家族関係と性格との統計的研究(第二報)
職業鱒研究室 阿久井喜三郎
目 次
§1.研究の目的
§2,調 査 方 法
(1)調査の対象
②調査資料について
(3)調 査 方 法
§3.調査の結果と考察
(1)出生順位と性格
イ 調査の内容 ロ 結果の考察
②性別と性格
イ 調査の内容 ロ 結果の考察
(3)発達段階と性格
イ 調査の内容 ロ 結果の考察
㈲家庭の職業と性格 イ 調査の内容 ロ 結果の考察
(5)生活地域と性格
イ 調査の内容 ロ 結果の考察
(6)欠損家庭と性格
イ 調査の内容 ロ 結果の考察
§4.結 び
§1.研究の目的
性格形成の諸条件については性格心理学の分野において遺伝的に性的に環境的にまた国
民性民族性地域性等々に種々の研究結果が公表されているが,ここでは性格形成の過程に (注1)
焦点を合せようとしたのではなく現在の行動に表われた結果を探究し,彼等が職業を選択 するにあたっては単なる知的適性のみでなく己の性格を充分考慮に入れて選択することの 重要齢さけばれている現缶著者第醒1テにおいて発表したごとく・既に耳守来の職灘 一応選択決定し特定の職業に必要な専門的知識技能の修得に努力してまさに社会に巣立と
うとする大学卒業予定者についての性格の傾向を調査したところ彼等の志向する職業への
214 茨城大学教育学部紀要 第十一号
適応について反省させられる省性格傾向を知り得た,よってだれもが性格の一般的傾向を 知りそのうえ各個人の性格を詳細把握して職業選択の指導援助を行なうことが出来れば彼 等も正しい職業を選択することができ幸福な職.霜生活を営み得て本人は無論のこと社会に
も有為な職業入となりうることと思う。
さらにS.Frend及フロイト派と呼ばれる人々は幼時や児」重期の性柘は決定的であると 考えて居り,而も五才迄の性格或は重要な経験が殆んどその後の性格に決定的影響を与え
ると考えている然し幼時に出来た恒替が不可変だとは言わない。
K.Lewinは現在の人同の動機や場面構造の理解が性格の理解や治療に決定的に重要で あるといっている。
〔注3)
性格の不可変ということはあり得ない,したがってAbnorma1なものについてはそれ をつくり出している渚要因を探究し,その要因をとり去り Norlnalな人格を完成せ/、」
する性格教育の資料にも供したいと思う。
§2.調 査 方 法
(1)調査の対象
茨城県内公立小学校から抽出法により調査校及学年を送出した。
ての結果学年は一年生から六年生まで地域は市p!:,君i漬ll,農村,山村,漁村等にわた、
た○
調査文」象学年学級及児ギ数
第一学年 6学級 男子 129名 女子 118名
第二学・1 10字級 〃 206名 〃 173名
第三学年 8学級 〃 153名 〃 146名第四学年 13学級 〃 296名 〃 266名
第五学年 6学級 〃 137名 〃 137名 第六学年 9学級 〃 199名 〃 206名 計 52学級 〃 1120名 〃 1046名(2)調査資料について 行動の評価の方法としては
(注4)
① 教師の評価の方法 イ 評定尺度による物合 ロ 評定票による場合
(注5)
② ゲスフーテスト(Guess−who Test)による評価法
(注6)
第1表 ③ 自己診断法による評価の方法
(注7)
(ノVo. 男女) 等の方法が現在行なわれているが本調査は「評 行 動 の 記録
\ 家 1 父 母 職業i
定尺度による場合」の文部省指導要録の行動の評 族 [兄 弟 名
価目標(第2表)による。
関 1
姉 妹 名
発学年係i
番目の児童
茨城大学教育学部卒業生で前記選出校に勤務し
年
自主性 ている教官に第1表調査用紙を添え次の依頼状を
正義感責任感 発送し回答を得た。
根気強さ
健康安全の召慣 依 頼 状
礼 儀
協調性
前略…
指導性
公共心
調査対象は昨年担当された学級の児童て結構です。昨
一 公正さ
判断の 慎重さ
年度担任の学級ですと「行動の記録(累加記録中の)」
傾 向
合理性1 客観性
は記入済みと存じます故,それから転記していただけ 一
譓盾フ1 情緒の安定庄 れば幸甚です。1.児童の氏名はノWλだけて結構てす。尚
@男女のいずれか×印て消して下さい。
後略…
2.両親のうち欠けているものは×印で消
して下さい。3.自主性から公共心まての項目はA,B,
Cの三段階か5,4,3,2,1の五段階
のどちらても結構です。
4.判断の傾向,情緒の傾向は,掲げられ
た観点にOx印を記入してください。行動の記録の評価目標 第2表
項 目 1 内 容
自主性」藩濡書際:鶉1ま製曽懇評蟻凱猶努煽一一 正義感ト諮セを湯蔑諭誘受と睾磐一L儀一勲二と鋤一一一
責任感旧雰繍多論擁湯鴛蕊雄し一醍瓶一一一一
根気強
さi_盟仁当って熱心でまじめ・迄して辛棒つよく最後まてやりとぐ。
一一注N安全の 一一k.,衣服や身依歪常に清潔にし,又自分も一他ム壷健康二ζ宏窒であ益一よ一立!登掛けLメ五.
