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2 目次 1. はじめに 2. 特許化と秘匿化 3. 技術流出を防ぎましょう 4. 企業内情報の流出が疑われる最近の事例 5. 営業秘密として 法的保護 を受けるためには 6. 営業秘密の民事的保護 7. 営業秘密の刑事的保護 8. 情報漏えい対策等 9. はじめての営業秘密管理 10. オープン

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(1)

営業秘密・知財戦略セミナー

独立行政法人 工業所有権情報・研修館(INPIT)

営業秘密・知財戦略相談窓口

(2)

3.技術流出を防ぎましょう

目 次

11.営業秘密・知財戦略相談窓口、

知財総合支援窓口のご紹介・ご利用方法

10.オープン&クローズ戦略

4.企業内情報の流出が疑われる最近の事例

6.営業秘密の民事的保護

1.はじめに

2.特許化と秘匿化

5.営業秘密として「法的保護」を受けるためには

8.情報漏えい対策等

9.はじめての営業秘密管理

7.営業秘密の刑事的保護

(3)

あなたの会社に、製品のちょっと したアイデアや製造ノウハウなど (例えば、金型、試作品、添加成分、 反応プロセス、試験方法など)が ないか 点検してみませんか? 営業秘密の管理や、出願による 権利化は、思ったよりむずかしく ありません。 今からでも、間に合います。

1. はじめに

(4)

こんな悩み・疑問をお持ちではありませんか?

■製造条件などのノウハウ、金型、試作品、添加成分、反応プロセス、試験 方法など、技術上のちょっとした工夫や、試作品のデータ、金型の図面、 設計図などは、すべて重要な知的財産です。 ■他社に漏れる前に、特許による権利化や営業秘密として秘匿化することで、 保護を受けられるようにしましょう。

我が社のアイデア・ノウハウも、知的財産として

保護を受けられるのでしょうか?

■「特許などの知的財産権」と「営業秘密」は、アイデアやノウハウの内容のみ ならず、技術動向や企業戦略、経営戦略の観点なども踏まえて、使い分けたり、 組み合わせたりすることが大切です。

特許による権利化/営業秘密による秘匿化

どう使い分ければよいのでしょうか?

1. はじめに

(5)

知財の歴史は古代から

“Patent(特許)”の語源 “patentes(ラテン語)” 意味: 「公開する」「開示する」 ヒッタイト帝国:製鉄技術を「秘匿」し繁栄、メソポタミア地域を約300年間支配 最初の鉄器文化は紀元前15世紀頃に突如あらわれたヒッタイトが発祥とされている。ヒッタイトは 高度な製鉄技術を強力な武器にし、メソポタミアを征服した。その技術は「秘密」にされており、 周辺民族に伝わることがなかったが、紀元前12世紀頃にヒッタイトが滅亡すると、製鉄技術の秘密 は周辺民族に知れ渡ることになり、エジプト・メソポタミア地方で鉄器文化が始まることになる。 「公開」することで、産業の発展につながる。 ルネッサンス以降: 発明を奨励。 イタリア 1443年 発明に対し特許を付与 イギリス 1624年 専売条例 アメリカ 1790年 特許法制定 フランス 1791年 特許法制定 ド イ ツ 1877年 ドイツ統一特許法 日 本 1885年 専売特許条例 ※1889年大日本国憲法公布 特許第1号 :「掘田式錆止塗料とその塗法」 発明者 掘田瑞松

「秘匿」と「公開」

2.特許化と秘匿化

特許化/秘匿化のメリット・デメリットを理解した上で使い分けることが重

(6)

例1.特許出願とノウハウ管理(営業秘密管理)との選択

(相談事例)ある植物を用いた健康食品の売上げが好調であり、他人に

まねされないようにするため、特許出願をしたい。

(相談事例)複数の濃縮したエキスと調味料をブレンドした製品の製法

を特許出願したい

。 製造方法等は、権利行使が困難であるにもかかわらず、特許出願した結果、 公開公報により模倣が容易になってしまう技術のひとつです。 特許出願するか、ノウハウ管理にするかの選択を十分検討してください。

