東南アジア諸国の財政の諸問題
平
尾
勇
第一章 新興独立国の財政構造の概観 ︑ ㍉︑ ︑
第二章 歳出−国防費と開発資金の問題
第三章 歳入−租税制度の特暫ハ
第四章 東南アジア諸国の外資政策
第一章 新興独立国の財政構造の概観
第一節
アジア諸国の財政構造はその歳入及び歳出面においてどのような諸問題を抱えているか︑そしてどのような方
向に進展しているかを出来るだけ具体的に検討してみたい︒
さて︑東南アジア諸国の財政を概観し︑全般的に而も結論的に申せば︑後進的︑植民地的残骸を多分に蔵しな
がらも︑近代的︑独立国的財政形態へと大きな変貌をとげようとする努力が着実につみ重ねられているといえよ
﹀つ︒ 東南アジア諸国の財政の諸問題 ・ 一七三
研究年報一七四
第二節
近代的財政の最底限の必要条件は︑第一に国家の財政牧入の大部分が国民経済の中で賄われていること︑第二
に徴税機構が確立し︑租税負担の公正化がはかられていること︑第三はその支出目的が社会一般の福利︑国富の
増進に向けられるということ︑この三つの点にある︒
然し今日アジア諸国の財政がこの三つの条件を具えているとは未だ云えない︒第一の国民経済を基盤とする財
政という点では︑アジアの農業地帯に於ける生産の大きな部分は商品化されずに︑自己消費或は物々交換の形を
とり︑労働賃金の支払いも現物によってなされるばあいが多く︑貨幣経済それ自体が完全に確立していないし︑
又︑後に見る如く︑租税外牧入が財政の大部分を占める場合がある︒米或は木材の輸出独占牧益が財政牧入の四
〇パーセントにもなり︑近代財政以前の特権的独占経済がなお賎存していると考えられる︒更に注目すべき点は
諸外国のこの地域に対する経済援助或は軍事援助の影響である︒国家財政規模におけるこれらの比率の増大はそ
の援助の結果如何に拘らず︑一国の財政の近代化の条件を欠くことは否めないことである︒
第二の租税負担の公正化についても問題は多い︒アジアの租税のうち最も大きな比重を占めているものは関税
であり︑次いで問接的消費税である︒直接税の占める比率はきわめて低い︒直接税を中心とし︑之を補完する意
味に於いて間接税を配することによって︑公平な租税負担と安定した租税牧入をはかることができることは多言
を要しない︒この点︑基本的にはアジアの貧困の問題であろうが︑政治的に文化的にあらゆる角度からこの大原
則へ向って歩を進めなければならない︒
第三のアジアの財政支出が国民共同の福利の増進に向けられているかどうかにもまた多くの疑問がある︒多く
の国において多種族による複合社会を形成し︑これら民族は︑国家的目的においてその欲求を一つにしえない点
が多い︒そして米ソニ大陣営対立の接点となる関係上直接の軍事援助は申すに及ばず︑経済援助でさえ︑国民一
般の福利増進に相反するような事態がなきにしもあらずである︒
第三節
アジア諸国の財政は困必ずしも近代的財政の概念にあてはまるものでない︒然し財政はいうまでもなく︑その
時その所における経済︑政治のあり方の反映であり︑それぞれの経済社会の姿の現れである︒この意味からもア
ジアの財政は︑なお過渡的な段階にあるといえる︒アジア諸国は独立後十数年の歩みを続け︑あらゆる面で近代
化への努力を行っている︒したがって財政もその歩みと共に進むべきであって︑財政だけが近代化されることは
あり得ないし︑又それは却って危険でもある︒
独立前の財政は︑国によって若干のちがいはあるが︑植民本国が絶対権力をもっていた︒たとえばインドシナ
の予算は︑フランス大統領の承認を得て始めて施行されていたし︑インドネシアにおいては︑予算は国民参議会
の協賛を必要としたが︑予算案に協賛を与えない時は︑本国議会がこれを決定しうることと規定されていた︒ブ
イリッピンでも︑公債発行の限度︑対外借款の契約︑通貨に関する法律の制定はアメリカ大統領の承認を得なけ
ればならないことになっていた︒したがって︑財政の構造およびその性格は︑植民本国の利潤追求を容易にする
ようになっていた︒アジア諸国の国家財政は︑植民地時代のこの形態を土台として出発しており︑今日において
も若干その遺制があとをひいている︒アジア諸国の財政は︑このように後進的︑植民地的財政から近代的︑独立
財政への発展への過渡期にある︒
東南アジア諸国の財政の諸問題 一七五
研 究 年 報 一七六
アジア諸国の財政規模は︑近年いちじるしく拡大された︒独立当初︵一九四七年︶の各国の歳入額は︑直接戦
争の損害をこうむらなかったインドとセイロンを除いて︑殆んどの国の歳入額は減少し︑戦後における不安定と
国内混乱のために急激な減少を来した︒然しその後政情の安定と共に︑急激に増加したが︑それは主として開発
