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論文審査の結果の要旨 氏名:岡

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Academic year: 2021

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論文審査の結果の要旨

氏名:岡 村 祐 己

専攻分野の名称:博士(医学)

論文題名:関節リウマチにおけるサブスタンス

P/Mas-related gene X2

を介した滑膜マスト細胞による 炎症の増悪機序の解明

審査委員:(主 査) 教授 落 合 豊 子

(副 査) 教授 橋 本 修 教授 松 本 太 郎 教授 照 井 正

関節リウマチ (Rheumatoid arthritis; RA) 患者滑膜組織では脱顆粒したマスト細胞数の増加や、

関節液中にマスト細胞のメディエーターであるヒスタミンおよびトリプターゼ濃度の増加が報告され ている。また

RA

患者の関節液中には変形性関節症 (Osteoarthritis; OA) と比べ、有意なサブスタン

P (Substance P; SP)

濃度の増加が報告されている。しかしながら

RA

での

SP

の役割については 解明されていない。また

RA

における

SP

産生細胞として、マスト細胞についての検討はない。本論 文は、ヒト滑膜組織と培養滑膜マスト細胞を用いて、RA患者および

OA

患者の滑膜組織におけるマ スト細胞(MC)が

SP

産生細胞になっているかの検討と、培養ヒト滑膜マスト細胞からの

SP

産生機 序について検討し、培養ヒト滑膜マスト細胞における

SP

の責任受容体を同定することを目的とした ものである。

研究の結果、本論文では、関節滑膜組織においてマスト細胞が

SP

を発現していたこと、関節滑膜 組織中の

SP

陽性滑膜マスト細胞数、全マスト細胞における

SP

陽性滑膜マスト細胞数の割合は

RA

患者と

OA

患者との間に有意差はなかったが、共焦点顕微鏡での観察の結果から

RA

患者のマスト細 胞においては

SP

が細胞膜周囲に局在し、OA 患者ではびまん性に細胞質に存在していたこと、単離 した培養滑膜マスト細胞は

FcRI

架橋によって活性化されると、びまん性に細胞質に存在していた

SP

が細胞膜周囲へ移行する像が共焦点顕微鏡で観察されたことを明らかにした。また

SP

とトリプタ ーゼの局在は同じであったことから

SP

は、顆粒に存在していることが示唆された。FcRIの架橋刺 激によって培養滑膜マスト細胞における

PPTⅠmRNA

発現レベルの上昇を認めた。また

FcRI

の架 橋刺激および凝集

IgG

の刺激で

SP

が細胞外に遊離したこと、滑膜マスト細胞は、

NK-1R

ではなく、

MrgX2

を介して

SP

刺激により活性化され、ヒスタミン遊離、prostaglandin D2産生および、IL-6、

IL-8、オステオポンチン mRNA

の発現が上昇したことを明らかにした。

以上、本論文では滑膜マスト細胞内に

SP

が存在することを同定し、培養ヒト滑膜マスト細胞が

FcRI

を介する刺激によって

SP

を遊離および合成すること、遊離された

SP

がオートクライン、ま

たはパラクラインの機序で

MrgX2

を介して滑膜マスト細胞を活性化させる可能性があることを解明 した貴重な研究論文である。

よって本論文は、博士(医学)の学位を授与されるに値するものと認める。

以 上 平成27年2月18日

参照

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