兵庫教育大学 研究紀要 第48巻 2016年 2 月 pp,107 119
不
登校児童生徒支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ
教員の資質能力の向上についての考察 ( 2 )
た
A Study on the Improvement of Teachers' Competencies for Teacher Education
Students through a Volunteer Event for Children Absent from School (2)
横
山
香*
赤 松 幸 子**
村 上 明 生* *
YOKOYAM A Kaori AK
_AM ATSU Sachiko MUR
_AKAMI Akio
森 田 啓 之* **
MORITA Hiroyuki
兵庫教育大学教職 キ ャ リ ア開発 セ ン タ ー ・ ボ ラ ンテ ィ ア活動支援部門で お こ な っ て い る 不登校児 童生従支援 ボ ラ ンテ ィ ア行事 「子 ども フ ェ ス タ」 を通 じ て向上す る教員 の資質能力 につい ての調査 を、 平成26年度に引 き 続 き お こ な っ た。 こ の イ ベ ン ト は適応指導教室 や フ リ ース ク ールに通 う 不登校の子 ど も た ち を大学に招待 し 、 遊 びや運動 な ど を通 じ て学生 と 子 ど も た ち と の交流 を図 る も ので あ る。 1 日 のイ ベ ン ト で はあ るが、 ボラ ンテ ィ アの学生 た ち は約 3 ヵ 月間、 企画運営 や準 備 に かか わ っ て い る。 こ のイ ベ ン ト を通 じ て どの よ う な教員 の資質 能力 が向上 し た か を知 る た め に 、 イ ベ ン ト 前後 に質 間 紙に よ る ア ンケ ー ト 調査 と 、 参加学生 4 名に対す る個別イ ン タ ビュ ーを実施 し た。 教員 の資質能力の項目は、 兵庫教育大 学の策定す る 「教員養成 ス タ ン ダー ド」 のう ちイ ベ ン ト に関連す る23項目 を用い た。 イ ベ ン ト 前後で の得点差 を分析 し た 結果、 項日 3 「集団 で の活動 に おい て、 リ ー ダー シ ッ プ を発揮す る こ と がで き る」 にお い て有意 な傾向が認め ら れた以外 は、 どの項目 に お い て も 有意差 は認 め ら れな か っ た。 し か し イ ン タ ビ ュ ーで は、 リ ー ダ ー シ ッ プ、 不登校の子 ど も へ の対 応、 子 ど も た ち の関係性 な どに対 す る さ ま ざ ま な気 づ き や学 びが見 ら れ た。 有意差 が出 な か っ た ひ と つ の要因 と し て 、 今 回の参加者は低年次生が多 く 、 自 ら の経験 を教員 の資質能力 と し て言語化 ・ 分節化で き てい ない こ と が考え ら れる。 こ の ため 「教員養成 ス タ ン ダー ド」 を尸度 と し て用い た調査方法そ れ自体 を、 今後改善 し てい く 必要があ る。 一方、 今年度は 学生向け に不登校間題の研修 を事前に開催 し たが、 こ の会への参加の有無 と 「不登校の間題につい て知 る こ と がで き た」 と い う 達成感 と は比較的強い正の相関が見 ら れた。 キ ーワ ー ド : ボラ ンテ ィ ア活動 教員 養成 ス タ ン ダー ド 教員 の資質能力 不登校児童生従支援 自己 評価Key words : volunteering activities, teacher training standards, teachers' competencies, support for children absent from school sel f-assessment
1 . は じ めに
1.1 本研究の背景 兵庫 教育大学教職 キ ャ リ ア開発 セ ン タ ー ・ ボ ラ ン テ ィ ア活動支援部門では、 年 に一度不登校児童生徒 を大学に 呼 び、 学生 と 子 ど も た ち と の交 流 を お こ な う イ ベ ン ト 「 子 ど も フ ェ ス タ」 を開 催 し て い る 。 こ のイ ベ ン ト は、 平成17年度に文部科学省現代的教育ニ ーズ取組支援 プロ グラ ム (現代 GP) で採択 さ れた プロ ジ ェ ク ト 「学生参 加 に よ る 不 登 校 支 援 ネ ッ ト ワ ー ク 事 業」 (Network Association for Non-Attendance Children Support、 通 称 「 NANA つ く す」 ) の ひ と つ と し て実施 さ れて き たが、 「NANA つ く す」 事業の終了後は、 教職キ ャ リ ア開発 セ ン タ ー ・ ボラ ン テ ィ ア活動支援部門が事業 を引 き 継い で い る。 こ のイ ベ ン ト は、 学生 た ち が不登校児童生徒 に ふ れ合 う 貴重 な機会 と な っ てお り 、 ま た適応指導教室や フ リ ース ク ールな ど、 行 政 と 民間 の組織が大学 を通 じ て交 流す る点 に も 特色があ る。 こ のイ ベ ン ト 前後で、 教貝 を 日指す学生た ちの教貝 の資質能力 に対 す る 自己 評価がい く つかの項目 におい て変容す る こ と 、 そ し て こ のよ う な イ ベ ン ト を 主催 す る大 学側 の ア カ ウ ン タ ビ リ テ イ と し て の検証の必要性 を、 著者 ら は別稿 に て示唆 し た (横山他 2015) 。 こ の よ う な間題意識 を も と に、 今年度の 「子 ど も フ ェ ス タ」 に参加 し た学生 た ち に対 し て も 、 教員 の資 質能力 の変容につい て、 同様の ア ンケ ー ト 調査 をお こ な っ た。 さ ら に今年度は、 参加学生 4 名への個別イ ンタ ビュ ー を実施 し た。 こ れ ら の調査 を も と に、 学生の不登校支援 ボ ラ ン テ ィ ア活動 と 教員 の資質 能力 と の関連 に つい て本 稿 で は考察 す る 。 な お、 教員 の資質 能力 に つい て は、 「兵庫教育大学教員養成ス タ ン ダー ド」 (以下教員養成ス タ ン ダー ド ) 50項目のう ち、 イ ベ ン ト に関連す る23項目 を尺度 と し て用 い た ( 表 1 参照) 。 教員 養成 ス タ ン ダー ド は現在 の と こ ろ研 究 目的 で は用 い ら れ て い な い た め、 教貝 養成 ス タ ン ダー ド を運営 す る 「兵庫教育大学教貝 養 成 ス タ ン ダー ド 運営室」 に、 研 究利用 で の許可 を事前に * 兵庫 教育大学教職キ ャ リ ア開発 セ ン タ ー 特命准教授 * * 兵庫教育大学教職 キ ャ リ ア開発 セ ン タ ー ポ ラ ンテ イ ア活動指導員 * * * 兵庫教育大学大学院教育内容 ・ 方法開発専攻行動開発系教育 コ ース 准教授 平成27年10月23 日受理表1
横 山 香 赤 松 幸 子 兵庫教育大学教員養成 ス タ ン ダ ー ド 村 _ 明 (小学校版) 生 森 田 啓 之 50項目 と 本研究 で用い た23項目 大項日 中項 目l
N O. 本項研日究番で号のl
小項 目 学び続ける 教師 省察的実践l
1 項目1l
常に自らの学び を省察し、課題 を見つけて改善す ることができる 研 究を通した専門性向上l
2 研 究活動を通 じて絶えず自らの専門性の向上 を図ることができる 長期的視野に立つ職能成長l
3l
長期的視野に立っ て、 自らの職能成長 を図ることができる 教師としての 基本的素養 社会人としての素養 4 項目2l
言葉づかい、挨拶、礼儀、マナ ーなどの社会人としての常識 を身につけている 5 項目3l
集団での活動において、リーダーシ ップを発揮することができる 6l
自らのストレスと身 体の健康を適切 に自己管理 することができる 7l
日本及び外国の文化・歴 史、環境問題、平和問題等についての幅広い知識 を持っている 教師としての素養 8l
教師としての使命感 を持 ち 、その役割と職務内容を理解している 9l
教育に関する社会的・制度的事項を理解し、現代の学校教育の課題 を把握することができる 10l
教育の理念・歴史・思想について理解し、自らの教育観を深めることができる 11l
教育課程の意義や編成の方法について基本的事項を理解している 12 項目4l
子どもに対して正しく わかりやすい言葉づかいができる 13 項目5l
学校生活の様々な場面で子どもの興味・関心・意欲を喚起するための工夫 を行うことができる 14 項目6l
人権 を尊重しながら子どもにかかわることができる 15 項目7l
子どもの安全管理 に関する基礎的知識 を有し、指導に活かすことができる 16 項目8l
素直に他の教師に相談するとともに、他の教師の意見に対して謙虚に耳を傾けることができる 17l
主な情報通信機器の利用方法 を理解し、教育活 動に活かすことができる 18 項目9l
自らが学校組織の一員であることを理解し、組織内での自らの役割を自覚している 子ども理解に 基づ く 学級経営・ 生徒指導 子ども理解 19 項目10l
子どもの発達に関する基礎的知識 を有し、子ども一人ひとりの理解 に活かすことができる 20 項目11l
子ども一人ひとりの特性や心身の状況を生活環境や生育歴 を含めて多面的にとらえることができる 21 項目12l
子ども同士の関係や仲間集団を把握し、指導に活かすことができる 22 項目13l
公平かつ受容的 ・共感 的な態度をもって子どもとかかわることができる 23 項目14l
特別支援教育に関する基礎的知識 を有し、子どもの指導や支援に活かすことができる 学級経営 24l
学級担任の役割と職務内容に関する基礎的知識 を持っている 25l
学級経営案の意義 を理解 し、作成す ることができる 26 項目15l
子どもとの信頼関係の重要性 を認識 し、その構築に努めることができる 27 項目16l