習 慣 なう。
一『『一一 一一
礼 儀L一亘葉づ凌こ玉一上が正」一くL身な亘が正昼2−一他ムに鐘するのに好」圭擾態壕【ある飢. 1
望調性L墜繍量灘器卦転他鉱と噸こ麹雌鑓来髄尊重
指 導 性L一指導力があ2て他かh圭信頼され・他をま止めて良い方に導こうとする心借え。と一一 }実行力を持っている。
公 共 心一一一一…一…一集団や団体のさ一ま一篁を埋鯉互二守迭一一.公共Q重りや設備を丞遡三す益9−一_一_一一_誠
判1公正司.一貴分の行な擾や考え方を,憂銭一」【L一賞些正し丈公平な者え友を一セ判断す登ρ,一.一._・
断1
フ 慎重さ1−一.事一に当亘深≦老え2一其の結果を麹三して判断亙たり!一,発表亙た一り一L五勲亙な迫一す一 傾剛 1る。
合理性F蝋つかの面か撫理のな嚇唖?鰭訪を一しLそ拡奉づ、.1た判翫をす 1る。
216
茨城大学教育学部紀要第十一号「醐叫助だけ触蜘i携え方で判阯甑一一一…一一一_
情儲の矧」瓢こ2妊魚勉i虹融L敷る・ 一一 …
曜層囑6唖
霜額感ト熱蝋齪難直;注凱醍妙鋤登気搬強』比一
向1明朗倒謝認三齢礁蜘こ気鞭っている・ 一一一一
資料の整理について
回答内容は各項目ともA,B, C,の三段階の記載方法であり,判断の傾向及情緒の傾向 は0・×・印であった。よってA……5,B…−3, C……1。0……5,無印……3
×……1と換算し各自の得点数を表わすことにした。
指導要録の行動の評価目標は昭和23年制定のものは小学校22項目,中高校は19項日であ ったものが昭和30年改訂によって小中高校共通に第2表のように定められた。
即ち白主性以下の9項目と判断情緒の二傾向が骨子である。
9項目は価値的に見る項目でA.BC.の三段階に評定することにし,二傾向はむしろ 傾向或いは事実としてみることにしその中に列挙された分析内容について長所に○,短所 に×をつけて個人内差異の評価をすることになっている。
従って二傾向の0,×をそれぞれ5,1と換算したことは軽卒のきらいはあるかも知れ ないが統計的にそれらの傾向を察知するためあいて点数に換算した。
行動の観察法で信頼度の高い品等結果を得るためには多数の品等者の品等結果を求める ことが必要である。キャッテルの研究によれば多くの性格特性に関して8〜10人の品等結 果の平均はきわめて高い信頼度係数を得たという。
(注8X注9)
本調果は同一対象者には品等者一人であるが結果は52名の品等者が2166名という児童を 品等した平均値ゆえ相当信頼してもよいと思う。
(3)調 査方法
イ 資料により何番目の児童であるか明記されているから男子女子とも一番目の児童を それぞれ男子の長子,女子の長子とした。以下同様に二子,三子とした。
ロ 第六子以下は調査対象人員僅少のため第五子(末子)に入れた。
ハ 職業別,地域別,欠損家庭については長子,二子……別でなく一括してそれぞれの 傾向を見ることにした。
§3.調査の結果と考察
@ 8 i1)出生順位と性格
イ 調 査 内 容
調査対象を男子女子別にし男子1120名,女子1046名をそれぞれ長子,二子,三子,四子 五子(末子)の五段階にした。
長子で自主性が評価5の人数,評価3の人数及評価1の人数を調査し,それぞれの人数 を得点に剰じ合計数を以て長子の自主性の総得点とし,総得点を長子総数で除した商を長 子の自主性の平均値とした。
以下各項とも同様にして平均値を算出し(二子,三子……も同様)第3表第4表の結果
を得た。
218 茨城大学教育学部紀要第十一号
出 生 順 位 と 性 格 の 得 点 表 (男子) 第3表
一
@ 、
(鋤 1二(、、6)子
三(227) 四(、、6)子 1五(1、9)子、 関ォ格\u査評点 ・}・111・1・巨 51・1・i・1・1・}53・
人 員 一謝195騒 71 182 63 46 132 49 2°66堰@3°
自 主 性
換算点 46,駆,匿355 546 63 23.3%1.9
、。。1、98諒 1111−,器器
合 訂 1104 964 675 328 365
平均点 3.23 PR.05 2.97 2.83 3.07
人 員 9Ll 2281−2a 鐙i1餌125 2Pg1【13 一⊥m891 3
正 義 感
換算点 445 684 23 ,器離騰 190 492 25 60 273 13 85 267 13合 計 1162 988 707 346 365 一
平均点 3.40 『R.13 3.11 2.98 3.07
人 員 46P146135 23 P72i 24
責 任 感
換算点 轟ill器1駕 、ll鴫器 230 438 35 ll』ll隆 115 216 24合 計 」110 958 703 338 355
平均点 3.25 3.03 3.05 2.91 2.99
人 員 26P57}36
根気強さ 換算点 諾1階1駿 、器1蓋ll ll 、器脇i器 1劃11劃器 130 171 36
合 計 1038 918 623 314 337
平均点 3.04 2.91 2.74 2.71 2.41
人 員 94 215 33 16 81 19 15 83 21
健康安全の
換算点 47。騰33 ,器「llli ll 、llill劃ll、。1243.9
75 249 21習 慣
合 計 1148 960 655 342 345平均点 3.36 3.04 2.89 2.95 2.90
人 員 60 210 46
礼 儀
換算点 、劉器劉ll 、。。i、,。46 、ll i麗ll ll 1,1劃1} ll 1,器}1合 計 1148 976 711 354 353
