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後拾遺集一一六二番和泉式部詠歌の本文異同と受容

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Academic year: 2021

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はじめに

後拾遺集一

後拾遺集――六二番(新編国歌大観番号、 旧国歌大観番 号では一―六四番)和泉式部詠歌 は、 貴船明神の返歌とと もに、 人口に謄炎するものである。 ひとまず、 近世以来の 流布本であ る正保版二十一代集本によって掲出すると次の ごとくである。 男にわすられて侍けるころ貴布祢にまいりてみた らし河に蛍のとひ侍けるをみてよめる いつみしきふ にけイ 物思へはさはのほたるもわか身よりあくかれ出る玉か とそみる 御返し おく山にたきりて落る滝つ瀬の玉ちるはかりものな思 ひそ この歌はきふねの明神の御返しなり 男の声にて 和泉式部か耳に聞えけるとなんいひったへたる この和泉式部詠は、 和泉式部集のいわゆる「正集」「続集」 には見えず、 勅撰集所収歌を主体として編纂された「{辰翰 本」「松井本」(いずれも私歌集 大成本による)に、 [痰翰本和泉式部集〕 おとこにわすられて侍ける比、 きふねにまいりて 御たらし河に ほたるのとひ侍しを見て ものおもへはさはのほたるもわか身より あくかれい つる玉かとそ見る 御返事 おく山にきたりておつるたきつ瀬に なおもいそ

六―一番和泉式部詠歌の本文異同と受容

至ちるはかり物

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