六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂
﹁囚①蒔旨Ω。5象囚。プぎ。。望二﹂コ9巴ξk。。。窪冨ζ旨。げΦ森 本
序 ﹁古今集﹂の伝本の一つである﹁家隆本﹂は、西下経一氏の ﹁古今集の伝本の研究﹂の中にみえ、東京大母国語研究室の所 蔵になる。西下氏の御調査によると、この本ははじめに仮名序 をおき、歌は巻一かち巻六まであり、その次に真名序をおいて いる。この本は清輔の要素をかなり多くもつが、一方には元永 本・雅経本の要素をももち、またこの本独自の本文もあるので、 中間本とみられる。この本は近年、西下氏.滝沢貞夫氏編の﹁古 今集校本﹂に﹁伝家隆筆切﹂として、校異本の一つに採られて いる。 また、西下氏の前書の中で、清輔本の﹁その他﹂の所に、痴 と べ よし か 人部是香の﹁古今集撰輯考﹂にみえる、是香の友人の賀茂直兄 の秘蔵本である﹁建久五年本﹂ ︵一冊・零本︶の名があがって 六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ ている。この本は上巻だけで、奥書に﹁建久五年閏八月廿一日、 書之中門下房﹂とあるが署名がない。巻頭に真名序があり、白 紙一枚へだてて、その裏に通宗の識語がある。是香は﹁六七百 きぬて 年以前の古書なるべき事は決て違ひ有まじき﹂といい、家隆筆 と鑑定されている。 この善書の見た賀茂直兄の秘蔵本︵建久五年本︶とみられる ものは、廓内の﹁古今和歌集﹂ ︵上・下冊、上冊に巻一∼十、 下冊に真名序︶に傍記・対校されている。私はそれをもう十年 ほどの昔、京都府向日市にある酒客の生家︵向日神社︶で見せ ていただき、ノートに書き写したことがある。それからそのま ま放置していたが、最近取り出して、前記の校本の﹁伝家隆筆 切﹂と対比してみると、かなり異同もありそうなので、この際、 ノートの﹁建久五年本﹂を活字化しようと思ったわけである。 ただ、最近もう一度見せていただきたいと思い、藤香の生家に 六九六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ お願いしたが、近年の改築時にその本は行方不明になったとい うことで、残念ながら記述内容を確認することはできなかった。 この是香の傍記・対校した本の奥書には、 ﹁建久五年閏八月 廿一日、書之中門下房也﹂とあり、その次に﹁賀茂直兄縣主の 所蔵古本古今集、上巻一冊、壬生中納言家主卿真蹟のよし、其 愚なければ真偽は知られねど、六七百年来の古本には違ひある まじく⋮⋮嘉永四年三月廿九日 六人部是香﹂とある。また、 仮名序のあとの帖紙に、 ﹁家隆卿真蹟古本ハジメニ真字序を挙 テ其ウラノ白紙二言ノ端書アリ 本心 以貫之自筆本書写古今 也 件本丸皇太后半焼畢云々和歌馬爪似余本其説頗達 通宗﹂ とある。是香の﹁古今和歌集﹂の中にはド本しとして傍記し てあるが、春歌上の見出しの下に﹁β本は家皆人自筆本也、今 此印本二校ス、印本二同ジキ処々ハ、ソノママニテオケリ﹂と いう是香の注記がある。以上によって、この人馬・対校の本は、 賀茂直兄の秘蔵本で、伝家隆筆の﹁建久五年冬﹂であると思わ れる。 以下、1・2などの数字は﹁古今集﹂の歌番号、一線の下 が﹁建久五年本﹂の本文である︵イ校はその本にイ校とあるも の︶。高直の注記や帖紙のことばは、後に一部だけかかげた。 