペースがある 参加型プログラムがある 内容が分かりやすい 交通の便が良い 感性豊かになる おむつ替えができる 乳幼児対応のトイレがある 入退場自由 親しみやすい 授乳室給湯室がある 会場や座席に余裕がある ベビーカーを利用できる 入場無料 定期的に開催 駐車場がある 鑑賞時間が短い 友達やグループで参加できる 参加人数が多い 将来役に立つ 鑑賞のマナーが身につく 午前中に開催 お土産がある 平日に開催. サンプル数. 平均値. 標準誤差. 標準偏差. 分散. 282 280 267 263 264 268 274 253 253 259 264 251 260 252 261 256 261 259 264 253 262 266 252 254 257. 4.64 4.59 4.41 4.39 4.33 4.28 4.28 4.27 4.22 4.20 4.19 4.12 3.99 3.96 3.93 3.91 3.80 3.62 3.56 3.52 3.49 3.47 3.37 3.22 3.16. 0.046 0.047 0.058 0.057 0.060 0.065 0.061 0.069 0.069 0.062 0.057 0.071 0.062 0.071 0.071 0.067 0.079 0.068 0.072 0.069 0.076 0.072 0.077 0.084 0.083. 0.767 0.789 0.943 0.922 0.979 1.056 1.007 1.099 1.101 0.991 0.931 1.119 1.008 1.127 1.140 1.073 1.270 1.091 1.165 1.097 1.225 1.176 1.225 1.346 1.327. 0.588 0.623 0.889 0.850 0.958 1.116 1.014 1.207 1.213 0.983 0.867 1.253 1.015 1.270 1.299 1.152 1.614 1.190 1.358 1.203 1.500 1.382 1.501 1.811 1.762. 注:筆者作成. 本調査で得られた31項目の観測変数を用い,因子数を決定するための一度目の因子分析を行った。その結 果,共通性が1を超えている項目はなく,また項目の共通性の値が著しく低い項目もなかった。また,カイ ザー基準によって,因子数は7が適切であるという結果が得られた。 因子数を7として再度因子分析を行った結果,「騒いだり,動き回れる」,「有料で通常より低価格」,「親 の気分転換になる」,「スタッフが子供の対応に慣れている」,「会場・施設内で飲食できる」のそれぞれの項 目の因子負荷量の絶対値が0.4を下回ったため,これらの項目を排除し,改めて残りの26項目で最尤法,プ ロマックス回転を用いて因子分析を行った。その結果,「発散できる」項目の因子負荷量の絶対値が0.4を下 回ったため,この項目を排除し,残る25項目を用いて最尤法,プロマックス回転で因子分析を行った。この 7因子によって全分散を説明できる割合は,72.67%であった。因子相関行列でも,相関係数が0.7を超える 値はなく,妥当な値が得られたといえる。また各因子のCronbachのα係数も0.7以上を示し,因子の内的整 合性も十分に取れていると判断できる。因子分析の結果は,表3に示されている。 第1因子は, 「おむつ替えができる」 , 「授乳室・給湯室がある」,「ベビーカーを利用できる」,「乳幼児対. 136.

