学校教育における電磁気学指導の諸問題(III)
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(2) . 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (m). 倉 賀 野. 目. 志. 郎. 次. 序章 電磁気学教育を考えていくにあたって 第1節 電磁気学教育を考える4つの基本的 「柱」 第2節 電磁気学の教育内容を考えていくステップ 第1章 電磁気学の 「論理構造」 を考えていくにあたって 第1節. 「矛盾」 という視点からの 「論理構造」 の考察. 第2節 古典電磁気学がかかえている 「自己矛盾」 第3節 第1 1章. 「矛盾」 という視点からの 「論理構造」 の展開 古典電磁気学の 「論理構造」. 第1節 電磁気学の方程式 第2節. 「電磁場」 の 「表現形態」 のいくつかのパターン. 第m章 M.Fa radayにおける場の実在性の探求 第1節 Fa radayにおける 「電気の波」 概念 第2節 力線の実在性の探求と重力 〔以上, 前号まで〕. 「電磁気学の教育内容を考えていくステッ プ」 において, まず 「第1に, 古典電磁 気学の論理構造を, --〔場と物質〕という視点からみなおす必要がある」として, 古典電磁気学の 序章第2節. 「論理構造」 を 「矛盾」 という視点より分析することを試みた. (第1, 1 1章). そこ では 「第一」 に 「相互作用の時間的な過程や, 自己場の変動」 といっ た, いわゆるマックス ウェル方程式には陽に 「表現されていない物理的な過程が存在」 しており, 「第二に -- 場と物質. が外的に対立した段階では, 様々 な式を 〔運動方程式〕 と 〔場〕 の方程式とに大別し, その他の条 件式と区分する 必要がある」 こと等を述べた.. また 「ステッ プ」 の 「第2」 としてゞ 論理そのものの歴史性を考察するという立場より, とりわ 1 1章) け「場」に焦点をあてて M.Fa raday における「場」の概念の形成過程の分析を行なっ た. (第1. そこ では「Fa raday における場の概念の形成にとっ て, その場の実在性の確証として, 〔変動の伝 播〕 という動的な側面が存在していたことを 跡づける」 ことを試みた. マックスウェル方程式には. 陽には表現されていない 「時間的な過程」 が歴史的にも重要な意味をもっ ていたことが指摘しうる こと に な る。. 以上の分析に基づいた上で, 本稿 (第IV章) においては 「古典電磁気学の範囲内において教育内 容として提出すべき電磁気学的自然像が吟味」され, 「教育内容構成」の視点が設定さ れる. 全体と 1 45 ‐.
(3) . 倉賀野 志 郎. して学校教育における 「教育内容構成」 を問題としているので, 数式に基づく展開は極力, 避けて ) い る.1. 第I V章 第1節. 電磁気学の 「教育内容構成」 「教育内容構成」 を考えるにあた っての基本視点. 「現代科学の構造」 は 「現代科学のもっ とも一般的・基本的な概念や法則の体系として正確に射 影され教育内容の構造を形成する」 が, その 「教育内容の構造」 は 「現代科学」 のうちでも教授対 象における「客体」として教師において 「理論的に再構成・再叙述化された限り での科学」 であり,. また, その教育内容の「ひろがり」において「現代科学の構造のすべてをおおいつくしてはいない,」 この 「構造」 およ び 「ひろがり」 という点る こおいて 「教育内容」 は 「現代科学の構造を 〔すべての ) 子どもに理解可能な順序〕 という原理 で再構成」 したものとなっ ている.2 この 「順序」 の獲得は-拠に為し得る課題ではなく, その当の 「科学」 の諸概念の認識過程論的 吟味と相まっ て深化 していくもので, その際, 「子どもの認識過程」への無限接近の方法論的手続き として 「子どもの認識過程が一般の科学的認識過程と本質的に異なっ たものではない」 ということ を 「前提」 として 「仮設」 し, 「授業書」 という教材配列へと対象化, 教授・学習過程へと投入する ) こ と に よ っ て 再 吟 味・f修正 して いく.2. 電磁気学の 「教育内容」 としての構成も, 以上の手続きに従がっ て, まず 「もっ とも一般的な・ 基本的概念や法則」 の抽出を, その 「論理構造」 そのものの分析をも含めて行ない, その 「認識過 程論」 的な 「契機」 を論理構造と, その歴史において考察してきた. 「場」 の概念に基づく電磁気学. の教育内容としての構成の基本的視点も, この延長に基づいて行なう. このような教育内容の設定 の妥当性の可否は, 「授業書」に基づく授業実践によっ て検討されることになる. この意味において も本章で吟味される教育内容は, 最終的に 「教材配列」 (ここでは 「授業書」 ) へと対象化されなけ ればならない. (第V章) ○ 「教育内容構成」 を考えていくにあたっての二つの基本視点 ) 川勝博氏は,電磁気学教育にかかわらせて,「電磁気学の骨格と系統」を次のように整理している.3 (一部を改変しており, 本稿にかかわる部分のみを抜き出している.) (図1, 2). このような 「整理」 は, いわゆるマッ クスウェル方程式に忠実に依拠することによって出てくる ものである. マッ クスウェル方程式系の, このように 「整理」 した教育内容・教材を組むことも,. 現状の高校 での物理教育を考える時, はるかに積極的意味はもっている. しかし, このような 「整理」 はマッ クスウェル方程式系に 〔現象的〕 に依拠しており電磁気学教 育を考えていくためには, その 「論理構造」 そのものの吟味がまず必要である, と考える. 本稿 で は第1, 1 1章において電磁気学の「論理構造」そのものを「物質と場」という視点から考察し, マッ クスウェル方程式のしめす諸法則を 「運動方程式」 と 「場」 の方程式へと, 自己場との作用が, 外. 的に対象化された段階のものとして把握してきた. ① 「場と物質」 という視点から電磁気学を考えていくことは, 方程式の整理という構造面において. は, 電磁気学を相対論的視 点に基づいて把握する, ということを意味している. 相対論的形式は,. 電磁気学の本質をより正確に反映するが故に, 「場と物質」の関係がより鮮明にその形式のうちに対. 146.
