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粒状体を用いた積層ゴム支承の免震性能に関する研究

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愛知工業大学研究報告 第

35

号B. 平成 12年

1

3

5

粒状体を用いた積層ゴム支承の免震性能に関する研究

Seismic isolation effects of laminatedrubber bearing

paced with granular material

林 千 尋 人 奥 村 智 夫TT,成田国朝TT,大根義男tt

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1 .はじめに

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5

年兵庫県南部地震によって多くの土木・建築 構造物が崩壊し、地震の恐ろしさが社会的に再認識 された。耐震構造の限界と構造物の機能の重要性が 指摘されるなか、構造物の機能を含めた総合的な耐 震安全性が重要になると考えられる。そこで着目さ れるのは構造物の免震化であり、震災以降、各研究 機関で免震構造に関する研究が一層盛んとなった。 そこで本研究では、各種土木・建築構造物に対し、 従来の免震装置にくらべて振動エネルギーの吸収効 果がより高い免震装置の開発を目指し、粒状体によ るエネルギー吸収効果を取り入れた免震装置の開発 を行い、装置を構造物に設置した際の設計手法を確 立するための基礎資料を得る事を目的として行った。 具体的には、以下の項目に着目し研究を進めた。 (1)装置の動的変形特性の解明 (2)装置を構造物に設置した際の応答特性や周期特 性の解明 T 愛知工業大学大学院建設システム工学専攻 t t愛知工業大学 土木工学科(豊田市) (3) 1自由度系振動解析による結果と実験結果との 対応性の検討並びに装置を構造物に設置した際 の振動挙動の解析的検討 2.粒状体を用いた免震装置 粒状体を用いた免震装置は、図 -1に示すように 外径

110mm

、内径

40mm

、厚さ

2mm

の中空円形の 中間鋼板と、外径

90mm

、内径

60mm

、厚さ

2mm

のゴムシートを交互に積層した固着型積層ゴムアイ ソレータで、この中空部分に粒状体を充填したもの である。そして、この粒状体聞の接触摩擦やダイレ イタンシーによるエネルギ}吸収効果を取り入れよ うとするものである。積層するゴムシートには、天 然飴ゴムシート(アメゴム

(

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イタ.

G=540kPa)

を使用し、積層数は

2

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枚である。粒状体には、直 径 ゅ =

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10mm

のセラミック球を使用し た。なお、充填した粒状体部分の直径申r(以下、粒 子柱外径と呼ぶ)は、中間鋼板と粒状体の聞のゴム シートの厚さを変化させることで調整できるように なっており、構造物基礎に対してはホルダーとのボ ノレト締めにより固定する。

(2)

図一1 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置 の 概 略 3. 免 震 装 置 の 特 性 試 験 3. 1 実 験 概 要 免震装置を構造物下部に設置した場合、地震時に は所定の鉛直応力下でのせん断変形となる。このせ ん断変形による免震装置の力学的特性を調べること を目的として、繰り返しせん断試験を行った。実験 は、上部構造体の死荷重を想定して鉛直荷重Pvを加 え た 状 態 で 、 水 平 方 向 に 振 動 数 f=0.2Hz、変位制 御で繰り返しせん断荷重を与え、せん断応力τとせ ん断ひずみγの関係から、装置のせん断弾性係数 G および減衰定数hとγの関係を測定した。 3. 2 結 果 と 考 察 図-2は、粒状体充填の有無によるエネルギー吸 収量の違いについて調べたものである。図は、鉛直 応力σv=2.45MPa一定、粒状体を充填しない中空 装置と粒子柱外径φr=40mmに産径申 =0.5mmの セラミック球を充填した中実装置のγ与0.3時のせ ん断応力τとせん断ひずみγをそれぞれ正規化した ものである。正規化は、履歴ループ中のτとγをそ uv=2.45MPa γ今 0.3 τ/τmax γ/γ醐 lセラミック球φ0.5mm h= 29.5% 図-2 粒状体充填効果(応力 ひずみ・正規化) れ ぞ れ の 最 大 値τmnx'γmnxで 除 す る こ と に よ り 行 った。図より、粒状体を充填した方が、充填しない 場合よりもエネノレギ}吸収量は約 2倍 程 度 大 き く な っていることが分かり、粒状体を充填することでよ り多くのエネルギーを吸収する事が可能であると考 えられる。 図 -3は、 Gおよび hに及ぼすひずみ振幅の影響 について調べたものであり、装置の G , h~γ 関係を 示している。図は、 σv=2.45MPa一 定 、 中 空 装 置 の結果とゆr=20mmに直径ゃ =0.5mmのセラミッ ク球を充填した中実装置の結果である。図より、中 実装置のGはγの増加に伴い減少する傾向があり、 逆に hは増加する傾向が見られる。また、中実装置 のGおよびhは、中空装置にくらべγの変化による 影響が著しく現れている。このような中実装置の

