国立国語研究所学術情報リポジトリ
国定読本用語総覧8 : 第五期『ヨミカタ』『よみか た』昭和十六年度以降使用・『初等科国語』昭和十 七年度以降使用 あ〜つ
著者 国立国語研究所
ページ 3‑1008
発行年月日 1993‑07
シリーズ 国立国語研究所国語辞典編集資料 ; 8
URL http://doi.org/10.15084/00001621
◎﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄昭和十六年度以降使用
◎﹃初等科国語﹄昭和十七年度以降使用 第五期﹇あ〜つ﹈
国立国語研究所編
刊行のことば
国立国語研究所は︑その事業項目として国語辞典の編集を掲げている︒その一つは歴史的辞典であるが︑日本語の展開 発達を記述する基礎をなすものとして︑我々は日本大語誌とも名づけるべきものを構想した︒文献の上にたどられる限り
の日本語の足跡を︑用例として収集し︑整理しようとするものである︒
時代をかりに三百年︑百五十年︑五十年等に区切って見るとき︑一八五︸年以後の時期は︑日本語が近代的発展をとげ
た︑著しい一時代である︒そして一九〇一年からの五十年は︑現代語の基礎の確立した時期と見ることができる︒我々は︑
まずこの五十年にしぼって︑用例収集の作業にとりかかった︒ここに取り上げる六種の国定読本は︑ちょうどこの時期に
使用されたものであって︑この時期の国語教育の基本教材であり︑その用語は︑それ自身発展しつつ︑国民的な現代語の
成立の基礎をなすということができる︒
ここで国定読本というのは︑明治三十七年四月から昭和二十四年三月までの間に使用された文部省著作の小学校用国語 教科書六種のことである︒その六種を使用時期に従って示すと次の通りである︒
第第第第第第 六五四三ニー 期二期期期期
第一期国定読本については︑﹃国定読本用語総覧1﹄ 明治三十七年より使用﹃尋常小学読本﹄︵今日イエスシ読本と俗称︶一〜八 明治四十三年より使用﹃尋常小学読本﹄︵今日ハタタコ読本と俗称︶巻一〜十二 大正七年より使用﹃鐸国語読本﹄︵今日ハナハト読本と俗称︶巻了+二 昭和八年より使用﹃小学国語読本﹄︵今日サクラ読本と俗称︶巻一〜十二 昭和十六年より使用﹃ヨ︑︑︑カタ﹄一〜二﹃よみかた﹄三〜四 ﹃初等科国語﹄一〜八︵今日アサヒ読本と俗称︶ 昭和二十二年より使用﹃こくご﹄一〜四﹃国語﹄第三学年︵上下︶第四〜六学年︵各上中下︶︵今日みんない いこ読本と俗称︶
一冊にまとめ︑第二期国定読本から第六期国定読本まではそれぞれ
二分冊とする方針で刊行を進めてきている︒・のたび刊行するのは第五期国定読本の用語総覧の篁分冊であり︑﹁あ〜
つ﹂の部を収める︒ この作業は︑もともと︑この時期の用語を採集する方法の検討のために︑国語辞典編集準備室において試験的に行って
きたものであるが・昭和六+三年+月に国語辞典編集室が新設され︑その室の事業として引き継がれた︒作業方法につい
ては・最初手作業で行っていたものを︑第三期からコンピュ多利用方式に切り換えるなどしたが︑結果はほぼ当初の内
容と体裁を踏馨てきた・今後も内容については青した方針を保持するつもりであるが︑第五期より体裁を部分的に改
めた・すなわち・約汚三千の見出しのうち︑特に使用頻度の高いもの︵度数二百以上︶五+蓋叩についてのみ︑文脈を
固定長方式にした・いわゆるKWと方式である︒四段組を三段組に改めたのは︑右の変更に伴うものである︒文脈範囲
指定に費やす研究者の時間を節約するのが目的であり︑読者諸賢の御理解をお願いする︒ この﹃国定読本用語総覧8﹄の編集作業及び諸本の調査にあたったのは︑室長 木村睦子︑研究員 加藤安彦︑藤原浩
史︑調査員 林大︵名誉所員︶︑貝美代子︑久池井紀子︑山田雅一︑奥村大志である︒ 国定読本の諸本の調査にあたっては次の機関及び諸氏のお世話になったことを記して謝意を表する︒
国立教育研究所教育情報資料センタ教育図書館︑重書文庫︑大分県立大分艮町︑館︑山形県立博物館教育資料館︑千
葉県総合教育センタk出島村郷土資料館︵茨城県︶︑茨城大学教育学部図乱軍室︑福岡教育大学付属図隔日館︑財団法人
教科書研究センタτ付属教科書図書館︑日本女子大学付盛萌小学校︑文化庁文化部国語課主任国語調書安︑水実︑
教科書研究センター付属図書館長補佐中村紀久二︑山形大学教授石島庸男︑茨城大学教授佐野靖章︑福岡教
育大学教授 根本今朝男 また前七巻にひきつづき印刷刊行を引き受けられた三省堂にも謝意を表する︒
平成五年四月
国立国語研究所長
水 谷 修
説 (3)
解
解 説
︵一︶はじめに︵二︶国定読本第四期から第五期へ
︵三︶第五期国定読本について
︵三.一︶﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄﹃初等科国語﹄編集の考え方
︵三.二︶﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄﹃初等科国語﹄各巻の編集 ︵三・三︶書誌・底本
(一
j はじめに
国定読本の資料的意味と第一期国定読本の概要とについては﹃国定読
本用語総覧1﹄の解説に︑第二期国定読本の概要については﹃国定読本
用語総覧2﹄の解説に︑第三期国定読本の概要については﹃国定読本用
語総覧4﹄の解説に︑第四期国定読本の概要については﹃国定読本用語
総覧6﹄の解説に記したので︑ここでは︑第四期から第五期への読本改
訂の事情と︑今回の作業対象である第五期国定読本の概要について述べ
る︒
︵二︶ 国定読本第四期から第五期へ
ここでいう第五期国定読本とは国民学校初等科で昭和十六年より使用
された﹃ヨ︑︑㌔カタ﹄一・二︑﹃よみかた﹄三・四︑同十七年から使用され
た﹃初等科国語﹄一〜四︑同十八年から使用された﹃初等科国語﹄五〜
八の合計十二冊である︒国定第四期の読本が﹁サクラ読本﹂とよばれる
のにたいし︑﹁アサヒ読本﹂または﹁ア・ウン読本﹂とよばれるものであ
る︒第四期国定読本から第五期国定読本への切り替えは︑一年に二学年
ずつおこなわれたので三年で完了し︑昭和二十年の終戦時まで使われ
た︒このため各学年の後期用︵偶数巻︶については昭和二十年に翻刻発
行されたものはない︒また︑この期の十二冊すべてを使用したという児
童はいない︒
