サロン(居場所)機能としてのプレーパークの在り方に関する一考察
一 「 み の お 子 ど も の 遊 び を 考 え る 会Jを 通 し て 一
学校教育研究専攻 幼年発達支援コース 佐 々 木 馨
1.はじめに
平成 14年度から完全学校週5日制が導入さ れ、児童・生徒が休日をどう過ごすかが問われ てきている。文部科学省は導入にあたり、「新子 と、もプランJの推進を行い、「子どもの放前麦・
週末活動等支援事業Jを支援した。この一環と して「プレーパークづくり」が挙げられている。
プレーパークとは禁止事項を一切課さず、子ど もは自分の責任で自由にあそぶことのできる遊 び場である。
本研究では、プレーパークが子どもの遊と広場 であるだけでなく、そこに参加する大人や子ど もがありのままの自分を発揮できる場所(サロ ン)としての機能をいかにはたしているかを明 らかにすることを目的とする。
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みのお子どもの遊びを考える会」とプレー パーク日本で冒険遊び場が最初にできたのは、 1975 年、佐賀県の「冒険村」であるが、多くの冒険 遊と広場が範としているのは、1979年に開設され た常設の「羽根木フレーパークJである。「みの お子どもの遊びを考える会Jも、「羽根木プレー パークJに角脱され、地域の子育てサークルな どの活動を通して知り合った、子育て中の母親 の手によって 1994年に創られたものである。
現在、母親のみならず父親や地域の住民が参加 し会を支え、プレーリーダーとしての役割も果
指 導 教 官 橋 川 喜 美 代
たしている。ここでは、親の参加が特に多い、
「みのお子どもの遊びを考える会Jの親と子ど もを対象に、サロン機能の実態を明らかにした い。
3.調査方法
親と子どもにとってのサロン機能を明らかに するために、 2つの調査をした。
(1)調査1
調査対象:会の活動を支えている母親11人 調査時期:平成14年9月""'12月
調査方法・内容:インタビュー調査
①子どもの年齢・参加期臨診参加のきっかけ・
理由③「あそぼう会Jへの誘いかり④「あそぼ う会jでの活動状況と理想⑤渉加状況⑥「あそ ぼう会」の存在意味
(2)調査2
調査対象:
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あそぼう会」に参加している全ての 子どもたち調査時期:平成14年5月""'12月
調査方法:観察は1名。「あそぼう会Jの始まり から終了までの子どもたちの活動を参与観察し、
フィールドノートに記録した。記録日数は、 9 H間である。
4.調査の結果・考察
( 1 )親にとってのサロン機能
親たちは、その参加時期や期間によって、創
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立メンバ一、初年度参加メンバ一、後続参加メ ンバーの3群に分けられ、特に後続参加者メン バーは会に参加することによって、子育て観や 視野の広がりをより顕著に示した。
まず、親たちは「あそぼう会Jを①子育てを 共有し合う、②自分の時間を楽しむ、③元気に なる、@凌心した人間関係が築ける、⑤ありの ままの自分で居られる、という 5点から制面し ていた。
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ちゃんのお母さんではなく、 1人 の参加者として木工など自分の時間を楽しんだ り、会の活動を手イ云ったりする。そうしたなか で、親たちはありのままの自分を取り戻し、普 段の忙しい生活を続ける活力を回復させる。こ れが親にとっての「あそぼう会」のサロン機能 であるといえる。それゆえ、親たちは子どもが 会に来なくなった後も、 1人で参加する意志を 強く表明している。「あそぼう会」のサロン機能は、親が親とし て成長するのを大きく支えている。先にも触れ たように、後続参加者メンバーたちは、氾濫す る子育てに関する情報に煽られ、子育て不安や 孤独感が会に参加することによって解消された と回答している。今まで気づかなかった子ど、も の素晴らしい点や成長を教えられ、子育てを共 に支える仲間を持つことで、親は人と関わる力 を回復・獲得していく。そして、地域で子ども を育てることの重要性に気づいた親たちが常に 見守っていることが、「あそぼう会」での子ども たちの遊びゃ活動を息の長いものにしている。
この点を親たちの「定例会jの話し合いから見 ておこう。
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定例会jの話し合い「定例会」では、会での子どもの活動、特に 気になった子と、もの行動や怪我なと、の細かくか かれた「あそぼう会記録Jに基づいて話し合わ
れる。そこで話し合った内容は記録され、「あそ ぼう会記録Jとともに参加できなかった会のメ ンバーたちにも配布される。これは、全員で会 の活動を共有しようという意志の表れでもある。
「定例会」も参加自由で、役員など、も決まって いない。関心のある誰もが、自分の時間の空い ているときに参加し、話し合いに加わることが できる。
(3)子どもにとってのサロン機能
「あそぼう会」には3歳から高校生、大学生 までと、幅の広い年齢の子どもたちが遊んでい る。異年齢の子どもたちの関わりが当然のよう に生まれ、大人も遊び、の対象になったりする。
時にはけんかやトラブルも発生するが、必ず自 分たちで解決する方法を見つけ出している。
子どもたちは、「あそぼう会Jを①年齢や価値 観など、自分と違ったものを持っている人が多 く存在したなかで遊べる、②ここに来れば誰か 遊べる人がいる、③じっくり遊べる、時間と場 所、④ありのままの自分でいられる、というと
らえ方をしている。
特に注目できるのは会に長く参加している高 校生や社会人が、「あそぼう会Jを自分たちがい つでも戻ってこれる「第二の故郷Jと話してい た点にある。かつては頻繁に遊び、に来ていたが、
部活動など他のことで忙しくなってこれない時 期があっても、そのまま忘れてしまうのではな く、時間ができるとまた戻ってこれる点は注目 できる。これが子と、もにとってサロン機能だと いえよう。
「あそぼう会jとはいつでも、自由に立ち寄 ることができ、ありのままの自分が発揮できる 場所である。それが、親にとっても、子どもに とっても、「あそぼう会Jが果たしているサロン 機能であると考えられる。
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