教室掲示や座席配置を工夫するなど、子どもが生活や学習 をしやすいよう教室環境を整えることができる 生徒指導 28 項日17l
子どもの基本的生活習慣の重要性を理解し、指導を行うことができる 29 項日18l
学校の規則や子どもが自分たちで作っ た決まりを守ることの大切さにつ いて指導することができる 30 項日19l
子どもの問題行 動の背景を多面的にとらえ、対応方法 を考えることができる 31l
教育相談の意義、理論や技法に関する基礎的知識 を持っている 32l
キャリア教育の意義を理解し、その指導に必要な理論や方法に関する基礎的知識 を持っている 教科等の 指導 内容理解 33l
学習内容の系続性や各学年間のつながり等を含め、学習指導要領の主な内容を理解している 34l
教科等の内容に関する専門的知識 を有し、実際の指導に活かすことができる 35l
教材の内容について分析・解釈し、適切な教材の準備を行うことができる 36 項目20l
子どもの実態や地域の特色に合わせて教材・教具に工夫 を加えたり、新たな教材・教具 を開発 したりす ることができる 授業方法・指導技術 37l
主な学習指導方法の長所と短所 を理解したうえで、学習の場面に応 じて適切な指導方法を選択することができる 38l
各教科等の内容に即した指導方法について理解し、活用することができる 39l
板書、発問、指示の仕方など授業 を行ううえでの基本的な指導技術 を身 につけている 40 項日21l
学習内容の習熟の程度などを踏まえて、個に応 じた指導を試みることができる 41 項日22l
子どもの多様な思考 を生かしながら、子どもの協同的な学習 を促すことができる 42 項日23l
授業中の子どもの学習状況や発言に配慮し、柔軟な授業展開を試みることができる 授業計画 43l
各教科等の年間指導計画の内容を理解し、自己の単元計画や本時案に反映させることができる 44l
単元計画と子どもの実態 を踏 まえ、学習指導案 を作成することができる 授業研究l
45 授業研究の重要性を理解するとともに、積極的に取り組むことができる 学習評価l
46l
子どもの学習に対する主な評価の方法を理解 し、学習指導に活かすことができる 連携・協働 他の教師との連携・協働 47l
子どもに関わる情報を他の教師と共有する姿勢を持っている 48l
様々な場面で他の教師と協働する姿勢を持っている 保護者・地域等との 連携・協働 49l
学校と保護者・地域・他の専門家・他校種との連携の重要性や役割分担について理解している 50l
保護者や地域の声に耳を傾け、誠 実に対応する姿勢を持っている得た
1.2
不登校児童生徒支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察 ( 2 ) 0 「 子ど も フ ェ ス タ」 と 教員の資質能力 と の関連 前回の調査 よ り 昨年度の調査は、 「不登校児 童生徒支援 ボラ ン テ ィ ア 行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察」 と 題 し た論文 (横山他 2015) に ま と めてい る。 以下にそ の結果を簡単に記述する。 平成26年度第17回 「子 ども フ ェ ス タ」 に参加 し た学生は45名で、 イ ベ ン ト の前後にお こ な っ た ア ンケ ー ト に 2 度 と も 回答 し た26名 に つい て、 学 年、 性別、 希望進路、 ボラ ンテ ィ ア経験、 不登校児童生 徒 と のかかわ り 、 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への参加回 数お よ び関与 の程度、 イ ベ ン ト 参加の動機や達成感、 教貝 の資 質能力 の自己 評価 につい て質問 し た。 その結果、 イ ベ ン ト 前後 におい て有意差が見 ら れた教貝 の資質能力 は項目 6 「人権 を尊重 し なが ら子 ども にかかわる こ と がで き る」、 項目 7 「子 ど も の安全管理に関す る基礎的知識 を有 し 、 指導 に活かす こ と がで き る」 、 項目10 「子 ど も の発達に 関す る基礎的知識 を有 し 、 子 ど も 一人 ひ と り の理解に活 かす こ と がで き る」 、 項目11 「子 ど も 一人 ひと り の特性 や心身の状況 を生活環境や生育歴 を含めて多面的に と ら え る こ と がで き 況や発言に 配慮 る」 、 項目23 「授業中の子 ど も の学習状 し 、 る」 の5項目で あ り 柔軟 な授業展開 を試みる こ と がで き 事前 ・ 事 後の差 に有意 な傾向 が認 め ら れた のは、 項目20 「 子 ど も の実態 や地域の特色 に合 わせて教材 を開発 し た ・ 教具に工夫 を加え た り 、 新 た な教材 ・ 教具 り す る こ と がで き る」 、 項目22 「子 ど も 様 な思考 を生か し なが ら 、 子 ど も の協同的 な学習 を こ と がで き る」 の2項日 で あ っ た ま たイ ベ ン ト への参加動機 と 、 の多 促す 0 イ ベ ン ト 前後の教貝 の 資質能力 に対 す る自己 評価の得点差の相関 を調べ る と 、 人間関係の構築や友人 と の協働 ・ 交流 を求め る 向」 、 ボ ラ ン テ向」
項目 の動 機 と 、 イ ア活動 に自 ら の成長 を求 め る 「子 ど も 志向」 の教員 養成 ス タ と に負 の相関が多 く 見 ら れた。 本研 究は こ 「仲間志 「自分志 ン ダ ー ド の調査結 果 を受け、 今年度の 「子 ども フ ェ ス タ」 に参加 し た学生 の教員 の資質能力 に つい て考察す る も ので あ る。2 . 平成27年度 「 子ど も フ ェ ス タ」 の概要
2.1 イ ベ ン ト 全体の流れ 平成27年度第18回 「子 ども フ ェ ス タ」 は、 平成27年 9 月25 日、 兵庫教育大学体育館およ びその周辺 で開催 さ れ た 。 「 子 ど も フ ェ ス タ」 に つ い て は 、 教 職 キ ャ リ ア 開発 セ ン タ ー ・ ボ ラ ン テ ィ ア活動支援部 門の活動拠点 で あ る ボ ラ ン テ イ ア ス テ ー シ ヨ ン の指 導貝 や メ ー リ ン グ リ ス ト のほか、 昨年度 ま で の活動 に参加 し てい た学生や、 学生 の口 コ ミ に よ っ て 周知 さ れ た。 ボ ラ ン テ イ ア ス テ ー シ ヨ ンで は、 学校現場 で ボラ ンテ ィ ア と し て関わる学校サ ポー ト 、 適応指導教室での不登校児童生徒支援、 火 , 生涯教育、 害復興支援、 地域行事 な ど幅広 い学生の ボラ 活動 活動 必要 を支援 ・ 管理 し てお り 、 大学 を通 じ て ボラ を す る 学 生 は ボ ラ ン テ ィ ア ス テ ー シ ョ ンで ン テ イ ア ン テ イ ア の登録が と な っ てい る。 さ ら に、 活動の振 り 返 り 、 ボ ラ ン テ ィ ア研 修、 講演会 と い っ た学内活動 も お こ な っ てい る う い っ た ボ ラ ン テ イ ア ス テ ー シ ヨ ンの さ 運営 に中核 と し て積極的 に関 わ る のが、 、 ' 0 し ま ざま な活動 の 「 ボ ラ ン テ イ ス テ ー シ ヨ ン学生 ス タ ッ フ」 (通称 「 ボ ラ ス テ 学生 ス タ フ」 ) で あ り 、 現在40名程度が登録 し てい る。 イ ベ ン ト 本番 に先立 ち 、 こ の ボ ラ ス テ学生 ス タ ツ フ ア ッ ら と 「 子 ど も フ ェ ス タ」 経験者が 6 月末 に集ま り 、 「準備 委員会」 (表 2 参照) 学部 2 年生 を中心 に、 を設け た。 昨年度初め て参加 し た イ ベ ン ト の企画運営の中心 と 「 実行 委貝」 を 決定す る こ と に な り 、 立候補 に よ り の実行委員長お よ び実行委員 が選ばれた。 昨年イ べ な る9 名
ン ト に 参加 し た 際の体験 を も と に、 今年 のイ ベ ン ト を新 たに 創 り 上 げ てい き 委員 を担う こ り 、 今年度の と たい と い う 意欲 を持 っ た メ ンバ ーが実行 に な っ た。 次 に こ の実行委員が主体 と な 「子 ど も フ ェ ス タ」 の参加者 を呼 びかけた c 参加 を表明 し た学生は46名で あ っ た。 7 月初旬には 「子 ど も フ ェ ス タ」 説明会 を開催 し 、 実行委員長やイ ベ ン ト 経験者が今年度の参加希望者に向け、 つ い て 話 を し た。 実行委員長 を中心に お よ び終了 後 に わ た り ま たその他の参加学生 通称 「 学生 ス タ ツ 「全体会議」 で は、フ」)
を し、 イ ベ ン ト 後に し た 昨年 の様子 な どに 「実行委員会」 全15回開かれた (「 子 ど も フ ェ ス タ7 月
