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「日本型高齢化社会」における住生活(2) : 札幌市内M団地の老人を含む世帯の調査

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Academic year: 2021

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(1)Title. 「日本型高齢化社会」における住生活(2) : 札幌市内M団地の老人を含 む世帯の調査. Author(s). 関谷, 嵐子. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. B, 社会科学編, 36(2): 35-47. Issue Date. 1986-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4476. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 「日本型高齢化社会」 における住生活 ( 1 1 ) -- 札幌市内M団地の老人を含む世帯の調査 --. 関. 1. 谷. 嵐. 子. は しがき. 1 1 札幌市内M団地の老人を含む世帯の調査 1 むすび 1 1. 1. は しがき. 前稿に引き続き本稿は, 高齢化社会における老人の住生活について、 現況と問題点の展望とを指 摘する。 前稿では, 老人同居のために増改築をした持家世帯における, 老人の居住状況を考察した。 それ は, 日本におけるこれま での老人の住生活の大半の形である子世帯との 「同居」 が, どのような方. 向に変化してゆきつつあるか, を手さくりする意図をもつもの であっ た. しかしそこ で見出したの 1 注 ) は, 消費生活の一体的ないわゆる 「べっ たり同居」 がかなり支配的な状況であった( 。 こう した従来の 「べったり同居」 は, 依然として日本社会の どこに でも存在する現実なのか, そ れとも,老人と子世帯の収入水準や住居水準の低さが生計と消費の共同を必然化させる原因であり,. それらの要因が変化すれば 「同居」 の内容も変化してゆくものなのか, 生活の変化がおこれば現在. の高齢者の, 子へのべ ったり依存の心理構造も変っ てゆくのか, 或いは, 所得水準の高い層 では既 に住宅内部の生活機能の分離や複数化が進行している, という方向を一般的に推定してよいのか, これらは, 結論を出せないままに終ったことになる. 住宅そのものの状況が、 食事など消費生活の共同と相対的分離との差 異を作る物理的条件になっ. ていることはいうま でもない. 「同居」の実態は, 親子関係や老人心理のみからではなく, まず基本. 的には世帯の, 住生活の物理的条件を作り出す所得能力や社会階層的展望か ら理解することが必要 である。 住宅の増改築の際にも, 一度出来上っ たその生活スタイ ルは継承される傾向にあると推定. される であろう。. しかし, 世帯の生活スタイ ルは長い個別的な家族歴か らうまれてくるものであるから, 所得や社 会階層差がそのまま, 直線的に 「同居」 内容の差異になるとはいえない. 類似の社会的条件の世帯 でも, 一体的な同居もあれば, 生活機能の分離も、 近隣別居も、 世帯分離 (高齢核家族化) もうま れる。 それらの分出の条件は, さらに家族関係論的にも解明される必要がある であろう。 が, 仮説を導くことは後日とし, 本稿は, 老人居住の現況を, 住宅の所有関係別に分析すること. に立入る。 前稿で述べたように, 日本社会における住生活の基本的な問題点は, 住宅所有関係別に 35.

(3) . 関. 谷. 嵐. 子. 考察することが可能であり, また必要である. それは, 広さや室数などの住水準や, (本稿 ではあま り触れる余裕がないが) 世帯の住居の関連費用や財産形成などの点で, それぞれ異なった問題点を かかえているからであり, 当然のことながら高齢者の住居条件も, それぞれに違った問題を露呈す るからである. 家族周期にとも なう住ニーズの変動への対応にも, それぞれ異なった弾力性が存在 す る こ と は い う ま でも な い.. さて, 近年の日本社会の多くの世帯の住居歴は, 家族周期の経過に合 わせて大筋において, 借家 から持家化へ, という経過をたどる場合が多い. 持家化には, 間借から借家を経てという場合, 民 営借家 (さらに段階的に言えば設備共用から設備専用へ) からという場合, 公営から公団を経てと. いう場合, 公営や公団からの場合, 給与住宅からの場合, といっ た多くの道筋が存在している. ま た, 持家化の後にも, 増改築や再持家化などの追加ニー ズが絶えず随伴してくる. これら持家化は, 2 )の多くが契約更新毎に同程度の住宅を滞留的に 流動するのと対照的な 一応の上向移 注 木賃間移動( ,. 動 であると考えてよい. 入手した持家が狭溢であろうとローンの負担が過大であるうと, 持家取得 は階層的上向として位置づけられるのが社会的評価の実態であろう.. 近年, 多くの世帯は, 住ニーズの最も拡大する子どもの教育期に集中的に持家化を実現している. 0歳前半となり,1 960年代のように 持家化の時期は19 0歳後半~4 70年代から次第に 低年齢化して3 50歳なかばに「退職金で建てる」の では なく壮年期の建設に移行している. 持家化は「一人-部屋」 に近い状況を志向して具体化されようとするから, 家族構成との関係 でいえば, 核家族世帯と世代 家族世帯とでは少なくとも世帯規模の異なる分だけその住宅の面積量にも差異がある, ということ. になる. また, 子どもの年齢の低い世代の持家化は, 所得も低く教育ニーズもまだ未成熟であるか ら狭小な住宅で我慢することも少なく ない. 狭小持家では, 子どもの成長にともなうニー ズの拡大 に合わせて, 増改築や再持家化が発生しやすい. また老人同居では, あるいは老人の途中同居が発 生すれば, それも増改築ニー ズを誘発する要因とになる. 持家化が主流であるとしても現実には どの家族周期段階の世帯にもさま ざまな住宅所有関係が存. 在する. そうした住宅所有関係の 「ま ざりあっ た」 状況を, 老人居住という点に焦点をあてて断面 0~6 0歳以降世代ではいわ ば少 的にとらえると, どういう状況と問題点が指摘されるか. 或いは, 5. 数派となっ てくる公共住宅居住や, 日本社会ではやはり少数である単身高齢者の生活は住宅所有関. 係別に見るとどういう問題を持っ ているか.. それらの一端を分析しようとするのが本稿の 意図である. 今回は札幌市内M団地という,「都市計. 画的に造成」 された一つの地域社会を対象として考察する.. 1 1 札幌市内M団地の老人を含む世帯の調査 1 ) M団 地の概況 ( M 団 地 は,1958 年 か ら 6 3年代にかけて公的機関によ って開発され,現在は都心部への交通の便も よい安定した大住宅地である。 この団地では, 公営住宅, 公団住宅, 個人建設住宅 (土地分譲) , 住宅公社建売分譲 (一戸建・集 それに沿 給与住宅などの目的別の土地利用が計画され 合住宅) って住宅建設がすすめられてきた. , ,. 本調査時 ( 1985年1~3月) の, M団地6町 (当初の都市計画上のM団地の範囲) の総世帯数は, 00 0世帯の配置が 世帯人口は約2 約8000 3000人であった (住民登録台帳による) , . 開発の当初約5. 36.

