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九州北西部に分布する玄武岩風化土(おんじゃく)の土質理工学的性質

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

九州北西部に分布する玄武岩風化土(おんじゃく)の 土質理工学的性質

肥山, 浩樹

https://doi.org/10.11501/3154834

出版情報:Kyushu University, 1999, 博士(農学), 論文博士 バージョン:

(2)
(3)

九州北西部に分布する玄武岩風化土 (おんじゃく)の土質理工学的性質

肥 山 浩 樹

1 999

(4)

九州北西部に分布する玄武岩風化土 (おんじゃく)の土質理工学的性質

目 次

第1章 序論 . . 1 1. 1 研究の背景と目的

1. 2 論文の構成および内容 3

第2章 おんじゃくの物理・ 化学的性質 4

2. 1 まえがき - . 4

2. 2 おんじゃくの化学的性質 4

2. 3 おんじゃくの物理的性質 6

2. 3. 1 土粒子の密度、 粒度、 液性・ 塑性限界 6

2.3.2 自然含水比、 密度 7

2. 4 超音波処理土の物理的性質 9

2.4. 1 実験材料 9

2.4.2 超音波処理による粒度分布の変化 10

2.4. 3 超音波処理による液性・ 塑性限界の変化 12

2. 4. 4 超音波処理による水分特性曲線の変化 15

2. 5 おんじゃくの侵食性 - 16

2. 6 まとめ - 18

3 おんじゃくの締固め・ 透水特性 19

3. 1 まえがき 19

3. 2 締固め特性 19

3. 3 締固め土の均等性と透水性 24

3.3.1 締固め土の均等性 26

3.3.2 透水試験 27

1

(5)

3. 3. 2. 1 試料の準備 ・ 使用方法(b)

(乾燥法で非繰返し法 )の場合

3.3.2.2 試料の準備 ・ 使用方法(c)

(非乾燥法で非繰返し法 )の場合

3.3.2.3 kh/ku比

3. 4 まとめ

27

ウt ORU ORU つL n,ム ηL

第4章 おんじゃくのせん断特性 4. 1

4. 2 4.2. 1 4. 2. 2

4. 3

4. 4 4. 5

まえがき

非圧密非排水三軸圧縮試験(三軸uu試験) 応力一ひずみ曲線

せん断強度定数

圧密非排水三軸圧縮試験(三軸CU試験)、

圧密排水三軸圧縮試験(三軸CD試験)

ハ同d n可u n叫d nud ハHU っ“

ηL q,山 内J山 内,L

せん断強度のまとめ 非線形解析

円L A1 ウt 司i 司i QU QU QU 1i 1i qu 円d qu qu qtu qtu nJ qu sιI A且τ

4.5. 1 非線形モデル

4.5.2 試料の締固め特性

4. 5.3 非線形パラメータの決定

4.5.3.1 含水比一定の場合

4. 5. 3. 2 4.5.4

4. 6

締固めエネノレギ一定の場合 有限要素解析

まとめ

第5章 締固めおんじゃくの圧縮性 5. 1

5. 2 5.2. 1 5.2.2

まえがき

ηL n,L nr中 nL qu Aせ A斗A A斗A A斗A A吐

実験材料、 供試体の作製方法と実験方法 実験材料

締固めによる供試体の作製

(6)

5.2.3 実験方法 - 47

5. 3 圧縮試験結果 48

5. 3. 1 締固め土の時間一沈下曲線 48

5.3.2 締固め土のe-logp曲線 48

5. 3. 3 締固め曲線とPy、 Cc、 C, 50

5. 4 圧縮と水浸による間隙比と密度の変化 - ・ ・ ・ 53

5.4. 1 水浸による沈下速度の変化 53

5.4.2 圧縮後に水浸を行った締固め土のe-p関係 53

5.4.3 圧縮と水浸による密度変化 - ・b 53

5. 5 まとめ - e 55

第6章 乾燥側で締固めたおんじゃくの水浸による 圧縮性 ・ せん断強度の変化

6.3. 1 一次元圧縮試験結果

FO PO PO ハhU AU 司t ハU ハU ハU 1i qJ RU Fb nHU phU Fhu Fhu FhU FhU Fhu nhU Fhu nhu pnu pnu pnv 円hu nhu

6. 1 まえがき

6. 2 実験材料と実験方法

6.2. 1 実験材料

6. 2. 2 締固めによる供試体の作製

6. 2. 3 実験方法

6. 3 圧縮試験結果と考察

6. 3. 1. 1 圧縮後に水浸した締固め土の挙動

6.3. 1. 2 定体積水浸による圧縮圧力の変化

6. 3. 2 サクション一定の圧縮試験

6. 4 せん断試験結果と考察

6.4. 1 乾燥側の締固め土

6.4.2 湿潤側の締固め土

6. 5 初期水浸土の圧縮 ・ 除荷、 不飽和土の水浸時に

おけるp'-q、 σ'm一応力比 72

74

6. 6 まとめ

日1

(7)

第7章 砂岩風化土やまさ土の混合によるおんじゃくの土質改良 76

7. 1 まえがき FO

FO F0 06 ny Qd ハu qU AιI A1 A吐 円。

ヴt ヴi oO ハU qο 寸i ワt ヴt ヴt 円i 円i QU QU QU QU QU QU 只U QU QJ Qd

7. 2 砂岩風化土混合によるおんじゃくの土質改良

7.2. 1 試料の物理的性質

7.2.2 締固め特性

7.2.3 締固め土のコーン指数

7. 2. 3. 1 おんじゃくのコーン指数

7.2.3.2 砂岩風化土の混合によるおんじゃくのもの変化

7.2.4 おんじゃく、砂岩風化土・おんじゃく混合土の透水性

7.2.5 砂岩風化土・おんじゃく混合土の強度定数

7.2. 5. 1 おんじゃくの三軸uu試験結果

7.2.5.2 砂岩風化土・おんじゃく混合土の強度定数

7.2.6

7. 3 7. 3. 1 7.3.2 7.3.3

現場における盛土材料の混合

まさ土混合によるおんじゃくの土質改良 藤ノ平ダムの築堤材料

まさ土・おんじゃく混合土の性質 転圧試験と室内試験結果

7. 8 まとめ -

第8章 結論 - + 95

謝辞 99

参考文献 100

英文要約 105

(8)