G,

h~γ 関係が現れたのは、粒状体単体の材料特性が 非線形に変化するためだと考えられる。 1 .5 30 -;- Iσv=2.45MPa │・0:中空装置│

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中空装置および中実装置の

G

,h~γ 関係 の一例 図 -4 は、粒状体の直径の違いが Gお よ び hに及 ぼす影響についてγ=lxl0-2,lxl0一1 3xl0-1 に着目して調べたものである。図は、。v=2.45MPa 一定、ム=40mmにセラミック球の直径を中=0.5

3, 5, 10mmと4種類変えて行った結果である。図 より、粒径が大きくなるにつれGは小さくなってい ることが分かる。これは、粒径が大きくなるにつれ て間隙比が大きくなり、それに従いGが低下したた めだと考えられる。また、 γ =lxl0-2を除けばG と同様、粒径が大きくなるにつれて hは小さくなっ ていることが分かる。これは、粒径の大小によりダ イレイタンシーによる体積変化量が違うためだと考 えられる。

(3)

粒状体を用いた積層ゴム支承の免震性能に関する研究 137 40

6 1ロ (J v=2.451¥在Pa ゆ ,=40mm -1 30 ~ ま q u ベ o o n υ ー x Z E Y - r~3xlO.' "週 〈 コ 今 r~lxlO ー ) ﹄ 緑 川 世 n u 勺 ゐ o.・

3 6 9 粒状体直径(mm) 12 図

-4 G

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に 及 ぼ す 粒 状 体 直 径 の 影 響 図-5は、粒子柱外径中}の違いが Gお よ び hに及 ぼ す 影 響 をγ己 1x10-3,lxlO-2,lx10-',3 x 10-1,5

x

10ー1に着目して調べたものである。図は、 σv 2.45MPa一 定 、 直 径 φ=3mmの セ ラ ミ ッ ク 球 を 充 填し、中,.=0 (中空装置), 20, 30, 40mm と 4種 類変えて行った結果である。 (a)図にG と中rの関係、 (b)図に hと中rの関係を示している。 (a)図より、 γ が 大 き く な る に つ れ てφrの違いによる Gへ の 影 響 が小さくなる傾向が現れた。また、 φ , =20~40mm では、各γに対する Gの 増 加 率 が ほ ぼ 一 定 に な っ て おり、 γ=0.001では Gの値が約5倍 程 度 変 化 し て いることが分かる。また、 (b)図より、 G の 傾 向 と は 逆で、γが 小 さ く な る に つ れ て 中1の違いによるhへ の 影 響 が 小 さ く な る 傾 向 が 現 れ た 。 ま た 、 申 ,=20 ~40mm では、 G と同様、 h の増加率がほぼ一定に なっており、 γ=0.5で は hの値が約 2倍 程 度 変 化 していることが分かる。このことより、中rを変化さ せることにより、簡便にGお よ びhを変化させるこ とが可能で、あると考えられる。 6

10 20 30 40 50 粒子住外径ψ,(mm) 図 -5(a) Gに 及 ぼ す 粒 子 柱 外 径φrの影響 40 ぞ 30 ;,::: ハH v n u 勺 ん ' I )Z 緑 川 世 榔 緩