は振 は、 準備期間 ( 表 3 参照) 。 学生 ス タ ッ フ」 を含む参加者全員 を対象 と し た には テ ーマ と 大枠 の流 れの決定 り 返り をおこ な っ た (表 4 参照) 。 表 2 「子ど も フ ェ スタ」 準備委員会 打ち合わせ日程と内容 第 1 回 : 6 月23 日 (火) 新旧引 き 継 ぎ会。 「子 ど も フ ェ ス タ」 開催等につ い て 第 2 回 : 6 月25 日 (木) 「子 ど も フ ェ ス タ 」 開催お よ び実行委員決定等につい て 表 3 「子ど も フ ェ スタ」 実行委員会 打ち合わせ日程と内容 日 日 日 H﹂ 日 日 日 日 日 日 日 日 日 日 日 3 7 10 13 15 16 21 31 3 10 1 3 24 29 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 6 7 7 7 7 7 7 7 7 8 8 9 9 9 9 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 回 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 第 (月 ) 今年 のテ ーマ お よ び 「子 ど も フ ェ ス タ」 説明会等につ い て (金) 「子 ど も フ ェ ス タ」 説明会の具体内容等につい て① (火 ) 「子 ど も フ ェ ス タ」 説明会の具体内容等につ い て② (金) 過去 の取 り 組みの振 り 返 り 、 ブ ー スの内容 等につい て (月 ) 内容 の決 定、 大 ま かな枠組み等 につい て (水) ブー スの大枠決定、 広報の内容 等につい て ( 木 ) ブ ー ス長 、 ブ ー ス ス タ ッ フ 決定 、 コ ン セ プ ト 決定等 に つ いて (火 ) 全 体会議の流れ等つ い て (金) 各 ブー スの進捗状況、 広報等につい て (月 ) 各 ブ ー スの進捗状況 、 困 っ た こ と 等につい て (月 ) 各 ブ ー ス の 進捗状況 、 「子 フ ェ ス レ ン ジ ヤー」 等 につ い て (火 ) 最終打合せ 、 確認 と 役割分担の決定等 につい て (木 ) 前日の準備等につい て (木) 事前準備等 につい て (火 ) 実行 委員 と し て の振 り 返 り 表 4 「子ど も フ ェ スタ」 全体会議 打ち合わせ日程と内容 回 回 回 回 1 2 3 4 第 第 第 第 7 月 16日 7 月22日 9 月24日 10月 2 日 (木 ) 実行 委員長 の挨拶 、 自己紹介、 希望調査票等につい て (水) ブ ー ス メ ンバ ー発表、 各 ブ ー スで 打合せ等につ い て (木) 最終打合せ等につい て (金) 「子 ど も フ ェ ス タ 全 体の振 り 返 り横 山 香 赤 松 幸 子 2.2 イ ベ ン ト の企画 と当日の模様 昨年度に ボラ ンテ ィ ア活動支援部門に新た な指導員 が 着任 し た の を 機 に 、 「 子 ど も フ ェ ス タ」 を 学生 の自 主性 に任せ て企画 ・ 運営 さ せ る方針に し た。 今年 の コ ト は く わ 「 一緒 に笑顔」 に 決ま り 、 「 み んな で に こ に く 研究所」
(図 1 参照)。
図 1
「ん「J
1. と い う テ ーマ で実施 さ れ る こ と と '' t i 二( i ● ン こ な セ ブ わ っ た 学生 が作 成 し た 「 子 ど も フ ェ ス タ」 の ポ ス タ ー 学生 た ちは、 7 月か ら 何度 も 企画会議 を重 ね準備 を し て き た。 早め早 めに今年 の テ ーマ や流 れ を話 し 合 い、 着 実 に準備 を 進 め て い た。 4 つ の ブ ース に よ る 班分 け がお こ な わ れて か ら は、 ブ ー ス リ ー ダ ー を 中心 に当日 ま で の 予定 を立 て、 各 メ ンバ ーで テ ーマ に沿 っ た内容 を立案 し 活動 し てい た。 今回 は と く に 「 実験」 を テ ーマ と し てい た の で 、 そ れ ぞ れの ブ ー ス で事 前 に 試作 や実験 を 繰 り 返 し 、 本番に備え てい た (写真 1 参照) 。 今 回 は2.3に述べ る よ う に、 事 前に不登校 につ い て の 研修会 を開催 し 、 参加 し た学生 た ち はそ れぞれに不登校 の子 ども た ち に対 す る思い を得 る こ と がで き たよ う で あ っ た。 こ う い っ た研修会の成果 も あ り 、 ま た受け付け時点 か ら 、 来学 し た子 ど も た ち の団体 を学生 ら が個別 に担当 す る と い う 制度 を定めてい たこ と に よ り 、 例年 よ り ス ムー ズに子 ど も た ち に近づ き 、 寄 り 添 う 形が取 れてい た よ う に感 じ ら れた。 当日は、 児童 ・ 生徒38人 と 、 イ ベ ン ト 参加学生46人が 一緒 に な っ て 、 ペ ッ ト ボ ト ル を 転 が し て ア イ ス ク リ ー ム を作 っ た り 、 い つ飛 び出す か分か ら ない ス リ ル満点 の野 菜 ロ ケ ッ ト で楽 し んだ り 、 「 タ オルバ レ ー」 ( タ オル を手 の代 わ り に す る バ レ ー ボ ール) で汗 を かい た り 、 ス タ ン プ ラ リ ーで的当 てや言迷と き に挑戦 し た り し た。 参加 し た 子 ど も た ち は、 行 き た い ブ ース を自由 に 巡 り 、 ま た休 み た い と き に は休 む な ど、 ゆ っ た り と し た時間 の中 で 過 ご し た。 最 後は 「 子 フ ェ ス レ ン ジ ヤー」 ( 学生 に よ る仮 装 劇 ) の気合 の入 っ たパ フ ォ ーマ ンス で 、 子 ど も た ち に も 学生 た ち に も 笑顔あ ふれる一日 と な っ た (写真 2 ~ 4 参照)。
村 _ 明 生 森 田 啓 之 写真 1 ブ ース ( ゲ ーム) ミ ーテ ィ ン グの様子 写真 2 「 子 フ エス レ ン ジ ヤー シ ョ ー」 の様子 (当日) 写 真 3 ス ポ ー ツ ブ ー ス ・ タ オ ルバ レ ーの 様子 (当日 )2.3
写真 4 学生 が作成 し た 「 子 フ エス マ ツプ」 不登校に ついての研修会の開催 昨年 度の事 後 ア す こ と がで き た」 き た」 ま る」 と い う と い う 項目 ンケ ー ト で は、 「 不登校の関係者 と 話 「 不登校の問題 に つい て知 る こ と がで に つ い て、 「 あ て は ま る」 「 やや あ て は 肯定的 な回答が半数 に満 た なか っ た (横山不登校児童生徒支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察 ( 2 他 2015, p. 137) 。 そのため、 今年はイ ベ ン ト の前に、 ボラ ンテ ィ ア と し て参加す る学生 を対象 と し た不登校に つい ての研修会 を開催 し 、 学生20名が参加 し た。 兵庫県 内 で活動す る不登校支援団体 「氷上子育 て親の会」 の関 係者に よ る 「不登校の子 ど も た ちの現状 と 保護者の願い」 と 題 し た講演 で、 参加 し た学生 た ちは不登校の子 ど も を 持 つ母親か ら 直接 その体験 を聴 く こ と がで き た。 講演後 に学生 た ち は一人 ひ と り 感想 を述べ、 不登校生徒が身近 に い る い な い に かかわ ら ず、 不登 校 の問 題 を自 分 に引 き つけ て感 じ る こ と がで き て い た よ う に思 われた。 今回 の ア ンケ ー ト 調査 に よ る イ ベ ン ト の達成感 に つい て は3.2 (2) に詳述す る が、 「 不登校の関係者 と 話す こ と がで き た」 「 不登校の問題 につい て知 る こ と が で き た」 と い う 項目の肯定的 な回答は約半数で、 他の項目に比べ て低 く な っ てい る。 し か し研 修会の参加の有無 と 「 不登 校の関係 者 と 話す こ と がで き た」 「 不登校の間題 に つい て知 る こ と がで き た」 と い う 各項目 と の相関係数はそ れ ぞ れ.22 お よ び.63で あ り 、 後者 に つ い て は比 較的強い相 関があ っ た (.p<.01) ' 。 し たが っ て、 研修会に参加 し た 学生 に と っ て こ の会は、 不登校の問題 を知 る た めの良い 機会 と な っ た と 言え る だ ろ う 。 し か し 、 さ ら に不登校問 題への理解 を深め る ためには、 よ り 多 く の学生が研 修会 に参加 で き る よ う な仕組み を考え る必要があ る。 2.4 学生 およ び指導員の感想 教員 の資質 能力 に 関 す る 個別 イ ン タ ビ ュ ーは以 下 の 3.3 に別 途記載す る が、 こ こ で は中心的 に かか わ っ た実 行委員長 と 、 初めて参加 し た 1 年生の感想 を記 し てお く 。 松 昨年初めて参加 し た と き 、 不登校の子 に特別 な思い で か かわ ら な く て も いい と い う こ と を実感 し ま し た。 今年参加 し て く れた学生 ス タ ッ フ に も 同 じ よ う に感 じ て も ら え た こ と が と て も 嬉 し か っ た で す。 ま た準備期間には、 私自身 が 部活動以外 では知 り 合え ない他学年 の学生 と た く さ んかか わ る こ と が で き 、 「 子 ど も フ ェ ス タ」 を 通 し て と て も 充実 し た時間 を送 る こ と がで き ま し た。 (実行委員長 : 学部 2 年生) 「子 ど も フ ェ ス タ」 に参加す る こ と で た く さ んの先輩 と 出会い、 仲良 く な る こ と がで き た。 一か ら 一緒 に創 り 上げ る喜 びが大 き か っ た。 不登校 と い う こ と ばでは想像がつか な い子 ど も が た く さ んい た。 どう し て そ う な っ て し ま っ た のか と 、 そ の子 ど も の内面 を も っ と 深 く 知 つて い き た い と 思 っ た。 ( 学部 1 年生) ボラ ン テ ィ ア ス テ ー シ ョ ン指 導員 と し て の著 者 ら (赤 村上) の感想 を以下に記 し て お く 。 企画運営 に興味 を持 っ た学年の異 な る学生 た ち が一緒に な っ て 、 自発的 ・ 主体的 に ひ と つ の も の を 創 り 上 げ る と い う 過程で 、 学生同士 のつ ながり の場 を作 り 、 仲間意識や コ ミ こ ュ ニ ケ ー シ ヨ ン能力 を高 め る等 、 大 き な成長 に つ な が る と を 「子 ど も フ ェ ス タ l は実証で き た。 今年度の実行委 員 は、 チ ー ムワ ー ク が よ く 取 れて お り 、 委員長 も 非 常 に的 確 に動 き 、 素晴 ら し い リ ー ダー シ ッ プ を取 っ て活動 し て い た。 そ の よ う な リ ー ダ ーの姿 を見 て 、 メ ンバ ー同士 が お 互 い の良 さ を認め合い 、 尊敬 し あ え る関係 に な っ て い た。 ま た後輩 た ち も 先輩の言動か ら直接大 き な学 び を得 る こ と が で き 、 来年度への活躍に期待で き る こ と が予想で き る。 イ ベ ン ト 後に開催 し た適応指導教室 な どで の不登校支援 ボラ ンテ ィ ア説明会には、 多 く の学生が不登校問題に継続的 に かかわ り たい と い う 希望 を も っ て集 ま っ た。 こ の取 り 組み が確実に実 を結 んで い る と 感 じ る。 今後 も 、 学生 た ち が日 常的に不登校の児童生徒に関わる支援活動への実践に繁げ て い き た い。