昭和十六年三月一日勅令第百四十八号をもって小学校令の改正が行わ
れ︑国民学校令が公布された︒その第一条にはそれまでの﹁小学校ハ児童身体ノ発達二留意シテ道徳教育及国民教育ノ基礎三三ノ生活二必須ナ
ル普通ノ知識技能ヲ授クルヲ以テ本旨トス﹂︵明治三十三年改正 小学校令第一条︶に替わって国民学校ハ皇国ノ道二則リテ初等普通教育ヲ施シ国民ノ基礎的錬成ヲ 為スヲ以テ目的トス
とある︒第三条には初等科ノ修業年限ハ六年トシ高等科ノ修業年限ハニ年トス
とある︒初等科はそれまでの尋常小学校にあたり︑高等科はそれまでの高等小学校にあたる︒第四条には国民学校ノ教科ハ初等科及高等科ヲ通ジ国民科︑理数科︑体薬科及芸 能科トシ高等科二在リテハ実業科ヲ加フ 国民科下之ヲ分チテ修身︑国語︑国史及地理ノ科目トス
︵以下 略︶とあり︑ここに国語は独立した教科の位置を失った︒また︑おなじく第四条に ︵略︶ 芸能科ハ之ヲ分チテ音楽︑習字︑図画及工作ノ科目トシ︵以下 略︶とあり︑在来の﹁書き方﹂の習字は芸能科におかれた︒教科書については第六条に国民学校ノ教科用図書ハ文部省二審テ著作権ヲ有スルモノタルベシ但 シ郷土二関スル図書︑歌詞︑楽譜等二関シ文部大臣二選テ別段ノ規定
ヲ設ケタル場合ハ此ノ二二在ラズとあり︑国語教科書については﹁小学校ノ教科用図書ハ文部省二二テ著 作権ヲ有スルモノタルヘシ﹂︵明治三十六年四月十三日改正小学校令
第二十四条︶とされていた国定第四期までと変わりはない︒解 説
(4)
︵三︶ 第五期国定読本について
︵三・一︶ ﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄﹃初等科国語﹄編集の考え方
国民科の目的は︑教師用書には
国民学校は︑﹁皇国ノ道二則リテ初等普通教育ヲ施シ国民ノ基礎的錬
成ヲ為スヲ以テ﹂その目的とする︒国民科はこの目的を全うするため
に設けられた教科の一つであって︑特に国体の精華を明らかにし︑国
民精神を酒養し︑皇国の使命を自覚せしめる点に於いて重要な任務を
有する︒
と書かれている︒︵﹃ヨミカタ一 教師用﹄七ページ︶
国民科国語指導の精神については同教師用書に
国民学校令施行規則第四条に 国民科国語ハ日常ノ国語ヲ習得セシメ其ノ理会力ト発表力トヲ養ヒ
国民的思考感動ヲ通ジテ国民精神ヲ玄翁スルモノトス
とある︒国民学校に於ける国語指導の範囲・方法・目的の三者がこの
中に要約されてある︒
とのべてある︒︵同 一九ページ︶
そして﹁国語指導の第一義諦は︑国語そのものと分かつべからざる国
民的思考感動を通じて国民精神を酒養することにある︒換言すれば︑国
語は国初以来国民がなし来った思考・感動の結晶体であり︑国語指導
は︑この思考・感動と一体たらしめることによって国民精神を啓培する
ことにあるのである︒﹂としている︒︵同 二一〜二二ページ︶
︵三・二︶ ﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄﹃初等科国語﹄各巻の編集
国民学校の教科書は︑高等科までを段階を追って四つの期に分けて考
えられた︒すでに国語においてはこの考え方は国定第四期に井上赴に
よって実現されていたが︑国民学校の教科書全般にわたる編纂方針と
なったのである︒その分け方は
第一期 初等科第一︑二学年 第二期 初等科第三学年 第三期 初等科第四︑五︑六学年 第四期 高等科第一︑二学年
となっている︒この﹁第一期﹂﹁第二期﹂という表現は教師用書や教科書編集に携わった人の発言に頻繁にあらわれる︒国民科国語教科書の編纂方針について教師用書では次のようにのべて
いる︒国民科国語教科書は︑国民軍の教科書であり︑随って国民科全般に 通ずる教科書の編纂方針に基づき︑これを国語の立場から具体化する
ことによって編纂される︒先づ国語教科書の教材は︑醇正なる国語を通じて国民精神を洒養 し︑情操の醇化︑創造力の啓発に資し︑併せて国語愛護の念に培ふも
のであることを期する︒さうして︑これらの教材は第一期乃至第四期の段階に即して排列さ れるのであるが︑国語教材はその表現面たる文章と︑素材たる表現対 象と︑この二つの方面から排列を考慮し︑系統を樹立しなければなら
ない︒文章の系統 第一期は言語の発生系統を考慮して叫び声.独言.対 話その他専ら主体的な叙述を按配し︑第二期に入って次第に客観的な 叙述に移り︑第三期に至って口語文・文語文に分化する︒第四期には 更に文語の書簡文や名家の作品をも採択する︒なほ韻文としては︑第 一期の叫び声から出発して︑第一期第二期を通じて童謡.童詩の類を
排列し︑第三期に入って現代詩・和歌・俳句等に分化せしめる︒表現対象の系統 表現の対象は児童の生活から出発して国民生活の 諸相に分化展開させる︒即ち第一期は専ら遊戯・童話等を中心とする 児童生活を表現の対象とし︑これを以て第二期以降の教材の母胎たら しめる︒童話は伝説・寓話等を経て︑第二期に於いて神話・英雄物語 に移行し︑第三・四期に於いて更に歴史物語・歴史的文化財に発展さ
説 (5)
解
せる︒遊戯は︑模倣・作業・運動・観察等を経て︑次第に現代の国民
生活.文化の諸相に展開させる︒特に第一期第二期に於いては修身教
科書と封侯ち︑国史及び地理の教材の萌芽を啓培して︑第三期にそれ
ぞれ科目を分ける母胎たらしめる︒
以上は第一期乃至第四期の国語教科書の教材の体系であるが︑なほ
文字・語彙・語法の提出も亦右体系と相二って自ら基準が定まるので
ある︒今その提出の基準を極めて概括的にいへば次のやうである︒
ω 簡単にして基本的なものから始め︑次第に複雑なものに及ぶ︒
② 児童の生活や心情に関係の深いものから始める︒
㈲ 具体的意義を有するものを先にし︑抽象的意義を有するものを後
にする︒
︵﹃ヨミ出置一 教師用﹄三九〜四一ページ︶
国定第五期で新しく始められたものに教師用書・﹁コトバノオケイ
コ﹂.掛図・付録がある︒また︑﹁国語﹂そのものに関する教材が収めら
れた︒これらについて順に述べる︒
◎教師用書
国定第五期には︑児童用の教科書と対応する教師用書が文部省著作で 出された︒石森延男は﹁在来は︑国語には教師用書といふものは︑編纂
されてはみなかった︒それは教師自らの研究工夫によって︑国語教授が
生かされていくやうに念じたためである︒しかし今度の国民学校が実施
されるにあたっては︑その正しい方向なり趣意なりをよく弁へていただ