支出額の急増によるものである︒独立後暫くは︑多くの国に於いて︑国防費が支出の最大項目であったが︑然し
現在では︑経済開発に対する投資支出の方が重要性をましてきている︒曾っての植民地時代においても開発投資
がなされないわけではない︒しかしそれは主として植民本国の利潤を大ならしめる目的のもとになされたもので︑
鉄道が敷設され︑港湾がつくられ︑電力が開発されたが︑それら建設の主目的は外国資本企業の必要とするとこ
ろにおかれ︑原住民の福利を目的とするものではなかった︒
独立国家財政における大きな変化は教育衛生等社会施設に対する比率の増大にも見られる︒戦前のこの地域に
おけるこの種支出の低率ば一つの特徴であった︒殆んどの国が一〇パーセント程度であったが︑一九五五年にお
ける各国の教育費だけの歳出総額に占める割合をみても︑ビルマで一二︑○セイロンで二六︑○ブイリッピンで
は二五︑○インドの州政府財政の教育部門に対する比率は二五パーセントにおよんでいる︒
第四節
アジア諸国の歳入源は︑主として間接税であり︑特に関税の占める比率は大きい︒その第一の理由は︑国民所
得が極度に低く︑個人及び法人の所得を課税の対象として把握し得ないこと︒第二は国民生産額の最も大きな部
分が輸出貿易言入から構成されており︑したがって歳入源を関税に求めることが最も容易である点にある︒然し
この点についても︑アジアの租税体系は徐々にではあるが︑従来の間接税︑関税重点のかたちから︑直接税を沖
心とする近代財政の形態に移行しつ\あることはたしかである︒アジア各国の工業化の推進によって︑従来原料
のま㌧輸出していた商品も自国工業のために向ける必要を生じ︑又自国の工業化により輸入需要が減少すること
により関税牧入の比率は減少するであろう︒一方︑産業開発計画がいよいよその実効を挙げるに従って国民所得
が増大し︑所得税牧入を挙げ得る経済的基盤が培かわれて行くことは確実であり︑直接税比率の上昇と︑相対的
な関税の低下という近代化への道を辿るものと見るべきである︒
アジア諸国の財政における構造変化の申に見出すことのできる焦点の一つは独立自主の財政の確立であり︑そ
の二は経済建設に対する国民的な努力である︒
経済開発投資を殆んどの国が長期的計画の下に推進し全力を挙げている姿は︑我国の明治時代の意気をしのば
せる︒これらの投資の方向は必ずしも同一ではない︒インドのように重工業に重点をおいている国もあり︑セイ
ロン︑カンボジアのように農業生産の増加を最大目標としている国もある︒しかし投資の共通的な目的は︑第一
次産業に対する過度の依存性と社会的経済的公共施設の増大におかれている︒アジアの後進的貧困もそのモノカ
ルチュア的性格にあると信じられ︑そのため農業を多角化しようとする努力がなされている︒インドネシア︑パ
キスタン︑ブイリッピンにおいては︑輸入に依存していた日馬消費材を自給するために︑軽工業を起そうとして
いる︒とにかくアジアでは︑世界の生活水準に追いつくためには工業化によるべきであり︑経済開発こそその目
的達成のための手段であると考えられている︒
以上︑アジア諸国の独立財政の基本的な構造と︑此後における発展の方向を概観した訳であるが︑次章以下に
おいて︑歳入︑歳出に分けて詳論し︑最後に外資導入に対する政策にまでふれてみることにする︒
東南アジア諸国の財政の諸問題
一、オ七
研究年報一七八
第二章 歳出・1国防費と開発資金の問題
第一節
アジアの低開発諸国が経済開発を行い︑国民の生活水準を向上させるためには︑巨額の開発資金を必要とする
が︑この開発資金は民間の資本蓄積によるか政府の財政資金によるか︑あるいは外国からの援助や借款による以
外にないわけである︒然し乍ら民間の蓄積資本は殆んど望むべくもなく︑又外国の援助や借款による場合には好
ましくない紐がつき易く︑特に植民地的支配よりの脱却を最大の条件とする新興独立国に於てはこの点の矛盾対
立が大きく制動する︒したがってこれらの国の経済開発資金は︑いきおい政府の財政資金に依存せぎるを得ない
ことになる︒
ところが独立後日なお浅いアジアの各国の場合には︑国民所得それ自体が小さい上に近代的財政機構が完成せ
ず国民所得から調達しうる租税牧入の割合が極めて低く︑それを拡大するためには︑国民所得それ自体の倍増が
前提となるというパラドックスにぶち当り又現状の国民所得の中からの徴税の率と範囲を拡大することは反政府
運動への口実を与えることになる︒
而して︑これら各国の政府は︑また国家の防衛︑国民の教育︑医療衛生︑社会保障その他一般行政上の経費を
必要とする︒ことに国防関係の費用が少なくない︒国の独立を維持し他国からの侵略に備え︑また国内の治安を
