通級指導教室「ことばの教室」に通う小学生への心理的援助に関する調査
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(2) 団をイメージした指導や学習で、自信をつけさせる ことが考えられるのではないだろうか。 これらのことから、「ことばの教室」では、一人ひ とりの子どもと向き合い、それぞれの二一ズに合わ せることを基本として心理的援助を行っていること が考えられる。そして、彼らの抱える問題や課題を 乗り越えていくためには、集団、または、小集団を 想定した援助方法が大きな役割を果たすのではない かと考える。. 心理的な援助方法の分類のまとめと考察 心理的な援助方法の分類を行った結果、指導と心 理的援功を区別した時、指導の刺こ心理的援助が含 まれていることが明らかとなった。ほとんどの援助 方法は指導であり、その目的が心理的援助と考えら れるため、指導の中に心理的援助が含まれているこ とになる。. 「ことばの教室」では、どんな指導場面(学習場面). においても、「児童の心の状態」を中心に考えた指導. が行われていることが明らかとなった。このような 関わりは、rことばの教室」に通う児童にとって最一も 基本的で重要な関わりであることを園田(2007)も述. べていた。そして、このr児童の心の状態」を中心 に考えた指導が、「ことばの教室」に通う子どもたち との信頼関係を作り上げるきっかけとなることが考 えられる。. 最後に、rことばの教室」が最終目標とするのは、 対象児が何の支援も必要とせずに学級に適応できる ことである。それまでの過程については、「小集団場 面を想定した指導」、「集団での指導」といった援助 方法が考えられた。この方法は、通級指導教室の「こ とばの教室」であるからこそできる、最終目標達成 への近道であることが考えられた。 インタビューの考察. rことばの教室」の教員4名に、インタビューを 行い、r対象児への指導」、r保護者との関わり」、r児. 童の集団への配慮」の全ての内容において、それぞ れの教員の経歴の違いから、対象児や保護者、学級 担任への関わり方や考え方が異なっていた。しかし ながら、子ども一人ひとりの状態をしっかり理解し ようとする関わりや、保護者に対しては、保護者の 視点に立って寄り添うといった関わり、集団全体で 対象児を捉え、支援しようとする姿勢など根本的な 部分でのそれぞれの考えは、一致していると考えら れた。. さらに、保護者の不安や悩みは多く、「ことばの教. 室」は、保護者からの相談をうけることから始まる ことが考えられた。. これらのことを踏まえると、rことばの教室」は、 通級している対象児だけに心理的援功がおこなわれ ているのではなく、保護者や学級担任に対しても、 センター的な役割として、心理的援助が行われてい. 総合考察と今後の課題 本研究では、「ことばの教室」を参与観察し、そこ から得られたエピソードを抽出した。さらに、エピ ソードから心理的な援助方法を抽出し、それらの分 類を行った。この結果から考えられたことは、 ①指導の中に心理的援助が含まれていること、②「こ とばの教室」では、どんな指導場面(学習場面)にお. いても、r児童の心の状態」を中心に考えた指導が行 われている、③r小集団場面を想定した指導」、r集 団での指導」といった援助方法は、通級指導教室の rことばの教室」であるからこそできる、最終目標 達成への近道であるといった内容であった。この考 察は、rことばの教室」の教員4名に行われたインタ ビューにより、①、②は、r対象児への指導」のイン タビュー内容から、裏付けることができた。しかし、. ③については、一部一致し、裏付けることができる 部分もあるが、新たな事実が明らかとなった。 具体的には、インタビュー内容からは、集団の中 で対象児一人だけを見た特別な配慮を行うのではな く、「集団の中にいる対象児」として配慮を考えてい くことが重要であるとされた。しかし、心理的援助 方法の分類でr小集団場面を想定した指導」と、r集 団での指導」といったカテゴリーを付けた時、筆者 が考えていたのは、対象児が集団に適応できるよう な指導を行うことのみをイメージしていた。もちろ ん、このことも必要とされるが、対象児が集団へ適 応していくためには、r集団の中にいる対象児」とし て心理的援助を行っていく必要があることも考えら れる。. さらに、二つ目のインタビュー内容「保護者との 関わり」から、rことばの教室」は、教育相談として 保護者への関わりが強く、心理的援助がおこなわれ ていることが明らかとなった。. これらのことから、rことばの教室」は対象児のみ に心理的援助が行われているのではなく、保護者や 学級担任に対しても、センター的な役割として中心 に立ち、心理的援助が行われていることが考えられ た。. 今回の研究を通して、今後2つのことが課題とし て考えられた。いずれも、心理的な援助方法の分類 から考えられることである。. 一つ目は、対象児の障害種が少し偏っていたため、 細かく分類することができなかった。障害翻リにさ らに細かく分類を行うことで、より具体的な心理的 援助の方法が明らかになったかもしれない。 二つ目は、心理的援助方法の分類で示した図は、. 対象児のみにいえることであり、保護者や通常学級 との関係が明らかとなっていない。今後、これらの ことについて検討していきたい。. ることが考えられた。. 主任指導教員 鳥越 隆士. 指導教員 鳥越隆士. 一209一.
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