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高校3年間の追跡調査による食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシーと行動変容ステージの関連

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Academic year: 2021

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Ⅰ.緒  言

 近年,社会経済構造の変化,国民の価値観や食の多様 化の進行等により,子どもたちを取り巻く社会環境が大 きく変化した。こうした中,成長期では,小・中・高と 学年があがるにつれて,朝食欠食1)をはじめとする食生 活や生活リズムの乱れが影響して,食生活の悪化が既に 始まっている2)。そのような背景には,子どもたちの親 世代でもある20歳代~40歳代における朝食欠食の割合が 高いこと3),主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の摂 取頻度を「ほとんど毎日」と回答した者の割合が若い世 代ほど低い傾向にあること4),生活習慣病の予防や改善 に関する実践について,「実践していない」と回答した者 の割合が若い世代で高いこと5)が少なからず子どもに影 響していると考えられる。そこで,平成17年に成立した 食育基本法を受け,学校教育の場では,同年度より配置 が開始された「栄養教諭制度」により,学校における食 育の指導体制の充実が図られてきた。さらに,平成25年 度の新学習指導要領の総則では,小中学校に限らず,高 等学校においても共通の改善として,学校における食育 の推進について明記された。しかし,我が国では,高校 生を対象とした食育や栄養教育に関する研究が,まだ少 ないのが現状である6)  栄養教育では,トランスセオレティカルモデル(Tran-stheoretical Model;以下 TTM と略す)7)等の行動科学に 関する理論をふまえた食行動変容のための取組みが重要 視されている8~10)。TTM における 4 つの概念の一つで ある行動変容ステージは, 5 段階に分類されており11) 前熟考期では行動変容の必要性を自覚,熟考期では動機 付け,準備期では達成可能な目標設定,実行期や維持期 では継続支援といった各ステージに適したアプローチ7) があるとされている。その中でも,食生活改善への準備 性から食生活の改善について関心がない「前熟考期」の 割合が,高校 1 年生において30.4%と高いことをこれま でに報告してきた12)。セルフエフィカシー(自己効力感) は,社会的認知理論で提唱された「できる」という見込 み感のことであり,Bandura ら13)の理論によると,セル フエフィカシーはその度合いが強いほど,実行に移す確 率が高くなると考えられている。そのため,特に初期の ステージに属する者に対しては,行動変容をおこすメ リットに注意を向けさせ,セルフエフィカシーを高める ことが重要なポイントとされており13),行動変容ステー

高校 3 年間の追跡調査による食生活改善への

準備性からみたセルフエフィカシーと行動変容

ステージの関連

木林 悦子

園田学園女子大学人間健康学部 【目的】高校 3 年間の追跡調査により,食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシーと行動変容ステージの学年比較及び関連を 明らかにする。 【方法】兵庫県A高等学校の2012年度入学生320名のうち,家庭教科専門科目選択者を除き,2014年の 3 年まで継続して回答が得られた 225名を対象とした。セルフエフィカシーは,食生活改善ができるか否かを 5 件法より得た。セルフエフィカシーと行動変容ステージ の学年比較は Friedman 検定, 3 年におけるこれらの関連は共分散構造分析後,セルフエフィカシーの信頼性を検討するために開発 した12項目のセルフエフィカシー尺度を従属変数,性別を調整因子とした二項ロジスティック回帰分析をした。 【結果】高校 3 年間で男子はセルフエフィカシーの「やや改善できると思う」及び「改善できる」者が減少し,行動変容ステージの前 熟考期が増加したが,女子ではいずれも学年別に有意差はなかった。共分散構造分析では,セルフエフィカシーから行動変容ステージ への有意な正のパスが示された。ロジスティック回帰分析の結果,準備・実行・維持期を基準として,前熟考期におけるセルフエフィ カシー低得点群のオッズ比が有意に高かった。 【結論】高校 3 年間で,食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシーと行動変容ステージの伴った,男子における低下と女子の 変化なしの実態が明らかとなった。食生活を改善させるには,セルフエフィカシーを高める教育支援の充実が望まれる。 栄養学雑誌,Vol.79 No.2 53-63(2021) キーワード: 高校生,食生活改善への準備性,セルフエフィカシー尺度,行動変容ステージ 連絡先:木林悦子 〒661-8520 兵庫県尼崎市南塚口町 7 丁目29-1 園田学園女子大学人間健康学部 電話 06-6429-1201(代表) FAX 06-6422-8523(代表) E-mail [email protected]