確保するために必要な国防及び治安関係費は︑今日でも依然として政府予算の基本的な部分を占めている︒
東南アジア各国の豊かならざる政府資金が国防費に向けられるか︑あるいは経済開発のための資金として用い
られるかによって︑その国の経済開発の方向と速度は非常に変ってくる︒各国におけるこの問題の現状はどのよ
うになっているか︑そしてどのような傾向を辿っているか︒東南アジア諸国の財政に於ける歳出面の分析をこの
点にしぼって解明してみたい︒
第二節
東南アジア諸国といっても︑インドのような広大な国もあれば︑ネパールのような小国もあり︑タイのような
戦前からの独立国もあれば︑最近独立したばかりの7ラヤなど夫々の国情には非常な違いがある︒また韓国や台
湾のような特殊な政情下にあるところもあり︑これら諸国の国防費と開発資金の問題を一括して論ずるのは極め
て困難である︒従ってこ\では政府の財政支出に占める国防費の割合の大小を基準として次の三つの類型に分け
てみることにする︒すなわち︑第一に財政支出に占める国防費の割合が非常に小さく︑大体一〇パーセント未満
の国︑第二に国防費が財政支出の中で圧倒的な比重を占めている国︑第三に財政支出に占める国防費の割合も小
さくはないが︑それが圧倒的なウエイトを持つほどではなく︑経済開発費にもかなり多くの割合が支出されてい
る国︑以下この三つの類型について述べよう︒
東南アジア諸国の財政の諸問題一七九
研究年報一八○
合10 0 雌万 移
費単 の位 割
発 開 済 経
官び
費 防
国る
め
占
額に
総
出
歳 の
国各アジア 費発並肉経%馴金
費防国%卸金
額三歳次年
別国型類 ∩∪∩∪00
ロ
り
RU2∩∠004£Uρ0﹇﹂
︹﹂7000
コ
3ノコ7つQ−り乙つQ
0∩∪00
0∩U∩UO
﹇Q7∩UQU
コ コ
り
70Q38∩∠4﹁D
10Q57﹁0ロ﹂医﹂﹁DQJ∩﹂∩JQ︶1111
のオ墨跡イト
灘扉マ難ヵー 000∩∪0
り
ロ
5QJ5∩∠8に﹂酒什4只﹂バ什
12/り乙−Q﹂∩UOQ/14泥什6Q︶OO
4−004007
リ ロ コ ほ
凋一つG2話什ハ什
1 只﹂555RU ーバ什7Q﹂0 一11 シ タナ 000﹂47︵LO 71﹁0220﹂4048 41003007 0140QOJ
一==000eU◎QQJ﹇Q﹁D﹁055
︵ イル ピ ロ一 ラ ン
四
一 888KJ∩∠
り
り
2凋一∩UOOりQ
1218貧U囲什4−OQ4バ什 −凋1一
00000
コ ロ ∩∪007QJOΩURUeO了00
2ρOQ﹂∩∠∠什﹁052∩∠1ーバ寸﹁00Q7
サ リ リ リ コー−り乙QUOQ
2Q﹂R︾RU40QO農U2バ什バ什り072ρ0ひ シ コ ジ シ涛12り044
13rO7∩﹂55﹁ORJ﹁09∩コ∩JQJ∩﹂41匹1111
湾︶ 元 幣 台 新 ︵
台
﹄﹄﹄⁝四107一12 ・
71 T6 P6
22乏⁝⁝
12 Q3
0000∩U
ロ る
4酒寸4匿500R︶﹇QQJりOりQ
ノ7rO7000201280064−ρ0﹁○
コ リ ひ シ リーり∠27∩UOO12/T 11104Q﹂疏∪7﹁DO∠04つQ4Q︶017リ リ ジ シ コ∩∠9754RJ2Ru7 り00Q3
14﹁○に﹂78∩︶=959596090411155
国管
皿 ラ
ワン
ホ
︵ 4RU74つ﹂ロ ロ ∩∠7955り0り04﹁05700QO8QJ−∩U∩﹂∩﹂76000rOク リ ひ シ ラー∩∠﹁﹂00∩∪ −
−Q﹂0ρ0﹁○ コ コ
∩∠7Q︶740Q∩∠111
2Q﹂£UΩり貧UOOOQ/2∩﹂7Q︶∩コ007
リ リ ナ ク ジー凋一122
︵LO∩﹂12244RUOQRU﹇QOJOOー
ジ リ ウ コ ジ﹃ORUOρ0∩﹂ −﹂■11
ーバ什ρ00005rO﹁﹂5ρ〇一==0りQ57Q︶﹁05只﹂只︶5
ド ︻ンピ ル ︵
イ ∩∠2£UOQρUコ ロ ロ
Q﹂RU48711∩﹂717871∩﹂オ什∩JQ︶5001ρ0 フ リ サ リ2∩∠2∩∠
00001農UQJ り
り
0囲什浦什OO10Q∩∠2∩∠00
∩﹂∩∠715農UQ﹂OQ﹁0828Q︶0∩∪
フ ツ シ ラ リOQり0り0£U1 1
5Q︑︶eOO325111農UeUり0農UOO
ひ ナ シ ク タ05農∪5511120Q
100﹇﹂700只︶5︹Q﹁OrO90﹂∩﹁V∩﹁︶∩﹂11111
アシ︶ アネ ピド ルン︵
イ ﹁00000﹂7 ロ の
751りQ61∩∠433
⁝∩∠751ρ0∩JQ﹂ORU凶什14り0バ什
Q︶OQ∩﹂∩﹂0∠
ロ サ コ コ
り0∩UρOeO52∩∠11150農UO52£U農UOOOO14111