(4) . 1 1 ) 1 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (. 質量をもった動きまわる粒. 恒 可. 動きまわるためのからっぽの空間. L電 磁 気i ( 1 )物質の電気的構造. ( I D電磁場の理論. 物質は◎◎の動きまわる荷電粒子の複合. 真空は電磁場と呼ばれる物理的性質をも. 体 である。. つ 空 間の統一 体 電. 磁. 場. (電気力線). 場. (磁力線). 静動によらず力を電 動く電荷にのみ力を 及ぼす源. 荷に及ぼす源. (この配分は観測系による) マ ッ クスウ ェ ルの法 則に 従っ て 生 成消 滅. ニ ュ ー トン の 法 則に 従う. 相 互転 化す る. 場が荷電粒子に及ぼす力は広義のローレン ツ力 に よ っ て あ ら わさ れる. 図1 電. 荷. つく る. 電. 力. 電. 荷. 電. 流. つ く・ --------電 磁波 る. フ く 電. 場. 流. つく る. 磁. 場. 力. 図2. 象化されるからである. (必然的に, ここでは古典電磁気学に限定しているが故に, 相対論的視点に 基づく, という 主張となるが, 現代物理学にま で拡大されるなら, より本質的な形式がそれにとっ. て変わられるべき であろう. ここではあくまでも 〔古典〕 に限定されている. 現代物理学では 「場 〉 ) と物質」 の問題は異なっ た様相 で発現している。4. この 「相対論的視 点」 は, それが古典電磁気学において 「一般的・基本的概念や法則」 にかかわっ ているため, 教育内容構成の 基本視点のひとつ であると考える. それに対して静電場・静磁場等で. 相対論化していない「マ ックスウェル方程式」に現象的に依拠すると, 「場が源をつくる」という「場」 の方程式や, 「電磁誘導」 の意味などがおおい隠されることになると考える.. ②また 「場と物質」 という視点からの電磁気学を考えていくことは, その 「場」 の実在性の認識に と っ て 「場 の 変動」 が ひ と つ の 契 機 と な り う る こ と, ま た, Faraday の Diary か ら は 歴 史 的 に も な. りえたことが示唆されていた。 「運動方程式」 と 「場」 の方程式は電磁場の本性のすべてを 「表現」 したものではなく 「自己媒 147.
