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ことが大切である 本単元では, 児童にとってもっとも身近な存在である父親や児童が選んだ相手に手紙や暑中見舞いを出すことで, 気持ちを伝える学習ができるように工夫する この学習を通し, 障害児学級の児童の感情表現を豊かにし, 人とのかかわりを広げることにつながっていくと考える (4) 個に応じた支援に

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Academic year: 2021

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障害児学級 ひまわり学級 国語科学習指導案

平成16年6月16日(水曜日)第5時限 (ひまわり学級) 指導者 水 谷 久 美

1 単 元 季節のたより

2 単元について

(1) 単元の意義

障害児学級は,少人数で一人一人に応じた個別指導ができるよさもあるが,かかわる

相手が少ないという特性から,感情を伝え合ったり読み取ったりする機会が限られてい

る。そのため,自分の気持ちを表現すること,特に気持ちを文字にして表現していくこ

とを苦手とする児童が多い。そこで,自分の気持ちを言葉や文にして表現できるように

なることをねらいこの単元を設定した。

手紙やはがきは相手に自分のことを伝えたり,相手の様子をたずねたりするものであ

る。誰かに対して手紙を書くことは,伝えるための言葉や文を書く力を高め,人とのか

かわりを広げる上で意義深いものと考える。

(2) 系統的に見た位置

生活単元学習では,これまで「ひまわり新聞」として,障害児学級の活動を知らせる

学級新聞を作り,全校に配る学習をしてきた。その中で,自分たちの活動を絵や写真で

振り返り,自分たちが活動してきたことを書いていく学習を繰り返してきた。その結果,

「自分たちの活動していることを知ってもらうために書く」という意識をもって文章を

書くことはできつつある。

本単元では,手紙を用いて特定された相手とのやりとりを通し,誰かから気持ちを伝

えられることの喜びを味わうとともに,自分の気持ちを書いて表現する力を高めるため

の支援をしていく。

この学習は,学級新聞を通して,障害児学級の児童が通常の学級の児童に自分の気持

ちや生活の様子などの情報を発信し,人とのかかわりを広げる活動へと発展していく。

(3) 単元と児童との関係

障害児学級の児童が,社会の中で多くの人とかかわり,共に生きていくということは,

誰かに手を貸されるという受身ではなく,自分からも働きかけ,互いを認め合いながら

生活していくことだと考える。また,人とかかわっていくためには,互いの気持ちや情

報を伝え合うことが必要であり,豊かな感情をもつこと,それを表現し,相手に伝える

ことができることだと考える。そのためには,喜怒哀楽を感じ取り,それを表現できる

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ことが大切である。本単元では,児童にとってもっとも身近な存在である父親や児童が

選んだ相手に手紙や暑中見舞いを出すことで,

気持ちを伝える学習ができるように工夫

する。この学習を通し,障害児学級の児童の感情表現を豊かにし,人とのかかわりを広

げることにつながっていくと考える。

(4) 個に応じた支援について

児童の気持ちを表現する言語の獲得の様子は様々であるので,本単元においては個に

応じて支援を行っていく。そのために,一人一人に対して,手紙文や活動など,状況を

考えることから想像し,気持ちを表す言葉を実際に使い学習していく手立て,感情を表

す言葉を絵入りの気持ちカードという具体物に変え表現する手立てを用い支援してい

きたいと考える。

3 目 標

手紙やはがきを通し,自分の気持ちを言葉や文にして表現できるようにする。

○ 手紙が相手に気持ちを伝える方法のひとつであることを知る。

○ 相手を意識し,自分の気持ちを言葉や文にして伝えようとする。

○ 大まかな手紙の形式を知り,伝えることを意識して手紙を書くことができる。

4 指導計画と評価計画(10時間完了)

指 導 計 画 評 価 計 画 学習内容 時数 学習活動における評価規準 評価方法 1 手紙がきたよ ・ 手紙を読む。 ・ 内容を読み取る。 1 手紙が相手に気持ちを伝えるものであることを 知る。 発言, 表情 友達を意識し,相手に伝わる言葉掛けができる。 2 手紙の書き方を知ろう① ・ 相手を意識する。 ・ 手紙の形式を知る。 2 はじめのあいさつ,伝えたいこと,おわりのあい さつの順に文にすることができる。 発言, 行動観察, 書かれた文 お父さんの仕事を知り,感謝の気持ちをもつ。 はじめのあいさつ,感謝の気持ち,おわりのあい さつを意識して手紙に表現する。 3 お父さんへの手紙を書こう ・ 感謝の気持ちの文を考 える。 ・ 手紙を書く。 3 本時 2/3 読んでもらうことを意識して,丁寧な文字や言葉 で書く。 発言, 行動観察, 書かれた文 4 手紙の書き方を知ろう② ・ あて名を書く 1 封筒やはがきのあて名,住所,郵便番号の書く位 置を知り,書くことができる。 発言, 書かれた文 暑中見舞いのあいさつや,自分の気持ちを表現す ることができる。 5 暑中見舞いを書こう ・ あいさつ文を書く。 ・ 自分の気持ちを表現する 3 相手に読んでもらうことを意識し,暑中見舞いを 書くことができる。 発言, 行動観察, 書かれた文

