Research on Properties and Serviceability of Reclimed Asphalt Pavement Satoru IIDUKA, Yuzo KURIYAGAWA, Yosuke KANO and Shoichi AKIBA
再生混合物の特性及び供用性能
日大生産工(院) ○飯塚 悟 日大生産工 栗谷川 裕造 日大生産工(院) 加納 陽輔 日大生産工 秋葉 正一 1.はじめに
1991
年「再生資源の利用の促進に関する法律」が施 行されるなど,様々なガイドライン整備が進んだこと で,我が国のアスファルト舗装発生材のリサイクル率 は急速に増加し,年間発生量の約
99%を実現するに至った.しかしながら,発生量全体の半分程度が路盤材 や盛土材への転用にとどまるのが現状であり,アスフ ァルト舗装材料としての品質を保持しつつ,その特性 や資源をより有効に活用することが命題となる.
そこで本研究では,再生骨材の混入量や再生添加剤 の回復効果等が再生混合物の性能に与える影響につい て,各種工学試験を行い検討することで,舗装循環利 用の体系化に貢献することを目的とする.
2.供試体材料
本研究では,アスファルト舗装要綱に記載されてい る St.As.60〜80,最大粒径 13mm の密粒度アスファル ト混合物を用いた.再生骨材(RC 13‑0)は,再生プラ ントで製造されたものを重量比で 30,50,70%混合し た.再生用添加剤は,プラント再生舗装技術指針に示 される品質を十分満足するものである.なお,配合設 計,供試体作製ともプラント再生舗装技術指針に準じ て行った.供試体の構成及び名称を表‑1 に示す.
3.試験結果及び考察
3‑1.標準マーシャル安定度試験
混合物の一般性状に関する評価とアスファルト針入 度推定として標準マーシャル安定度試験を行った.
図‑1 に,標準・水深安定度及び推定針入度を示す.
全ての混合物は,重交通路用混合物の規格値である 安定度 7.35kN 以上を満足している.
再生骨材混入率の増加に伴う安定度の上昇傾向と,
分布のばらつきの拡大が確認された.これは,旧アス
ファルトの構造硬化と,その品質変動による影響と推 図‑3 動的安定度・圧密変形量
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 22.0 24.0
損 失 量︵
%︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 22.0 24.0
損 失 量︵
%︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物
標 準 水 浸 低 温
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 22.0 24.0
損 失 量︵
%︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物
図‑1 マーシャル安定度試験結果
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500
動 的 安 定 度︵ 回 /
㎜︶
R30 R 50 R70 R30-a R 50-a R70-a 新規混 合物
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500
動 的 安 定 度︵ 回 /
㎜︶
R30 R 50 R70 R30-a R 50-a R70-a 新規混 合物
動的 安定度
0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 4500
動 的 安 定 度︵ 回 /
㎜︶
R30 R 50 R70 R30-a R 50-a R70-a 新規混 合物
2 .9 3 2 .5 7
1 .2 2
1 .9 4 1 .8 5 1 .5 6
6 .0 8
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
圧 密 変 形 量︵ m m︶ 圧密変形量
表‑1 供試体の構成および名称
図‑2 カンタブロ試験結果
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24
安 定 度︵ k N︶
R 30 R50 R70 R 30-a R50-a R70-a 新規混合物
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24
安 定 度︵ k N︶
R 30 R50 R70 R 30-a R50-a R70-a 新規混合物
標準 水浸
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24
安 定 度︵ k N︶
R 30 R50 R70 R 30-a R50-a R70-a 新規混合物
供 試 体 名 配 合 材 料 名 発 生 材 混 入 率 添 加 剤
新 規 混 合 物 新 規 骨 材 0% ×
R30 30% ×
R50 50% ×
R70 70% ×
R30-a 30% ○
R50-a 50% ○
R70-a 70% ○
供 用 劣 化 発 生 材
3 3 . 5 3 0 . 3 3 0 . 3 3 2 . 8 2 4 . 3 2 8 . 7 3 1 . 9
0 4 8 1 2 1 6 2 0 2 4 2 8 3 2 3 6 4 0 4 4 4 8
推 定 進 入 度
︵
1 / 1 0 m m
︶
推定針入度
測できる. また, 再生用添加剤により安定度の減少と,
品質変動の減少が確認された.これは,再生用添加剤 による旧アスファルト柔化の影響と推測できる.