OO7000ロ﹂20086157∩﹂02 リ フ 一−
ーバ寸自UOJ∩U55に﹂5農∪一==00Q500∩﹂5只﹂555
リ尽 ツソ ピ︶ ン
イ
フ
7ーノ牙Qu/0︾
ロ コ の つ り0凶1000080QOQ∩∠212∩乙
凶什∩∪∩﹂ρ0り04一∩﹂OQ7∩∠7日曝∩﹂01108 り り
ロ
瀦1﹂11∩∠41
−りQ40Q72
り リ コ
凶什Q﹂ρ0農UQ﹂001411∩乙ーイー
農UO∩﹂72∩∠rQバ什2ρ050ノ什Q︶0054昌盛 ︐ ︐ ︐ 114一
265/Q﹂000£U2﹇0500∠OQ∩U∩﹂りQ7リ ク ツ フ ク ナ0045577
−り05790﹇﹂只︶﹁055農U∩﹂∩コQ︶QU∩JQ︶111111
イタ ラ
ーツ
パ
︵
皿
r
r
〜9
19 56
a就
肛 E
F 加
d t
ね ㎝
A
y ㎡
㎝鴨
S
●罵m
no
Eco
N U
O●料
資
8 国防費が非常に少ない国
英領ボルネオ︑シンガポール︑香港などがこの型に属する︒いずれもイギリスの植民地で︑防衛はイギリス軍
によって担当されている︒これらの国の政府においては︑国防費と開発資金とが競合することは殆んどない︒そ
して財政支出のうち︑かなり多くの額を開発にふり向けることができる︒セイロンもまたこの部類に入る︒一九
四八年に独立したこの国は︑イギリスとの間に防衛協定をむすび︑英軍基地が設けられ︑挙上が陸海空三軍の訓
練に当っている︒一九五九〜六〇年度予算における財政支出総額一︑六八二百万ルピーのうち︑国防費は七九百
万ルピーで総額の四・七パーセントに過ぎない︒他方同年度に経済開発関係費として八一一百万ルピーが組まれ
ているが︑これは歳出予算の四八・○パーセン玉を占めている︒
財政資金のうち多くの割合を開発費に当てることのできるこれらの国の経済は︑国防費に多くを割かなければ
ならない国に比べて︑急速に経済発展を遂げることが出来る条件を備えている︒が然し︑これらの国の経済発展
の方向は︑却って依然としてイギリス本国への依存といういままでの経済構造から脱却しにくい点がある︒
たとえばセイロンの場合︑コロンボ・︒フランにもとづいて樹立した第二次経済開発六ケ年計画︵一九五四/五
団−一九五九/六〇年度︶に於ける総経費二︑五〇〇百万ルピーのうち︑農業及び漁業関係が三八・七パーセン
トで第一位を占め公共事業関係が三三・一パーセントでこれについでいる︒そして工業関係にはわずかに四・四
パーセントが予定されているに過ぎない︒これをみれば︑セイロンの経済開発の方向は依然として農業国として
のそれで︑紅茶︑ゴムなどの生産の拡大や合理化に重点がおかれている︒そしてこれによって良質で価格の安い
ものを︑イギリスやオーストラリアなどへ豊富に供給できるようになるであろう︒あるいは米などの増産によっ
て︑従来輸入に依存していた食糧の自給度を高めることにはなる︒しかしこれでは食糧農産物め国際価格の変動
東南アジア諸国の財政の諸問題 一入一
研究年報 一八二
によって︑つねに不安定ないわゆる植民地型経済構造から容易に脱却できないわけである︒
もしこの部類に属する国が︑経済的にも独立国としての方向を辿ろうとする場合には︑もっと工業開発に重点
がおかれることになるが︑その場合にもこの種の開発計画に︑旧本国から十分な援助を期待できるかどうかとい
うことは疑問であろう︒同時にまたこのような完全な独立への方向を辿ろうとすれば︑軍事的にも独立国として
の防衛体制が必要になり︑国防費の負担が従来よりもふえて︑経済開発に向けるべき資金はそれだけ制約される
ことになる︒セイロンに於ける国防支出は前述の如く他の諸国よりはるかにすくないが︑それでも着実に増加し
ている︒現在の急激な増加は一︑九五六年からはじめられたイギリス海空軍基地の接牧に関連している︒
したがってこの傾向は今後益々加速度的に継続するであろう︒又投資の大部分は農業と公共事業に集中し︑工
業投資はほとんどとるに足りない︒次に表示する如く国防費は一九五〇年度に比べ八倍に膨脹しているのに対し
経済開発費は殆んど停滞的である︒ ︑
口 国防費が非常に多い国
前述のeの型に属する国がイギリスの勢力下にあるのに対して︑台湾及び韓国などこの型に属する国は主とし
てアメリカの勢力下にあって︑その援助を受けて膨大な兵力を擁している︒台湾の陸軍兵力は凡そ四〇万︑海軍
は九隻の駆逐艦と五万の部隊をもち︑空軍もまた二方の人員を擁しているほかに︑数千名にのぼるアメリカの軍
事顧問団が駐留しているといわれる︒この国の一九五八〜五九年度予算における国防費の割合は︑財政支出総額
の実に八○パーセントを占めている︒同年度の経済開発費は僅か三パーセントに過ぎない︒一九五一年から五四