仮名序 七〇 をとこ女iをとこをうな あまのうきはしのしたにてめ神を 神となりたまへることをいへるうたなりーナシ つたはること 一つたはれること うたのもじ一うたはもじ 人の世となりて すさのをのみことよりぞみそもじあまりひともじは1人目世と なりてよりぞみそもちあまりひともじは 宮づくり1室づくり あはれみ一あはれび かなしむ一かなしぶ あま雲iあま雲の このうたもかくのごとくーナシ おほんはじめなり一おほんは じめのはじめなり つきたまはで一つけ ︵イ校き︶たまはで いぶかり一いぶち︵イ校かり︶ ことのはは一ことばは から のうたにも一からのうたも さくやこの花といへるなるべし一 さくやこの花といふるなるべし たらちね一たらちめ とのづ くりせりといへるなるべし一とのづくりせりといへることのた ぐひなるべし これは世をほめて⋮えあるまじき事になんーナ シ さかし一かしこく なぐさめける一なぐさみける くれ竹 のうきふしを一くれ竹のをきふしをつたはるうちにも一つたはる うちに しろしめしたりけん一しろしめしけん おほきみつ一 おきみつ 錦とみたまひ1錦とみえ 雲かとのみなんi雲かと そ たえずぞありける一たえがたくなんありける これよりさ きの一かかりけるさきの あつめてなん一あはせ︵イ校三本︶ てなん ひとりふたりなりき一ひとりふたりなり しかあれど ーナシ かの御時より一かのとしより たかき人をば一たかき をぱ 僧正遍昭1僧遍照︵以下皆同じ︶ うたのさまは一うた のこころばえたれども一えたれど 女を見て1女を思ひて あ 5
さみどり⋮人にかたるなーナシ なりひらは一なりひら 月や あらぬ⋮なりまさるかなーナシ 吹くからに⋮けふにやはあら ぬーナシ 宇治山の一宇治の わがいほは⋮いふなりーナシ 流なり一りう︵イ校なかれ、三本如此︶なり おもひつつ⋮か ねてしるしもーナシ おもひ出でて⋮おいやしぬるとーナシ しげき木の葉1しげれる木の葉 おほかれど一おほけれど す べらぎの一すべぎみの よつのとき一よつの月 四月十八日に 一四月の八日に御書のところの1御書どころの 苛えふしふ にいらぬふるきうたみつからのをもi計えふしふにいらぬうた どもふるきみつからのをも たてまつらしめ給ひてなん一たて まつらしめ給ひて 人をもいはひ1人をいはひ あふさか山に 一あふさかに 春夏秋冬にもいらぬi春夏秋冬ともいはぬ 浜 の真砂のかずおほくi浜の真砂のおほく それまくらことばは 一それまく︵イ校ろ︶らことばに 人のみみにおそり1人のみ みにおそれ たのしみかなしみ一たのしびかなしび こひざら めかも一こひざらめやも る時 我なれど一はれなれど 9 花ぞ散りける一花さきに けり 12 谷風i山風 14 大江千里iよみ号しらず 15 はるたてど一はるたちて 鶯のなく一鶯ぞなく 23 在原行平 朝臣i在原行平蟄 寛平三時−寛平御時の26春しもぞ一と きしもぞ 27 ぬける一ぬくか 柳か一青柳 28 さへっる一 なくなる 36 ぬふてふ一ぬふといふ 38 しる人そしる一し る人ぞみる 40 よめる一よみける それとも一みれども 41 はるの添うめのはなをよめるーナシ︵白紙で文字脱落︶42 久 しくi久しう かの家のあるじ︵七字脱落しイ校︶ いひ出し て侍りければ一いひ出したりければ 45 梅の花の一畳の︵イ 校梅の花の︶うつろひぬらん一うつろひにけん 50 いたくな わびそ一ものな思ひそ 52 しかはあれど一しかあれども 58 さくらをよめる一さくらをみて 61 よみける一よめりける 年だにも一ことしだに 62 よみける一よめる 67 見にまう できたりけるi見にきたりける︵イ校まうできたりける︶ 巻二 巻一 6 花とや見らん1花とや見えん 7 花とみゅらん一花と みゆるか 8 みやすむ所ときこえける時一みやす所と申しけ 六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ 72 しぬべし一しみぬべし 75 さくらの花の一さくらの ぞうく法師1ぞうくう法師︵以下皆同じ︶ 76 ちり侍りける を一ちりけるを 77 ひとさかりありなば一いとさかりありて 七一
六人部是香書き入れの﹁建久五年本古A7集﹂
ば78あひしれりける人1あひしりてなんやりける人80