(6) 母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析. 応のトイレがある」といった乳幼児対応の施設についての項目に高い負荷量が付与されたことにより, 「乳 幼児対応の設備」と名付けた。 第2因子は, 「子どもが喜ぶ」, 「親子一緒に楽しめる」, 「参加型プログラムがある」, 「内容が分かりやすい」, 「親しみやすい」といったプログラムの内容,特に親も子も一緒に楽しめる内容に関するイメージ項目に高 い負荷量が付与されたことにより,「楽しめる内容」と名付けた。 第3因子は,「将来役に立つ」 , 「鑑賞のマナーが身につく」,「感性豊かになる」,「友達やグループで参加 できる」という項目に高い負荷量が付与されたことにより,「教養・社会性」と名付けた。 第4因子は,「午前中に開催」 ,「平日に開催」,「鑑賞時間が短い」という項目に高い負荷量が付与された ことにより, 「開催時間」と名付けた。 第5因子は,「入場無料」 , 「お土産がある」,「入退場自由」という項目に高い負荷量が付与されたことに より, 「開催形態」と名付けた。 第6因子は,「駐車場がある」 ,「休憩スペースがある」,「交通の便が良い」という項目に高い負荷量が付 与されたことにより,「立地・設備」と名付けた。 表3 因子分析結果 項目. 2. 3. 0.974 0.921 0.758 0.722. 0.046 -0.042 -0.073 -0.005. -0.030 0.027 0.008 -0.025. 第2因子:楽しめる内容 子どもが喜ぶ 親子一緒に楽しめる 参加型プログラムがある 内容が分かりやすい 親しみやすい. -0.107 0.107 -0.071 -0.075 0.263. 0.989 0.835 0.552 0.495 0.460. 第3因子:教養・社会性 将来役に立つ 鑑賞のマナーが身につく 感性豊かになる 友達やグループで参加できる. -0.059 0.041 0.018 0.009. 第4因子:開催時間 午前中に開催 平日に開催 鑑賞時間が短い 第5因子:開催形態 入場無料 お土産がある 入退場自由. 第1因子:乳幼児対応の設備 オムツ替えができる 授乳室・給湯室がある ベビーカーを利用できる 乳幼児対応のトイレがある. 第6因子:立地・設備 駐車場がある 休憩スペースがある 交通の便が良い 第7因子:開催環境 定期的に開催 会場や座席に余裕がある 参加人数が多い. 1. 4. 5. 6. 7. 0.019 0.055 0.063 0.061. -0.095 -0.008 0.067 -0.032. -0.052 0.037 0.187 0.076. 0.017 -0.073 -0.154 0.098. -0.071 0.057 -0.051 -0.076 0.166. 0.014 -0.046 0.206 0.162 -0.175. -0.167 0.096 0.143 0.080 0.093. 0.081 -0.097 0.095 0.187 -0.281. -0.026 -0.132 -0.018 0.082 0.141. 0.025 -0.129 0.199 0.014. 0.835 0.834 0.521 0.505. 0.044 -0.077 -0.158 0.332. 0.127 0.102 -0.184 -0.145. 0.097 0.003 0.025 0.036. -0.217 0.053 0.324 0.061. -0.011 0.167 0.020. 0.039 -0.102 0.197. 0.049 -0.048 -0.003. 0.771 0.771 0.595. -0.043 0.013 -0.026. -0.077 -0.101 0.053. 0.048 0.080 -0.014. 0.036 -0.158 0.066. 0.029 -0.095 0.299. -0.063 0.224 0.026. -0.124 0.088 0.096. 0.881 0.662 0.442. -0.017 0.051 -0.050. 0.036 -0.020 0.014. 0.071 0.123 0.100. -0.103 0.161 0.107. 0.129 -0.015 -0.017. 0.008 -0.078 -0.170. -0.027 0.056 0.001. 0.740 0.671 0.625. -0.043 0.011 0.196. -0.094 0.032 -0.009. -0.002 -0.061 -0.139. 0.018 -0.144 0.064. 0.071 -0.018 0.231. -0.121 0.338 0.207. 0.044 0.042 -0.041. 0.893 0.620 0.478. α 0.919. 0.838. 0.793. 0.733. 0.717. 0.784. 0.700. 注:筆者作成. 137.

