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人工放射性元素(核種)

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(1)

人工放射性元素(核種)

雑誌名 放射能要覧 (解説付)

金沢大学放射性同位元素委員会(編)

ページ 197‑212

発行年 1980‑11

URL http://hdl.handle.net/2297/00051743

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

(Ⅷ)人工放射性元素(核種),超ウラン元素

(nは加速器による中性子)

1934M.&P.Cune AI‑27(cI,n)P‑30による最初の人工放射性核種

K)

M(g:?:"(1947)Z=43

37C.Perrier7E・Segre

38(Dec)O.Hahn,F.StrassmannUCDjWZ""6D%RUWaturwiss.27Uの核分裂生成物の発見⑮aturw】ss、27aturwiss.277451

('39刀

1940D.R.Corson,K.R.Mackenzie,E・Segre● ●

Bi(cI、2ri)によりAt‑211の発見

"yg.Rgvr57/459jir81947)

Z=85

0E.Segr'e,C.S・Wu F・P.中にTcを確認[Phys.Rev.57,55a

OE.M・McMillan,P.H・AbelsonU(n,7)によりNP−鯛9の発見

IPhyo.Rev..7,118aZ=93 O仁科芳雄,木村健二郎,井川,江副U(n,2n)によりU‑鯛7の生成

[Phyo.Rev.̲g̲Z,118a

OE.M・McMillan U(n,fdn)によりU−と37の生成

[Phy.、Rev・聖71ワ副

OG.T・Seaborg7E.MMcMillan7J、W、Kennedy,A、C・Wahl U(d,加)によりNp一ど38の生成

[Phys、Revq̲§̲2,366('46)]

0 ( D e c ) 全 上 U ( d , Z n ) N p ‑ 2 3 8 → P u ‑ 蝸 8 の 製 造 発 見

□941投稿Phy,.Rel.g̲2,366('463Z=94 1941(Mar)J.W.Kennedy,G.T.Seaborg,E・Segre.A、C・Wahl

U(n,r)→Np‑239→Pu一妬9の製造分離とその核分裂

性の発見D941投稿Phys.Rev,L̲Q,555('46刀

4fd(Aug)B.B.Cuningham,L.B・Werner

PuO22"r77"g単離[J.A、C.S.'71,1521('493

どA、C・Wahl7G.T・Soaborg U(n,2n)U‑23'7→Np‑237の製造分離 [Phys.Rev,73,940('483 43(Nov.)H.L・Baumback.7P.L.Kirk

Pu金織〃gをPuF4還元により製造

44G.T.Senborg ActinideElementの考え

4(July)L、B.Mag,1ussen7T、J・LaChapelle

NpO210"gを単離[J.A.C.S.̲ZP,3534('48)]

4G.T・Seaborg,A.Ghiors9R.A・James7L、O・Morgan

Pu‑239(α、n)によりCm−と4との発見

QwNES14B1554('49刀Z=96

4(Dec)U.S.AClinton(SiteX)原子炉により数mgのNp等製造 45TJ.S.A.Hanford(SiteW)原子炉により数100mgのNp等製造

(3)

1945G.T.SeaborgッAGhiorso,R.A.James7L.O.Morgan

Pu−ど39原子炉中性子照射によりAm−己41の発見

@WNES14B15Z5('49)]Chyo.Rev 囮 , 4 7 β ( ' 5 0 刀 7 = 9 5

5B.B.CunninghamAm(OH)3数"gを単離 47(sep)L、B・Werner,I.Perlmann;Cm(OH)3数〃gを単離 7J.A、M.Marinsky,I.E・Glendenin,C.D・Coryell

核分裂生成物中にイオン交換法によりPmを確認発見

[J.A.C、s.Q9,と781]Z=61

1949(Doc)S,G・Tompson,A.Ghiorso7G、T・Seaborg

highfluxreactorにより製造したAm−241

(α・加)によりBk‑g43の発見企hys・Rev.」Z̲Z, 8 3 8 ( ' 5 0 ) ] Z = 9 7 [950(Feb)S.G・Tompson,K・Street,A.Ghiorso7G、T.Seaborg

全上Cm‑2d42(α、n)によりCf‑

た45の発見広hvs.Rev、aO,790('50刀

Z=98

5 と ( N o V ) U 、 S 、 A . ′ ' M i k e ″ の 熱 核 爆 発 実 験

ど(Dec)UCRL(Univ,ofCalif.Rad.Lab.),ANL(ArgonneNationalLab), ILAL(LosAlamosLab)