10 20 30 40 粒子往外径ム(mm) 50 図

-5(b) h

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の 影 響 図-6は、 γ =1x10-2, 1x10-" 3xlO-1に 対 す るGの 拘 束 圧 依 存 性 に つ い て 調 べ た も の で あ る 。 図 は、 σVを1.47, 1.96, 2.45, 2.94MPaと 4種 類 変 化させ、中,=40mmと申,.=20mmに直径ゅ =3mm のセラミック球を充填した結果である。図より、申r =40mm (実線)ついては、 σvの 増 加 に 従 い Gは増 加し粒子単体の結果と傾向的に一致している。一方、 中,=20mm(破線)ついては、ゆ, =40mmに く ら べ 拘束圧の影響が小さくなる傾向が現れた。これは、 粒 子 柱 外 径 調 整 用 ゴ ム シ ー ト に よ り 、 粒 状 体 へ の 拘 束圧が逃がされたためだと考えられる。

2 3 4 鉛直応力 CJv(MPa) 図 6 拘束圧依存性 (G~σv 関係) 4町 大 型 振 動 台 実 験 お よ び 解 析 的 検 討 4. 1 実 験 概 要 図一7に示すように、木造建物 (4.55mX2.73mX 2司94m) を 6個 の 免 震 装 置 で 支 持 す る 形 式 で 振 動 台 上 に セ ッ ト し 、 正 弦 波 お よ び ラ ン ダ ム 波 ( 水 平1方 向 加 振 ) で 実 験 を 行 っ た 。 建 物 の 絶 対 変 位 お よ び 建 物 と 振 動 台 と の 相 対 変 位 ( 装 置 の せ ん 断 変 位 ) を 測 定するために天井と床部分に変位計を設置し、また、

(4)

入 力 加 速 度 お よ び 応 答 加 速 度 を 測 定 す る た め に 振 動 台 上 (a: n)、建物の床(日

ρ

および天井の各箇所に 加 速 度 計 を 設 置 し た 。 建 物 の 重 量 は 約 10ton(σV ""2.57MPa)で、載荷板を床上に設置することによ り調整した。実験は、中空装置と直径中 =0.5mmの セラミック球を中, =20mmの条件で充填した中実 装置の 2ケースについて行った。 (正面図) l' 4弓号。 一間加速酬(刻~ 。 寸 EN 加速度計(α 免震装置 振動台 図

-7

大型振動台実験の模式図 4. 2 解 析 概 要 土 質 材 料 や 本 研 究 の 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置 の よ う に 材 料 特 性 が 非 線 形 に 変 化 す る 場 合 、 こ の 特 性 を 取 り 入 れ た 解 析 を 行 う 必 要 が あ る 。 こ の た め 、 繰 り返しせん断試験から得られた装置の G,h~γ 関 係を式(1)に示す

Hardin-Drnevich

モデノレでモデ ノレ化し、線形弾性の振動応答解を用いて材料非線形 性を考慮した応答解を求めた。 一 γ / 1 -f / J 同 E F

- - 一

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1 n

G 。 微 小 ひ ず み に 対 す る G (拘束圧 σ。のベキ乗に比例) ho:最 大 減 衰 定 数 γ 基 準 ひ ず み (G/Go=1/2時 の ひ ず み 、 拘 束 圧a" の ベ キ 乗 に 比 例 ) 4. 3 結 果 と 考 察 図

-9

は、富有周期実験(図

-8)

で、初期変位を 20mmと し て 行 っ た 減 衰 自 由 振 動 の 変 位 時 間 曲 線 から求めた固有周期

T

。と式

(

2

)

から求めた間有周期 Trの対応性を調べたものである。 Tf=

(2) T

: ア イ ソ レ ー タ 群 の み の 水 平 剛 性 に 基 づ く 周 期 (sec) nt, :全コム厚(皿) σμ鉛 直 応 力 (Pa) E ‘重力加速度 (m/sec') G 中 実 , 繰 り 返 し せ ん 断 試 験 か ら 得 ら るγ=0.15のG 中空, γ=1の 時 の 静 的 せ ん 断 弾 性 係 数 (Pa) 式 (2)に代入する値として、中空装置では G に γ=1 の静的せん断弾性係数、 (f,に鉛直荷重 Pvをゴム実 質 部 分 の 断 面 積 で 除 し た 値 、 中 実 装 置 で は Gにγ = 0.15の せ ん 断 弾 性 係 数 ( 実 験 よ り 得 ら れ たT。より Gを算出し、その値に対応するγの平均値を使用)、 σvにP,をゴムの外径を基に算出した断面積(ゴム 実 質 部 分 の 断 面 積 + 粒 状 体 充 填 部 分 の 断 面 積 ) で 除 した値を使用した。図は、横軸に実験値 T。、縦軸に 計算値 T,.をとって対応点をプロットしている。図よ り、中空装置および中実装置とも T。と Trは良好に 対応しており、アイソレータ群のみの水平岡JI性 に 基 づ く 周 期 は 式 (2)か ら 算 出 す る こ と が 可 能 で あ る と 考えられる。 (1) 免後装置 (単位:mm) 図-8 固有周期実験の模式図 2 {