3 . 教員の資質能力の向上に関す る調査の結果 と
考察
3.1 ア ン ケ ー ト 調査の時期 と 方法 今年度の 「子 ど も フ ェ ス タ」 に参加 し た学生の教貝 の 資質能力 の変化 を見 る ために、 イ ベ ン ト の前後に質問紙 に よ る ア ンケ ー ト 調査 を 実 施 し た。 第 1 回 の ア ンケ ー ト は2015年 7 月22 日の 「子 ども フ ェ ス タ」 全体会議会場に お い て、 学術的 な利 用 に つい ての説明の う え 配布 し た。 第 2 回は 9 月25日のイ ベ ン ト 終了後、 10月 2 日の全体会 議 お よ び ボ ラ ン テ ィ ア ス テ ー シ ョ ンで 参加 者 に 随時 配布 し た。 回収期間 と し てそれぞれ約10日間設け た。 縦断的 な調査のた め、 ア ンケ ー ト には学藉番号 で ID を付与 し 、 1 回目 と 2 回目の回答 を揃え た時点で別の ID を割 り 振 っ て匿名性 を確保 し、 学籍番号で学生 を特定す る こ と は な い旨 を回答者に説明 し、 了承 を得 た う え で お こ な っ た。 イ ベ ン ト 参加者は46名で、 1 回目 (事前) の回答者は 41名、 2 回目 (事後) の回答者は34名、 そのう ち 2 回の ID が合致 し た回答者は26名で あ っ た (回収率56.5%) 。 1 回日 の ア ンケ ー ト で は、 学年 ・ 性別 と い っ た属 性 や希 望 進路 に つ い て尋 ねた ほか、 ボ ラ ン テ ィ ア活動 の頻度、 不登校児 童生徒 と のかかわ り 、 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への 参加回数 と イ ベ ン ト につい て知 つた媒体、 参加の動機お よ び教員 養成 ス タ ン ダー ド23項目につい て質間 し た。 2 回 目 の ア ン ケ ー ト で は 、 「 子 ど も フ ェ ス タ 」 で の役 割 (実行委員等) 、 関与の程度、 当日の参加状況、 研修会へ の参加の有無、 参加 し た達成感およ び教員養成ス タ ンダー ド23項目につい て質問 し た。 以下には有効回答者26名の 結果 を示す。 3.2 ア ンケ ー ト 調査の結果 ( 1 ) 回答者の属性 ・ 希望 進路 お よ び ボ ラ ン テ ィ ア ・ 不 登校児童生徒 ・ 「 子ど も フ ェ ス タ」 への かかわ り 属性等の結果は表 5 に示す通 り で あ る。横 山 香 赤 松 幸 子 表 5 回答者の属性 ・ 希望進路お よ びボ ラ ン テ ィ ア ・ 不 登 校 児 童生 従 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ 」 への か かわ り
(N= 26)
項目 人数 % 村 上 明 生 森 田 啓 之 てい る。 「 子 ど も フ ェ ス タ」 の参加回数は、 約 6 割が初 め ての参加 と な っ てい る。 学部 1 年 生お よ び教職大学院 1 年生だけ では な く 、 学部 2 年生に も 初めての学生が含 ま れて い た た め に 、 初参加 の割合 が多 く な っ た。 「 子 ど 学年 学部1年 学部2年 学部3年 学部4年 教職大学院1 年 性別 男性 女性 希望進路 小学校教員 中学校教員 高校教員 幼稚園教員 大学院進学 ボランティア頻度 日常的にしている 時間があるとき にしている 何回かしたことがある したことがない 不登校児童生徒とのかかわり かかわっ たことがある かかわったことがない 不登校児童生従とかかわった場所 (N=13) 適応指導教室やフリースクール 学校ボランティア その他 ( 「子どもフェ スタ」、自然学校) 「子どもフェ スタ」への参加 回数 今回が初めて 2回目 3回目 4回目 「子どもフェ スタ」での役割 実行委員 (委員長・ 副委員長) 実行委員 学生スタッフ 無回答 「子どもフェ スタ」への関与 深く かかわった ある程度かかわった あまりかかわらなかった ほとんどかかわらなかった 「子どもフェ スタ」当日参加状況 全日参加 部分的に参加 不参加 不登校研修会への参加 参加 不参加 8 3 2 8 8 0 2 9 3 3 3 4 1 8 1 5 1 1 1 8 30.8 18 69.2 4 0 5 4 7 5 0 1 5 7 6 1 1 7 0 3 4 2 1 5 19.2 13 50.0 7 26.9 1 3.8 13 50.0 13 50.0 7 3 3 6 6 1 3 1 2 5 8 1 1 0 6 0 0 1 1 21 4 1 53.8 23.1 23.1 61.5 23.1 3.8 11.5 7.7 19.2 69.2 3.8 38.5 61.5 0.0 0_0 80.8 15.4 3.8 12 46.2 14 53.8 参加学生の学年では、 学部 2 年生がも っ と も多 く 、 次 に多 い学部 1 年生 と 合わせる と 、 こ の 2 学年で全体の 7 割強 を占めてい る。 教職大学院 1 年生の参加は 1 名であ っ た。 性別構成では、 女子学生が多 く 、 7 割強で あ っ た。 将来の希望進路は、 約65% が小学校教員 で あ っ た。 ボラ ン テ ィ ア活動の頻度は、 「日常的 に し てい る」 「時間があ る と き に し て い る」 の学生が約 7 割 と な っ てお り 、 「 し た こ と が ない」 学生は 1 名のみで あ っ た。 不登校児童生 徒 と のかか わ り に お い ては、 「 かか わ っ た こ と が あ る」 と 「 かかわ っ た こ と が ない」 が ち よ う ど半数ず つ と な つ も フ ェ ス タ」 での役割は、 約 3 割が幹部の実行委員長 ・ 実行委員 で あ っ た。 活動全体への関与度合い では、 「深 く かかわ っ た」 「 あ る 程度 かかわ っ た」 と 全員 が回答 し た。 「 子 ど も フ ェ ス タ」 当日 の参加状況 では、 1 人 を除 く 全員 が全日 ま たは部分的に参加 し てい た。 不登校研修 会への参加は、 約半数で あ った0 ( 2 ) 動機 と 達成感 第 1 回日 の ア ンケ ー ト で 尋 ねた 「子 ど も フ ェ ス タ」 へ の動機の各項目に対 す る回答者数 を図 2 に示 し た。 昨年の結果では約96 % が肯定的 な回答 を し た 「不登校 の子 ど も た ち と 触 れ合い たい」 は、 今年 の結果で は26名 中 4 名 (15.3% ) が 「 あま り あてはま ら ない」 と 答え た。 同 じ く 「 不 登 校 支 援 の 関 係 者 と 話 し た い」 に も 4 名 (15.3% ) が 「 あ ま り あ ては ま ら な い」 と 回答 し て い る。 一方、 「 不登校の問題 に つい て知 り たい」 と い う 動機は 25名 (96.1% ) が 「 あ ては ま る」 「 ややあ ては ま る」 と 答 え て お り 、 「 不登校の子 ど も た ち と 触 れ合 い たい」 よ り も 「 あ てはま る」 と 回答 し た数が多 く 、 参加者の不登 校の問題 そ の も のへの意識の高 さ が う かがえ る。 ボ ラ ン テ ィ ア を し た い と い う 動 機は全 体的 に高 か っ た も のの、 「大学内」 の項目には 2 名 (7.7% ) が 「 あま り あ てはま ら ない」 と 回答 し て い る。 「 大学 で の新 し い出会い や交 流 を求め てい る」 には無回答者 1 名 を除 く 1 名以外は肯 定的 に回答 し てい る。 「先輩 ・ 友人 ・ 後輩 に誘;わ れ た」 と い う 外発的 な動機は昨年同様弱 か っ たが、 「仲間 と 一 緒に活動 し たい」 には23名 (88.5%) が 「 あ てはま る」 「 ややあ ては ま る」 と 答 え てい る。 「 イ ベ ン ト の企画や運 営 を し たい」 はやや弱 く 、 5 名 (19.2%) が否定的な回 答 を し て い る 。 「 新 し い こ と に チ ャ レ ン ジ し た い」 に は 25名 (96.1% ) が、 「視野 を広げ たい」 には全員 が肯定 的 に回答 し てい る。 第 2 回目の ア ンケ ー ト では、 第 1 回目の参加動機 と 対 応す る形 で 、 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への達成感 に つい て尋 ねた。 その結果 を図 3 に示す。 イ ベ ン ト 当日 参加者 に限 れば、 「 不登校の子 ど も た ち と 触 れ合 う こ と がで き た」 には 1 名が 「 あ ま り あ てはま ら ない」 と 答 え たが、 残 り 全員 が 「 あ て はま る」 「 やや あ てはま る」 と 回答 し た。 「 不登校支援の関係者 と 話す こ と がで き た」 (当日参加者のみ) は昨年同様、 やはり 約半数 (48.0% ) が否定的に回答 し た。 当日、 子 ども の 引率 と し て関係者が来学 し たが、 う ち 1 時間は支援団体 交流会への出席 も あ り 、 ボラ ン テ ィ ア学生 と 話す機会は あ ま り な か っ た の か も し れ な い 。 「 不登校 の間題 に つ い不登校児童生従支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察 ( 2 日 あて は ま る 不登校の子ど もた ち と触れ合いたい 目やや あては ま る [l]] あ ま り あて は ま ら な い 国 あて は ま ら ない 日無回答 0 0 11 4 0 不登校の問題について知 り たい 大学内のボ ラ ンテ ィ ア活動に参加 し たい 教育関連のボ ラ ンテ ィ アが し たい 0 0 16