5 3 ( M a 4 ) 上 記 実 験 の 生 成 物 か ら イ オ ン 交 換 分 離 に よ り E s − 2 5 3 1

Fm−ど55発見いyo.Rev.99,1048('55J

Z二=§9,Z=100 55(Feb)A.Ghiorso,B.G・Harvey,G、R・Choppin7S.G・Thompson,G、T・Seaborg

Es−ど53(I7,n)に反跳分離法を用いMd‑ど56を発見 [Phys、Rev.旦旦,151aZ=101

57StockholmNobelPhy.Lab.group

Cm−ど44にC‑13を照射し半減期lO分のZ=102元 素発見報告・NCと命名

5 8 B e r k e l e y g r o u p C m − と 4 6 に C − 1 β を 照 射 し 半 減 期 3 秒 の Z = 1 0 B 元 素

の発見報告[Phy。、Rev・107̲,146CD(Z=10B)

8Q.N・FlerovetalPu−と411242にO‑16を照射し半減期5〜どO秒の Z=10ど元素発見報告

8B、B.Cunningham,S.G.Thompson

IdahoMTR炉で10gPu5年照射Bk.Cf各0.67 1.畠幽g単離.

196r)B.B・Cunningham7J.C.Wallman

CfOCl.(O.3"g)を単離、その性質研究

61〜6どB、B・Cunninghametal・Pu−B39をMTR長時間照射.Es−ど53生戒.BKO2 (o、oz"g)単離

61(Apr)Berkeleygroup Cf‑(ど40 之5と)にO‑16照射半減期7秒

L w − β 5 r 7 の 生 成 発 見 Z = 1 0 3 6 4 〜 6 6 U . S . A と O K P u − 局 3 9 を S a v a n n a h R i v e r R e a c t o r

で照射Pu.Am.Cmを分離、これ等をHFIRで照射、

TPFで処理,超プルトニウム元素出荷予定

(4)

(Ⅶ)人工放射性元素(核種)超ウラン元素

Ⅶ−1シーボノレグの称えたアクチノイド説にたいし,ハイシンスキー(Huissins sky)は軽いアクチノイド間に,化学的類似性が乏しいことから,上のような周期 律表を提唱した。*ハイシンスキーの説によれば,AcはIII価が安定なことからLaの同 族元素と考えるが,IhはⅣ価,PaはV価が最も安定でありHfおよびTaの同族元素と 考えるべきであるとする。さらにUからAmの4元素はⅥ価をとI)・うることからWの 同位元素と考えることが出来Uranidesとよぶ。Cm以上CrまではIII価が最も安定で あり,ランタノイドと同じ真の5f遷移元素と考えこれらをCuridesとよぶことにし ている。この型の周期律表はパリ大学付属ラジウム研究所の講義室にか、げられて いる。(*化学の領域15(11)883(1961)参照)

Ⅶ−2ランタノイド(Laを含むランタニドの総称)イオンにおいて,遮蔽され た4f軌道への電子添加の効果が,核電荷の増加に伴う効果を打消すことが出来な いため,原子番号の増加とともに大きさが減少する現象(lanthanidecontraction) は良く知られている。これと同じ現象が,アクチノイド(Acを含むアクチニドの総 称)イオンの5/軌道への電子添加のさいにも観察される。

Ⅶ−35胤道に不対電子を持つアクチノイドイオンの磁気的効果(受磁率また は帯磁率,magneticsusceptibilty)は,4鋤道に不対電子を持つランタノイドイオ ンのそれに非常に類似している。しかしこの図では,始のランタノイドCe,Pr,Nd およびPmはアクチノイドが真に対応すべきTh(111),Pa(111),U(111)およびNp(111) とは比較されておらずNp」<3Puのより高い酸化状態のものと比較されている。すなわ ちアクチノイドにはランタノイドを特徴ずけたほどの磁気モーメント安定性はない。

これは5/電子の遮蔽効果が4ノ電子のそれより小さいため周囲の影響を受けやすい ためである。

Ⅶ − 4 ハ イ シ ン ス キ ー は Ⅶ − 1 で も 述 べ た よ う に , F r か ら P a ま で は C s か ら W にそれぞれ類似しているが,Uranides(U〜Am)はlanthanidesの4/電子の化学的,