第1章 序論

1 . 1 研究の背景と目的

九州北西部において、 新第三紀鮮新世~第四紀更新世にかけて玄武岩類が大 規模に噴出した。 図1.1に示すように、 壱岐島 ・ 唐津 ・ 呼子 ・ 伊万里 ・ 平戸 ・ 彼杵などに広く溶岩台地を形成したほか、 それらの周辺地域にも大小多数の岩 体が生成されている 1,2)。 我が国において、 玄武岩が露出している土壌は富士 山麓が代表的なものであるへ その他の地域では局所的にわずかに散在するば

かりであり、 安山岩質や 流紋岩質の噴出岩が多い

日本列島において、 この ように広域にわたって玄 武岩が分布する地域はま れである口

佐賀県北西部、 東松浦 半島一帯の上場地域は、

玄武岩が分布する溶岩台 地の地域と、 第三紀 ・ 花

関閃緑岩が分布する丘陵 性の地域とに区分される。

溶岩台地をつくる玄武岩 は唐津と今福を結ぶ線を ほぼ境として、 それより 北西の区域に広く分布し ている。

台地の高さは地域中央 部の石高山付近で標高

270m であり、 北西方向 へ向かつて徐々に低くな っている。 図1.2は上場 地域の模式断面図である 4)。 溶岩台地の高さは約 150'"'-' 250m であり、 玄

武岩溶岩の下には、 準平

N

‘' 馬渡島

、.

o 10 20

,.

小呂島

佐賀

@

栂島

図1.1 九州北西部における玄武岩類 分布図1 )

1

(9)

原化された花樹閃緑岩類と第三紀の砂岩頁岩層および薄い洪積層が分布してい る5,6)。

上場地域ではこの玄武岩の風化土を" おんじゃく" と呼んでいる。 同様に長 崎県壱岐郡では" おんじゃく" あるいは" むぎいわ" と呼んでいる 7)。 上場地 域は唐津市、 鎮西町、 呼子町、 肥前町、 玄海町、 北波多村の1市4町1村にま たがり、 佐賀県内における代表的な畑作地帯であるD しかしながら、 この地域 は、 地形が標高100""' 200mの波状形卓上台地であることと半島であるために、

河川の発達が乏しく常習干ばつ地帯となってお り、 小規模経営と相まって農業 生産性が低い。 このため「上場地区土地改良事業」が昭和 48年に国営、 昭和 51年に県営として着工され、 現在も継続中である。 玄武岩風化土 は、 これま で工学的にそれほど問題とされなかったが、 上場地域の農業開発にともない、

玄武岩風化土を築堤材料としたフィルダムや農道の建設、 パイプラインの埋設 が計画されてから関心が高まり、 調査・研究が急速に進められることとなった。

本論文においては、 対象とした玄武岩風化土は上場地域に分布するものに限 っているため、 当地域での呼び名" おんじゃく" を採用した。 本論文の目的は、

おんじゃくの土質理工学的性質を明らかにすることである。 まず、 おんじゃく の有する一般的な性質として、 物理 ・ 化学的性質並びに、 締固め、 透水および せん断特性といった力学的性質を明らかにするD 次に、 おんじゃくを盛土材料 として利用するために、 水浸による圧縮性やせん断強度特性の変化について明 らかにする。 さらに、 砂岩風化土やまさ土を混合することでおんじゃくの施工 性、 透水性およびせん断特性がどのように改良されるか検討している。

沖積層 玄武岩類

洪積層

図1.2 上場台地の模式断面図4)

(10)

1. 2 論文の構成および内容

本論文は8章より構成される。 第1章は、 序論である。 北部九州に広く分布 する玄武岩風化土(おんじゃく)の成因や分布状況について記述するとともに、

本論文の目的と内容について述べる。

第2章では、 おんじゃくの物理 ・ 化学的性質について述べている。 特に超音 波処理による物理的性質の変化について検討した。 また、 物理的性質から、 お んじゃくの侵食性について考察した。

第3章では、 おんじゃくの締固め特性と透水特性について述べる。 締固め特 性については、 試料の調製方法や締固め方法の違いが、 締固め曲線やモールド 内の密度の均等性におよぼす影響について検討したD 透水特性については、 供 試体作製方法の違いが透水係数におよぼす影響について検討するとともに、 縦

方向と横方向の透水係数の比について検討した。

第4章では、 おんじゃくのせん断特性について述べる。 室内において非圧密 非排水( UU)、 圧 密 非排水( CU) 圧 密 排水( CD)条件で三軸圧縮試験を行 い、 おんじゃくの強度 ・ 変形特性について検討した。 また、 おんじゃくの応力 一ひずみ関係に Duncan、 Kulhawy らの提案する非線形モデルを適用し、 こ のモデルに必要な非線形パラメータを三軸圧縮試験結果から決定した。 さらに このパラメータを用いて有限要素法により三軸圧縮試験のシミュレーションを 行った。

第5章では、 締固めおんじゃくの一次元圧縮試験による圧縮特性と、 水浸に ともなうコラプスの発生条件を明らかにした。 さらに、 突固めにより供試体を 作製する際に、モールド内の密度の均等性を高める方法について紹介している。

第6章では、 底面圧力と側圧を測定した一次元圧縮試験を行い、 乾燥側で締 固めたおんじゃくの水浸による圧縮性とせん断強度の変化について検討した。

また、 サクションを負荷した試料についても同様の試験を行い サクションが 圧縮性やせん断特性におよぼす影響についても検討した。

第7章では、 フィルダムの遮水材として用いる目的で、 おんじゃくに砂岩風 化土やまさ士を混合した試料について、 物理試験や力学試験を行った結果を示 している。 おんじゃくに異種の土を混合することで、 施工性、 透水性およびせ ん断特性がどのように改善されるのか検討した。

第8章は結論である。 前章までの結果を踏まえて、 おんじゃくの土質理工学 的性質について総括した。

3

(11)

第2章 おんじゃくの物理 ・ 化学的性質

2 . 1 まえがき

' おんじゃく" とは、 佐賀県北西部東松浦半島の上場地域において、 玄武岩 類の風化土につけられた名称、である。 おんじゃくの物理的・化学的性質は、 母 岩 である玄武岩の組成や風化強度、 堆積過程の物理化学的条件によって、 多様 である。 風化の程度によって、 手で小害IJできる軟岩状のものから、 足で踏みつ けて砕けるもの、 槌で叩いて砕けるものまで、 強度にかなりの差異がある 8)D また色調も、赤色(レンガ色)、 赤紫色、 紫色、 灰色および灰白色まで約7種類 に分けられる 2,9)。 おんじゃくは、 土粒子密度が大きく、 粘土分含有量の割に 含水比が高 く、 乾燥密度が小さく、 保水 性の高い土であり、 九州北西部に分布 する特色のある土 である 10)。