例2.取引先からの技術情報供与の要請への対応

(相談事例)自社の調味料を渡して相手先が食品を製造しているが、相手

先から調味料の詳しい製造方法等を教えて欲しいと言われている。

どうすればよいか。

(相談事例)新たに開発したドレッシングを他社に委託製造することに

なったが、委託先が勝手に製造販売したり、その調合等を

外部に漏らさないよう保護するためには、どうすればよいか。

取引先から技術情報の提供要請があった場合、どのようにすれば技術情報 を保護できるかを十分に考えた上で、相手に渡すか否か、渡すとすれば どのような方法にすべきかを検討してください。 中小企業では困難な特許化・秘匿化の選択と管理(1) (参考)産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第2回) 資料6 中小企業等に対する営業秘密保護を含めた知的財産のワンストップ支援体制(特許庁)

2.特許化と秘匿化

(7)

2.特許化と秘匿化

中小企業では困難な特許化・秘匿化の選択と管理(2)

例3.海外展開への対応

(相談事例)船舶の部品について、韓国企業にOEMによる技術提供を

行うことになったが、どのような注意点があるか。

(相談事例)ある原材料について、研究開発は日本で行うが、実際の

製造は中国子会社で行う予定である。

ノウハウでの保護を考えているが、大丈夫か。

海外展開する中小企業も増加している中、事前に適切な対応

をとる必要があります。

例4.営業秘密流出への対応

(相談事例)退職した社員から図面等が外部に漏れているようだが、

どうしたらよいか。

状況は千差万別です。

漏れているのであれば、早急に対応して被害の拡大を防ぐこと

が重要です。

(参考)産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第2回) 資料6 中小企業等に対する営業秘密保護を含めた知的財産のワンストップ支援体制(特許庁)

(8)

特許権の取得 営業秘密による秘匿化 メリット ・審査、登録を通じた権利内容の明確化と権利 存否の明確化 ・排他的な権利活用からライセンス、パテント プール、標準化によるロイヤリティ確保等、 幅広い権利活用 ・技術的思想としての「面」での権利保護 ・保護期間の制限がなく、長期に技術秘匿、製品の 差別化等が可能 ・自社の事業戦略の方向性を秘匿可能 ・特許になじまないノウハウ等の技術情報も保護が可能 デメリット ・出願内容の公開が前提であるため、自社の 開発動向を知られたり、模倣品発生の可能性 ・保護期間が満了した場合、誰でも使用可能 ・技術自体の保護による「点」での保護に限定される 可能性 ・他社の独自開発、リバースエンジニアリング、特許権 取得により、技術独占ができなくなる可能性 ・適切な管理をしていないと法的保護が受けられない 可能性 <特許出願と営業秘密をめぐり よく指摘される誤解> 誤解:特許出願は、公開されるから技術が漏れてしまう → 特許の公開による不用意な技術流出は、出願書類の適切な作成により防ぐことが可能 誤解:営業秘密として適法に管理していれば技術を秘匿したまま保護を受けることができるため安心 → 営業秘密は、保有している技術それ自体の保護による「点」での保護に限定される可能性があり、 過信は禁物。

特許権と営業秘密の特性を理解した権利活用が必要

特許権と営業秘密による保護のメリット・デメリット

2.特許化と秘匿化

(出典)産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第2回) 資料6 中小企業等に対する営業秘密保護を含めた知的財産のワンストップ支援体制(特許庁)

(9)

(出典)経済産業ジャーナル2010年7・8月号 経済産業省

秘匿化

独自開発の ITを活用した最新鋭の

「生産性向上支援システム 」「品質

管理システム」 に関する

特許を取得

リアルタイムに 「見える化」 した生産管理体制 が取引先にも好評

特許化

中小企業での使い分け例

(株)JKB

高精度金型・プレス部品メーカー (本社:神奈川、工場:山形県、社員約30名) 製品(金型)からは、全く製作工程が分からない しかし、(金型)図面を見れば、簡単に模倣が可能 過去に取引先の要請に根負けし金型図面を開示し 海外生産され、注文が途絶えた苦い経験あり

金型設計技術を

完全に

「ブラックボックス化」

2.特許化と秘匿化

(10)

■企業で保有する情報が、不正競争 防止法上の「営業秘密」に該当すれば、 営業秘密の不正使用など一定の要件 を全て満たした侵害行為に対し、差止 請求や損害賠償請求などの民事請求 の他、刑事告訴することができます。 大事な情報を守るために ■まずは、一般情報と合理的な区分 をして、重要な情報については、 「営業秘密」として管理しましょう。 ただし、 漏らさないための管理は

企業情報

図面類(紙情報) 顧客情報 研究開発情報 経営情報

3. 技術流出を防ぎましょう

一般情報

■ 「営業秘密管理」とは別の観点からの管理が必要です。 ■「漏えいすると困る情報」について、どのような場面、 どのような経路、漏えいするリスク等を分析し、 「費用対効果」から対策を施します。

営業秘密

(11)

4.

