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DIA 分析技術を基盤とした高深度プロテオーム解析システムの構築とその応用

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Academic year: 2021

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DIA 分析技術を基盤とした高深度プロテオーム解析システムの構築とその応用

(かずさDNA 研究所) ○川島かわしま祐ゆう介すけ

Optimization of DIA-MS for deep proteome analysis

(Kazusa DNA Research Institute) ○Y.Kawashima

Short Abstract: DIA-MS analysis overtops the existing DDA-MS analysis enabling deep proteome coverage

and precise relative quantitative analysis in 1D-LC-MS/MS. We have constructed 1D-LC-MS/MS system for a highly sensitive and depth proteome analysis by optimizing the parameters of DIA such as MS1 range, isolation windows, accumulation time and MS resolution. In the constructed system, it was possible to observe 8509 and 5706 proteins from 200 ng and 10 ng of tryptic peptides from the HEK293 cell line, respectively. Furthermore, we applied this system to the proteome analysis of cerebrums in germ-free and SPF mice and revealed that more than 40 cerebrum proteins changed depending on the presence or absence of bacteria.

Keywords: DIA, SWATH, Proteomics, Cerebrum, Brain-gut interaction

生体システムの様々なパスウェイを構成するキナーゼや転写因子などのタンパク質は微量ながら、 生命維持に極めて重要な働きをすることが知られ、様々な疾患の創薬ターゲットやバイオマーカーと なるため、それらの発現量解析への期待は大きい。しかしながら、1 種類の哺乳類細胞の中には 10,00012,000 種類の mRNA が発現し、タンパク質の種類も同等数存在すると推測されている中で、簡便な 1D-LC-MS/MS 測定では一般的に 3000~5000 種類のタンパク質を同定・比較定量できる程度にとどま っているのが現状であり、キナーゼや転写因子などの微量タンパク質を観測する測定系としては不十 分である。そのため、できるだけ簡便な分析法でさらなる分析深度の拡大が求められている。 そこで我々は高感度・高深度分析が可能なMS1 で解析対象とする m/z の全領域を四重極質量フィル ターで細かく区切り連続的にMS/MS を取得する方法(DIA-MS)に着目した。本研究では DIA-MS の 測定パラメーターを最適化することで1D-LC-MS/MS で微量なタンパク質まで検出可能な高深度プロ テオーム解析システムの構築を行った。構築したシステムのスループットは、LC カラムの平衡化や サンプルローディングの時間が約25 分、MS 測定時間が 90 分で計 2 時間以内に 1 分析が終わり、測 定間の洗いを含めて1 日で 10 サンプルを分析することが可能である。このシステムによって、タン パク質配列データベースを用いた同定解析でHEK293 細胞のトリプシン消化物 200 ng と 10 ng からそ れぞれ7020 と 4068 タンパク質を観測することができ、さらに Gas phase fraction 法によって MS レン ジを5 分割して測定したスペクトルライブラリを使用することで 200ngから 8509 タンパク質、10 ng か ら5706 タンパク質を観測することができた(Peptide FDR < 1%, Protein FDR < 1%)。この 8509 タンパ ク質の中にはUniprot の Keyword リストと照合することで Transcription regulation タンパク質が 1008 種 類、Kinase が 449 種類、さらに微量な Tyrosine-protein Kinase が 49 種類含まれていることが明らかに なり、微量と考えられるタンパク質が数多く観測できていることが確認できた。また、分析再現性に ついては同一サンプルを8 回連続測定して観測された個々のタンパク質定量値から変動係数(CV)を計 算すると中央値が4.41%と低く、再現性が高いことを証明することができた。 さらに、本システムの応用として、無菌マウスとSPF マウスの大脳のタンパク質の比較解析を行っ た。近年、腸内細菌と神経変性疾患などの脳の疾患との関わりが報告されており、本サンプルを分析 することで細菌が脳に与える影響をタンパク質レベルで解析することを試みた。その結果、40 種類以 上のタンパク質が細菌の有無で変動することが明らかになった。その中の8 種類は神経変性疾患との 関連が報告されているタンパク質であり、細菌と神経変性疾患との関連を示唆する結果が得られた。

2S1-2

105

JPrOS

・JES2019

参照

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