---
--
_
_
9 , , 0 15--
--
-
_
_
8---
-
-
_
_
2 1 0 0 17--
----
_
8---
-
_
1 0 不登校支援の関係者 と 話 し たい 大学での新 し い出会いや交流 を求めてい る 先輩 ・ 友人 ・ 後輩に誘われた 仲間 と一緒に活動 を し たい イベ ン トの企画や運営を し たい 新 しい こ と にチ ャ レ ン ジ し たい 視野 を広げたい 11 1 1 10311
1 0 0 17--
-
--
_
_
8---
-
-
_
_
0 0 図 2 「 子ど も フ ェ ス タ」 に参加 し た動機 (N= 26) 国 あて は ま る 目やや あて は ま る m あ ま り あて は ま ら ない 国 あて は ま ら な い 不登校の子ども た ち と触れ合 うこ と がで き た ( 当日参加者のみ : N=25) 0 0 12 不登校支援の関係者 と 話すこ と がで き た (当日参加者のみ : N=25) 不登校の問題について知 る こ とがで き た 学内のボ ラ ン テ ィ ア活動に参加 する こ と がで き た 教育関連のボ ラ ン テ ィ ア を す る こ と がで き た 大学での新 し い出会いや交流があっ た 先輩 ・ 友人 ・ 後輩 との関係 を深め る こ と がで き た 仲間 と 一緒 に活動 を す る こ と がで き た イベ ン トの企画や運営にかかわるこ と がで き た 新 し い こ と にチ ャ レ ン ジす る こ と がで き た 視野 を広げ る こ と がで き た 0 0 21 5---
_
_
0 0 18--
----
_
8---
-
_
0 17 8---
_
_
:
1:
0 0 17 9---
_
_
0 0 13 2 0 14 4 0 て知 る こ あ て は ま し か し す と る図 3
がで き た」 「 子 ど も フ ェ ス タ」 に つ い て も 」 の回答者が13名 で に2.3で 述べ た よ う での達成感 「 あ て は ま る」 「 や や (50.0%) し かなか っ た。 に、 不登校研 修会参加者 と こ の項日 には比 較的強い相関が見 ら れた こ と か ら 、 参 加 者 に と っ て は こ の動機は達成 さ れた と 言え る だ ろ う 。(N= 26)
(当日参加者対象の 2 項目は N= 25)
ポ ラ ン テ イ ア活動 や新 し い 出 会い ・ 仲間 と の交 流 に つ い ては達成感が高か っ た。 ま た 「先輩 ・ 友 人 ・ 後輩 と の関 係 を深め る こ と がで き た」 は全員 が肯定的 な回答 を し た。 「 イ ベ ン ト の企画 や運営 に かかわ る こ と が で き た」 に つ い て は 3 名 (11.5% ) が 「 あ ま り あ ては ま ら な い」 「 あ横 山 香 赤 松 幸 子 村 _ 明 生 森 田 一 口 之 図 4 教員養成 ス タ ン ダー ド23項目に おけ る事前 ・ 事後の平均値の推移 (全体) 表 6 本研究 で用い た教員養成 ス タ ン ダー ド23項目 と 回答者数およ び統計量 項目番号 教員養成スタンダ ードにおける資質能力 全体 初参加 N Z値 N Z値 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 1 2 8 4 5 6 7 8 9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 目 目 目 目 目 目 目 目 目 目 目 目 目 目 日 日 目 目 目 目 目 目 目 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 項 常に自らの学び を省察し、課題 を見つけて改善することができる 言葉づかい、挨拶 、礼儀、マナ ーなどの社会人としての常識 を身につけている 集団での活動 において、リーダ ーシ ップ を発揮 することができる 子どもに対して正しく わかりや すい言葉づかいができる 学校生活の様々な場面で子どもの興味・ 関心・ 意欲を喚起するための工夫を行うことができる 人 権 を尊重 しながら子 ども にかかわることができる 子どもの安全管理に関する基礎的知識 を有し、指導に活かすことができる 素直に他の教師に相談するとともに、他の教師の意見に対 して謙虚 に耳 を傾けることができる 自らが学校組織の一員であることを理解し、組織内での自らの役割 を自覚している 子どもの発達に関する基礎的知識 を有し、子ども一人ひとりの理解に活かすことができる 子ども一人ひとりの特性や 心身の状況を生活環境や生育歴 を含 めて多面的にとらえることができる 子ども同士の関係や仲間集団 を把握し、指導に活かすことができる 公平かつ受容的・ 共感的な態度 をもって子どもとかかわることができる 特別支援 教育に関する基礎的知識 を有し、子どもの指導や支援 に活かすことができる 子どもとの信 頼関係の重要性 を認識し、その構築に努 めることができる 教室掲示や 座席配 置 を工夫するなど、子どもが生活や 学習 をしや すいよう教室環境 を整 えることができる 子どもの基本的生活習慣の重要性を理解し、指導 を行うことができる 学校の規則や子どもが自分たちで作った決まりを守ることの大切さについて指導することができる 子どもの問題行動の背景を多面的にとらえ、対応方法を考えることができる 子どもの実態や地域の特色に合わせて教材・ 教具に工夫 を加 えたり、新たな教材・ 教具 を開発したりすることができる 学習内容の習熟の程度などを踏まえて 、個に応 じた指導 を試 みることができる 子どもの多様な思考を生かしながら、子どもの協同的な学習 を促 すことができる 授業中の子どもの学習状況や発言に配慮し、柔軟な授業展開 を試みることができる 5 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 5 6 6 6 6 5 6 6 6 6 6 6 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 † 3 3 7 2 3 8 0 3 4 0 1 6 9 8 7 7 0 8 0 0 8 6 8 6 8 6 9 6 2 6 6 5 0 2 2 6 5 2 0 3 5 3 0 2 1 2 1 0 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 5 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 8 3 0 3 0 3 1 5 5 1 0 3 3 3 9 1 0 0 0 3 3 1 3 5 6 0 1 0 3 9 4 4 7 0 4 6 6 5 1 0 3 0 6 1 7 6 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 て は ま ら な い」 と 回答 し 、 「 新 し い こ と に チ ャ レ ン ジで き た」 につい ては 4 名 (15.4% ) が 「 あ ま り あ てはま ら ない」 と 回答 し て お り 、 イ ベ ン ト へのかかわ り 方 に個人 差 があ っ た の か も し れ な い。 「 視 野 を広 げ る こ と が で き た
」
には24名(92.3%)
が肯定的 な回答 を した0 ( 3 ) 教員の資質能力 (i) 教員養成 ス タ ン ダー ド23項目の事前 ・ 事後の得点差 教員 の資質能力 につい ては、 表 1 お よ び表 6 に示す教 貝 養成 ス タ ン ダー ド23項目 に対 し 、 学修成果 シー ト に書 き 込 む自己 評価 と 同様、 「 1 . で き ない 2 . 少 し で き Wi icoxonのイ符号順位検定 Ir p< 10 る 3 . ほぼで き る 4 . 十分で き る」 の 4 件法に よ り 回答 を求めた。 イ ベ ン ト 前に実施 し た 1 回目 (事前) の ア ンケ ー ト で の得点 と 、 イ ベ ン ト 後 に実施 し た 2 回 目 (事後) の ア ンケ ー ト に おけ る得点 の平均点 の推 移 を示 し た も のが図 4 で あ る。 こ の事前 ・ 事後の得点の差 を、 イ ベ ン ト を通 じ た成長 と し て捉え 、 各項目で有意差が認 め ら れ る 結果、 項 を発揮す か を w n coxon の符号順位検定に日 3
る こ 「集団で の活動 に お い て、 リ よ り 分析 し た ー ダ ー シ ツ プ と がで き る」 におい て有意 な傾向が認め ら れた以外 は、 どの項日 におい て も 有意差は認め ら れなか っ た(表6
