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Kyushu University Institutional Repository
臨床現場での転倒による頭部外傷発生機序と外傷予 防に向けた看護ケアの検討
山中, 真
https://doi.org/10.15017/1441075
出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(看護学), 課程博士 バージョン:
権利関係:Fulltext available.
畜7て
名 : 山 中
氏
Etiology of head injuries due to falls in clinical situations,
論 文 題 名preventing
( 臨 床 現 場 で の 転 倒 に よ る 頭 部 外 傷 発 生 機 序 と 外 傷 予 防 に 向 け た
injuries
to care nursing
and
看 護 ケ ア の 検 討 )
分 . 甲 区
己日
近 年 の 急 速 な 科 学 医 療 技 術 の 進 歩 に も 関 わ ら ず 、 転 倒 に よ る 死 亡 者 数 は ほ と ん ど 変 化 し て い な い
。
加 え て 、 急 速 な 高 齢 化 や 長 期 療 養 者 の 増 加 に よ り 転 倒 に よ る 医 療 事 故 は 年 々 増 加 し て い る 。 日 本 医 療 機 能 評 価 機 構 に よ る 医 療 事 故 調 査 で は 、 医 療 事 故 の 約 4害1)を転 倒 に よ る 事 故 が 占 め て お り 、 転 倒 事 故 は 医 療 に お け る 大 き な 対 策 課 題 の1
つ で あ る。
看 護 領 域 に お い て 、 転 倒 と は 大 腿 骨 頚 部 骨 折 や 頭 部 損 傷 な ど の 入 院 期 間 の 延 長 や 治 療 によ る 長 期 臥 床 に 伴 っ た 筋 力 低 下 よ り 寝 た き り へ 移 行 す る こ と が 多 く 、 転 倒 事 故 に よ る 外 傷 の み な ら ず 、 機 々 な 病 気 を 合 併 す る 危 険 性 が 高 ま る こ と か ら 極 め て 重 要 な 問 題 の
1
つ で あ る 。 特 に 、 看 護 師 に お い て 転 倒 の 多 く は 病 院 や 施 設 に お け る 日 常 生 活 行 動 の 中 で 発 生 す る こ と が 最 も 多 く 転 倒 事 故 の 発 生 に 大 き く 影 響 を あ た え る こ と か ら 、 看 護 領 域 に お い て 転 倒 対 策 を 考 え る こ と や 、 転 倒 に よ る 危 険 性 を 証 明 す る こ と は 極 め て 重 要 な 課 題 で あ る と 考 え る。
本 論 文 の 目 的 は 、 高 齢 者 や 病 人 な ど の 身 体 的 に 障 害 を も ち 病 院 施 設 に て 入 院 さ れ て い る 方 の 転 倒 に よ る 重 篤 な 頭 部 損 傷 予 防 に 向 け て 、 頭 部 損 傷 の 発 症 機 序 に 応 じ た 危 険 度 を 工 学 的 視 点 か ら 身 体 へ 与 え る 損 傷 危 険 値 と し て 比 較 検 証 可 能 な 数 値 と し て 示 す こ と で 、 看 護 領 域 に お い て 大 き な 対 策 課 題 で あ る 転 倒 に よ る 外 傷 の 危 険 性 を 明 確 に し 、 新 し い 予 防 対 策 の 立 案 や 教 育 啓 蒙 活 動 に お い て の 方 向 性 を 提 示 す る こ と で あ る 。
そ こ で 、 転 倒 に よ る 身 体 損 傷 危 険 度 を そ の 発 症 頻 度 や 発 生 状 況 、 発 症 に と も な う 社 会 的 問 題 等 よ り 明 ら か と し 、 そ の 上 で 本 論 に て 検 討 し て 行 く べ き 課 題 と し て 、 転 倒 に よ り 直 接 的 に 生 命 へ の 危 険 性 が 高 い 頭 部 損 傷 の 発 症 機 序 と 転 倒 に よ る 頭 部 損 傷 の 危 険 性 に つ い て モ デ ノ レ ダ ミ ー 人 形 を 用 い た 実 験 研 究 か
ら 明 ら か と し た 。
転 倒 実 験 で は 、 病 院 施 設 に お け る 転 倒 場 面 を 転 倒 頻 度 の 高 い 病 室 と 転 倒 に よ る 外 傷 危 険 度 の 高 い 浴 室 の
2
つ の 場 面 を 想 定 し て 実 験 を 行 な っ た 。頭 部 外 傷 の 危 険 度 は 、 頭 部 の 外 傷 を 直 接 的 な 接 触 に よ る 単 方 向 の 衝 撃 に よ る 直 達 外 傷 の 危 険 度 を 衝 撃 加 速 度 と 頭 部 外 傷 危 険 度 ( 以 下