わづらひける時1わづらひ侍りける時 なれりける一なりにた る 81 みかは水に1水に 82 ちりけるをよめる一とくちり けるをよみける︵イ落ちりはべりけるをよめる︶ さかずやは あらぬ一さかずやあらぬ ︹83の次に86の歌あり︺ 87 ひえ にのぼりて一ひえにのぼりて花をみて つらゆきーナシ 88 涙か1涙ぞ 90 花は咲けりi花ぞ咲ける 92 うつろふ色に 一うつろふ色を 95 ほとりにまかれりける時1里にまかりけ る時 まじりなん一まどひなん 96 千世も一としも 99 あ っらへっくる一あとらへっくる 皿 さく花はi桜ばな 姻 うつろへる花をみてよめるーナシ︵イ校うつろへる花をみてよ める︶ ㎜ おとらましやは一おとらざらまし 鵬 みやすん 所一みやす所︵以下皆同じ︶歌合せんとて一合せんと ㎜ 羽 風に1羽ふきに 皿 我身もともにi我身も人も 皿 思ふ心 は1思ふ心も 鵬 女のおほくあへりけるに一女どものおほく 侍りけるに m 劇うでたりけるに一まうでたりける夜 うち にも花ぞ数りける一うちにぞ花も散りける m 花山−花の山 皿 こじまのさき一こじまのくま 囲 ほとりに一つらに 鷹 きよともがうた也1きよともが也 卿 はるのとくすぐるを よめる一またはあはれといふ事をかれつにつつみひてはるのと くすぐるをよめる 撒 歌合に春のはてのうたi歌合の歌︵イ 校歌合に春のはてのうた︶ 巻三 七二 燭 この歌は一この歌 人まうが也−人まうが歌也 よめる 一よめりけり 訪 あはれてふ一あはれといふ 38 まだしき l l ほど一まだしきとき ㎜ よみ任しらずーナシ︵イ校よみ人し らず︶ 蜘 きぬらん一きつらん 皿 けさきなき一けさきな く 幽 いその神君1いその神の寺 鳴くをよめる一鳴くをき きてよめる 酩 から紅に一から紅の 励 打はへて一をりは へて ︹罵﹁さみだれに⋮﹂と 以﹁夜やくらき⋮﹂の歌の順 序が逆︺ 魏 題しらずーナシ 皿 さぶらひにてをのこども の酒ーナシ︵白紙で文字脱落︶ 醜 なきける一なける 我うち つけに1我もうちつけに ㎜ むかしべや一いにしへや きつ らん一きぬらん 撒 なき渡るらん一なき渡るかな ㈹ 心も てi心もち 餅 つかはしける一やれりける みつねーナシ 紹 かよひぢは一かよひぢに 一 巻四 囎 いなばそよぎて秋風の吹く一いなばもそよと秋風ぞ吹く 認 秋風の⋮1この歌ナシ︵イ校アリ︶ 恥 はし一ふね ㎜ 223御門i二時に おほせられける時iおほせられける時に 珊 なぬかの日の夜一なぬかの日 團 待ちもこそ一あへもこそ 娚 わかるる時一わかるるをり 團 もりくる一をちたる 期 かず一かぜ鴎これさだのみこの家の一これさだのみこの ㎜ まかれりける一まかりける 斯 悲しがるらん一わびしか るらん 継 思ふは一みわば ︹㎜﹁いとはやも⋮⋮﹂の歌の 左に、 ﹁又はあきはぎのしたばもいまだもみちあへなくに﹂︺ 脚 かりがねは一かりがねの 皿 うつろひにけり一いうつ きにけり 肥 くる船は一くるかりは かりにぞ一ふねにぞ 鋤 詞書ナシi題しらず ふみ分け一ふみて ㎜ 藤原としゅ きの朝臣iとしゅきの朝臣 鵬 ある人のいはく此歌は一この 歌はある人 御歌なりとi御歌となんまうす たわわに一とを をに 蹴左のおほいまうちぎみ一おほいまうちぎみ︵イ校左 のおほいまうちぎみ︶ 脳 めには一めにも 鵬 まかりたり ける時iみなまかりける時 かへるとて皆1かへるとて 脇 神とみゅらん1神とみゆるは 惣 ゆふかげの一ゆふぐれの 脚 後は一いろは脇 みかど一みかどの のらなる一のになる ﹁又はわがかどのわさだもいまだかりあげねば﹂︺ 蹴 もみ ちばに一もみざばは 駈をのこどもの一をのこども おなじ 2 えを一おなじえに 漏 いし山に一いし山でらに 三秋の木 の葉を1秋のやまべを 蹴 あたりをまかりける一あたりにあ りける 蹴 