8

15 ー〆 』匂司同

ム4 -トJ

1 0.5 / 中空装置 P,~6.01-14.9kN 中実装置 P,~6.01-19.2kN

0.5 1 1.5 2 実 験 値

T

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)

図-9 TrとT。の対応性 図 -10は、粒状体充填の有無および中iの違いが 固有周期T。と鉛直荷重 Pvの関係、に及ぼす影響につ い て 調 べ た も の で あ る 。 図 は 、 固 有 周 期 実 験 ( 図 -8)の 結 果 で あ り 、 中 空 装 置 を 載 荷 板 に 固 定 し P,を

(5)

1

3

9

る。また、日BがT0 ( f o=0.96Hz)に 近 づ く に つ れ て臼Tが大きくなる傾向が見られた。 (b)図より、白T 臼B関係と同様にT0 (f o=O.96Hz)に 近 づ く に つ れ て 相 対 変 位 が 大 き く な る 傾 向 が 現 れ た 。 以 上 の こ と よ り 、 共 振 現 象 を 起 こ さ な け れ ば 日Bの 大 き さ に 関係なく高い免震効果が得られると推測される。 粒状体を用いた積層ゴム支承の免震性能に関する研究 400 日Tと日Bの関係(正弦波) 300 入力加速度αB(Gal) 200 100 400

ι

図-l1(a) 10 ( 5 E ) 岩 山 間 取 専 5種 類 変 化 さ せ て 行 っ た 結 果 と ゆr=20mmと 中 -40mmに 直 径φ=0.5mmの セ ラ ミ ッ ク 球 を 充 填 し た 中 実 装 置 を 載 荷 板 に 固 定 しPvを 5種 類 変 化 さ せ て行った結果である。図より、中空装置ではPvの増 加 に 従 い T。 が 長 く な っ て い る こ と が 分 か る 。 こ れ に対し、中,=40mmの 中 実 装 置 で はPvが9kN付 近 よ り 軽 い 荷 重 に つ い て はPvの増加に従いToが長く なっているが、 Pvが9kN付近より大きくなるとTo が 短 く な る 傾 向 が 現 れ た 。 ま た 、 同 じ 実 験 条 件 で 粧 状体の粒径を変化させたときにもPv~To 関係に同 じような傾向が現れた。これは、式(2)か ら 読 み と れ るように T。に対するPvの増加の影響より G の増加 の影響が強く現れたためだと推測できる。次に、中1 =20mmではPvの 増 加 に 伴 いToが長くなっている こ と が 分 か る 。 こ れ は 、 粒 子 柱 外 径 調 整 用 ゴ ム シ ー ト に よ り 粒 状 体 へ の 拘 束 圧 が 逃 が さ れ 拘 束 庄 の 変 化 によるGへ の 影 響 が 小 さ く な っ た た め だ と 考 え ら れ る(図

-6)

。また、 Pvが

13kN

よ り 小 さ い 範 囲 で 中,=20mmのT。にくらべゆr=40mmのT。が長く な っ た の は 、 中 間 鋼 板 の 間 ( 積 層 す る ゴ ム シ ー ト 部 分)に粒状体が入り込んだためだと考えられる。 中実装置 Bい 4 2

¥

一 一 一 径 径 二 ﹁ 一 一 置 外 外 二 J ﹄ 一 装 柱 柱 二 J 4 一空子子二 三 一 中 粒 粒 二 四 / 戸 工 十 三 球 叫 体 J.5

8

10 H 寂 Ii![0.5 惇 困 300 400 入力加速度 αB(Ga1) 200 100 20 15 10 鉛直荷重 P,,(kN) 0.0 0 相対変位と臼Bの関係(正弦波) 図-12は、粒状体充填の有無が構造物の臼']'およ び相対変位に及ぼす影響について調べたものである。 図は、臼B=25Gal一 定 で 実 験 を 行 っ た 時 の 中 空 装 置

