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化学変化とイオン

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Academic year: 2021

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第3学年〇組 理科学習指導案

1 単元名 「単元4 化学変化とイオン」 2章 化学変化と電池 2 指導観 ○教材観 本単元で扱う化学電池は私たちの生活とも密接に関係しており、将来的にもますます利用されていく 技術のひとつである。日常生活において電池と関わらない日はないと言っても過言ではない。しかし私 たちは、電池がどのような仕組みになっているのか、どのような構造であるかを理解せぬまま、電気エ ネルギーが取り出せるという現象面だけ捉えていることが多い。本単元は、電解質水溶液と2種類の異 なる金属板を用いたボルタ電池の実験を通して、物質が持つ化学エネルギーが電気エネルギーに変換さ れる電池の仕組みを、イオンや電子モデルを用いて説明することができるようになることをねらいとし ている。学習内容としては、化学電池(ボルタ電池)、電極で起こる化学変化、電極付近での電子の授受、 一次電池・二次電池・燃料電池といったいろいろな電池、などがある。本単元では電池の仕組みを調べ る実験を通して、電流が取り出せるという目には見えない現象を、電極付近での化学変化に関わるイオ ンや電子という粒子の視点から関連づけて考えさせることで、自然の事物・現象について科学的な見方・ 考え方を働かせて理解を深め、思考力・判断力・表現力を身につけることができる。 また、限りある資源を有効に活用していくことが求められる持続可能な社会づくりの担い手となる子 供たちに、化学エネルギーから電気エネルギーを変換する電池の基本的な概念を理解させ、燃料電池な どの次世代につながる化学電池についての学習を行うことは、大変意義深いものであると考える。 ○生徒観 本学級の生徒は明るく元気な生徒が多く、理科の学習にも意欲的に取り組めている。特に実験・観察 にはとても意欲的に取り組めており、事前アンケートの「実験観察に意欲的に参加している」の4段階で の平均値は〇と非常に高かった。しかし事前アンケートの「自分の考えをつくったり、考えを発表したり することはできていますか」という質問の平均値は〇と低く、その主な理由は以下の通りである。 ・考えを文章にすることが苦手 ・どのように書けばよいかわからない ・自分の考えに自信がない 実験・観察には意欲的に参加できているものの、実験結果を分析したり考察したりして事象を一般化 することが苦手と感じている生徒が多いことが分かる。 また、事前アンケートの「電池について知っていることを書いてください」「電池について知りたいこと や不思議に思うことは何ですか」の主な内容は以下の通りである。 ・色々な大きさや種類がある ・+極と-極がある ・身近な物に使われる ・使える量が決まっている ・電池の中には何が入っているのか ・どのような仕組みなのか ・種類によって何が違うのか ・なぜ電気がながれるしくみを知りたい ・電池はどうやって作られているのか不思議に思う このように、日常生活で様々な場面で電池が使われていることや、電池にはたくさんの種類があるこ とを知っており、その詳しい仕組みやつくりについて興味を持っている生徒が多かった。 ○指導観 本単元の指導にあたっては、まず、見通しを持って学習に取り組めるように、備長炭電池の化学変化 を考える活動を通して、既習事項の「イオン」と「電池」との関連を見出させ「単元を貫く目標」を設 定する。次に、化学電池の構造を理解させるために、複数の金属板を用いた化学電池(ボルタ電池)の実 験を行う。現在の化学電池の原型であるボルタ電池の実験を通して、電池の基本的なつくりを探究し、 化学変化が起きていることも理解させる。その後、化学電池の仕組みを明らかにするため、ボルタ電池 における金属板の化学反応から、電流を電子の流れで考え、説明させる活動を行う。電池に関わる現象 を、イオンという粒子の視点から捉えられるよう、イオン・電子モデルを用いた「自分の考えをつくる 活動」を確保し、その後「考えを高め合う活動」を通して自分の考えを付加修正し理解を深めさせる。 そして、電池の極性は、用いた金属板の組み合わせによって変わることを理解させるため、イオン化傾 向をもとに、金属板の変化をイオン式で表して考える活動を行う。最後は、身の回の様々な電池につい ての特徴を学び、電池という事物・現象を日常生活と密接に関係しているものとして捉えさせる。

