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規制金利下における開放マクロ経済モデル

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(1)

規制金利下における開放マクロ経済モデル

菅原晴之

目次 1.序論

2.固定為替相場制度の基本モデル 3.固定為替相場制度における財政金融政策 4.変動為替相場制度の基本モデル 5.変動為替相場制度における財政金融政策 6.結論

1.序   論

本稿の目的は,規制金利下における開放マクロ経済の枠組で,財政金融政 策が内外のマクロ変数にいかなる影響を及ぼすか,あるいは外国の政策が自 国のマクロ変数にいかなる効果を波及させるかに関して比較静学分析を試み ることである。分析モデルの第一の特色は,二国間において各国が経常収支 および資本収支を通じて相手国のマクロ変数と相互依存関係にあるものと仮 定した上で,固定為替相場制度および変動為替相場制度の二つのケースに関 して,政策的な効果の特性を比較できるように集計化していることである。

第二の特色は,財政赤字の指標とその財源調達をモデルにexplicitに導入し

1)

たことである。第三に,金利は制度的・法的に規制されており,しかも中央

10)

銀行の政策手段あるいは運営目標となっている。

いわゆる金利の規制は,必ずしも金融自由化にとって逆行的な政府による 規制とは限らない。広義の金融自由化には確かに各種自由金利商品の登場を

2)

伴うのであるが,規制金利商品の徹迫は必然的ではない。金融自由化は金利 の自由化のみならず,新商品の創出を含む金融革新の概念も伴う。したがっ

(2)

て,このような金融革新は,その結果として発生する新商品・サービスが資 産保有者の選択の余地を拡大するのであれば 自由化の進展を伴っていると 考えられる。実際,近年におけるわが国預貯金の各種新商品は概ね規制金利 商品である。さらに今後,小口の自由金利商品が登場したり,既存の自由金 利商品で:あるC D等が小口化されても,安全性の高い在来型規制金利商品の すべてが自由金利商品にシフトするとは考えられない。

本稿ではモデルを可能な限り単純化するため,とりあえず自由金利商品の 存在を考慮せず,金利はすべて同ーの水準に規制されるものとする。また,

分析のパースベクティブを短期比較静学に限るため,金融資産のストックの 役割あるいは直接金融と間接金融との区別も無視する。以上の仮定のもと で,金利は政策手段として中央銀行がコントロールするのであるから,金融 の量的指標であるマネーサプライ(またはハイ・パワードマネー)の増減が 均衡体系の内生変数として決定されることになる。

固定為替相場制度の基本モデル

相互依存関係にある二国間のモテ ルにおいて,両国間の為替レートは固定 されており, しかも各政府が対外的にコントロールできる政策手段の一つで あるものと仮定する。さらに自国の一般物価水準は伸縮的であり,その当初 の水準をニュメレールとする。まず初めに 国内生産物市場均衡条件は次の 式によって表される。

Y=H(Y, r‑ ;r (1 +q)E/( +ρ), u) +X(Y*, r*‑;r*  (1 +q*)  /( +p*)E, u*) ‑Gd 

0H11H20H3> 0  Y:実質国内産出高(圏内生産物価格表示) r:国内利子率

H:実質国内民間支出 X:実質輸出高

Gd:実質国内政府支出 E:自国建為替レート

'EA 

(3)

規制金利下における開放マクロ経済モテ'ル

P:一般物価上昇率 Pl:国内物価上昇率

U:所得税率

q:外国財物価上昇率(外貨建ターム)

;r:予想物価上昇率(一定)

*は圏内変数に対応する外国の各経済変数を示す。

本稿は小国の経済ではなく二国間モデルを分析対象としているので,輸出 は外生的に所与ではなく,国内支出と同様の形式で外国の有効需要および富 効果によって決定される。したがって外国におけるマグロ的な政策の選択が,

国内産出市場を通じて直接国内にインパクトを及ぼすノレートは(1)式の輸出の 項目である。

各国の国内居住者は自国通貨を需要するが,外国通貨は保有しないものと する。したがって貨幣需要関数は次のように特定化できる。

Ld=L(Y, r, V)  (2) 

