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Academic year: 2021

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(1)

救急部カンファレンス

1年次研修医

(2)

【患者】 73歳男性

【主訴】 嘔吐

【現病歴】

前日の夜、いつも通り飲酒し就寝した。翌日の

深夜3時に吐き気を自覚し起床した。その後、

何度も嘔吐が続いたため、朝になって救急要請

し、当院へ搬送された。

<救急隊情報>

(3)

鑑別にするために

①どのように考え、

②どのような問診と身体診察を

行いますか?

(4)

どのように考えるか?

(5)

嘔吐を起こす病態

まずは消化器疾患なのか、

そうでないか?

(6)
(7)

嘔吐の原因

<生理学的アプローチ>

(8)

嘔吐の原因

<生理学的アプローチ>

① 消化管

② 心臓

③ 中枢神経系

④ 前庭神経系

⑤ 内分泌・代謝、中毒・薬剤性

⑥ その他

(9)
(10)

見逃してはいけない疾患は?

①消化管

②心臓

③中枢神経系

④前庭神経系

⑤内分泌・代謝、中毒・薬剤性

⑥その他

2分間

(11)

嘔吐の鑑別疾患

<① 消化管>

• 機能異常(便秘、過敏性腸症候群など)

• 閉塞(癒着、食道炎、食道アカラシア、悪性腫

瘍、腸重積、イレウス、幽門狭窄、ヘルニア、

腸捻転、上腸間膜動脈症候群)

• 器質疾患(急性虫垂炎、急性胆嚢炎、胆管炎、

胆石、肝炎、炎症性腸疾患、腸間膜虚血、腸

管気腫症、急性膵炎、消化性潰瘍、腹膜炎、

ウイルス性・細菌性胃腸炎)

• 食道破裂

(12)

嘔吐の鑑別疾患

<① 消化管>

• 機能異常(便秘、過敏性腸症候群など)

• 閉塞(癒着、食道炎、食道アカラシア、

悪性腫

腸重積

イレウス

、幽門狭窄、ヘルニア、

腸捻転、

上腸間膜動脈症候群

)

• 器質疾患(

急性虫垂炎

急性胆嚢炎

胆管炎

胆石、肝炎、炎症性腸疾患、腸間膜虚血、腸

管気腫症、

急性膵炎

、消化性潰瘍、

腹膜炎

ウイルス性・細菌性胃腸炎)

• 食道破裂

(13)

嘔吐の鑑別疾患

<② 心臓>

• 急性冠症候群

(急性心筋梗塞、不安定狭心症)

• うっ血性心不全

(14)

嘔吐の鑑別疾患

<② 心臓>

• 急性冠症候群

(急性心筋梗塞、不安定狭心症)

(15)

嘔吐の鑑別疾患

<③ 中枢神経系>

• 脳血管障害(出血、梗塞)

• 頭蓋内圧亢進

→水頭症、脳炎、髄膜炎、腫瘍

• 片頭痛、緊張性頭痛

• けいれん

(16)

嘔吐の鑑別疾患

<③ 中枢神経系>

• 脳血管障害(出血、梗塞)

• 頭蓋内圧亢進

→水頭症、脳炎、

髄膜炎

、腫瘍

• 片頭痛、緊張性頭痛

• けいれん

(17)

嘔吐の鑑別疾患

<④ 前庭神経系>

• 良性発作性頭位変換めまい

• 前庭神経炎

• 聴神経腫瘍

• 突発性難聴

• 中耳炎

• メニエール病

• 乗り物酔い

(18)

嘔吐の鑑別疾患

<⑤ 内分泌・代謝>

• 糖尿病性ケトアシドーシス

• 副腎不全

• 下垂体機能低下症

• 副甲状腺機能亢進症

• 甲状腺機能異常

• 低血糖

• 尿毒症

• 電解質異常(高Ca血症、低Na血症)

• 妊娠悪阻(異所性妊娠破裂)

• HELLP症候群

• 急性妊娠脂肪肝

• 周期性嘔吐症

• 悪性腫瘍

(19)

嘔吐の鑑別疾患

<⑤ 内分泌・代謝>

• 糖尿病性ケトアシドーシス

• 副腎不全

• 下垂体機能低下症

• 副甲状腺機能亢進症

• 甲状腺機能異常

• 低血糖

• 尿毒症

• 電解質異常(高Ca血症、低Na血症)

• 妊娠悪阻(異所性妊娠破裂)

• HELLP症候群

• 急性妊娠脂肪肝

• 周期性嘔吐症

• 悪性腫瘍

(20)

嘔吐の鑑別疾患

<⑤ 薬剤性・中毒>

• 食中毒

• 化学療法、放射線治療

• 薬物;ジギタリス、テオフィリン、麻薬、NSAIDs、

Ca拮抗薬、抗不整脈薬、抗生物質、抗てんかん

薬、ホルモン製剤、コルヒチン、利尿薬、鉛など)

• アルコール

• 薬物離脱症状

• 違法ドラッグ

• 中毒(一酸化炭素、ヒ素、有機リンなど)