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5 本時の指導

(1) 目 標

○ お父さんへの感謝の気持ちを言葉にして表そうとすることができる。

【行動観察・発言】

(関心・意欲・態度)

○ これまで学習したことをもとに,はじめのあいさつ,伝えたいこと,おわりのあい

さつと分けて手紙を書くことができる。 【手紙】

(書く能力)

○ 友達の手紙を聞いたり,それに対しての意見や感想を言ったりすることができる。

【行動観察・発言】

(話す能力・聞く能力)

(2)関 連

「てがみ」

「みじかいぶん」

(こくご☆☆)

「ぶんをかこう」

(こくご☆☆☆)

「手紙を書こう」

(国語3年上) 「ひまわり新聞」

(生活単元学習)

(3)準 備

前時に児童が挙げたお父さんの仕事を書いたカード,手紙の例文(はじめのあいさつ,

伝えたいこと,終わりのあいさつの三つの形式を挙げたもの)

,気持ちを表わす絵カ

ード,手紙を書くための学習プリント,VPS

(4)指導過程

時間 配分 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 評価の観点と方法 5 分 8 分 1 本時の学習内 容を知る。 2 お父さんへの 感謝の気持ちを 表す言葉を考え る。 ○ お父さんの仕事のカードを見せること から,前時の学習を振り返り,感謝の気持 ちを伝えることへの意欲をもたせるよう にする。 ★ 指名を最初にされたがる児童は,始めに 指名し,一度発言した後で,他の児童から 出てきた言葉を聞いたり,板書を見たりす る活動を通し,もう一度考えさせる。 ★ 意識が,他の話題に移ってしまったとき は,もう一度,お父さんの仕事カードを確 認させ,お父さんへの気持ちを考えさせ る。それでも気持ちを表わす言葉が出て来 ないときは,気持ちを表わす絵カードを見 せ,選択させる。 ○ 「∼をしてくれるから『うれしい』」「∼ をしてくれて『ありがとう』」「いっしょに ∼すると『たのしい』」などの言葉が出て こないときには,気持ちを表わす絵カード を見せ,顔マークが笑顔のカードに注目さ せる。 ○ 気持ちを表わす言葉を言うことができ ○ 本時の学習内容に見通しをも ち,意欲をもつことができたか を表情や発言からつかむ。 ○ お父さんへの感謝の気持ちを 表す言葉を考えることができた かを発言や選択する絵カードか らつかむ。

(4)

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20分 3 お父さんへの 手紙を書くため の学習プリント を書く。 たときは,まず気持ちを表わす言葉が言 えたことをほめる。それが場面に適して いない言葉であった場合は,その後でも う一度場面を考えさせる。 ○ 児童から出てきた言葉の中から,適した 言葉を板書し,次の学習につなげるように する。 ○ 前時に学習した手紙の例文を示し,「は じめのあいさつ」「伝えたいこと」「お わりのあいさつ」の三つの形式を思い出さ せる。 ☆ 学習プリントは,個に応じたものを用意 する。(備考参照) ○ 机の向きを変え,全員が同じ内容を書く 学習ではないこと,黒板を写すのではない ことを分かりやすくする。(備考参照) ★ 「はじめのあいさつ」が書けない児童に は,友達への言葉掛けの学習を思い出す ように言葉を掛ける。 ★ 「伝えたいこと」が書けない児童には, お父さんの仕事カードと黒板の気持ちを 表わす言葉に着目するよう言葉を掛ける。 ★ 「おわりのあいさつ」が書けない児童に は,「こんどは」という言葉に着目するよ う言葉を掛ける。 ☆ 学習プリントへの取り組みに対しては, 個に応じた支援を行う。 ○ お父さんへの感謝の気持ちを 表そうとすることができたかを 学習プリントへの取り組みの態 度や発言からつかむ。 ○ はじめのあいさつ,伝えたいこ と,おわりのあいさつと分けて手 紙を書くことが意識できたかを 学習プリントに書かれた文から つかむ。 ○ 「お父さんに伝える」という意 識をしながら気持ちを表す言葉 を選択し,文が書けたかを学習 プリントに書かれた内容や発言 からつかむ。 ○ 教師の言葉掛けや指差しなど の支援を受け,お父さんに感謝 の気持ちを伝える手紙を書くこと ができたかを学習プリントに書 かれた文や発言,態度からつか む。 ○ お父さんへの感謝の気持ちを 表す言葉を選択しながら,手紙 の文を書くことができたかを学 習プリントに書かれた内容から ★ 書くことに抵抗を示したときは,教師が近くに行き,一緒 に考える。Aから出てきた言葉を使いながら文になるように 言葉を掛け,支援する。 ★ 「分からない。」と言ったときは,前の学習でAが自分で言 った言葉や選んだ言葉を伝えたり,板書の中から選択させた りすることで言葉を導き出すようにする。 ・★ 書くことが好きなので,思うように書かせていく。その後, 教師と一緒に適した言葉を集めながら文を作る。 ★ お父さんの仕事だけを並べたり,違う話題に移っていった りしたときは,黒板の気持ちを表す言葉に着目させる。 ★ 書けないときには,具体的に「お父さんが何をしてくれる か」「お父さんにどう言うか」などの言葉を掛け,Bから出て きた言葉を生かしながら文になるよう言葉掛けをする。 ・ 黒板をそのまま写さないように個別でも指示する。 ・ できるだけ1人で考えさせるが,黒板を写さないことで, 何を書けばいいのか分からなくなり,不安を感じている様子 が見られたら,近くに行き,「お父さんのしてくれること」と 「そのときの自分の気持ち」を書くように言葉掛けをする。 ・ それでも書けないときは,「お父さんは∼してくれます。」「ぼ くは∼と思います。」などと具体的な文を示し,言葉を当ては