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3 単元目標 (1) 電池の条件を明らかにする実験に興味を示し、化学変化に着目して電池の構造と仕組みを進んで調 べるとともに、電池を日常生活とのかかわりで見ようとする。 (自然事象への関心・意欲・態度) (2) 実験の結果から、金属がイオンに変化する際の電子の授受が電流の流れを生み出しているという電 池の仕組みを、自らの考えを導いたりまとめたりして、表現している。 (科学的な思考・表現) (3) 化学電池の実験を安全に正しく行い、適切な結果の記録やわかりやすい整理ができる。 (観察・実験の技能) (4) 2種類の金属と電解質水溶液の組み合わせで出来る電池の仕組みを理解し、電極付近での変化を通 して、電流が発生する仕組みを説明できる。 (自然事象についての知識・理解) 4 単元指導計画(計6時間) 次 (時間) 学習活動 ・内容 ○指導のねらい【習得・活用】 ※学習評価(評価の観点) 一次 (1時間) 1 備長炭電池の化学変化を考える。 ・アルミホイルが溶ける現象をイオンの 視点で捉える。 2 単元を貫く目標を設定する。 ・電池の構造や仕組みと、前単元の「イ オン」の関連を見出す。 ・事前アンケートから、電池に関する疑 問を取り上げる。 ○金属が溶ける現象は、金属が陽イオンになる反応 であることを理解できるようにする。 【習得】 ○見通しを持って本単元の学習に向かうことができ るようにする。【探究】 ※化学変化と電池に関する事物・現象に関心を持ち 進んで調べようとしている。 (関・意・態) 二次 (4時間) 本時 3/4 3 電流が取り出せる条件を調べる。 ・複数の金属板を用いた化学電池(ボル タ電池)の実験を行い、銅板同士や亜 鉛板同士では電流が取り出せないこ とに気づく。 ○ボルタ電池では、電流を取り出すために電解質水 溶液と 2 種類の金属が必要であることを理解でき るようにする。 【探求】 ※実験を安全に正しく行うことが出来ている。(技) ※電流が取り出せる条件について自らの考えを導い たりまとめたりして表現している。 (思・表) 4 ボルタ電池の化学変化を考える。 ・銅板付近で発生している気体の性質 や、亜鉛板の表面の様子を調べる。 ・亜鉛板と銅板の極を調べる。 ○ボルタ電池では-極の亜鉛板が溶け出し、+極の 銅板では水素が発生する化学変化が起きているこ とを理解できるようにする。 【習得】 5 ボルタ電池の仕組みを考え説明する。 ・金属板の化学変化をイオン式やイオ ン・電子モデルで表し、電子の流れに 着目して考える。 自分の考えを作つくる活動 考えを高め合う活動 ○電池の仕組みは、化学変化による電子の流れであ ることを理解できるようにする。 【活用】 ・イオン・電子モデルを用いて考えさせる。 ・考えを作る活動、高め合う活動を行う。 ※電池の仕組みを、金属板での化学変化と電子の 流れに着目して表現している。 (思・表) 6 電池の+極、-極になる金属を考える。 ・イオン化傾向をもとに、+極、-極に なる金属での変化をイオン式で表す。 ○化学電池の極性は、用いた金属の組み合わせによ って変わることを理解できるようにする。【習得】 三次 (1時間) 7 身の回りにあるいろいろな電池の仕組 みについて考える。 ・一次電池・二次電池の特徴を知る。 ・燃料電池の仕組みを知る。 ○電池と日常生活との関わりをついて考えを深める ことができるようにする。 【活用】 ※身の回りにある様々な電池について進んで調べよ うとしている。 (意・関・態) 単元を貫く目標: 電池の構造や仕組みを明らかにしよう。

