氏 名(本籍)
学位 の 種類
学位記番 号
学位授与年月日
学位論文題目
白 井 貴子(京都府)
修 士(看護学)
修 士第 72号
平成18年3月24日
看護師における独り言と職務ストレッサーおよびストレス反応との関
連 一共分散構造分析を用いた因果モデルの検討−
別紙様式3
論 文 内’容 要
※整理番号
修士論文題目
(ふりがな)
氏 名
しら い
たか
白 井 Il貴 子
看護師における独り言と職務ストレッサーおよびストレス反応との関連
一共分散構造分析を用いた因果モデルの検討−
目的
看護師における独り言と職務ストレッサーおよびストレス反応との因果関係を明らかにする。
方法
看護師としての経験1年未満の者およびパートタイムで勤務する者を除外した、近畿圏内の大
学病院2施設の病棟に勤務する女性看護師579名を対象とし、私的発話傾向尺度および職場スト
レススケール第1部を使用し、独り言・職務ストレッサー・ストレス反応を測定した。分析には、
SPSSll.OJforWindowsおよびAmos5.0を使用し、共分散構造分析を行った。
結果
427名を分析対象者とし、共分散構造分析を行った。その結果、「量的職務ストレッサーから
は影響を及ぼされず質的職務ストレッサーから影響を及ぼされた独り言は、質的職務ストレッサ
ーを高めることを通して間接効果的にストレス反応を高める」と設定した因果モデルが採択され
た。全体的評価において、適合度指標はいずれも十分な値を示し、データとの適合性は高いモデ
ルであると判断された。情報量基準も、改良を重ね検討してきた因果モデルの中では最も小さな
値を示し、説明力と安定性を統合的な立場から評価して最も良いモデルであると判断された。部
分的評価において、係数はいずれも統計学的に有意であり、重決定係数も十分な値を示した。
考察
対処における場面特異性により、独り言は、質的職務ストレッサ「を自覚した状況において情
動中心の対処として機能することが示唆された。そのため、量的職務ストレッサーとは有意な関
連を認めなかったと考えられる。質的職務ストレッサーが高まると独り言をいいがちになり、独
り言をいいがちになると再評価を含む一次的評価において、潜在的職務ストレッサーから質的職
務ストレッサーをストレスフルなものと評価しやすくなることが示唆された。また、ストレス反
応に及ぼす影響は、量的職務ストレッサーからよりも質的職務ストレッサーからの方が、より大
きいことが明らかになった。さらに、独り言は、間接効果的にストレス反応を高めることが明ら
かになり、少なくともストレス反応の解消にはならないことが示唆された。本研究により、独り
言は、看護師における質的職務ストレッサーおよびそれに伴うストレス反応をマネジメントする
ための気づきの指標の1つとなる可能性が示唆された。
総括
1.職務に関するストレッサーは、身体的負荷である量的職務ストレッサーと、精神的負荷である
質的職務ストレッサーとに分かれ、独り言やストレス反応に影響を及ぼす。2.賓的職務ストレッ
サーは、独り言との間に正の共変関係をもつ。3.量的職務ストレッサーは、独り言との間には影
響する関係をもたない。4.ストレス反応に及ぼす影響は、量的職務ストレッサーからよりも質的
職務ストレッサーからの方が、より大きい。5.ストレス反応は、量的職務ストレッサーおよび質
的職務ストレッサーからは直接効果的に正の影響を受け、独り言からは間接効果的に正の影響を
受ける。6.独り言は、看護師における質的職務ストレッサーおよびそれに伴うストレス反応をマ
ネジメントするための、気づきの指標の1つとなりうる。
(備考)1.研究の目的・方法・結果・考察・総括の順に記載すること。(1200字程度)
2.※印の欄には記入しないこと。