年までにアメリカから受けた軍事援助はおよそ七七五千万ドルに達し︑又経済援助も毎年この国の予算総額に匹
敵するほどの規模で行われ︑一九五三年から経済開発四ヵ年計画が実施され︑一九五七年からは更に第二次四力
年計画が進められているが︑その実質は国際牧支及び財政の赤字を驚喜し︑物価及び生産設備の現状を維持する
のに役立っているに過ぎないようである︒
韓国の場合は︑一九六〇年の予算における国防費の財政支出総額に占める割合は三八・○パーセント︑経済開
発費の割合は一五パーセント内外であるが︑アメリカからの軍事上︑経済上の援助は台湾のばあいと同様に巨額
に上っている︒直接軍事援助を除く政府に対する外国援助は一九五〇年から一九五六年までに一五億ドルを上回
り︑国防と復興開発という二つの大きな課題に直面している韓国の経済的困難は若干緩和されたが︑所要資金は
主として外国援助によって︑また一部は赤字財政によって賄われている︒そして又一九五八年に於いても輸出は
輸入の僅かに四︒三パーセントを賄うにすぎなかった︒ ︵輸入三︑二六〇万ドルに対し輸出は一四〇万ド︑ル︶
これらの国はアメリカの共産圃諸国に対抗する軍事上の重要な拠点として︑政治・外交・経済にいたるまでそ
の強い影響を受けて︑その財政は準戦時体制下にある︒その経済は政府の軍事支出ならびにアメリカの援助に依
存するところがきわめて大きい︒ひとたび国際環境がかわって︑軍事支出が減らされるような事態がきたり︑あ
るいはアメリカからの援助がなくなるようなことになればその経済ははなはだしい衝撃を受けることになろう︒
このような国では独立国としての均衡ある経済発展は当分望めないように思われる︒︐南ヴェトナム・ラオス︒カンボジアなどいわゆるインドシナ三国のばあいも︑またこの部類に属するものとみ
てよいであろう︒これら三国は経済的に毛軍事的にもフランスおよびアメリカの援助を受け︑中共や北ヴェトナ
ムに対抗して大きな軍備を擁している︒ラオスでは︑軍事費は殆んど全額アメリカからの援助によってまかなわ
れ︑表示の国防費︵一九五七年に於て四パーセント︶はそれらを除いた経常支出だけである︒
またカンボジアのばあいも︑一九五四年度の歳出に占める国防予算は六二︑七パーセントという高率を占め︑
東南アジア諸国の財政の諸問題 一八三
研究年報 一八四
経済開発のウエイトは七パーセントに過ぎない︒一九五六年以降においてはラオスのばあいと同じく海外援助に
よって賄われた支出は歳出予算の数字から除かれていることに注意すべきである︒
第一の型に属するものは古くからのイギリスの植民地であり︑第二の型に属するものは東西勢力のするどい対
立における西側の最前線拠点として︑主としてアメリカの影響下にあるという政情の相違があり︑その国の財政
に占める軍事費の負担も一方はきわめてかるく︑他方は圧倒的に大きいという違いがあるが︑これらの国の経済
に独立性が乏しく︑防衛もまた外国に依存しているという点では両者共通しているといえよう︒
日 その他の諸国
第一及び第二の型に属しない国には︑ビルマ・インド・インドネシア・パキスタン︒ブイリッピン・タイなど
がある︒これらを合わせれば︑東南アジアの中でももっとも多数の人口と豊富な資源をもつ広大な地域となる︒
これらの諸国の国情にもかなりの相違があるが︑その財政支出に占める経済開発費のウエイトもかなり大きく︑
国防費も決して少なくはないが︑それが圧倒的なウエイトを持つほどではないという点で共通している︒
その殆んどの国がかってはイギリス・オランダ・アメリカの植民地で︑戦後にようやく独立したばかりであり
今日でもなおその経済構造は植民地型から完全に脱却できず︑多分に旧支配国に依存しているところもある︒し
かしこれらの国の政府は︑このような植民地型経済から脱却しようと努力しており︑経済開発の方向もここに重
点がおかれて︑遅速の差はあるが︑いずれもある程度の成果をあげようとしている︒
インドはこの型の典型的なものである︒この国が政治︑外交において中立主義を旗じるしにしていることは周
知のとおりである︒農業およびかんがいに重点をおいた第一次五享年計画を成功裡に遂行して︑一九五六年から
は鉱工業と運輸︑通信に重点をおいた第二次五ケ年計画を推進し︑更に一九六一年四月から第三次五力年計画に
はいろうとしているひ
この国の財政状態をみれば︑一九五六〜五七年度まではその規模は増大を続けているが︑歳入超過で健全財政
方針を堅持し︑そのわくの中で国防費も開発費も増加してきた︒一九五三〜五四年度までは︑歳出総額に占める
国防費の割合はおおむね三〇パーセントで︑この間の開発費の割合とほとんど変りがない︒ところが一九︐五五〜