「全体」 参照) 。 ま た今回 イ ベ ン ト に初参加 し不登校児童生徒支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察 ( 2 表 7 ボ ラ ン テ ィ ア頻度 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ」 での役割 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への関与 ・ 不登校研修会参加の有無 と 、 イ ベ ン ト 前後の得点差 と の相関 項 目 ボランティア 「子どもフェ ス 「子どもフェ ス 不登校研修会 頻度 タ」での役割 タ」 への関与 への参加 た 学生 の み を抽出 し て 分析 を お こ な っ た が、 どの項 目 に おい て も 有意差は認め ら れなか っ た (表 6 「初参加」 参 照) 。 昨年度の調査では、 1.2で述べた よ う に 5 項目で有 意差が認め ら れ、 ま た 2 項目で有意 な傾向が見 ら れた。 今年度の調査 で イ ベ ン ト 後の自己 評価の上昇が認め ら れ なか っ た こ と に つい て は、 以下の3.4で考察す る。 (ii) ボ ラ ン テ ィ ア頻度 ・ 「 子ど も フ ェ ス タ」 での役割 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への関与 ・ 不登校研修会参加の 有無 ・ 参加動機 と 、 事前 ・ 事後の得点差 と の相関 表 7 は、 ボ ラ ン テ ィ ア頻度 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ」 で の 役割 ・ 「子 ども フ ェ ス タ」 への関与 ・ 不登校研修会参加 の有無 と 、 イ ベ ン ト 前後の得点差 と の相関 を示 し た も の で あ る。 ボ ラ ン テ ィ ア 頻 度 ・ 「子 ど も フ ェ ス タ」 で の役割 ・ 「 子 ど も フ ェ ス タ」 への関与 ・ 不登校研 修会参加 の有無 と 、 イ ベ ン ト 前後の得点差 と の相関は認め ら れなか っ た。 表 8 は、 第 1 回のア ンケ ー ト で尋ねた参加動機の各項 目 と 、 イ ベ ン ト 前後の得点差 と の相関 を示 し た も ので あ る。 項目 5 「学校生活の様々な場面で子 ども の與味 ・ 関心 ・ 意欲 を喚起す る ための工夫 を行 う こ と がで き る」 と は、 「 不登校の子 ど も と 接 し たい」 、 「 不登校の関係 者 と 話 し たい」、 「不登校の問題 を知 り たい」、 「大学内で ボラ ンテ ィ ア を し たい」 と い う 動機 と 負 の相関が見 ら れたが、 一方 で 「友人 ・ 先輩 ・ 後輩 に誘われた」 と は正の相関が見 ら れた。 以 下の3.3の学生イ ン タ ビ ュ ーで は、 2 人の学生 が自分の予想や期待 と は異 な る反応 を子 ど も が示 し た こ と を述べ てい る。 こ のよ う に自 ら の体験 を反省的に捉え る と す れば、 自分には教員 の資質能力 がま だ不足 し てい る の だ と い う 結論 に な る こ と も 考え ら れ る。 外発的 な要 因 と は正の相関が見 ら れ、 不登校 ボラ ン テ ィ アに意欲的 な動機 と は負 の相関があ っ た こ と は、 後者の学生が自分 の資質能力への評価 を厳 し く お こ な っ て し ま っ た結果 と い え る か も し れな い 。 「 不登校の問題 を知 り たい」 と い う 動 機は、 項日 13 「公平 かつ受 容的 ・ 共感的 な態度 を も っ て子 ど も と かか わ る こ と が で き る」 と は正 の相 関が あ っ た。 2.3の学生 の感想 に も あ っ た よ う に、 不登校の子 ど も を特別扱 いす る こ と な く 接 し よ う と い う 実行委員長の気持 ちは他の学 生 と も 共有 さ れてお り 、 不登校問題に関心があ る学生に は、 こ の資質能力 が向上 し た と 感 じ ら れたのだ ろ う 。 「教育関連の ボ ラ ン テ ィ アが し たい」 と い う 動 機 と 、 項目10 「子 ど も の発達に関す る基礎的知識 を有 し 、 子 ど も 一人 ひ と り の理解に活かす こ と がで き る」 お よ び項目 14 「特別支援教育に関す る基礎的知識 を有 し、 子 ど も の 指導 や支援 に活かす こ と がで き る」 と は正の相関が見 ら れた。 教育 に関心が高い場合 には、 こ の不登校支援 イ ベ ン ト が、 子 ども 一人 ひと り の発達 を考え て支援す る資質 能力 の伸 びに 繋が っ た と 捉 え ら れたの だ ろ う 。 「 大学内 の出 会い や交 流 を求 め て い る」 と は項日 6 「 人権 を専重 し なが ら 子 ど も に かかわ る こ と がで き る」 と 負 の相関関係が見 ら れたが、 一方 で は項目14お よ び項 目22 「子 ど も の多 様 な思考 を生か し なが ら 、 子 ど も の協
横 山 香 赤 松 幸 子 村 上 明 生 森 田 啓 之 表 8 動機の各項目 と イ ベ ン ト 前後の得点差 と の相関 項目 ;頁目2 頁目3 頁目4 頁目5 頁目6 頁目7 ;頁目8 頁目9 頁目10 頁目11 頁目12 頁目13 頁目14 頁目15 頁目16 頁目17 頁目18 頁目19 頁目20 頁目21 頁目22 頁目23 07 .09 - 12 -.22 05 06 -.05 08 14 01 -.2 1 .07 -.03 .16 .11 .15 .14 .03 .05 -.03 -.02 -.17 -.33 .18 .26 .01 -.06 .25 .30 -.06 .11 -.09 .17 .13 -.02 .22 .01 -.11 -.10 .06 .00 -.07 .25 -.03 -.41 * -.51** -.40 * -.49 * -.14 -.24 .42 * -.16 -.16 -.15 -.37 .06 -.09 -.06 -.27 -.25 -.41 * .06 -.24 -.25 .03 -.11 -.22 -.05 .09 .11 .27 .02 .16 -.09 .01 -.08 .05 .02 .30 .37 .07 .22 -.06 -.02 -.30 -.19 -.12 .12 -.27 .15 -.07 .05 .22 .26 -.11 -.14 -.14 -.43 * -.05 -.11 -.20 .25 .30 .43 * .06 - .0 4 - .19 - .3 4 -.0 5 -.12 .20 .02 .03 .32 .07 .14 .19 .54 * .40 .43 * .03 -.14 -.15 .11 -.09 .00 .08 .11 .19 .26 .03 -.09 .37 .06 .45 * .32 .29 -.10 -.20 -.12 -.02 .04 .09 .01 .07 .22 .41 .48 * .48 * -.06 .00 .10 -.14 .08 -.03 -.25 .19 -.22 -.06 -.23 .10 -.23 -.05 -.01 .22 .00 -.17 -.09 .10 .08 -.16 .29 -.28 -.48 * .00 .00 .08 -.18 .20 .00 .22 .04 -.09 -.22 -.26 .00 -.14 -.13 -.08 .06 .00 .08 -.06 .04 .02 -.11 .05 .11 -.08 -.18 -.20 -.18 -.37 -.20 .26 .39 .19 .33 .00 .24 -.18 .30 .28 .37 -.20 .13 .16 .06 .33 -.29 -.06 -.18 -.23 .20 .12 .10 .13 .24 .13 .28 -.03 -.11 -.22 .01 .00 .20 ,41 * .25 .11 .15 .01 -.0 1 -.21 -.35 -.23 .02 .20 -.06 .16 -.05 -.05 .20 -.16 同的 な学習 を促すこ と がで き る」 と 正の相関が見 ら れた0 前回 の調査 で は、 こ の よ う な 「 仲間志向」 の動 機 と 、 「 子 ど も 志向」 が中心 と な っ て い る教員 養成 ス タ ン ダー ド23項目 と で は負 の相関関係が多 く 見 ら れたが、 今回の 調査では 「仲間 と 一緒に活動 し たい」 と 項目11 「子 ども 一人 ひと り の特性や心身の状況 を生活環境や生育歴 を含 めて多 面的 に と ら え る こ と がで き る」 と が比較的強い正 の相関関係があ る よ う に、 む し ろ仲間や他人 と の交流 を 志向す る と こ ろ で、 子 ど も の特性や背景 ・ 発達の理解 に 関す る資質能力 が向上 し た と 捉え ら れてい る点が特徴的 で あ る。 「 イ ベ ン ト の企画 ・ 運営 が し たい」 と い う 動機 と 、 項 目16 「 教室掲示や座席配置 を工夫す る な ど、 子 ど も が生 活や学習 を し やすい よ う 教室環境 を整え る こ と がで き る」 では負 の相関関係が見 ら れた。 今回の参加学生におい て は、 こ の動 機白 体が そ も そ も そ れほ ど強 く なか っ た。 お そ ら く 「 イ ベ ン ト の企画 ・ 運営」 で イ メ ー ジ さ れる のは、 た と え ば学園祭 な ど仲間 と 楽 し く 作 る イ ベ ン ト の よ う な も ので 、 そ れは不登校児 童生徒支援 ボ ラ ン テ ィ ア と は相 い れ な い も の と 捉 え ら れた の か も し れ な い。 そ の よ う に 考え る と 、 こ の動機 と 教室環境 を整え る と い う 教員 の資 質能力 の負 の相関関係は理解で き る も のに な るので は な い だ ろ う か。 