(0)

と 中 実 装 置 ( ⑧ ) の 結 果 と 計 算 か ら 求 め た 中実装置(実線)、中空装置(破線)および従来型装 置(中空装置の中空部分を空洞にしていないもの、 点 線 ) の 結 果 で あ る ( 入 力 波 形 正 弦 波 )0 (a)図に、 田守、をαBで 除 し た 加 速 度 比Rα(=臼T /日B) と入 力 し た 正 弦 波 の 入 力 周 期 T の関係、 (b)図に、相対変 位と T の 関 係 を 示 し て い る 。 な お 、 中 空 装 置 お よ び 従 来 型 装 置 の 共 振 曲 線 は 、 線 形 弾 性 の 振 動 応 答 解 を 用 い て 予 測 し た 。 中 実 装 置 の 計 算 に 使 用 し た パ ラ メ ータはGo=1.38MPa,γ

=2.98X 10-2, h 0= 0.39、 図-l1(b) T。と Pvの関係 図-11は 、 入 力 振 動 数fおよび入力加速度白日の 違いが応答加速度0:']'および相対変位に及ぼす影響 に つ い て 調 べ た も の で あ る 。 図 は 、 中 実 装 置 ( 中r =20mm, 中=O.5mm)を 建 物 に 設 置 し 、 入 力 振 動 数 一 定 で 白 白 を 変 化 さ せ 、 入 力 振 動 数 fを7種 変 化 さ せ た 結 果 で あ る ( 入 力 波 形 正弦波)0 (a)図に、 臼?と臼Eの関係を、 (b)図に、振動台と構造物の相対 変位と臼Bの関係を示している。 (a)図 よ り 、 い ず れ の 入 力 振 動 数 fにおいても日γの値が臼Bより低い値 を 示 し て い る 。 こ れ は 、 入 力 振 動 数 が 建 物 の 固 有 周 期To(=1.04sec)か ら 離 れ て い る た め だ と 考 え ら れ 図-10

(6)

図-13は、建物に中実装置(中r=20mm,ゅ = 0.5mm)を設置し、ランダム波を入力したときの臼B と00'1'の 時 刻 歴 波 形 を 示 し て い る 。 な お 、 使 用 し た ランダム波は、一次卓越周期が 0.32秒、卓越した周 期帯は 0. 1l ~0 .40 秒の周期特性を持っている。図よ り、最大応答加速度出Tmaxは最大入力加速度値目Bm削 の約1 / 4程 度 に 軽 減 さ れ 免 震 効 果 が 発 揮 さ れ た こ とが分かる。これは、出Bの 卓 越 周 期 に 対 し て 、 構 造物の T。が離れているためだと考えられる。 中 空 装 置 はG=540kPa, h =0.12、 従 来 型 装 置 はG =540kPa, h =0.06である (G :ゴムの静的せん断 弾性係数、 h 減 衰 自 由 振 動 の 変 位 時 間 曲 線 よ り 算出)。図より、中実装置の実験値 (8) と計算値(実 線 ) を 比 較 す る と 、 両 者 の 対 応 性 は 良 く 再 結 果 の 信 頼 性 が 確 認 で き た 。 次 に 、 中 実 装 置 ( 実 線 ) と 従 来 型装置(点線)の共振曲線のピークを比較すると、 共振点の周期はほぼ同じ値を示しているのに対し、 中実装置の

R

α

お よ び 相 対 変 位 の 最 大 値 は 従 来 型 装 置 に く ら べ て 約35%まで低減されている。また、中 実 装 置 ( 実 線 ) と 中 空 装 置 ( 破 線 ) の 共 振 曲 線 の ピ ー ク を 比 較 す る と 、 中 実 装 置 は 従 来 型 装 置 に く ら べ て

