ゲーム,ベースボール型ゲーム,ボール運動(ソフトボール)の場や練習方法の工夫例
Q1 ボールを上手に投げられるようにするには,どのような場で学習したらよいでしょうか。
ステップ1
手軽に練習をしよう ラリーゲーム
ハンドベースボール 自 分 の ほ し い
と こ ろ を 相 手 に伝えよう。
★ぶつかっても痛くないボールを使って ・3人組で行う。
みる。 ・真ん中の人が両側の人が投げ合ってい
①狭い場所でもできる。 るボールをキャッチする。
②グローブを使わず手軽にできる。 ・キャッチされたら交代する。
③恐怖心がなく楽しみながらできる。 ・距離は実態に応じて10〜20m程度
★投げる方は取られないようにコースや 高さを考えて投げるようにさせる。
素手のキャッチの仕方は
ステップ2
① ゴロのキャッチ
片足を一歩前に出 ストラックアウト してキャッチする。
② グローブをはめている手と逆方向のボール キャッチする手の 親指を下にしてキ ャッチする。
ゼッケンなどを貼り付けてもよい。
③ お腹より高いボールのキャッチ
指先を上に向けて ・投てき板やサッカーゴールに目印を付け キャッチする。 てそれに当たるように投げる。
・投球回数を決めて何回当たったかで競争 する。
Q2 ボールを上手に捕球できるようにするには,どのような場で学習したらよいでしょうか
ステップ1 ステップ2
股抜きゲーム 振り向きキャッチ
・3人組で行う。 ・3人組で行う。
・範囲(3m程度)を決め,両側の人が ・両側の人がボールを1個ずつ持つ。
ゴロでころがし,中の人はサイドステ ・真ん中の人は股抜きゲームのようにゴ ップ等で移動して自分の股の間を通れ ロを移動しながらキャッチして,投げ ば1点。時間内に何回通せたか挑戦す た人に返す。返したら振り向いて反対
る。 側の人から投げられたゴロを同じよう
★膝を柔軟に使って素早く移動できるよ にキャッチして返す。
うにする。 ★声を掛け合いながら素早い動作ででき
るようにする。
, 。 Q3 一人一人の運動量やプレイの機会を増やすには どのような場で学習したらよいでしょうか
・一人一人の運動量やプレイの機会を増やすには,1チームの人数を少なくし,守りや攻めの 回数を多くします。
(例 ・1チームを5〜6人程度で行う。)
・チェンジの条件を3アウトだけでなく,全員が1回打ったらチェンジのように変える。
ワンベースソフトボール 簡単なルールでみんなで楽しむ
打ったらコーンを目指してダッシュ→返球される前にホームへ
・コーンを1塁方向に3個置き自分の打ったボールに応じて遠くのコーンをさわってくる。
遠いコーンから3点,2点,1点とする。
・守りのチームはボールをホームベース上に返し,打った人が戻る前に返球できればアウト になる。
・ティーボールのようにティーに乗せて打ってもピッチャーが投げてもよい。
(その他のゲームの工夫)
集合ソフトボール
・コーンを1塁方向に3個置き自分の打ったボールに応じて遠くのコーンをさわってくる。
遠いコーンから3点,2点,1点とする。
・守りのチームは,打った人がホームに戻る前に,ボールを捕球した選手の所に全員集合 し 「アウト」とコールできれば,アウトになる。,
・ティーボールのようにティーに乗せて打っても,ピッチャーが投げてもよい。
ティー・ソフトボール
・ピッチャーが投げる代わりに,ティーの上にボールを乗せて打撃を行うことから始める。
・打撃の技術が未習熟の場合に取り入れるとよい。
・基本的なルールは,通常のソフトボールと同じ。
・ボールは,技能に応じてソフトボール以外のボールを使用してもよい。
ソフトボールの場や練習方法の工夫例
Q1 スローイングの技能を高めるには,どのような学習をしたらよいでしょうか。
(投げる動作の基本)
① 軸足のステップ
★軸足の内側が目標に対して垂直に 踏み出されているか確認する。
・軸足のつま先が投球方向を向いて しまうと下半身の十分な回転が行 えず,遠くに投げたり,強いボー ルを投げたりできにくい。軸足の 内側が目標に対して垂直に踏み出 されると,自然に肩のラインが投 球線と平行になり,体の回転を使 って投げられるようになる。軸足 の膝を軽く曲げることによって かかとが前に出しやすなる。
② 腕の振り上げ
★肘が肩のラインと同じ高さまで上 がっているか確認する。
・弓を引くように,肘からテークバ ックにはいるようなイメージで上 げてみる。投げ始めるときに肘が 肩の高さくらいに上がると,肩へ の負担も少なく,スムーズにボー ルを投げることができる。腰,肩 肘,手首の順番に回転運動を行い 効率よく力をボールに伝達するこ とが大切である。また,左腕のグ ローブをタイミングよく脇の下に 巻き込むことによって回転の力を 得ることができる。