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ジが上昇するに従って高まることが知られている13)。実 際に,高校 1 年生の食生活改善への準備性からみたセル フエフィカシーは,行動変容ステージが上がるに従い高 くなることを報告してきた12)。しかし,この結果は断面 調査によるもので,学年ごとに追跡をして,セルフエ フィカシーや行動変容ステージの変化を観察したもので はない。また,食生活に関するセルフエフィカシーにつ いての研究は,具体的な食行動に限定したものがほとん どで,小・中学生の野菜や果物の摂取14~17),中学生の果 物・野菜・低脂肪の摂取18),中学生の朝食摂取19),小学 生の健康的な食品の摂取に関するもの20)などが報告され ている。しかしながら,食生活の改善内容は,対象者に よって異なるため,具体的な食行動に限定せずに,総合 的な観点から対象者が必要と感じている内容を把握する 方が一般化されやすいと思われる。そのためには,高校 生に応じた食生活改善への準備性を総合的な観点からみ たセルフエフィカシー尺度と,その信頼性及び妥当性に ついて検討する必要がある。  以上のことを踏まえ,本研究では,高校 3 年間の追跡 調査により,食生活改善への準備性からみたセルフエ フィカシーと行動変容ステージの学年比較及び関連を明 らかにすると同時に,セルフエフィカシー尺度の信頼性 及び妥当性についても検討することを目的とした。

Ⅱ.方  法

1 .調査対象及び研究デザイン  調査対象を含む研究デザインを図 1 に示した。本研究 は,2012年に兵庫県内のA高等学校(公立)に入学した 1 年生320名のうち,家庭教科の専門科目を選択している 者79名を除外した241名(男子128名,女子113名)を対象 とした。このうち,回答が得られたのは2012年 1 年生240 名(有効回答率99.6%),2013年 2 年生236名(有効回答 率97.9%),2014年 3 年生225名(有効回答率93.4%)で あったため,継続して回答が得られた225名(男子119 名,女子106名)を解析対象とした。調査手順は,前報12) の通りで,2012年 5 月23日に高校へ調査員が訪問し,自 記式質問法による食・生活習慣調査2)と食事摂取状況調 査(半定量食物摂取頻度調査票:FFQ2,21))の 2 種類を 同日に実施し,同時に食生活改善への準備性からみた行 動変容ステージについても調査した。生徒へは,調査票 を配布してから記入方法の説明を行った後,自ら回答し てもらい,回答後の調査票を回収した。その後, 6 月11 日に食事摂取状況調査の結果を生徒に返却し,それを基 に食生活のセルフチェックをしてもらい,その直後に, 食生活改善へのセルフエフィカシー(自己効力感)につ いて調査した。食生活のセルフチェックでは,調査員が 1 年生の各クラスを訪問し,それぞれ10分程度の食事バ ランスの説明を行った後,各生徒へ食事摂取状況調査の 結果を基に個別に作成した食事摂取状況シートを返し た。食事摂取状況シートには,エネルギー及び栄養素別 と食品群別の摂取状況に加え,食生活改善のための管理 栄養士からのコメントを記載した。各生徒は,以上の返 却物を参考にしながら,各自の日頃の食事内容を振り返 り,食生活の問題点を踏まえた目標設定をするなどの, 食生活改善のための自己分析を行った。なお,このよう な一連の調査は,対象者が高校 2 年生になる2013年 5 月~ 7 月及び,高校 3 年生になる2014年 5 月~ 7 月の同 時期にも同様な方法で実施した(図 1 )。調査票は,個別 に ID 番号を割り当てることで無記名とした。  なお,調査開始前に生徒に,調査への協力は任意であ ることや,プライバシーに関する事項を含む研究内容を 説明し,本研究についての理解と協力を求めた上で,学 級担任の立会のもとに調査を実施した。調査協力に対す る対象者からの同意は,回答後の調査票提出をもって了 承したものとみなした。本研究は,園田学園女子大学生 命倫理委員会の審査で承認を得ている(承認番号:11-02-015)。 2 .食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシー 1 )追跡調査に用いたセルフエフィカシー尺度  本研究の学年ごとの追跡調査では,Ma ら22)が開発し たセルフエフィカシー尺度を用いて,「現在の食生活を改 善することができますか」の質問に対し,表 1 に示した 「改善できない」,「やや改善できないと思う」,「どちらと もいえない」,「やや改善できると思う」,「改善できる」 の 5 件法による選択肢からなる質問紙を作成し,生徒に 回答させた。 2 )12項目のセルフエフィカシー尺度  追跡調査に用いたセルフエフィカシー尺度の質問は, 「現在の食生活を改善することができますか」の 1 項目の みであり,その尺度の信頼性が確保されていなかったた め,信頼性及び妥当性を検討するために具体的な食生活 改善のための内容を示した12項目のセルフエフィカシー 尺度を開発した。12項目からなるセルフエフィカシー尺 度は,2012年に同高等学校に入学した者のうち,家庭教 科の専門科目を選択していることを理由に除外した79名 のうち,退学者 3 名と欠席者 2 名を除く74名に対し, 2013年 9 月の 2 年生時に,本研究における同様な FFQ 調 査を行い,その結果を基に食生活のセルフチェック後, 食生活改善のために今すぐ取り組めることを自由記述形