本章では、 まず、 おんじゃくの基本的な性質 である物理 ・ 化学的性質につい て明らかにする。 次に、 超音波処理によりおんじゃくの物理的性質がどのよう に変化するか検討する。 さらに、 物理的性質から、 おんじゃくの侵食性につい

て考察している。

2 . 2 おんじゃくの化学的性質

おんじゃくの粘土鉱物を同定する ためにX線回折試験11 )を行った。 図2.1は 得られたX線回折図の一例である 12)。 おんじゃくの主要粘土鉱物は、 ハロイ サイト(7 A-10A)であり、2:1型-緑泥石中間種鉱物を伴う。 おんじゃくの化 学的性質を表2.1に示す。 陽イオ ン交 換容量(CEC)は20""' 30 cmol(+)/kgで あり、 佐賀県の玄武岩風化土壌(特に原野土壌 13))に比べて割合大きな値で ある。 さらに、 塩 基 飽 和 度が10""'14%と低く、 有 機 物含有量が1%未満と少な

表2.1 おんじゃくの化学的性質

試料名 CEC 交換性陽イオン(cmol(+)/kg) 塩基飽和度 有機物含有量 (cmol (+) /kg) Ca Mg Na K (%) (%)

倉A 22. 2 2. 8 o. 2 o. 1 14.0 o. 23

倉B 24.2 2. 5 o. 3 o. 1 12.0 o. 22

29. 1 2. 5 o. 2 9. 3 0.06

(12)

7. 19 7. 49

Mg,風乾

Mg,グリセロール

K ,風乾

K ,300oC K ,550oC

o 10 20 30

2 e (deg. )

図2. 1 X線回折図( 上 倉B試料) (図中の数字は層間隔(A)を表す。)

表2.2 おんじゃくおよび各種土のpH

試 料 名 pH H20 KCl

お 上倉A 5.3 4. 5

上倉B 4.6 4. 3

ん 赤 坂 4. 3 3. 6

じ 紫 色 4.9 4. 1

赤 色 5. 4 3. 9

5.4 4. 3

く 赤紫色 4. 9 4. 2

関東ローム(上井草) * 6. 7 5. 5 ベントナイト* 9. 7 8.0 カオリン* 4.0 3. 5

酸 性 白 土* 6.0

土丹(鶴見) * 8.0

(*印は文献14による。)

5

(13)

いことが特徴である。 おんじゃくのpH を他の試料とと もに示したのが表2.2 である。 わが国の土壌のpHは4"'-'7の範囲にあるが、 おんじゃくのそれは、 4.3

"'-' 5.4 である。 おんじゃくは強酸性土である。 強酸性土では、 コ ンクリートや 鋼材製の構造物は腐食により劣化する。 地盤安定処理を行う際にも、 処理土の 構造が破壊され、 耐久性が低下するため、 施工や効果について十分検討する必 要がある 15 )。 また酸性土は、 肥料分が流出しやすく、 有害なアルミニウムイ オンが増え、 燐酸肥料の効き目が低下するなど作物の生育上欠陥を持つ 16)。

おんじゃくは窒素、 燐酸に乏しく、 これらの要素に対する肥効が極めて高い 1 7)。

の り面工に利用される植生工では、 植物の生育 ・ 施肥について考慮する必要が ある。

2 . 3 おんじゃくの物理的性質

2. 3. 1土粒 子の密度、 粒度、 液性 ・ 塑 性限界

表2.3はおんじゃくの物理的性質の一覧である口 この表には、標 本 数39"'-' 152 個についての平均値とともに 、 最大 ・ 最小値や測定値の分布の 95%信頼区間

等もあわせて 示している。

おんじゃくの土粒子密度の分布の95%信頼区 間 は、2.82"'-'3.06 g/cm3である。

通常の土の 密度は2.5"'-'2.7 g/cm3程度であり 、 おんじゃく の士粒子密度はこ れと比較しでかなり大きい値である。 これは、 母岩である玄武岩類が造岩鉱物 として密度の高い揮石や撤携石を多く含有するためである。

表2.3 おんじゃくの物理的性質

ρs WL Wp I ιr Wn I( WL- wn

(g/ cm3) (%) (%) (%) (%)

標本数 50 41 39 39 152 39 39

最大値 3. 06 101. 7 57.5 50. 3 77.4 1. 14 36. 9

ノトイ直 2. 8 45. 8 28. 8 9. 4 26. 4 -1. 04 -13.8

平均値 2. 936 66. 2 44. 5 21. 9 54. 6 O. 403 10.44 中央値 2.94 64. 5 44. 6 20. 1 54. 6 O. 42 8. 4 標準偏差 O. 0596 10.87 5. 90 8. 79 8.41 0.417 11. 10

95%信頼 2.82 44. 0 32. 4 3. 9 37.9 -0. 45 -12.0 文 間 3.06 88. 4 56. 6 39. 9 71. 3 1. 26 33. 2 (注) ρS'土粒子の密度、 ωL:液性限界、 ωP'塑性限界、

ι

:塑性指数

ω凡:自然含水比、 Ic:コンシステンシ一指数

(14)

含水比 ω( % )

20 30 40 50 60 70 80

01 ' . .

