• 検索結果がありません。

特集「社会を元気にするICT」の編集にあたって

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "特集「社会を元気にするICT」の編集にあたって"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会論文誌. Vol.53 No.7 1663–1664 (July 2012). 特集「社会を元気にする ICT」の編集にあたって 白鳥 則郎1,2,a). 野田 五十樹3,b). 東日本大震災は,日本社会の力を試される場となってい. えるセンサーネットワークは,セキュリティや移動体通信. る.この震災は単に地震や津波による直接的被害や想定外. の技術とからみ,安心して生活できる社会のために広く必. への備えだけでなく,高齢化社会やエネルギー問題,高度. 要とされる技術になっていくと期待できる.また,医療・. 化したサプライチェーンの脆弱性など,いずれ日本が直面. 介護をコミュニティの機能と捕らえる視点も重要であり,. するであろうと考えられてきた問題を前倒して突きつける. そのようなコミュニティを支えるインタフェースやネット. ことになった.これらの問題は何か 1 つのブレークスルー. ワーキングの手法は,今後必要性が高まってくるだろう.. で解決するようなものではなく,社会システムの変革と広. 原発事故に端を発するエネルギー問題や,サプライチェー. 範囲にわたる技術革新を必要とするものであろう.. ンおよび経済情勢の影響を強く受けた産業構造の問題に. 本特集は,このような状況に ICT の分野で応えることを. ついても,それを解決できるかどうかは今後の日本社会の. めざして企画された.社会的問題(困難)はそれを解決す. 行方を決める試金石でもある.エネルギー消費の最適化は. るための技術革新の推進力でもある.また,その技術革新. ICT の活躍の場であり,また,空間情報やモバイル機器を. は新たな産業や文化を産み出すもとになる.情報機器が生. はじめとする ICT は,新しい産業の芽を提供する基盤と. 活の隅々にまで普及した現在,ICT は,社会の広範囲にわ. なる.. たる革新を必要とする問題に,解決策を提供する基盤とな るはずである.. 今回の特集には 44 本の論文の投稿があった. 「社会を元 気にする」という幅広いテーマであったこともあり,寄せ. 日本が現在直面している問題はいずれも根深い.まず災. られた論文の分野は多岐にわたり,編集委員会でもさまざ. 害対策であるが,災害列島といわれ各大都市が災害等の危. まな面から議論が行われることになった.査読の結果,採. 険度で世界の上位に名を連ねている我が国では,災害に対. 録となった 18 本の論文は,いずれも上記にあげた社会的問. する備えを継続的に整えていかなければならない.この備. 題に挑戦する,質の高い野心的な取り組みとなった.もち. えは,住民の生命・財産を守ることに加え,安心して投資. ろん,最初に述べているように,日本社会が直面している. していける地域としての地位を確立して産業振興を助ける. 問題は,単独の技術革新で氷解するような問題ではない.. 意味でも,重要である.災害対策のための ICT の利用は,. しかし,本特集に寄せられた研究成果のような積み上げな. 1995 年の阪神・淡路大震災からその重要性が認識され,当. くして,次世代の社会を作っていくことはできないだろう.. 時に比べると格段に進んだ面もあるが,以前として活用が. 最後に,本特集を出版するうえで,多岐にわたる投稿論. 進まず,効果的な減災に貢献できなかった点も多い.. 文の査読プロセスを円滑に進めていただいた岡本昌之幹事. 震災はまた,少子高齢化社会や医療・介護の問題を顕在. をはじめとする編集委員の皆様,および忙しい中丁寧に査. 化させる契機となった.労働力が減少する中,労働集約型. 読いただいた査読者の方々,ならびに支援いただいた学会. のサービスである医療や介護は,ICT によるサポートや効. 担当者の方々に感謝の意を表します.. 率化や期待されている分野である.特に見守りやそれを支 1. 2. 3. a) b). 早稲田大学大学院国際情報通信研究科 Graduate School of Global Information and Telecommunication Studies, WASEDA University, Shinjuku, Tokyo 169– 0051, Japan 東北大学電気通信研究所 Research Institute of Electrical Communication, Tohoku University, Sendai, Miyagi 980–8577, Japan 産業技術総合研究所サービス工学研究センター Center for Service Research, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Tsukuba, Ibaraki 305– 8568, Japan [email protected] [email protected]. c 2012 Information Processing Society of Japan . 「社会を元気にする ICT」特集号編集委員会. • 編集長 白鳥則郎(早稲田大学/東北大学) ,野田五十樹(産業 技術総合研究所). • 幹事 岡本昌之(東芝) ,長谷川輝之(KDDI 研究所) ,笹嶋 宗彦(大阪大学) ,齋藤孝道(明治大学). 1663.

(2) 情報処理学会論文誌. Vol.53 No.7 1663–1664 (July 2012). • 編集委員(五十音順) 明石 修(日本電信電話) ,伊藤貴之(お茶の水女子大 学) ,伊藤暢浩(愛知工業大学) ,齋藤 豪(東京工業大 学) ,佐々木良一(東京電機大学) ,重野 寛(慶應義塾 大学) ,高岡詠子(上智大学) ,高橋正和(日本マイクロ ソフト) ,高橋友一(名城大学) ,塚田晃司(和歌山大 学) ,鳥海不二夫(東京大学) ,羽下哲司(三菱電機) , 畑山満則(京都大学),服部宏充(京都大学),原田 要之助(情報セキュリティ大学院大学) ,坂東宏和(ポ トス) ,帆足啓一郎(KDDI 研究所) ,松浦幹太(東京 大学) ,水口 充(京都産業大学) ,山井成良(岡山大 学) ,山内利宏(岡山大学) ,山口弘純(大阪大学) ,山下 倫央(産業技術総合研究所) ,由井薗隆也(北陸先端科 学技術大学院大学),吉高淳夫(北陸先端科学技術大 学院大学). c 2012 Information Processing Society of Japan . 1664.

(3)

参照

関連したドキュメント

インタビュー調査は、 2017 年 11 月にクラウドファンディング・サイト「 A-port 」を

その後、Y は、Y の取締役及び Y の従業員 (以下「Y側勧誘者」という。) を通 して、Y の一部の株主

早稲田大学 日本語教 育研究... 早稲田大学

2012 年 1 月 30 日(月 )、早稲田大 学所沢キャ ンパスにて 、早稲田大 学大学院ス ポーツ科学 研 究科 のグローバ ル COE プロ グラム博 士後期課程 修了予定者

る。また、本件は商務部が直接に国有企業に関する経営者集中行為を規制した例でもある

め当局に提出して、有税扱いで 償却する。以下、「改正前決算経理基準」という。なお、

主任審査委員 早稲田大学文学学術院 教授 博士(文学)早稲田大学  中島 国彦 審査委員   早稲田大学文学学術院 教授 

①示兇器脅迫行為 (暴力1) と刃物の携帯 (銃刀22) とは併合罪の関係にある ので、 店内でのナイフ携帯> が