(4) . 1 1 ) 「日本型高齢化社会」 における住生活 (. 計画されていたが, オリンピック後に中高層集合住宅の 建設がすすみ, それにともなっ ていちじる しく人口が集中してきたのである。 現在のM団地における住宅所有関係は, 持家 (戸建o集合住宅) , 公団 , 公営住宅 (一種o二種) 住宅, 給与住宅, それに事実上民営借家化している部分 などが混在している。 なかで, 宅地分譲と 公社建売分譲による戸建住宅から構成されている個人住宅 地は,当時入居した世代に 40~50 歳 代 が 多かったため近年は世代交替期には いり, 土地家屋の売買が発生したり, あるいは定着的に老人世 帯化している例も少なくない。. 一方, 公営住宅や公団賃貸住宅地域は若年世帯が多く, 転勤や持家化による移動も大きい。 なか には, 成人した子供が分出した 後, 高齢化した親世帯のみが住み続けていたり, 単身化した老人が 住み続ける事例も発生している。 給与住宅地域では, 近年の企業の住宅対策の変化にとも なって, 老朽化した給与住宅が閉鎖され土地が転売される事例が多発している。 それらの殆どは, 民間マン 970年代の後半か ら, M団地の一部はこうした民間分譲マンショ ショ ンの建設と供 給にあてられ, 1. ンの多発的な地域になってきた。 中高層集合住宅は, 公社の分譲および賃貸の 集合住宅, 給与住宅, 民間分譲マンショ ンの三者が 中 心 であ り, こ の 団 地 の 目 立 っ て 多い 景 観 と な っ て い る。. このようにM団 地は, 持家, 公共賃貸住宅, 給与住宅ともに集合住宅の構成 比が大きいという特 徴を持ち, また集合住宅はいずれにおいて も若年世帯の比重が高い傾向にある, という性格の地域 で あ る。. それでも, 一つの 地域において種々の所有関係の住宅が混在しているこの団地では, 住宅の所有 関係別にみた高齢者の住生活の特徴と問題 点を集中的にあきらかにすることが可能であろう。 ある いは, 住宅地としての歴史性が浅く人口移動が激しい 「団地」 という地域社会での老人の少数派的 居住が, どのような問題点を示唆しているか, を探ることが出来る, といえよう。 ただし, おそら く, 持家といっても比較的住レベ ルの高い戸建個人住宅と, 平均的に規模の小さい集合住宅, のそ れぞれにおいて高齢者の住生活内容が異なるであろうこと, また基本的に, その両者では老人居住 そのものの比率が異なるであろうことは容易に予想される。 しかし, 住宅所有関係の論として最も問題 点が大きい民間賃貸は, この団地には例 外的に しか存 在していない. 特に, 木造賃貸は殆どなく, 増改築をした戸建持家や, 民間中高層マン ショ ンの- 部が賃貸化 しているのがその内容である。 したがって, 住宅所有関係別に見た問題点の提 起には,. M団地の性格はこの 点で偏りを残すものであり, 最も不安定な住 生活層として問題をはらむ民間借 2 注 ) 家居住の高齢者の生活はここで分析の対象とすることが出来ない( 。 それらのため, 今後, このM団地の周辺にある民間木造賃貸へと調査の手を伸ばしてゆくことも 必要であろう. また, 生活環境としてはM団地の周辺的な条件にある, いわゆる都市型農 家世帯な どの 「老人問題」 も分析の念頭におくことが必要であろう。 しかし, それは後日の課題 である.. ( 2 ) 調査の経過 70歳以上の老人を含む世帯およ び70 歳 本稿は, 1 985年1月におこなっ た, 「老人の居る世帯」 ( 以上の単身老人世帯※) を対象に世帯を選 定した, 調査結果の一部である。 訪問によるアンケート 16 3%) 49(M団地世帯の約4. 配布数 (該当世帯数) は3 , 女子 , 有効回収数は202(老人数は男子1 比率が4.3%, という 197 .9%であっ た。 70歳以上老人のいる世能の , 有効回収率は57 , 計313名) のは, 札幌市 内の65 歳以上の老人世帯および老人を含む世帯が12.4%(その他に65 歳以上単身者 37.