③ フォロースルー
★投げ終わったあとに,踏み込んだ 足1本で立っていられるくらい体 重移動ができているか確認する。
・遠くに投げたり,強いボールを投 げたりするときに,軸足から踏み 込んだ足への十分な体重移動が必 要である。十分に腰,肩を回転さ せ,投げ終わったあとに片足で立 っていられるかどうかやってみる。
(スローイングの技能を高める練習)
<楽しみながら活動量を確保し,投げる動作に慣れよう>
① ボールの大きさや種類を替えて,投げやすいボールでキャッチボールをする。
(ゴムボール,プラスチックボール,ソフトボール1号球,2号球,3号球など)
・投動作の経験が少ない生徒や,投動作に習熟していない生徒には,自分の手 の大きさや体力に合っているボールを選び,投げやすいボールでたくさん練 習することが,より早く技能を向上させるのに有効である。
・投げやすいボールを使い,遠くに向かって投げたり,的をめがけて投げたり して,楽しく活動しながら投げる動作に慣れる。
② 的当てゲームでコントロールをつける。
ア 距離を変える ( 近 → 遠 )。 イ 的の大きさを変える ( 大 → 小 )。
(例,段ボールで簡単な的作り)
・段ボールの1面を,ボールが当たった反動で,折れ曲がるようにする。その 面にイラストや数字を書き込み的をつくる。9個組み合わせれば,ストライ クアウトゲームをつくることもできる。
・段ボールの大きさを変えて的の大きさに変化をつけたり,設置する的の高さ を変えたりして,楽しみながら投げる動作に慣れる。
③ 力いっぱいボールを投げる。
ア 自分の遠投距離を測る。
イ キャッチボールの途中に障害物を設置し,それを越すようにボールを投げる。
④ ステップを使って,ボールを投げよう。
(4人組キャッチボール)
・ソフトボールで行われる投動作は,捕球後ステップを使って投球方向を変えるの がほとんどである。4人組(3人や5人でも可)でキャッチボールを行いながら 自然にステップを踏む動作に慣れるようにする。声をかけ合いながら,楽しくや ってみる。
・ミスをしないで何回続けることができるかを競ったり,単位時間当たり何回でき るかを競ったりして,楽しみながらすばやくステップしたり,投げたりする動作 に慣れるようにする。
(ポイント)
・どの方向に投げてもよい。
・投げる方向に向かって,
必ず,1歩踏み出す。
・慣れてきたら,捕球後で きるだけ早く方向を変え て投げ返す。
(捕球とスローイングを組み合わせた練習の例)
・Aは,Bにボールを転がす。
送球 その後,Bに移動する。
転がす ・Bは捕球後Cに送球する。捕 移動する 球後,左方向にステップを踏 み,すばやく送球する。送球
B 後,Cに移動する。
C ・CはBからの送球を受け,D
に移動する。DはEにボール
D を転がす。その後,Eに移動
する。
A ・Eは捕球後Fに送球する。送
球後,Fに移動する。
F ・FはEからの送球を受け,A
に移動する。
E ・上記のような方法で練習を
くり返していく。
Q2 キャッチングの技能を高めるには,どのような学習をしたらよいでしょうか。
<基本的な構え方とグローブの動かし方を覚えよう>
(初心者によくある例)
(脇が空いてグローブが横を向く) (飛んでくるボールを迎えに行く)
(正しく構え,体の近くでボールを捕球するために)
( )
(脇に手をはさんで構える) 脇に手をはさんだ状態でボールを捕る
・脇をしめることが大切である。 ・最初は,捕りやすいように胸のあた りにボールを放って,正しい捕球姿 勢がとれるかどうかを確認する。
<グローブの動かし方を覚えよう>
(さらに右に動かす) (上に動かす) (さらに左に動かす)
(右に動かす) (基本の構え) (左に動かす)
・右に動かすときは,捕 (下に動かす) ・下に動かすときは,円を
球面が下を向きやすく を描くイメージで,グロ
なる。小指をしっかり ーブを動かす。
上に向けるようにして,
ボールの飛んでくる方 向に対して,垂直に捕 球面を出せるようにす る。
・グローブの動かし方に慣れてきたら,二人組でいろいろな方向にボールを出し 合い,正確にキャッチできるかどうかを確かめる。
・最初は近い距離から始め,慣れてきたら距離を遠くしたり,ボールの速さを速 くしたりして,いろいろな方向にスムーズにグローブを出せるようにする。
<ゴロの捕球を覚えよう>
・基本姿勢は,グローブが地面に着くく ・二人組でボールを転がし合い,捕りや らい腰を下ろし,前後左右にスタート すいポイントで捕球体勢に入る練習を を切りやすい体勢を見つける。 してみる。