かねばならないので︑新しくここに﹁教師用書﹂を編纂することになっ
たのである︒﹂︵﹁国民科国語﹃ヨミカタ﹄編纂趣旨︵二︶﹂﹃近代日本教
科書教授法資料集成﹄第十一巻に収録︶とのべている︒また︑﹁私一個人
としては︑今更ら国語の教師用書を作ることに︑大きななやみを感じ﹂
ていたという井上赴は︑ふりかえって﹁私として当時の理想をいえば教
師用書は教科書の指導解説書でなく︑読み方︑話し方︑書き方︑綴り方︑
四つの指導の上に︑適当に教科書の運用を期することにあったのであり
ますが︑なかなかそういうものが一朝一夕に生まれそうにありませんでした︒結局︑教科書の指導解説書に堕してしまったように思います︒﹂
とのべている︒︵﹃国定教科書編集二十五年﹄ 昭和五十九年 武蔵野書院六四ページ︶ 教師用書は﹃ヨミカタ一 教師用﹄から﹃初等科国語八 教師用﹄ま での十二冊で︑児童用の教科書同様︑文部省原本が作られそれを東京書 籍・日本書籍などの教科書会社が翻刻印刷・翻刻出版した︒これらには 児童用の教科書と同じ形式の奥付がある︒一方︑国定第四期まで出され
ていた﹁編纂趣意書﹂は国定第五期には出されなかった︒現在確認している原本は︑次のとおりである︒﹃ヨミカタ一 教師用﹄
﹃ヨミカタニ 教師用﹄
﹃よみかた三 教師用﹄
﹃よみかた四 教師用﹄
﹃初等科国語一 教師用﹄
﹃初等科国語二 教師用﹄
﹃初等科国語三 教師用﹄
﹃初等科国語四 教師用﹄
﹃初等科国語五 教師用﹄
﹃初等科国語六 教師用﹄
﹃初等科国語七 教師用﹄
﹃初等科国語八 教師用﹄ 昭和十六年五月二日発行昭和十六年九月十日発行昭和十六年五月五日発行昭和十六年九月十一日発行昭和十七月四月二日発行昭和十七年八月十日発行昭和十七年四月九日発行昭和十七年八月十一日発行昭和十八年四月十四日発行昭和十八年八月三十一日発行昭和十八年四月十五日発行
昭和十八年八月三十一日発行
現在確認している翻刻発行本のページ数・翻刻発行日・翻刻発行会
社・使用年度を示す符号︵﹃国定読本用語総覧4﹄解説 参照︶は︑次の
とおりである︒
﹃ヨミカタ一 教師用﹄ 二六九頁
昭和十六年五月十六日翻刻発行︑東京書籍る・を
﹃ヨミカタニ 教師用﹄ 二三二頁
解 説
(6)
昭和十六年九月三十日翻刻発行︑日本書籍31︑
昭和十六年十月三十一日翻刻発行︑東京書籍る
﹃よみかた三 教師用﹄ 二九九頁
昭和十六年五月十五日翻刻発行︑日本書籍31
昭和十六年五月十九日翻刻発行︑東京書籍る
﹃よみかた四 教師用﹄ 二五八頁
昭和十六年九月三十日翻刻発行︑日本書籍31
昭和十六年十月二十八日翻刻発行︑東京書籍る
﹃初等科国語一 教師用﹄ 三二三頁
昭和十七年四月二十二日翻刻発行︑日本書籍32
昭和十七年五月十二日翻刻発行︑東京書籍を
﹃初等科国語二 教師用﹄ 二六五頁
昭和十七年九月二十日翻刻発行︑日本書籍32
昭和十七年十月四日翻刻発行︑東京書籍を
﹃初等科国語三 教師用﹄ 三一四頁
昭和十七年五月十五日翻刻発行︑日本書籍32
昭和十七年五月一日翻刻発行︑東京書籍を
﹃初等科国語四 教師用﹄ 二七八頁
昭和十七年十月十七日翻刻発行︑日本書籍32
昭和十七年九月二日翻刻発行︑東京書籍を
﹃初等科国語五 教師用﹄ 三四七頁
昭和十八年五月十一日翻刻発行︑東京書籍わ.か
﹃初等科国語六 教師用﹄ 二八八頁
昭和十八年十一月一日翻刻発行︑東京書籍わ
﹃初等科国語七 教師用﹄ 三八○頁
昭和十八年五月二十六日翻刻発行︑東京書籍わ
﹃初等科国語八 教師用﹄ 三二八頁
昭和十八年十月三十日翻刻発行︑東京書籍わ
これらのうち奇数巻︵前期用︶には﹁総説﹂がある︒﹁総説﹂はコ
国民科指導の精神﹂﹁二 国民科国語指導の精神﹂﹁三 国民科国語教科書﹂から成る︒十二冊のすべての教師用書でおおきな部分をしめる﹁各
説﹂は︑﹃ヨミカタ一 教師用﹄を例にすると各教材ごとの﹁教材の趣旨﹂﹁取扱の要点﹂﹁注意すべきことば文字語句語法等﹂から成り︑掛図と﹃コ
トバノオケイコ﹄についてはこの﹁取扱の要点﹂でふれている︒十二冊
すべての巻末に﹁新出読替文字一覧﹂がある︒
◎﹃コトバノォケイコ﹄
この期の国語教科書の最大の特色は︑それまでの国語教科書11読本
という考え方を改め︑一︑二学年で﹃ヨミカタ﹄と﹃コトバノオケイ
コ﹄︵いずれも第二学年は書名ひらがな︶ の二本立てにしたことであ
る︒教師用書によれば﹃ヨミ南丘﹄は﹁在来の国語読本に該当するも
の﹂︵﹃ヨミカタ一 教師用﹄四二ページ︶で︑﹃コトバノオケイコ﹄
については次のように記述されている︒
﹁コトバノオケイコ﹂は﹁ヨミ船主﹂に相即して︑児童に国語活動を
なさしめるための編纂物である︒﹁ヨミ言泉﹂と一体のものであり︑
﹁ヨミカタ﹂と同時にこれを使用せしめるものであるから︑﹁ヨミカタ﹂
の一編毎に﹁コトバノオケイコ﹂もこれに応じて課が設けられてある︒
その内容は︑﹁ヨミカタ﹂の教材の特質に応じてそれぞれ変化はある
が︑大体に於いて﹁ヨミカタ﹂の教材を話すことに発展させる部分︑
発音・語法・カナヅカヒに注意せしめる部分︑綴り方へ橋渡しをする
部分︑書き方を修練せしめる部分等から成立ち︑時に教材を劇化し︑
補充的な教材を挿入した部分などもある︒
要するに︑﹁コトバノオケイコ﹂は︑児童が﹁ヨミカタ﹂を理解する
手がかりとなるものであるとともに︑これにすがって働くことによつ
て︑自ら国語の道を実践するものである︒又これを指導する側からい
へば︑読み方指導の指針となり︑その拡充ともなるのである︒随って
﹁コトバノオケイコ﹂の存在は︑別段児童の負担を重くするものでもな
ければ︑授業の時間に影響を与へるものでもないのである︒
児童にいろいろな言語活動をさせて︑言語・文字を身につけさせる
説 (7)
解
ことは︑低学年の国語指導として極めて大切なことであるが︑しかし
それは実際指導に於ける生きた問題によってこそ生きた指導が行はれ
るのであって︑これを予め教科書の上に規定することは︑ややもすれ
ば教材を死物たらしめ︑指導を固定せしめる結果に陥りがちである︒
随って﹁コトバノオケイコ﹂は︑問題を極めて重点的に選び︑取扱の
基準と方向を暗示することに止めた︒指導者はこの精神に鑑み︑つと
めて指導の実際に即して問題を生かすことにつとめることが大切であ
り︑特に煩珀に陥るが如きは絶対に戒むべきである︒︵﹃ヨミカタ一