(5) . 倉賀野. 志. 郎. 介性を捨象した段階で成立する」 , 外的に対象化さ れた方程式系である. 電磁気学教育を既存のマッ クスウェル方程式系を 「学ぶ」 ことではなく, 「場」 の実在性そのものの認識を科学的に (古典の範. 囲内において) 構成することを中心的課題として設定する時, 「場」 のマル ゴトとしての 「質」 を把. 握していくためには, その 「場」 の 「変動」 , 「伝播」 に着目する必要があると考える. 「場」 の静的な形態だけを, しかも電場, 磁場を実体化させた非相 対論的な形式において取り扱. うことは, それが 「場」 の実在性に対する認識の構成する契機に, それだけではなりえないことを 考えると, 二重の意味 での誤りを含んでいることになる. 以上の二つの基本視点を, 高橋利衛氏の 「マックスウェル方程式系に対する微分形式の理論によ )(図3) る整理」 も参考に してまとめると次のようになる.5 こ こ でW I も しく は d Woがマル ゴトとしての「電磁場」を意味している W1とW2 「運動方 . , 程式」 と 「場」 の方程式は, 自己場との作用が外的に対象化された段階のものとなる. 電磁誘導に d Wo かかわる d WI=d( )=0は 「電磁場」 の 「時空構造」 として恒等的に成立する式で, ここか ら 「古典物理」 の範囲内における 「磁荷」 の非存在も出てくる. ここからわかるように, いわゆる 「マッ クスウェル方程式」 は 「電荷・電流と電磁場の関係を規定しているだけであって, それらの 時間的発展を与える力学の式ではない」ことがわかる. 「それらの運動を決定するためには, 場が電. 荷・電流に及ぼす力の表式を定めその力の表式と運動方程式を用いなければならない.」 事実, 「場」 まで含めた 「エネルギー.運動量の保存則」 は 「マッ クスウェル方程式のみ でなく, 力学にかかわ. るローレンツ力と仕事概念(運動方程式から導かれた概念)を用いて定式化」される. (菅野礼司「物 理学の論理と方法」 上 大月書店 1983年 第3章電磁気学). 電磁ポテンシャルの存在 WO 電荷・電流分布の存在 W2. ローレンツ・ゲージの措定 d☆ Wo=○ 電磁場の定義 dWO=WI 電荷保存の原理 dw2=o. 時空構造の開示 , dwl=d( dWO )=o. W2をになう物質の運動状態の変化. マックスウェルの方程式系 d★WI=W2. 電磁場WIにおけるW2へのLo t r z力 e n. (「場」の方程式). 「運動方程式」 ( ) 「WI」 、「W2」概念の区分. . 「場と物質」 の矛盾の古典電磁気学上の現われ (「d」 :外微分、「☆」 :星印作用素). 図3. 第2節. 電磁気学の特殊相対論効果. 特殊相対論効果は日常の範囲内では, まったく姿を現わさず, 運動物体の速さが光速度に近づく. につれて問題になるように思われがち である. 事実, 力学にとっ ては相対論効果とはまさにそのよ l l方程式そのものが相対論を体現していると考 うなものである. しかし, 電磁気学の場合, Maxwe えることができ, 通常の速度の範囲内 でも相対論効果は現象してくる. 148.
(6) . 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (m). この意味で 「電磁場の相対論的な性質」 は 「相対論的な速度の世界での観測だけを意味するもの t ではなく,電荷の運動が電流に相当すること,Lo r en z力 が現われることなどはすべて電磁場の相対. 論的性質に基くものであり, そのことによっ てはじめて実験に現われている」 という視点 で考えな } け れ ば な ら な い.6. こ の Lorentz 力 に か か わ っ て, R.P,Feynmnan は 次 のよ う な 場 合 を あ げて いる。. t まず, 電流のそばを運動している電子があるとする. 当然, 下図のように Lo ren z力を受ける. これを電子と同じ速さ で動いているBからみるとどう なるのであろうか?静止電荷には電流は力を )(図4) 及ぼさないはずなので, 力はなくなるようにみえるのではないか, というのである.7. o メー); 一.-.A+-=. 吟 ーP一傭 -.. (a). . V (b). ″. #’. 電流の流れている電線と電荷qをもつ粒子の間の相互作用を二つの座標系から見 る (a)座標系Sでは電線が静止している (b)S では電荷が静止している 図4. 結論から言うと, 力は当然変化しない. さもないとこの方法 で 「絶対速度」 が測定できることと なる. とすれば静止している電荷に力を及ぼすべく電線が帯電するより仕方がなくなる. つまり電. 流の流れている電線をBからみると電線は帯電して みえる, ということになる. このような例によ ってしめされるように等速運動をする系を考えることによって電場・磁場は相 互に転化し, それによって電磁気現象に 「変化」 がないように 「マックスウェル方程式」 の形を不 t 変に保 つ Lo r en z変換は特殊相対論の結論をその内に含んでいる。. しかも, わずかな相対論効果でも現象してく る. 例えば 「電流」 で考えてみよう. 電流間相互作 用そのものが相対論効果とかかわっているのだが, 電線の中での電子の移動速度 (位相速度) が非. 常に小さいにもかかわらず, このような速さで相対論効果が現われるのは, 電荷間力が重力に比し 3 6倍程大きく それにさらにアボガドロ数程の電子の数がかけられているからである て1 0 , . このように考えると, 磁石の存在そのものが既に, 物質内部における電子の運動による相 対論効 果の発現である, とみていくこともできよう. このような現象が身近かになければ, 電気学・磁気 学の電磁気学への統一も, そもそも磁気学そのものも, またそれ故に, 相対性理論も人間の認識の 歴史のうちに登場するのには, 今以上の時間がかかったと言える であろう。 それに対して相対論的「力学」は, すぐには相対論化される必然性のないもの で, 「相対論的力学. からニュ ートン力学への移行はけっ して連続的な移行ではなく, 飛躍がある.」(菅野礼司. 前掲書) このように考えてくると, 電磁気現象は本質的に相対論と結びついており,「非相対論的な電磁気 学」 は理論的には 「電磁気学」 そのものからの抽象でしかない. 非相対論化すると, 磁場などが電 場とは異質な 「実体」 として現われることになる.. また 「電荷の運動が電流に相当」 し, 同じような効果を上げること自身が相対論とのかかわりを ) もっていることを江沢洋氏は次のような例 で説明している.8. それは磁場が変化する時, 電場が できるが, ではコンデンサーなどの電場を動かした時, 磁場を 149.