平均点 3.36 3.09 3.13 3.05 2.97
人 員 79 224 39 57 214 45 一R6P1碓23 16 85 15 24 81114
協 調 性
換算点 鈴51672139 ,85餌2i、5180 504i 23
、。255i、5
12。i243ロ4合 計 1106 972 707 350 377
平均点 3.23 3.08 3.11 3.02 3.17
人 員 4°
奄Q°67°
29P147[51 161 66 37 一指 導 性
換算点 、銘1器剰器 、。。6、8i,。145 441 51 器1,1劃ll 80h98 37
合 計 982 脇 637 304 315
平均点 2.87 2.81 2.81 2.62 2.66
人 員 56 259 27 33 250 33 29178
P2°
13 93 U 95 13公 共 心
換算点28.1777】27 、65175,133
145 534 20
6512791−}1
55285日3合 計 1084 948 699 354 353
平均点 3.17 3.oo I 3.08 3.05 2.97
人 員 40 261 20 32 232 22 1 21 175 19 12 91 10 15 91 8 公正さ 換算点
、。。17831、。 16.696122
105 525 19 、。1273、。
75 273 8
合 註 1003 878 649 343 356
判 平均点 3.12 3.07 3.02 3.04 3.12
人 員 56 171 94 35 172 79 12 64 37 13 73 28 一
断 慎重さ 換算点 脚1513194 、75i、、61,9 、器腰1羅
60 192 37 651219128
合 計 887 一一一一V70 557 289 312
の 平均点人 員 33 270 182.76 25 234 272.69 26 174 152.60 12 94 72.56 8 100 62.74
ム理性
換算点、651、、,118 、251,.2127 、3。15221.5
、。1、8r,
40 300 6
傾 口 合 計 993 854 667 349 346
平均点 3.09 2.99
3.10 i 3・09
3.04
向 人 員 20 246 20 190 15 6 95 12 6 98 10
客観性
一換耳点 、lll謝}1 1。。7詔1、。 矧57。15 30 285 12 30 294 10合 計 975 858 635 327 334
平均点 3.04 3.00 2.95 2.89 2.93
人 員 50 199 72 39 63 、67126114コgl 2、
情
情緒の
換算点 25.1597172 、951111−163一、lllll劉1}
8・2・3 2617・…23712・安定性
合 計 919 810 617 319 1 328緒 平均点 2.86 2.83 2.87 2.82 1 2.88
人 員 26 276 19 19 241 26 15 1811 19 6 98 g i 12 1 94 1 8
の
審美性
換算点 、3。1、%、9 ,,172326 75i騒、1、9・3。12949 6012821 8一合 計 977 844 637 1 333 350
傾 平均点 3.04 2.95 2.96 1 2.95 3.07
人 員 114 172135 92i153 41 ・8・2・・61.4254・7 45 58旨 11 一
向
明朗性
換算点 57。1,、6135 4601459 4139。}363}、6121。ト62、,
225 1741 11
合 訂 1121 960 769 389 410
平 点 3.49 3.36 3.58 3.44 3.60
(注)判断の傾向以下の調査人員は長子321,二子286,三子215,四子113,五子114名。
出 生 順 と 性 格 の 得 点 表 (女子) 第4表
長(31。)子
p二(,。6)子 三(1艇)子i四(、、7)子}五(、⑳)子
、_族関係
ォぼ\週※ ・!・1・1・1・巨1・1・[・i・1・1・i・1・ ・
人 員 96 32 49 P1°5i鉛
自 主 性
換算点 畿畿膿 、8。護132 245 315 30 145 207 19 、器協1}1合 訂 1078 1046 590 371 417
平均点 3.48 3.42 3.21 3.17 3.02
人 員 97 204 9
正 義 感
換算点 485 612 9 、器朧1}1 、lll器劃暮 、器庸1珪 、1創劃睾合 計 1106 1062 626 謝 415
平均点 3.57 3.47 3.40 3.27 3.22
人 員 12 159 17
責 任 感
換算点 lll膓1、2 副、77「7 、器1塁日1 、器1、1劃}} 、lll,lll l合 計 1190 1144 636 396 433
平均点 3.84 3.74 3.46 3.38 3.36
人 員 29 101 31 29
根気強さ 換算点 器111器}29
、。51;劃31
、1劃呈li 29
、器1、ll日1
、器1、ll銘合 計 1128 1058 謝 381 423
平均点 3.64 3.46 3.17 3.26 3.28
人 員 15 18 9 74 8 81 P13
健康安全の
換算点 灘膓i、5 謝劃、8 劃1謝,、ll 122218 、1劃、弗、3
習 慣