L1>O, L200L31

名目貨幣供給は国内貨幣供給Dおよび外国貨幣準備Fに分けられる。

L=D+F=L‑l +dD+dF 

さらに,政府債券残高をAとおけば政府予算制約式は次のように表示できる。

dD+dA=P1 Gd+QEGm‑uP1 

貨幣による政府赤字調達率をθ,公開市場操作を通じる外貨の不胎化率を ‑s,マネーサプライの増減をrとおけば国内要素の貨幣供給の変化は次の ように表現できる。

dD=θ'Pl (Gd‑UY)一 (‑s)dF+r 

以上より貨幣の需要バランスは次のように書き換えることができる。

(Y, r, ;r)  CL ‑+ゆ1(Gd‑UY) +sdF+rJ/P  (3)  ただし, (3)式においては本質的な特性を失うことなくGm=0として政府 輸入を捨象している。また,政府赤字はそのうちのOの割合で新貨幣の増発 で,残りの 1‑(jを公債の発行で賄うのである。パラメータrは政策変数で・は

(4)

なく,操作変数としての金利の変更により 体系全体の新しい解として求め られる指標である。

国際収支は経常収支と資本収支から構成され 総合収支でパランスさせる ことを目標とする。

B=dF= (1 +ρ)X(Y*, r*‑;r*  (1 +q)E/( 1 +ρ),日)ー( +q)EM(Y, r‑ ;r (1 +q)E/( +れ ,u)+K(Y, r r*) (4) 

OX11X20X3>0, X40 0M1 1M 20M3>0M4O K1>0, K20K30K4 ~三 O

総供給曲線は,次のようなフィリップス曲線によって表される価格・賃金 の方程式で代理される。

+a 1 (Y Y) +α2 [( 1 +q)E‑1 +a3;rρ1 al>O, a2>0, a3>0 

(5) 

最後に,一般物価水準の決定を表現しておこう。一般物価は国内生産物価 格および輸入物価水準の関数であり, しかも両要素に関して一次同次である とする。当初の均衡水準における両要素の価格水準はlに基準化されている ものとすれば,既に定義した各物価上昇率の形式で関係式を次のように表現 できる。

c( ( +ρ1), (1 +q)EJ一(1+ρ) (6)  以上の5本の方程式により,完結した体系を記述することができる。この 体系は5つの内生変数Yr, Bρ1, Pおよび外生変数EGd, r, q, u,  r; L‑1あるいはY*u*等によって表現されることになる。

‑H

。 。

dY 

‑s  dr 

αJ  一 一+ ρ 1  +ρ  ρ 

41 

μ 

dB 

al 

。 。 。

dPl 

。 。 。

Cl  dp 

(5)

規制金利下における開放マクロ経済モテル {(  1 +q)(H3+ X3) / (1 +Pl)} dE+dGd+ H2dr 

dY* 2dr* 

{( 1 +ρ1)  / (1 +p)}'dGd‑L2dr

+ρddE‑A"2dr+A"3dY*+A" 4dr* 

‑a2 (1 +q)dE 

‑C2 (1 +q)dE 

(7) 

(1+q)EH3 

~ /.-~: +ρ1 )  ρ=ーグ (Gd‑uY)

+ρ  L

+ρ1 ) 

ó=X-~土ιEX+(1 +q)2AM1  γ 1  +ρ~~~ J'  (1 +ρ1 )~H"J Kl = K   (1 +q)EM

K2 = K  2一 (+q)EM2 

A"= K  (1 +ρ1) X

= K  (1 1) 2O

U

ρ v

1 υ

一 ゐ

YAY一 +

+

1BE

︐ ︐ ︐ ︑

︑ ‑

ω 

体系(7)の行列式をQとおけば,その値は容易に求めることができる。

α1 (1 +q)EH 

Q= {( + H1) +u{¥~:)~~.l 3} (1 +ρ) 

(1+Pl)2  (8) 

3.固定為替相場制度における財政金融政策

さて,前節で準備したモデ、ルに基づいて 内外からの不安定要因に直面し ている一国の政府に対して可能な政策選択の分析を開始しよう。開放経済の 財政金融政策の初期における文献はインフレーションおよび財政赤字に関す る問題には十分配慮しておらず,概ね政策手段の目標に対する割当に関する