(7) . 倉賀野. 志. 郎. つくることはできるだろうか, というものである. (図5). 絶縁物質. 充電 した コ ン デン サー を動 か し て磁. いうことの直接的な確認として, この実験の学校教育にお け る 意 義 は 再 評 価 さ れ て よ い だろ う.. 針の れ をみます。 図5. また, このよう な視点から磁気力の本質を, 電場の相対論効果にあると設定する以上, 「磁荷」と いう磁気実体をもっ てくることは歴史的には意味があっ たとしても論理的には検討の余地があると いうことになる. 「電磁石」 は何故に 「磁石」 となるのか, といっ たことを考える時, 電場, 磁場を. 実体として質的なものとして独立させた上で相互の連関を考えるならば, 質的な両者の連関は 「与 件」 として 「質」 とは外的な条件として考えざるをえなくなる. それに対して, 「電磁場」 というひ えるならば 「磁場」 は, 電子の運動によって生ずる効果の電磁場部分とみていくこ とつの実体 で考. o ) と が でき る か ら であ る.l. 「磁石」 に関する教育内容・教材は多いが, 磁気力そのものの存在を 「前提」 とするものが多い. 「磁石」 そのものを科学的に分析するためには, その 「定在」 の必然性を説明しうるものでなけれ. ばならない. このことのためには電荷の運動という問題を考え ざるをえないのであり, それはまた 相対論的に電磁気学を考えていくことともつながっている.. 電子の回転運動, 磁気モーメントとのかかわりで磁場を考えていくことによって, その磁場の〔方 向〕 も回転運動を前提として, その回転の表示法としての右手系, 左手系の問題とつながっている. ことをしめすことも できる. このような視点からするならば 〔どう して磁石にN-Sがあり, 切り. 離すことができないのか〕 というようなことも回転軸の問題として簡単に答え得るものとなろう. E .Mach は電線のまわりの磁石の向きが電流を通じた場合, どう して一方のみを選択するのかとい 1 )回転面のどちらを う問題を提出したそうだが, これなども同じ論理で考えていくことができる.1 〔上〕 と呼んでも物理法則には変化がないように, この場合も電磁気学 (ただし古典の場合) にお いて, どちらをN・Sと定義しようが 「空間反転」 に対して対称 である. 空間の一方の向きだけを 取り上げる法則・定義はそれ故, 現象を説明するために 〔偶数回〕 (現実には0か2) 使うことにな. る. このようなものとしてN・Sの定義, 右手の法則, 左手の法則などをあげることができる. 先 述の電線のまわりの磁場の 〔向き〕 も, N・Sの定義に依存しているにすぎない. 電磁場を一体化. 「授業書」 ではN・Sは定義としてだけは導入し して考えるならば物理的には必要ないのである. ( てある.) このように考えると 「右手の法則」 などは, 定義に依存した上での 〔便利さ〕 を考えなけ れば,「知識」をもっ ていることによっ てかえって本質がわかりにくく なるというもののひとつの〔典 型〕 となろう. (物理的な 「量」 の表現ということを歴史的に考えるならば, 磁場という物理量はパ. リティ にかかわっ ているだけに興味深い. 空間の一方のみを選択せ ざるをえないとしてつくられた 物理諸量のショッ クは, 弱い相互作用における 「パリティ 非保存」 にあたるものであったろう.) この立場からすると, 電流間の相互作用, 電流と磁石との相互作用, 磁石間の相互作用を, すべ re て電場と運動電荷との相 互作用 で把握していくことが可能となる. 例えば磁場中での電子の Lo. t t ren z力 がうまく向心力となるように働き, 回転するとい n z力を受けての回転運動もちょう ど Lo うよりも, 磁石内部の電子の回転運動の反映として回転するとした方がより説得的であろう. 150.