「新 し い こ と に チ ャ レ ン ジ し たい」 と は項日 9 「自 ら が学校組織の一員 で あ る こ と を理解 し 、 組織内 で の自 ら の役割 を自覚 し てい る」 と 負 の相関が見 ら れた。 項目 9 は社会人 と し ての基礎的能力 に関す る項目 で あ るが、 自 ** p <.01 * p く.05 分の殻 を破 っ て一歩踏み出 そ う と す る気持 ち と 、 与 え ら れた役割 を白覚 し なけ れば な ら ない と い う 気持 ち に商 が生 じ たのか も し れない。 一方、 こ の動機 と 項目11 と は 正の相関関係があ っ たが、 こ ち ら は不登校 と い う 普段は 馴 染 みの な い問 題 に かかわ っ て み よ う と い う チ ヤレ ン ジ ン グな気持 ち が、 こ の資質能力 の向上 と 受け止め ら れ の だ ろ う 。 3.3 参加学生 へのイ ン タビ ュ ー た イ ン タ ビ ュ ーはイ ベ ン ト に参加 し た 4 人の学生 を対象 と し た。 イ ベ ン ト が終了 し て約 2 週間後の2015年10月 9 日 お よ び13 日、 そ れぞれ 2 名ずつ に、 村 上が中心 と な っ て20分程度個別にイ ン タ ビュ ー し 、 横山 と 赤松 ( 2 日目 のみ) が陪席 し た。 対象学生にはイ ン タ ビ ュ ーの内容 を 学術利用す る旨 を伝え了 承 を得 てい る。 イ ン タ ビ ュ ーの 内容は 「子 ども フ ェ ス タ」 の感想や参加の動機、 参加前 と 後 で自分が変 わ っ た と 思 う 点 、 今後や っ て みた い こ と が中心 で あ っ たが、 こ こ では教員 の資質能力 に関連す る 部分 を 記 し て お く 。 な お ォ サ は学生の発言 を そ の ま ま 引用 し た部分で あ る。 ( 1 ) A さ ん (学部 2 年生 ・ 男性 ・ 実行委員およ び ブ ー ス長) 「 子 ど も フ ェ ス タ」 には昨年 も 参加 し 、 不登校の子 ど も た ち と かか わ っ て楽 し か っ た し 、 も っ と 楽 し ま せ て あ げ た い と 思い、 今年 は実行委員 と し て参加す る こ と に し た。 自 分が楽 し むよ り も 、 子 ど も た ち を楽 し ま せ る こ と にやり が
シ 不登校児童生徒支援 ボラ ンテ ィ ア行事 を通 じ た教員 の資質能力 の向上につい ての考察 ( 2 い や魅力 を感 じ て い る 。 も と も と ォ リ ー ダ ー的 な ポ ジ シ ョ ンサ は得意 で は な い が、 将来教員 に な る こ と を見据え て、 大学 4 年間のう ち に ォ 練習サ し て お き たい と 考え 、 ブ ース 長 に も な っ た。 得 意 で は な い リ ー ダ ーに な っ て う ま く い か な い こ と も多 か っ た し 、 反省点 も あ るが、 ォ リ ー ダ ーがい る か ら メ ンバ ーが自分 の役割 を果 たせ るサ と い う こ と に気 づ く こ と がで き た。 ま た下の学年 に対 し て の気遺 い に も 反 省点 はあ る。 ォ 自分 と の差 を も っ と 配慮 し て、 チ ャ レ ン ジ し やすい よ う にす ればよ か っ たサ 。 当日 、 不登校の子 ど も に対応 し てい た と き 、 表情の硬い、 笑わない女子生徒がい た。 ブースで料理の実験 を一緒にやっ た と き に失敗 し た。 そ の と き 、 そ の女子生徒が不意に笑 っ た。 ォ 失敗 し て笑え る っ て 、 い い な と 思 っ た。 成功 し て た ら 「 お い し い」 で 終 わ っ て た。 失敗 し た か ら 笑顔が生 ま れ たサ 。 「子 ども フ ェ ス タ」 は企画か ら 運営 ま で すべ て学生 に一 任 さ れて い る。 そ のや り 方 につ い て、 ォ あ り が たい な、 信 頼 さ れて い る な と 思 つたサ 。 し か し そ れは責任 を伴 う た め、 ォ 嬉 し いけ ど怖 いサ 。 将来自分が教師に な っ た と き には、 子 ど も に任す と い う こ のやり 方 を真似 し たい と 思 っ てい る。 A さ んは ブ ー ス 長 と し て かか わ っ た た め に 、 リ ー ダ ー ツプや協働 の姿勢、 あ る い は信頼 さ れ る喜 び と 責任感 への怖 さ を語 っ て い る。 そ し て大 き な気づ き があ っ たの は、 生徒 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 じ て で あ っ た。 子 ども の反応が、 自分の計画や予想 を超え た と こ ろで起こ り 得 る と い う 気づ き は、 教貝 に と っ て重要 な こ と で あ ろ 、l , つ o ( 2 ) B さ ん (学部 2 年生 ・ 女性 ・ 実行委員長) 去年 の 「子 ど も フ ェ ス タ」 で は、 不登校の子 ど も た ち を ォ 警戒サ し て い たが、 実際は気 を使 っ てかかわ る必要は な か っ た。 そ の後適応指導教室 に行 く よ う に な り 、 今年 の 「 子 ど も フ ェ ス タ」 で は実行委員 長 に な っ て、 ォ 不登校の 子 ど も た ち は人 と の距離 を詰め る のに時間がかか る だけ で 、 EL近づけ ば普通の子 と 同 じ。 1 年生や他 の学生 に も そ う 思 つてサ も ら え る よ う な イ ベ ン ト に し たか っ た。 1 学年上の去年 の実行委員 長 と はサ ーク ルが同 じ だが、 深 い話 を す る仲 で は な か っ た。 自分か ら 話 し 掛け る よ う に し て 、 お互い に深い 話 も で き る よ う に な っ た。 イ ベ ン ト を 通 じ て、 下級生 も 含めて大学で の知 り 合いが増え た。 ど ち ら か と い う と 何 で も 一人 で や っ て し ま う タ イ プ だ っ たが 、 ォ や る 前 に相談 し て 、 頼 り に行 く タ イ プ に な っ た か な。 頼 んだ方が上手 く 行 く し 、 楽。 頼 り に行 っ て も い い ん や な あサ と 思 え る よ う に な っ た。 教員 に な っ た ら 、 ォ 自 分 は職員室が苦手 な タ イ プサ だけ れ ど、 同 僚に は ォ 自分か ら コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を取 ろ う と す る こ と が大事サ と 思 う よ う に な っ たc B さ んは昨年 のイ ベ ン ト に参加 し て か ら 不登校の問題 に関心 を持 ち、 適応指導教室で も ボラ ンテ ィ ア活動 を し てい る。 不登校児童生徒は普通の子 ど も た ち と 変 わ ら な い し 、 特別扱 いす る必要 も ない と い う こ と を他の学生に も 知 つて ほ し い と 考え て実行委員 長 に も な っ た。 今回は 幹部 と し て、 子 ど も と ふれ合 う よ り も 学生 と の交流の方 が多 か っ た ため、 人 を頼 る と い う 自分では苦手 な行為 に あ え て挑 戦 し 、 そ こ か ら コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンや協 働作 業 の大切 さ を理解 し た様子が う かがえ る。 ( 3 ) C さ ん (学部 1 年生 ・ 女性 ・ 学生 ス タ ッ フ ) 「 子 ど も フ ェ ス タ は ボ ラ ン テ イ ア ス テ ー シ ヨ ンの 一 大 イ ベ ン ト だ と 聞 い て参加 を 決め た。 こ れま で 不登校の子 ど も と かかわ る 機会は な か っ たが、 ォ 教師 に な る と す れば遠 い話題 で も な いサ ので 、 い ま の う ち に かかわ っ て お き た い と 思 っ た。 自分 を表現す る のが得意 で は な い のか な 、 と 思 う 子 も い れば、 逆 に こ の子が どう し て だ ろ う 、 明 る く 元気 で走 り 回 っ て い る のに、 と い う 子 も い た。 ォ 傍目 に は他 の 子 と 何 ら変 わり は な く て も 、 背景 には何があ る のか と 考 え る よ う に な っ たサ 。 ア ンケ ー ト の項目 に 「 生徒 の背景 を理 解で き る」 (筆者注 : 項目19 「子 ども の問題行動の背景 を 多 面的 に と ら え 、 対応方法 を考 え る こ と がで き る」 ) と い う のがあ り 、 イ ベ ン ト に参加 し て、 ォ 表面上 には分 か ら な い こ と も あ る と 思 う よ う に な っ たサ 。 来年度は友人 と 適応 指導教室に行 く こ と に決めた。 他の学生や先輩 を見 て い て、 ォ ひ と つ の活動 で も い ろ い ろ かかわり 方があ るサ こ と に気づ い た。 コ ツ コ ツ 真面目 に 取 り 組む人、 楽 し みなが ら も状況 を把握 し てい る人。 同 じ ブ ース の先輩は、 子 ど も が来 な い時間に い ろ ん な話 を し て 気 を遺 っ て く れた。 地味 な ブ ース だ っ たが 、 男 の子がや っ て い る の を褒 め て 盛 り 上 げ た ら 来 つて く れた。 再訪 し て く れた と き 、 ォ こ ん な単 純 な んで も い い んやサ と 思 っ た。 子 ど も には個人差 が あ り 、 時間が かか る場合 も あ る け れ ど、 ォ こ ち ら か ら 歩 み 寄 れば返 し て く れる のが嬉 し か っ たサ 。 