五六年度には開発費のウエイトが五〇パーセントに上昇し︑国防費は二〇パーセントに低下している︒そして︑
この傾向はその後も持続し︑一九五九〜六〇年度では開発費のウエ
↓碧諜嘱
齢 輔 応 仁
ρ 際
定績
推実正標
彫目案乙
原目
部 三
﹄﹄ 0﹄﹄﹄ 一﹄53861888伽86 鰯
﹄﹄﹄﹄﹄ ︒0﹄﹄518216793481750 1 4
3 53沿﹄ゐあ3﹄569120693894980 1 4
発力業業信設他賊塁総計努擁輸会農灌農大三社そ
東南アジア諸国の財政の諸問題
6
イトが五五・三パーセントと増加を示している︒
こ〜でインドの第二次五力年計画の実績及び第三次五力年計画案
について概観してみよう︒
上記表示の如く第二次五力年計画に於ける計画支出総額は四六〇
億ルピーに達することは確実であり︑原案目標の四八○億ルピーに
は及ばないが︑修正目標の四五〇億ルピーを多少上回る見込みであ
る︒また支出内容をみても運輸︑通信計画に対する支出以外はいず
れも原案目標にはおよばなかっπが︑修正目標を多少上回り︑工鉱
業計画支出はこの両者を相当に上回ることになる︒然し乍ら第二次
五ヵ年計画の物的成果は満足すべきものというにはほど遠いものが
ある︒農業生産は目標をほぼ達成する見込みである︒農業総合生産
指数︵一九四九〜五〇年度一一〇〇︶が=二五になることを目標と
一八五
露→ 三
嘩位
分 配
資
投
画の
計
ら 力 年
塵 紅
第
ド
ン
イ 研究年報
心計要間案民草府 政陥餌瀧駕燈80一5筋佃⑳鵬−0 1備餌脇帽一別筋⑳戸田40枷
悩餌9543㎜備槻佃80︐一527佃20獅6055649016欄悔5540鵬姻断
案計試問式民公府 政1 1案配鷺非輔
80 V0 V0 R0
@ 160506520欄搦伽40 ㎜駕脚㎝i
額金資投 捌 蜘 及発概 力び業業 信 設 落潮 灌 よ灘轟 お工 通施規 中 業野拙及 計判落卵禦輸︑双 運社町農村大電動小工 一八正したが︑第三年度︵一九五八〜五九年度︶には=二二になり︑最終年度には一三五を十分達成できる︒ しかし工業生産の成果は貧困である︒第二次五力年計画原案では工鉱業総合生産指数を第一次五力無計画末の
一三〇より一九四に引き上げることを目標とした︒五ヵ
年間に四九パーセント︑年間平均八・五パーセントの成
長目標であるが︑一九五五〜五九年の四力年間の実績は
二三パーセント︑年間平均四・ニパーセントにとどまっ
ている︒ さて第三次五力年計画では︑五回の五十年計画で一人
当たり所得を倍増させるという第一次五力年計画以来の
長期目標を放棄しないかぎり︑第二次五力年計画の実績
のおくれをとりもどすためにも︑また人口推計の修正と
いう新たな要因に対応するためにも︑さらに高い生産あ
るいは投資目標を打ち出すことが第一の要請となる︒
しかし第二次五力年計画の困難にかんがみ︑第三次五
三年計画はより現実的なものにならなければならないと
いう第二の要請がある︒この二つの要請をどう調整する
かが第三次五ケ年計画のプランニングの任務と考えられた︒先づ一九五九年に非公式試案が発﹁表され︑一九六〇
に公式試案が︑ついで同年七月に草案要綱が発表されている︒
政府投資を民間投資よりも急速に拡大させること︑特に政府の工業投資を民間のそれより急速に拡大させるこ
と︑それによって経済全体を国家目的あるいは公共利益の方向に規制することが第二次計画以後の︒プランニング
の基調である︒第二次五力年計画では全投資目標をほぼ政府6対民間4としたが︑第三次五丁年計画では前掲の
表の示すごとく︑最初の試案ではこの基調を更におし進めようとしたが︑民間資本との妥協の結果︑第二次計画
とほぼ同型の配分に帰した︒民間企業の活動に対する制約の緩和は︑インド国内の民間資本の要求と同時にアメ
↓のピ府ル政徳るけ位お単に︵
計一
年画力計5達次調3金第資
計画
ヨ次
第鶉 公試 式案 草要 三綱
公
聴試
欝
法
方
達 調
35
59ソ30柵25 雨脚茄
20 U2早p憾珈騙
珊㎜㈱40菊708550伽
一
湘茄 コ囲麗防 13911
25 7
700
60 ㎝
4
三一税税税税一入助回
議彗馨摸財
越畑消灘内国字現常政増 国外赤
計
東南アジア諸国の財政の諸問題 リカの希望をも考慮したものとみられる︒ 第三次五力年計画の.プランニングの過程で最も大きく変化したのは政府の資金調達計画である︒次に示す表にみる通り非公式試案では赤字財政を排除し︑外国援助および国内借入れを最低限に押えること︑従って所要資金の八○パーセント以上を増税および政府事業牧入から捻出することが主眼とされた︒ これは第二次五力年計画までと全く異にするところである︒それだけに政府事業牧入および増税が達成可能かどうかに大きな問題がある︒増税目標の八○パーセント以上を農業課程の増税および食糧管理の国家独