うへしうゑば一うつしうゑば脚殿上iうへ め しあげられて一めしありければ つかうまつるとなん一つかま つりたりけるなり 劉寛平御時i寛平の暫時詔 いたれるか たを一いたれりけるを 脳 かたをよめる一かたを見てよめる 驕 思ひし花を1思ひしきくを 胴 はかなきことを一はか なきこと ㎜ 平さだふん一平仲也 魏 ひさしく一ひざしう こもり侍りけるに一こもり侍りける時に鵬この歌は一この 歌 御歌也一御歌 蹴 かけりけるを一かけるを みなとには 一みなそこは 謝 船かとそ見る一船とこそ見れ 鎚 あへぬ 一やらぬ 獅 もみちのちる一もみちぢる 馬をひかへて1馬 ひかへて 鰯 これさだのみこの家の歌合のうたーナシ 謝 まかれりけるに一まかれりけるひ 謝 思ひやりて1思ひよせ て 鵬 ゆかん一いなん ぬさを一ぬさに 巻五 巻六 ㎜ やすひで一あさやす ︹脇﹁神無月⋮⋮﹂の歌の左に、 六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ 錨 きよければ一さむければ 脚 吉野の一たかきの ㎜ 七三
六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ かつぞけぬらし一かつとけぬらし 謝 雪のふるをi雪のふり けるを 謝 ふりかかれりける一ふりかかりける 説 まかれ りける一まかりける 蹴 まがひせば一うつりせば 巻七 詔 やちよに一ましませ 謝 ちとせ一いのち 錨 すむ千 鳥1なく千鳥 錨 御代をば一みちよを 躍 思ひでにせよ1 思ひでにせむ 認 神の1神や 謝 業平1ゆきひら 謝 宮 の五十1きみに御五十 ちるしたに一ちるもとに すぐる一す ぐす 鰯 賀にi賀 むすめにかはりてよみ侍りける一むすめ にあっらへられてよみたる 謝 色まさり行くi色かはりゆく 謝 生れたまへりける1生れたまへる 七四 やどりてあかつきーナシ︵イ校アリ︶ 認 かよふ一ふかき 調 あづまへ一あづまのがりへ たびかな一よひかな 謝 ま かりける人に一まかりける時人に 謝 よみける一よめる 観 あひしれりける一あひしりける 獅 つかひに一つかひにて 鰯 こひやわたらん一もえ︵イ校きえ︶やわたらん 鵬 神な び;神なみをしみけるに一をしみければ 謝 よみける一よ める藤原かねもち一かねもち謝 こゆるとて一こゆとてよ みける一よめる 謝藤原かねすけの朝臣一藤原かねすけ蹴 夕さりつかた1夕つかた みえななん一みえぬかな︵イ校みえ ななん︶ 謝 おはしましける一おはしける 謝 いたく一い たう まかりいで侍りける一まかりいでける をりにさかづき を一をりにきのつらゆきさかづきをとりて 説返し1返しに よめる 珊 物がたり一あひ物がたり 姻 白玉は1白玉を 姻 いつれを一いつれの 蛎 とものり旨きのとものり Zl 巻九 巻八 謝 きょふ一きょふむ 謝 たちなむ後は一たちなむときは 躍 ともだちの人のくにへまかりけるによめるーナシ︵イ校ア リ︶ 隔 給はりて一たうはりて ただーナシ 耀 人の家に 姻 むかしーナシ いでたりける一いでたちける 姻 小野 たかむらの朝臣i小野たかむら︵イ校小野たかむらの朝臣︶ 鵬 おもしろく一おもしろう木のーナシ︵イ塗木の︶ 姐 かぎりなく一かぎりなう わびてーナシ︵イ校わびて︶ はや