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5 本時 令和2年〇月〇日 第〇校時 第〇理科室 (1) 本時の指導観 本時は、ボルタ電池で電流が流れる仕組みを理解するために、金属板での化学変化と電子の流れに着 目し、イオン式やイオン・電子モデルを用いて表現して自分の考えをつくる活動を行う。電流が流れる という現象を、イオンや電子という粒子の視点から捉え、電流を化学変化や電子と関連づけて考えさせ る。また、考えを高め合う活動を通して、電流が流れる仕組みについての自らの考えを深めさせる。 (2) 本時の主眼 ○ ボルタ電池は、亜鉛板の電子を放出する化学変化と銅板の電子をうけとる化学変化によって、 電子が流れることで電流が取り出せるという仕組みを理解できるようにする。 ○ 亜鉛板・銅板で起きている化学変化を、イオン式やイオン・電子モデルなどを用いて表現すること ができるようにする。 6 準備 演示用ボルタ電池、電子オルゴール、ワークシート、イオン・電子モデル ホワイトボード、プロジェクター、スクリーン、カメラ 7 授業仮説 ボルタ電池で電流が流れる仕組みを考えることにおいて、「金属板の化学変化」と「電子」に着目し、イオ ン・電子モデルを用いて「自分の考えを作る活動」を行い、班や学級で「考えを高め合う活動」を行えば、 それぞれの金属板で起きているイオンの変化に関わる電子の授受が、電流を生み出していることを理解す ることができるであろう。 8 展開(本時4/6) 段 階 学習活動 ○内容 ・期待する生徒の反応 ・指導上の留意点 ※評価(観点) 形 態 配 時 つ か む ・ 見 通 す 1.前時まで内容を想起し、本時のめあてを設定 する。 ○ボルタ電池のつくりや、電流を取り出してい るときの金属板の様子を全体で確認する。 【前時までの既習内容】 ・ボルタ電池は亜鉛板(Zn)と銅板(Cu)と塩 酸(HCl)でできている。 ・電流を取り出しているとき金属板付近では化 学変化が起きている。 ・亜鉛板は溶け出し、銅板では水素が発生して いる。 ・金属が溶けるのは、イオンになる変化である。 ・亜鉛板が-極、銅板が+極となっている。 【2年次の既習内容】 ・電流の正体は、電子が-極から+極へ向かう 流れである。 ・見通しをもって本時の学習に取り組め るように、既習内容と、単元を貫く目 標を確認する。 ・前時の内容を思い出させるため、演示 用のボルタ電池でオルゴールを流し、 電流を取り出す様子を確認させる。 ・金属板の化学変化に着目させるため、 電流を取り出しているときの亜鉛板、 銅板の様子をスライドに映し出す。 ・電子の流れに着目させるため、電流の 正体は電子の流れであることを確認す る。 一 斉 10 分 めあて:ボルタ電池の仕組みを、「金属板の化学変化」と「電子」に着目して考え、わかり やすく説明しよう。 実験の図

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考 え る 高 め る 2.電池の仕組みを考える。 ★自分の考えをつくる活動 ○金属板付近での化学変化を考える。 ・亜鉛が亜鉛イオンになり電子を放出する反応 が起きている。 ・Zn→Zn2++○-○- ・水溶液中の水素イオンが、電子を受け取り水 素原子になり、2つ合わさって水素が発生し ている。 ・2H++○→H 2 ○電池の仕組みを電子に着目して考える。 ・亜鉛板で放出された電子が導線を通り銅版へ 移動し、水素イオンに渡される反応が起こる ので、亜鉛板から銅板へ向かって電子が流れ ている。これが電流の正体である。 ★考えを高め合う活動 ○それぞれの「自分の考え」を班で交流する。 ○班でボルタ電池の仕組みをまとめる。 ・電池は、『-極で起こる電子を放出する反応 と、+極で起こる電子を受け取る反応によっ て、-極から+極へ電子の流れる』という仕 組みで電流と取り出している。 3.電池の仕組みを発表する。 ○班の意見を全体で交流する。 ・化学変化を考察できるようにするため、 亜鉛板の様子と銅板の様子を全体で確 認する。 ・化学変化を考えられるように、電池に 関わる物質(Zn、Cu、HCl、H2) やイオン(H+、Cl)に着目させる。 ・それぞれの金属板での化学変化をイオ ンという実体的な視点で捉えられるよ うに、イオン・電子モデルと見える化 シートを各自に配布する。 ・ホワイトボード・ペン・イオン・電子 モデルを各班に配布する。 ・互いに考えを高め合えるよう、イオン・ 電子モデルを使いながら、他の人の考 えや表現と比較しながら交流させる。 ・相手にとってわかりやすい説明となる よう、ホワイトボード上でイオン・電 子モデルを動かしながら説明させる。 ・学級全体で考えを高め合えるように、 班での意見を全体で説明する。 個 人 班 班 ↓ 全 体 10 分 15 分 5 分 ま と め る ・ ふ り 返 る 4.本時の学習をまとめる ○電池の仕組みについての考えを付加修正し、本 時の学習を各自でまとめる。 5.振り返りを行う。 ○本時の学習を通して新たに分かったことや高ま った考えについて記入する。 ○新たに生まれた疑問を記入する。 ・なぜCuは溶けずにZnが溶けるのか。 ・2で作った自分の考えと比較しながら、 高まった考えをワークシートに記入さ せる。 ※化学変化をイオン式やイオン・電子モ デルを用いて表現している。 (思・表) ※電池の仕組みを、化学変化に着目し電 子の流れとして表現している。(思・表) ・一時間の学習を振り返り、次の学習へ つなげ るこ とがで きる ように するた め、自分の考えがどのように変わった か、高まったかを書かせる。 個 人 10 分 まとめ:ボルタ電池は、亜鉛板の電子を放出 する化学変化と銅板の電子をうけと る化学変化によって、電子が流れる ことで電流が取り出せるという仕組 みである。

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