一八七
研究年報 一入入
誤認入にたよろうとしている︒農業税牧の比重の低いことはインドの一つの問題点であるが︑インドでは農業課
税は州政府の権限であり︑地主層の影響力が強いので︑政府の意図どおり動かない︒したがって単なる税制改革
の問題ではなく︑むしろ政治的問題である︒そこで公式試案以後の資金調達計画では再び第二次五力点計画の場
合とほぼ同型に復帰している︒増税の規模が大きく抑えられ︑しかも間接税中心となってきたのであるが︑これ
が物価水準をさらに押し上げてインフレを推進するという問題がある︒しかし最大の問題点は外国援助に対する
依存が大きく増大することにより︑プランニングに対する援助国の要請を更に大きく考慮しなければならなくな
ることであろう︒
さて︑国防費の比重が漸次低下し︑経済開発費の比重が増加するという傾向は︑インド以外にもこの型に属す
るほとんどすべての国にみられるところである︒インド・ビルマ・インドネシア・パキスタン・ブイリッピンお
よびタイの六力国についてその歳出総額︑国防費及び開発費をドルに換算してこれを合計し︑これらの国の一般
的傾向をみれば︑一九五二〜五三年頃までは︑国防費は歳出総額の三〇パーセントを占めていたが︑開発費は二
七パーセント程度であった︒ところが一九五三〜五四年にはこの比率は逆転し︑五四〜五五年には開発費は三三
パーセントを超えたのに対し︑国防費は二四・八パーセントと低下している︒
さらに五六〜五七年度予算についてみれば︑開発費は三八・ニパーセントと急増し︑国防費は一九・七パーセ
ントと激減している︒一九五一年から五七年にいたる六力年間についてみれば︑歳出総額の増加は二倍半に近く
年率ではおよそ二〇パーセントになる︒この間におけるこれらの国の国民所得の成長率よりもはるかに大きい︒
そして国防費についてみれば︑この六年間の増加率は三〇パーセント︑これに対して開発費はこの間に実に三倍
以上に増加しているのであり︑ことに五五〜五六年以降にこの傾向が顕著である︒
ド の
oo万
位 1
嘩
移 推
費の
発 開
と
費 防
国
の
国
ア 諸
ジ
ア南
東
207220622●625七3533 ¶9033
2■835●235●332●83
費発開%〜額金
9︐287 i −6駕12
7●337003﹂7280424L20326︐42渇盟
費防国%i額金
8︐969︶992︵一
OQ11001001001001001
額総出歳%一意金
﹂778︐2 ︶8L2q
σ
51〜5091 ︑52〜511953〜2RJ 19156〜551957〜5619 7葎0力佃増
58〜571959〜581960〜5919 む︑てる以ドいあ年ンつで57︒イにの19た︑国も︑しマヵたし出ル6し鱒算ビの出たて
備考 罧 鉢鞠 げ鰭 一ト 瓶肛 夘劫 一二 初μ 泥田 吸鍬 列聯 し
平均
を
率 比
の
ま
位の
単 三 貨
国各
κは
し
につ
降
東南アジア諸子の財政の諸問顯一八九
研 究 年 報 ・ 一九〇
もう一つブイリッピンに例をとってみよう︒一九四九年におけるこの国の国民所得に対する財政支出の割合は
八パーセントであったが︑五五年置は一〇パーセントに増加し国防治安関係費の財政支出総額に占める割合は四
九年置は二四パーセント︑五五年には二〇パーセントに落ちている︒さらに一九五七年度から六一年度にいたる
この国の財政五力年計画によれば︑国民所得に対する財政支出の割合は︑一九六一年には一四・三パーセントに
まで増加することになっている︒この年の財政支出に占める国防費の割合は一望パーセントとなり︑又経済開発
費の割合は五五年の二六パーセントから六一年には四〇︒一パーセントに増加することになる︒
以上のようにみてくれば︑東南アジアの主要諸国の財政は︑一般的にいって次のような傾向を辿ってきたとい
えるようである︒
ω 終戦直後には︑戦争による荒廃からの復興という緊急な要請に追われたが︑これが一段落してからは︑国
防上の要請が強くあらわれてきた︒すなわちインドとパキスタンとはカシミール問題をもち︑インドネシア
やフイリッピンなどは︑内戦やゲリラの掃とう戦に追われ︑ビルマやタイはインドシナ半島における国際的
な緊追問題があって︑それぞれの国に国防及び治安上の要請があったが︑さらに一九五〇年の朝鮮動乱勃発
後の東西のするどい対立︑世界的な再軍備の風潮がこれらの国を刺戟し︑各国政府は国防体制の整備充実に
力を入れた︒
ω 一九五三〜五四年ごろまでには︑軍備について一応の基礎的な体制が整備され︑それ以後は国防費の急激