の αロコo OCD

1ト O

gpq)g0E 0

∞c

。も

α::XD

の0

000広疋①C

2

C

8

0の0αp

引j

3ト

ocrμは正D α。

。 。 αコ αコ

4ト o OOCODα工D

① O

5L.. αo αn

0

図2.2 自然含水比の深度分布 案採 性出

性当

生自 30

20

10

30

20

10 5

-20

10 5

自然含水比

N= 152

40 50 60 70 80

ω凡(% )

液性限界と自然含水比の差

N= 39

20 40

ωL-ω凡(% )

自然含水比と塑性限界の差

「寸 「寸 N=39

10 20 30

ωn -ω(% ) �p

40

図2.3 おんじゃくの含水比

自然含水比状態で、 手でほぐして細粒化したおんじゃくは、 最大粒径が2 mm

程度となり、 砂分が 5"""" 20%、 シルト分が 45""""75%、 粘土分が 10'"" 30%であ る。

液性限界、 塑性限界の平均値は、 それぞれ 66.2%、 44.5%であり、 塑性指数 は21.9 である。 塑性図上で、 おんじゃくはMHないし CHに分類される。 日 本統一土 質 分類によると SC、 MH、 CHになり、 弱風化玄武岩礁を含 むおんじ ゃくはGM、 GCに分類される。

2. 3. 2自然含水比、 密度

自然含水比の深度分布を図2.2に示している。 自然含水比は、 一次堆積と二 次堆積の違い 、 地域による違い、 深さによる違いがほとんど見られない。 含水 比の分布の95%信頼区間は37.9'"'"' 71.3%であり、 その平均値は54.6%である。

7

(15)

表2.4 おんじゃくの地山の密度、間隙比、飽和度

試料 自然含 密 度(g/cm3) 間隙比本 飽和度 番号 水比(%) 湿潤 乾燥 e SrC%)

1 63. 7 l. 67 l. 02 l. 89 99.0

2 59. 3 l. 64 l. 03 1. 85 94.4

3 66. 9 l. 63 o. 98 2.01 97.7

4 66. 5 l. 62 O. 97 2. 02 96.6

平均 64. 1 l. 64 l. 00 l. 94 96. 9

* )土粒子密度は2.936 g/cm3とした。

表2.5 供試土の物理 ・ 化学的性質

種 類 S M C ρs Wn WL ρd Co 主要粘土鉱物 土色 赤 色 20.4 67.9 11.7 2.958 58.5 62.4 40.2 0.942 0.0 Ht>Hm 7.5R 4/6 色 20.4 59.0 20.6 2.971 50.3 39.7 37.3 1.055 0.1 Ht N 5/0

赤紫色 6.8 74.2 19.0 2.987 59.7 61.3 44.5 1.003 0.2 Ht>Hm 5RP 3/1

紫 色 11.4 68.3 20.0 2.976 47.1 59.9 49.9 0.995 0.0 Ht>Hm 10PB 3/1

(注) s、 M、 C:砂分、 シルト分、 粘土分(%) (JSF T 131による粒度組成)、 九 土粒子の密度(g/cm3)、

ω11 自然含水比(%)、 WL・ 液性限界(%)、 ωρ・ 塑性限界、 ρd 乾燥密度(g/cm3)、

Co:有機物含有量(%)、 Ht:ハロイサイト、 Hm:へマタイト

液性限界と自然含水比との差は、 図 2.3のように、 10%程度であり、 その差は 少ない。 一方、 自然含水比は塑性限界より 5'"'-' 20%も高い。 塑性限界は最適ふ 水比に近い値であることから、 この値よりかなり高い含水比を有するおんじゃ くは、 練返しによるせん断強度の低下やトラフィカピリティの悪化が顕著であ ることを示唆している。

乱さないおんじゃくの密度、 間隙比および飽和度を表2.4に示している。 地 山の乾燥密度は 1g/cm 3程度と小さく、 間隙比は2前後と大きいことから、 お んじゃくは多孔質土と見なすことができる。 試料の採土場所は斜面であり 、 地 水の影響の無いところであるが、 地山の飽和度は 97%と高い値である。 おん じゃくは保水性が高い土である。

(16)

超音波処理土の物理的性質18.19) 4

2 .

2.4. 1 実験材料

自然含水比が高い土である おんじゃくは粘土分含有量の割に保水性が高く、

境枠しながら超音波を用いて分散 20,21)させたおんじゃくにつ 本節では、

4.12 ) 。

超音波処理によるおんじゃくの物理的性質の変化 各種物理試験を行い 、

いて、

について検討した。

紫色の4種のおんじゃくである。 超音波 灰、 赤紫、

実験に用いた試料は赤、

4供試土の 5μ 2.5に示す。

処理を行っていない試料の物理 ・ 化学的性質を表

士粒子 おんじゃくの特徴を示している。

47"'-' 60%

自然含水比は 12"'-'21%であるが、

の密度も2.96"'-'2.99 g/cm3と高い値であり、

m以下の粘土分含有量は

100 100

80 60 40 20

水分散

JSF T 131 超音波15分

1/ 120分

11 480分

AG

A

80 60 40 20

(訳)時余回酬肺酬明市岡市

1 0.1

0.01 0.001 0

100 80 60 40 20 1

0.1 0.01

0.001 0 100

60 40 80

20

(ま)

M吋布引回酬組摺岡市

0.1 1

(mm)

0.01

粒 径

0.001 0 0.1 1

(mm)

0.01

粒 径

0.001 0

超音波処理時間の違いによる粒度分布の推移 図2.4

9

(17)

赤色、 赤紫色、 紫色のおんじゃくの液性限界ωL、 塑性限界ωpはそれぞれ60

�62%、 40 ---.., 50%であり、 日本統一 土質分類法によるとMHに分類される。 灰 色おんじゃくはωL= 40%、 ωp 二 37%であり、 MLに分類される。 赤色と赤紫 色おんじゃくの自然含水比は59 と60%、 液性指数ILが0.8 と 0.9 、 灰色おん じゃくのそれは Wn 二 50%、 IL 二 5.4 である。 ILが比較的高い灰色おんじゃく は、 練返すと強度低下を示すことが予測される。 風乾により液性限界は0---4%

とわずかながら低下するがその量は小さく、 ほとんどのおんじゃくの場合、 乾 燥は液性限界に影響を及ぼさない。 一方、 塑性限界は風乾により 1'"'"'9%程度 増加する。 灰色おんじゃくの液性 ・ 塑性限界は生土と風乾土でほとんど一致し ており、 乾燥の影響を受けず、 土の保水性にも変化はない口

赤色おんじゃくの 2μm以下の粘土分含有量は、 小柳ら 22)によるとカルゴン 分散にて44.8%、 川崎 23)によるとカルゴン分散+超音波処理2時間にて72"-' 68%、 と報告されている白 地盤工学会基準JSF T 1 31による粒度試験では、 2 μm以下の粘土分含有量は 9%であった。 各おんじゃくの粘土分含有量は研究 者らの分散方法の違いにより異なる口 このことから、 おんじゃくはミクロアグ リゲートを形成しており、 分散方法の違いによるミクロアグリゲートの破砕の 程度により、 その粘土分含有量が異なるものと推定される。