(6)

問題に関心を寄せており,そのうち対内目標は完全雇用の達成であり,また 対外目標は国際収支の均衡であった。本節は固定為替相場制度・規制金利制 度を分析対象としているので,財政支出(税率),圏内金利,為替レート等 を政策手段として,所得水準(完全雇用),物価安定および国際収支の均衡 を目標とする場合に整合的に各目標をすべて同時に達成することが容易にで きるか否かを確かめることにする。

まず第一に,財政支出が実質所得水準,国際収支および国内生産物価格・

一般物価水準に及ぼす効果を確かめよう。

。 。

sY│Il+lbf l+lDl+s  ρ 

[ 戸

一一=1 0 ‑ 1  

Gd 

。 。 。 。

。 。 。

Cl 

=1/{(1+ρ)O} > 0  (9) 

‑H

‑li1+ρνρ  αJ 

+ρ  ρ 

A'

。 。

。 戸 │

al 

。 。 。

。 。 。

Cl 

(A'+αlμ) / {( 1 +t)Q} 

物価に対する効果も同様にして容易に確かめることができる。

aGd=Gl/{(1+D)Q}>0 

)1

=alCl/ {( +ρ)Q} > 0  (12) 

(8)式および第(9)式から 政府支出の変化は所得乗数効果を通じて実質所 得水準に作用することは自明である。また,その結果と第(11)式および第刊式 をあわせてみると,財政支出の変化による結果としての所得水準の変化が,

(7)

規制金利下における開放マクロ経済モデル

さらに国内生産 フィリップス曲線の傾きに応じて国内生産物価格に反応し,

物に対する消費支出比率に応じてその率と国内生産物価格の上昇率との積が 一般物価水準の上昇率に等しいことが示されてL

ところで国際収支に対するトータルの効果は,総合収支に対する所得の との和である。現在の分析および以下 乗 数 効 果 的 と 価 格 の 効 果 (alμ)

このことにより,

の展開の便宜上, ,r 1Oおよび灼>0を仮定しておこう。

aB/aGdOが成立する。

これ さて,中央銀行が公定歩合を通じて金利をコントロールで、きる場合,

がマクロの目標変数に及ぼす影響について確かめたい。

μ 

hy  

p a‑ ‑

EA

O

OJJHo  AY 

‑L

‑,r

H

ar 

。 。 。 。

Cl 

= H2/  {( +t)Q}O

以下同様にしてrの効果を求めることができる。

( 14) 

aB 

~; {r (1 ‑+αlH2fjJ+alr2A+rlH2} /  {( 1 +t)Q}> 

(15) 

川 一 ⁝

U H

Qα 一 サ

川式は,政策的に金利が変更されるとL M曲線がシフトするので、均衡水準 の所得と金利の組合せばIS曲線に沿って移動することを示している。 (14)式は 圏内金利の変更が国際収支に及ぼす効果を示しており,一見波及ルートは複

金利の変更に伴い, 国内 雑であるが,トータル効果は明らかである。即ち,

このことヵ:

また金利の変更自体が

さらに,

投資にダイレクトに影響してその結果国内有効需要が変化する。

輸入需要に影響を及ぼすので実質民間国内支出Hに影響が及ぶ。

上のような所得面への作用が資本移動を引き起こす。

(8)

直接資本移動を引き起こす。金利水準の引き上げ(ヲ│き下げ)は,すべての 波及ルートを通じて国際収支を改善(悪化)させるように作用することは容 易に確かめられよう。

(

1司式および(16)式は,金利の変更が実質国内総支出に作用して有効需要が変 化することにより 物価の変動に影響し,さらにフィリップス曲線の傾き比 例することを示している。

(9)式・(10)式および(13)式・(14)式 か ら 次 の よ う な 不 等 式 が 成 立 し て , TinbergenMundelのポリシーミックスの命題,即ち対内的目標に財政支 出,対外的目標に金利政策を割当てることによって,すべての最適な目標を 同時に達成できることを確かめられる。

aY /aBaY~B

GI aG~ ar/  ar 

次いで為替レート政策の効果を確かめておこう。

1L+Dil (H1d +X1d ) 