教師用﹄五一〜五霞ページ︶
そして﹁ひらがなの提出及び初歩練習は︑専ら﹁コトバノオケイコ﹂
に譲﹂つたこと︵同 五〇ページ︶が﹃ヨミカタ﹄の従来の読本と大い
に異なる点である︒またここで︑﹁鉛筆による硬筆習字をはじめて採用﹂
した︒︵﹃国定教科書編集二十五年目六三ページ︶
第三学年からは﹃ヨミカタ﹄と﹃コトバノオケイコ﹄の二本立てはな
くなり︑﹃初等科国語﹄一〜八となる︒国定第一期から国定第四期まで︑
いずれも︑第一学年から第六学年までが同じ書名であったこと︑その書
名には﹁読本﹂という語がふくまれていたことを考えあわせるときわめ
て特徴的である︒
本書﹃国定読本用語総覧﹄で対象としたのは﹃ヨミカタ﹄一・二︑﹃よ
みかた﹄三・四︑﹃初等科国語﹄一〜八の計十二冊である︒
◎掛 図
国定第五期は第一学年・第二学年については掛図が文部省発行で作ら れた︒民間出版社の手によるものは︑以前にも例があったが︑文部省が
編纂し︑教科書会社が翻刻印刷したものを文部省が検査し︑教科書会社
が翻刻発行するという教科書と同じかたちのものは︑はじめてである︒
刊行されたのは次の五種である︒︵︶内は図の枚数︒
﹃ヨミカタ掛図初等科第一学年前期用上﹄︵十八︶
﹃ヨミカタ掛図初等科第一学年前期管下﹄︵十八︶
﹃ヨミカタ掛図初等科第一学年後期用﹄ ︵十九︶ ﹃よみかた掛図初等科第二学年前重用﹄ ︵二十四︶ ﹃よみかた掛図初等科第二学年後期用﹄ ︵十九︶これらには教科書と同じ形式の奥付がある︒
図はすべて色刷りの絵のみで︑中に語句や文はない︒絵の一部として
文字が描き込まれているのは︑次のものだけである︒ ﹁ホンダイサム﹂﹁スズキハナコ﹂﹁ワタナベマサヲ﹂﹁ハヤシハルエ﹂ ︵﹃ヨミカタ掛図初等科第一学年前装用上﹄第十六図﹁エ ヲ カキマ シタ﹂︶ ﹁氷﹂︵﹃よみかた掛図初等科第二学年前期用﹄第十六図﹁お祭﹂︶ ﹁祝入営 山田﹂︹田は半分まで︺︵﹃よみかた掛図初等科第二学年後期 用﹄第十二図﹁にいさんの 入営﹂︶ ﹁龍﹂︵﹃よみかた掛図初等科第二学年後期用﹄第十四図﹁たこあげ﹂︶これら掛図の絵の中の字は︑本書﹃国定読本用語総覧﹄には収録して
いない︒◎教科書の付録 ﹃初等科国語﹄五〜八には当初︑付録がつけられていた︒これについては教師用書でつぎのようにのべている︒なほ巻五以降︑各巻に付録として数教材が掲げてある︒いはば国語 教科書として最初の試みであり︑その取扱に就いては各説のその場に 於いて示されてみるが︑要はこれによって主教材を補ひ︑児童の読む 力を修練させようとするものである︒他面から見れば︑優秀な児童の
余力に対する補充教材たる性質を兼ねてもみるのである︒︵﹃初等科国 語五 教師用﹄五五ページ︶付録に収めた教材は︑主として東亜に関するものを集め︑本文の教 材と相沖って︑読書に対する興味を喚起し︑読解力を養ふとともに︑ 大東亜建設の大精神を把握せしめ︑皇国の使命の自覚に培はうとする
ものである︒付録は︑時間に余裕を生じた場合︑随時適当に取扱ふものとする︒
他教科他科目の教材に連関して指導すれば更に意義が深いであらう︒
説 解
(8)
取扱は通読を主とし︑児童に自発的に読ませるやうにする︒なほ︑
付録には︑新出漢字が提出してないから︑これを取扱はないでも︑初
等科国語六へ移るのに差支ないやうにしてある︒︵同 三〇四ページ︶
付録は初年度にあたる昭和十八年発行のものには﹃初等科国語﹄五〜
八についている︒昭和十九年度発行のものについては﹃初等科国語﹄
七・八にはあるが﹃同﹄六にはない︒﹃同﹄五については︑その有無を判
別するのに十分な本を見ていない︒昭和二十年︵前期用のみ︶発行のも
のについては﹃同﹄五︑﹃同﹄七のいずれにも付録はない︒本書﹃国定読
本用語総覧﹄は﹃初等科国語﹄五〜八については昭和十八年度発行のも
のを底本に用いているので付録の文章を含む︒
◎教材の面では国定第五期からは新しく︑第五学年以上に一巻に一教
材︑﹁国語﹂そのものに関する教材を収めた︒﹁ことばと文字﹂﹁漢字の音
と訓﹂﹁敬語の使ひ方﹂﹁国語の力﹂がそれである︒﹁これらは低学年以来
修練し来たった正しき国語に基づき︑漸く国語そのものに対する知的な
反省を促し︑以て国語意識の確立に培ひ︑国語の理会力.発表力の錬成
に資するものである︒﹂という︒︵﹃初等科国語五 教師用﹄五〇ページ︶
次に︑国定第五期の文字の扱い・文語・候文・字体・墨画について述
べる︒
①仮 名 それまでの読本と同様の片仮名慣習である︒平仮名の文は﹃ヨミカタ
ニ﹄﹁十五 お正月﹂から提出される︒この時すでに︑平仮名の学習は︑
﹃コトバノオケイコ﹄ではじめられている︒
﹁平仮名の提出の時期を早め︑﹃ヨミカタニ﹄の後半より︑平仮名を出す
ことにしたのも︑国民学校の﹃ヨミカタ﹄に於ける新しい試みの一つで
ある︒﹂︵﹁国民科国語﹃ヨミカタ﹄編纂趣旨︵一︶﹂松田武夫︶という︒
②五十音図 ﹃ヨミカタ=の巻末に片仮名の五十音・濁音・半濁音・拗音・濁拗
音・半濁拗音の表が掲げてある︒
③変体仮名 既に国定第四期から見られない変体仮名は︑国定第五期でも見られな
い︒④漢 字 国定第五期の漢字の取り扱いは︑教師用書で次のように説明してい
る︒ まず︑提出については︑在来の方法を改めた次の二点をあげている︒ 一つは﹁新出読替の文字を児童用書の欄外に掲げなかったこと﹂︵﹃ヨミカタ一 教師用﹄四九ページ︶である︒同書では以下のようにのべている︒新出並びに読替の文字を児童用書の欄外に掲げることは︑国語読本 の長い伝統であるが︑これがためにややもすれば国語指導即文字教授 の感を抱かしめ︑指導方針を誤る向がないでもなかった︒殊に音声言 語の重要性を認め︑音声言語・文字言語両面に亘っての理会力発表力 を修練する国民科国語の立場からすれば︑この方法は絶対に改める必 要がある︒よって在来の方法を変更し︑児童用書の欄外に文字を掲げ ないこととしたのであるが︑しかし児童用書の巻末及び教師用書の各 課に於いて子細に指摘し︑以て指導上の手がかりとした︒もちろんか くの如き方法の変更は︑決して文字の意義を軽く視たのでなく︑国民 科国語に於いては︑国語そのものの指導を徹底せしめる点からして︑ ことばとともに文字指導の任務は寧ろ一層重要であることを考ふべき