企業内情報の流出が疑われる 最近の事例

被害企業 発覚時期 ニ コ ン 漏えい情報 流出先など 軍事転用可能な 光通信機器 2006年 新日本製鐵 (現 新日鐵住金) 東 芝 2012年 2014年 変圧器に使われる 高級鋼板の製造法 半導体メモリの 研究データ ベネッセ コーポレーション 2014年 ロシア軍関係者 韓国鉄鋼大手 ボスコ 韓国半導体大手 SKハイニックス 顧客(含保護者) の個人情報 ジャストシステム (名簿業者経由) 被害額 不 明 約1000億円 約1000億円 2070万件流出 対策費 約300億円 読売新聞 (2014/10/31 朝刊記事) および 技術流出防止・営業秘密強化について(2014年6月経済産業省) を参考に作成 ヨシツカ精機 2012年 車エンジン部品 プレス機械の 設計図 ライバル関係にある 中国企業 不 明

(12)

■不正競争防止法上の「営業秘密」として保護を受けるために必要な三つの要件 ・具体的状況に応じた経済合理的「秘密管理措置」により、当該企業内において、当該情報に合法的に、かつ、 現実に接することができる従業員に対して、保有企業の「秘密管理意思」が示され、容易に認識できる (「認識可能性」が確保される)必要がある。 ・一般情報との「合理的区分」 が、できていること。 現に事業活動に使用・利用されていることを要するものではありません ・直接事業活動に使用・利用されている情報に限らず、間接的な(潜在的な)価値がある場合も含みます ・特許制度における「進歩性」概念とは無関係です ・設計図、製法、製造ノウハウ ・顧客名簿、仕入先リスト ・失敗した実験データ ・合併計画、M&A計画等の経営上の秘密情報 ・経営計画、事業拡張計画 ・研究開発計画 など ×有害物質の垂れ流し、脱税等の反社会的活動に関する情報には 「有用性」 はありません ・保有者の管理下以外では一般的に入手できない状態をいいます ・発明の新規性の判断における「公然知られた発明」(特許法第29条)の解釈と一致するわけではありません

有用性

客観的にみて、事業活動にとって有用であること

非公知性

一般的に知られておらず、又は容易に知ることができないこと

5. 営業秘密として「法的保護」を受けるためには

秘密管理性

管理状態を見たときに「秘密として管理している」と認識できること

(13)

秘密管理性要件について

営業秘密の

性質を踏まえ

営業秘密は(情報自体が無形で、その保有・管理形態も様々である こと等)、その情報の取得、使用又は開示を行おうとする従業員や 取引相手先(「従業員等」)にとって、その情報が営業秘密であること を容易に知り得ない状況が想定されます 企業が、秘密として管理しようとする対象(情報の範囲)を明確化すること によって、 当該営業秘密に接した者が事後に不測の嫌疑を受けることを 防止し、従業員等の予見可能性、ひいては経済活動の安定性を確保する ことにあります

「秘密管理性要件」 の趣旨

秘密にしたいという保有者の意思を、何らかの措置を通じて、当該情報に 合法的に、かつ、現実に接することができる者に対して明らかにする、 ということが『秘密として管理する』ということです (出典)経済産業省 営業秘密管理指針(平成27年1月全部改訂版)

5. 営業秘密として「法的保護」を受けるためには

(14)

■その内容・程度は、企業の規模、業態、従業員の職務、情報の性質その他 の事情によって異なるものであり、営業秘密の管理単位における一般的な 従業員が、それを容易に認識できる程度のものである必要があります。 ■企業が、対象となる情報を「秘密である」と、単に主観的に認識している だけでは、不十分です。 ■企業の秘密管理意思の対象(従業員にとっての認識の対象)を従業員に 対して相当程度明確にする観点から、営業秘密が、情報の性質、選択された 媒体、機密性の高低、情報量等に応じて、一般情報と合理的に区分される ことが必要です。 必要な秘密管理措置の内容・程度は、認識可能性の程度 従業員が、企業の(秘密管理)意思を容易に認識できる必要があります 一般情報との合理的区分