(5) . 谷. 関. 嵐. 子. 1 1 1参照) .3%) という比率から推定して少ないようにも考えられる (前稿表1 . M団地では, 老人は いわば 少数派ではないか. ※調査を70歳以上の高齢者の居る世帯に限定した理由は敬老パス 支給者という対象母集団の性. 格による.. ( 3 ) 世能の類型 ◎世帯の職業 (表1) 世帯主の職 業は, 表工のよう である. 子が世帯主の世帯は10 8 , 老人が世帯主 の工帯は91(うち 同居の子なしは64 ) ある. 子が世帯主の場合, 老人の大半 ( 100世帯) は無職であり被扶養型 であ る. 一方, 老人が世帯の場合の老人は有職者が多い ( 137世帯のうちの91世帯) . 両者ではともに, 広義のサラリー マンおよび経営者層が多く, 自営業層も約1割余存在する 職 . 業的上層部は持家世帯に多い (表は略) . ◎家族類型 家族の形態は, 表1 1・1 1 1のよう である. 老人の127人がひとり,186人9 3組が夫婦である. また, 老人の居る202世帯の51%が二三世代 同居 であり, その2/3が夫方同居 ( 「息子世帯」 同居) である. 老人の片方 が70歳以上の老人夫婦 世帯は 55( 2 7.4%) , うち35世帯が持 家, 6世帯が公営住宅, 12世帯が公団住宅居住) , 老人単身 世帯は 9 ( % 4 うち男子3 5 公営と公 団住宅と不明 女子6 うち . , , , , , 持家4, 公営1公団1) で 表工 世. 帯. 職. 自 子 公 会 が 会 世 団 団 帯 教 主 無 そ N. の. 職. 業. 営 業 務 員 社 員 社 役員 体 職員 体 役員 員 職 他. の A. 計. 老 自 営 業 人が会 社 員(含役員) 団 体 職 員(含役員) 世 臨 時職員 帯主そ の 他 無 職 N. A. 計. その他の人が世帯主 NA. 計. 38. 業. 表工 1 老人のいる世帯の家族類型. 世帯数 9 30 37 8 2 I 6 2 8 5 108 4 7 2 3 2 69 4 91 I 2 202. 備. 考. 同居老人の職業 会. 社. 員. そ. の 計. 他. 大 学 教授 臨 時 職員. 1. 1 1 1 4. 同居子なし うち、 老人単身 老人夫婦. 65 9 55. 同居子の職業 自 営 業 14 公 会. 務 社. 員 30 員 54. 会 社 役員 団 体 職員 団 体役 員. 9 2 2. 無. 3. 教. そ N. 員. の A 計. 職 他. 8. 3 7 137. 家 族 類 型 夫方同居 老人夫婦+子夫婦 老人夫婦+子夫婦十孫 男子老人+子夫婦 男子老人+子夫婦十孫 女子老人+子夫婦 女子老人+子夫婦十孫 そ の 他 妻方同居 老人夫婦+子夫婦 老人夫婦+子夫婦十孫 老人夫婦+その他 男子老人+子夫婦十孫 女子老人+子夫婦 女子老老人十子夫婦十孫 女子老人十その他 そ. 16 47. 篇 263. 他. 計. 1 55 8 25 9 I I 202. の. の A. 723. 30 1 6 3 I 6 8 4 I. (夫方妻方不明) 老人夫婦+子夫婦十孫 老人夫婦* 老人夫婦+子 女子老人十その他 独居 老人 そ N. 世 帯. 他. % 35.8 1.5 8.O 2.O 3.5 6.5 12.8 1.5 14.9 0.5 3.O 1.5 0.5 3.O 4.O 2.O 0.5 0.5 27.4 4.O 12.4 4.5 0.5 100.O.

(6) . 1 1) 「日本型高齢化社会」 における住生活 (. 1 1 家族類型 (集約) と住宅所有関係 表1 持 家 民 借 公 営 公 家 族 類 型 . ▲ 6 35 老人夫婦のみ ー ー 8 老人夫婦と未婚子 ー ー 4 老人夫婦と子夫婦 ー ー 20 老人夫婦と子夫婦と孫 ー ー 3 老人夫婦と他 1 ー 男子老人のみ . ← 一 3 男子老人と子夫婦 一 ー 5 男子老人と子夫婦と孫 12 ー 4 女子老人のみ . ← 14 女子老人と子夫婦 “ ム 14 24 女子老人と子夫婦と孫 ー 17 女子老人と他 n ′ ム 一 3 そ の 他 不. 明. 計. 1 141. ー ワ 十. 一 帖. 団 給 与 N A. 12. ・. 一 一 - - 1. ー ー 3. - 31. - - - 1 5 1. 1 2 7 一一 27. --. - - 11. 1 ー ー ー ー ー ー ー ー .. 計 55 8 4 23 3 ー 3 4 8 6 19 34 29 5 I ← 202. % 27.4 4.O 2,O 11.4 1.5 1.5 2.O 4,O 3.O 9.5 16.9 14.4 2,4 100,O. 0歳以上) ここでいう老人世帯とは、70歳以上の老人を含む世帯 (夫婦のどちらかが7. ある. M団地では単身入居が不可能であっ たからこれらはM団地に移住後の年月の過程で単身化し た と 見て よ い.. ◎親族の近隣居住 同居親族のほかに近所に 親族が居るかどうか, また老人世帯では近所に接触のある親族が居るか どうかは, 老人の世帯維持の条件の一つである。 それは単に 「淋しい」 とか淋しくないという問題 ではく, 地域社会における日常介護の可能性をともなう老人世帯のノーマライ ズ化への条件の一 つ. を形成するものといえる. 子世帯との同居が今後もかなり一般的 であろうということが 「日本型高 齢化社会」 として予想される場合, そこではやはり相対的な少数派を形成する高齢者世帯の, 地域 での世帯維持条件はおそらく, 社会的サービスそれ自体だけではなく近隣居住の親族も介助に関与 する方がよりスムーズであろうことが考えられるのである.. 0( 61%) M団地の, 「近所に住み, 老人の世話をする親族」の有無では, 親族の「いない」世帯は11 , 息子 息子と 「 世帯のその親族は 無記入2 娘3 4 いる 」 1 「いる」 世帯は69( 39%) 3である 7 , , , , 。 娘2嫁5, 孫など2, 無記入9, であり, 子供の近隣居住が多い。 そのうち, 独居世帯で, 世話を する親族が近所にいない者は, 3名 (男子1, 女子2) , 「いる」 者は6名 (男子2, 女子4) で, その「いる」親族は 息子1, 娘2, などである. また, 老人夫婦のみの世帯では, 近所に親族が「い. 0など) 46%) (息子11 0 ない」 が2 7( 54%) , 無記入5である。 , 「いる」 が23( , 娘1 , 息子と娘1 公営住宅の8世帯, 公団住宅の18世帯で世話をする親族が近所に 「いない」 状況である (表は略) .. 公共住宅には, 後掲のように高齢者のみの世帯が多いが, そこで近隣親族がいないというのは地域 における孤立化状況の一つの 可能性となる であろう. ( 4 ) 住宅所有関係と住み方 ◎住宅所有関係と広さ. Vと表Vのよう である. 住宅の所有関係と建物形式は, 表I Vによるとそのう ち一戸建が46%, マン M団地 では, 老人の住む住宅は持家が70%であるが, 表I ) 0 ションが2 .3%である。 民間借家は7世帯 (中高層RC他 , 公営住宅8%弱, 公団住宅13%, で 39.

