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まえがき・目次

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Academic year: 2021

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まえがき・目次

著者

石田 正美

権利

Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization

(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp

シリーズタイトル

アジ研選書

シリーズ番号

1

雑誌名

メコン地域開発 : 残された東アジアのフロンティ

ページ

v-xi

発行年

2005

出版者

日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL

http://hdl.handle.net/2344/00017215

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まえがき

メコン河を流れる黄褐色の水、雨期でぬかるんだ道路、豊かな森林、水牛が 農作業を手伝う熱帯の田園風景、オレンジ色の袈裟をまとった修行僧、……。 「メコン地域」と聞いて、そんな長閑な情景を心に思い描かれる人も少なくな いかも知れない。「東アジアの奇跡」とまで賞賛されたシンガポールやマレー シアなどの ASEAN 原加盟国では、首都ではモノレールがビルの合間を通り抜 け、大型コンテナを積んだトラックが工業団地と港を結ぶ高速道路を走る、そ んな躍動感が溢れる世界が存在するのに対し、メコン河が流れるカンボジア、 ラオス、ミャンマーといった国々には、「開発」という言葉からはほど遠い世 界が多く存在する。ベトナム戦争をはじめとする紛争、社会主義経済から市場 経済への移行などの事情を考えると、アジア NIEs、ASEAN 原加盟国、中国な ど東アジアの主要国が経済発展を遂げるなかで、この地域はまさに「残された 東アジアのフロンティア」であるといえよう。 しかし、このメコン地域にもようやく経済発展の波が及ぶのではないかと思 わせるニュースが、アジア通貨危機以来、再びここ数年で増えているように思 える。まず、2004 年 11 月には、小泉首相が ASEAN の域内格差是正のため、メ コン地域支援で 426 億円の円借款供与を表明している。また、2005 年6月には、 ベトナム中部の都市フエとダナンを結ぶ国道1号線の難所といわれてきたハイ バン峠のトンネルが円借款で開通し、この区間の輸送に要した時間が大幅に短 縮されるようになった。また、1994 年にオーストラリアの援助で建造された ビエンチャンとタイのノーンカーイを結ぶメコン河の友好橋に続き、タイのム クダハーンとラオス第2の都市サワナケートを結ぶ第2メコン国際橋も、円借 款により 2006 年末にも開通するといわれる。ハイバン・トンネルと第2メコ ン国際橋は、ともにアジア開発銀行のイニシアティブで進められているインド シナ半島を東西に結ぶ「東西経済回廊」の鍵となる区間の一つといえる。この 東西経済回廊が結ばれた暁には、南シナ海のダナン港(ベトナム)とアンダマ ン海のモーラミャイン(ミャンマー)が陸路で結ばれることとなり、太平洋と インド洋、中国とインドとの間の輸送が相当程度改善されることとなる。無論、 東西経済回廊が通る区間は、山間部が多く、この区間がインドシナ半島の大動

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大きく膨らむ。 本書は、メコン地域でも後発国に属するカンボジア、ラオス、ミャンマーと いった国々の経済発展を、域内で相対的に経済発展の進んだタイ、中国雲南省、 ベトナムとのリンケージにおいて、いかに促すかを主眼として検討してきた経 済協力支援基礎調査事業の「メコン地域開発研究分科会」の研究成果をまとめ たものである。研究成果とはいえ、この地域の国々の研究者のみならず、ビジ ネスや援助を通じてこの地域に関わられる方々、またこの地域に関心をもたれ る学生の方々など、できるだけ幅広い読者層を念頭に、わかりやすくまとめる ことを心掛けてきた。メコン地域が6ヵ国にまたがることから必然的に多くの 地名が本書では出てくるが、本文中の地名に関してはそのほとんどを地図に載 せるとともに、索引にも載せている。地図に関しては、目次の後にメコン地域 全体の地図と、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、中国雲南 省の地図を掲載するとともに、第1章、第5章、第 10 章ではそれぞれの目的 に応じた地図を掲載している。また、地名に加え、人名など固有名詞もアルフ ァベット名とともに索引に示したほか、略語を上述の地図の後に挿入した。読 者の方々には、これらを参照しながら本書を読み進めて頂ければ、より一層の 理解が深まるものと思われる。ただ、本書が読者のニーズにどこまで応えるこ とができたのかについては、読者の方々のご指摘並びにご批判を仰ぐこととし たい。 本書をとりまとめるに際しては、数多くの方々のお世話になった。まず、国 内外の調査に快く応じて頂いた内外の企業、政府関係者の方々に、心からお礼 を申し上げたい。また、樋泉克夫氏(愛知県立大学教授)、笠井利之氏(立命館 大学教授)、堂本健二氏(滋賀大学教授)、多田羅徹氏(アジア開発銀行研究所所 長特別アドバイザー)には、お忙しいなか、研究会の講師としてお越し頂き、 メコン地域に関する広範な知見をご教示頂いた。タイの国家経済社会開発庁 (NESDB)、ベトナムの世界経済政治研究所(IWEP)、ラオスの国家経済研究所 (NERI)、カンボジア大学の各スタッフの方々には、現地の共同研究機関とし てご支援頂いた。さらには、昆明での現地調査に際しては、畢世鴻氏(雲南大 学専任講師)のご支援を受けたほか、桃木至朗氏(大阪大学大学院教授)には、 お忙しいなか、第5章の地図の遺跡の位置関係のご確認をして頂いた。これら