な増加が抑えられ︑国防費のウエイトが低下しはじめ︑五四〜五五年ごろからは︑政府は経済開発課の要請
に応えて︑財政資金を開発費に多く支出できるようになった︒
㈲ 一九五六〜五七年度における開発費は︑前年に比し三一・一パーセントの大巾な増加率を示し財政規模を
膨脹させたようである︒
第三章 歳入−租税制度の特質
第一節
租税制度はその国の経済構造の反映である︒経済構造の発展とともに︑租税制度もまた発展する︒
東南アジア地域の経済は︑単一生産的経済である︒この地域の全体を通じて︑総雇用の七〇〜九〇パーセント
が一︑二の特産的農産或は鉱産物の生産に従事し︑国民所得の六〇〜七〇パーセントを占めている︒これらの一
次的原材料品は︑その大部分がそのま\輸出にあてられるから生産構造に反映する︒輸出を構成する品目の単純
さが︑これらの国々の生産の単一性を物語っている︒先進工業国の輸出品目が複雑多様であるのに反し︑東南ア
ジア地域の輸出品目は二︑三の原材料品によってその大半を占められている︒次に掲げる特産品輸出額の輸出総
額に占める割合を示す表によれば︑単一生産経済の実態が如実に表現されている︒
東南アジア諸国の財政の諸問題一九一
研究年報
露鰍即誉圧盛θ樹曹圧諜軍隊俵田が珊ロ吟︵並判蕊蝋︶ 一九二
古0潮
害
㍉で 4
︵旨々く︶
膏或 口k
︵︑ぐσ︒一︶4闘ぐ醐嶺
︵4Wぐて︾︶
或
冥
冗
︵︑▽に︒1︶
氏叉罵勢㌣M
︵︑∀に︒1︶
︑ん聖×糠k ︵︑ゼぽ一︶
八︵みく︶
織A恩﹀凡冥 ︵λく︶ 醤緊お㎝ωおαNお鴇おαo︒お切ωお㎝o︒6㎝ωおαc︒お㎝ω /おαQ︒お切ωお㎝○︒おαωおαc︒おαω
おαQ︒ 醤圧勢盤
宝
虫
お一衣P
おω♂瓦
全ω#c︒N
お○︒
ゴ○︒
晶§
ゴ︒︒おP
切ωc︒①①・碁
○。o・P
一
毫 画凝
ウ ト馬 卜
働ドープ
レ団 欝
℃いープロロ斗通斗博 欝圧慧
NO・N
①①・N
①c︒.c︒撃南
翼●N
8●︒︒露・〇
二ω●o︒
溜〇二P①︒︒●P
呂.NNgO
ω誌・P
蛍︒︒.O
P①●ωωO●O 胡南Nω●ω紹・α①9ω㎝①二①ω・㎝8・司Pω●①
P
歌 菌弼 講浄−貸母
uφ レ︸・ウレ
曳ープ
認玉団 爵
ωN・α・ウ ト
お●N
紹9ω①ω碁
ム①二
ω㊤●①ω9# 曳いープウ レウ レ奪 講薄 灘 欝圧盤
α二9①
PO︒二二・㎝
あ●轟
お●司
。。p●O
#⑩●①
お#●轟掌○︒品
ミ・①お●O
①P.①
ゴO●①ミ60
お・㎝ ㎝本①二
壁・#δ二
お.○︒誌・α
お・#
お・ω蛙●ω
ω轟.切
ω⑩●ωま●O
誌.べDOひ
謡・NDω・N ゆ 理
︵§︶
お本 ○。X①
Nω・り○。i李
NO●O
N①●O占二
ωω●①㎝①・N
謬.O
。。ヨ●O
♂●PN①二
①9①留●ω
α〇二
鍛輩¢ZO国8口︒昼︒ωgぐ①関︒暁︾ω貯潤&畠Φ守同守ω叶お㎝ρ貌O翻羅
第二節
一︑関 税
このように︑単一生産的経済をもつ東南アジア諸国は国民所得及び生活水準が極端に低く︑従って国家財源の
多くを個人︑法人に対する所得税に求めるごとは望み難いところであり︑又︑徴税技術上の能力の点からしても
外国からの輸入物品に課税する輸入税や︑これらの国において大量に取引される輸出原材料品に対して課すると
ころの輸出税および国内消費税などの間接税牧入にその財源の多くを求めぎるを得ない︒従ってこれら諸国にお
いては︑間接税牧入が国家歳入の大部分を占める結果となり︑この点において︑この地域における経済のもつ単
一生産的な性格は︑国家の歳入構造にもはっきり反映し︑先進資本主義国の歳入構造が所得税を中軸とする直接
税中心でおるのに対して︑極端な対照をなしているのである︒ 隔
アジアの一般経済情勢のうち財政難入についての概観によれば︑徴税機構はいくらか改善されて来ているが︑
全般的にみて増大する開発需要においついていない︒事実財政牧入は貨幣所得の成長より遅れている︒輸出入税
を別にすれば︑税率の引上げによって歳入が増加した国は少ない︒インド・インドネシア・パキスタン等の諸国
では租税思入が割合弾力性を欠いているので︑最近では政府企業︑国営貿易等を中心とする租税以外の牧入の急
増によってこれを補ってきた︒ビルマ・セイロン等を除き︑所得税︑財産税等の直接税は政府歳入総額の三分の
一をはるかに下回り︑一部の国では歳入総額に占めるこの直接税の割合がここ数年低下しつつある︒
輸出依存経済にあっては輸出入税が圧倒的に大きく︑このことはとくに朝鮮動乱の際においてみられたところ
であり︑輸出税はこれまでの最高に達した︒輸出ブームが消滅し︑輸入制限が強化されるにおよび︑売上税と消
東南アジア諸国の財政の諸闘懸 一九三