物理的性質よりも,遷移元素におけるd電子の │生質ににかよっていることから,Ura‑

nidesの電子IWd満は5/と6d軌道の混成された軌道にあり,性質はむしろ6d電子に 近いと考えた。この考はU(VI)およびAm(III)が最も安定であることを容易に説明し

うる。CmからLrまでのCurides元素はIII価で代表される真の5耀移元素であり,

5鋤道へ電‑fがつめられていく。題はアクチノイドとした方がAcも含めてよい。

(5)

Ⅶ−1Haissinskiiの周期律表

50

27,…

Gd(If,m,!,,, 5050500998000

希E◎﹄扇︒こく︶のコも○a︒E9

26,…

5 …

X 40

3 … 0 8 0 ■ , 弓 , ̲ ̲ ̲ ̲ ワ ー ニ ー ー

l−oCePr A C T h P o

− . 白 P 一

NdPmSmEuGdTbDyHOErTm Vb [U U N p P u A m C m

2 …

Ionicradiioflanthanideandactinideions

Ⅶ − 2 イ オ ン 半 径 の 比 較 1 …

0

Ⅶ−3受磁率とf電子数。1, 鳧..,。{ 4.1。" ",, ア

Element

Ⅶ − 4 ア ク チ ニ ド 元 素 の 外 殻 電 子 配 置

a I b 'aIIb alIIh a I V b a V b a,、Ih a、、111, 1.111

1 1 H 1 . …

IIq 4 . m

2 31』

6.鯛0 41賀、

9.013

51$

10.R2 6〔、

12.010 7爵 14.唾

H()

1 6 . m 9 F

19.(X

IOXq、

劃 皿 剖

3 llNa 型 ̲ 四 7

12M日 24.32

13.M 妬.97

I4Si 湖.側

151,

釦.979 16潟 芯2.頓弼

17(、I 33.4論

1蔦.lr 額0.9卿

4

5 19K 鈎 . 1 m

麹 C u . 2 37Rb 85.48

47Ag lO7.

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40.脇 釦 Z n

.377 認 S r R7、63

48cd 112.41

21錘 44.鰯

31Ga 69.72 39Y 88.92

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114.76 22Ti 47.

32Gc 72.劇)

40Zr 91.22

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11,7( 23V 釦.95

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93Np 237

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95.1m 243

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251 I・:製 2ふ4

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1 2 1 1 1 1 1 1

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(6)

Ⅶ − 5 ラ ン タ ノ イ ド と ア ク チ ノ イ ド は , 非 常 に 良 く 類 似 し て い る が , 軽 い ア ク チノイドはIII価があまり安定でない。原子番号が増加するほど著しく性質が似てき,

それらの挙動や反応を予想するのにランタノイドの化学を代用しうる。

イオンの色は幅広く,これも遷移元素系列の特長の一つである。プルトニウムV 価の色は,それが不均化反応で(N)(v)も生ずるため他の酸化状態から単離できず,

水溶液の吸収スペクトルから推察したものである。

Ⅶ−6アクチノイドイオンの酸化電位を原子番号(Z)に対して目盛った図であ る。zの増加に伴い,酸化反応が起りにくくなっていくことが示されている。特に (b)のM+3=M+4+eの曲線はZの増加に伴い酸化電位が急激に増している。これ

は5/軌道が半分うめられた次の元素に位置するからであり,多分Bkから先再び増加 するであろう。

Ⅶ−7酸化還元系の見かけの電位とPHとの関係を示した図である。この図によ ってすべての溶液中の酸化還元反応を予知することが出来る。ただし温度,錯化合 物や沈殿の生成および反応速度などの影響もあることを考慮しなければならない。

図中の00から6の4本の線は10oから106モルの溶液を意味している。(後付Eh‑

pH図参照)

(7)