R

α

の 最 大 値 は 約 60%、 相 対 変 位 の 最 大 値 は 約 40%ま で 低 減 さ れ て お り 、 粒 状 体 充 填 効 果 が 現 れ て い る こ と が 分 か る 。 さ ら に 、 図 中 に は 、 免 震 装 置 を 設 置 し た 構 造 物 に 初 期 変 位 30mmを 与 え た と き の 減 衰 自 由 振 動 の 時 間 変 位 曲 線 か ら 求 め た 国 有 周 期 T。を示しているが、 T 。付近で共振点が現れており、 T。 よ り 共 振 周 期 を 推 測 す る こ と が 可 能 で あ る と 考 えられる。 10 経過時間20 t(5田)30 40 50 図-13 00 Bと臼Tの関係 (中実装置.申,.=20mm, 申=0.5mm) 固有周期 TO~1.01(5ec) 1.04 10 図-14は、図 13に 示 す 振 動 波 形 の 入 力 レ ベ ル を変化させた時の臼DmJlxとaTmaxの 関 係 を 示 し て い る。図より、中実装置(申,.=20mm, 中=0.5mm) および中空装置とも白Bmaxに対し日T川 Xが 低 い 値 を 示 し て お り 免 震 効 果 が 発 揮 さ れ た こ と が 分 か る 。 中 実装置の臼'['m川 に く ら べ 中 空 装 置 のaTmaxが 低 い 値 を 示 し た の は 、 卓 越 周 期 に 対 し て 中 空 装 置 の T。の ほ う が 離 れ て い る か ら だ と 考 え ら れ る 。 ま た 、 中 空 装 置 で は 、 入 力 レ ベ ル の 大 き さ に 関 係 な く 臼Bに対 する日Tの 低 減 の 割 合 が ほ ぼ 一 定 の 値 を 示 す の に 対 し 、 中 実 装 置 で は 、 入 力 レ ベ ル が 上 が る に つ れ 臼T の 低 減 が 大 き く 現 れ る 傾 向 が あ り 、 大 き な 地 震 カ が 加わったときにより効果を発揮できると思われる。 こ の よ う な 傾 向 が 現 れ た の は 、 中 実 装 置 の 材 料 特 性 が 非 線 形 に 変 化 す る た め だ と 考 え ら れ る 。 ラ ン ダ ム 波実験の結果より、 T。 が 長 い 中 空 装 置 の ほ う が 中 実装置より日'I'muxの 値 が 小 さ く 、 よ り 免 震 効 果 が 得 ら れ た 。 こ の 事 よ り 、 免 震 効 果 を 得 る に は 減 衰 効 果 を取り入れるだ、けではなく、構造物を長周期化する 必要性があると考えられる。 2.0

1 1 m

1.0 周期T(5ec) 2.0 入力加速度 α"~25Ga1

.,

中実装置(実験倍

I

I

~. 一 一 一 中 実 装 置 (u則 的 i

中空装置(翼験値1i ー従来型装直{剖耳値I1 -ーーー中空装也(計算値11

l

'

晶 、 / ¥

r、、 :~ ,/、、¥、 信μ穆 ~'C 命~ 、、、ーー l ~.. / U ザ ~..Gれ 1 .5 相対変位と Tの関係(正弦波) RαとT の関係(正弦波) 1.5 1.0 周期T(5ec) 間有周期TO~ 1.01(sec) 1.04 入力加速度 αB~25G叫 @ 中其袈置(実験即 一一一一中耳装置(計算値) 0 中空装胆(尭殴仙[) ー従来型装恒(昇防弛1 -ー中空装置(ill-2草仙) 0.5 図 12(a) 図 12(b) 8 6

2

¥

H

O

L

白 出 封 州 開 制 巽 0 0.0 2ι 0 0.0 6 1 E u d亘4 I 樹 1完 ~2

(7)

粒状体を用いた積層ゴム支承の免震性能に関する研究 141 400

回 ) ド百 300 ド 己 制 200

4

耐く 1

100 200 300 400 最大入力加速度臼Bma

Gal) 図-14 臼'l'mllxと日Bmnxの関係(ランダム波) 図 -15 は、 Rα~T 関係に及ぼす日 B の影響につ いて調べたものである。図は、 σy=2.45MPa一定、 申r=40mmに 直 径 φ=3mmの セ ラ ミ ッ ク 球 を 充 填 し た 中 実 装 置 のG,h~γ 関係をモデル化し、日。 =20, 40, 60Galで 正 弦 波 形 を 入 力 し た 計 算 結 果 を RαとTの関係で示している。図より、O:B=20,40, 60Galの 時 に 、 そ れ ぞ れ 0.75