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10 分 2 分 4 お父さんへの 手紙に書く内容 を発表し合う。 5 次時の学習内 容を知る。 ○ 自分のプリントを終えた児童は,字の間 違いや文の抜けているところがないかを 点検させ,友達の前で発表するための練習 をさせる。 ★ 学習プリントは複数用意し,読む のが難しい状態になったときは, 新しいものを渡す。 ★ ★ 小さな声でしか発表できないときは,教 師が読み返し,他の児童に内容が分かるよ うにする。 ○ VPSを使い,視覚的にも内容が伝わる ようにする。 ○ 一人の発表が終わるごとに,一人ずつ順 番に一言でも意見や感想を言うようにす る。挙手がないときには,教師から指名す る。 ○ 友達のお父さんへの気持ちがどこの部 分に書かれているのかを質問し,気持ちを 表す言葉の理解を図ることができるよう にする。 ○ 友達のどんなところが分かりやすいか を質問し,より伝わりやすい表現を意識で きるようにする。 ○ 一人一人の学習プリントの良い点をほ め,お父さんに気持ちを伝わりやすくなっ てきたことを知らせ,意欲をもたせる。 ○ 次回は,この学習プリントを基にお父 さんに渡す手紙を書くことを知らせる。 つかむ。 ○ お父さんへの感謝の気持ちを 伝える内容を手紙にして書こうと することができたかを学習プリ ントに書かれた内容や教師との やりとりからつかむ。 ○ 自分の書いたものを友達に伝 えようとすることができたかを 発表の様子からつかむ。 ○ 友達の手紙に書かれた気持ち を表す言葉が意識できたかを 発言からつかむ。 ○ 友達の発表を聞き,伝わりや すい表現を意識できたかを発言 からつかむ。 ・ 指示を多く出し過ぎると,自分の言葉に自信がもてなくなる ので,まず最後まで自分で書かせるようにする。文がつながっ てしまったり,文字が抜けたりして他の人には伝わらない内容 になるところは,教師が一緒に読み返し,書こうとしていた単 語や文の足りないところを埋めさせる。 ・ 友達と教師の話に気を取られ,自分の学習と混乱するときが あるので,混乱が見られたときは,新しいプリントを渡して気 持ちの切り替えをさせる。

(6)

6

6 備 考

(1) 座 席

(2)個別の学習プリント

○ 授業後の考察

個に応じた支援として,自分の気持ちを黒板に表すときに,

「教師が言葉を書く」

「カード

をはる」

「子どもが自分で書く」などの方法を用いたり,実態に応じた個別のプリントを準

備したりした。その結果,ひとりひとりが,次の「手紙を書く学習」に取り組むことができ

たと考える。一方,授業の中に,子どもの興味をひく物を取り入れた教具を用いることは,

少し難しい課題であっても,子どもの学習意欲を高めることにつながった。また,発表を聞

き合い,良いところを見つけ合う学習は,発表への意欲や聞く態度を高める上で有効であっ

た。

黒 板 教卓 黒 板 教卓

通常の座席

個別学習の座席

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