である︒︵﹃ヨミカタ一 教師用﹄四九〜五〇ページ︶もう一点は︑第一学年から第三学年までの提出を多くし︑第四学年以 降を少なくしていることである︒教師用書では以下のようにのべてい
る︒教材が単純で︑しかも児童の器械的記憶力の旺盛な時期に漢字を多く 提出することが適切であることは︑教育の実際に於いて意見の一致す るところである︒小学国語読本が既にこれを或程度実行して来たので あるが︑国民科国語教科書に於いては一層その程度を進め︑第一期及
説 (9)
解
び第二期に於ける漢字数を在来よりも多くし︑第三期第四期に於いて はこれを減少して︑専ら漢字使用の応用を自在ならしめることを期し
た︒︵同 五〇〜五一ページ︶次に使用については︑それまでと違った考え方に基づき次のようにの
べている︒ ﹁ヨミカタ﹂以降︑文字の使用について在来と異なった観点から特に留意したことは︑漢字はある程度提出してもその使ひ方を著しく制限 し︑国語を漢字の面立から開放することにつとめたことである︒特に 話しことばを尊重し︑国語の醇化を期する上から︑できるだけカナ文 字の使用を拡充し︑漢字の種々な訓みを制限し︑当て字・当て訓みを 整理し︑一部送りガナを在来より精しく付して︑全体として読みやす
からしめるとともに︑醇正な国語を生かすことにつとめてある︒︵﹃初 等科国語 一 教師用﹄五〇ページ︶提出漢字数を国定第四期﹃小学国語読本﹄と比較すると︑次のように
なる︒計
小
@ 学
@ 里 器巻巻 本
十十巻巻巻二三巻巻巻巻巻 ニー十九八七六五四三ニー
≡
一一一一一一一一
新六二
九〇〇〇四五七六四九六二 オ〇七八二六六〇一三一一
出
営六八
一一一一一
齊l三四一九九四三ニー一 O一五七〇七八八五四〇〇
読替
初等 よ ヨ 科 み ミ 国 か カ
語 た タ
ェ七六五四三ニー四三ニー
≡
一一一一一一一一
新○
○八一一九三三一四三八四
出一
八五八六四一三一二四五四
七七七
一一 ェ九二〇八六五六三四一 オ〇八六二八三五〇八八二
読替
昭和十七年十二月に文部省は﹁標準漢字表﹂を発表しているが︑第五
期国定読本の新出漢字はすべてこの表に含まれている︒⑤仮名つかい 仮名つかいについては﹁カナヅカヒの指導に際し特に重視すべきは︑ それが我が国語の法則に関係し︑随って広く国民生活・国民感情にまで 喰入ってみる部分であって︑児童にとって将来漢字の中にかくれるやう な字音ガナの如きは︑大部分読ませる程度に止むべきであり︑国語カナ ヅカヒと錐もカナ書にする習慣の少いものは︑強ひてこれを穿宣すべき
でない︒故にカナヅカヒの指導に当って最も大切なのは︑助詞と用言の語尾と︑その他極めて少数のものに限られることになる︒﹂︵﹃ヨミカタ一教師用﹄五九ページ︶とのべている︒⑥促音および拗音の表記は︑﹃初等科国語二﹄の最後までは右傍に小書
された︒⑦分かち書き
﹁従来の分別書を改めて︑新しい形式にした︒例へば︑てにをは等の助詞は︑その上に来る言葉につけることを建前とする︑といふやうな仕方
にしたのである︒﹂︵﹁国民科国語﹃ヨミカタ﹄編纂趣旨︵一︶﹂松田武夫︶分かち書きは﹃よみかた四﹄﹁二十 回しくんしゃう﹂からされなくなった︒⑧外国の地名・人名及び外国語の表記は従来通りで︑促音・拗音は小
書き︑長音は﹁1﹂を用いている︒⑨文語文
文語文は﹃初等科国語三﹄﹁四 君が代少年﹂の中にも部分として現れるが︑本格的に提出されるのは﹃初等科国語四﹄の﹁六 くりから谷﹂
からであり︑教師用書では﹁更にこの期の巻四以降︑文語文を提出する︒これが提出方法は小学国語読本が試みたものを継承するもので︑興味ある韻文若しくは戦記物語の韻律的な叙述に出発し︑まつ素読的方法によ
って文語を直観的に了解せしめつつ︑次第に文語に親しませて行かうとするものである︒﹂︵﹃初等科国語三 教師用﹄四四ページ︶とのべている︒
解 説
(10)
⑩候文は﹃初等科国語六﹄﹁二水兵の母﹂の書簡文ではじめて提出さ
れる︒﹁候﹂の語の初出は﹃初等科国語五﹄﹁十 武士のおもかげ﹂の
中のはなしことばの﹁矢は當たらぬに︑死にて候︒﹂である︒
⑪字体は第四期国定教科書と同じ教科書体活字である︒ただし付録は
明朝体活字である︒
⑫括画については教師用書では
﹁巻五乃至巻筆に於いては︑挿画の数をできるだけ制限することとし
た︒これは専ら文を読むことによって理会を深くさせようとするもので
あり︑必要欠くべからざるものの外は︑寧ろ文によって情景をしのぶ修
練をなさしめることを期すからである︒﹂とのべ︵﹃初等科国語五 教師
用﹄五四〜五五ページ︶︑松田武夫は﹁これは︑専ら文を読むことによっ
て︑文自体の理会を深めようとしたもので︑そこに高学年に於ける国語
指導の目標が端的に現れてみるのであります︒読みに徹し︑読み抜くこ
とによって文章理会に導かうとする方針の︑具体的なあらはれなのであ
ります︒﹂︵﹁﹁初等科国語五︑六﹂の編纂趣旨﹂︶としている︒
︵三・三︶ 書誌・底本
﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄﹃初等科国語﹄の編集は︑図書局編修課で井上
赴を中心として昭和十五年四月目はじめられた︒担当者について西原慶
一は︑図書局編修課に石森延男・倉野憲司・松田武夫の英俊が集めら
れ︑嘱託陣には西尾実・東条操が迎えられ︑百田宗治・田中豊太郎.村
重嘉勝・西原慶一が招かれたと記している︒
当時の国定教科書の編纂事情は︑戦後井上赴が記した一連の﹁国定読
本の編集﹂︵﹃実践国語教育﹄に昭和三十四年五月から連載︑﹃国定教科書
編集二十五年﹄に再録︶にくわしく︑軍部の干渉の中にあっての苦悩や
実現できる事の限界がかたられている︒
二十三年続いた図書局は昭和十八年十一月一日に廃止となり︑そのの
ち国民教育局で行われるようになった︒
一方︑教科書調査会︵大正九年から続いていた小学校の教科用図書を 調査するための文部大臣の諮問機関︶は︑昭和十六年五月に中等学校教 科書調査委員会・青年学校教科書協議会・日本語教科用図書調査会とと もに改編されて教科用図書調査会となった︒教科用図書調査会も文部大 臣の諮問機関であり︑文部省が著作権を持つ教科用図書の編纂に関する
事項を調査審議した︒第五期国定読本はそれまでの国定読本同様︑文部省原本が作られた︒
現在︑確認できた原本は奥付に次の日付のあるものである︒ヨミカター
ヨミカタニ
よみかた三
よみかた四