‑ 2 0 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 1 6

′ 泓呵もI.f

2M脂に叩0酪叩哩胴2A8l﹄︸|︾22

可【】句H句【

【 1 1 1 1 《 ]

mしぬ堂血銅剛○02JiDI可

D l D v l H c

Ⅶ − 5 原 子 価 状 態 の 比 較 と イ オ ン の 色

+e

鰯二一wmMhkⅥ1ne・lyP

MOj

M+4

colorless

colorless (colorlcss) (colorunknown)

green

yellowgreen green

(reddishpurple)

tanto

orange‑brown yellow M+3

colorless

red blueto

purple

blueto violet

pink colorless

臣1.FMENT

ACti1』ium Thorium Protactinium Uranium

Neptunium

‑ 2 0 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 p H

62βん48E2・︲︲︲003叫叩哩妬222

窪 型 1 ℃ : *

yellowto pinkorange rum‑colored Plutonium

Americium

Curium Jq0q08448

(a)

e十H4噂叩か

M比

比2

◆︽冬︹︺二句◆M脈M

︵埋豆ご●凶

‑ 2 0 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 p H

‑ 2 0 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 1 6

62βん4826Aβ

21LOOOQq←も222

andV−VIcouples −一一一一一一222Ⅶ垢哩叩叫0略叩嘔順2Aβ AmO3HZO

、Am(OH)44

Pq U N p P u A m

2 2

今 ◆ ◆ 74

(b)

‑aA㎡..

恥一

︑︲︵﹃毛ノー﹃

AI,,◆.つ

n

4"..

Am(OH)3

︵m一一.ン︶●四

13

A m 、§

0−2−4.66 A 、 、§

‑ 2 0 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 p H

Ⅶ−7Np,Pu,AmのpH‑Eh図

Ⅶ−6アクチニド酸化電位(a),(b)

(8)

Ⅶ−8UからAmまでのランタノイド中で多数の酸化状態を持つ4元素について,

酸化還元の方法をまとめたものである。UはⅥ価が最も安定であるから,Ⅲ価のウ ラン溶液を放置しておけば,空気よりⅥ価まで酸化されてしまう。しかしU(VI)を 還元するにはHgCathodeを用い強力に還元しなければならない。NpはV価が安定で

あり,Ⅲ,Ⅳ価は簡単にV価に酸化されるが,Ⅵ価に酸化するにはかなり強力な酸 化剤を必要とする。PuはⅥ価,AmではⅢ価が最も安定であるからⅥ価まで酸化す

るには,03やS2082のようにさらに強力な酸化剤を用いなければならない。

Ⅶ−9左図は金属とイオン間の酸化電位をまとめたものであり,アクチノイド はかなり高い酸化電位をもっており,(還元電位は絶対値同じで符号逆となる)金属 まではなかなか還元されないことがわかる。

右図はイオン間の酸化電位をまとめたもので,Puについては本図上部にまとめて ある。いずれも標準水素電極電位を基準(O)としている。

(9)

UllI

NI)III

1,uIII

Amlll

11

ZI

(12

扇I

11

()xII》ATIo対ArI》lいI)1.TIC再oFTHEutAペIDES

11『

Z'!+II(、l

,(()l1llIX():1

111(&lth()(l(9

()4+,MII()r

,Z11()2 NH、,()'

rlli11t11111) 1V

1V

1V

1V

:,ir,12,F(93+

V Hg(atho(l

辿ir11(l().,'()tHXO3 Cl2,BrO:r,MnOr,Cc4+

V

l−,F(、2+,H021‑,Sn2+,N2H4,SO2

(、《洲,llr();7肌tS5。,l,ot]IIIOr,0:I,S20:‑

V

1−,NH型()H,NO毎1−,SO2,N2H4

N81()('1+K2〔、03 ();1,S203,Ag2+

V

I‑,N2H4,F(92+

Ⅶ−8U,Np,Pu,Amの酸化還元の方法

2Pu(O)Tg=Pu(lllF=Pu(1V)===Pu(V)=Pu(Vl)91

Pu(O)−Pu(lll)−Pu(1V)−Pu(V)−Pu(Vl)

‑LO53

‑1.025

VOLTS VOLTS

十 。 ,‐ グ

十2噌

C 画

↑1巳

÷ 1 C

十 0 5

3.0

1 0

0.9

1/''1 0.0

−0.5

111(lI()f

− 1 0

PuI) P11/''j.