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式で答えてもらい(図 1 ),回答が得られた70名(有効回 答率94.6%)の回答内容をキーワード分類法によって構 造化(14項目)した後,「特になし」を除き,「清涼飲料 水をひかえる」の回答割合が低かったため,「お菓子を減 らす」に加えて「お菓子(ジュースを含む)の量をひか える」とすることで,最終的に12項目を決定した(表 4 参照)。なお,12項目のセルフエフィカシー尺度について は,2014年 5 月の 3 年においてのみ,項目ごとの内容に ついて,表 1 に示した 5 件法で,本研究の対象者に回答 させ,内容的妥当性及び構造的妥当性を検討した。セル フエフィカシーの総得点は,セルフエフィカシーが低い ことを示す回答から順に 1 ~ 5 点とし,合計点(12~60 点)を算出した。 3 .食生活改善への準備性からみた行動変容ステージ  食生活改善への準備性からみた行動変容ステージは, TTMに基づき,特定健診時で聞き取られる標準的な質問 票23)を参考に,「食生活の改善についてどのように思い ますか」という質問,および「関心はない」(前熟考 期),「改善しなくてはいけないと思うが,実行できない」 (熟考期),「今すぐにでも実行したい」(準備期),「改善 を実行して 6 ヶ月未満である」(実行期),「改善を実行し て 6 ヶ月以上である」(維持期)の 5 つの選択肢からなる 質問紙を作成し,生徒に回答させた。 4 .統 計 分 析  解析対象者のうち,高校 3 年(2014年)の食生活改善 への準備性からみた行動変容ステージでは,男女ともに 維持期が 0 名,実行期が男性で 1 名,女子で 2 名だった ため,食生活改善への準備性からみたセルフエフィカ シーと行動変容ステージの関連では,準備期に実行期と 維持期を加え, 3 グループ(前熟考期,熟考期,準備・ 実行・維持期)とした(表 6 )。また,12項目のセルフエ フィカシー尺度では,対象者(全体225名)のセルフエ フィカシー総得点(12~60点)を算出し,中央値(50.0 点)未満を低得点群,中央値以上を高得点群とした。連 続変数はいずれも Kolmogorov-Smirnov の正規性の検定 において正規分布が認められなかった(p<0.05)。性別 及び,学年別 3 群間のセルフエフィカシー及び行動変容 ステージの順位尺度に対しては,Mann-Whitney の U 検 定(性別比較)と Friedman 検定(学年別 3 群間)を用 いた。なお,多重比較は,Wilcoxon signed-rank 検定を 行った後,Bonferroni の補正法を用いた(p<0.05/3)。  12項目のセルフエフィカシー尺度の内容的妥当性の検 図 1  研究デザイン

兵庫県内A高等学校(公立)

2012年 入学生

320名

男子143名,女子177名

2012年 1年生

240名

男子127名,女子113名

2013年 2年生

236名

男子125名,女子111名

2014年 3年生

225名

男子119名,女子106名 家庭教科専門科目の選択者79名を除外 (12項目のセルフエフィカシー尺度の決定のため) ① 5月23日:行動変容ステージ,FFQ調査 ② 6月11日:食生活のセルフチェック後, セルフエフィカシー調査 ① 5月22日:行動変容ステージ,FFQ調査 ② 7月12日:食生活のセルフチェック後, セルフエフィカシー調査 ① 5月21日:行動変容ステージ,12項目のセルフエフィカシー,FFQ調査 ② 7月 1日:食生活のセルフチェック後,セルフエフィカシー調査 ① 9月19日:FFQ調査 ② 9月19日:食生活のセルフチェック後, 食生活改善のために取り組める ことを自由記述 欠席者1名を除く 退学者4名を除く 退学者11名を除く

2013年 2年生

70名

(有効回答率94.6%) 男子12名,女子58名 退学・欠席者5名を除く

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討には,Cronbach のアルファ係数を求めた。追跡調査に 用いたセルフエフィカシー尺度の構造的妥当性は,12項 目のセルフエフィカシー尺度との関係,さらに行動変容 ステージとの関連より共分散構造分析を用いて検討した。 モデルの適合度指標は,GFI(Goodness of Fit Index), AGFI(Adjusted GFI),CFI(Comparative Fit Index), RMSEA(Root Mean Square Error of Approximation)を 用いた。  食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシーと 行動変容ステージの関連については,12項目のセルフエ フィカシー尺度を従属変数,行動変容ステージ(前熟考 期,熟考期,準備・実行・維持期)を独立変数,性別を 調整因子とする二項ロジスティック回帰分析(強制投入 法)を行い,オッズ比及び95%信頼区間を算出した。な お,従属変数はセルフエフィカシー低得点を 1 ,高得点 を 0 とし,独立変数は行動変容ステージが「前熟考期」, 「熟考期」,「準備・実行・維持期」(基準)をダミー変数 化して解析に用いた。  統計解析は,統計解析パッケージ IBM SPSS Statistics 26.0(日本アイ・ビー・エム株式会社)を使用し,有意 水準は 5 %(両側検定)とした。