初等科国語一
初等科国語二
初等科国語三
初等科国語四
初等科国語五
初等科国語六
初等科国語七
初等科国語八
第五期国定読本の使用期間は巻によりことなり︑
六年から昭和二十年迄の五年間︵﹃ヨミカタ=
のものは昭和十八年から昭和十九年迄の二年間︵﹃初等科国語六﹄
等科国語八﹄︶である︒
示す通牒類は今のところ見ることができない︒
これら国定第五期の国語教科書は︑終戦後早い時期に︑不適切と思わ
れる部分について墨を塗る︑切りとる︑紙を貼る等のいわゆる﹁墨塗り﹂
が行われた︒このため︑翻刻発行されたままの形のものは︑現存するも
のの中でもあまり多くない︒
この用語総覧の底本には︑奥付に印刷された使用年度を示す符号︵﹃国
昭和十六年二月十日発行 昭和十六年八月十一日発行 昭和十六年三月七日発行 昭和十六年八月四日発行
昭和十七年二月十六日発行昭和十七年七月十日発行昭和十七年二月十六日発行 昭和十七年七月七日発行 昭和十七年十二月二十一日発行
昭和十八年七月十二日発行昭和十七年十二月二十一日発行昭和十八年七月十七日発行最長のものは昭和十
・﹃よみかた三﹄︶︑最短・﹃初
この間︑本文・描画に訂正が行われたが︑それを
説 (ll)
解
定読本用語総覧4﹄解説 参照︶により判断し︑それぞれの初年度使用
本を使用した︒その奥付の年月日・符号・所蔵者は以下の通りである︒
ヨミカ六一
ヨミカタニ
よみかた三
よみかた四
初等科国語一
初等科国語二
初等科国語三
初等科国語四
初等科国語五
初等科国語六
初等科国語七
昭和十六年二月十三日翻刻印刷 昭和十六年三月十
五日翻刻発行 東京書籍る 大分県立大分図書館蔵昭和十六年八月十二日翻刻印刷 昭和十六年九月五 本
日翻刻発行 東京書籍る 大分県立大分図書館蔵本
昭和十六年三月七日翻刻印刷 昭和十六年三月三十
一日翻刻発行 東京書籍る 大分県立大分図書館蔵
昭和十六年八月四日翻刻印刷 昭和十六年十月四日
本翻刻発行 東京書籍る 東書文庫蔵本
昭和十七年二月十六日翻刻印刷 昭和十七年三月二
十七日翻刻本行 東京書籍を 大分県立大分図書館
蔵本
昭和十七年七月十日翻刻印刷 昭和十七年八月二十
五日翻刻発行 東京書籍を 大分県立大分図書館蔵
昭和十七年二月十六日翻刻印刷 昭和十七年三月十
本六日翻刻発行 東京書籍を 大分県立大分図書館蔵
昭和十七年七月八日翻刻印刷 昭和十七年八月三日
本翻刻発行 東京書籍を 大分県立大分図書館蔵本
昭和十七年十二月二十一日翻刻印刷 昭和十八年一
月二十三日翻刻発行 東京書籍わ 東書文庫蔵本 昭和十八年七月十三日翻刻印刷 昭和十八年八月四
日翻刻発行 東京書籍わ 大分県立大分図書館蔵本
昭和十七年十二月二十一日翻刻印刷 昭和十八年二
月二十八日翻刻発行 東京書籍わ 大分県立大分図
書館蔵本 初等科国語八 昭和十八年七月十九日翻刻印刷 昭和十八年八月二十八日翻刻発行 東京書籍わ 大分県立大分図書館
蔵本 解説の執筆にあたっては以下の文献を参考にした︒井上赴著・古田東朔編﹃国定教科書編集二十五年﹄昭和五十九年五月
武蔵野書院秋田喜三郎著﹃劒龍国語教科書発達史﹄昭和五十二年十月 文化評論出版西原慶一著﹃近代国語教育史﹄昭和四十年十一月穂波出版社
『既
」教科書教授法資料集成﹄第六巻 昭和五十八年二月 第十一巻 昭
和五十七年九月 第十二巻 昭和五十八年二月 東京書籍株式会社
﹃複刻国定教科書︵国民学校期︶解説﹄昭和五十七年二月 ほるぷ出版
﹃教科教育百年史﹄昭和六十年九月 建吊社
﹃学制八十年史﹄昭和二十九年三月 文部省
﹃学制百年史﹄昭和四十七年十月 文部省
﹃近代日本教育制度資料﹄第一巻 昭和三十一年 講談社
東京書籍株式会社社史編集委員会﹃近代教科書の変遷﹄ 昭和五十五年
九月 東京書籍株式会社
海後宗室﹃日本教科書大系﹄近代編 第八巻 昭和三十九年六月 第九
巻 昭和三十九年十一月 講談社
国立教育研究所編集﹃日本近代教育百年史﹄第一巻 第五巻 一九七四
年八月 財団法人教育研究振興会
﹃国語教育史資料﹄第二巻 第五巻 第六巻 昭和五十六年四月 東京
法令出版株式会社
例 凡
(12)
凡
例
(一
j内容 ︵二︶底本 ︵三︶用語採集の範囲 ︵四︶見
出し語の立て方 ︵四・一︶単位 ︵四・二︶読み ︵五︶見出し
語の注記 ︵五・一︶見出し ︵五・二︶漢字 ︵五・三︶品詞
︵五・四︶人名・地名などの注記 ︵五・五︶度数 ︵五・六︶表記
︵五・七︶活用形 ︵六︶見出し語の排列 ︵七︶用例と所在
︵七・一︶用例文 ︵七・二︶所在 ︵七・三︶層別
(一
j 内 容
本書は︑昭和十六年度から用いられた第五期国定読本﹃ヨミカタ﹄﹃よ
みかた﹄﹃初等科国語﹄︵いわゆるアサヒ読本︒全十二冊︒︶の全用語を五
十音順に排列し︑その全用語のうちアからツの部までを収めたものであ
る︒
︵二︶ 底 本
各種機関の所蔵本を底本として用いた︒
照︒
︵三︶ 用語採集の範囲
底本のうち︑
①目録 ②本文 詳しくは本書所収の解説参 ③図版
の部分を用語採集の対象とした︒ただし︑③のうち︑判読しがたい語は除いた︒表紙・扉・ページを示す数字・奥付などの部分は︑用語採集の
対象としない︒なお︑教師用書に示された漢字の新出と読み替えの表示は︑テの部以
下の用例を収める﹃国定読本用語総覧9﹄の巻末にまとめて付録とする︒︵四︶ 見出し語の立て方
︵四・一︶ 単 位
自立語は原則として文節から助詞・助動詞を切り離したものを一単位
とし︑助詞・助動詞は︑﹃現代語の助詞・助動詞lI用法と実例﹄︵国立
国語研究所報告3︶を参考にして単位を決定した︒ただし︑
①形容動詞は立てない︒形容動詞の語幹にあたる部分を﹁形状詞﹂
として一単位とし︑語尾にあたる部分を助動詞とする︒
②サ変動詞﹁する﹂︑および﹁いたす・くださる・なさる・もうし
あげる﹂など意味上ほぼサ変動詞﹁する﹂にあたるものが︑体言
または体言相当のものにじかに接続している場合は切り離さな
い︒
③助詞・助動詞を構成要素に持つ副詞・接続詞等の処理は別に行
う︒
④動植物名や固有名詞︵人名・地名・戦争名・課名・題名など︶は
全体で一単位とする︒
⑤同語形であっても品詞の異なるもの︑口語・文語などで活用の
異なるものは別見出しとして扱った︒ただし︑﹁会う﹂のように口
語五段活用と文語四段活用の終止形が同形で併存するものは︑一