・実際のゴロの打球に対しては,基本姿 ・転がす場合は,左右に動かすようにし 姿勢で作った視線の高さを保ちながら たり,弾むようなゴロや低く転がるよ 移動していくことによって,より正確 うなゴロを混ぜたりしていろいろな動 に捕球することができる。 きを身につけるようにする。
・捕球後,すぐ送球に移れるように投げ ・慣れてきたら,捕球後に送球のステッ る方の手をグローブに添え,両手で捕 プを入れたり,実際に送球をしたりし 球するようにする。 て,より実践的な動きに近づけていく
ようにする。
・ゴロを上手に捕球するためには,捕りやすいポイントで捕球体勢に入ることが大切 である。ボールがバウンドする最高点から落ちてくる所か,ショートバウンドで捕 るようにする。
(最高点)
難しい 捕りやすい ボール
Q3 バッティングの技能を高めるには,どのような学習をしたらよいでしょうか。
<バットを振る感覚を身につけよう>
① 両手で振る (グリップした両手をつけたまま振る,離して振る )。 。
・グリップの左手と右手を少し離してバットを振ると,手首が返しやすくな り,ボールを強く叩くことができる。アウトコースのボールを打つときに はひっかけやすくなるが,力のない女子生徒に導入の段階で教えるには有 効である。
★手首の返し方がうまく行えない場合の練習方法として効果がある。
② 片手でふる。
③ 長いものを振る。
・バットを振った経験がない生徒にバットを振る感覚を身につけさせるため に,片手でバットを振らせたり,バットよりも長いものを振らせたりして みる。反動をつけず,ゆったりとスイングさせ,体が自然にねじられる感 覚やバットが体に巻き付く感覚を身につけさせる。
・重すぎるものは,腕や体に力が入ってしまうので,軽くて長いものが有効 である。
<ボールを打つ感覚を養おう>
① テニスラケットでボール打つ。
② バットでボールを打つ (ティーバッティング,投げられたボールを打つ )。 。
③ 最後まで振り切る (実践につながる安全な打撃に慣れる )。 。
・初心者の中には,ボールを打つと同時にバットを放り投げ,走り出してしま う生徒がいるが,バッティングは最後まで振り切るのが一連の動作であり,
それが十分に身に付いていないことが考えられる。そのような生徒には,振 り切ることを目的に,最後まで振り切って打つ練習(打撃後,走らない)を 十分に行わせることによって,実際の試合の中でも振り切ってからバットを 安全に離すことができるようになる。
・安全面の配慮事項として,生徒の実態(技術のレベル)を見極め,次打者の 待機位置に気をつけさせたり,捕手のヘルメットやマスクの着用などを確実 に行わせたりすることが大切である。
<バッティングの基本>
① 構え
・両足に均等に体重をかけ,リラッ クスして自然に構える。グリップ の位置は,肩から耳のあたりが基 本で,あまり高すぎたり,低すぎ たりすると,テークバックの動き が大きくなりすぎる。
・投手の投球動作に合わせて,投手 側の足を軸足方向に少し引き寄せ,
軸足に体重を乗せながらタイミン グをとる。
② 踏み出し
・下半身始動でスイングに入ってい くが,前足を踏み込んだとき,つ ま先,膝が開かないように注意す る。また,グリップは高いままの 位置を保ち,上半身と下半身の捻 転差をつける。
・下半身と一緒にグリップが前に出 てしまう生徒には,グリップの位 置を固定するように補助し,体が ねじれる感覚を身につけさせる。
③ インパクト
・ボールがバットに当たるまで,し っかりと目で追っていく。スイン グに入るとき,グリップから始動 し,ヘッドが後から追ってくるよ うなイメージで振ると,バットが 遠回りせず,効率よくヘッドを走 らせることができる。
・インパクトでは,引き手の肘が伸 び,片方の肘は伸びきらずボール をとらえる。
④ フォロースルー
・インパクト後,両腕がしっかりと 伸び,フォロースルーに入る。
・さらに,手首が返り,腕が折りた たまれる。最後までしっかり振り 切るスイングを心がける。
<コースによるミートポイントの違い>
(右バッターの場合)
・どのコースに対応するにしても,技
インコース 術的に共通することは,バットは体
の近いところを通って,スイングす ることである。
・インコースは,やや腕を折りたたむ ようなイメージでバットを前に出し ていく。
・アウトコースは,自分の体に近い所 アウトコース までボールを引きつけることが大切 である。右足のけりが早すぎると腰 が早く開いてしまい,ボールを引き つけて 強くたたくことができない。
右膝を左足方向に送るようなイメー メージでしっかりボールを見て,ボ ールを引きつける。
・最初は,ティーバッティングでコー ースに置いたボールを打ち,ミート ポイントを身につけさせる方法も有 効である。