(7) 福 原 崇 之. 第7因子は, 「定期的に開催」 ,「会場や座席に余裕がある」,「参加人数が多い」という項目に高い負荷量 が付与されたことにより,「開催環境」と名付けた。 表4は,表3の分析結果の因子相関行列を示したものである。相関分析において,一般的に相関が高いと 判断される値(0.7)を上回るものは存在しなかった。 表4 因子相関行列 因子. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 1. 1.000. 2. 0.578. 1.000. 3. 0.342. 0.410. 1.000. 4. 0.215. 0.288. 5. 0.289. 6 7. 7. 0.289. 1.000. 0.472. 0.214. 0.478. 0.315. 0.472. 1.000. 0.365. 0.541. 0.619. 0.339. 0.214. 0.365. 1.000. 0.457. 0.391. 0.570. 0.403. 0.256. 0.439. 0.457. 1.000. 注:筆者作成. 4.考察・結論 因子分析の結果から,母子参加型音楽イベントにおいて保護者が重視する要素として,乳幼児への対応が きちんとできているかが最も重要であることが明らかとなった。本研究で調査対象とした2つのイベントに 参加していたのは,ほとんどが0歳から3歳までの乳幼児を持つ母親であり,安心して音楽イベントを楽し むために,乳幼児対応の設備が整備されていることが重要であることが示されたと言える。 このような条件を前提とした上で,初めてコンテンツの重要性が浮かび上がってくる。子どもが内容を理 解できる平易さで親も同時に楽しめるものが望ましい。乳幼児は,じっと音楽を聴いているということが難 しいため,演奏中に会場を退出できることが望ましいと保護者は考えている。本研究での因子分析の過程で は「騒いだり,動き回れる」という項目が排除されたが,これは調査対象である2つの音楽イベントのどち らも, 保護者が気兼ねなく楽しめるよう,子どもが騒いだり泣き出したりしても気にする必要は無いことや, 公演中の出入りが自由であることが明記されていたためであると推察される。 また,第3因子では,参加することによって得られると期待される効果についての項目が集まっている。 具体的には音楽イベントが自身の子どもに対し,感性を豊かにする情操教育の一助となることや社会性を学 ぶ機会となることが期待されている事が分かる。 第4因子以降の因子は,こうしたイベントが主にどこでどのように開催されるべきかという点に集約され る。立地の良さはもちろんのこと,主なターゲット層である母親が参加しやすい平日午前中に,子どもの集 中力が続く程度の短時間で行われるイベントが望まれていることが明らかとなった。 以上を踏まえ,母と子を対象とする音楽イベントを開催する際には,以下の3つの要素を満たすことが望 まれる。第1に,乳幼児を持つ母親が安心して足を運べる設備を整備し,それを周知させること。第2に子 どもだけでなく親も一緒に楽しめ,乳幼児でも分かりやすいような内容とすること。実際に,本研究で調査 対象とした音楽イベントでは,会場の乳幼児とその保護者に対して,音楽に合わせて手拍子をしたり体を動 かして楽しんだり,はらぺこあおむしという曲では,はらぺこあおむしの大きな旗を複数の出演者が持ち, 乳幼児の座る座席まで降りてきて通路を走り回るなど,分かりやすく楽しめる演出がなされており,保護者. 138.

(8) 母子参加型音楽イベントの参加者の需要の因子分析. からの評価も高かった。第3に,小さな子を持つ母親が参加しやすい時間帯を選ぶことである。今回のケー スでは,平日の昼間に短時間行うことが望まれているようである。. おわりに 本研究で調査対象とした二つの音楽イベントはいずれも「平成26年度 文化庁 大学を活用した文化芸術 推進事業」の一環として行われたイベントである。この事業は,具体的には,本学芸術・スポーツビジネス 専攻による実践型アートマネジメント人材育成研修として開講された。一連の講座では,こうしたイベント を開く際のマーケティング手法や,小さな子どもを持つ母親について知るための講演だけでなく,アンケー ト調査の手法や得られたデータの解釈や活用法などについても講座が開かれ,得られた知見はイベントの企 画内容に反映されることとなった。 しかしながら,芸術イベントの参加者についての統計的分析は少なく,演劇の観劇者の経験によって,演 劇に対する印象が異なることを明らかにした閔・福原(2015)などが散見されるのみで研究の蓄積は浅いの が現状と言えよう。本研究が,より顧客を理解し,顧客に望まれるイベントを企画するための基礎的な資料 およびイベントの事後評価の一助となることを期待する。. 引用文献 閔鎭京,福原崇之(2015);観劇経験の有無による観劇行動の差異に関する研究: 「札幌演劇シーズン2014:夏」を事例に,音 楽芸術マネジメント Vol.7,pp.75-96,2015.. . (岩見沢校准教授). 139.

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