−1.5 11./'u(,

−2.0

Oxidalionpotentialsofselectedelemcnts

Ⅶ−9諸元素の酸化電位の比較(後付一覧図参照)

VI

VI

VI

VI

(10)

Ⅶ−10Pu‑239を高い熱中性子束で照射すると,中性子捕獲反応により質量数 が1つ増加し,次々に重い同位体に変化して行く。比較的短い半減期でβ壊変する 核種まで質量数が増加すると,中性子捕獲で変化する割合より,β壊変の変化する 割合の方が多くなる。したがってそのような核種のところでは原子番号がl増加し てから中性子捕獲反応が続けられ る。しかしⅦ−ll図にも示すように,Pu‑239を ターケットとして超プルトニウム元素を作る場合,ターケットおよび中間生成核種 の熱中性子による核分裂面積が大きいので,高い中 │生子束で長時間照射しても,重 い超プルトニウム元素の収率は大きくない。

Ⅶ−11Pu‑239の中性子吸収で超う.ルトニウム元素を作る場合,Pu‑239の70

%は核分裂してしまう。Pu−240にかわる量は30%であるが,中性子捕獲によりそ の大部分はPu‑241になる。Pu‑241は大半が核分裂を起しその%だけがPu‑242 以上へと置量数を増して行く。β壊変も加わってCm‑245まで進むとこの核穐は 核分裂を起しやすいので(q/=1900barn),Cm‑246に変る量は,最初のターケ ットの1.5%にすぎない。12個の中'│生子捕獲と4回のβ壊変をへてC/‑251になる 量は,ターケットの0.3%であるが,Cf−252の は3000barmと非常に大きいため ほとんどが核分裂で失われてしまう。

Ⅶ−12Pu‑239を3×10'4n/cm2・sec(茨城県大洗のJ.M.T、R.程度)の中性子 束で踵期間照射した時の,Pu‑239の原子数に対する生成核種の原子数を示してい る。ターケットの大部分は核分裂してしまうが,一部分が中性子捕獲しPu‑240に 変る。Pu‑240の濃度は,照射時間とともに増加するが,やがて中'│生子捕獲でPu

‑241に変化して行く量と平衡に達した後,Pu‑239の減少に伴い平衡は破れる。

このようにして4.98時間でβ壊変するPu‑243に達すると,その短半減期のため 生成量と壊変量はすぐ平衡に達しAm‑243へと変る。この計算を行なうことにより

目的の核種を効率良く得るには、照射時間をどれくらいにすれば良いかを知ること ができる。(数式的取扱いにはP17およびP68等参照)

Ⅶ−13この計画では,キログラム量のPu‑239を大きな生産用原子炉(Ⅶ−ll 図からも分るように核分裂が非常に多く起るため,SAVANNAH河の原子炉は熱除 去が非常に良くなるよう作られている。)に挿入し,数年間中'│生子で連続照射する。

この過程で生産された数百グラムのPu‑243およびCm‑244のうち,Pu‑242を 第2の段階のターケットとして用いる。第2の段階はORNLの高中性子束炉(High FluxlsotopeReactor,d=3×10'5n/cm2・sec)で照射される。生成物は超ウラン 処理施設(TransuraniumProcessingFacility)で核分裂生成物と分離し単離され る。CJ‑252の年収量はしだいに増加し,1973年には1,557mgのC/‑252が蓄積 される予定である。

(11)

″妬財卯妬妬舛

N

L)、,−ワQC

410Pu239

239+13!'付252

バ ー ク

ー フ ・ ル ト ニ ウ ム ア メ リ シ ウ ム キ ュ リ ウ ム リ ウ ム カ リ ホ ル ニ ウ ム

239240241242243243244244245246247248249249249250251252253254

508 0.7 0.4"0.3

。 = = 。 x ノ し

uとユ︑

YEARS

Ⅶ−12Pu‑239照射生成物と照射時間

Ⅶ−11超プルトニウム元素の生産

Pu鋤9

国2

−椴

L罰 歳 ご ミ!

f圧1−宋、

庄 田 盾 了 . ト

I!I,

希土類自

超ウラン処理施設('I,1,F)

Ⅶ−13アメリ力原子力委員会の生産計画

(12)

Ⅶ−14多重中性子捕獲での超カリホルニウム元素の製造には,非常に高い中性 子束を必要とする。それは中間過程で生ずる同位体に半減期の極めて卿いものが存 在するためである。たとえばEs−253は2.047日でα壊変し,Fm‑254は3.24時間 でα壊変してしまう。(β壊変の半減期はいくら卿か〈てもよい。)この問題を克服 し得る一つの方法は,熱核爆発を利用するものである。この方法では原材料のU‑