Ⅲ.結  果

1 .学年による食生活改善への準備性からみたセルフ エフィカシー及び行動変容ステージ  学年による食生活改善への準備性からみたセルフエ フィカシー及び行動変容ステージの比較結果を表 1 に示 した。性別比較において,セルフエフィカシーでは,い ずれの学年においても,男女間で有意差が認められな かった。一方,行動変容ステージでは,高校 1 年におい て男女間に有意差が認められなかったが,高校 2 年や高 校 3 年では,女子に比べ男子の割合が,前熟考期で高 く,熟考期で低くなり,男女間に有意差が認められた (いずれも p<0.001)。性別の学年による比較において, 男子のセルフエフィカシーでは,高校 1 年に比べ高校 2 年(p=0.008)や高校 3 年(p<0.001)で,「改善でき ない」,「やや改善できないと思う」及び「どちらともい えない」と回答した者の割合が増加した一方で,「やや改 善できると思う」及び「改善できる」と回答した者の割 合が減少し,学年別の 3 群間に有意差が認められた(p< 0.001)。また,男子の行動変容ステージでは,高校 1 年 に比べ高校 2 年(p<0.001)や高校 3 年(p=0.001)で 前熟考期の割合が増加し,学年別の 3 群間に有意差が認 められた(p<0.001)。女子では,セルフエフィカシー及 び行動変容ステージのいずれにおいても,学年別に有意 差は認められなかった。 2 .高校生が食生活改善のために取り組める内容  対象者とは別の家庭教科の専門科目を選択している70 名に,FFQ 調査の結果を基に食生活のセルフチェック後, 今すぐ取り組める内容を自由記述で回答してもらった結 果を表 2 に示した。生徒が回答した今すぐ取り組める内 容は,“特になし”を含め14項目があげられた。そのう ち,“お菓子を減らす”(36.5%)が最も多く,次いで“食 表 1  学年による食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシー及び行動変容ステージの比較 男 子 p 値‡ 女 子 p値‡ 性別比較† 高校 1 年 高校 2 年 高校 3 年 高校 1 年 高校 2 年 高校 3 年 高校 1 年 p 値 高校 2 年p 値 高校 3 年p n=119 n=119 n=119 n=106 n=106 n=106 nnnnnn % セルフエフィカシー a,b § a § b § 改善できない  4  3.4  9  7.6 11  9.2 <0.001  0  0.0  4  3.8  4  3.8 0.17 0.20  0.32  0.10 やや改善できないと思う  8  6.7  9  7.6 14 11.8  6  5.6  7  6.6 15 14.2 どちらともいえない 31 26.0 42 35.3 51 42.9 37 34.9 36 34.0 38 35.8 やや改善できると思う 46 38.7 39 32.7 31 26.0 50 47.2 40 37.7 31 29.2 改善できる 30 25.2 20 16.8 12 10.1 13 12.3 19 17.9 18 17.0 行動変容ステージ a,b § a § b § 前熟考期 40 33.6 63 52.9 64 53.8 <0.001 21 19.8 20 18.9 24 22.6 0.84 0.16 <0.001 <0.001 熟考期 52 43.7 39 32.8 36 30.3 61 57.5 64 60.4 59 55.7 準備期 21 17.6 16 13.5 18 15.1 22 20.7 20 18.9 21 19.8 実行期  4  3.4  0  0.0  1  0.8  1  0.9  1  0.9  2  1.9 維持期  2  1.7  1  0.8  0  0.0  1  0.9  1  0.9  0  0.0 セルフエフィカシーは,「現在の食生活を改善することができますか?」という質問に対して回答を得た。 † Mann-Whitneyの U 検定 Friedman 検定