HI C
と 略 ) に て 数 値 に て 示 し た 。 直 接 的 な 接 触 に 伴 う 首 の 動 き に よ っ て 脳 内 部 の 勇 断 れ じ れ に よの 要 容 内 文
壬止を、 百問
っ て 発 症 す る 震 漫 外 傷 の 危 険 度 は 、 角 加 速 度 最 大 値 を 用 い て 数 値 に て 示 し た 。 実 験 結 果 よ り 、 図
1, 2
か ら 病 室 に お け る 転 倒 事 例 で は 衝 撃 加 速 度37 2G
、HIC80. 2
で あ っ た 。 浴 室 の お け る 転 倒 事 例 で は 衝 撃 加 速 度4 2 . 1 G
、H IClOO. 4
で あ っ た 。 こ の 値 は ど ち ら も 本 論 に お け る 直 達 外 傷 発 症 の 危 険 水 準 で あ る 衝 撃 加 速 度20 G
、H IC65
を 大 き く 上 回 る 値 で あ り 防 御 姿 勢 を と る こ と な く 転 倒 す る こ と は 直 達 外 傷 の 発 症 リ ス ク が 極 め て 高 い こ と が 明 ら か と な っ た。
次 に 、 震 壷 外 傷 の 危 険 度 に つ い て 、 図3 ,4
か ら 病 室 に お け る 転 倒 事 例 で は3970rad/sec2
で あ っ た 。 浴 室 に お け る 転 倒 事 例 で は437lrad / sec 2
で あ っ た 。 こ の 値 は 本 論 に お け る 震 漫 外 傷 発 症 の 危 険 水 準 で あ る 角 加 速 度 最 大 値4500 rad/sec2
を 僅 か に 下 回 る 値 で あ っ た も の の 、 直 達 外 傷 と 同 様 に 防 御 姿 勢 をと る こ と な く 転 倒 す る こ と は 震 塗 外 傷 の 発 症 リ ス ク が 極 め て 高 い こ と を 明 ら か と し た 。
以 上 の 結 果 よ り 、 病 院 施 設 に お い て 転 倒 す る こ と は 極 め て 危 険 で あ り 転 倒 リ ス ク の 高 い 対 象 に 対 し て は 、 十 分 な 予 防 対 策 を 取 る 必 要 性 が 高 い こ と を 示 し た 。加 え て 、 結 果 よ り 床 材 質 の 変 化 に よ っ て 直 達 外 傷 お よ び 震 渥 外 傷 と も に 減 少 傾 向 が 認 め ら れ た こ と よ り そ れ ぞ れ の 外 傷 特 性 に 応 じ た 予 防 具 の 選 定 が 今 後 の 看 護 ケ ア に お い て 必 要 で あ る こ と が 明 ら か と な っ た
。
本 論 文 を 通 じ て 、 転 倒 に よ る 頭 部 外 傷 危 険 度 を 比 較 検 証 が 可 能 な 数 値 で 証 明 し た こ と は 、今 後 の 転 倒 に よ る 外 傷 予 防 対 策 を 立 案 す る こ と や 転 倒 の 危 険 性 に つ い て 教 育 啓 蒙 活 動 を 行 な う 上 で の 大 き な 方 向 性 を 示 す こ と が 出 来 た
と 考 え る 。
(G)
倍 、 :病室(リノリュウム床)I 40
1 i
衝突時間1.245‑1.250 5ms IL : I聾触時間1.245‑1.279 34ms I
35 モ ア• I
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IH I C : 8 0 . 2
I 30ベ2s
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1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 1.30(sec)
図
1
. 病 室 転 倒 時衝 突 加 速 度 お よ び
HI C値
図
3
.病 室 転 倒 時 角 加 速 度 最 大 値(G) 45 1 40
i ‑
35 .j 30
!
浴室(タイル床)
衝 突 時 間1.543‑1.548Sms 接触跨間 1.543‑1.56320ms
HIC: 100.4 G : 4 2 . 1
25
・ !
Limit of Tolerance20
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15
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島 国 型 曹 塑 岨 醐蹴型車
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1.52'
1.53 1.54 1.55 1.56 1.57 1.58 1.59 1.60 図2
. 浴 室 転 倒 時衝 突 加 速 度 お よ び
HI C値
図