4供試土とも主たる粘土鉱物はハロイサイトであるが、 川崎 23)によると 赤色おんじゃくはイライトとモンモリロナイトーハロイサイト混合層鉱物であ るとしている。 灰色おんじゃくを除くその他のおんじゃくは、 風化が進むと検

出されるヘマタイトを含む。 また、 いずれも一次鉱物としてマグネタイトを含 むが、 赤色おんじゃくのみは石英を含んでいる。 川崎 23)は、 この石英が黄砂 に由来すると考えている。

2.4.2超音波処理による粒度分布の変化

超音波処理方法は次の通りである口 風乾状態の供試土50gに蒸留水約600ml を添加し、 2時間振とうする。 この試料を超音波発生装置(4 3kHz)に移し 、 俊祥しながら所定の時間(15,60,120,240,480分間)超音波を加えて超音波処 理士とした。 なお、 処理土は絶乾することなく湿潤状態のまま使用した。

粒度試験では超音波処理土と未処理土(JSF T 131)の他に分散剤を用いな い試験(水分散)も実施した。 図 2.4に粒度試験における分散処理並びに超 音波処理時間の違いにおける各おんじゃくの粒径加積曲線を示す。 分散 並びに 超音波処理時間の差異によりかなり粒度分布に違いがみられる。 おんじゃくは ミクロアグリゲートを形成しており、 ミクロアグリゲートの破砕の程度により その粘土分含有量が異なるロ また、 超音波処理時間120 と480 分間では、 4

(18)

ノd;

'一uv

/ - awv

〈ル

/ JMい

おんじゃく

処理時間 2 40分 会 JSF九l分散 超議分散

100

80

(ヌ)ミヘヌ

60

-J

. . LP 一 . ,

E・J

J

→一ハM

. ・

.・E

'一

4

三一 ・ F

ノ.

' ' / 'A/

,ノa'v'f-ノV 4f」

ぷ , . 色 。 ハU

まさ土 砂岩風化土 凝灰岩風化土 国頭マージ 赤黄色土

-va'企.

0

8

40

20

以Aν有納長叩

100 60 80

20 40

(% )

超音波処理による粘土分含有量の増加と自然含水比の関係 粘土分含有量(<5μm) C

図2.5

超 1μm以下の細粒分がおおむね同量であるので、

5μmあるいは 供試土とも

大部分のミクロアグリゲートが破砕され、 単 分間程度で、

音波処理時間 120

粒化していると考えられる。

の粒径加積曲線は様相を異にしている。 赤色おんじゃくの場合、 超 4供試

1""'"' 1μm以下の粒径分は増加しているが、

音波処理時間が長くなるにつれ、

1""'"' 5μmの粒径 水分散では粒径区分

20%前後で一定である。

5μmの粒径分は

超音波処 粒径区分5""'74μmの粒径分は水分散で79%、

分は実質上Oである。

1μm以下の粒子で 66%の半分以上が

その差 13%となっており

480 分で

構成されていることがわかる。

分ではあまり処理効果がなく、 地盤 超音波処理時間 15

灰色おんじゃくは.

を有している。

による方法と同程度の粘 分含有 131 )

(JSF T 品会基準

120 分以上 処理時間

5""'"' 74μmの粒径分が水分散で 80%、

は粒径区分 この

これら粒径区分5""'74 5μm以下の粒径で形成されているようである。 74μ

水分散と処理時間480分との比較から、

分ほどが で40%であり

μm粒径分の

1 1

(19)

m以上の粒径分は土壌団粒がほとんど破壊され細粒化している。

赤紫色おんじゃくの場合、 4 20μm以上の粒径分がほとんど存在せず、 5'"'"' 74 μmの粒径分をかなり含んでいる土である。 粒径区分 5'"" 74 μmにおける粒径 分は水分散で91%、 超音波処理時間 480分で 40%であり、 両者の差 51%が超 音波処理により全部1μm以下と1'"'"' 5 μm粒径区分に均等に移行している。 こ の土は 15 分間の超音波処理でもかなり細粒分が生産されており、 団粒の粒子

結合が他の土に比べて弱く、 しかし超音波処理時間 120分と 480分でその曲 線に違いがみられることから、 この程度の処理時間では完全分散せず、 ミクロ アグリゲートの結合強度に大きな幅があることを示している。

紫色おんじゃくの場合、超音波処理時間15分間ではあまり処理効果がなく、

1μm以下の粒径が少し増加している程度である。超音波処理時間120分と480 分では、 ほとんど類似の粒径加積曲線を示している。 これは、 処理時間 120 分で完全にミクロアグリゲートが破壊されていることを示すものと思われる。

また、 ミクロアグリゲートの半分ぐらいが 1μm以下の粒径分で形成されてい ると推定される。

おんじゃくは粘土分含有量の割に自然含水比が高い試料である。 図2.5は粘 土分含有量Cと自然含水比ω凡の関係、を示したものであるロ この図には、 代表 的な風化土について、 C と Wn の関係の範囲を破線で示している。 自然状態で は見かけ上、 Cの割に ωπが高いおんじゃくは、 超音波処理によって Cが増加 し、 代表的な風化土と同等のCを有する試料となる。

2.4. 3超音波処理による液性 ・ 塑性限界の変化

超音波処理時間の違いによる液性 ・ 塑性限界の変化を図2.6に示す。 赤色お んじゃくの液性限界は処理時間と共に増大傾向を示すが、 塑性限界は 60分間 の超音波処理により低下し、 その後処理時間に関係なく一定値を示している。

これら液性限界、 塑性限界の変化の傾向は他の3供試土とも同様である。 超音 波処理0分土と 480分土の液性限界の差は、 灰色おんじゃくの 11%から紫色 おんじゃくの 20%の範囲に入る。 このことは超音波処理により、 土壌団粒が 細粒化された結果であると考える。 また、 超音波処理480分土の液性指数 IL は、 赤色0.5 、 灰色1.0、 赤紫色0.8 、 紫色0.2 であり、 紫色おんじゃくを除い て、 自然状態でのそれより小さくなっている。 紫色おんじゃく以外の3供試土 は土の練返しによる土の強度低下が少ない土ということを示す。 しかし、 自然 含水比状態のおんじゃくは突固めにより容易に軟弱化する 24.25)。 これは、 お んじゃくが自然含水比状態であれば、 締固めエネルギ位ではミクロアグリゲー トが破壊されないで、 見掛け上シルト質土として挙動していることによると考

(20)

500

400 超音波処理時間(min)

300

〔凶ム

200 100

只〕 4

ζJ (ポ)よ 駄監起剥

500

(♂AV)〈忌 マ

400 ロ

100

超音波処理時間(min) 300 ム

。赤 ム灰 200

守口

6

4

隊出己記建'

超音波処理時間の違いによる液性 ・ 塑性限界 図2.6

60 分

分 分 ハU nU ハU 特 MA 6

理 波+l 波+|波+l処 音

音 音 未 超 超 超 50

40

灰 色 赤 色 紫 色 赤紫色

Oムロマ

30

20

ハU

t:)..