合 計 1158 1090 鰯 405 431平均点 3.74 3.56 3.51 3.46 3.34
人 員 124 176 10 7 83【 8 鈎1 1°
礼 儀
換算点 620 528 10 拳劃552、7 劃1謝, 、器協1、 、7。2器1、。合 計 1158 1094 656 387 435
平均点 3.74 3.58 3.57 3.31 3.37
人 員 23 26 12 9 18P1°318
協 調 性
換算点 認隠器123 、器i畿126 、1創劃、2 、器1劃9 90 309 8合 計 1060 1030 612 381 姫
平均点 3.42 3.37 3.33 3.26 3.16
人 員 37 44 41 27
1
指 導 性
換算点 揚1器劉37 劃lll i願、器ll訓、、
1劃,1劉27器1、1劃1彗
合 計 螂 944 514 323 361
平均点 3.12 3.08 2.79 2.76 2.80
入 員 91 215 4 6 135 7 21P94i 2 15
堰@1 212
公 共 心
換算点 455 645 4 劃1器16 、矧、。57 105 282 2 75 336 2合 計 1104 1040 622 389 413
平均点 3.56 3.40 3.38 3.32 3.20
人 員 18 42 228 14 6 5 4
公正さ 換算点 劃ll劃、8 ,、。劉、4 、器脇1, 謝,1劃, 醤i劃4
合 計 920 908 574 350 376
判 平均点 3.24 3.20 3.26 3.13 3.19
人 員 33 57 34 116 28 16 76P16
断 慎重さ 換 点 、1劃瑠133 お,1器暖 、器1訓、認 、lli、1劃、6 、器協、6
合 計 螂 898 536 348 374
平均点 3.41 3.16 3.05 3.11 3.17 i
の 人 員 21 26 26 7 4
合理性
換算点 、器騰i21 、器illli 26 器ほ銘i26 諾1劃, 、1畷、3傾 合 計 886 866 496 340 342
平均点 3.12 3.05 2.82 3.04 2.90
向 人 員 19 239 26 22 P−3謝 17 13P1副 9 9197} 6 6} °91 3
客観性
換算点 95 717 26 110 735 17 65 462 9 45 291 6 30 327 3合 計 838 862 536 342 360
平均点 2.95 3.04 3.05 3.05 3.05
人 員 26 26 34 26 2274P16 23P8619
情
情緒の
換算点 、器腸126 劃ll1126 、7。量1騰 110 222 16 U5 258 9安定性
合 計 鰯 914 脳 348 382緒 平均点 3.50 3.22 3.09 3.11 3.24
人 員 51 10 40 16 8
矧5 14P1°°i4
の
審美性
換算点 255器劃、。 、。。識、6 ll鴫18 塁畷 5 70 300 4合 計 934 900 鵬 謝 374
傾 平均点 3.29 3.17 3.10 3.25 3.17
人 員 85
P152i
47 95p138 51 53Pg 1
32 お1餌i 20 43P 2352向
明朗性
換算点 425 456 47 475 414 51 265 273 32 140 192 20 215 156 23合 計 828 940 570 352 394
平 点 3.27 3.31 3.24 3.14 3.34
(注)判断の傾向以下の調査入員は,長子28傷二子284,三子170四子11島五子118名。
220 茨城大学教育学部紀要 第十一号
ロ 結果の考察
出卸囎と椛椿 Fi5」
男子の場合……自主性を見ると長子,五翼 舅多
馨 子(末子),二子,三子の順に得点値が高
・一●一 ムナ
37 ロチ くあらわれた。しかし得点値の高いものが
36 ._一_..._..ゑ多 書
3♪ 」p 必ずしも好ましいということもできない場
鷺 合もある即ち社会の情勢とか時代によって
ll 。・ i 〜
変化をきたす場合もある。例えば「すなお
1; I議 影 ・ 至
∠・∠
であるという特性」が積極性に欠け依存的
2.ρ M ㌔ であり独立性に欠けるというときは好まし
2.7 1 蓄
2. 冒 くない場合もあり得るが一応得点値の多い
β v
2チ
■ り
ものを好ましい特性と見て以下検討して行;:;
きたいo
島
子供が同胞の中で何番目に生れた子であ
点目 誌慧鵜鑑糠慧弩蓋鱒麹
判 伺 の るということが,その子供の家庭における
地位, 役割,人間関係を規定し,ひいてはその子供の心理的行動的特性の形成に影響をも たらしていることは推察できるがまちまちで確定的な結論に達していないと述べられてい
(注10)
るがその差異が顕著にあらわれた項目についてはかかる傾向にあるということはいえ得る
と思う。
以下差異の甚だしい2〜3の項について検討してみたい。
長子の場合……総ての項目にわたって高い得点値であるが日本の社会では「家」という ものが非常に大事に考えられてきた,したがって兄弟の中の位置とその役割の結びつきを きめるのは日本の社会のしきたりであり習慣でもあった。
(注11)
この傾向は都会人や近代の人々からは次第になくなりつつあるが劇寸などでは現在もな お考えて居られるためその長男像長女像の影響が彼等の性格形成に関係しているものと考
えられる。
その結果が長子の各項目とも高い得点値を得て好まい傾向を示したものと思える 根気つよさについて……五子(末子)が甚だ得点値が低い,三木安正,天幸子両氏の