ォ 子 ど も た ち の立 ち位置サ のよ う な も のも 見 る こ と がで き た。 ゲ ーム を先輩 と 一緒 に な っ て一か ら 創 り 上げ て い く こ と が楽 し か っ た。 ォ こ う す れば面白 い と 思 っ て や っ て い て も 外 れ る。 で も 、 こ んな んで い い のかな と 思 っ て も 楽 し んで く れるサ 。 c さ んは 1 年生 だ が、 そ れ ゆえ多 く の学 びがあ っ た よ う で あ る。 子 ど も た ち が不登校 に な る背景や、 子 ど も た ち の空間内の関係性に考え を巡,ら せ た り 、 イ ベ ン ト への 関与 の仕方 は人 そ れぞれで あ っ て も よ い と い う こ と を発 見 し た り し た。 こ ち ら の予測や想像 を超え た と こ ろ に子 ど も た ち が反応す る こ と は、 授 業実践の な かで た びた び 経験 さ れ る こ と で あ る。 こ のイ ベ ン ト で の こ う い っ た気 づ き は、 将来教貝 に な っ た と き 、 子 ど も の多 様 な視点 を 取 り 入 れよ う と 工夫す る授業実践へ と 繋が っ てい く だ ろ う 。 イ ン タ ビ ュ ー に現 れ た c さ んの さ ま ざ ま な 気づ き は、 体験的 な学 びが学生に大 き なイ ンパ ク ト を与 え る こ と を示す例 と し て考え る こ と がで き る。
横 山 香 赤 松 幸 子 村 上 明 生 森 田 啓 之 ( 4 ) D さ ん (学部 2 年生 ・ 女性 ・ 実行委員お よ び ブ ー ス長) ボ ラ ン テ イ ア ス テ ー シ ヨ ンに 来 る よ う に な り 、 学 校 サ ポ ー ト の ポ ラ ン テ イ ア に 行 っ た り 、 「 ボ ラ ス テ 学 生 ス タ ッ フ」 に な っ た り し て、 今年 の 「子 ど も フ ェ ス タ」 に参加 し た。 実行委員 に な っ たのは、 友人が実行委員 長 に な っ た こ と も あ るが、 挑戦で き る こ と はす る と い う 今年 の目標があ っ たc 不登校の子 ど も は暗い と か、 い じ め ら れて い る と かい う イ メ ー ジがあ る が、 普通の子 ど も と 変 わ ら な い と 思 っ た。 当日は一緒に実験 を し て、 子 ど も た ち と かかわれて楽 し か っ た。 部活 と の兼 ね合いで苦労 し たが、 経験者の先輩か ら の助 言 も あ っ て、 み んな の ォ 軸サ に な っ て仕事 を割 り 振 る の も ブ ース長の役割 だ と 思 う こ と がで き た。 上の学年 と も 下の 学年 と も 業がれた こ と を実感 し て い る。 大学で の人間関係 が広 く な っ た。 高校ま では自分のために全力 を注い で き たが、 他人のた めに全力 を注 ぐ のは今回が初め て。 教育大学 にい て 、 先生 と い う 目で見 ら れ る よ う に な っ て 、 責任 も 增え た。 ォ 行動 一つ一 つ に重 みがあ る と 思 う よ う に な っ て き たサ 。 物事 を ォ 一歩引 い て見 ら れる よ う に な っ たサ 。 今 回 2 年 生 に な っ て 初 め て 参加 し た D さ ん も 、 A さ んや B さ ん と 同 じ く 「 長」 と し て リ ー ダ ー シ ッ プの取 り 方 を学 んだよ う であ る。 先輩の助言 を聞 き入 れる彼女 の素直 さ や謙虚 さ も 、 こ の学 びに繁が っ て い る の だ ろ う0 学校 ボ ラ ン テ ィ ア で は不登校の子 ど も と かかわ る こ と は ない ため、 今回のイ ベ ン ト で直接 ふれ合 う こ と で、 一般 的 な イ メ ー ジで は な い自 分 な り の像 を描 け た の で は な い だ ろ う か。 教師 と し ての自覚の萌芽がす で に見 ら れ るの は、 お そ ら く 学校 ボ ラ ン テ ィ ア で 「先生」 と 呼 ばれ る体 験 に よ る も の だ ろ う 。 こ の点 は、 1 日 の みのイ ベ ン ト で は難 し い か も し れない。 3.4 考察 以上、 ア ンケ ー ト 調査 と イ ン タ ビ ュ ーに よ り 、 不登校 児童生徒支援イ ベ ン ト と 教員の資質能力 の関連 を見 てき た。 ア ンケ ー ト 調査 の教員 養成 ス タ ン ダー ド に おい ては、 イ ベ ン ト 前後に よ り 自己 評価の差は見 ら れなか っ た。 し か し イ ン タ ビ ュ ー で は 、 リ ー ダ ー シ ッ プ ( 項 目 3 ) 、 謙 虚 な 姿勢 ( 項目 8 ) 、 組織 に お け る 自 ら の役割 の理解 (項目 9 ) 、 子 ど も の特性の理解 ( 項目11) 、 子 ど も 同士 の関係 の把握 (項目12) 、 子 ど も と の信頼関係の重要性 (項日15) 、 教材 ・ 教具の工夫 (項日20) と い っ た資質能 力 と 言え る も のに言及 さ れてい る。 こ の こ と を踏ま え 、 自己 評価の差が出 なか っ た原因 をい く つか推測 し て み い と 思 う 。 た ま ず、 こ のイ ベ ン ト 自体がそ れほ ど教員 の資質能力 に は影響 を 及ぼす も ので は なか っ た と 学生が評価 し た、 と いう こ と が考え ら れる。 準備段階ではかな り の回数集ま つ て協 働作業 を す る に せ よ 、 実際子 ど も と ふれ合 う のは 1 日 だけ で あ る。 今回 ア ンケ ー ト 調査 に 選択 し た教員 養成 ス タ ン ダー ド23項目は、 子 ど も と の関係 や子 ど も への指 導 の た めに必要 な資質 能力 が多 く 含 ま れてい る た め、 数 時間のふれ合 い で は そ う い っ た資質 能力 の向上があ っ た と 実感 で き な か っ たので は ない か、 と い う のが、 有意差 が見 ら れな か っ た こ と に対 す る ひ と つの推測 で あ る。 し か し 、 上述 し た学生のイ ン タ ビ ュ ーの内容 か ら は、 やは り 今回のイ ベ ン み取 れ る 。 た し かに ト か ら多 様 な こ と を学 んだ こ と が読 イ ン タ ビ ュ イ ーは実行委員 な どの中 心的役割 を担 っ た学生で、 ま たサ ン プル数 も 4 例で はあ るが、 著者 ら が指導貝 と し て参加学生の様子 を見 た り 、 個別 に感想 を聞い た り す る限 り 、 学生 た ち に と っ て こ の イ ベ ン ト は大 き な体験 だ っ た よ う に思 われる。 と す る と 、 他に考え ら れ るのは、 今回の参加学生は学部 1 ・ 2 年生 が多 く 、 こ う い っ た低年次 の学生 た ち が自分 た ち の学 び や経験 を 、 教員 養成 ス タ ン ダ ー ド の項目 に書 か れ て い る よ う な こ と と し て言語化 、 あ る いは分節化 (articulate) で き て い ない ので は ない か、 と い う こ と で あ る。 教員 養 成 ス タ ン ダー ドは入学時 に配布 さ れる 「 ヵ リ キ ユラ ムマ ツ プ」 には書 かれて い る も のの、 そ の意味 を 理解す る のは、 多 く の場合 「 リ フ レ ク シ ョ ンウ イ ー ク」 と 呼 ばれ る期間 の ク ラ ス ミ ー テ ィ ン グで 、 教員 の指導 と 助 言 の も と 、 教 員 養成 ス タ ン ダー ド 項目 を熟読 し 、 自 ら の学 びや経験 を 教員 の資質能力 に関連付け る作業 を し た後のこ と だ と 思 わ れ る 。 た と え ば 1 年 生 の c さ んの イ ン タ ビ ュ ーの な かで、 彼女は 「子 ど も た ち の立 ち位置 を見 る こ と がで き た」 と 語 っ てい るが、 実 は彼女 は 「 そ こ か ら 何が学べ た と かは ないけ れ ど」 と い う 断 り を付け加 え てい る。 こ れ はた と え ば子 ど も 同士 の関係の把握 (項日12) と し て考 え ら れ る も の だが、 彼女 は こ の気づ き を そ の よ う な資質 能力 と し て理解 し てい な か っ た ので あ る。 イ ン タ ビ ュ ー で はそ のあ と 、 イ ン タ ビ ュ ア ーの指導員 が 「 教室 の な か の人間関係 を感 じ ら れた んや ね」 と 、 彼女 の経験 を 教員 の資質能力 を表す こ と ばで言い直 し てい る。 こ の よ う な 作業 を通 じ て初 め て、 自 ら の さ ま ざま な経験 が教員 の資 質能力 と し て分節化 さ れてい く と す れば、 イ ベ ン ト で経 験 し た多 く の こ と が未だ教員の資質能力 と し て言語化 ・ 分節化 さ れ な い ま ま に な っ て お り 、 そ れが自己 評価 の低 さ と し て現 れて し ま っ た と は考 え ら れな い だ ろ う か。 さ ら に、 教員 養成 ス タ ン ダー ド 項目の文 言の重層 性 の 問題 も あ る。 教員 養成 ス タ ン ダー ド で は、 ひ と つの項目 に 複数の状 況や行為 が入 れ ら れてい る こ と が多 い。 た と え ば項日12 「子 ども同士の関係や仲間集団 を把握 し、 指 導に活かす こ と がで き る」 で あ れば、 【子 ど も同士 の関 係】 だけ で は な く 【仲間集団】 の把握 も 求め ら れ、 ま た 【把握】 だけ ではな く 【指導に活かす】 こ と も求め ら れ てい る。 ア ンケ ー ト 調査 と い う 場面 では、 長 く 複雑 な文