...

総思想到

90 70 80

50 60 0 40

30

WL (%)

超音波処理時間の違いによる塑性図

内《U 1・A

液性限界

2.7

(21)

60

50

... � 40

主張 w 30 主日

10ト

///

。赤ム灰

//A

口赤紫色 マ紫 色 一 一超音波処理

20 40 60

2μm以下の粘土分含有量(% )

図2.8 超音波処理による 活性度の変化 80

えられる。 また 、 超音波による一次粒子の破壊が考えられるが、 吉永ら 20)に よると 、 一次粒子の 破壊が起こっても 、 それによる粒径組成への影響は実際上 粗砂(0.2'"2mm)と細砂(0.02'"0.2mm)の組成変動に留まるとしている。

おんじゃくでは、 0.42mm以上の粒径分はほとんど存在せず( 図 2.4)、 超 音波による一次粒子の破壊がほとんど起こっていないものと 考えられる。結局、

おんじゃくはミクロアグリゲートが長時間の 超音波処理では破壊されるが、 土 の練返し(突固め)位では破壊されないで ミクロアグリゲートの挙動として土 の性質上現れてきている。

超音波処理したおんじゃくの塑性図を図2.7に示す。 図は超音波処理時間 0,60,240,480分の4段階の変化行程を矢印で示している。 いずれも供試土は

超音波処理することによりA線付近に位置し 、 超音波処理時間が長くなるに つれ A線上を上方に移動している。 灰色おんじゃく以外の土は超音波処理時 間と共に塑性図上で同様な様相を示している。 超音波処理により、 各おんじゃ くはシルト質土から粘土質土に変化し 、 土質分類は灰色おんじゃくがMLから CHに 、 赤、 赤繁、 紫色おんじゃくがMHからCHに移行する。

図2.8には活性度の超音波処理による変化を示している。 赤色おんじゃくだ けが活性粘土から不活性粘土へと変化しているが、 他の 3供試土は超音波処 理により活性度が増している。 おんじゃくの 超音波処理は、 土壌国粒が系111粒化 し 、 土粒子の表面活性が増大し 、 土の保水性向上に貢献するといえる。

(22)

4

0 ・ 。

3ト c=- 3 。

赤 色

c:.

0・

()e 2 c.

C河・ 0・

0生

-超音波処理480分

20

I

I I I I Iい30 40 50 60

70 80 10 20 30 40 50 60 70

4ト 4

3ト 。 3 c.

赤紫色 ()e 紫 色

ce

n・ 2 0・

0・

0 0

10 20 30 40 50 60 70 10 20 30 40 50 60 70 含水比 w(%) 含水比 w(%)

図2.9 超音波処理による水分特性曲線の変化

2.4.4超音波処理による水分特性曲線の変化

おんじゃくは超音波処理によりミクロアグリゲートが破壊され、 細粒化が促 れていることが、 粒度分布、 液性 ・ 塑性限界、 活性度などから明らかである。

図2.9は生土と超音波処理480分士の水分特性曲線である。 低pF領域では、

超音波処理の効果はみられない。 高pF領域になるとpF 3.0付近を境にして 超音波処理による土壌団粒の細粒化の影響が大幅に現れてくる。 とくに 、 灰、

赤紫色はpF4.2 における含水比で20%あまり土の保水性が向上している。 超 音波無処理土の場合、 土粒子がミクロアグリゲートの挙動として、 超音波処理 土の場合は. 土粒子が細粒化され、 粘土粒子の挙動として現れてきている。 ま

15

(23)

た、 両者は土の保水性に大幅な違いを生じている。 pF3.0以下では土壌団粒 の細粒化の顕著な違いがみられないが、 これより pFが高くなるとともに細粒 化の多少の影響が顕著になるD

2 . 5 おんじゃくの侵食性

上場地区土地改良事業では1, 000 ha 弱の農地造成が計画され、 実施に移さ れている。 農地開発においては、 農地保全のため、 侵食に対して十分配慮する 必要があるD 水食は畑地の表土を流失し、 地力を低下させ耕地を荒廃させるば かりでなく、 下流にも被害を与える。 本節ではおんじゃくの侵食性を物理的性

質から推定した。

水食は次の3つに大別される。 面状侵食は地表流出水が斜面を薄い層をなし て流下し、 表土を面状に薄く運び去る現象である。 リル侵食は流出水が細かく 分かれた水みちを主として流れ、 地表に細く浅い溝(リル)を作る現象である。

ガリ侵食はリルが拡大して次第に深い溝を作る場合、 あるいは、 畑の畝問、 踏 み跡、 道路、 斜面のたるみなどに流出水が集まって深い排水路のような溝を作 る現象である26)。

土壌に浸透可能以上の強雨が発生した場合に、 降雨は地表流出水となり、 土 壌侵 食 が起こ る 。 地 表 流 出 水 が 発 生 す る限界降 雨 強度は火山灰土 壌 で 3mm/10min、 鉱質土壌で3mm/30min とされている。 上場地域での、 昭和 39 '"'-' 48年の10年間における3mm/30min を越える降雨強度となる降雨は、 1年 間に169回を数える22)。

水食に対する土の耐性の評価は、 一般に Middleton の分散率と侵食率で行 われる。 土の団粒が水によって分散すると、 斜面を流下しやすくなるばかりで なく、 表土の間隙をふさいで吸水性 ・ 透水性を減少させ、 地表流去を増加させ るため、 水食を激化させる。 分散率 D は、 水分散と完全分散による 0.05mm

以下の粒径分の比として定義される。 水分当量Mに対するコロイド含量Cの 比 C/M が小さいことは、 その土の含むコロイドの和水性が大きいことを意味 し、 したがって浸透水が少なく受食性であることを示している 侵食率Eは、