238が非常に短い時間(2〜3"s)内に,極めて高い中性子束で衝撃され,中性 子の非常に過剰なウラン同位体を生ずる。このウラン同位体がβ壊変を繰り返して 原子番号の大きな元素を生ずるのである。1952年11月のMIKEと呼ばれた熱核爆発 でFmが見いだされたことは有名である。

Ⅶ‑151952年2月18日のメンデレビウム発見の証拠となった溶離データの図で ある。この実験はEs‑253(〜109原子)をターケットにし,サイクロトロンで40 MeVに加速されたα粒子で衝撃された。ターケット中に含まれるCm‑244の(α,

2n)反応によりC/‑246を生ずるが,これが溶離液中の元素の位置確認に役立っ た。101番元素の位置で総計5カウントの自発核今裂計数を観測し,また 00番元 素の位置でも8カウントの自発核分裂計数を観測した。lOlおよび 00番元素の分 割部分の自発核分裂の速さは,半減期3時間であった。(今では1.3時間でαとど壊 変して行くことが知られている。)

Ⅶ−16Fmを作る一つの方法として,C/‑253を熱中性子照射する方法がある。

C/‑253は17.3日でβ壊変し,Es‑253に変る。この核種は大きな放射化断面積 (o=338barn)を持っており,Es−254mとなる。Es−254mは直接β壊変する ので,100番元素のFmに倒達しやすい。しかしFm‑258は約1分の半期減で自発 核分裂をすると考えられるので,その先へ反応が進みにくいのが欠点であろう。

Ⅶ‑171961年の春にBerkleyの研究グループは103番元素の一つの同位体を作 って確認し,サイクロトロンの発明者E、O,LAWRENCEにちなんで,ローレンシ ウムと命名することを提議した。合成と検出には,102番元素の場合と同様な方法 が用いられた。z49‑25zC/混合物3〃gを重イオン加速器で加速した'OBと 'Bで衝 撃し,252C/(''B,5n)およびzszC/(''B,6n)の反応で得られる257Lr原子を 利用し,帯電した可動銅被覆プラスチック・テープ上に集めた。テープ上に集めら れた原子から放出されるα粒子の半減期(〜8秒)とエネルギー(8.6MeV)がケイ 素一金半導体検出器で測定された。ただし今ではこの実験の追試の結果,得られた 原子は257Lrできな<258259Lrであると考えられている。

Ⅶ−18重い元素を合成する一つの方法にネオンよ')重いイオンを加速し衝撃す る方法がある。その目的で作られたのが,HeavylonLinearAcceleratorであり,

ネオン以上アルゴン程度までのイオンを加速し,かなりの強度のビームを取出し得 る。しかし重イオンによる衝激で得られる重い核種の収率は一般に,ターケットと 入射粒子の原子番号が増すのにつれて急激に低下する。

Ⅶ−19ソ連Dubna原子核研究所のFLEROVらは,104番元素の同位体の1つ質 量数260の260104は,観測が可能な程度の半減期で自発核分裂するであろうと予想

し,その合成と検出を試みた。Dubna研究所の和0cm重イオン加速サイクロトロン を用い,242PUをターケットとして22Neイオンで照射した。242Pu(22Ne,4n) 206104の核反応で生ずる成生核を,反跳捕集法でニッケル製ベルトコンベアーに捕 集する。捕集された生成核は,核分裂片検出器(II‑14,15,付6等参照)に送ら れ,コンベヤーベルトの速度と,各検出器での測定から値,半減期が求められた。

その結果260104は0.3秒の半減期で自発核分裂することが確められた。

(13)

團團︐

101M.

'㈹Fm

99ES

98Cf

97Bk

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4

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団栗悪詞弱弱Z燕薊ii燕諏罫忘

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0 5 l 0 ELUTlONDROP

Ⅶ − 1 5

│ 5 2 0 2 5 " 3 5 4 0 4 5 NUMBER(COLUMNVOL.SUBTRACTED)

Md発見のデータ

典懐頃鬼火強,ニお;ナるESお上色fFmその他の覗核■の'1;皮

Ⅶ−14熱核爆発実験による重核種の生成

Cfクーノ,‑I

B イ オ ン ヒ ー ム

IO3265

〆 、 Lノ

Na山の三コz○一乏○トく I11I 田舵馴的的兜 p●︲I

02265

4DS□□□□!A"aII,WIf

α一

2 5 3 2 5 5 2 5 7 2 5 9 2 6 I 2 6 3 2 6 5

可 動 銅 テ ー プ

(負帯電)

