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バルーンを用いた発破騒音低減効果に関する基礎的実験

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Academic year: 2022

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(1)

バルーンを用いた発破騒音低減効果に関する基礎的実験

正会員 ○辻村 幸治 カヤク・ジャパン株式会社 中村 聡磯 株式会社東宏 正会員 小林 雅彦

.

A B C

10m 10m

閉   塞

圧

低 普

圧 圧

低 爆源 普

D(坑外)

低 普

1m 閉  塞

圧

低 普

圧 圧

低 普

低 普

3m 閉 

塞 圧

低 普

圧 圧

低 普

低 普

閉  塞

圧

低 普

圧 圧

低 普

低 普 爆源

爆源

爆源

C

A B D(坑外)

C

A B D(坑外)

A B C D(坑外)

防 音 バ ルー ン

防 音 バ ルー ン 防

音 バ ルー ン

10m

普 :普通騒音レベル測定 低:低周波騒音レベル測定 圧:圧力測定

凡例 Case④ バルーン有り:坑口

Case③ バルーン有り:3m Case② バルーン有り:1m Case① バルーン無し

24m

1.はじめに

山岳トンネルの発破掘削で生じる発破音 は,持続時間は短いものの衝撃的な音であり,

一般に機械音に比べ騒音レベルが大きい.こ のため,トンネル施工現場においては周辺環 境への影響を低減するため,トンネル坑口部 に防音扉を設置するなどの遮音対策を講じ る場合が多い.

筆者らは,これに代わる隔壁として繊維を 風船状に縫合し,内部に空気を充填したバル ーンを考案し,模擬坑道においてその遮音性 能に関する基礎的実験を行った.本報にその 概略と結果について示す.

2.実験方法

実験は模擬坑道(φ600,L=24.3m)を用い た小規模モデル実験とし,坑内の仮想切羽に おいて定量(20g)の爆薬を爆発させ、坑道 内外の定位置において普通,低周波騒音レベ ルおよび坑内気圧の計測を行うこととした。

この同一計測条件下において坑道の内部に バルーン隔壁(φ600,L=300)を設置し,得 られた各データから、バルーンの有無および その設置位置の差異による騒音および坑内

気圧の低減効果を検証した。 図1 試験概要

坑口側

模擬坑道 コンクリート板(爆源側)

送風機

バルーン

図2 模擬坑道全景 図3 バルーン隔壁 キーワード 発破,騒音,バルーン,実験,計測

連絡先 〒065-0020 札幌市東区北 20 条東 5 丁目 1 番 7 号 株式会社東宏 TEL:011-742-3331 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

‑775‑

Ⅵ‑388

(2)

圧力計

図4 騒音計設置状況(D地点) 図5 圧力計設置状況 3.計測結果

3.計測結果

表1に騒音レベルの観測条件を,表2および表3に騒音レベル計 測結果を示す.表中の計測値は各観測条件で取得した音圧レベル値 Lp である.坑外(D地点)でのレベル値を比較すると,バルーン

を設置した Case②~④ではバルーンなしの場合と比較して明確なレベルの減衰が見られた.その減衰量は,

爆源付近にバルーンを設置した Case②,③に対し,最も遠い坑口付近(爆源より約 24m位置)にバルーンを設 置した Case④が最も大きく,普通騒音計で 14.7(dB),低周波騒音計で 9.7(dB)のレベル減衰が見られた.

表1に騒音レベルの観測条件を,表2および表3に騒音レベル計 測結果を示す.表中の計測値は各観測条件で取得した音圧レベル値 Lp である.坑外(D地点)でのレベル値を比較すると,バルーン

を設置した Case②~④ではバルーンなしの場合と比較して明確なレベルの減衰が見られた.その減衰量は,

爆源付近にバルーンを設置した Case②,③に対し,最も遠い坑口付近(爆源より約 24m位置)にバルーンを設 置した Case④が最も大きく,普通騒音計で 14.7(dB),低周波騒音計で 9.7(dB)のレベル減衰が見られた.