(8) . 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (m). 平野雅官氏らは「高校物理の背後にある今日の電磁場の考え方(場の概念)を明らかにするため」 ,. 「電磁場について主に理論的な側面から論じ」 , そこでの中心点が「電磁場が相対論的な場として存 }しかし このような 「相対論的な場」 としての 「本 在していること」 であることを指摘している.6 ,. 質」 は, 電磁気学全体の構成を理論的視点に基づいて納得しうる論理展開とするが故に, 教育内容 構成における重要な柱のひとつでもあるわけである. 第3節. 「電磁誘導」 と 「電磁波」 の統一的把握. ○須藤喜久男氏の 「相互誘導は電子の加速度 運動に還元できるか」 という問題提起について 「電流とは 〔電子〕 の流れであり, 電流の強さ. は 電 子 の 〔速 度〕 に 比 例 す る か ら, 電 流の 変化 は. z , せ ,/. 電子の〔加速度〕に比例することになる.」「一方,. 加 速 度 運 動 す る 電 荷 は, 加 速 度 の 逆 向 き に 電 界 を. 1. 誘 起す る こ と が知 ら れて い る か ら,〔相 互 誘 導 は 電. 1. 子の加速度運動に還元される〕 ことが可能かに 思 わ れる.」 こ の 「可 能 性」 に つ い て 須 藤 喜 久男 氏 は. 考察を試みている。 このことが可能であるとすれ ば 「高校の物理教育における電磁誘導の取り扱い. ′ E ′. E1 i. a. に新しい方法を開拓することもできるようになる 2 ) だろう」 と も 述 べ て い る.1. 氏は 「相互インダクタンス」 における電流が電. 子の流れであるとして生じた誘導起電力と,「加速 度運 動 す る 電 荷 がつ く る 電 界」 に よ っ て 生 じる 誘. 図6. 2 〉(図6) 導起電力とが異なることを示した.1 加速度運動する電荷によっ て生じる「放射電界Eは誘導電界 E 1と静電界 E 2 と の ベ ク ト ル和 に なって」 おり, 「加速度運動している電荷によっ てつくられる電界では, 静電界にも 〔加速度〕 に依 存する項が含まれ」 , このためEが電子の運動方向と逆向き平行とならず, 結果が異なることを指摘 3 ) している. すなわち 「誘導起電力の計算には E I の み を 用 い れ ばよ い こ と」 に な る.1 須藤氏はこの上で「E 2の加速度依存部分が何故影響しないのか,. 重力理論との対応はどう. か -- については現時点ま でに明らかにできなかっ た」として課題として残している. ( 1 981年). 氏は,「ここで論じた問題は, 電磁誘導と電磁波発生の電子論的取り扱いの面 で重要な問題を含ん でいるのであるがその割には電磁気学の教科書でも明確に論じられてはいない」 ものであろうとも 2 ) 指 摘 して い る.1. 須藤氏の問題提起を受けて, 自分なりにこの問題を整理してみよう. 結論から言うならば, 相互誘導は電子の加速度運動に還元しうるのである. しかし, その効果は そのまま では発現していない. 十電荷を有する陽子の存在を媒介として電線電流の場合には発現す る の で あ る.. 須藤氏の論文では, 1電子の加速度運動によっ て生ずる, 加速度効果を加えた 「電場」 と, 相互 インダクタンスによっ て生ずる 「誘導電場」 とが比較され, 両者から導かれる 「発生電圧」 が異な 151.
(9) . 倉賀野 志 郎. ることがしめされている. 氏の分析 では, 電子そのものの 「静電界」 の分だけ異なっ ている 加速 . によっ て生ずる効果のみに基づく 「誘導電界」 は相互イン ダクタンスによっ て生ずる電圧と等しい 式を与えるのに, 静電界十誘導電界の, 加速度運動する電子全体 でつくり出す 「電圧」 は異なっ て い る, と いう わ け で あ る.. この問題に対する原則的な考え方は, 「相互誘導」といえども, 電荷を帯びた粒子の運動によっ て ひき起こされている以上, 両者に必らず連関がある, ということ である. では, 今の場合, 何故に 「静電界」 が現象してこないのであろうか? 「相互誘導」 をもう一度考えてみよう. 1電子の運動とは等価 ではない側面がそこには存在して. いる. 電流は電子の流れ であると同時に, 電線の場合, そこには十の電荷を有する陽子も存在して いるの である. つまり, 電子の加速度運動によっ て生ずる「すべての効果」が発現することがなかっ. たのは,十によっ て「静電界」の分が相殺され, それによ って1電子の運動の場合とは異なっていた からにほかならない. (須藤氏は, もう一点, 重力理論との対応について触れているが, 今までの考 察から類推するならば, 重力効果 を考えうる粒子流の加速度運動によって生ずるであろう 〔誘導重 力場〕 は, 引力に対する斥力となる相互作用が存在しないため, 電磁気学の場合とは異なっ た様相 4 ) をしめすことになろう.1 ) 須藤氏はこの問題を 「高校の物理教育における電磁誘導の取り扱いに 新しい方法を開拓」 するこ ともできる「可能性」を有するものとして提起している. 