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品のバランスを考える”(21.6%),同じ割合(17.6%) で“朝ご飯を食べる”と“運動をする”,続いて“果物や 野菜を食べる”(13.5%)の順に多くあげられた。これら に対し,回答割合は少なかったが,“魚介類を食べる”と “食べ過ぎない”(各1.4%)が14項目中にあげられた。 3 .12項目のセルフエフィカシー尺度の内容的妥当性 の検討  対象者における12項目のセルフエフィカシー尺度の内 容的妥当性について検討した結果を表 3 に示した。12項 目のセルフエフィカシー尺度の Cronbach のアルファは 0.919であり,項目分析を行った結果,項目が削除された 場合の Cronbach のアルファは0.907~0.919とすべて低 下し,修正済み項目合計相関は,0.507~0.805であった。 4 .食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエ フィカシー尺度の性別比較  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィ カシー尺度を性別に比較した結果を表 4 に示した。全対 象者のうち「改善できる」と回答した割合が最も高かっ た項目は,12項目のうち“朝ごはんを食べる”(75.6%) で,次いで“食事は「 1 日 3 食」食べる”(65.3%),“果 物や野菜を食べる”(60.0%)の順に高かった。これに対 し,「改善できる」と回答した割合が最も低かった項目 は,“食品の種類やバランスを考える”(30.2%)で,次に “塩分をひかえる”(31.6%)であった。性別比較では, “運動習慣をつける”において,男子で「改善できる」と の回答した割合(63.0%)が女子の割合(36.8%)に比 べ高く,男女間に有意差が認められたが(p=0.002),そ の他の11項目については認められなかった。さらに,12 項目のセルフエフィカシーの総得点(12~60点)では, 男女間の点数に有意差は認められなかった。 5 .食生活改善への準備性からみたセルフエフィカ シーの妥当性と行動変容ステージとの関連  対象者における食生活改善への準備性からみたセルフ エフィカシーの妥当性と行動変容ステージとの関連を 図 2 に示した。共分散構造分析の結果,GFI=0.941, AGFI=0.904,CFI=0.976,RMSEA=0.052であり,構 造的妥当性が受容できると判断される適合度を得た。追 表 2  食生活改善のために取り組める内容(自由記述) (複数回答) 回答内容 n % 1 お菓子を減らす 26 37.1 2 食品のバランスを考える 14 20.0 3 朝ごはんを食べる 12 17.1 4 運動をする 12 17.1 5 果物や野菜を食べる 10 14.3 6 塩分をひかえる  7 10.0 7 カルシウムを多く含む食品を食べる  5  7.1 8 規則正しい生活を送る  4  5.7 9 「 1 日 3 食」食べる  3  4.3 10 清涼飲料水をひかえる  2  2.9 11 脂質を摂り過ぎない  2  2.9 12 魚介類を食べる  1  1.4 13 食べ過ぎない  1  1.4 14 特になし  1  1.4 n=70 表 3  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィカシー尺度の内容的妥当性 全 体 n=225 項目が削除された 場合の Cronbach の α 修正済み項目合計相関 Cronbachの α 1 お菓子(ジュースを含む)の量をひかえる 0.914 0.631 0.919 2 食品の種類やバランスを考える 0.913 0.663 3 朝ご飯を食べる 0.919 0.507 4 運動習慣をつける 0.915 0.611 5 果物や野菜を食べる 0.91  0.725 6 塩分をひかえる 0.91  0.714 7 カルシウムを多く含む食品を食べる 0.909 0.745 8 規則正しい生活をする 0.911 0.707 9 食事は「 1 日 3 食」食べる 0.915 0.614 10 脂質の多い食品を食べ過ぎない 0.907 0.805 11 魚介類を食べる 0.914 0.623 12 食事を食べ過ぎない 0.912 0.690 回答は,「食生活を改善するために,今後の食生活で取り組むことができますか?」という質問に対して,項目ご とに 5 件法で回答を得た。

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表 4  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィカシー尺度の性別比較 全 体 男 性 女 性 pn=225 n=119 n=106 nnn % 1 お菓子(ジュースを含む)の量をひかえる 改善できない 11 4.9 8 6.7 3 2.8 0.13 やや改善できないと思う 9 4.0 6 5.0 3 2.8 どちらともいえない 35 15.6 21 17.7 14 13.2 やや改善できると思う 65 28.9 32 26.9 33 31.2 改善できる 105 46.7 52 43.7 53 50.0 2 食品の種類やバランスを考える 改善できない 7 3.1 6 5.0 1 0.9 0.66 やや改善できないと思う 15 6.7 9 7.6 6 5.7 どちらともいえない 59 26.2 33 27.7 26 24.5 やや改善できると思う 76 33.8 31 26.1 45 42.5 改善できる 68 30.2 40 33.6 28 26.4 3 朝ご飯を食べる 改善できない 9 4.0 4 3.4 5 4.7 0.67 やや改善できないと思う 5 2.2 3 2.5 2 1.9 どちらともいえない 18 8.0 9 7.6 9 8.5 やや改善できると思う 23 10.2 15 12.6 8 7.5 改善できる 170 75.6 88 73.9 82 77.4 4 運動習慣をつける 改善できない 8 3.6 4 3.4 4 3.8 0.002 やや改善できないと思う 7 3.1 2 1.7 5 4.7 どちらともいえない 46 20.4 23 19.3 23 21.7 やや改善できると思う 50 22.2 15 12.6 35 33.0 改善できる 114 50.7 75 63.0 39 36.8 5 果物や野菜を食べる 改善できない 5 2.2 3 2.5 2 1.9 0.33 やや改善できないと思う 3 1.3 2 1.7 1 1.0 どちらともいえない 28 12.5 16 13.5 12 11.3 やや改善できると思う 54 24.0 30 25.2 24 22.6 改善できる 135 60.0 68 57.1 67 63.2 6 塩分をひかえる 改善できない 9 4.0 8 6.7 1 0.9 0.41 やや改善できないと思う 8 3.6 5 4.2 3 2.8 どちらともいえない 63 28.0 34 28.6 29 27.4 やや改善できると思う 74 32.9 33 27.7 41 38.7 改善できる 71 31.5 39 32.8 32 30.2 7 カルシウムを多く含む食品を食べる 改善できない 5 2.2 4 3.4 1 1.0 0.50 やや改善できないと思う 4 1.8 1 0.8 3 2.8 どちらともいえない 47 20.9 23 19.3 24 22.6 やや改善できると思う 72 32.0 37 31.1 35 33.0 改善できる 97 43.1 54 45.4 43 40.6 8 規則正しい生活をする 改善できない 7 3.1 5 4.2 2 1.9 0.84 やや改善できないと思う 12 5.3 5 4.2 7 6.6 どちらともいえない 60 26.7 31 26.1 29 27.3 やや改善できると思う 53 23.6 28 23.5 25 23.6 改善できる 93 41.3 50 42.0 43 40.6 9 食事は「 1 日 3 食」食べる 改善できない 7 3.1 4 3.4 3 2.8 0.38 やや改善できないと思う 6 2.7 3 2.5 3 2.8 どちらともいえない 31 13.8 14 11.7 17 16.0 やや改善できると思う 34 15.1 17 14.3 17 16.0 改善できる 147 65.3 81 68.1 66 62.4 10 脂質の多い食品を食べ過ぎない 改善できない 5 2.2 4 3.4 1 0.9 0.36 やや改善できないと思う 4 1.8 3 2.5 1 0.9 どちらともいえない 57 25.3 32 26.9 25 23.6 やや改善できると思う 69 30.7 31 26.0 38 35.9 改善できる 90 40.0 49 41.2 41 38.7 11 魚介類を食べる 改善できない 5 2.2 4 3.4 1 0.9 0.74 やや改善できないと思う 5 2.2 3 2.5 2 1.9 どちらともいえない 43 19.1 23 19.3 20 18.9 やや改善できると思う 72 32.0 36 30.3 36 34.0 改善できる 100 44.5 53 44.5 47 44.3 12 食事を食べ過ぎない 改善できない 8 3.6 6 5.0 2 1.9 0.41 やや改善できないと思う 9 4.0 4 3.4 5 4.7 どちらともいえない 43 19.1 29 24.4 14 13.2 やや改善できると思う 62 27.6 25 21.0 37 34.9 改善できる 103 45.8 55 46.2 48 45.3 12項目のセルフエフィカシーの総合得点(12~60点) 50 49 51 0.78 (44,57) (44,58) (46,56) 回答は,「食生活を改善するために,今後の食生活で取り組むことができますか?」という質問に対して,項目ごとに 5 件法で回答を得た。 12項目のセルフエフィカシーの総得点(12~60点)は,項目ごとの質問に対し,改善できない( 1 点),やや改善できないと思う( 2 点),どちらともいえない ( 3 点),やや改善できると思う( 4 点),改善できる( 5 点)の合計とし,数字は中央値(25%タイル値,75%タイル値)で示した。 Mann-Whitneyの U 検定