。 。

一 一‑s  +ρ1 +ρ 

E +ρ1 )μ 

‑a 2 (1 +q) 

。 。

‑C2 (1 +q) 

。 。

│ 戸

Cl 

{1+土ρι~ (H3+ X3) ‑a2 (1 +q)2 (f!;1)2} / {( 1 +ρ)Q}ミ

'B  ( ., r r   . . . "   +

={a (H ) よ よ ム ーμ(1 ‑ H1) (1 +ρd ‑a2  (l+q) 

'E  l~ ,~~.) , ~~.) +ρ1 

+q  I  L  ¥ I T.'T T + q  

XIC1E H3寸寸戸‑a+ρdμEH3TIサ0z}/{(+ρ)Q} 

o (l~

aー よ =aE p ̲ ( {a l~t ̲ 2 (I 1 1 + I  ̲ ¥ I 1 ''i l'~ q) ( ‑H ~~II T T   ¥ 1)  + '~I 1 (H I T T  ,~~.) '~~.)I I" V   ¥ )よよ~'f1++q ρl }  /  {Q (1 

+ρ)}>O  (19) 

=Cl坐上>0

aE ~I aE 

(9)

規制金利下における開放マクロ経済モデル

。方式は為替レートの変更が所得に及ぼす効果は二つの波及ルートの合成に よることを示している。そのうち,前者の項目は自国建通貨表示の為替レー トを引き下げると内外需要を刺激することにより所得が増加することを示し ている。一方,後者の項目は為替レートの引き下げがフィリップス曲線を上 方にシフトさせることを示しており,両者の効果は相殺されることを理解で きる。したがってトータルの効果は一般に明らかではなく,外国需要の相対 価格に対する反応度あるいはフィリップス曲線の内外物価に対する反応度に 依存して, トータルの符合が確定する。

国際収支に対する為替レート政策の効果はきわめて複雑であり, 6つの ルートの波及効果による複合的成果によることが同式から判明する。この場 合,第一に輸入財の相対価格が変化することにより国内需要が拡大する一方,

交易条件が変化することにより輸出が減少する。この両効果は相反する効果 を国際収支に及ぼす。第二に,為替レートの変化が輸入財の相対価格を変化 させることによってフィリップス曲線に影響を及ぼす。即ち,為替レートを 切り下げると自国のフィリップス曲線を上方tこシフトさせて国際収支を改善 させるのである。これは輸出に対する効果と相反する。かくして, トータル の符合は単純なモデルを想定しているにもかかわらず,少なからぬ数のノミラ

メータの値に依存することになるのである。

しかし,物価に対する効果は比較的単純である。為替レートを切り下げる と,第一にフィリップス曲線を上方にシフトさせる価格効果が同式の前項に 記述されている。第二にEの変更による内外需要への影響を通じる所得効果 がフィリップス曲線の傾きに応じて物価にも変化が及ぶ。両者の効果の符合 は同じである。

本節の最後に,外国の政策が自国に及ぼす効果を確かめておこう。公共財

・サービスは国際間で直接取引されないと仮定しているので,外国の政府支 出が自国のマクロ変数に影響を及ぼすのは,外国での政府支出の結果として の外国の所得水準であろう。以下では外国の政府支出の増加(減少)を外国 の実質所得の増加(減少)で代理しておくことにする。

まず外国の財政支出の影響を確かめる。

(10)

X

。 。

一 一‑s  ρ  + ρ 1  +p 

│ 戸

Zτ*= (1 +ρ1) X+K3 

。 。 。 。

。 。 。

Cl 

= X1(1 +ρ1) D>  ~l)

'B̲ f ̲   .1.  / 1   TT  ¥  (1 +q)EH3 

avy*= {αlX1O‑A3 (1 ‑ H1) ‑alA3 ~ρ1)~"-: +A1Xd / (  +ρ)QO

ÈP.l=α lX~>O aY*Q (1 +ρ) 

ap =.!!:. lC1X~>O

Y* ‑(1 +p) 

~2)

~3)

~~

外国政府が自律的に財政支出を拡張すると当該国の所得およびその結果と しての輸入が増加する。これは自国の輸出拡大であり,第仰)式はその最終的 な結果として輸出による乗数効果が機能していることを示す。したがって,