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の方々にも、心からお礼を申し上げたい。また、研究会のオブザーバーとして 参加して頂いた福地真美氏、高濱航氏、石川俊介氏、茂木誠氏(以上、経済産 業省)、同じくオブザーバーとして参加、ないしは各国の専門家として様々な 点でご教示頂いた研究所所内の各氏、さらには多忙ななか本書を執筆して頂い た執筆者の方々、査読で有益なコメントを頂いた方々、そして出版・編集でご 尽力頂いた(株)風行社の代表取締役の犬塚満氏と伊勢戸まゆみ氏に、感謝の 意を表明したい。 なお、2005 年7月に先述のメコン河第2国際橋の建設現場で、雨期の増水 した河川に転落して、邦人を含む8名の方が亡くなられている。これらの方々 のご冥福を心からお祈り申し上げたい。本書が読者の方々の少しでもお役に立 つことができれば、本望である。 2005年11月30日 編者記す まえがき

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アジ研選書の刊行にあたって [iii] まえがき [ v ] 略語一覧 [xix] 序 章 メコン地域開発――本書の視点と構成 石田正美[1] はじめに 1 第1節 本書の視点 2 第2節 本書の構成 6

第Ⅰ部 メコン地域概観

第1章 メコン河とメコン地域 石田正美[12] はじめに 12 第1節 メコン河について 12 第2節 メコン地域について 18 第3節 メコン地域における様々な経済協力の枠組み 28 おわりに 36 第2章 メコン地域における開発協力と国際関係 小笠原高雪[41] はじめに 41 第1節 アジア開発銀行(ADB) 42 第2節 日本 46 第3節 タイ 48 第4節 中国 51 第5節 ベトナム 53 第6節 ASEAN(マレーシア、シンガポール) 56 おわりに 58 第3章 メコン地域の交通インフラ 吉田恒昭・金広文[63] はじめに 63

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第1節 GMS 交通インフラを考察する基本的視座 64 第2節 歴史的にみるメコン地域の交通インフラ 65 第3節 GMS プログラムにおける交通インフラ整備 74 まとめ 82

第Ⅱ部 CLM 諸国の人的資源

第4章 カンボジアの人的資源開発――現状と課題 廣畑伸雄・竹内潤子[90] はじめに 90 第1節 社会・経済の概況と人口動態 91 第2節 教育と人的資源開発 95 第3節 労働市場と産業人材育成 101 おわりに 109 第5章 ラオスの社会・経済概況と人材開発問題 小山昌久[115] はじめに 115 第1節 ラオスの概況 116 第2節 市場経済移行後の経済発展と制約要因 118 第3節 ラオスの産業構造の特徴 122 第4節 人口の地域分布、労働市場、人材開発 126 第5節 貧困削減とインフラ整備 132 おわりに 136 第6章 ミャンマーの人的資源 安藤智洋[138] はじめに 138 第1節 総人口と地域分布 139 第2節 所得 144 第3節 教育・人材育成 147 第4節 労働市場 151 おわりに 162

第Ⅲ部 CLM諸国の産業発展の可能性

第7章 カンボジアの産業の現状――縫製業を中心として 初鹿野直美[168] はじめに 168 目  次

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第2節 縫製業の現状 173 おわりに 184 第8章 ラオスの木材加工産業――持続的な発展の可能性 山田七絵[192] はじめに 192 第1節 メコン地域の森林と林業 193 第2節 ラオスの森林政策と商業用伐採 196 第3節 ラオスの木材加工産業と関連政策 202 まとめと提言 210 第9章 ミャンマーの産業発展の可能性と課題 井田浩司[218] はじめに 218 第1節 ミャンマーの産業発展の可能性 219 第2節 ミャンマーの外国投資受け入れの経緯 222 第3節 ミャンマーの産業発展に向けた課題 227 第4節 ミャンマーの外国援助受け入れ状況 238 おわりに 243

第Ⅳ部 タイ・ベトナム・雲南省の役割

第 10 章 タイの地域開発政策と近隣諸国との経済関係 恒石隆雄[248] はじめに 248 第1節 タイの地域開発政策 249 第2節 タイの近隣諸国政策 255 第3節 近隣諸国との経済関係 264 おわりに 275 第 11 章 大メコン圏経済回廊とベトナム経済開発 石田暁恵[281] はじめに――ベトナムのメコン地域開発への関わり方の変化 281 第1節 GMS 諸国との経済関係の変化 283 第2節 北部経済回廊と経済開発の方向 291 第3節 東西経済回廊と中部開発 293 第4節 南部経済にとっての GMS 南部経済回廊建設計画 298 おわりに 301

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第 12 章 雲南とメコン地域諸国との経済協力 湯家麟・楊暁輝・張光平・于暁剛[305] はじめに 305 第1節 雲南とメコン地域諸国との経済関係史 305 第2節 第二次世界大戦後の経済関係 311 第3節 雲南の民間企業による経済協力 316 第4節 政府間レベルの経済協力 320 おわりに 329

第Ⅴ部 総 括

第 13 章 メコン地域開発の展望と課題 石田正美[336] はじめに 336 第1節 メコン地域開発への期待 337 第2節 メコン地域開発を進めるうえでの問題点と課題 340 第3節 今後の展望と課題 351 あとがきにかえて 356 資料 CLMV 諸国への外国投資 [361] 索引 地名索引 [376] その他の固有名詞索引 [385] 執筆者一覧 [389] 目  次

参照

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