「兄弟的な性格の相異」の調査研究によれば,
(注12)
兄的性格には自制的指導的責任感・…等々が強く見られ,
弟的性格には快活的社交的依存的……等々の傾向が見られ,
双生児の場合でも兄とされているものに兄的性格,弟とされている者に弟的性格が認 められたとあるが,
(注13)
根気強さの項で五子(末子)が最下位を示したことは第一は弟的性格の依存的であるこ とと第二は母親の態度が末子的取扱に陥り(溺愛型)そのことが末子の根気強さという性 格に重大な影響を与えた結果の表われと思われる。
判断の傾向・情緒の傾向
明朗性について……性格形成には素質的な気質や社会環境(社会環境特に親子関係とか
(注14)
国雌,民灘・地響とか学徽団嵩富)カミ辮すると述べられているが本諮・おい て明朗性が高い位置を示したことは彼等の置かれている地域性と学級集団などの影響によ りかような結果を示したものと思われ好むべき現象である。
しかし反面慎重さの傾向をみるときは憂慮に耐えない。
慎重さについて……長子は兄的性格のあらわれとして他の二子,三子より上位にあるが 全体的に同胞を見ると各項目中の最下位である。
明朗性は何れも非常に高い位置にありながら慎重性が甚だ低位にあることは明朗なこと 誠に結構であるが反面甚だ軽卒な行動に出るということは如何なる理由があるにもせよ充 分注意を要するところである。
後述の女子を見るときは男子とはその傾向が大いに異なる。
明朗性はやや男子より劣るが尚かつ好ましい傾向を示し,慎重さは相当高い位置にあり これまた好ましい傾向を示している。
これは地域性とか家庭環境とかの影響よりもむしろ性的性格の影響によるものと結論 (注17)
出生噸傑性格 すQ
下13㌧2
盈ウ 党ヨト ■■一一畏i卜 女子の場合…自主性を見ると男子と同様
38 ニチ
3ケ 一・一・一 ・大体に於て総ての項目で二子以下に優って
3.6 『…一… vL子
3」 〆 いる,即ち姉的性格を明らかに示している。
多》双 8 ㎏1
翼.騨 》 本調査によれば自主性に関する限りは長
q,二子,三子,四子,末子と順序よくそ フ位置を占めている,ただ末子が相当低い
1; 》
位置にあることは男子の末子が甚だ根気弱
ll さを示したように女子の末子は自主性の欠
2.4 如の甚だしいことを表わしている。
翼 判断の傾向・情緒の傾向
2 明朗性と慎重さの二つを見るとき男子の
惹冒 誌離鱗離羅雑童・鯉断。傾向 の 場合と甚だしく異なることに気付く。
即ち明朗性は男子ほど高い位置を示めさないが慎重さは相当高い位置を占めている,こ
222 茨城大学教育学部紀要 第十一号 れは前述の性的性格の表われであって好ましい性格形成である。
女子の場合は総体的に社会環境の影響ということを性的性桔によってコントロールさわ ることが大きく響いていると考えられる。
(2>性別と性格
1.調 査 内 容
調査対象を長子,二子……の区別なく全休の男子1120名,女子1046名について調査し第 5表の結果を得た。
性 別 と 性 格 の 得 点 表 第5表
1 判断の傾向 情緒の傾向1
男女
根強㈱礼
Cさ案慣
儀
協調性 劃慧陰蔭憾葎
情安
拠閧フ性 審美性 明朗性男子13.0713.193.c9、
,.8評3.。813.、7i 3.、41,.7gi 3.・713.c8116813.c61・.981・.851・.9913.49好1一n5蕊乙13.6、 3.、,i3.57、3。5713.341,.953.4エ13.,、13.21…3.。、旨3.。21,.27…3.2。13.281
1
(注)男子1120,女子1046名の資料による。
ロ 結果の考察
性別と性格 下i、3 前節においては男女を区別してそれぞれ
ユ9
男手
幽 の長子,二子,三子,四子,末子の性格の
ヱ3
一・一一一
コチ
37一 相異を比較研究することが目的であったが
〈/へ
^v\八. 、1 しヘハ〉1 い \ ! 本節は性別による性格の相異を見てゆきた
「○
@第3図の示すように全体的に女子は男子
3 ) ・
;; v より高い位置を占め好ましい形成である。
1; J lL
│♂ざ 明朗性は男子より低い位置にあるが女ら
疇「 重 2
、. 、課 「L ρ ←▼ 馬
しさ(前述)の表れとして別に問題はな
1;
で 「」 冊
k 卜 ■
い,むしろ情緒の安定性は男子より非常に
1; 磨、 @ ・・ N執 最一 「 F
高く,また慎重さの点も同様高い位置を占
ゑ めていて一層好ましさを強く示してい之,
篇画目 誌欝鑑鞭獲簸雛墾之 争1 申傾.阿 ナ 歩・僚何 ただ合理性のみが男子より低いことが注意
をひく。
これは国民性というか日本人ζして欠如している性格の一つであり調査結果がかく示す というだけでなく吾々に課せられた大きな問題であると思う。
著者の大学卒業生に対する研究でも男子女子とも独創性,計画性,判断力等が非常に欠 (注18)
二 で一→男 穿一→† た。よってこれら諸特性の向上に一段と努力の必要を
脚 ……… P市
; 為 一細 痛感する・
ρ ,5 ・7夏π
.二 多 了ヱ亙 46、 なお間宮氏の研究(同年輩の異性について性格上と
覗φψ @ ・ 能力の上から見ると自己と比ぺて優っているか或は劣碕 漱「 碕・亨醒 もげ ゜
一摺 品謬跳禰 ,泓恥惣㈱ っているかを評価させたところの結果)によれば第4
窪 矯噸勤弊董砿御鳳舞嘩う観似蝋は脚,難 図のように小学校の児童では女子は総ての点で男子よ矧「綱噂セ懸榊比亭・τづナス吻・…多ものヒ