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跡調査に用いたセルフエフィカシー尺度の妥当性を12項 目の尺度によるセルフエフィカシーをゴールドスタン ダードとして検討した結果,両尺度間に相関が認められ た(r=0.33,p<0.001)。追跡調査に用いたセルフエ フィカシーから行動変容ステージへの標準化推定値は 0.20(p=0.003),12項目のセルフエフィカシーから行動 変容ステージへの標準化推定値は0.21(p=0.004)とい ずれも有意な正のパスを示した。 6 .食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエ フィカシー(低得点,高得点)と行動変容ステー ジの関連  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィ カシー(低得点,高得点)と行動変容ステージの関連を 表 5 に示した。二項ロジスティック回帰分析をした結 果,準備・実行・維持期を基準として,前熟考期におけ るセルフエフィカシー低得点群のオッズ比(95%信頼区 間)は3.99(1.73~9.23),熟考期は2.81(1.24~6.38) 図 2  食生活改善への準備性からみたセルフエフィカシー尺度の妥当性と行動変容ステージとの関連 12項目の セルフエフィカシー 追跡調査に用いた セルフエフィカシー 行動変容ステージ 7 カルシウムを多く含む食品を食べる 6 塩分をひかえる 9 食事は「1日3食」食べる 8 規則正しい生活をする 10 脂質の多い食品を食べ過ぎない 12 食事を食べ過ぎない 11 魚介類を食べる 2 食品の種類やバランスを考える 1 お菓子(ジュースを含む)の量をひかえる 3 朝ご飯を食べる 5 果物や野菜を食べる 4 運動習慣をつける e12 e13 0.33** 0.21* 0.20* 数字: 標準化係数(推定値) 相関係数

GFI=0.941, AGFI=0.904, CFI=0.976, RMSEA=0.052 e11 e10 e9 e7 e8 e6 e5 e4 e3 e1 0.24** 0.14* 0.18 -0.25* 0.66** 0.14 -0.13 0.22* -0.11 -0.13 0.29** 0.64** 0.71** 0.50** 0.65** 0.75** 0.76** 0.81** 0.72** 0.57** 0.86** 0.66** 0.70** p<0.05, *p<0.01, **p<0.001 e2 表 5  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィカシー低得点と行動変容ステージの関連 独立変数(説明変数) 高校 3 年 n=225 n % 12項目のセルフエフィカシー総得点 OR 95% CI p 値 行動変容ステージ 前熟考期 88 39.1 48(41,57) 3.99 1.73~9.23 0.001 熟考期 95 42.2 50(45,55) 2.81 1.24~6.38 0.013 準備・実行・維持期 42 18.7 56(51,60) 1.0  12項目のセルフエフィカシー総得点(12~60点)の数字は,中央値(25%タイル値,75%タイル値)で示した。 二項ロジスティック回帰分析(強制投入法)により,12項目のセルフエフィカシー尺度を従属変数,行動変容ステージ (前熟考期,熟考期,準備・実行・維持期)を独立変数,性別を調整因子として解析に投入した。 OR:オッズ比,95% CI:95%信頼区間