Ⅶ−17103番元素の合成と検出

MASSNUMBERA

Ⅶ−16Cf‑253の熱中性子照射

PRE−STRIPPERCAVlTY OSCILLATORS

STRlPPER‐一列 POST−STRlP

C州lTY

0000

0001

100

、DRlFTTUBES

32''HgDIFFUSIONPUMPS

│、IONSOURCE

COCKCROFT−WALTON

1M番元素の合成実験に用いた装遥図(リ:

Ⅶ−19104番元素の合成

Ⅶ−18Hilac加速装置

(14)

Ⅵ−20超ウラン元素の壊変をこの領域全体にわたって整理すると,4n,4n+

1,4n+2と4n+3の壊変系列に分けることができ,天然の壊変系列および死滅 核種としせ知られる237Npの系列に組み込まれる。こうして得られた閉じたサイク ルは,壊変データーの首尾一貫性をチェックしたり,壊変特性を予想するのにきわ めて有用である。

問 題 例 1

l.ThDに関し,Pbのなかでとくに│司位体存在比が大きく安定な理由。

②この核種の同萌体で,壊変して直接この核種となるものの壊 変様式とその内容説明。

③この核種のIsotoneにあたるPo‑の放射性核種と,それを硝酸 溶液から簡単に化学分離する方法。

2.ThCをもとにして,①この核械の結合エネルギーを求む。

②この核穐のα壊変の部分的半減期を求む。

③α壊変にさいしThCのうける蚊大反跳エネルギー。

④ThC"の原子堂を求む。

⑤放射化学的に純粋なThCを共沈法,TTA溶媒抽出 法を用いて娘核繩を含む232Th溶液からうる方法

(まづThBをとる。Collector,Holdbackcarrier, Milkingの用語をつかう)。

⑥純粋なThC何浬Ciがlgの232Thからえられるか。

但し,分離実験中の時間的要因もふくめ全化学収率 5%として計算せよ。

⑦上でと│)出したThCは120分後何〃Ciとなるか。

またそのときのThC′の放射能は何拠Ciか。

⑧上記ThC′の増減はγスペクトルで観測される。最 高の光電ピークの位置は何MeVか,またこれに付帯 する特長的なピークを説明せよ。

⑨ThCのβ壊変の部分的半減期を求めるとともに,そ の妓大飛程の値およびそれを測定する方法を各種あ げよ。

問 題 例 2

1.加賀100万石の名産金箔(100%197Au)についてつぎの各問に答えよ。

①この核種のIsotope,Isotone,Isobar,Isodiapherにあたる核橦各1ケ。

②この核種の結合エネルギーを求める式を示せ。〔原子量196.966552)

③この核穗には半減期(7.2sec,1.9.10‑9sec)の励起状態がある。これを何とい うか,またこの状態を研究するため,これをうる方法を2つ考えよ。これらの 状態を利用してどんな研究が考えられるか。

④この核種に中性子発生装置を用い,14MeV中性子を照射すると(n,a),(n,p), (n,2n)反応がおこる。それぞれ得られる核種は何か,なお得られた核穐を収率 よく放射化学的に精製するにはどうすればよいか,放射化学的用語で説明せよ。

⑤196Auは331KeV,354KeVの(hscadeγ線を伴うEC24%,354KeVの7線を伴うE C64%,426KeVの淵を伴うβ 壊変12%により壊変する,そのDecaySheme を推定せよ。

⑥14MeV中性子を減速して,熱中性子による(n,力反応により'98Auを調製したい。どう すればよいか,またその中性子線束量を測定するにはどんな機構の計測器を用いると有効力も

⑦得られる198Auのβ粒子スペクトルについて説明せよ。またそのγ線スペクトル の形状を推定せよ。なおβ線の最大飛程はほぼいくらか。

⑧金箔197mgを⑥の条件で5.4日照射した(その位置で熱中性子束8.106n/cmm・sec) 何Ciの'98Auを得るか。また1年間照射を続けたものを16.2日冷却するとその放 射能は前記の何分の何か,但し(n,7)反応断面積を100barnとする。

(15)

Dccaymodesofeach

AFT函c e

nuClideareindiCatedbyarrowCode・Aheavyarrow indicatcslOperccntorgreatcrbranchingbythat decaymode.AlightarrowindicatcssUghtb"ph ing.HeavilyoutlincdSquarsindicatetastabiUty

OnlyexperimentaUymeasurmdecaymodesareshown.