つの見出しにまとめた︒
複A呈阻などの後部にあらわれる要素については︑次のように切り出し
(13)
例凡
て見出しに立て︑
した︒ あいて ■で︑主となる見出しを参照させて検索できるように
5おあいていたす・そうだんあいて
︵四・二︶ 読 み
漢字表記の読みを決定するにあたっては︑教師用書に新出または読み
替えとして提示されている漢字を参考にした︒
四期までの国定読本では︑ある漢字がその読本中で初めて使われる時
には︑新出漢字として上欄に掲げ︑その後別の音訓で使われる時には︑
傍線を付して読替漢字として掲げている︒その漢字を提出順または代表
音訓順に示したのが︑各面の第二分冊に添える付録の﹃漢字一覧︵提出
順︶﹄及び﹃漢字一覧︵五十音順︶﹄である︒巻・頁が進むにしたがって
提出音訓が増えるので︑そのいずれに該当するのか確定できない場合も
生じるが︑これによって編者の意図の推定できる場合も多い︒例えば︑
﹃用語総覧5﹄の付録6によると︑﹁石﹂という字は五三の26ページが初
出で﹁いし﹂︵石がき︶︑つぎに︑巻六の64ページに読替が立ち﹁シャク﹂
︵磁石︶︑最後に巻六の95ページに読替が立つ︵大石︶︒ここで﹁大石﹂の
﹁石﹂の読みは︑前の二つと同じであってはならないので︑これは﹁おお
いし﹂ではなくて﹁タイセキ﹂だということになる︒
五期の国定読本では︑欄外に漢字を掲げていないが︑編纂趣意書に
代って教師用書に新出および読替の漢字とその読みが示してある︒
︵五︶ 見出し語の注記
各見出し語ごとに︑次のような事項を記した︒
三
見出し漢字 注記 度数
いつくしま ﹇厳島﹈︹地名︺
1
い嚴で
島髪 表 記
用例 いつくしま
十一348図嚴島は古より日本三景の一に敷へられて殊
に名高く︑︿略﹀︒
所在︵巻・ページ・行︶ 層別
見出し 漢字 品詞 度数
王藷
活用形
そ・う﹇沿﹈︵四・五︶4 そふ 沿ふ ︽ーウ・ーッ・ーヒ︾
六722 東の方は此の橋のたもとから︑川にそって電車が
出ます︒
︵五・一︶ 見出し
現代仮名遣いによって︑和語・漢語は平仮名︑外来語は片仮名で記し
た︒
活用語は終止形を見出しとし︑活用しない部分と活用する部分との間
に・︵中点︶を入れた︒
︵五・二︶ 漢 字
語の識別のため︑必要に応じて︑見出し語にあたる漢字を注記した︒
︵五・三︶品詞
品詞は次の通りとし︑後に示すような略号を用いて示した︒なお︑助
詞と動詞は︑さらに︑細分類を行った︒
名詞︵名︶ 代名詞︵代名︶ 形状詞︵形状︶ 副詞︵副︶ 連体詞︵連
例 凡
(14)
体︶ 接続詞︵接︶ 感動詞︵感︶ 助詞 動詞 形容詞︵形︶ 助動
詞︵助動︶
助詞は次のように分類し︑後に記すような略号を用いて示した︒
格助詞︵格助︶ 副助詞︵副助︶ 係助詞︵係助︶ 接続助詞︵接助︶
並立助詞︵並助︶ 準体助詞︵酢煎︶ 終助詞︵終助︶ 間投助詞︵間
助︶また︑動詞は活用の種類によって分かち︑次のように示した︒
四段︵四︶ 五段︵五︶上二段︵上二︶ 上一段︵上一︶下二段︵下
二︶下一段︵下一︶力行変格︵力変︶サ行変格︵サ変︶ナ行変
格︵ナ変︶ ラ行変格︵ラ変︶
︵五・四︶ 人名・地名などの注記
見出し語の意味・用法について︑必要に応じて︑﹁人名・地名・課名・
話し手名﹂などの注記を加えた︒なおその場合には品詞は省略した︒
︵五・五︶度 数
見出し語ごとに︑その使用度数︵用例の数︶を記した︒
︵五・六︶表記
その見出し語の全用例について︑片仮名・平仮名・漢字や︑振り仮名
の有無などの表記の異なりを列挙した︒二種類以上の表記がある場合
は︑次の順とした︒
①片仮名
②平仮名
③変体仮名
④漢字︵片仮名の振り仮名つき︶
⑤漢字︵平仮名の振り仮名つき︶
⑥漢字︵振り仮名なし︶
⑦アラビア数字 ⑧ローマ字
︵五・七︶ 活用形
活用のある見出し語の用例について︑活用形の異なるものを列挙し
た︒ただし︑ここでいう活用形の異なりとは︑未然形・連用形などの別
ではなく︑語形上の異なりをさす︒
活用形を列挙する際︑活用しない部分︵見出しで︑中点・より前の部
分︶は一で記し︑活用する部分を︑原文通りの仮名遣いで︑片仮名によっ
て示した︒
また︑二つ以上の活用形がある場合は︑五十音順に並べた︒
︵六︶ 見出し語の排列
見出し語の排列は現代仮名遣いの五十音順とする︒ただし︑片仮名は
平仮名に︑濁音・半濁音は清音に︑小字︵アイゥェォ つやゆよ︶は普
通の仮名に︑長音符号﹁1﹂は直前の仮名の母音に︑それぞれ置き換え
たものとみなして︑一字目から順次︑五十音順に排列する︒
同じ仮名の連なりとなった見出しは︑次の各項を一字目から順に適用
して排列する︒
①清音←濁音←半濁音
②小文字←大文字すなわち︑拗音←直音︑促音←直音
③普通の仮名←長音符号
以上によっても排列の決まらないものは︑次の各項を順に適用して排
列する︒ ①次の品詞順とする︒
名詞←代名詞←形状詞←副詞←連体詞←接続詞←感動詞←助詞←
動詞←形容詞←助動詞
a名詞のなかでは次の順とする︒
(15)
例
凡
課名←話し手名←人名←地名←それ以外の名詞
b助詞のなかでは次の順とする︒
格助詞←副助詞←係助詞←接続助詞←並立助詞←準体助詞←終
助詞←間投助詞
c動詞のなかでは次の活用順とする︒
四段←五段←上二段←上一段←下二段←下一段←力変←サ変←
ナ変←ラ変
②漢字表記の付けられるもの︑付けられないものの順とする︒
a漢字注記の付けられるものについては︑字数の少ないものか
ら多いものの順とする︒字数が同じ場合は︑一字目の画数順と
し︑一字目が同画数の場合は︑﹃康煕字典﹄の順に並べ︑同字は
まとめたうえで︑二字目の画数順とする︒
b漢字表記の付けられないものについては︑
平仮名←片仮名︵外来語︶の順とする︒
︵七︶ 用例と所在
︵七・一︶ 用例文
用例は︑仮名遣い・分かち書きなどまで︑できるだけ原文通りとした︒
漢字字体は︑対応する普通の明朝活字体とした︒
用例の長さおよび体裁は︑今回から見出し語により二通りに分けた︒
すなわち出現頻度の高い語︵主として助詞・助動詞︶はKWIC形式
とし︑それ以外のものは︑従来通り可変長とした︒用例文の中間の一部
を省略する場合は︑︿略﹀のように示した︒
同一見出し語に含まれる用例は︑底本における出現順に排列した︒
用例中︑見出し語にあたる部分は太字で示した︒