外国の政府支出の拡大は自国の所得に対して正の移転効果をもたらす。

自国ベースでの国際収支に対する効果は一見複雑であるが,第ω式の第l

項と第 4 項は,第~l)式の結果による自国の所得の拡大は経常収支の黒字を縮 少(赤字を拡大)し,また資本収支の黒字を拡大(赤字を縮小)することに より, トータルで総合収支を悪化させることを示している。さらに,第2 および第3項は,資本収支を通じて自国から貯蓄資金が流出し,かつ相対価 格の変化が輸入を減少させ,その結果拡大する所得による資本流出が増加さ せることを示している。したがって,すべての効果は国際収支に対して同じ 符合となるように作用する。ただし この効果は確かに外国政府による自国 への反作用的な波及メカニズムを通じて機能するものであるが,外国政府自 身の第(10)式の直接的な当該国の国際収支の変化を相殺するものであるが,両 国のフィリップス曲線,輸出入の弾力性,乗数等の多くのパラメータの値に より,いずれの効果が優位であるかを判定するのは困難である。

(11)

11  規制金利下における開放マクロ経済モテザル

一方,価格に対する効果は明確である。第(2)1式の輸出乗数効果により,所 得が拡大するのに伴って物価が上昇するからである。その程度は,輸入乗数 効果とフィリップス曲線の傾きに依存しているのである。

引き続いて,外国の金利政策の効果を確かめておこう。

‑s  +P 

A μ

︒ ↓ 一

Ho

X

( 一 一

Y

一 味

2

t 

。 。 。 。

Cl 

。 。

( 25) 

AU  

hy  

2一 +

X

Q 一 け

‑a2,(41+(lX2}/( +P)Q> 

aB 

;;;={a1X2μ‑((1‑H1) 

QX

a 一 サ

1  

1一 *

alClX2 O

ar*  +ρ){}  (28)  第制式は外国の金利変更が自国の輸出・乗数効果を通じて自国の所得に作 用することを示している。

第例式は外国の金利変更が自国の国際収支に及ぼす効果を示している。

れを自国の金利変更が自国ベースの国際収支に対する効果を表わしている第 二国間の対応するパラメータが等しいとい う完全にシンメトリックなケースを想定しておこう。この場合,両式の各第 (l~式と比較してみよう。 ここで¥

3項の効果は,資本収支を通じた所得のインパクトと価格のインパクトにな その他の項については,実質国 しカミし,

これが対応していない。

っており,

より反応度あるいは係 内所得が所得および利子率のいずれにも輸出(輸入)

自国ベー 上記に述べた対応しない項目が相殺されるとすれば,

数が大きく,

スの国際収支は自国の金利変更の方が外国の金利変更の効果より大きくな 自国の金利引下げは自国ベースの国際収支を悪化させ る一方,相手国の国内ルートの作用を通じて相手国ベースの国際収支も悪 る。見方を変えると,

(12)

化させる(即ち,自国ベースの国際収支を改善させる)のであるが,両者の 効果は相殺されるものの,シンメトリックな仮定等により後者の影響は前者 に比べて小さくなる。

ところで,物価に対する外国の金利変更の効果は第閉式,側式より,所得 と同様に自国から外国への輸出に対する金利のダイレクトな反応のみに依存 していることヵ:明ら泊、になった。

.変動為替相場制度の基本モデル

前節と同様に相互依存関係にある二国間モデルを想定するが,為替レート は変動為替相場制度を通じて両国間の国際収支が他のバランス式と同時に均 衡するように調節されるケースを対象に,マクロ的な政策の波及効果ならび に外国による政策の影響について分析を試みる。以下の体系は前節のモデ.ル に若干修正を施したものであるが,為替レートは国際収支の均衡が自律的に 維持できるように調整するための内生変数になる。かくして,体系は以下の

ように表わすことができる。

Y‑H(Y, r‑ Ti (1 +q)E/( +ρ1) ;U) ‑X(Y, r‑ Ti (1 +q)E/( 

+ρ1 ) u) ‑Gd=    '1( ) L(Y, r, iT)CL‑1+(1+ρ1) (Gd‑UY) +rJ/( +P) σ) 