秘密管理意思と秘密管理措置

5. 営業秘密として「法的保護」を受けるためには

(15)

営業秘密である文書に

など、秘密であることを表示する ・ 電子媒体への

表示の貼付 ・ 電子ファイル名・フォルダ名への

付記 ※秘密管理性とは別に、情報漏えい対策という観点からは更に高度な対策を取るという判断があり得ます。 ・ 扉に「関係者以外立入禁止」の張り紙を掲示 ・ 警備員配置、入館IDカードが必要なゲート設置による立ち入り制限 ・ 「写真撮影禁止」 の張り紙 ・ 営業秘密該当物件をリストアップし、接触しうる従業員内で閲覧・共有化 紙媒体の場合(書類等) 電子媒体の場合 製造機械や金型など物件に営業秘密が化体している場合

秘密管理措置(管理方法)の具体例

・ 営業秘密のカテゴリーをリストにすること ・ 営業秘密を具体的に文書等に記載すること ※従業者の予見可能性を確保し、職業選択の自由にも配慮する観点から、紙その他の媒体に可視化する ことが必要です。 媒体が利用されない場合

5. 営業秘密として「法的保護」を受けるためには

(出典) 経済産業省 営業秘密管理指針(平成27年1月全部改訂版)

(16)

ライバル会社に 重要な技術を奪われてしまった 従業員が不正に図面等を 持ち出して、ライバル会社に転職した 技術部長が詳細な研究開発計画等 を不正に持ち出して起業独立 業界内での優位性が なくなってしまった

「営業秘密」として管理し、その他の要件(「不正競争」 や 「営業秘密

侵害罪」としての要件)を満たしていれば、

■「差止請求」をして、営業秘密の使用を止めさせる判決をもらったり、

■「損害賠償請求」をして、金銭賠償を受けたり、

■「刑事告訴」をする

といった

法的保護

を受けられたかもしれません。

技術流出が起きたとき…

5. 営業秘密として「法的保護」を受けるためには

(17)

不幸にして、営業秘密が流出してしまった場合には、営業秘密侵害行為 (不正競争行為)に対して、以下の請求ができます

差止請求

(不正競争防止法 第3条)

損害賠償請求

(不正競争防止法 第4条)

・侵害の停止又は予防 ・侵害行為を生成した物の廃棄 ・侵害行為に供した設備の除去 等 ・「故意又は過失」による侵害に対して (損害額の推定規定あり(第5条)) ・「故意又は過失」により営業上の信用を害された場合は、 信用回復措置を請求できます

信用回復措置請求

(不正競争防止法 第14条)

6.営業秘密の民事的保護

(18)

一定の営業秘密の不正取得・領得・不正使用・不正開示の行為について

「10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金(又はその両方)」

を科すこと としています 日本国内で管理されていた営業秘密を、

国外で不正使用、不正開示した

場合も処罰されます 法人の業務に関し営業秘密侵害罪が行われた場合、行為者だけでなく

「法人も3億円以下の罰金」

と なり得ます 『両罰規程』 : 行為者だけでなく会社も一緒に罰せられることがあります 『国外での侵害』 も対象になります 『刑事罰(親告罪)』 が適用される場合もあります

最寄りの

警察署に相談するとき

には、

・「事実」と「証拠」を整理しておくと、警察との間で被害相談がスムーズに進むでしょう。また ・刑事告訴に際し、捜査記録が秘密情報満載にならないよう、予め 「言い換え表」を作成する など、最初から手当しておく必要があります。

そこで

「営業秘密・知財戦略相談窓口」 や 「専門家(弁護士) 」 の利用をおすすめします

7.営業秘密の刑事的保護

(19)

8. 情報漏えい対策等

5~7では、「法的保護」を受けるため についてお話しました

8では、法的保護を受けるため という観点とは別に

情報漏えい対策という観点からお話しします

近時のサイバー攻撃のリスク

・ インターネット閲覧でウィルス感染した

・ 無線LANを通じてパソコンに侵入された、

・ 無料Wi-Fiを通じてパスワードが盗まれた 等

また内部からの悪意ある持ち出し

といった、情報漏えいリスクの低減には、

情報セキュリティ対策が別途必要です。

情報セキュリティ対策

(20)