0.95

1.04 sec付 近 でRαが 大 き く 増 加 し て お り 共 振 を 示 し て い る 。 そ の時のRαの 値 は 、 そ れ ぞ れ2.48,2.28, 2.2となっ ている。このRαが 最 大 と な る 共 振 周 期 は 臼Bの増加 と 共 に 長 く な り 、 ま た そ の 時 のRαは 低 下 す る 傾 向 が 分 か る 。 こ れ は 、 装 置 の 材 料 特 性 が 非 線 形 に 変 化 するためだと考えられる。 国

31. ←

τ2

出 ま4

I 異 α8=20(0.1 セラミック球φ:::3mm 粒子柱外径<tr;:::40mm 0.0 0.5 1.0 1.5 周期 T(sec) 図-15 Rα~T 関係に及ぼす αB の影響 5 トリガ機構実験 5. 1 トリガ機構の概要 2.0 粒状体を用いた免震装置を構造物に設置した場合、 風 な ど 地 震 以 外 の 外 力 が 作 用 し た 時 に 構 造 物 が 揺 れ る 可 能 性 が あ り 、 あ る 一 定 以 上 の 外 力 が 作 用 す る ま で 装 置 が 変 形 し な い よ う に す る 為 の ト リ ガ 機 構 を 設 け る 必 要 が あ る 。 本 研 究 で 用 い た ト リ ガ 機 構 は 、 図 -16に 示 す よ う に 、 地 震 力 以 外 の 外 力 に 対 し せ ん 断 部 材 の 剛 性 に よ っ て 揺 れ を 防 ぐ も の で あ り 、 上 部 ホ ノレダーの外径調節用カラーに固定したせん断部材を 挿入し下部ホノレダーに差し込んだ構造で建物と基礎 の 聞 に 設 置 す る も の で あ る ロ せ ん 断 部 材 に は 直 径 中 =6, 8, 10mmの ベ ー ク ラ イ ト ( せ ん 断 強 さ :69N / m m人 伸 び :2%) を使用した。本研究では、トリ ガ 機 構 が 働 く 範 囲 を 構 造 物 に 被 害 の な い 震 度4の 地 震 (80Gal) ま で と 設 定 し 、 こ の 地 震 カ に 対 応 す る 風 荷 重 は 、 構 造 物 の 側 面 積 と 風 圧 の 関 係 よ り 風 速 33.3m/secで あ る ( 名 古 屋 で の 再 現 期 間 50年 の 風 速 30.2m/sec)。 な お 、 こ の 地 震 力 に 対 応 す る せ ん 断部材の直径はゆ =6mmである。 m N o N ゆ=140 構造物 基礎 (単位 :mm) 図-16 トリガ機構の概略 5. 2 実 験 概 要 木 造 建 物 を6個 の 免 震 装 置 で 支 持 し ト リ ガ 機 構 を 建 物 と 基 礎 の 間 に4個 を 設 置 し た 状 態 で 実 験 を 行 っ た ( 正 弦 波 、 入 力 振 動 数 f=4Hz)。 5. 3 結 果 と 考 察 図 17 は、直径中 =6mm (せん断強さから算出 し た 機 能 が 働 く 範 囲 :80Gal)のベークライトをせ ん 断 部 材 と し た と き の 臼Bと日 lの 時 刻 歴 波 形 を 示 している。図より、 A点 ま で は 、 建 物 と 基 礎 が 固 定 された状態であることがわかる。臼1が43Galま で 上昇したA点でせん断部材が完全に保持力を失い、 A点 以 降 で は 免 震 装 置 に よ る 免 震 効 果 が 得 ら れ た こ とが分かる。 図 18は、せん断部材のせん断強さから算出した ト リ ガ 機 能 が 働 く 範 囲 と 実 験 で 実 際 に ト リ ガ 機 能 が 働し、た範囲の対応性について調べたものであり、せ ん断部材の直径を中=6,8, 10mmと 3種 類 変 え て 行った結果である。図は、 トリガ機構が働いた実験

(8)