受食性に比例する分散率Dと、 反比例するC/Mを組み合わせ たE = D /(C/M) で定義される 27)。 表 2.6 は分散率と侵食 率による侵食性の指標である 。 Middletonの指標はアメリカにおける基準であり、 そのまま日本にとりいれて 侵食性の推定を行うことには問題がある。 わが国の多くの研究者によって行わ れた調査結果から、 日本における耐食性の土の多くが Middleton の基準によ ると受食性の土に分類される 27)。 日本の場合は土地改良事業計画設計基準28)

(24)

表2.6 侵食 性の指標

Middleton 土地改良事業計画設計基準

分散率 侵 食 率 分 散 率 侵 食 率 耐食性土壌 5.2'"'-'15.1 2.2'"'-' 12.2 20以下 30以下 受食性土壌 13.0'"'-'66.。 12.4'"'-'65.2 50以上 100以上

表2.7 おんじゃくの分散率

種赤

類色 ||

分散率

l.7

色 16.7

赤紫色 14.2

紫 色 20.5

表2.8 おんじゃくとまさ土の 分 散 率、 侵食率29)

試料 深さ(cm) 分散率 侵食率

0'"" 18 23.0 18.7

1 18'"'-'30 20.0 13.8

30'""70 19.2 12.9

お 0'"'-' 12 48.1 49.3

2 12'"'-'23 25.0 20.0

ん 23'"'-'55 29.6 20.8

0'"'-' 12 27.7 24.4

3 12'"'-'40 23.7 16.8

40'"'-'70 23.1 23.5

4 0'"'-' 15 22.7 14.9

く 15'"'-' 28.6 17.9

0'"'-' 11 27.3 21.9

5 11 '"'-'32 18.3 12.6

32'"'-'63 25.0 18.7

0'"'-' 13 23.7 43.8

ま 6 13'"'-'40 42.0 79.8

40'"'-' 56.7 151.4

さ 0'"'-' 18 65.5 137.8

土 7 18'"'-'43 60.8 100.1

43'"'-'80 60.9 89.0

類 や が 比 分 じ と に に ん こ 壌 壌 お す 土 土

、 こ 土 性 ら 起 さ 食 か を

ま耐察食る

は 観 侵け ら の ル お か 況 リ に 点 状 と 域 の 食

る地

率 侵 な 場 食 の に

侵 面

急じ

斜 が

壌 盛 面

土 切

斜相

す い

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ゃ ん 侵 ま 食 じ 指

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す 被 ともじ

お と

。 受 ん 類 土 よ の 植 こ のる一示ん、

率 す な お 分、に

、 起そあiお に 散 示的。の壌準

中 畑 を で引る7分

に 表 る

土 基 は の

食しぺ宿倒

n 当げにけ2の8代あω性計ら態侵か

は川一ケ比一一社2一一代仙

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J表

5

ほ 類 こ

せ 域 率 ま

カ 一 M と 計 の 裸 り ゅ 分。井地散と別わの;

る 業

率。

な れ るる叶場

分 く 2は壌は

よ 事 散るからよれ引

上 の

率 土 土 く に 良 分 れ は め に わ 2.く

じ 食

性 や 標 改

く 認

(25)

べて少ない。 おんじゃくは受食性土壌と耐食性土壌の中間に位置する土壌であ り、 危険降雨期には土壌侵食に対して十分の配慮が必要である。

2 . 6 まとめ

本章では、 おんじゃくの物理 ・ 化学的性質について考察した。 また、 物理的 性質から、 おんじゃくの侵食性につ いて検討した。 得られた主な成果は次の通

りである。

(1 )土粒子の密度が大きい。 通常の土粒子の密度は2.5'""2.7 g/cm3程度である が、 おんじゃくの場合、密度の分布の 95%信頼区間は、 2.82'"" 3.06 g/cm3 である。 これは、 母岩である玄武岩類が造岩鉱物として密度の高い揮石や 撤撹石を多く含有するためである。

(2)自然含水比状態で、 手でほぐして細粒化したおんじゃくは、 最大粒径が 2 mm程度となり、 砂分が5'""20%、 シルト分が45'""75%、 粘土分が10'"" 30%

である。

(3)液性限界、 塑性限界の平均値は、 それぞれ66.2%、 44.5%であり、 塑性指 数は2l.9 である。 塑性図上で、 おんじゃくはMH ないしCH に分類され る。 日本統一土質分類によると SC、 MH、 CH になり、 弱風化玄武岩礁を 含むおんじゃくはGM、 GC に分類される。

(4)おんじゃくは粘土分含有量の割に自然含水比が高い土である。 これは、 お んじゃくがミクロアグリゲートを形成しているためであり、 一般に行われてい る粒度試験では完全分散できないためである。

(5)おんじゃくを撹枠しながら超音波を用いて 分散すると、 砂分、 シルト分が 減少し、 粘土分が増える。 超音波処理によ りおんじゃくのミクロアグリゲ ートが破砕される。

(6)超音波処理を受けて分散したおんじゃくの場合、 液性限界は、 10'""20%程 度増加する。 しかし、 塑性限界は4'""10%低下する。

(7)おんじゃくは受食性土壌と耐食性土壌の中間に位置する土壌である。

(26)

おんじゃくの締固め ・ 透水特性 第3章

まえがき 3 . 1

つのフィルダムをはじめとし て 、 農道の 上場地域の農業開発においては 、 5

最初に建設された打上ダ フィルダムのうち 、

施工や農地造成が行われている。

つのダム 、 す 打上ダム以外の 4

ムでは築堤材料としてまさ土が用いられた。

赤坂ダムおよび藤ノ平ダムにおいては 、 おん 上倉ダム 、

後川内ダム 、 なわち 、

またはこれに砂岩風化土やまさ土を混合して築堤材料とし た。 これら じゃく、

土構造物の設計にあたっては 、 土の力学的性質を十分把握し ておく必要がある。

施工の基準となるおんじゃくの締固め特性について検討す 本章では 、 まず 、

試料の調製方法や締固め方法が締固め曲線におよぼす影響について明らか る。

各 次に、

モールド内の密度の均等性について検討し ている。

にするとともに、

鉛直方向と水平方向から透水試験を行い、 締 種方法で締固めた試料について 、

固め方法による透水特性と鉛直 ・ 水平方向の透水係数の比の変化について考察 し ている。

締固め特性

1.3 2

土構造物や基礎地盤を構成す 3 .