委託元等取引先から預かった情報など ・他社から開示を受けた営業秘密の取扱いを 「ルール化」 しましょう ・取引先に「営業秘密」を開示している場合は、「秘密保持契約」 を 取り交わしましょう 「他社の営業秘密」を持込まれないように 転入者(中途採用者)の持ち込む情報にも留意しましょう

他社の営業秘密の取得を前提とした

採用活動を行ってはいけません

取引先との情報のやりとりにも注意しましょう ・転入者が、前職で負っていた

「秘密保持義務」、「競業避止義務」

の内容を、必ず確認します ・転入者が持ち込む情報で

「差止請求」「損害賠償請求」や「刑事告訴」を受けるリスク

がないか、検証しましょう

8. 情報漏えい対策等

(21)

退職者による情報漏洩に要注意

重要な企業秘密が社外に流出する事件では、自社で中枢の技術開発に 携わっていた中途退職者、定年退職者が関与しているケースが多いようです

■職場でのコミュニケーションが円滑に行われるような「人の管理」

■優秀な技術者が、会社を裏切らないような処遇

などを、普段から考えておく必要があります ・すでに「情報の持ち出し」を終えている可能性もあります ・退職意思表示後に情報の持ち出しを実行する可能性もあります ・「守秘義務」「競業避止義務」 を課す契約を取り交わしましょう 従業員が退職の意思表示をしたときは

8. 情報漏えい対策等

(22)

(出典)経済産業ジャーナル2010年7・8月号 経済産業省

まず、何から手をつけたら良いか分からないときには

(23)

営業秘密管理の取り組み

仕 分 け 社 内 体 制 他 社 と の 契 約

・情報の重要度ランクに応じた管理方法を定め

・各部門で、情報の区分と秘密ランクを指定する

(紙・電磁両面での秘密表示、保管、アクセス制限、持ち出し、廃棄、 外部ネットワークからの遮断など)

・グループ企業全体の営業秘密管理規程と

・部門ごとの管理マニュアルを作成

・従業員各自の誓約書・秘密保持契約書を締結

(入社時、プロジェクト開始時、退社時)

・研修・不満の解決・管理責任者・日常的なチェック

・取引先に対する開示・非開示の方針を明確に

・開示前に秘密保持契約を締結

・共同研究開発契約・委託製造契約など契約条件に要注意

(成果物の他社への販売禁止条項など)

あらかじめ、流出時を想定した対策チームを作っておくのが有効です

9. はじめての営業秘密管理

(24)

他社に公開、又はライセンスする など

秘匿化、又は権利化し他者の使用を排除する など

オープン化

クローズ化

知財マネジメントにおいては、 技術情報の「公開」、「権利化」、「秘匿化」の切り分け・組み合わせを考慮 することが重要です また、開発した技術について を、戦略的に判断する必要があります

他社に

「使用させる部分」

「使用させない部分」

明確に区別しておく必要があります

つまり

「オープン化」と「クローズ化」

10.オープン&クローズ戦略

(25)

ノウハウとして秘匿 標準化等 技術の戦略的な保護とオープン化・クローズ化 クローズ化 オープン化

技 術

特 許 出 願 営業秘密として管理 ・設計図、発注書類 ・研究ノート、詳細仕様 ・製造ノウハウ ・・・等 ○特許として権利行使が 困難な発明(製造方法等) ○独自技術としてブラック ボックス化すべき技術 等 ○国際標準などライ センスが見込める技術 ○コア技術等の重要な 技術 等 秘 匿 化 実 施 知 財 独 占 ラ イ セ ン ス 知 財 独 占 クローズ クロス ライセンス パテント プール 無 実 施

オープン

総合的なオープン・クローズ、特許化・秘匿化戦略が必要

企業での総合的な知財管理・活用戦略 ※ 秘 匿 の 際 に は 先 使 用 権 も 考 慮 特 許 出 願 公開 審査 特許権取得

10.オープン&クローズ戦略

(26)

