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逆三角関数

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Academic year: 2021

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§

0.9

逆三角関数

−1y1 となる任意の実数 y に対して,sinx=y , π

2 xπ

2 となる実数 x が唯一つだけあります. 従って,定理0.3.3より,区間 h

π 2,π

2

i を定義域とする正 弦関数 sinx の逆関数があります. この正弦関数の逆関数を      といい,実数 x に対するその値を sin1x あるいは arcsinx と書き表します3). 区間 h

π 2,π

2 i を 定義域とする正弦関数 sinx の値域は区間 [−1,1] ですから,その逆関数 sin1x の定 義域は [−1,1] です.

−1y1 となる任意の実数 y に対して,cosx=y , 0xπ となる実数 x が唯一つだけあります. 従って,定理0.3.3より,区間 [0, π] を定義域とする余弦関数 cosx の逆関数があります. この余弦関数の逆関数を      といい,実数 x に対 するその値を cos1x あるいは arccosx と書き表します4). 区間 [0, π] を定義域と する余弦関数 cosx の値域は区間 [1,1] ですから,その逆関数 cos1x の定義域は [−1,1] です.

 任意の実数 y に対して,tanx=y , π

2 < x < π

2 となる実数 x が唯一つだけあ ります. 従って,定理0.3.3より,区間

π 2,π

2

を定義域とする正接関数 tanx の逆 関数があります. この正接関数の逆関数を      といい,実数 x に対するその 値を tan1x あるいは arctanx と書き表します5). 区間

π 2,π

2

を定義域とする 正接関数 tanx の値域は実数全体ですから,その逆関数 tan1x の定義域は実数全体 です.

 これらの三角関数の逆関数を逆三角関数といいます.

 逆三角関数の値について定義より次のことが成り立ちます.

実数 x について,

sin1x の値がある条件は −1x1 でこのとき π

2 sin1xπ 2cos1x の値がある条件は −1x1 でこのとき 0cos1xπ

x が何であっても tan1x の値があって π

2 <tan1x < π 2 .  逆三角関数は三角関数の逆関数ですから,定理0.3.1より次の定理が導かれます.

定理0.9.1

π

2 u π

2 である任意の実数 u について sin1(sinu) =u0uπ である任意の実数 u について cos1(cosu) =u

π

2 < u < π

2 である任意の実数 u について tan1(tanu) =u . また,

1v1 である任意の実数 v について sin(sin1v) =v

1v1 である任意の実数 v について cos(cos1v) =v ; 任意の実数 v について tan(tan1v) =v

 逆三角関数は三角関数の逆関数ですから,定理0.3.6より,xy座標平面において逆 三角関数のグラフは元の三角関数ののグラフと直線 y=x に関して対称です.

x y

0 1

1

−1

−1

π 2

π 2

π 2

π 2

y= sin1x

y= sinx

π

2xπ 2

y=x

x y

0 1

1

−1

−1

π 2 π

2

π π

y= cosx ( 0xπ) y= cos1x y=x

逆正弦関数 y= sin1x のグラフ 逆余弦関数 y= cos1x のグラフ

x y

0 π

2

π 2

π 2

π 2

y= tan1x y = tanx

π

2 < x <π 2

y=x

逆正接関数 y= tan1x のグラフ

 グラフを見て分かるように,関数 sin1xtan1x とは奇関数です.

定理0.9.2 1x1 である任意の実数 x について sin1(−x) =sin1x . 任意 の実数 x について tan1(−x) =tan1x

3) sin1arcsinアークサインと言います.

4) cos1arccosアークコサイン と言います.

5) tan1arctanアークタンジェント と言います.

参照

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