締固めることによって る土は 、

(的自υ\凶)も門司 工学的性質が 安定性が増大し 、

土を締固めること 1.2 改善される。

1.1

1.0 Mm髄感ω也

各種構造物の機能に 的は 、

あった工学的性質を改善するこ 土を締固めることに とである。

フィルダムでは遮水性や 沈下の低減 より

斜面 安定性の向上、

などの効果が期待される。

0.9 20 土を締固める場合 、 対象士の

70 60

おんじゃくの締固め曲線 50

ω(% )

40 含水比 30

図3.1

19 含水比および締固めエネ

改 善される工学的性質の程度が異 土質 、

ルギの種類や大小によって 、

(27)

なる。 このため、 事前に試験室において締固め試験を実施し、 締固め特性を十 分に把握しておくことは、 実工事の施工計画の立案あるいは施工能率の向上に おいても必要なことである 30)。

試験室における締固め方法としては様々なものがあるが、 一般には Proctor が提案した衝撃的荷重による締固め方法を基本としたものが最も多い。 本論文 で" 標準締固め試験" と呼ぶ試験方法は以下の通りである。 使用するモールド は内径10cm、 容積1,OOOcm3であり、 ランマーは質量2 .5kg、 ストローク30cm である。 モールドに試料を入れ、 任意の回数ランマーを自由落下させることで 試料を突固める。 突固め総数は 3層であり、 1層あたりの突固め回数は25回 である。 従って、 試料に加える締固めエネルギEcは5.6 cm. kgf/cm3である。

これは、 突固めによる土の締固め試験(JSF T 711)でA法と呼ばれる方法で ある。 A法は試料の準備と使用方法により次の3つに区分される。 A.a法は乾 燥繰返し法である。 試料をいったん風乾させ、 所定の含水比に調整して締固め る方法である。 1度締固めた試料はときほぐして、 含水比を調整した上で再使 用する。 A.b法は乾燥非繰返し法である。 A.a 法と同様に、 試料をいったん風 乾させ、 所定の含水比に調整して締固める方法であるが、 1度締固めた試料は 再使用せず、 毎回新しい試料を含水比調整して使用する。 A.c 法は非乾燥非繰 返し法である。 試料を乾燥させることなく所定の含水比に調整して締固める方

法であり、 毎回新しい試料を含水比調整して使用する。

頼 性当

10

5

O

五-dmax = 1.207 g/cm 3 N=24

1.0 1.1 1.2 1.3 1.4

最大乾燥密度 ρdm似(g/cm3 ) 頼 性百 5

Woptニ40.7 % N=24

35 40 45

最適含水比 ωopt (%)

50

図3.2 標準締固めによる最大乾燥密度と最適含水比の分布

(28)

1.5

(何回υ\凶)

1.0

可3 Cユ

制叫如即感ω品

0.5

100 60 80

40 含水比

。 20

(% )

w

おんじゃくおよび代表的な土の締固め曲線 (文献31に追加)

図3.3

(図3.3に対応) おんじゃくおよび代表的な土の性質

表3.1

A叫EQJ只UQU

ハUFOFDqdハUハUHn

IL073564MS2

旬 以

唱EA96 100

78 100

33 65

10 5

60 110

12 24

SV VH2

SL SiL 2.74 2.66 84.8 87.4

8.6 8.7 8

L

η81

0093

18H・I

4

1i1i O0984MS2mQU

L03

004432L

C fnuハUQJ1iAτ1ムM川1ηLAA円。'i1iQUQυ no

氏UqJA­

--SS2河Q山

QO 広UQυ-3ハUハUH口、,.63C(2m7

Ln16

Fhdつd円onu勺t

りん円しFし32

1m42

S

SZ九Q山

戸hd円huny-­iv-ES2mFh山 2 mm 箭通過量(%)

0.42mm 11 (%)

74μm 11 (%) 均等係数 Uc 液性限界 (%) 塑性指数

本統一土質分類 三角座標分類*

土粒子の密度 ρs

ρd rnax Sr(%)

における Uα(%)

おんじゃく

aU1qtU7aQdpa ORU刈斗AtiquM門

⑥ ⑦

100 73

14 NP

100 99 85

① ②

号 番 試 料

(注)⑦③は九州阿蘇地方の火山灰土、 それぞれの自然含水比は65、 143%である。

*) S :砂、 SCL:砂質粘土ローム、 C:粘土、 SiCL :シルト質粘土ローム、

SL :シルト質ローム

21

(29)

の違いによる締固め試験

締固めエ ネノレギ

Ef

最適合水比ω(%)

min 平均 標準 分布の95%

偏差 信頼区間 ρd (g/cm3)

標準 分布の95%

偏差 信頼区間 締固めエネルギ

最大乾燥密度 rnin 平均 表3.2

箇数

N max max

38. 0- 50. 0 31.6-

50. 4 31.9-

49. 1 34. 6-

44. 6 2. 45

48. 0 41. 0 44. 0

4. 15 55.0 38.5 41. 8

4. 06 50. 0 30. 5 40. 7

1. 99 43. 0 36. 5 39. 6 1. 027-

1. 309 1. 029-

1. 408 1. 087-

1. 327 1. 120-

1. 366 1. 245 1. 085 1. 168 O. 058

60 9

1.284 1.010 1.200 0.084 80 13

1.322 1.050 1.207 0.057 100 24

1. 305 1. 145 1. 243 O. 049 8

生当

*) JSFT711による標準締固めエネルギEc = 5.6 cm. kgf/cm3に対する百分率

σ3 g

、、、CJ

ミ 1.2可コ

10

5

Mmm噂繋誕

(ヌ)も門司\。

企炉乾燥試料

A.b法 o A.ct:去

1.2

1.1 1.4 1.5

も1.3 120

(的自υ\凶)

霊長 t記 おt

60 40 50

60 30 50

40 30

1.0 20

(% ) 合水比 w

(% ) 比 w

A

モーノレド内の土の均等性

{" (上倉B試料) "'

十ωL=62.0% ,ωp=46.3% ,ω11=62.8%1 '- C=18.0% M=49.0% , S=33.0%ノ 図3.5

試料の準備方法の違いに よる締固め特性の変化 3.4

参照

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