陽子の存在による相殺を考慮 するならば, 多くの電磁気現 象を電荷を帯びた粒子の運動から説明 できる, ということは 「電磁誘導」 に限らず. 一般的に言いうること である.. 事実, 陽子の存在を考慮せ ざるをえない電磁気現象は日常的に様々 な形態 で存在している いく . つか例をあげておこう.. 電線電流間の相互作用において, 同方向の電流の場合, 引力が働くことは周知のこと であろう . このことは電流による磁場 の発生と, その磁場中の電流への Lo t r en z力によっ て通常, 説明される. しかし,これも基をただせば荷電粒子の運動によっ て説明することができ,それぞれの電線の電子- 電子間, 陽子-陽子間の斥力, 電子-陽子間の引力が, 電子の運動によっ て後者の引力が相殺され ずに残ることによって生ずるもの である. この場合にも十電荷の陽子の存在を無視することはでき ない. (前述の電線が帯電す る Feymnan の例 も 陽 子 を 考 慮 し て い る.). 同様にして, 電流がかわる現象 (電流と磁石と の相互作用等) はすべて十電荷をもつ陽子の効果 を考えなければならない. また, 「磁場」という発現形態そのものが既に, 電子の運動効果の一部分のみが現われるものとし. て, 陽子の存在にかかわっ ているの である. 計算は省略するが, 1電子が運動している系からみた 場合 (下図ではZ方向に光速度の 0 .8倍で運動) , 電子のまわり の 「等ポテンシャ ル面」 は回転惰円 体となり,十の単位電荷があるとすれば図の 点線の方向に作用を受ける この「作用」を電荷方向に . 向かう Eによ って表現する時, 分力の△Fを考慮に入れざるをえなくなる 1電子の運動の場合 , . これはただ単に電荷間の相互 作用の Lor t en z変換によって説明しうるが, その運動電子が十電荷を. もつ陽子と系をつく っている時, △Fの補正だけが発現する可能性をも つ 「磁場」の存在, そして . , それを方程式のうちに 取りこん でいる, いわゆるマックスウェル方程式系は, 電子・陽子の共存系 5 1 6 1 ) ) 7 ) (図 7) を 前 提 と した も の であ る こ と が こ こ か ら も わ か る 1 .. 152.
(10) . 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (m). 図7. ○ 「電磁誘導」 と 「電磁波」 を, 電子の加速度運動によ って生ずる効果として統一的に展開す. る こ と。. 相互誘導も含めた 「電磁誘導」 を 〔原理的〕 に, 電子の加速度運動に還元 (ただし陽子の存在を 媒介として発現することが多いが) できる, とするならば, 「電磁誘導」 と 「電磁波」 は統一的に展. 開する可能性が拓かれると考える. 電磁誘導の法則は電磁気学教育にとっても中心的な位置を占めているが, 第1 「学校教育にお 1章( ける電磁気学指導の諸問題」 (1)) で分析してあるように, この法則は 「電磁場」 の定義式から出. てくる 「条件式」 にすぎない. もちろん, 物理的に 「条件式」 であることと, この法則の電磁気学 史における意味や, 応用部門での重要な役割とは質的に区分 して考えなければならない . この法則が 「条件式」 であるということは, そこに 「源が場を生み出す」 ということが含まれて おらず, 電磁場そのものの規定にかかわっ て必然的に生じている 「法則」 である, ということ であ る.. このことを 「電磁誘導」 が電子の加速度運動によっ て生ずる効果であることと合わせて考えるな らば, 「電磁誘導」 は 「電子の加速度運動」 によっ て 「電磁場」 の構造上の性質に基づいて引き起こ される効果であると考えていくことができよう. 電子の加速度運動によって生じた「電磁場の変動」 は, 「電磁場」 そのものの本性に基づいて, 他の場所で反作用の変動を生み出すということになる. 「フレミングの規則」 などは 「電磁誘導の法則を覚えやすいようにす- るための便法であるにすぎな. い」 のだが 「これに対してレンツの法則は電磁現象についての深い洞察が含まれている」 ことにな る. そこでは 「一種の 〔慣性〕 が電磁誘導現象にも存在すること」 が表わされているから である.. (菅野礼司 前掲書). 電磁誘導が場に生じた変動の 「電磁場の構造」 にかかわる法則 であるとするならば, 電磁波は場. の変動が, 場そのものが有している 「構造」 の現われである 「慣性」 に基づいて遠くま で伝播して いくこととかかわっ ている. 両者とも 「場の変動」 にかかわっており, 電荷の他との相互作用によ 153.