(7) . 関. 嵐. 谷. 子. 2 住宅 の広さ (m ) (NAは略). 表W. 所有関係* 総 数 持 家 一 戸 建 二戸 建. * *マ ,ン シ ヨ ン. 店舗併用 民間借家. 公共借家 公. 営. 公. 団. 給与住宅. 世帯数. %. ~50. 202 141 93 3 41 4 7 42 15 27 11. 100.O 70.1 46.3 1.5 20.3 2.O 3.5 20.9 7.5 13.4 5.5. 30 9 2 - 7 - 4 19 9 10 -. ~200 ~300 ~400 400~. ~100 ~150 85 64 33 2 28 1 2 10 4 6 9. 29 26 24 - 1 1 - 3 - 3 -. 21 19 19 - - - 1 - - - 1. 6 6 5 - 1 - - - - - - -. 2 2 2 - - - 一 - - - - -. 2 2 1 - - - 1 - - - - -. NA 27 13 7 1 4 1 - 10 2 8 1. *. 札幌中心市の住宅所有関係は、 持家約41%、 民間借家約36%、 公営住宅約4%、 公団住宅約2%、 である。 ** マンショ ンの居住階数 IFI 0、 2F1 3、 3F3、 4F3、 5F2、 6F3、 7F2、 8F1、 1OF3、1IFI世帯. ある. 中高層の集合住宅に住む老人が, 給与住宅も入れると, 44%にのぼることがこの団地の特徴 である (テラスハウスは低層に分類) . ◎住 み方と生活 の分 離状 況. 表V. 老 人 は こ れ ら の 住 宅 で, ど の よ う な 空 間 状 況. 建物の形式. 形. で 住 ん で い る か. 建 物 の 形 式 に した が っ て 居 住. 世帯数. 式. 一 戸 建 二戸 建 一 中高 マ ン ション 中高マンシ. 空間の状況を, a型から g 型 に ま でに 分 類 した の が 表 VIで あ る.. 営業併用 NA ・. 老 人の み で居住 して いる a 型 は, 持 家 世 帯. 50 5 . 3 6 .. 80 6 4 6 202. ウス テ ブ ラスハ フ スノ・ウ. 住宅戸有関係別には次の 点 が 指 摘 さ れる.. %. 9 9 7. 計. 40.8 4.1 I 2, O - O 1 00 0 .. 32%、 公 共 住 宅 の 60% に の ぼ っ て い る.. 従来型の同居b型は, 持家の50%, 公共住宅 の4 0%である. マンショ ンや公共住宅では, その平 形式は不可能である, b以外の居住 面の性格上, また住宅管理の生活上, このa, 持 家 では, こ の ほ か に, c 型 が 9 %, d 型 が 4 %, e 型 が3 %, f型が1%など, 少しずつ存在 する. 二三世代同居では, 全般的に, b型のいわゆる 「従来型同居」 の住み方が圧倒的な比率である. 表W 住宅の住み方 (年齢別は、 老人夫婦世帯では夫の年齢) 住形式 持 *a b c d e f g NA *a b d. 40. 家 民 借 公 借 給 与. NA. 計. 0歳~ 8 0歳~ 9 0歳~ 60歳~ 7. 45 69 12 6 4 l 2 2. 1 5 - - - - 1 - ‐. 24 16 - - - - - - 2. 3 7 1 - - - - -. - - - - - - - 1. 73 97 13 6 4 1 3 5. 1 - - - - - - -. 48 37 9 3 一 一 2 1. 16 11 4 1 - - 1 -. - 4 - - - - - -. 146. 7. 42. 11. 1. 202. 1. 100. 33. 4. 老人のみ (なお、 老人夫婦55世帯のうちc型1、 d型2、 NA2であった) 同一住宅内で子世帯と共同 c l階と2階に分離居住 f 独立の建物 二戸建・左右・前後 e 続き廊下や離れ g その他.

(8) . 「日本型高齢化社会」 における住生活 ( 1 1). また, 老人の年齢別 では, 70歳代の48%がa型, 80歳代の48%がa型である。 「高齢者世帯」がか なりの率にのぼることがあきらかである. b型は70歳代の37%, 80歳代の3 3%である. ◎老人室の有無 (表V n ) 専用の老人室は持家世帯において断然多く88. 7%, 公団住宅では61. 5%, 給与住宅では63 .6%で ある, またその広さも持家が上位 であり, 持家世帯における老人室の安定的存在が知られる. 衷W 持. 老人室の有無と広さ 家. 民 間 借 家 公 営 住 宅 公 団 住 宅 給 与 住 宅. リ ム. ー ー . ←. 8. I 2 10 4. 8 和 室77 (4.4畳以下 7、 6 ~12畳48、 12~18畳12、 18~24畳2、 24~30畳1、 30畳1、 NA18) 、 洋 室12 (4.5畳以下 1、 6 ~12畳 6、 N A5) 、 和洋な ど2 室24 (計6 畳1、 6~12畳1、 12~18畳 8、 18~24畳6、 24~30畳5、 30畳~2、 NAI) - 和室 4.5畳1、 6 畳 3、 洋 室8 畳1、 NA I I 和室7 (4 5畳以下3、 6~12畳4) . 、 洋室1 (5.5 畳) 、 NA4 1 和 室10(4.5畳3、 6~12畳6、12~18畳1) 、 NA6 - 和 室5(4.5畳2、 6~12畳3) 、 洋室4.5畳1、 NAI. ◎孫との室関係 老人同居における住緊張の一つは, 教育期世代にある孫の専用空間ニーズと, 老人空間との競合. の発生 である. (前稿註3参照). しかし本調査 では, 「専用の子ども室がない」という記入は9例にすぎず, ここから一般的な傾向. を語ることは出来ない. この9例は, 持家が5, 公団2, 給与住宅2, 老人室もないのは2 (公団 と給与) , 子どもの学習は居間が4, 寝るのは両親と一緒が4, などであった. ( 5 ) 日常生活 住宅の内側で老人の日常生活はどのような形で行なわれているか. ◎食事の形式. 食事は, 年齢や生理的条件によっ て必要栄養の内容が異なるうえに, 長年の食習慣によって形成 される噌好の個人差も大きい. 複雑な世代構成の世帯で日常的に最もトラブルの多発するのは献立 と調理とをめぐって である。 それは, 食品が多 様化し, 食生活における個人化が進行すること に よ っ て 一 層 表 面 化 して き た。. し か し, こ れま での 日 本 の 家 族 では 世 代 間 の. 食事の分離は殆ど進行していない。 同じ住宅に 住 み な が ら 食事 を 分 離 す る こ と は 「水 臭 い」 と. 衷孤 調理の分担 (記入者のみ) -若ぃものが年寄 朝-69i年寄が若ぃものl朝 l15l の分も作る. 昼. 57. 晩. 42. の分 も 作る. 昼. 10. 1 晩-7 9ー -晩 -2 , 1 7 年寄が自分たち 朝 42 その他(家政婦等) 昼 43 の分だけ作る. され, 生計の共同の下 で食事も全く 一緒におこ なわれるのが 「同居」 の一般的な姿であった. こうした共同は, 家族関係の緊張のきっかけになる. ばかりでなく, (特に) 女子老人の日常消費のための労働能力や自立力を失わせる原因にもなる. 本調査においても, 同居世帯の食事の分離はあまり存在していないし, 後に見るように住平面上. の台所の分離も16世帯であまり多くない。 表V mで調理の分担を見ると, 若い世代(の主婦) が, 老 41.