(21)

嘔吐の鑑別疾患

<⑤ 薬剤性・中毒>

• 食中毒

• 化学療法、放射線治療

• 薬物;

ジギタリス、テオフィリン、麻薬

、NSAIDs、

Ca拮抗薬、抗不整脈薬、抗生物質、抗てんかん

薬、ホルモン製剤、コルヒチン、利尿薬、鉛など)

• アルコール

• 薬物離脱症状

• 違法ドラッグ

• 中毒(一酸化炭素、ヒ素、有機リンなど)

(22)

嘔吐の鑑別疾患

<⑥ その他>

• 急性緑内障発作

• 腎盂腎炎

• 尿路結石

• 骨盤内感染症

• 子宮内膜症

• 肺炎

• 自律神経障害

• 循環不全

• 敗血症

(23)

嘔吐の鑑別疾患

<⑥ その他>

• 急性緑内障発作

• 腎盂腎炎

• 卵巣 精巣捻転

• 尿路結石

• 骨盤内感染症

• 子宮内膜症

• 肺炎

• 自律神経障害

• 循環不全

• 敗血症

(24)

嘔吐の原因

<見逃してはいけない疾患>

~まとめ~

① 消化管→

腸重積

イレウス

上腸間膜動脈症候群

急性虫垂炎

急性胆嚢炎

胆管炎

急性膵炎

腹膜炎

食道破裂

② 心臓→

急性冠症候群 (急性心筋梗塞、不安定狭心症)

③ 中枢神経系→

脳血管障害(出血、梗塞)

髄膜炎

④ 前庭神経系→とくになし

⑤ 内分泌・代謝

糖尿病性ケトアシドーシス、副腎不全、低血糖、尿毒症、悪性腫瘍

電解質異常(高Ca血症、低Na血症)、妊娠悪阻(異所性妊娠破裂)

薬剤性;

ジギタリス、テオフィリン、麻薬

⑥ その他→

急性緑内障、腎盂腎炎、卵巣・精巣捻転、敗血症

(25)

嘔吐の原因

<解剖学的アプローチ>

<頭部>

頭:

脳血管障害、髄膜炎

耳:

前庭神経系疾患

目:

急性緑内障

<心臓>

急性冠症候群

<全身>

内分泌・代謝:

DKA、副腎不全、

低血糖、尿毒症、

電解質異常(高

Ca血症、低Na血

症)、悪性腫瘍、

感染(敗血症)

中毒・薬:

ジギタリス、麻薬、

<腹部>

消化器:

腸重積,イレウス,

上腸間膜動脈症候群,

急性虫垂炎,急性胆嚢炎,

胆管炎,急性膵炎,腹膜炎,

食道破裂

泌尿器:

腎盂腎炎

(26)

どのような問診をしますか?

(27)

どのような問診をしますか?

<消化器疾患>

• 24時間以内に摂取した食べ物

• 排便回数、腹部手術歴、腸閉塞の既往

• 腹痛、下痢の有無

• 食事による寛解・増悪

• 嘔吐物の内容(胆汁様かどうか)

(28)

• 最終月経(1つ前から)

• 性交渉の有無

• いつもどおりか

• 産婦人科歴

どのような問診をしますか?

<婦人科疾患>

(29)

• 尿に血が混じったり異臭がないか?

• 腰の痛みがないか?

どのような問診をしますか?

<泌尿器科疾患>

(30)

• 神経学的局所徴候

- 頭痛

- めまい

- しびれ

- しゃべりにくさ

- けいれんの有無

• 病歴(高血圧など)

• 外傷歴

どのような問診をしますか?

<頭、耳、目>

(31)

• 胸痛の有無

「痛みの性状・部位」、「いつから」、「冷汗の有無」

• 歯や顎、肩の痛み

• 病歴聴取(とくに高血圧、糖尿病)

※無痛性心筋梗塞は高齢女性以外にも糖尿病患者でも疑う。

どのような問診をしますか?

<心臓>

(32)

• 薬剤

→ジギタリス、テオフィリン、麻薬、NSAIDsなど…

• アルコール量

• 感冒症状の有無

• 糖尿病の有無

• 先行する多飲、多尿や夜間頻尿の病歴

どのような問診をしますか?

<内分泌・代謝、薬物>

(33)
(34)

随伴症状がない嘔吐の場合

• 無痛性心筋梗塞

• 大動脈解離などの大血管系疾患

• DKA

• 妊娠悪阻

• 悪性腫瘍

• 薬剤性(ジギタリス・テオフィリンなど)

(35)

どのような身体診察をしますか?

(36)

身体診察

<頭部>

眼振などの目の診察、項

部硬直、神経学的所見な

<心臓>頸静脈怒張、

心音聴取など

<全身>

冷汗の有無

熱感

<腹部>

腹部診察(視診、聴診、打

診、触診)

泌尿器: CVA叩打痛

婦人科:子宮頚部可動痛

(37)
(38)

【患者】 73歳男性

【主訴】 嘔吐

【現病歴】

前日の夜、いつも通り飲酒し就寝した。翌日の

深夜3時に吐き気を自覚し起床した。その後、

何度も嘔吐が続いたため、朝になって救急要請

し、当院へ搬送された。

<救急隊情報>

(39)

この患者さんが搬送されたときに

どういう手順で診察しますか?