(11) . 倉賀野. 志. 郎. る加速度運動によっ て生ずる. 電荷の加速度運動により, 電荷のまわりにある場の一部が, 電荷か らはがされていき, その変動が場の 「慣性」 に基づいて伝播していく. 近い場所での場の単純な一. 回限り での変動の 場合, 他の場所で, 他の電荷に作用する効果を「電磁誘導」として, 場からの〔反 作用〕 として考察していくことができる. 変動が連続的に生じた場合には, 場の変動は遠くま で伝. わっていき 「電磁波」 となる. 前者が距離の2乗に反比例する減衰であるのに対して後者は距離に 反比例する(振動を考慮して) . 加速度運動によ って電磁誘導が生 じるが, これは局所的な系におけ る 「保存」 を考えているからで,・場の一部 (エネルギー・ 運動量の一部) は空間に拡散する電磁波. となってもどってこない. しかし, この両効果は, 電荷の加速度運動によ っ て生じる 「場の変動」 において現われるものとして統一して考えていくことができるのである.. 電場, 磁場を用いてマッ クスウェ ル方程式の 「表現」 において電磁波の説明として磁場の変動が 電場を生み, 電場の変動が磁場を生み, ということがよく使われる.確かに説明上ではマックスウェ り, 光速度で伝わる電磁波も出てくる. ル方程式に 基くものであ・. もし, この説明通りであるとするならば電場と磁場とは実に巧妙に できた実体である, というこ とになろう. しかし 「電磁波の伝わる過程」 を 「見た」 ものはいない, 方程式にしたがって現象す る法則に基づいて, 間接的に 「見て」 いるにすぎない. ここでは 「観測」 そのものが方程式に依存. しているのである. 他の 「表現」 を用いる時, その 「表現」 に基づく 「観測」 が可能となる. もち ろん物理的実体はひとつである. ここで何も操作主義的な主張を行なおう, というつもりではない. 「表現」に依存した「説明方法」 である可能性を指摘したいのである. この電磁波の伝わる 「場」 を「電磁場テンソル」として電場・ 磁場を一体化したものとして考えるならば, 電磁波は 「電磁場に生じた変動の波」 であるにすぎな い. その波の伝播を説明するのに 「巧妙」 な説明は要 らない. では, 電場が磁場を, 磁場が電場を, という説明は何を意味しようとしたものだっ たのだろうか? 「場」 の変動が遠くまで伝わっていくのに 「工夫」 がいるからにすぎない. このように考えると電 場.磁場を用いての電磁波の伝わり方の 「説明」 は事象を複雑にとらえることによって, 場のもつ. 本質を見失なう可能性を有しているのでは ないだろうか? では, 何故に 「場」 が 「物質」 と同じように 「慣性」 をもっ ているのであろうか?この問題には. いっていくことは 「慣性」 そのものの 「起源」 を解き明かしていくこととつながっている. この問 題は再び 「場と物質」 とのかかわりに踏みこま ざるをえないことをしめしている. 電磁波の発生・ P 伝播という単純な事実そのものが 「古典電磁気学」 の 「矛盾」 とかかわっ ているのである. (R. .. Feynmnan ). 第4節 「場」 の概念を中心とした授業書 「電磁気学」 の全体の構造 以上の第2および第3節の 「教育内容構成」 の二つの視点に基づき, 「場」 の概念を中心とした授. 業書 「電磁気学」 の全体の構造は次のようになっている.. 授業書 「電磁気学」 の全体の論理構成 ^ = V. 直接的な現象としての 「電磁場」 -- 日常的な 「電波」 への意識化. ^ 1 i ZM. ▲ 「場」 の 「変動」 と 「伝播」 による, その 「場」 の実在性の把握 --「場」 の 「質」 の直接的 把握. 3V 54. 「場」 を介しての相互作用 「場」 の電場としての現われと, 磁場としての現われ --「場」 の 「電磁場」 としての定式化.
(12) . . 1 ) 1 1 学校教育における電磁気学指導の諸問題 (. 4 5. 「電磁場」 の 「変動」 , 「伝播」 の 「電磁波」 としての理論的再構成 「重力波」 から 「重力場」 ヘ. 他の 「場」 への 適用. 「伝播」. 中心に構成されている. (図8). る, と い う の が 基 本 と な っ て い る. 「変動」を 連 続. 図8. 的に生じさせることによって 「電磁波」 へとつ な がっていく. この 「場」 におこる 「変動」 とその 「伝播」 による 「場」 の実在性への認 識を前提と. に静的な 「相互作用」 が扱われる. 第3 は, その「場」を相対論的な視 点に基づいて 「電磁場」 として構成し直し, その定式化をは かるところである. 「場」 は 「電場」 や 「磁場」 として現象するところから 「電磁場」 として再規定 して第2. さ れる.. 「場」 の 「変動」 は相 互作用によって, 運動学的に表現するならば電荷の 「加速度運動」 によっ て, 顕在化する. 「場」 の 「変動」 から導入するといっ ても, いきなり, それらを方程式として 扱か ということではない. そもそも,.そこには 「自己場」 がかかわっており完全に定式化すること はできない。 最初に問題とするのは, 「場」の「直接的質」 , 「場」のマルゴトとしての存在を「変動」 において考察する, ということである. その 「変動」 の理論的再構成 (実は完全にはできず, それ へと接近するのだが) に, 教育内容・教材の進展にともなって環帰する, ということになる. 通常 の電磁気学の構成では 「公理論的な叙述」 を除いて電磁波, 電磁誘導などは後半で展開さ れるが, 「場」 の 「質」 そのものを把握していくためには, それらの現象そのものから入る方が妥当である と考える. 変動による 「場」 の実在性の認識は 「場」 を媒介としての電流間 (磁石間) 相互作用に も無理なくつなげていくことができよう.. 155.