与舗●り燐魯斥す・
ぴ糊鷹慰弊際鍬諺2秘暗 つ り優っており著者の調査結果と一致している。
ただ男子から女子を見た場合本図においては小学校五年生で都市の男子は女子を相当高 く評価しているにかかわらず農村の男子だけが女子を極端に低く評価している。
著者の調査では総て女子が男子より優っているにかかわらずこの結果がでていることの 要因はいろいろあるとは思うが,特に農村男子の置かれている社会環境なかでも家庭環境 が大きく影縛していることを示したものと考える。
(3)発達段階と性格 イ 調 査 内 容
長子,二子,三子……の別なく,小学校一,二年の児童を低学年,小学校三,四年の児 童を中学年,小学校五,六年の児童を高学年として調査した結果第6表第7表を得た。
発 達 段 階 と 性 格 の 得 点 表 (男子) 第6表
\性 i [ 指1公} 判断の傾向 1情緒の傾向
瞳幽惹陰 慎重さ 副籟性1性 一一@ 朗緒定 美の欄性i性訷タ審 明
器1{ 2.67 3.16{2。8812.65趣鍾13・52
讐舞i i;ll陰欝難:ll 1:ll鑛il翻1 2.73 3.0α 2.99 2.9512.9013.46 」
群年1 3.、53.。、13.、81
2.8i 3。0813.08 2。6313.03i 3.G5i 2.923.()d3.52
(注)低学年……小学校一,二年生335名 中学年…… 〃 三,四年生449名 高学年…… 〃 五,六年生336名
発 達 段 階 と 性 格 の 得 点 表 (女子) 第7表 判断の僻向 情紹の傾向
劇指1測公1 合理性
鰻閣羅
低禦3・2513・413・5°1翅 3.4613.27
2・953・3213ユ6翅:2・983・°23・3413・22β…
中学焦・3・41L3L4◎13・75B・52
3・423・69,3・劉 3.34 2・99:3・42:3τ酉P
亙151 3.06童璽3,鍾1匙塑・1、
高学年13.35i 3.43i 3.593.34 3,511 3.48 3.30 2.9813,483,281 3,261 2.97 2.9913.22i3.1613.36
(注)低学年……小学校一,二年生291名
中学年…… 〃 三,四年生412名
高学年…・・〃 五,六年生343名
224 茨城大学教育学部紀要第十一号
経違脳と咽恥 Fig.ナ ロ 結果の考察
三9
男チ マナ 賜弊 話弊
鼈鼈黶E一中磐 _._._中塀 性格形成の諸条件については単純に論ず
£8 。__..馴...粥昇 .__..甲..,塵粁一△/爪謄
黹m獅\,
ることはできないが,ここでは学校環境学 炎ツ境という中において発達段階的に彼等
., 、 4\ へ
P《舳数1プ 畝蟹バ卸}
@ Ψ v
の性格がどのように変化していくか比較研
?オていきたい。
@なお調査は低,中,高の三っに区分した ェ主に中高の二っに重きを置くQ
2.6一 男子の場合
1;
て 一 総ての項が学年の進むにつれてその位置
量;
が低くなってくる。特に根気強さ礼儀など
♂ 一
の項目はその低下が甚だしい。
舞 睾蕪鞠撚籍婁書判断の傾向縫簸難 これは第一に彼等の置かれている学校集
帝O傾向
団という学校社会における位置, 即ち高学年ということが影響を与えている結果に思われ
る○
中野佐三氏の研究による個々人における「役割の加工」の実験結果によれば彼等の社会 的地位がヒ昇すると同時に性格も変化し望ましい方向に高まる傾向にあることが確認され
たとの報告がある。従って高学年という位置を得た彼等としては性格が変化することは確 (注19)
かであるが学級集団として高い位置を得た場合には望ましくない方向が高まってくるとい
え得る。
第二はこの時期が第二次反抗期の現われる時でもありこの両者が重なり合ってかような
結二果が表われたものと思う。
反抗は自我他我の意識の拡大進展の微候であり,この態度は時間的に経過し変容してい くということの認容が大切であるが自我の概念の発達からくる欲求不満の状態に陥ってい
(注20)
る時はその欲求不満をつくり出している条件を取り去る工夫が必要である。
然し性格教育で最とも大切なことは欲求不満に耐え欲求不満を克服していく強固な意志 力を中心とする性格を形成していくことである。ここで意志の強い忍耐性が必要となる,
これこそ性格陶治の重要な目標となる。
(注21)
とにかく学年の進むにつれて名項目とも低下し特に根気強さの低下の甚だしさを見ると き教育的措置を充分考慮する必要を感ずる,学習指導要領,道徳編の一項も目標はここに
(注22)
あると思う。
女子の場合
女子の場合中学年,高学年ともに「女らしい性格」を示しているが男子と同様に高学年 (注23)
が中学年より一般的に各項目とも低下している。
これは男子同様学校社会という社会環境のなかで彼女等の置かれている位置にも影響さ れているとも思うが,むしろ「女性性格」がかくあらしめたものと思われる。
(注24)
即ち性の体格的条件,性の体質的条件女性性格の社会的文化的条件の影響の結果と考え
る。
したがって男子の低下の場合ほど神経質になる要はないと思う。ただ極端に低下してい る責任感礼儀というような項目については男子同様軽視することはできない。
(4)家庭の職業と性格 イ 調 査 内 容
調査対象を長子,二子,三子……の別なくまた学年の別もなく家庭の職業別に調査し
た。
職業の分類は調査目的に準じて,農業,商業,公務員,サラリーマン(公務員以外)等 に分け調査し第8表,第9表,第10表の結果を得た。
尚漁業工鉱業などは調査人員不足につき男子女子を一括して調査した。
