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中学校における生徒間の人間関係を促進する活動と学級担任の支援 -「協同」による日常的な清掃活動への取り組みを通して-

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Academic year: 2021

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中 学 校 に お け る 生 徒 問 の 人 間 関 係 を 促 進 す る 活 動 と 学 級 担 任 の 支 援 一 「 協 同J に よ る 日 常 的 な 清 掃 活 動 へ の 取 り 組 み を 通 し て 一 学校教育専攻 学校改善コース 新 見 睦 恵 1.研究の目的 今日,中学校の学級においては人間関係の希 薄化・表面化の問題を抱えており,それを克服 しようと,学級担任は学校や学級での行事の導 入を試みるが,その効果は継続しないと考えら れる。そこで,本研究は, 日常的に行われてい る清掃活動の体系を「協同」で行い,学級の人 間 関 係 の 促 進 の 効 果 と 協 同j による清掃活 動に必要な教師の支援について検討するもので ある。 2.本研究での「協同jの概念 「協同Jについては,その集団に与えられた 課 題 に 対 し 力 を 合 わ せ る こ と に よ っ て 互 い の存在が課題を達成するために必要である」と いう認識が「互いの存在が,集団として成立す るために必要であるjに波及すると考えられて いる。このような考え方から,本研究では「協 同」を「集団に課せられた課題,あるいは成員 間で共有された目標の達成のための自発的な相 互依存関係 J と定義づけた。 3.本 研 究 で の f協同jによる清掃活動と教師 の働きかけの想定 「協同」による清掃活動の効果が,学級の人 間関係に効果が波及する可能性を検討するため に次のような手順をとった。 まず, 日常的に行われている清掃活動を「協 同j による清掃活動に転換させるためのポイン 指導教官 佐 竹 勝 利 トと考えられる項目と,それに関わる教師の働 きかけの例について,先行研究と筆者の教育実 践の体験から想定した(次表参照)。そして, これをもとに調査を進めた。 「協同 Jの ポ イ ン 「協同jに よ る 清 掃 に 必 要 な ト 教師の働きかけ 生徒主体の認識 - 活 動 に 教 師 が 表 立 っ た 関 与 をしない - 活 動 に 必 要 な 計 画 ( 手 順 ) を生徒に任せる 課題の明瞭化 - 活 動 の 目 的 , 自 分 , 斑 の す べき仕事を明確化させる 課 題 の 必 要 性 の 認 -その課題が必要であること 識 を認識させる 目標の共有化 - 成 員 が 相 互 依 存 し て 初 め て 達 成 が 可 能 と な る よ う な 目 標 を設定させる 活 動 の ル ー テ ィ ン - 定 期 的 に 活 動 さ せ , 生 徒 に イ じ ノレーティン・ワークとして 捉えさせる 役割分化の認識 - 互 い の 役 割 が 全 体 と し て ひ と つ の 組 織 と し て 統 合 さ れ て いることを認識させる 絶対評価の重要性 -他の生徒(グ、ループ)と競 争 さ せ な い 働 き か け を す る ・ 評価を明確にする 班 員 と し て の 対 等 - リ ー ダ ー と フ ォ ロ ア ー の 入 性 れ替わりの可能性を示す - 生 徒 に 住 事 量 の 平 等 性 を 認 識させる -互いの役割が活動上不可欠 4.調査の概要 (1) 予備調査 中学校の担任教師に現行の日常的な学級活動 と非日常的な学級活動についてのインタビュー を行い,それぞれの特性について比較した。 予備調査を行った結果,協力学級担任が,本 研究での「協同J による清掃活動のポイントと

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-32-具体策を担任学級で実践中であることがわかっ た。そこで,この教師の活動体系について分析 し 協 同 J による清掃活動のポイントと,教 師の具体的な取り組みについて検討した。 (2) 調査 I 予備調査での調査対象者の学級担任教師(以 下 B教諭)と,同一調査対象校の学級担任教師 1 名(以下 A教諭)の 2名を対象に, 日常的な清 掃活動の取り組みと学級の様子についてインタ ヒ守ューを行った。また,それぞれの学級の生徒 への質問紙調査から,清掃活動の実態,学級の 人間関係の実態を分析した。調査時期は,年度 末の2月である。 この結果,両学級の清掃の活動体系の違いと 清掃活動に対する教師の意識の違いが確認され た。また,両学級の生徒に,学級で行われてい る清掃活動及び学級の人間関係についての評定 を質問紙調査で、行った結果,各項目について

B

教諭の学級の生徒の平均値の方が A教諭の生徒 の平均値よりも高く

B

学級の生徒間で清掃の 活動体系が理解され,清掃班の凝集性から学級 のそれに効果が波及したと推測された。 また B教諭の取り組みの方法と調査 Iの分 析結果をもとに,本研究での「協同jによる清 掃活動の条件と具体的な教師の働きかけを作成 し,

A

学級への導入について検討した。 (3) 調 査 H 調査 Iの結果を踏まえ,新年度 4月より,前 述したA教諭の学級に「協同」による清掃活動 を導入し,活動継続中に 2度にわたる学級の生 徒への質問紙調査と A教諭へのインタビューを 行 っ た 。 ま た 協 同Jによる清掃活動を前年 度から継続して実践中の B教諭の学級について も, 2度にわたっての学級の生徒への質問紙調 査及び学級担任へのインタビューを行った。調 査時期は 6月と 11月である。また,調査者に よる清掃活動,班長会議の様子の観察も行った。 調査 Hの結果 A学級では, 4月からの「協 同Jによる清掃活動導入による効果として,

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班 の凝集性Jと「学級の凝集性Jが 6月と 11月 の質問紙調査結果から認められた。また,前年 度より実践中のB学級においても,学級の構成 員が変わっても「班の凝集性Jと「学級の凝集 性Jについての生徒の評価が高くなっており, このことから「協同」による清掃活動の効果が 学級の人間関係を促進させたと考えられた。 5.考察 「協同jによる清掃活動が,清掃班の人間関 係を促進させ,学級の凝集性にまで効果が及ん だ要因としては,次のように考えられる。 そ れ は 協 同Jで清掃活動を行ったことに より,生徒が清掃活動について「自分の力が必 要とされている仕事Jと理解したこと,班の中 の役割や仕事内容について明確にしたことによ り,清掃班が組織化されたことである。また, 清掃活動の日常性や評価活動の継続性も要因と して考えられた。 さらに,教師が学級生活の中の清掃活動の必 要性を強く提示し,具体的な学級目標を明確に し,生徒聞に清掃活動を学級の課題であると理 解させたことや,課題(清掃)の達成のための 生徒一人一人のまとまった力の必要性を提示し たことも要因である。このような教師の支援が, 「協同Jによる清掃活動を生徒に理解させ,そ の結果,学級活動への「自分や他の生徒の力J を認識させ,相互依存的関係が形成され,学級 の凝集性を高めたことが明らかになった。 また,教師の活動の長期的な展望による,学 級の様子に対応したプログラムの改善が,活動 を継続させたことも示唆された。 円 べ u n 弓 U

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