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モンテカルロ法の分散低減に関する研究

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Academic year: 2021

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モンテカルロ法の分散低減に関する研究

著者

田中 淳一朗

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2014

年度修士論文要旨

モンテカルロ法の分散低減に関する研究

関西学院大学大学院理工学研究科 

数理科学専攻 千代延研究室 田中 淳一朗

1

はじめに

モンテカルロ法はシミュレーションや数値計算を 乱数を用いて行う手法である。中でも確率· 期待値 を近似的に求めたり、複雑な積分の数値解析におい て用いられる。乱数の数を増やすことで精度を向上 させることができる。他にも、限られた乱数の数で 精度を向上させる手法の 1 つである重点サンプリン グ法を用いて確率モデルをシミュレーションする。

2

モンテカルロ法

モンテカルロ法とは、X が確率密度関数 (pdf )f を もつ連続確率変数とし、h は適当な非負関数とする とき = Ef[h(X)] = ∫ h(x)· f(x) dx という期待値 (積分値) を近似的に求める手法である。 大数の法則より、{Xi, i = 1, 2,· · · } を X と同じ密 度 f をもつ独立同分布の確率変数列とすると (i.i.d.) 確率 1 で 1 N Ni=1 h(Xi)→ ℓ を利用した手法である。従って、十分大きな N を とって 1 NN i=1h(Xi)を ℓ の近似値として求める手 法である。

3

重点サンプリング法

重点サンプリング法はモンテカルロ法における分 散低減法の一種である。 gは f とは違う適当な pdf で g(x) = 0 であるとき h(x)f (x) = 0であると仮定する。そのとき = Ef[h(X)] = ∫ h(x)· f(x) dx = ∫ h(x)·f (x) g(x)· g(x) dx = Eg [ h(X)f (X) g(X) ] と確率論の計算から導かれる。従って、独立同分布 の確率変数列{Xi, i = 1, 2,· · · } は g に従うと、モ ンテカルロ法より = Ef[h(X)] = Eg [ h(X)f (X) g(X) ] = 1 N Ni=1 h(Xi) f (Xi) g(Xi) と、再び大数の法則より期待値を近似的に求めるこ とができる。確率密度関数を適当な分布に置き換え る手法を重点サンプリング法と呼ぶ。以後、このよ うな g を提案分布と呼ぶ。 1

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4

簡単モデルの期待値の推定

確率モデルとその目的は以下で定義される。 モデルの定義と目的   v > 0とする。モデルの定義は          X0= 0 X1= X0+ v1, v1∼ N(0, v) Y1= X1+ z1, z1∼ N(0, 1) {v1} と {z1} は独立。 である。目的は E [X1|y1] = ∫ x1· f(x1|y1)dx1 の推定である。   これを重点サンプリング法の一種である SIS 法を用 いてシミュレーションを行う。 シミュレーションによる期待値の推定   独立同分布の確率変数列{Xk1, k = 1, 2,· · · } は f (x1|x0)に従うものとする。モンテカルロ法よ り E [X1|y1] ∼= ∑N k=1Xk1· f(y1|Xk1) ∑N k=1f (y1|Xk1) となる。{Xk1} は f(x1|X0)に従う乱数列であ る。ただし f (y1|Xk1) = 1 2π· e −(y1− Xk1) 2 2 である。  

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CE

法における希少確率の推定

重 点 サ ン プ リ ン グ 法 の 一 種 で あ る

Cross Entropy 法 (CE 法) を 用 い て 、希 少 確

率を推定する。CE 法とは提案分布を選ぶ手法の一 つで、カルバック· ライブラー情報量を用いて提案 分布を選ぶ手法である。提案分布のパラメータを CE法の考えとシミュレーションを用いて推定する 「アダプティブな CE 法」を紹介する。 アダプティブな CE 法のアルゴリズム   1. t = 0、q0 = pとおき、ρ (0.01≤ ρ ≤ 0.1) を設定する。 2. Yt ∼ B(n, qt)に従う乱数を N 個生成し、 それを Yt(1)< Yt(2)<· · · < Yt(N ) と並べる。 3. γt+1= Y ((1−ρ)N) t とおく。 4. P (S (X)≥ γt+1)の提案分布のパラメータ を qt+1= ∑N k=1I{i≥n·γt+1}Wt+1(i)· i Nk=1I{i≥n·γt+1}Wt+1(i) と導く。ただし、i は Ytに従う乱数である。 5. γt ≥ γ ならば、qt+1は P (S (X)≥ γ) の 提案分布のパラメータとする。そうでなけ れば、t = t + 1 とし、2 に戻る。   以上の方法論を応用して、大偏差原理のシミュレー ションを行う。すなわち、大数の法則から帰結され る希少確率の評価を行い、大偏差原理のレート関数 を数値的に求める。

参考文献

[1] Simulation and the M onte Carlo M ethod Second Edition

Reuven Y.Rubinstein , Dirk P.Kroese , W ILEY− IN T ERSCIEN CE, 2007

[2] 統計力学 = 相転移の数理 , 黒田耕嗣 , 培風館

,2006年

参照

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