種別 普通騒音 低周波騒音 使用測定器 普通騒音計 低周波騒音計 周波数重み特性 FLAT FLAT

時間重み特性 FAST SLOW 表1 騒音レベル観測条件

C

1 (140) (140) 128

2 (140) (140) 129

3 (140) (140) 130

1 139 139 125

2 139 138 121

3 139 139 122

1 139 139 125

2 139 139 125

3 139 139 125

1 (140) (140) 115

2 (140) (140) 115

3 (140) (140) 113

※( )数値は騒音計の測定上限をオーバーしたため参考値とする.

D

表2 普通騒音レベル計測結果

-14.7 D(坑外)

平均値

Case① との差 129.0

122.7

125.0

114.3 -

-6.3 条件

バ ルー ン

バ ルー ン

普通騒音Lp(dB)

B

-4.0 Case①

(バルーンなし) Case② (1m位置)

Case③ (3m位置)

Case④ (坑口位置)

C

1 145 146 118

2 145 146 118

3 145 146 118

1 147 146 115

2 147 145 113

3 147 144 113

1 148 145 113

2 147 145 113

3 148 145 113

1 145 146 108

2 145 146 108

3 145 146 109

低周波Lp(dB)

B D

108.3 -9.7

バ ルー ン

バ ルー ン

113.7 -4.3

113.0 -5.0 D(坑外) 平均値

Case① との差 118.0 -

Case③ (3m位置)

Case④ (坑口位置)

条件 Case① (バルーンなし)

Case② (1m位置)

表3 低周波騒音レベル計測結果

表4は坑内における圧力値(ゲージ圧)の計測結果 を整理したものである.爆源直近(A地点)での圧力値 にバラツキが見られるため,各地点の圧力を爆源圧力で 除した減衰比で評価すると,坑内A-B間にバルーンを 設置した Case②,③において,明確な圧力の減衰効果が 確認出来た.

表4は坑内における圧力値(ゲージ圧)の計測結果 を整理したものである.爆源直近(A地点)での圧力値 にバラツキが見られるため,各地点の圧力を爆源圧力で 除した減衰比で評価すると,坑内A-B間にバルーンを 設置した Case②,③において,明確な圧力の減衰効果が 確認出来た.

4.おわりに 4.おわりに

遮音材には質量則があり,一般に面密度(kg/m2)の大 きい素材を用いたほうが遮音効果が高いと言われてい る.今回の実験では,空気で膨張させたバルーンにより 断面を閉塞することで,質量の小さい素材でも騒音を低

減させる可能性のあることが確認出来た.今後はさらに研究を深度化させ,バルーンの素材や数量,離隔など による遮音効果の違いや,より有害とされる低周波音に対する遮音効果について検証していく所存である.

遮音材には質量則があり,一般に面密度(kg/m2)の大 きい素材を用いたほうが遮音効果が高いと言われてい る.今回の実験では,空気で膨張させたバルーンにより 断面を閉塞することで,質量の小さい素材でも騒音を低

減させる可能性のあることが確認出来た.今後はさらに研究を深度化させ,バルーンの素材や数量,離隔など による遮音効果の違いや,より有害とされる低周波音に対する遮音効果について検証していく所存である.

A B/

1 89.3 12.9 19.32 14.49

2 69.7 14.3 28.27 20.53

3 66.2 12.7 28.00 19.11

1 71.6 8.4 7.7 11.78 10.82 2 57.4 6.9 6.5 11.97 11.28 3 64.9 6.9 6.2 10.57 9.52 1 77.3 7.3 6.2 9.39 7.99 2 74.1 7.8 6.5 10.58 8.73 3 65.6 7.3 6.9 11.06 10.46 1 104.2 13.6 22.01 13.08

2 82.1 13.9 26.40 16.97

3 63.4 13.6 28.17 21.52

17.3 19.7 18.5 Case①

(バルーンなし) Case② (1m位置)

Case③ (3m位置)

Case④ (坑口位置)

表4 坑内圧力計測結果

条件 減衰比(%)

B C

圧力値P(kPa)

バ ルー ン バ

ルー ン

22.9 21.7 17.8

A C/A

土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

‑776‑

Ⅵ‑388

参照

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