3‑2.カンタブロ試験
骨材飛散抵抗性評価としてカンタブロ試験を行った.
図‑2 に,骨材損失量を示す.
再生骨材混入率増加による骨材飛散抵抗性の減少が 顕著で,分布のばらつきも拡大している.再生用添加 剤についても同様の傾向が確認でき,骨材把握力と品 質変動の回復効果は認められない.
3‑3.ホイールトラッキング試験
流動抵抗性の評価としてホイールトラッキング試験 を行った.図‑3 に,動的安定度と圧密変形量を示す.
再生骨材混入率増加に伴い
2〜4倍程度の動的安定 度の向上と, 圧密変形量の減少が確認された. これは,
旧アスファルトの硬質化の特性が発現したもので,再 生混合物は流動抵抗性能に優れていると言える.しか し,再生用添加剤により一様に動的安定度が減少し,
分布のばらつきも拡大傾向にある.
3‑4.曲げ試験
ひび割れ抵抗性の評価として曲げ試験を行った.
図‑4 に,曲げ強度と温度の関係を示す.再生用添加 剤未付加の混合物は,一様に最大曲げ強度が低下し、
その脆化点が 5℃程度上昇している.このことは,旧 アスファルトの性状である軟化点上昇の影響と推察で きる.また,再生用添加剤による最大曲げ強度,脆化 点の回復効果が認められる.
図‑5 に,ひずみと温度の関係を示す.破壊時のひず みは,新規混合物と比較し,全ての再生混合物で減少 している.これは,再生混合物の,たわみ追従性低下 が影響したものと推察される.たわみ追従性について は,再生用添加剤による回復は認められない.
3‑5.疲労試験
疲労特性の評価として繰返し曲げ荷重による疲労試 験を行った.図‑6 に,破壊回数を示す.
再生骨材混入率増加に伴う,平均破壊回数の減少が 確認できる.これは,再生混合物の靭性の低下による ものと推察され,供用性能の低下が懸念される.再生 用添加剤により破壊回数の最大値は上昇しているが,
各供試体による性能のばらつきも大きく,耐久年数の 減少が懸念される.
4.まとめ
・再生混合物の,たわみ追従性の低下が確認された.
これらは,旧アスファルトの経年劣化による硬質化 に伴う靭性の低下によるものと推察できる.
・各試験での品質変動の増加は,再生工程での旧アス ファルトの偏材や,供試体作製時における添加剤の 不均一融和等が原因であると推測される.
・再生用添加剤による靭性と供用性能の回復効果は認 められなかった.
・以上のように,現行の針入度による品質指標では評 価できない部分の技術的課題が浮き彫りとなった.
< 参考文献 >日本道路協会: 「舗装試験法便覧」
「舗装試験法便覧別冊」 「プラント再生舗装技術指針」
図‑4 曲げ強度と温度の関係
図‑6 破壊回数 図‑5 ひずみと温度の関係
0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00
-15 -10 -5 0 5 10 15 20 25
破壊時の曲げ強度 (MPa)
新規混合物 R30 R50 R70
R30-a R50-a R70-a
0.0000 0.0050 0.0100 0.0150 0.0200 0.0250 0.0300 0.0350
-15 -10 -5 0 5 10 15 20 25
破壊時のひずみ
新規混合物 R30 R50 R70
R30-a R50-a R70-a
0 5000 10000 15000 20000 25000
破 壊 回 数︵ c y c l e︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物
0 5000 10000 15000 20000 25000
破 壊 回 数︵ c y c l e︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物
破 壊 回 数
0 5000 10000 15000 20000 25000
破 壊 回 数︵ c y c l e︶
R 30 R 50 R 70 R 30-a R 50-a R 70-a 新 規 混 合 物