初期輸液は?

(40)

嘔吐の原因

<解剖学的アプローチ>

<頭部>

頭:

脳血管障害、髄膜炎

耳:

前庭神経系疾患

目:

急性緑内障

<心臓>

急性冠症候群

<全身>

内分泌・代謝:

DKA、副腎不全、

低血糖、尿毒症、

電解質異常(高

Ca血症、低Na血

症)、悪性腫瘍、

感染(敗血症)

中毒・薬:

ジギタリス、麻薬、

<腹部>

消化器:

腸重積,イレウス,

上腸間膜動脈症候群,

急性虫垂炎,急性胆嚢炎,

胆管炎,急性膵炎,腹膜炎,

食道破裂

泌尿器:

腎盂腎炎

1

2

3

4

(41)

実際の対応

<医師の仕事> <看護師の仕事> [全身状態の評価] ・誤嚥の評価 ・冷汗 ・呼吸状態、回数 ・眼振 ・腹部手術痕 ・(嘔吐物内容) バイタルサインの測定 + 心電図 ルート確保 + 採血 [問診] 胸痛・放散痛 DM,HTの既往 神経学的徴候 内服薬 腹痛・下痢 妊娠の可能性 [身体診察] 目の診察 項部硬直 神経学的所見 腹部触診

(42)

【搬入時現症】

[全身状態の評価] ・誤嚥の評価→ 明らかな気道閉塞なし ・冷汗 → なし ・呼吸状態 → 18回/分(正常呼吸様) ・眼振 → なし ・腹部手術痕 → なし ・嘔吐物内容 → 黄色、食物残渣なし [バイタイルサイン] 意識:清明 血圧:157/79mmHg 脈拍数:69回/分 体温:36.5℃ SpO2:98%(RA) [心電図] 洞調律、明らかなST上昇指摘できず

(43)

【搬入時現症】

[問診] 胸痛・放散痛 → なし DM,HTの既往 → HTあり、DMなし + 痛風、左眼瞼下垂 神経学的徴候 → 頭痛なし、めまいなし、しびれなし しゃべりにくさあり、けいれんなし 内服薬 → 降圧薬、痛風薬 (詳細は不明) 腹痛・下痢 → なし 先行する多飲・多尿 → なし 夜間頻尿 → なし

(44)

【搬入時現症】

[身体診察] 目の診察 → 瞳孔(4㎜/4㎜) 対光反射(prompt/prompt) 眼球運動異常なし、眼振なし 項部硬直 → なし 神経学的所見 → 他覚的な構音障害なし 上肢保持可能、上肢Barre陰性、膝立て可能 顔面感覚・運動正常 上肢・下肢の反射に左右差なし Babinski反射なし、Chaddock反射なし 指鼻運動正常、手回内・回外運動正常、踵膝試験正常 腹部触診 → 平坦、軟、圧痛なし、腸蠕動音正常

(45)

さらに・・・・

(46)

• 下痢を伴わないケース

• 嘔吐で不快感が軽減しないケース

• 吐く内容がなくても嘔吐を繰り返すケース

生体防御反応らしくない嘔吐

(47)

• 下痢を伴わないケース

• 嘔吐で不快感が軽減しないケース

• 吐く内容がなくても嘔吐を繰り返すケース

(48)

• 嘔吐中枢と自律神経中枢は近接し、

かつ密接に関連しているため混線しやすい。

嘔吐中枢 自律神経中枢 侵襲 内因性の侵襲 「詰まった」 「破れた」「捻じれた」

(49)
(50)

診断

(51)

神経学的所見で小脳病変を

鑑別するためには?

(52)

小脳半球と虫部の違い

[小脳虫部]

• 歩行時の平行障害が強く、起立、座位の障害

など体幹運動失調が出現する。

[小脳半球]

• 病変側の四肢に運動失調が出現する。

• 筋緊張の低下、反跳現象、構音障害、眼振も

出現。

(53)

小脳虫部障害を臥位の診察で

鑑別する方法は?

(54)

ない!

(55)

ただし、

純粋な虫部障害はまれ!

(56)

小脳の病変部位と症候

小脳虫部

小脳半球

全小脳 病変部位

(57)

• 四肢の運動失調

• 眼振

• 構音障害

• 筋緊張低下

(58)
(59)

救急外来での研修医の対応

① 血圧の管理

② 上部消化管出血の管理

(60)
(61)

上部消化管出血の管理

• ファモチジン、ラニチジン、シメチジンの注射薬

「侵襲ストレス(集中治療を必要とする脳血管

障害)による上部消化管出血の抑制」

(62)
(63)

とにかく・・・・

(64)

参照

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