児童・生徒のクリティカル・シンキング志向性に影響を及ぼす諸要因の検討 : リラックス感、自尊感情、自己統制感との関連を通して
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(2) の自己統制尺度,ローゼンバーグの自尊感情尺度. 公正性),non亨。cia1versionでは3因子(向上. を根底にした尺度,廣岡ら(2000)のクリティカ. 性・全体性・探求性)にまとめた。その上で,自. ル・シンキング志向性尺度をもとに,具体的な児. 己統制感尺度との重回帰分析を行った。リラック. 童・生徒像を想定し検討した。予備調査として、. ス感からクリティカル・シンキング志向性誠実性. 作成した質聞紙を0市とK市の小学5年児童55. への関連は児童・生徒とも同様であるが,自己統. 名・中学2年生徒68名に実施し,質問紙の有効. 制感からの関連には違いがある。このことから各. 性,小・中の校種の差,男女の性別の差について. 関連には加齢による変化が見られ・るといえる。本. 調査した。また,0市小学5年児童21名を対象. 調査3では性及び校種をそれぞれ独立変数とす. にリラックス感のその場での気づきが,ある一定. る1要因分散分析を行った。その結果,性差では. 期間の気づきとして有効な尺度であるのかの信. 女子が,また校種差では小学校が相対的に高いと. 頼性などについても予備調査し検討した。本調査. 言える。これらの違いに関しては,井上ら(2007). では,O市・K市の小学5年生に実施し有効回答. の衝動性の発達の観点や自己理解の発達モデル. 172名を得,K市の中学2年生229名の有効回答. をもとに,性差では女子が,また校種差では小学. を得た。本調査では,クリティカル・シンキング. 校が相対的に高いと推測する。. 志向性に影響を及ぼすリラックス感・自尊感情・. 考察. 自己統制感各尺度との関連性を重回帰分析した. 本研究における仮説は,自己統制感への自尊感. 本調査1,リラックス感及び自尊感情と,自己統. 情・リラックス感の各要因間の循環的な関連を除. 制感及びクリティカル・シンキング志向性の下位. き,指示されたといえる。スターンの枠組みやコ. 尺度との関連を検討する因子分析及ぴ重回帰分. ップの理論(井上ら,1997)に見るように,自己. 析を本調査2,性別及び校種を独立変数とする分. の感覚から感情へ,感情から思考へ,目標志向活. 散分析を本調査3として検討した。. 動から思考へと活動や行動と思考とが相互に関. 結果. 連していると言える。. 予備調査の結果,本質間紙は中学生や小学生に. 本研究では,自己統制とリラックス感・自尊感. 実施可能であること,リラックス感尺度が継続的. 情との循環的な関連が弱かったが,これは自己統. な尺度として信頼性が有ることが明らかになっ. 制尺度における因子構造に問題があったと考え,. た。本調査1では,小学生児童データにおいてリ. 児童・生徒の現状に即した下位尺度の因子の再検. ラックス感と自尊感情及びクリティカル・シンキ. 討が必要であり,新しい因子の構成によるリラッ. ング志向性(S㏄ia1VerSion)との関連が認められ,. クス感・自尊感情・クリティカル・シンキングの. 中学校生徒データにおいてはリラックス感と自. 各要因との関連の再検討が望まれる。. 己統制感・自尊感情との関連、自尊感情とクリテ. また,本研究は児童生徒のクリティカル・シシ. ィカル志向性(SOCia1VerSion及ぴmn SoCia1. キングと関連諸要因(感覚。感情・行動・思考). VerSion),自己統制感とクリティカル・シンキン. 間との関連を横断的に検討したに過ぎない。今後,. グ志向性(SoCia1 VerSiOn及びmn SoCia1. 児童・生徒がトレーニングしてリラクゼーション. version)の関連が認められた。本調査2では,ク. を体得した後に,クリティカル・シンキングヘと. リティカル・シンキング志向性尺度が大学生向. 繋ぐ,リラックス感・自尊感情・自己統制の循環. けに作成されたものであることから,下位尺度. 的な関連を縦断的に検討することが必要である. をSOCia1VerSion・mn SOCia1鴨蝸ion別に因. と考える。. 子分析し,因子の再検討及び再構成を行い,S㏄1a1. 主任指導教員 浅川 潔司. Ver6ionでは4因子(誠実性・客観性・尊重性・. 指導教員 藤原忠雄 一57一.
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