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― ― 中央大学法科大学院と琉球大学法科大学院の 連携の取組

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119 第 16 巻第 3 号(2019)

))授業実践報告((

 * 中央大学法科大学院教授

** 琉球大学法科大学院教授

中央大学法科大学院と琉球大学法科大学院の 連携の取組 (3)

2019 年度の琉球プログラムの実施―

土 田 伸 也

吉 崎 敦 憲

**

 中央大学法科大学院は,2019 年度も,琉 球大学法科大学院との連携協定に基づき,「4 群特講Ⅰ@地域と法Ⅰ(沖縄地方の法律問 題)」(以下「琉球プログラム」という。)を 開講した。この授業は,中央大学法科大学院 の学生が沖縄特有の法律問題を現地・沖縄で 学修する点に大きな特色がある。今回で 3 回 目を迎えた琉球プログラムについて,本稿で,

その概要および授業アンケートの結果を紹介 するとともに,授業担当者として若干のコメ ントをしておきたい1)

 なお,昨年度は,琉球大学法科大学院が中 央大学法科大学院との連携協定に基づき,「首 都圏研修プログラム」(以下「首都圏プログ ラム」という。)を開講したが,本年度は琉 球大学法科大学院で受講希望者がいなかった ため,首都圏プログラムは実施されなかった。

Ⅰ プログラムの概要

1 .受 講 者

 この授業に参加した学生は 8 名であった。

内訳は未修者が 2 名,既修者が 6 名である。

 なお,履修登録に先立って行われたガイダ ンスには約 20 名の学生が参加した。

2 .授業の内容

 この授業は 1 単位の授業である。昨年度ま でと同様,第 1 回~第 12 回までの授業を沖 縄で実施し,残りの授業回を東京で実施した

( 1 回は 50 分)。沖縄でのプログラムは 2019 年 9 月 4 日から同年 9 月 6 日の 2 泊 3 日で実 施した。授業担当者は土田と吉崎であり,ゲ ストスピーカーを招いて琉球大学で授業を実 施したほか,学外の施設見学も行った。沖縄 でのプログラムの内容は以下のとおりである。

なお,帰京後は,辺野古問題をテーマにして

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Class Report

第 16 巻第 3 号(2019)

土田が授業を実施した。

○第 1 日目

第 1 回 「心神喪失者等医療観察法におけ る指定入院医療機関での医療実 践について」

    (琉球病院・医療観察法病棟医長  久保彩子氏)

第 2 回 「少年法・少年矯正と沖縄」

    (琉球大学法科大学院 矢野恵美 教授)

第 3 回 「沖縄における性の多様性への取 組」

    (琉球大学法科大学院 矢野恵美 教授)

第 4 回 「嘉手納基地の概況(任務・役割・

組織など)および渉外官の業務」

    (嘉手納基地・第 18 航空団広報 局渉外部 渉外官 曽束晃大氏)

第 5 ~ 7回 「日米地位協定と沖縄におけ る民事上の法的諸問題(軍人・軍

属との婚姻・離婚など)」

     (鎌田晋弁護士)

○第 2 日目

第 8 回「沖縄における少年矯正」

  ①沖縄少年院訪問   ②沖縄女子学園訪問 第 9 ~ 10 回「沖縄の海洋問題」

  ①国際海洋環境情報センター訪問   ②「海洋調査・研究(国内・国際)を

実施する際の法的問題点」

   (海洋工学センター運航管理部海 域調整グループ 畠山清氏)

○第 3 日目

第 11 ~ 12 回「沖縄における中小企業の 抱える諸問題(観光客誘致など)」

     (沖縄フルーツランド株式会社代 表取締役社長 安里博樹氏)

写真 1 琉球大学における久保氏の授業

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121 中央大学法科大学院と琉球大学法科大学院の連携の取組(3)

第 16 巻第 3 号(2019)

Ⅱ アンケート結果

 授業終了後,受講生に対してアンケートを 実施したところ,若干名からアンケートを回 収することができたので,その結果を以下に 示す。

⑴「あなたは,今回のプログラムの内容に満 足していますか。理由とともに回答してくだ さい。」というアンケート項目については,

いずれも「満足している」との回答があった。

その理由については,「沖縄特有の法的問題 について,様々な視点から授業を受けること ができたことで,沖縄以外の他の地域におけ る法的問題にも興味を持てるようになったか ら。」との回答があった。

⑵「今回のプログラムに参加してよかったと 思うのは,どのような点ですか。」というア ンケート項目については,「首都圏に住んで

いる限り,ニュース等のメディア媒体でしか 触れない情報について,現地で関係者の方か ら直接,話を聞くことができ,視野が広がっ たと思う。」との回答があった。

⑶「今回のプログラムに改善すべき点はあり ますか。改善が必要であるとすれば,次年度 に向けて,何をどのように改善すればよいと 思いますか。」というアンケート項目につい ては,琉球大学まで交通の便がいいとはいえ ないので,第 1 日目の授業開始時刻はもう少 し遅らせてもよいのではないかとの回答があ った(第 1 日目の実際の開始時刻は午前 9 時 であった)。

⑷その他,沖縄でのプログラムが 2 泊 3 日で あることについては,アンケート回答者全員 が「ちょうどよい」期間であると回答している。

 また,良かったと回答する学生が比較的多 かった授業は,沖縄少年院・女子学園の訪問 及び現地でのレクチャーであった。

写真 2 沖縄少年院での授業

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Class Report

第 16 巻第 3 号(2019)

Ⅲ 担当者のコメント

 本年度は,昨年度までと異なり,2018 年 に沖縄県糸満市に移転した沖縄少年院・沖縄 女子学園を訪問し,沖縄における少年矯正の 特徴等について学ぶ機会を設けた。

 総じていえば,過去のプログラムと同様,

今回もまた満足度の高いプログラムになった。

やはり,沖縄でしか学ぶことができないこと を学ぶことができたということが,受講者の 高い満足度につながっているものと思われる。

 他方で,本年度のアンケートでは,授業運 営を変更した点(具体的には第 1 日目の授業 開始時刻)について指摘があったので,次年 度はゲストスピーカーの方の都合等も考慮し,

指摘のあった点について改善を試みたい。

 なお,今回はプログラム実施期間中に台風 が沖縄県八重山諸島を直撃し,プログラムの 実施が危ぶまれたが,ほぼ予定どおり授業を 実施することができた。天候による授業の中

止はやむを得ないが,実際にプログラム開始 後に一部の授業が休講になった場合には,受 講者への不利益を回避するため,帰京後,補 講を行うことによって,休講分を補う予定で あった。

1 ) 本プログラムの前身となるプログラムは 2016 年度に実施され,その結果を踏まえて 2017 年 度から正規科目として開講することになった。

前者については,土田伸也・吉崎敦憲「法科大 学院教育におけるICTを活用した授業の導入に 向けた取組⑵―琉球プログラムおよび首都圏プ ログラムの実施」中央ロー・ジャーナル 13 巻 3 号(2016 年)91 頁以下。後者については,土 田伸也・吉崎敦憲「中央大学法科大学院と琉球 大学法科大学院の連携の取組⑴」中央ロー・ジ ャーナル 14 巻 4 号(2018 年)133 頁以下,土 田伸也・吉崎敦憲「中央大学法科大学院と琉球 大学法科大学院の連携の取組⑵」中央ロー・ジ ャーナル 15 巻 4 号(2019 年)167 頁以下。なお,

アンケートの記述欄に書かれた受講者からのコ メントについては,回答の趣旨を損なわない範 囲で加筆・修正をしている場合がある。

参照

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