発明完成 (秘匿) 特許出願

発明者A

事業準備 の開始 事業の開始 特許取得

発明者B

事業継続可能

ノウハウとして秘匿する戦略においては、

①営業秘密としてしっかりと管理するだけでなく、

②営業秘密の弱点を補う意味でも先使用権を確保・立証するために、

必要な資料を収集・保管することも重要です。

先使用権制度とは

先使用権制度

とは

他者が特許権を得た発明と同一の発明を、他者の特許出願時以前から、

事業として実施または実施の準備をしていた場合には、その事業を継続

(その特許権を一定の範囲内で無償で実施)することができる権利。

⇒ ある発明に関する特許権者と先使用者の保護の調和を図る制度

(出典) 戦略的な知財保護のために ~ 先使用権制度を中心に ~(平成26年度 特許庁)

10.オープン&クローズ戦略

(27)

日本企業での実例

三菱電機(株)のFA(ファクトリーオートメーション)システム事業

2000年に、コンソーシアム「CC-Link協会」を設立 “CC-Link(FAネットワークシステム)”プロコトルのインターフェイスに絞った 「オープン化」 と 「国際標準化」 を行う 国際標準化(オープン戦略) 高度なモーション制御を可能とする光通信ネットワーク“SSCNETⅢ/H” に ついては、パートナーに絞った情報開示(クローズ戦略)で技術を独占 コア技術のブラックボックス化(クローズ戦略)

コア技術を独占しつつもデファクト化を目指す

事業内容に応じて オープン戦略/クローズ戦略

の使い分けを行っている

「オープン化」することで、CC-Linkに接続するパートナーを増やし、FAシステムを ネットワーク化した製品の海外市場での普及拡大を図る

10.オープン&クローズ戦略

(28)

欧米企業のオープン&クローズ戦略の例

(出典) 経済産業省 「 2013年ものづくり白書」

上記の企業は、

・ 「

オープン化

により製品を広く普及させる仕組みを作り」

加えて

・ 「自社のコア技術(差別化部分)を

クローズ化

する」 ことで

「製品市場の拡大」と「競争力の確保」の同時実現

を 図っています

欧米企業での実例

10.オープン&クローズ戦略

(29)

無料の、電話やメール、出張相談の

「営業秘密・知財戦略相談窓口」

~営業秘密110番~ を

平成27年2月2日から開設しました

本日配布した

パンフレットを

ご一読下さい

11.営業秘密・知財戦略相談窓口、知財総合支援窓口の紹介・ご利用方法

<お問い合わせ先>

電 話:03-3581-1101 内線3844

メール:

trade-secret@inpit.jpo.go.jp

(30)

■生み出された技術について、特許として出願するのか、営業秘密として 秘匿化するのか、または、オープン戦略とするのか、クローズ戦略とする のか等、知的財産戦略の相談 ■営業秘密の管理手法、情報セキュリティ対策に関する相談など、営業秘密 を管理する手法・システムについての相談(取引先との秘密保持契約等) ※ 情報セキュリティ対策については、IPA((独)情報処理推進機構)とも連携 ■営業秘密が漏えい・流出した、漏えい・流出が疑われるといった相談の場合、 警察庁と連携。 「特許化/秘匿化」 「オープン化/クローズ化」 等の知財戦略 営業秘密の管理手法・システム 営業秘密流出等の被害相談に対応

・営業秘密管理と知財戦略を含む、総合的な相談体制

全国各地の中小企業等が、気軽に専門家に相談できる体制を整備しました

11.営業秘密・知財戦略相談窓口、知財総合支援窓口の紹介・ご利用方法

■全国47都道府県に設置した知財総合支援窓口と連携し、各地での相談が 可能です <参考URL>知財ポータル http://chizai-portal.jp/ その他、知的財産に関する一般的な法制度等に関する相談

30

(31)

・営業秘密管理を含む総合的な体制です

(参考)産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会(第2回)

11.営業秘密・知財戦略相談窓口、知財総合支援窓口の紹介・ご利用方法

(32)

ご清聴ありがとうございました

INPIT 「営業秘密・知財戦略相談窓口」 ~営業秘密110番~

を 貴社の経営に、ご活用下さい

<問い合わせ先メールアドレス> trade-secret@inpit.jpo.go.jp <参考URL> ・INPIT(独立行政法人 工業所有権情報・研修館) 「営業秘密・知財戦略ポータルサイト」 http://www.inpit.go.jp/consul/tradesecret/index.html ・経済産業省 「営業秘密 ~営業秘密を守り活用する~」 http://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chiteki/trade-secret.html ・IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)ホームページ http://www.ipa.go.jp/

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