(9) . 関. 谷. 嵐. 子. 人の分も一緒に作る形式が大半である. 逆に女子老人が若い世代の分も作る形式 (老人における調 理役割の分担・残存) も若干あるが, それは決して 多数派的な存在ではない. また, 老人が自分た ちの分だけ作るのは, 大半が, 老人夫婦世帯と独居老人世帯においてであり, 同居の場合にはこう. した形式は少数である. 食事の形式も, 家族一緒に食べる世帯が大半であり, 老人だけで食べるのは老人世帯や独居世帯 が主であった。 「一人で食べる」 のは15世帯 (うち独居9) であった. このように, 同居世帯では 調理も 食事も一緒, という形式が大半であることが知られる. こう した食事の共同は, 従来型 「同 居」 の内容を示す具体的な指標の一つ であろう. なお, 家政婦が日常的に入っている 世帯が7ある のはこのM団地の個人住宅地の特徴であろう が, それは, 後掲のように, 調理などの外に介護介助 の役割をも持つものである.. ◎老人が昼間すごす場 所 (表は略) 子が世帯主 である被 扶養型の老人は前述のように 無職の場合が多く, 日常生活は在 宅型である. 26%) 66%) その住宅内で昼間すごす場 所は, 居間 で125( , 居間と自分の部屋 , 自分の部屋で50 (. で11(6%) その他4 (2%) などのであった. 老人が昼間の時間を, 住宅内の何 処ですごすかは, その健康 度を示すだけでなく, 家族関係をも 或る程 度反映する事柄である. 居間と老人室の両方が, 最も多いことは, 既に他の調査でも同様の 注3 ) 傾 向 が 指 摘 さ れて い る と こ ろ であ る( .. 上記の数は, それだけ では, 家族関係 を示すものではない が, 老人にとって, 居間と自室がその 大半の生活空間である, ということは あきらかである. 老人の場合の, 住宅内生活のウエイ トはこ のように 大きいから, その居住性のよ しあしはひと しお重要となる.. ◎生計の分離. 生計の経済的実態はこのようなアンケートの 場合は, 極めて概括的にしか把握出 来ないことが 多 い. 本調査でも家計に 立入ることは不可能であり, ごく簡単な, 表IXのような結果を得ただけにす ぎない. それによれば, 子世帯と生計が 「全く一緒」45%, 一部別15%, 全く別が40%であるが, Iのa型世帯) 「全く別」の大半は, 老人世帯および単 身世帯であろう (表V . 同居の場合の生計は事 実上, 大半が共同化している, と推定してよい. 食事の分離と生計の分離とは, 相関がかなり高く, /4が生計 /3が生計も全く 一緒, 食事も家族一緒の世帯の約3 三食とも若い者が一緒に作る世帯の2 生計を一部別に も全く一緒である. これは 一体的同居の明瞭 な指標 であると理解される(表は略) . や衣料2, 食費 老人の買いたい食物 電話代1 食費と 食費4 ものは して い る 2 7世帯の「別」の , , , 以外2, 食費光熱以外2, 食衣住以外の一部1, 生活費以外1, 交際費1, 交際費こずかい1, 交 際費旅行費1, こずかい3, 病院代1, 電話新聞代1, 酒たばこ床屋保険1世帯, などである. 生. 表以. 計. 生 計 全く一緒 一 部 別 全 く 別 そ の 他 NA. 計 42. の. か. 世帯数 83. た. ち. % 45,1. 73. 14.7 39.7. 1. 0.5. 27. 18 202. 100.O. 持 家 民 借 公 営 公 団 給 与 駈. 12 ▲ 什 Tヒ ヘ リ. %. r l l. 50 一 11 141. ー リ ム 7. ー . Q U. 一 1 3 11. NA. . ▲ n ′ ム 1. ー 1 1. 一 . ▲ 15. ヴ 十. 27. 11. I.