値の臼Tを横軸に、計算値の臼 rを縦軸にとって対応 点 を プ ロ ッ ト し て い る 。 図 よ り 、 計 算 値 に く ら べ 実 験値はせん断部材の直径ゅ=6,8, 10mmのそれぞ れ 55%,45%, 73% ( 平 均 約 60%) の値でせん断 部材の保持力が失われていることが分かる。計算{直 にくらべ実験!直が小さな値を示したのは、 4個 設 置 したトリガ機構にそれぞれ均ーなせん断力(地震力) が 加 わ ら な か っ た た め だ と 考 え ら れ る 。 ま た 、 せ ん 断 部 材 の 直 径 の 違 い に よ り 計 算 値 と 実 験 値 の 関 係 の 割合が異なるのは、設置状況の違いによるためだと 考 え ら れ る 。 本 研 究 で 使 用 し た ト リ ガ 機 構 は 、 せ ん 断部材の材質,、直径などを変えることによりトリガ 機 能 が 働 く 範 闘 を 簡 便 に 変 え ら れ る が 、 せ ん 断 部 材 の 剛 性 か ら 算 出 し た 計 算 値 に 対 し 0.6の補正値を乗 じた値がトリガ機能の働く範囲になる結果が得られ た。 三;-150 6 8100 ト ー <:l50 制 。 戻50

1

‘k;.:J 吋150 戸、150 8100 ) ~ 50 制 。 矧 王~ 50 ~IOO 150 0 20 4日 経過時間t(sec) 図 -17 日Bと日寸の関係(トリガ機構設置時) 300 ハ U ハ U 内 ノ・ ( 一 ω O ) ト白 煙 草 止 100I ~

100 200 300 実験値 αr(G剖) 図 -18 設計値と実験{直の対応性(トリガ機構) 6. まとめ 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置 に つ い て 、 本 研 究 で 得 ら れた結果を要約すると以下のようになる。

(

1

)

粒 状 体 を 充 填 す る こ と に よ り 粒 状 体 聞 の 接 触 摩 擦 や ダ イ レ イ タ ン シ ー に よ る エ ネ ル ギ ー 吸 収 効 果 が 得 ら れ 、 粒 状 体 を 充 填 し な い と き に 比 べ 約 2倍のエネルギー吸収効果が得られた。また、 粒 状 体 の 粒 径 、 充 填 量 な ど を 変 化 さ せ れ ば 簡 便 に動的変形特性を変化させることが可能である。 (2)大 型 振 動 台 実 験 の 結 果 、 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置 は 、 加 速 度 共 振 曲 線 の ピ ー ク の 値 が 従 来 型 装 置の約 35%、中空装置の約 60%の低減が得られ、 建物の固有周期は約1秒 程 度 が 得 ら れ た 。 し か し、免震効果を得るには構造物をさらに長周期 イじする必要性があると考えられる。 (3) トリガ機構実験の結果、 トリガ機能が働くこと が 確 認 さ れ 、 せ ん 断 部 材 の 剛 性 か ら 算 出 し た 計 算値に対し 0.6の 補 正 値 を 乗 じ た 値 が ト リ ガ 機 能の働く範函になる結果が得られた。 (4)解 析 結 果 よ り 、 免 震 実 験 の 結 果 と 計 算 結 果 の 対 応 性 は 良 く 両 結 果 の 信 頼 性 が 確 認 で き た 。 こ の ことより、装置を設置した場合の構造物の振動 挙動を推測することが可能であると考えられる。 60 参 考 文 献 1) 林 ・ 奥 村 。 成 田 ・ 大 根 ・ 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置の振動特性に関する実験,平成 10年 度 土 木 学 会中部支部研究発表会講演概要集, pp.329~ 330, 1999.3 2) 林・奥 村 ・成 田 ・ 大 根 粒 状 体 を 用 い た 免 震 装 置の振動特性に関する実験(その2),平成11 年度土木学会中部支部研究発表会講演概要集, pp.299~300 , 2000.3 3) 水 野 雄 介 : 新 た に 開 発 し た 免 震 装 置 の 特 性 に 関 する実験的研究z愛知工業大学修士論文, 1998. 4) 大橋裕二:地震と免震,朝倉書庖, 1996 5) 小坪清真:土木振動学,森北出版, 1973. 6) 日本免震構造協会 免震構造入門】オーム社, 1995. 7) 大 崎 順 彦 監 修 , 清 水 建 設 免 震 開 発 グ ル ー プ : わ かりやすい免震建築,理工図書, 1987 (受理平成12年3月18日)

参照

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