+ρ1 ) Y*, r* ‑iT* , (1 / ( U*)(1+q)EM(Y, 

fーに ( +q)E/( +ρ1 ) ; u) (Y, r, Y*, r*)    '4( ) aO+a1  (Y‑Y)+a2 ((1+q)E‑IJ+a3iT‑P1=O  (5') 

CC ( d, (1 q) EJー(1 +P)  (6 ')  体系(I}貯)を行列表示にすると次のようになる。

‑ H1 

」土+ρl (ιH3a +Xza ) 

dY  αJ 

+ρ 

ρ  dr 

(

μ 

dE 

a1 

(1q)

dPl 

。 。

C2 ( +q)  C1  dp 

(13)

規制金利下における開放マクロ経済モテ、ル

dGd(H+X1) dr+X3dY*+X4dr* 

1

一一一一L'dGrIL?dr

+ρ 

r Y* r dr* ‑r dr 

13 

~9)

ただし,れま次のように定義される。マーシャル=ラーナ一条件は前節と 同様に成立するものと仮定する。

‑‑Z‑μ>0

+Pl 

また第倒式の係数行列式の値をAおくと,次のように符号が確定する。

+0 

L1 {(1‑H1) α1(H+X3) 二 よ;:'L+rla21‑alf1‑al (1  +Pl 

+q 

+q)(1‑H1) +r一 一 一 (H)}  /  ( +ρ)o Oo)  11+ρl 

ただし,ここでは次の仮定をおいている。

+e  1 . . " .   T T  . " " "   +

‑Hd {一一一‑1 ‑' ",~ q"1. )/ J   }  (H '.J • ‑.J ) 二 斗+ρl +α11>0 (30a)  以上の準備をもとにして,内外のマクロ政策変数が圏内のマクロ的目標変 数に及ぼす効果について検討しよう。

5.変動為替相場制度における財政金融政策

固定相場制度においては,政策手段としての財政支出および金利政策を各 々政策目標である完全雇用および国際収支均衡に割当てることにより,両目 標を同時に達成できることが明らかにされた。しかし,インフレ,特に輸入 インフレおよびコストインフレに対してはもはや財政支出と金利政策を割当 てることはできず,わずかに為替レートの変更が残されるのみである。しか し物価上昇の程度に応じてきめ細かく為替レートを政策当局がコントロー ルするには大きな制度的抵抗がある。その上,なるほど前節で、確かめたよう に為替レートのコントロールが可能であればこの政策手段を行使することに

(14)

よって,物価の上昇に対して介入すること自体は可能であるが,完全雇用お よび国際収支均衡にいかなる定性的な影響が及ぶかについて不明確であるた め,既に導入済みの二つの政策手段とともに三つの手段を用いても,インフ レの抑制を含む三つの目標を同時にコントロールすることが保障できなくな るとし、う問題が発生する。

そこで,対外的な目標を自律的に達成で きるようにするため,為替レート を市場の調整パラメータとして内生変数とすることにより,政策目標を対内 変数に限定するとL、う変動相場制度が見直されるようになった。この制度を 活用すれば,政府の目標は再び二つの手段をもって二つの目標を達成すると 、う,新しいマクロの方程式体系を解く図式が考えられるようになった。し かし,同じ政策手段をもって,完全雇用とインフレの抑制という二つの目標 は同時に達成できるのであろうか。以下の論点はこの問題に答えるところに ある。

まず第一に,財政支出が実質所得水準,国際収支および国内生産物価格・

一般物価水準に及ぼす効果を確かめよう。

ll++ρq(H3d +X3d )  J 

s Y │  11++ρlb1un1+1 p 

ρ 

│ 戸

一一=I  μ 

Gd 

。 。

a2(1+q) 

。 。

C2 ( +q)  Cl 

=〔1Z+ρp;rJ‑a2rJ(1 +q)J/Ll  1)

'E̲ A"+αlμ 

aG.1  (1 +ρ)> 0  O2) 

'1>A"la2 ~.1:-~:~alf>O

Gd  (1 +ρ).1  O3) 

ap  A" 1 ~.1:- ~: ~ f> 

Gd  (1 +ρ).1  o4) 