(10) . 「日本型高齢化社会」 における住生活 ( ) 1 1. ◎生活設備の共同と分離 子世帯と別にしている生活 の諸設備に ついては, 記入状況が悪く明瞭な傾向が指摘されるといえ ないが, 記入数のみを例示すると, テレビの老人専有化 が5 4で冷蔵庫の25 3 , 電話の 2 , 洗濯機の 10 よりもかなり多い 住宅平面 では 玄関7 台所1 食堂8 6 。 , , , , 居間25 , 洗面所21 , 風呂 4, ト イ レ2 3 , などが分離している数 である。 「全て別」は16であるが, 上記の中にも老 人だけの世帯が 含まれているであろう。 「別なものはない」 は8, NAは1 08であっ た. ◎身のまわり行動 日常の人間の身のまわり行動の基本的なものは トイレと入浴などである それらの設備と機能 , 。 はどのような状況にあり, 老人は どのように使用しているか (表は略) 。 トイ レとの往復に 階段の昇降がない世帯92% (ある世帯 8%) トイ レに 手すりがあ る世帯が , 11%, ベ ルがある世帯が1%, 暖房がある世帯が45%, などであった 一般に 手すりやベ ルなど , 。 の安全の設備は, この団地の住宅 でも, 設置されている例は少ない 。 トイ レと居室との階差は前稿でみた増改築世 帯のケ ースよりもすくなく また老人室や居間か ら , の距離もあまり長く ない (適当な長さと は恐らく老人工学的な課題 であるの で本稿 では問わない が) 。 また 「暖房がある9寒くない」 建築構造 が大半である。 これらを総合すると, この団地のトイ レの居住性は, 老人にとって比較的良好である と い う こ とに な ろう。. 一 方, こ の 団 地 では 公 営 住 宅 の 大 半 は 風 呂 が. なく, そ の 他 は 自 家 風 呂 が 付 い て いる こ と が 多 い。 し た が っ て 入 浴 の 場 所 は, 自 宅 が. 162(85%), 銭 湯 が24(13%), (自 分 で行く 18 , 家 族 が連 れて 行く 3, な ど), 老 人ホ ー ム で 入 る. 2, な ど であ っ た。 入 浴 サ ー ビス 車 の 利 用 は な い, 老 人 の 入 浴 回数 は, 週に 1 回 が 43(22%),. 表×. トイ レと入浴の介助 (NAを除く). トイレ・入 浴. 状 況 一人で行ける 介助が必要* 男子 老 人 *妻 3 男子老人 *妻 妻と娘 1 トイレの介助 嫁1 子栃 一人豊 で行ける 介助が必要* 女子老人 *嫁 2 孫 と嫁. 2 回 が7 4( 38%) 23%) , 3 回が45( , 4回が. 12 (6 %), 毎 日 が 14 世 帯 (7 %), であ っ た 。. 男子老人. ま た, 住 宅 内の 風 呂 の 手 す り があ る 世 帯 は lo ,. 入 浴 の 介助. 老人は身体的精神 的自立力の低下にとも な い, 日常生活の介助を必要とするようになる。 それは時間の経過とともに 変化してゆくもの で あり, 住宅の平面を決定する際に将来の状況を 予想して, 部屋の大きさや廊下の幅などをあら. か じめ 計画に組み込ん でおく 事例はま れ であ る. その意味で, 持家においても家族周期にお ける住ニーズ変動への対応は, 特に後期高齢期. 段階においては限界が大きく, 住ニーズの充足 には往々不充分 な状況が発生することになる。. 息子. 17 1 ” , 4. 1. 97 7. 1. ホーム入浴 2. ない世帯は16であっ た (表は略) . ◎介助. 一人で入れる 介助が必要* *妻 2 *妻. 人 数 1 00 5. 女子老人. 子 世 帯と トイ レ別 う ち、 階段 あり 手す り あ り ベ ルあ り 介助 必要 子世 帯 と 風 呂別 う ち、 手す り あ り 介助 必要. 入院中 1 一人で入れる 介助が必要* *嫁 4 孫と嫁 1 娘 夫. 171 13. 1 1. 家政婦 2 看護婦 1. 23 1 3 (男) 1 4 1 (男) 1. 43.

(11) . 関. 谷. 嵐. 子. 介助の中心的な作業はトイ レと入浴の際の手助け である. 表Xによると, 現在のところ介助の必 要な老人数はか なりすくなく, 延人数で29名 である. 多い. 介助者は, 配偶者(特に男子老人の場合の妻) , 嫁, 娘, など家族 内女性である伝統的な姿が 家政婦や看護婦の介助が若干あるのが, この団地世帯の特徴であろう. 老人のいる一般世帯に対する社会的なホームヘルプ体制は, 札幌市内 では現在未だ存在していな い. 特に高額所得者でない限り, 独居老人や夫婦がともに介護介助を必要とするように なっ た場合 は, その世帯の自 立的な存続は不可能であろう. この 熟ま今後の基本的な課題である. ( 6 ) 住宅取得の状況 (持家世帯について) 持家141世帯について, その取得にかかわる諸状況を見ると以下のよう である. ◎住宅取得の時期と 所有名義 (表紅) 0年前にM団地に, 壮年期の世帯 老人名義のものが48 , 子ども名義が76である. これは, 20~3 多い が持家を建て, そのまま定住していることを示す場合が . M団地に住むようになっ たのはこの 955~74年あたりに住宅を取得した世帯が多い.特 団 地が1 955年代に 形成されてからであるから,1. に老人名 義の住宅の大半はそう である. 0年以降ではマンショ ンの購入が目立っている. 取得形態は新築に よるものが大半であるが,197 マンショ ン購入は老人名義のものがあるが, 子名義のものが 多い. 「建売購入」は公社分譲の住宅で あり, 民間建売はマンショ ン以外は殆ど存在 していない (近年, 一戸建の住宅が更地化して売買さ れ2戸の建売分譲住 宅となるケースなどが発生しているが) . 老人名義の住宅は, 当然のことであるが, 老人の 「資産」 を意味する. それは, 同居の場合も別 居の場合も, 老人の生活基盤の社 会的な安定性や, 子世帯との経済関係に おける優位性を示唆する 4 注 ) 前掲表1に見たように 老人が世帯主になっている世帯も多いの で, これらのタ ものであろう( , . イ プは, 実質的にか, 家族関係の 上 でか, 被扶養型でない老人層の存在がか なりあることを示すで あろう. これには老人夫婦世帯の多くが含まれる. 表紅 住宅取得の時期と所有名義 老 人 名 義 子 名 義. 購入時期 195 4年以前 1955~64年 1975~74年. 19 75年以降 計 195 4年以前 1955~64年 1965~74年. 197 5年以降 計 名 義 不 明. 計. 44. 新 築. 建売購. 鴻. e o. 10. 1 ←. 2 32. 中古購. マン購. その他. 26 ( t J. 一 一 o x o ▲ 什. 18. ▲ 生. 4. っ ム. 48. だ n U. 1 17 10 8 37. 計. I 2 5. 21. 1. 3. 24. 5. 7. 4. 16. I. 9. 24. I. 29 76 17. 69. 12. 12. 30. 1. 141.