家 庭 の 職 業 と 性 格 の 得 点 表 (男子) 第8表
格i自 正責
根1蜘礼
協 指1公 判断の傾向情緒の傾向
職1毒 義感 任感 気 康習ュ 安慣
ウ 1全 儀
調性 導性
慈
釜さ慎重さ 合理性 客観性
情安
薯閧フ性
審美性 明朗性
農 業13.00 『一 3.06 2.97 2.81 2.96 3.09 3.07 2.70 3.00 3.04 2.70 3.02 2.95 2.80 2.97 3.47
商 業3.20一一R.39}3.25{−R.05 3.29 3.39 3.25 2.90 3.13 3.24 2.66 3.20 3.00 2.93}3.08
一一
R.37公務員13,64 3,883.88
3.51 3.88 3.81 『一一R.88 3.27 3.78 3.36 2.83 3.17 3.24 3.27 3.24 3.74勤め人13.253.423.25
318 3.42、 3.48一『闇_R,251『−R.06 3.15 3.03 2.92 3.23 3.03 3.00 3.06『3.43(注)1.公務員……国家及地方公務員 2.勤め人……公務員以外の俸給生活者 3.調査人員……農 業・…669名
商 業……119名
公務員……59名勤め人……130名
4.調査対象……学年に関係なく一括調査した。
226 茨城大学教育学部紀要第十一号
家 庭 の 職 業 と 性 格 の 得 点 表 (女子) 第9表
性
自当 根 1健の
礼 協 判断の傾向情緒の傾向
格
E 業
主性 正義感
径感 気強さ
康習
P全タ慣儀
調性 導性
公共心
公正さ 慎重さ 合理性 客観 情安[審
@ 緒定美 ォ1の性性
明朗性
農 業
3.2913.37 3.56 3.3513,463.50 3.29 2.9113.40 3.1713.14 2.98「3.063.22[鎚3.22一一一一一商 業
3.50 3.58 3.79 3.603,693.85
3.42 3.11 3.55 3・16P3・33 3.15;2.9713.2613.393.40一公務員
3.60 3.68 3.96 3.60 4・・1P3・893・63
3.30 3.60 1 3,0亀3.49 3.03旨2.953・55β・333.4勤め人
3.4013.56 3.72 3.56 3.7613,743.40 2.96 3.30 3.30、3.3013.06i 2.98i 3.3413.20,3.10(注)1.公務員……国家及地方公務員 2.勤め人……公務員以外の俸給生活者 3.調査人員……農 業……617名
商 業……124名
公務員…・・73名勤め人……100名
4.調査対象……学年に関係なく一括調査した。
家 庭 の 職 業 と 性 格 の 得 点 表 (男・女) 第10表
性
自根
3 公 判断の傾向情緒の何向
格
E 業
主性
正義感 隻愚
気強さ
難睡 指
@導 共心 公正さ 慎重さ 合 客掾@観ォ 性
訷タ一一
薯阡?フ性ト性i性審i明
@ 朗
漁 業
2.86 3.03 3.06i 2.6()13.17i 3∫,3i 3.0312.60[2.97}2.89 1:1§1:1器儲[
一一一 一一一一一一}P:1含ll器6
工鉱業
3.04 3.24 1R.4213.1813.30 3.16[3.22 2.84 3.16 3.14その他13.54 3.76 3.8613.76i13,763,433,433.43 3.54 3.22
2.843.・113.・・13.・6魎1麺
無職1293 2.93 3.0引 2 52」2.52 2 78 2.74 2.41一一 2.78 2.89 2,7012.81:3.1122.8113.δ613:石ラ
(注)1.その他……農,商,公務員,勤め人,漁,工鉱業以外の職業を一括してその他とす。
2.調査人員……漁 業……70名
工鉱業……99名 その他……37名
無 職…・・54名3.調査対象……学年,男女に関係なく…括調査した。
職業別人口構成
職業別に同胞数(兄弟姉妹)を調査した結果第11表の構成を知り得た。
職 業 別 人 口 構 威 第11表 1人 2入 3人4人1
E人 P6人1・人1・人「9人1鰍夙似
農 業15456 1.0% 10.8%「22.8¢〜i25 5%18.2%111.6%16.0%「2.7%10.9%iO.39610.19わ 4.31 1、 業I g69 1.3〃 10・3〃1253W9〃18・9〃19・0〃13・0〃12・2・・117〃10・4〃1∩一 4.13−一一一一一さ
工鉱業 436
1.1〃 8.3〃118 7 烈22 9〃125、∩〃18.3〃i12.5〃12.1〃i1.1〃1 〕 ・ 0 454漁 業 347
0 4.3〃i14。5〃28.6〃17.1〃118.6〃 7,1〃 7.1ノノ12.9〃i ∩ i l、 4,9」、公務員 462
2.4〃17・6〃128・8〃i24・0〃117・6〃16・4〃12・4〃10・8〃1(II・)10一
1 3.70話勧め人 859
1.8〃 16.7〃127.9〃25.7〃…12.2〃19.5〃i2.7〃12,2〃10.9 ノ10.4!ノ旨 O I 387・その他
128 2.9〃 14.8〃126.4〃35.3〃 8。9〃15,9〃i2.9〃12,9〃1 0 1 〔》 O L一 3,761 −1無 職
22513.6〃 12.7,【1LO 134.5 127,3 15.5〃13.6〃11.8〃1 0 O I 〔} 1 4,09!