iはやく 日もくれぬi曰くれぬ はしとあしとあかき一はし あかき これは一あれは いひけるをききて一いひければうち ききて 姐 つれて一むれて まかりけり一まかりけるが よ めるとなんいふ一よめり 鵬 まうでくとて道にて一まかりけ る道にて おと一おとみぶのよしなりがむすめ 鵬 ねぬ一へ ぬ 媚 くにの湯へ一くにへ︵イ幽くにの湯へ︶ 人々1人々 の 鵬 いひけらく一いはく かはらに一かはに 天川原1天 の川原 枷 おはしましける一おはしましたりける く 鰯 真せい法師;しせい法師 姫 兵衛1兵衛︵﹁ただふ さがもとに侍りける﹂と細字︶ ︹鰯﹁波の音の⋮﹂の歌の次 に、 ﹁おきのみ やみこ こじま 小野小町 おきのみてみを やくよりもわびしきはみやここじまのわかれなりけり﹂︺ 蜥 さきちる一さきくる ︹娚﹁夏草の⋮⋮﹂の歌の次に、 ﹁そ めどのあはたおふしのあやもち うきよをばよそめとのみも のがれゆくくものあはたつ山のふもとに﹂︺ 備 ちらすばか りを一ちらすばかりと 娚 はじめ一はじめに 巻十 第下冊 古今和歌集序 毘 そぼちつつ一そぼちては 捌 みだれける一みだれたる
4
鰯 壬生忠零一にぶのただみね 螂 あなうめに一みなうめに 27 かにはざくら一にはざくら つらゆき一きのつらゆき4
四 ふかやぶ一きよはらのふかやぶ 捌 とものり一きのとも 4 のり 魏 秋はきぬ1煮たちて 娚 あふひ かつら一かつら あふひ 思はざるべき一うらみざるべき 縦 噛めゆゑ一人 めゆゑに姫なければや一なげなるを姐 そむるばかりを一そ むるばかりぞ 姫 けづり花i侍りける花 螂 よみ人しらず 一よみ人しらず根本 姻 ぬば玉iむば玉︵イ校うば玉︶ 魏 たかむこのとしはる1一本読人不知 娚 たけゆく一たちゆ 六人部是香書き入れの﹁建久五年本古A7集﹂ 紀淑望一紀淑光 倭歌1和歌 其花i其華 通情者也1通情 者 大起−大興 教誠i教戒 古之i古 澆湛一三璃 孤栄− 猫栄 大夫之前1丈夫之前 二一二人而己1二三人 其詞花1其 詞築上 猿丸大夫1猿丸大友 宰相i相公 雅情−軽情 陛下 御宇干今一陛下御宇天下干今 四月十八日1四月十五日︵イ校 十五日、 一イ校十一日︶ 六人部是香の注記︵抄出︶ ○仮名序の﹁人の世となりて⋮﹂ 七五六人部是香書き入れの﹁建久五年本古今集﹂ β本なりてよりぞみそもじあまりとつづけたり。但しより その下に半行ばかり白紙をのこして朱にて、すさのをのみこ とよりその十=子を書き加へたり。按ふに朱もて書きいれた るは、多く御本に云々ありとやうに見えたれば、家隆卿の校 合せられし御本と云にかくありしから、謄写のとき既に書き 入るべしきしたがまへにて、白紙となしおきて書き加へられ しものなるべし。さて此本によれば、なりてよりぞ、尊より かさ な ぞとありて、よりぞと憂事の忽重複れるにても、後に加はり つる文なる事知られたり。 ○仮名序の﹁四月十八日﹂ β本加筆云、重沈思猶十八日者言言日也。於撰上日者不注 欺。於真名序淑望擬作也。傍唯以奉日書評歎。貫之集六日と ある書写兆欺。 086﹁雪とのみ﹂の歌 按に、朽本に良風のはる風は云々の次に題はなくして、た だくろぬしとばかりありて、春雨の降るは涙の歌を入れ、次 にひえにのぼりてのはしがきの歌入りたり。按にやつねの雪 とのみの歌は、覧本の如く上友則の前に入りたるそよろしか るそよろしかるべき。そは同じはしがきの重複すべきいはれ なければ也。又黒主の歌をここに挙げたるはわうし。さては良 風と一座にてよめる歌となりて、雨中の歌なれば良風の歌にか なはず。こは今本次第そよろしかるべき。さて唇本の次第井 二つの貫之の名なければ、春雨のふるは云々、山高み云々、 七六 桜花散りぬる風の云々、此三首黒主の歌となれり。 ○真名序 是香按に、仮字序真字序の論古くよりさまざまに論ひ来た れど、仮字序を本にして真字序は後に模したるものなること は、仁流秋津洲之外、恵茂筑波山之陰、黒変為レ瀬之声、寂々 閉口、砂長為レ巌之頒、洋々満レ耳、とあるの数件、いつれも古 歌に依りてかける文にて、もと仮字序にかけるをばかくべき にあらず。されば家蚕卿自筆本に重沈思云々、於真名序淑望 擬作也とあるは、当時正しき伝説ありてかかれしなるべし。 ︹付記︺六人部是香の﹁古今和歌集﹂の閲覧をお許しください ました、向日神社神官の六人部克己氏に深く感謝申し上 げます。 ︵本学教授−国文学︶ 219