なお︑五十音図・いろはは︑本文ではそれぞれ一部分を示すにとどめ︑
付録に全体の形を示す︒ ︵七・二︶ 所 在
用例は︑見出しにあたる語のはじまる位置によって︑底本の巻・ペー ジ・行の順で所在を示した︒第五期国定読本は︑学年によって書名が
﹃ヨミカタ﹂﹃よみかた﹄と﹃初等科国語﹄に分れるが︑巻番号は通しで数える︒すなわち︑﹃ヨミカタ﹄﹃よみかた﹄一〜四が巻一〜四に︑﹃初等科国語﹄一〜八が巻五〜十二にあたる︒また頁番号が二百を超える場合
は﹁付録﹂中の用例であり︑その頁番号から二百を引いたものが正しい頁番号である︒ なお︑図版中の語は︑ 五36図のように記し︑図版中の語であることが分かるようにした︒︵七・三︶層別
用例文の文体上の性格を次の三類八種に分類した︒①口語文 文語文 候文 ②散文韻文手紙文 ③地の文会話文
以上のうち︑口語文・散文・地の文については注記せず︑それ以外は︑上記の分類の第一字目によって︑謹呈圃要望のように区分を示し
た︒なお︑目録と図版中の語については︑原則として層別の表示を行わな
い︒あ 1
あいき
あ
あ ︵感︶15
一92圏
一605囲三861園 四174囹五372園
五悩8園五欄7園
五襯3園五備2園
六673囹
六鵬−圏園
七529 あ︑
七研5 あ︑ 九279園
十962圏
ああ ︵副︶
八七8園
よく下へ出る︒
八解1囹 歩く時︑ああいふふうに頭が傾いて︑へ
んなかつかうに見えるが︑
ああ ︵感︶23 アア ああ
一一151園アア︑イイキモチダッタ︒
三佃4園 ああ︑見える︒
四柵7圃囹 青空高く 日の丸あげて︑ ああ︑美
しい︑ 日本の旗は︒
四二1園 ああ︑これは︑はっかしいことを申しま ア あ
コマイヌサンアコマイヌサンウン
ア︑ミンナガ ワットニグテッタ︒あ︑舟が沈む︑沈む︒﹁あ︑わかった︑大日本帝國海軍︒﹂あ︑それですよ︒あ︑井戸がある︒あ︑それだ︒あ︑これで︑すっかりらくになりました︒あ︑これだ︒あ︑人がこっちを見てみる︒ あ︑梅だ︒ けたたましいどらの音がします︒ とうとうかくれてしまひました︒﹁あ︑日本人がみる︒﹂
あ︑さうですか︒2 ああ
ああしてからだをしぼると︑中の水が勢 した︒﹂ 五伽6囹困ったな︒ああ︑しかたがない︒ 五搦3囹 ああ︑うまい水だ︒ 六548囹ああ︑あのいつも︑たきぎをせおって歩 く子どものことでせう︒ 六751園 ﹁ああ︑たうぶん︑やっかいになります よ︒﹂といって涙をこぼされました︒ 八277圏 マストに仰ぐ 天皇旗︑ああ︑天皇旗︒ 八401 ああ︑母はもうこの世の人ではないのかと︑ 力を落してゐました︒ 八伽8園 ﹁ああ︑さうだった︒﹂といひながら︑目 をこすって起きた︒ 九703唾壷 朝日︑いまあらはれて︑ ああ︑はる けくもこの峯に 光さし來ぬ︒ 九M10園 ああ︑よくやってくれたなといひながら︑ 翼をなでてやったりしますよ︒ 十473図 ああ︑多年の苦心は︑つひに報いられた り︒ 十697囹 ああ︑りつぽだ︒ みゃくはく 十一55圏 ああ︑自然の大きな脈搏︒ 十一354園﹁ああ︑この子が男であったら︑りつ ばな學者になるであらうに︒﹂
十一483園 ﹁ああ︑いいお嫁さんができました︒﹂
といって︑ほめてゐます︒
十一鵬3園ああ︑あれはぼくの作った曲だ︒
十一側8囹 ﹁ああ︑あなたはベートーベン先生で
すか︒﹂きやうだいは思はず叫んだ︒ よ 十二248園ああ︑天は予をほろぼした︒
十二257園ああ︑天は予をほろぼした︒
十二肥11 ああ︑今日もとうとう敵は影を見せなか
つた︒
ああああああああ ︵感︶1 ああああ︑ああああ 三391圏 うちの赤ちゃん大ごゑで︑ ああああ︑ ああああ︑ お話します︒ああん ︵感︶1 ああん 六137園弟が︑たいくつして︑﹁ああん︒﹂といひ ました︒あい ﹇合﹈ δいいあい・うけあい・おきあい・かけ あい・ぐあい・ばあい・わりあいあい ﹇相﹈nVいりあいあい ﹇間﹈与たにあい あみあい ﹇藍﹈︵名︶1 藍 あみ 十一一矧4 潮の色は︑濃い藍から少しつつ緑に創り︑ 日ざしもさすがに強くなった︒あいいろ ﹇藍色﹈︵名︶1 藍色 十二㎜12 深い藍色が頭の上にかぶさったころには︑ もう太陽は没して残光は見られなかった︒あいうえお 一 アイウエオ︿略﹀ 一88図 アイウエオ︿略﹀あいう・つ ﹇相打﹈︵五︶1 相打つ ︽ーチ︾ 十一一佃8 両々相打ち相激して遂に砲火を交へ︑し かも徳川方がもろくも敗れたのである︒あいえい・ずる ﹇相映﹈ ︵サ変︶ 1 相映ずる ︽一 ジ︾ 十一941 ところどころに白雲がただよって︑中腹 をおほひ︑峯をかくし︑谷々の雪渓と相映じて︑ 山々を奥深く見せる︒あいかわらず ﹇相変﹈︵副︶1 相愛らず 十一一圏6 他の一隊は遠く後方から爆撃して來たが︑ 相愛らず︑とはうもない高度爆撃だ︒あいき ﹇愛機﹈︵名︶4 愛機 九M6園愛機のプロペラにだきついて喜ぶ人さへ あります︒ きょだん いっしゆん 十1610事事 巨揮を投じたる一瞬︑敵高射砲弾は︑
あいきょう一あいだ 2
汝が愛機の胴膿を貫ぬきつ︒
十186図魍 一もとは︑すでになき汝の部隊長機へ︑
一もとは︑汝の愛機へ︒
十809 かれは︑愛機の敗因を根氣よく調べ︑更に
新しい工夫をこらして行った︒
あいきょう ﹇愛敬﹈︵名︶1 あいきやう
九鵬9 このくらみあいきやうのある氣のきいた虫
は︑めったにないものだ︒
あいげき・する ﹇相激﹈ ︵サ変︶ 1 相激する ︽
シ︾ 十二佃8 爾々相打ち相激して遂に砲火を交へ︑し
かも徳川方がもろくも敗れたのである︒ あいこうあいこう ﹇哀公﹈︹人名︺1 哀公 ろ あいこう 十二358 ある日︑魯の哀公が孔子に︑﹁︿略﹀︒﹂と
たつねた︒
あいこく ﹇愛国﹈︵名︶1 七絶
十二M3 たまたまなつかしい日本語を聞くと︑ま ちごく ここち るで地獄で佛にあった心地がし︑愛国の心が泉の
やうに湧き起るのを感じるのである︒
あいこくこうしんきょく ﹇愛国行進曲﹈︵名︶2 愛
國行進曲
五194 まだ上手には歌へませんが︑兵たいさんに
教へてもらった﹁愛國行進曲﹂です︒
七534 愛國行進曲が聞えます︒
あいこくてきねつじょう ︹愛国的熱情﹈︵名︶1 愛
國的熱情
十827 流れ出る綿布を見てみると︑あたかも豊田
佐吉の愛國的熱情が︑ほとばしってみるやうにさ
へ感じられる︒
あいこでしょ ︵感︶一 アヒコデショ