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1.32.

8

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1085.

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44

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SF 7plO'oy

SF

嘩一鶚

Ⅶ − 2 0

起ウラン核種壊変系列 (a,b,c,d)

I,6x.lOl6y

SF 13xio'6y

SF

Th234

(16)

問 題 例 3

〔1つぎの核反応式について[二]内の核種名と関連事項1つを記号にて記せ。

①9Be(α§β)□②'4N((r,p)□③'4N(n,p)□④32S(n,p)D

⑤197Au(n,7')□⑥27Al("n)□⑦235U(n,/)□⑧□(n,)')233Th 30Siβ 90Y↓β‑233↓β 33

局 β U

⑨'271(n,7')□⑩D+T→□+n ー ÷

関連事項:③元素人工転換発見⑥人工放射性核種発見⑤SzilardChalmers 反応発見⑥中性子.発見⑥増殖炉①14MeV中性子発生装置②熱中性束密度 測定⑪無担体有用RI製造①考古学年代決定①ミルキング

〔2上記核反応の⑧について下問に答えよ。ターケット堂1grとする。

①熱中性子束10'4n/cm:.secで3日間照射したとき得られる233Paの放射能(dpm)

②この233Paを放射化学的に分離精製し(収率60%),1年間放置後えられる233U α放射能は何dpmか。

③この233Uを①と同様の中'│生子束密度で照射したとき,1分間の核分裂数。

側でえられた233Uを計数効率30%,B,G,5cpmの測定で10分測定したときの 誤差を求めよ。

、の照射で234Thを233Paよりも多量につくるには中性子束密度は少くともいく ら以上でないといけないか。(III‑62図を参照)

Ⅶ‑21う°ルトニウムイオンの難溶性化合物をまとめた図であり,化学様式の横に 書いた数字は溶解度を示す。う°ルトニウムの沈殿反応はIII,Ⅳ価の時はセリウムイ オンと類似しており,フッ化物やシュウ酸塩は酸性溶液に不溶であるPu(III)のヨウ 素酸塩は黄カツ色,Pu(N)ピンクであり,シュウ酸はIII価のものが輝緑色,Ⅳ価が 黄緑色である。四つのイオン形のすべての水酸化物は水に不溶である。しかし,V

Ⅵ価となると単純な形での難溶 │生化合物は少なくなる。

ⅦⅦ−22(a)う°ルトニウムイオンの酸化還元反応をまとめたものである。しか し条件の小さな変化が反応速度や,反応の進む方向に重大な効果を与えることもあ るから,実際に反応を行なわせる時は注意しなければならない。特にPu(W)は強 い錯体を形成して,安定化しようとする傾向が強<,F‑,PO43‑,CO22あるい はSO42のような強い錯化剤が存在する溶液では,過塩素酸溶液にくらべていろい ろな反応の経路,反応速度を持ちやすい。

(b)種々の溶液中のう°ルトニウムイオンを,電気泳動した時の様子を示してい る。Pu(III)はSO42とは錯体を形成して陰イオンを作りやすいが,Clとはあ まり錯イオンを作らない。これに対してPu(W)はより錯体化しやす<0.5MH2SO4 溶液中でもほとんどが陰イオンとなっていることを示している。Pu(N)はClあ るいはNO3とは,Pu(W)よりわずかに錯体を形成しやすいが,SO42とはむし ろ錯体を作り難いことを示している。

(17)

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18.17.

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Ⅶ−21難溶性プルトニウム化合物

2h44.︐噸・皿鋤細妙趣麺.m

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‑Pu(IV)

sl Tnノ0="min mpid mDid HNO8

002MHgCnO。

2・3MH1+3.1MHNO8 H d

r o o m 75°C

r ⑥ ⑥ 、 8 M H N O =

(a)酸化還元反応

1 … 5 O z

T ◎ T 躍 C A T H 垂 T ◎ T 賑 A …

(b)電気泳動

1 唾

Ⅶ−22水溶液中のプルトニウム(a),(b)

即一一跡一一唖

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