第。1)式の符号は一般に確定しない。もし外国財価格が相対的に高いにもか かわらず,外国財の支出弾出性がある程度の水準以上で、あればaY/GdO

(15)

規制金利下における開放マクロ経済モデル 15  となる可能性もあるが,次の仮定が成立すると仮定すれば♂Y/aGd>0が保 障される。

‑z‑‑G2(1+q)>0 

+ρ1  3C5) 

この第制式の条件は (30a)式が成立するための十分条件で もある。

変動相場制度の所得乗数効果は,固定相場制度ほど単純ではなく,為替レー ト,輸入物価および輸出入の価格弾力性が係数として加わるのである。さら に,物価水準に対する影響も所得乗数効果に所得一物価の関係式としての 本来のフィリッフ。ス曲線の傾きを乗じた係数に為替減価(増価)の物価に対 する効果を加えた(減じた)値に等しくなり,一般的に積極的財政政策は為 替レートを減価させ,物価を上昇させることが理解できる。

第二に,金利政策が所得,為替レートおよび物価にし、かなる影響を与える かについて確かめておく。

H1+ X1 

よ土+ρl  (i H1J +X1d ) 

‑L +p 

│ 戸

‑,r

μ 

。 。

a2  (l+q) 

。 。

C2  (1 +q)  C1 

+σ 

{

ご (H+ X1) +,r2a21+2 (1 q) (H 1) ‑,rムよム21平五

x (H 3)}  /  ( )J  C36) 

~;={,r 2 (1 ‑Hd +a1μ(H+ X1) +α11+,r (H 2)}  / 

(1 +ρ).1  C3

L={‑GIZ2i土~+ρl (H+ X1) +α2r(1q)(H+ X1) ‑a1f  (H 2r 2 (1 + q) ( d} / (1 +ρ).1  C3) 8 ap̲坐L

ar  ar ‑・  C39) 

C36)式は,フロート制においては第制式の仮定を採用すると圏内金利の引

(16)

締めの結果,フィリップス曲線を原点方向にシフトさせることによりかえっ て所得を拡大させる。その上 所得の拡大が乗数効果として作用する。さら に相対価格に変化が生じて国内で調達するには不足する投資資金を海外で調 達するため資本移動が発生する。驚くべきことに,以上のトータルの効果は,

引締めの結果が所得の拡大を引き起こすことになる。

一方,第制式からO9)式までの結果では符号を確定できない。そこで,財政 支出の所得に対する効果も含めて資本移動が完全なケース(A'→ー∞)に 単純化された状態について,政策的な反応の特性を確かめてみよう。

まず,

+0 

d=a2A++"..  . +ρ'‑‑J . 1 (H3+X‑ ‑ , J  3) 

を定義しておこう。これにより, o )l O6)""例式に対応するA'l→ー∞のケー スを分析してみよう。

lim f¥ 

A'l→ー∞ oGd

lim

A'l→ ー ∞ ♂r

︑ ︑ a ' '

'

︐ 

EE

‑‑

4u

t〆 ︐ ︑ ︑

︑ ︑ ︐ ︐ ノ

︐ nhu u

︐ ︐ ︐ ︑

lim 'E  H1+X1 

一一 ~-:..~-.\>O

A'l→一∞ or (1 +ρ) 

lim  坐上=α2(1 q) (H 1L>o 

A'l→ー∞ θr (1 +ρ)  lim  oρ a2Cl  (1 +q) (H+X1

>0 

m→一∞ or (1 +ρ) 

(37' ) 

(38 ' 

(39' ) 

かくして資本移動が完全である場合には,金利の引締めは為替レートの減 価を通じてかえって物価を押上けeつつ,所得には全く影響を及ぼさないとい

うクラウディング・アウトの状態を描写していることになる。

以上の金利政策の物価に対する効果を,財政政策の物価に対する効果と比 較するため,Ó2)""(3~式についても資本移動が完全なケースの分析を施したい。

lim  一 一 ̲oE 

/.~  .

A'l→ー∞ oGd (1 +ρ)  ︑ ︑ . ︐ 〆

︐ n F

q d  t︐ ︐

参照

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『台灣省行政長官公署公報』2:51946.01.30.出版,P.11 より編集、引用。

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