(12) . . 1) 1 「日本型高齢化社会」 における住生活 (. ◎増改築 (表皿) 持家の増改築は近年の一般的な現象であるが, それは通常, 住ニーズの変動によっ て引き起され る。それは住宅の老朽化のほか, 家族周期の変動などに よって具体化される。 家族周期の変動によっ てうまれる住ニーズへの対応は, 増改築の可能な戸建持家世能において最も幅広い。 一方, 非持家. 群では(そして集合住宅持家においても) , 住ニーズは, しばしば住移動などをひきおこす わけであ るが, 戦後の賃貸住宅市場においてはそうした拡大ニーズに対応する賃貸住宅商品はあまり登場し ていない。 このことが, 多くの世帯にしゃにむに持家化をう ながす契機になるものであり, 事実, 持家化しない限り家族周期 の変動にともなう住ニー ズへの個別世帯の対応は極めて困難であるのが 現状である。 北海道の持家群の増改築内容は, 広義の防寒 改築 を 特 徴 と し て お り, 防 寒 改築 と部 屋 の 増 設. が 同時に に なゎれるこ が 多い。 M団地で. は どう か。. 表題 増改築の有無と回数 増 改築 無 の 有無 し. な. 老人名義 子名 義 あり1回 老 人名 義 老人名義 子名 義 あり2回 老 人名 義 老人名義 子名 義 あり3回 董 凝圏 あり4回 あり5回 回数不明 回数 r 計 A N NA 老人名義 子名 義 NA NA. 住. 宅. 取. (9 (9 ). ) 8 (8 ( (8). 13 (. 14. 得. NA 1 9 ~ N f 1 1 I. 4 1975~ 4 ~ ~19 7 ~196 7 4 4 墓 ず 22 16 12. 4 (4 ) (. 年. (-). 計 , 51. ) (21 ) ( 30. 1 )q ) )篭 )( )( 義( 琶 童 g す 為 警 ぎ . 雪 き き 蓬 き 禁 謄鷺 泰 . あ 翌 壷 喜 ば 2) (7) (5) (-) (-) (1 お 2) 1) (2 (1 9 (9 ) (6) ( 6 (6 ) ( ( が マ ン シ ョ ン が 41 世 帯 で あ る か ら そ れ を 除 く. と, 増 改築 を 行 な っ て い な い 戸 建 住 宅 は 僅 か に 10 戸 ほ どに 過 ぎな い, と い う こ と に な る。 な か. 碍ま3回以上の増改築もある。. 増 改築 の 内 容 は, 特に 公 社 分 譲 に お いて 全面. 的改築の事例が多く 見られる が, その他は防寒 改修, 一 般 的 な 改 修, 平 面 積 の 拡 張 (二 階, 部 屋, 老 人 室, 子 ども 室 な どの 増 設), 水 ま わり の. 修 理 と 拡 張, 内 装 の 改 装 な ど が 多 い。 途 中 同 居 に と も なう 増 改築 も 多い (表 は 略)。 ◎住 宅 ロ ー ン. (3). 1 2・ (5) ) (7 (7 4. i I. 6. (2) 4 ) (4 ( 2 2. ( 18) 6. - (-) (-). 1 I 40 44 リ ム 2. ← 3 I 11 ← 1 2 1. 計. 46. 34. I. *1 1 - 9 * (-) (7) 1) (-) (1. -. 6. ¥ 1. -. 1. ;. -. (1). き. I 29. も 4 - 4. I 1. 3 64. 言 2. 43 1 3 3. 9 ( 2) (2 7) (7 ( 1 6 24 2 11. - -. 195 4年以前に住宅を取得した世帯1. 97 0年代 以降であるが,M団地の戸建住 持家化に際して住宅ローンの利用が一般化してきたのは1 0年代 宅のうち, 公社分 譲には住宅金融公庫および道の融資がついていた。 しかしそれらは主に196. のものであるか ら, 公社分譲住宅のかなりの世帯は既に支払いを終了しているか, それに近い場合 が多い。 一方, 1970年代以降に 建設された公社マンショ ンや民間マンショ ンでは, ローンの 支払い が進行中 であることが多い。 というのがM団 地世帯の住宅ローン負担の 一般的な状況 である (表. XI I I )。. ローンの種類は住宅金融公庫が多く34 , つい で勤務先からが13などである(表は略) 。 また,. 二世代ローンの利用は極めて 少なく4世帯のみ であっ た。 その主返済者は子の方が3, 親と子 の両者が1であっ た。. 衷皿. 住宅の 所有時期とロ ーンの有無 最長ローンの残り年数. ローン有無 あ. り し. な NA 計. 47 9 2 141. ~ 5年 ~10年 ~20年. 6 5 18. ~30年. 9. 30年 ~ NA. 3 6. 45.