(13) . 倉賀野 志 郎. 〔注〕 1) ランダウ.リフシッツ 『場の古典論』 (東京図書)が一番参考となった.「微分形式」に関しては前原昭二 『線 形代数と特殊相対論』 (日本評論社) が参考となる. 2) 高村泰雄 「教授過程の基礎理論」 『講座 日本の教育6 教育の過程と方法』 新日本出版社 1 9 76年・拙稿 「教授学方法論についての覚え書き」 釧路論集 19 82年 第1 4号 P. 97~9 8 3) 愛知理科サークル編集 『電磁気集中討議の記録』 19 8 0年 川勝博 「電磁気の骨組と系統」 4) ゲージ変換に基づく 「ゲージ場」としての電磁場は「場」の異なった様相をしめしている. 内山龍雄 『物理学 はどこまで進んだか -- 相対論からゲージ論へ --』 岩波現代選書 1 98 3年 5) 高橋利衛 『図説基礎工学対話』 現代数学社 19 7 9年 P. 362 6) 平野雅宣・細川富生・本田二郎 「電磁場の相対論的性質」 -- 高校物理の背後にあるもの -- 北海道教育 大学紀要 第一部・教育科学編 第3 4巻第1号昭和5 8年9月 7) ファインマン他 『ファインマン物理学皿 電磁気学』 〔電磁場の相対性〕 岩波書店 1 4年 P.16 9 7 6~1 7 1 拙稿 「〔電磁気学〕 教育についての-考察 -- 特殊相対論的視点からの分析 --」 釧路論集 1 9 8 0年 第1 2 号. P. 63. 8) 江沢洋・板倉聖宣 『物理学入門』 国土社 1 96 7年 P. 22 0 9) 堀健夫・大野陽朗 『物理学総論』 下 学術図書出版 195 9年 P. 82 l lは電磁気現象を 「力学現象とは質的に異なる一つの運動形態としてとらえ」 ており 電 1 0 ) Fa radayと Maxwe , 場・磁場も異質なものの実体の連関を問う, という形で問題意識を深めている. この点からするならば歴史的に は磁場を電場と異質な実体として把握することの方法論的意味が存在している. 広重徹 他「電磁場理論の成 立」( 2 )「科学史研究」 No 9 55年 P. 1 8 . 35 岩波書店 1 . 板倉聖宜 「物理学と矛盾論」 「電磁場理論におけ る電気と磁気の矛盾」 『科学の形成と論理』 所収 季節社 19 73年 P. 84~91 11 ) エルンスト・マッハ 『マッハ力学』 (第1章 講談社 1 9 3年・M.ガー ドナー 『自然界における左と右』 7 〔マッハのショック〕 紀伊国屋書店 1 97 4年 ) 須藤喜久男 「相互誘導は電子の加速度運動に還元 できるか」 北海道札幌旭丘高等学校 研究紀要 No 12 . 21 1981年. 13 ) 一電子の任意の運動状態においてつくり出される 「電磁幅射」 について 『ファインマン物理学1 1 光, 熱, 波 動』 第3章電磁幅射 (岩波書店) にわかりやすい説明が出ている. ) アーサー・クラインは 「質量がわれわれに対して相対的に一様な運動をしているとき」 14 , 「電荷の作る電場に関 連した 〔磁場〕 を作り出す」 のと 「類似した何かが発生する」 として 「重力的な磁場に相当するものが作り出さ れる」としている. それに対して「〔条件的な〕場」という名前をつける提案があることも紹介している. アーサー・ クライン 『新しい重力理論』(竹内均訳) 講談社 197 4~1 5 3年 P. 15 5 ) 平川浩正 『電気力学』 培風館 1 15 9 73年 P. 1 7 16 ) マ ッ クス ・ ボルン. 『アイ ン シ ュ タイ ン の相 対 性 原 理』講 談社. 1 ) 前掲 「〔電磁気学〕 教育についての一考察」 P. 72 7. 1973 年. P. 206. (本 学 講 師・釧 路分 校). 156.
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