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と有意に高かった。

Ⅳ.考  察

 本研究では,高校 3 年間の追跡調査により,食生活改 善への準備性からみたセルフエフィカシーと行動変容ス テージの学年比較及び関連を明らかにすると同時に,セ ルフエフィカシー尺度の信頼性及び妥当性についても検 討した。  小中高校生における食・生活習慣の比較では,学年進 行による食・生活習慣の悪化要因について検討すること を目的に研究を進めてきたが,断面的な調査であったた め,朝食欠食を始めとする食生活が生活習慣の乱れの影 響要因となる推測に留まっていた2)。しかし,今回の追 跡調査によって,男子においてのみだが,学年による食 生活改善への準備性からみたセルフエフィカシーと行動 変容ステージの低下が同時に観察されたことより,悪化 要因の探究に近づくことができたと考えられる。セルフ エフィカシーが学年進級に伴って低下した原因について は,自尊感情尺度(セルフエスティーム)との関連を視 野に入れている。セルフエスティームは,Rosenberg に よる「自己に対する好ましい態度」という定義24)が最も 広く用いられており,健康づくりあるいは疾病予防のた めの保健行動に関する研究より,セルフエスティームが 高い者ほど自分自身の健康状態を良好に保つことができ ることを報告している25,26)。また,セルフエスティーム は,児童期から10代にかけて低下し,その後は成人期を 通じて上昇すること27)や,セルフエスティームのレベル が具体的な行動に関するセルフエフィカシーに影響する と報告されている28)。さらに,高校生の学年別セルフエ スティームにおいて,男子では 1 年生に比べ 2 年生で低 く,女子では変わらなかった結果が報告されている29) それゆえ,本研究の男子における食生活改善への準備性 からみたセルフエフィカシーの低下には,思春期から青 年期への移行期におけるセルフエスティームの低下が影 響している可能性が推察される。女子については,思春 期の始まりが男子に比べ約 2 年早いため,セルフエス ティームの低下が落ち着き,その影響が学年によるセル フエフィカシーに差が認められない結果に繋がった可能 性が考えられる。今後,高校生を対象に,食生活改善へ の準備性からみたセルフエフィカシーとセルフエス ティームの関連についてさらに検討する必要があると考 えられる。  追跡調査に用いたセルフエフィカシー尺度について は,対象者における内容的妥当性により信頼性が確認さ れた12項目の尺度との妥当性の検討結果より,有用であ ることが示唆された。そこで,今後,追跡調査に用いた セルフエフィカシー尺度と12項目の尺度はいずれも高校 生において活用可能であることが示唆されたが,各々に メリットとデメリットがある。追跡調査に用いたセルフ エフィカシー尺度では,生徒が食生活を改善するために 必要な行動の手掛かりとなるように,食事摂取状況シー トを併用するため,生徒がイメージする食生活を改善す るための具体的な内容が個別化され,個人対応している ことがメリットである。しかし,この尺度では,食事摂 取状況シートを作成するために,事前に食事調査を行う 必要があり,手間と労力を要するデメリットがある。こ れに対し,12項目のセルフエフィカシー尺度では,食生 活の改善内容における個人対応はされていないが,12項 目の内容に,生徒が食生活を改善するために必要な行動 の手掛かりとなるヒントがあるため,食事摂取状況シー トを作成する必要がなく,事前の食事調査による対象者 への負担が軽減されるといったメリットがある。このよ うなことを踏まえ,これらのセルフエフィカシー尺度を 活用する際は,目的や対象者などに応じた選択をする必 要があると考えられる。  本研究の限界点として,以下のことがあげられる。 1 つ目は,今回対象とした高校生のセルフエフィカシー が,一地方の一つの高校の生徒の結果であるという点で ある。12項目のセルフエフィカシー尺度の有用性につい ては,生活リズムや生活環境の違いによる偶然誤差や, 地域性などを視野に入れた系統誤差による影響を踏ま え,様々な高校生を対象に検討する必要があると考えて いる。 2 つ目は,各対象者がイメージする食生活改善の ための内容は,個別化した食事摂取状況シートに記載さ れた食生活改善のためのコメントによる影響が大きいと いう点である。対象者が食生活のセルフチェックを行う 際に最も参考にすると思われる食事摂取状況シートに記 載された食生活改善のためのコメントは,食事摂取基準 に従って,管理栄養士が栄養素の過不足やバランスにつ いて,適切な食品群や食品をあげながら「食べるように 心がけましょう」または「食べ過ぎていませんか」など の表現を用いて,想定されるあらゆるパターンのコメン ト内容を予め定めたものを記載しており,対象者によっ てコメント数や内容が様々である。今後,食事摂取状況 の評価をする上で,日本人の食事摂取基準の活用が有用 であるかも含め,これらの食生活改善のためのコメント についての妥当性を検討する必要があると考えている。 3 つ目は,対象者が食事摂取状況シートによって自分の 食生活の実態を目の当たりにした直後の食生活改善への