(13) . 関. 1 1 1. む. す. 谷. 嵐. 子. び. M団地の老人を含む世帯の住生活の分析としては, まださま ざまな相関が不可欠である, 特に, 現在の住生活の基礎 である家計状況については立入り方が極めて不充分 である. それは機会をえて. 追求してゆくことが必要である. 本稿は, 実施したアンケートの限りでの若干の事実を確認したに とどまるものである. その限り で充分な結論を出すことは困難な面が多いが若干の点を要約して見ると, 「団地」という. 公共的住宅供給の 比重の高い, 政策的に形成された比較的新しい住宅地での老人居住については, 次のような状況を仮に抽き出すことが出来るのではないか, と思われる.. 住宅の所有関係から見ると, (これはいずれの調査においても常にそう であろうが)持家層におい て, 老人の居住性はおそらく最もす ぐれている. 特に, 集合住宅よりも戸建住宅においてよりす ぐ れているであろう, と考えられる(少なくとも住平面の広さ自体と老人室の確保状態において) .ま たM団地世帯の諸生活設備 は, 戸建だけでなく どの住宅の場合も, 札幌市の平均レベ ルよりもやや す ぐれているであろうと推定してもよい. 老人のみの世帯 (特に老人夫婦世帯) が比較的多数存在していたのは, このM団地調査における. 顕著な特徴である. それは, 一面 ではあき らかに, 所得の安定性が老人世帯の経済的物理的独立を 継続させていることを示唆するものであろう. また, それは現在の 心身ともの健康な自立を示して いることが多いといえる(いくつかの世帯では当然, 夫婦の片方の病弱状態が存在するが) . それに 生活環境の 世帯であることは 次第に住み古してゆくその しても, 対象の持家世帯の30%余が老人 , 中で生活に不適な面も増大し, 心理的な不安も増大していくのではないか, と予想させるものを含 んでいる. 特に, 老人の住む公共住宅の半数あまりが老人のみの世帯 であることはどのような問題 を持っているのであろうか. それは恐らく生活の種々の安 定性とは程遠い現実を含んでいるのでは な い か.. 一般に公共住宅は, その政策の成立事情からしても, また入居世帯の実態から見ても,「子育て期」 の若い 「核家族世帯」 が, その多数派的な居住集団に なっている傾向にある. 公共住宅はそこに住 む多くの世帯にとっ て, 住居歴の一つの過程でしかないことが多く, 長年その土地に住みついて地. 域社会を形成してきた世帯群ではない. M 団地の公共借家層も1960年代以降に新しく 出来た地域 社会に参入してきた 一 群である. しかも, 公共住宅の極めて狭い平面量からいっても, 「団地」とい う新しい住宅地自体の特性か らいっても, 人口のうちに占める老人の 比重は小さい傾向にある.「団. 地」 はいわば 「若い世代」 の地域であり, 老人層はともすれば少数派的に孤立しやすい. 階段によ って分離されている集合住宅という建物形式は, 若い世代にとっ ては身軽で, そして プ ライ バシーを守るにはす ぐれた生活環境として, プラスに働く要因も 多い. が, こうした住環境や 地域環境に少数派的な老人世帯がま ざることは, 近隣関係のなかで, 老人の疎外状況を作り出すこ とになり易いのである. 疎外は, 老人にとって 心理的なものにとどまらず, 日常生活においても浸 透する. こうした現象は公共住宅だけでなくマンショ ン持家についてもかなり類似的に存在してい る. と い え る か も 知 れ な い.. さらに現在の公共住宅は, その施設面について老人居住などへの配慮をととのえているわけでは ない. 今日, 「老人世帯」として公共住宅に入居する場合には1階が割当てられるとしても, 長く居 住して高齢化した世帯が, そのまま 上階に住み続けているケースも少なくない. 中層住宅では日常. の外出に階段の昇降が必要であるが, それはいうまでもなく高齢者にと って不 適になり易い住状況. 46.

(14) . 「日本型高齢化社会」 における住生活 ( 1 1). の一つである。. また, 公共住宅内におけ る, 手すりやベ ルなどの設備の福祉政策的な追加は, 殆ど存在しないの ではなかろうか。 Mという団地一つをとっ て見ても集合住宅地域は, 老人の日常生活について特に問題が発生しや. すい傾向にある, といえそう である。 公営住宅と公団住宅とを問わず, またマンショ ンも賃貸と分 譲とを問わず, 集合住宅においては一面 で 「長屋」 的な人間関係が生まれる一方 で, 他人の生活を. 「気にかける」 地域的なネ ッ トワークが成立しにくい性質をもっ ている 気配りの欠如は, 老人世 . 帯については特に, 事故や病気への対応をしばしば遅らせるな どの深刻な結果を生み易い その結 。 果, 集合住宅管理者にとって, 老人夫婦や老人単身世帯の存在は日常的に 「ひやひやした」 ものと なる. それは, 「老人世帯はこれ以上入居して貰っ ては困る」 という ムー ドや, 「老人世帯を公営住 宅に政策的に入居させ ることは管理上困難だ」 といっ た対応を発生させやすい 老人世帯の比較的 . 多い古い団地では, 建物の維持管理や大規模な補修, さらに建替えな どについて活性化しにくい状 況が既に生まれており, そこでは, 団地の 存在そのものが地域の沈滞や老朽化の原因になりつつあ る と も い わ れ て い る。. 公共住宅における老人世帯のこうした疎外や行政的対応の困難な状況は, おそらくM団地におい てもあらわれていると推定される。 少なくとも地域社会的な対応も充分 であるとは言い難いであろ フ. こうした地域社会における老入居住の実態と問題点, すなわちいわゆる 「ノーマライ ゼーショ ン」 への課題は, 稿をあらためて追求してゆくことが必要である。. 註 (注1) これからの老人同居に際して, 住宅における生活機能設備の相対的分離が必要があるというのは, 老人 問題研究と政策提言における近年のいわば合意となっている, といってよい. 前稿注1の経済企画庁編『活力あ る高齢社会を目指して』第3章. また, 建設省『昭和5 8年住宅需要調査』によると, 老人同居に際しての生活機 能の分離ニーズは, 現実に既にかなり高い. (注2) 前稿注2の国民生活センター編 『住宅と生活』 第6章参照. (注3) 飯村しのぶ他 『積雪寒冷地における高齢者の生活実態調査』(藤女子短期大学紀要 No ) .21 (注4) 「持家所有は圧倒的に強い 「生きがい」 増強の条件である」(北海道高齢者生きがい振興協会 『高齢者の 「生きがい」 に関する調査研究 (1 1 )』p ) .14 (本学教授 札幌分校) 本稿は北海道高齢者問題研究協会 (代表者 吉田信) からの委託研究費によりおこなった研究調査である, 関谷 嵐子 (研究代表者).魚住麗子・飯村しのぶ 『北海道における高齢者の住宅および住生活の実態』 ※の研究成果の 一部である. *北海道高齢者問題研究協会紀要 『高齢者問題研究』 No 1 9 8 5 .1 ( . 3) 所収. 47.

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参照

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