匡
(注)公務員……国家,並に地方公務員
勤め人……公務員以外の俸給生活者
本表によると同胞数の最も多いのが漁業の4・96人,最も少ないのが公務員の3・70人で
ある。
なお漁業では3人以下の同胞の家族は全体の18・6%であるのに公務員では同胞数3人以 下の家族が全体の48・8%即ち約半数を占めているのがめだっている。
ロ 結果の考察
人間の性格の変化についてリントン(R.Limton.1893)は「人格の文化的背景1952」
で性格は社会的身分(Social status.)によって変化すると発表した,その社会的身分とし て四項目をあげてあるがその中に「職業組織による身分」がある,また島田氏は地域性の
(注25) (注26)
心理学において社会的性格は根本的には文化とパーソナリティに立脚しているといってよ い,その文化を具体的に分けて六項目をあげ,その中に「職業的文化」の一項目がある。
また牛島氏はパーソナリティを規定する環境として三項目をあげその中に「職業や経済
(注27)
生活」の一項がある。
かように職業的環境が彼等の性格形成に影響のあることは多くの人々から認められてい るところである。
性格形成には幾多の要因のあることはいうまでもないが職業的家庭環境がどのように性 格の上に表われるかを知ろうとしたのが本調査である。
蒙匙。職簑と性裕 Fl.6 男子の農業,商業,公務員,サラリーマン
童; の場合
38 ズーへ ,ヘゾへ
;1 /\/ 1〈
@ v 、ハ 1
本表によれば公務員の家庭が子供の性格
̀成の環境としてはもっとも好ましく,次 いで商業,サラリーマンの子供がほどんと ッじ位置で第二位にあり,農業の家庭が非 墲ノ低い位置で第三位になっている。
2?
濡
23
「 これによると公務員の家庭の子供は好ま
∬
男子 しい性格形成の環境に置かれているが農業
璽 蓑業一一一・一癌業
の家庭の子供は総体的に性格形成の環境と
二1 ____一一 衝叉
@ ・・一伽ん い
㌦ 博1 ホ姦姦犠嗣.。. 隔く
しては好ましくないところに置かれてお
2 り,商業,サラリーマンの家庭は中位に置
、据臼 性怠忍 之皇難糞黙霞蓬鐸雛難鞍判断ql かれているといえ得る。
農家の家庭は比較的同胞数の多いところに加えて,農家の母親は一般的に母親的役割の 外に父親的影割も果さねばならない関係で子供と母親との関係が勤め人や商人等の母親の ように母親的役割を充分果し得ない状態に置かれているためかような結果になっているも
228 茨城大学教育学部紀要第十一号
のと思う。
家庭。コ臣蒙と性朴 Fi3.ケ 女子の農業,商業,公務員,サラリーマ
ノ《 ・一∫験譲 轟 》
ンの場合
@女子の場合も全く男子と同様のカーブで Dヒ位が公務員の家庭の子供で下位が農業の ニ庭の子供,中間が商業,サラリーマンの ニ庭の子供という結果を示した。
@ただ上位の公務員の家庭の子供の場合は
」,
女チ r
男子女子とも同じ程度の位置であるが,農2, 濃業
訊6
一・一・_画r衆一 一一一一一飢務資
「 @ボ
ク 業,商業,サラリーマンの家庭の子供の場
2 …一 艫鰍ヨ
.2ヂ 馳
曳隻
合は女子は男子に比して相当高いでv置を示
ll
している。
2 これは性的性格の影響であり,しかもこ
堺嵩目 皇羅性馨感
態謙誰→鍵擬鑓「幽の塙・ 亀q腰向 れが彼等の性格形成に大きい役割を果すも のであることを示しているものと判断する, また一方女子は職業的環境が彼等の性格形成 にたいして男子ほど影響を受けないことを明示しているといえ得る。
漁業,工鉱業,その他,無職の場合(男 家庖。職集と性拓一 質i,8
子,女子) ζ; 男与一み女子
@ 矯業
「その他」の家庭の子供の場合が最高で 28
ノ〈\
^ 一「 一 層 『 , 一
鼈鼈鼈鼈鼈黷 サ 他 工鎮衆
7 ! 、 一
無職の家庭の子供が最下位,第二位が工鉱 ニ,第三位が漁業となっているが無職とほ
ll3が ノ 、 °9−…・一・・秀職 h㌦___/へ た く 、 1一
とんど同じ程度を示している。
@「その他」について……
̲業,商業,公務員……以外の職業の家
llll二;
/〉\>A\《11−
Q 緯獄 み腕 〆 冠
ゑ7 …
庭を全部含めたため,社会的地位も相当高 .26 }
〃 し._ゴ
く子供の性格形成に好ましい環境のものが 24 一t 相当あるためこの結果を得たと思う。 ∫1
.ウ職について…… 21 人口構成の同胞数から見ても差程少ない
孫 覆慈罎灘灘鐸鍵鞭[ σ作 向 ,,。f向程
ほうでないところに経済的要因が大きく働いてかかる結果が表われたことと思う。
漁業について……
人口構成の同胞数は今回の職業別分類のうちで最高の平均4・96人という多数の同