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セルフエフィカシーとなった点である。セルフエフィカ シーを規定する大きな要因は,過去の同様の行動に関す る経験である30)とされている。追跡調査に用いたセルフ エフィカシーについての質問は,食生活のセルフチェッ ク後に答えてもらっているため,このような経験を学年 ごとに繰り返した結果,食生活が悪化している男子で は,今回のような高校 3 年間の追跡によるセルフエフィ カシーの低下に少なからず影響したと推察される。 4 つ 目は,共分散構造分析により,追跡に用いたセルフエ フィカシーから行動変容ステージへの有意な正のパスが 示されたが標準化推定値が0.20と小さく,高い関連性で はなかった点である。  以上のような限界はあるものの,本研究では,高校 3 年間の追跡調査により,食生活改善への準備性からみた セルフエフィカシーと行動変容ステージの伴った,男子 の低下や女子の実態が明らかとなり,低いセルフエフィ カシーが行動変容ステージ低下のリスクを高める可能性 が示唆された。今後,高校生に対する食生活を改善させ るためのアプローチでは,セルフエフィカシーの低下を 防ぎ,高めるための学校における食育・栄養教育による 支援の充実やそのための環境づくりが望まれる。

Ⅴ.結  論

 高校 3 年間の追跡により,食生活改善への準備性から みたセルフエフィカシーと行動変容ステージの伴った, 男子における低下と女子における変化なしの実態が明ら かとなった。今後,高校生の食生活を改善させるために は,セルフエフィカシーを高める教育支援の充実や環境 づくりが望まれる。

利益相反

 利益相反に相当する事項はない。

文  献

1) 山田英明,河田哲典,門田新一郎:中学生の朝食欠食 と食生活に関する健康意識・知識・態度,健康状況との 関連,栄養学雑誌,67,270–278(2009) 2) 木林悦子:小中高校生における断面的な食・生活習慣 の比較,学校保健研究,56,208–218(2014) 3) 厚生労働省:平成29年国民健康・栄養調査報告, https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000351576.pdf (2020年12月25日) 4) 厚生労働省:平成30年国民健康・栄養調査報告, https://www.mhlw.go.jp/content/000681200.pdf(2020年 12月25日) 5) 農林水産省:食育に関する意識調査報告書 PDF 形式 (平成31年 3 月),https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ ishiki/h31/pdf_index.html(2020年12月25日) 6) 後藤久美,岸田恵津,北林蒔子,他:諸外国における 学童・思春期の学校拠点とした栄養・食教育に関する介 入研究の動向:系統的レビューより,日本健康教育学会 誌,19,183–203(2011)

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Association between Self-efficacy and Stage of Behavior



Change Based on Readiness to Improve Diet



in a 3-year Follow-up High School Study

Etsuko Kibayashi

Department of Food and Nutrition, Sonoda Women's University 

ABSTRACT

Objective: To identify changes in self-efficacy and the association between self-efficacy and stage of behav-ior change based on readiness to improve diet in a 3-year-follow-up high-school study.

Methods: From among 320 students entering high school A in Hyogo Prefecture in 2012, we analyzed

225 from whom responses were obtained throughout 2012 to 2014, excluding students enrolled in a specialized home economics course.  Self-efficacy was evaluated on a five-point scale of whether or not students thought that they could improve their diets.  Changes in self-efficacy and stages of behavior change were examined by the Friedman test, and the association between the two in the students' third year was analyzed by covariance structure analysis.  Binomial logistic regression analysis was subsequently performed with a 12-item self-efficacy scale developed to examine the validity of self-efficacy as the dependent variable and adjusting for sex.

Results: Over the 3 years, the numbers of males responding "I think I can improve my diet" and "I can improve my diet" decreased, and the number of males in the precontemplation stage increased.  Among girls, neither variable changed significantly.  Covariance structure analysis indicated a sig-nificant positive path from self-efficacy to stage of behavior change.  Logistic regression analysis showed a significantly higher odds ratio for low self-efficacy scores in the precontemplation stage relative to the preparation, action, and maintenance stages.

Conclusion: Scores for self-efficacy and stage of behavior change based on readiness to improve diet

declined only in boys.  Enhanced educational support and an environment fostering self-efficacy should help improve diet.

Jpn. J. Nutr. Diet., 79 (2) 53~63 (2021)

表 4  食生活改善への準備性からみた12項目のセルフエフィカシー尺度の性別比較 全 体 男 性 女 性 p 値n=225n=119n=106 n % n % n % 1 お菓子(ジュースを含む)の量をひかえる 改善できない 11 4.9 8 6.7 3 2.8 0.13 やや改善できないと思う 9 4.0 6 5.0 3 2.8 どちらともいえない 35 15.6 21 17.7 14 13.2 やや改善できると思う 65 28.9 32 26.9 33 31.2 改善できる 105 46.7 52 43

参照

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