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平膜状浸漬型 MBR では,曝気により膜表面の洗浄

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅶ‑013. 平膜状浸漬型 MBR において曝気による振動特性の検討 東京都市大学大学院 学生員 〇井上 美穂 東京都市大学. 正会員. 東京都市大学大学院 学生員 1.はじめに. 正面図. 平膜状浸漬型 MBR では,曝気により膜表面の洗浄. 長岡 裕 酒井. 駿治. 側面図. 圧力計. が行われるため,ファウリングは抑制されるが,曝 気にかかる消費電力が大きいことが課題となってお P. り,効率的に洗浄できる曝気条件の解明が必要であ. レーザー 変位計 膜. 流路には不規則に速度差が生じ,それにより連続的. 1720mm. B. 生頻度などが不規則であることから膜を挟む両曝気. 1020mm. る.MBR の反応槽内では,曝気の気泡が大きさや発. 1440mm. P. 490mm. に不規則な圧力差が発生するため平膜は振動する.. 6mm. 65mm. 谷田ら 1)により,膜が振動すると振動振幅及び振. 循環槽. 散気管 530mm. 動周波数に比例してせん断速度が上昇するため,フ ァウリング抑制に作用すると報告されている.そこ. 170mm. 図 1 実験装置概略図. で,厚さを変更した 3 種類の平膜について振動特性. 2-2.実験条件. を定量化し,ファウリング抑制に効果のある振動パ. 水槽に 100L の水道水を満たし,図 2 に示す測定サ. ターンを明らかにするため,本研究ではレーザー変. イクルで膜表面及びろ板の変位を測定した.基準点. 位計を用いて平膜の振動について検討を行った.. を定めるため, 初めの 20 秒間曝気及び吸引は行わず, 曝気を開始させて 1 分間水槽内を撹拌させ,吸引 9. 2.実験概要. 分及び吸引停止 1 分の間欠吸引を 4 サイクル測定し. 2-1.実験装置. た.次に,30L の水道水を約 60℃に加温し,ペクチ. 図 1 に実験装置の概略図を示す. 容積 1720mm×530. ン 3g,ゼラチン 3g を溶解させ,0.03%濃度の人工試. mm×170mm の塩化ビニル製の水槽に膜ユニットを. 料を作成した.この人工試料を水槽に入れ,100L ま. 浸漬させ,塩化ビニル製の平膜を 3 枚設置し,平膜. で水道水を満たして間欠吸引を開始させ,膜間差圧. の両端をゴム製の留め具で固定した.両外側の平膜. 上昇後,図 2 に示す測定サイクルで再度膜表面及び. は模擬平膜とし,中央の平膜のみ表面にスペーサー. ろ板の変位を測定した.. を固定,その上に膜シートが貼付されている.裏面. 平膜は,厚さ 4mm,6mm,8mm の 3 種類を使用し,. には吸引ノズルを設置し,チューブを接続して透過. それぞれ左右から 245mm(中心線上)における,下か. 水を排出した.また,孔径 4mm の散気管を 65mm 間. ら 510mm(中心点),730mm, 950mm の点を測定した.. 隔に 6 か所取り付け, 測定用平膜の直下に設置した.. 膜透過フラックスは 0.6m/d,曝気量は 15L/min,サン. 透過水は循環槽へ流入し,循環槽の水は装置内へ戻. プリング周期は 100Hz(0.01 秒おき)に設定した.. して循環させ,越流水は循環槽に排出した.レーザ ー変位計(LK-G150 KEYENCE)は,測定用平膜におい て膜表面とろ板の測定を行うため表面と裏面に 1 台 ずつ設置し,圧力計(AP-C35 KEYENCE)は,ノズル. 20sec 1min. 9min. 基準 区間. 吸引. 曝気. 9min. 1min 吸引停止 曝気. 吸引. 間欠吸引. と吸引ポンプ間の水面高さに設置した.. 図 2 測定サイクル. キーワード MBR 振動 振幅 周波数 連絡先〒158-8557 東京都世田谷区玉堤 1-28-1 東京都市大学都市工学科 TEL 03-5307-0104. ‑25‑. 1min 吸引停止 ・・・ ・・・.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅶ‑013. 3.測定結果及び考察. 図 5 に厚さ 6mm の平膜における膜シートの変位. 図 3 に各厚さの平膜におけるろ板の変位(測定. (測定点:510mm)の経時変化,図 6 に各厚さの平膜に. 点:510mm)の経時変化を示す.膜ユニット内は曝気の. おける曝気中のろ板のパワースペクトル(測定点:510. 気泡によって流速が発生し,不規則な速度差が常に. mm),厚さ 6mm の平膜における吸引停止中の膜シー. 生じるため,その速度差による圧力差から振動する. トのパワースペクトル(測定点:510mm)を示す.ろ板. と考えられるが,全ての厚さにおいて平膜は振動現. のパワースペクトルは,厚さ 4mm と 6mm の平膜で. 象が見られた.図 4 に平膜の厚さとろ板の変動の関. は約 4.4Hz,厚さ 8mm の平膜では約 5Hz でピークが. 係を示す.平膜は,厚みが大きいほどろ板の変動が. 見られ,ろ板の振動周期は 8mm の平膜が最も大きく. 小さく,厚さによる剛性の違いから変動の大きさは. なった.また,厚さ 6mm と 8mm の平膜では約 2.2Hz. 変化すると考えられる.. でもピークが見られた.膜シートのパワースペクト. 変位(mm). ルはピークが見られず,ろ板と違い剛性を持たない. 4mm. 4. 材質であるため不規則な振動をしたと考えられる.. 2. また,膜シートはろ板と比べパワースペクトルの値. 0. -2. 吸引停止. 吸引. が小さいことから,変動が小さかったと考えられる.. 吸引. -4 620. 640. 時間(s). 660. 680. 6mm. 変位(mm). 4. 0 吸引. -1. 2. 600. 0 -2. 吸引停止. 620. 640. 時間(s). 吸引. 660. 680. 700. 図 5 厚さ 6mm の平膜における膜シートの変位. 吸引. 吸引停止. 吸引. 1. 620. 640. 時間(s). 660. 680. 4mm(ろ板). 700. 6mm(ろ板). パワースペクトル(㎟・s). 600. 8mm. 4 変位(mm). 0.5. -0.5. -4. 2. 0 -2. 吸引. -4 600. 吸引. 吸引停止. 620. 640. 時間(s). 660. 680. 8mm(ろ板). 0.1. 膜シート. 0.01. 0.001. 700 0.0001 1. 図 3 各厚さの平膜におけるろ板の変位. 4.4 5. 2.2. 10. 周波数(Hz). 図 6 ろ板及び膜シートのパワースペクトル. 1. ろ板の変位の標準偏差(mm). 6mm. 1. 700 変位(mm). 600. 0.8. 4.まとめ 平膜は,曝気を行うと振動現象が見られ,ろ板の. 0.6. 厚みが大きいほど変動は小さくなった.また,パワ 0.4. ースペクトルから,最も厚い平膜においてろ板の振 動周期は大きくなり,膜シートは不規則な振動をし. 0.2. ているが,ろ板に比べ変動は小さくなった.. 0 0. 2. 4 6 平膜の厚さ(mm). 8. 5.参考文献. 10. 1) 谷田克義,高田一貴,小森悟:膜の分離特性に及. 図 4 平膜の厚さとろ板の変動の関係. ぼす振動の影響,化学工学論文集,Vol.27,No.3, pp379-385,2001. ‑26‑.

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