Title
琉球の中の合衆国−よみがえる外地事件(Insular Cases)−
B・J・ジョージ・ジュニァー
Author(s)
佐久川, 政一(訳); 中原, 俊明(訳)
Citation
沖大論叢 = OKIDAI RONSO, 7(1): 75-125
Issue Date
1967-02-08
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/10991
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・ -V 氏は、現在ミシガン大学法学部の刑事法の教授であり、日本とも浅からぬ縁の持ち主である。すなわち、かつて⋮ .フルプライト交換教授として来日され、東大や司法研修所等で教鞭をとられたととがあり、その聞神縄にも二度来島され、琉球-H の 法 律 制 度 を 研 究 さ れ る 傍 ら 、 英 米 刑 事 法 に つ い て の 日 本 語 に よ る 啓 蒙 的 な セ ミ ナ ー を 開 い た り さ れ た 。 ⋮ 乙の論文は、去る六四年十一月、-でご l ヨ1
ク大学法学部の機関誌たる品ナ l ヨ1
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﹃ 何 冊 4 S F M M 喝 ・ 混 同 ・ ∞ HSK 発表きれたものである。つまり、行政命令の第二次改正以前のものであ・ ⋮って、今乙れを翻訳 n 公表するについては、若干内容においてアヲプ -y l ・ デI
トでない箇所もないではない。しかし、同教授一 一 の 考 え 方 の 基 調 は 、 そ う い う 客 観 状 勢 の 推 移 に 何 ら 本 質 的 に 影 響 さ れ な い も の で あ る 。 一 内容そのものについては、涜球住民の立場から、当然いろいろの批判がありえようが、ともかくも、アメリカの法学者が沖縄一 一の法律的、政治的側面についてどのように見、かついかにあるべしと考九ているか、を知るうえで有益であろう。 われわれが、乙れを訳するに先立ち、品 ? l ヨI
ク 大 学 ロl
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グ ナ l 出版部、およびジョージ教授へお許しを乞うたと乙⋮ .ろ、それぞれ快諾を与えて下さった。附記して感謝したい。さらに、随時、遭遇した解釈上の疑義については、民政府法務局の⋮ 訳者はしがき 涜球の中の合衆国 七 五琉球の中の合衆国 七 六 ハリス氏から有益な御教示が得られた ζ とをも書き添えて葱に謝意を表したい。しかし、われわれが疑問を感じなかった処でも 案外誤解をおかしていると ζ ろがあるのかもしれない。諸賢の御批判御叱正を乞いたいと恩う。 翻訳は、序文、第一章(琉球の史的素描)、第二章(琉球の政府組織並びに法律制度)、第三章(日本、 対する琉球の地位)を佐久川が、第四章(民法および刑法に潜在する諸問題)と結論を申原が各分担した。 合衆国および国連に 領土の拡張、 お よ ぴ 、 それに伴って異国の環境に伝統的な政治並ぴに法形態を適合せしめることは、広く信ぜられ アメリカインディアン、 るところに反して、合衆国もまた他の列強と同様に、これまで経験してきたところである。 ス ペ イ ン 人 、 フランス人及ぴメキシコ人と彼等のもつ諸制度は、 七五年にわたる(米国の)拡張の過程において、あま その結果、今や引合に出されるにしても極くまれな折々の連邦裁判所の 判決は、幽かな声となってきこえ、当時の兵士、行政官、裁判官達が、彼らにしてみれば外国環境であり、外国文化 であるものに適合させつ¥彼らの慣れ親しんだ統治制度や法律制度を形成すべく骨折ったけれども、そのために何 りにも完全に同化されてしまったのである。 ら後世に名をとい﹀めることもなかったことぞ想起させるのみである。今日、ダワンタナモ、 プエルトルコおよびパナ マ運河地帯がニュースの主なる見出しとなっている。そのわけは、今世紀にさしかかった当時、片や合衆国の政治・ 軍事上の利益と、片や異民族の伝統や制度との聞に調和をもたらさんとする努力は、調和しがたいものを永久に調和 したのではなかったからである。大平洋戦争と朝鮮戦争の結果、米国が極東とかかりあいをもつことによって、米国 政府および連邦裁判所が三世代前に直面したのと同様の政治および法律上の諸問題を、蘇生せしめるに至った。来る ベき数年の聞に、軍事占領が、連邦法にもとずく文官政治に移行する過程をいま一度繰返すことは、充分ありうるこ とである。かくして、現地の住民は、これまで享受したことのない米国法下の権利、義務を取得する。琉球列島こそ は、その過程への試金石である。
琉球の史的素描
歴史という程のものではないとしても、伝説は、琉球人と日本人、 そして、琉球の支配王家と白本の皇統とを結び つけている。琉球王国は、 ながいあいだ中国の進貢国であり、中国の文化や思想に多大の影響を受けたけれども、 日 本が西洋にその門一戸を開放する時までには、日本政府は、事実上琉球人の政治問題を支配し、また、日本語や日本文 ( 工 ) 化が支配的となっていた。一八六八年の明治天皇の実力の伴った政治支配への復古のあと、日本政府は、一八七四年 台湾が日本へ割譲された際、策を弄して琉球支配に対する主張を中国側に認めさせた。日本は一八七三年l
七 四 年 ( 2 )κ
、琉球とヨーロッパ諸国聞の通商条約上の責任を引受けるに至り、正式には一八七九年に同列島を併合した。奄美 群島は鹿児島県の一部となり、他の諸島は新たに沖縄県を形成した。 アメリカの琉球に対する利害関係は、日本の開国期にまで遡る。丁度その頃、同列島は、極東にある海軍の給炭港 として、また極東貿易に従事している船舶巻修繕するための寄港地としての価値があきらかであった。 ( 3 ) リ l は、琉球の当局と、出入域と恰好の便益を保証する一つの条約を締結した。合衆国は、一八七0
年 代 の 初 期 に 、 ( 4 ) 日本は従前の協定を尊重するという保証をとりつけるに至って、同列島の主権に関する日本の主張を争うことはしな 一 八 五 四 年 ぺ か っ た o e 中国が日本のやった(琉球の)奪取を問題にしつづけたので、米国は中国や琉球のために非公式に干渉しょ ( 5 ) うとした。しかし、日本と中国との聞の交渉が日本によって一方的に破られ、且つその後も再開されることもなく、 ( 6 ) その努力は空しいものとなった。米国はその後一九四五年に至るまで、琉球に対してそれ以上の公的な関心を示さな 、9 コ ' - 。 4 N ・ b L 合 衆 国 軍 障 は 、 日本本土への進軍の途上において、恐しく高価な人命を犠牲にして、 一九四五年四月一日から六月 琉 球 の 中 の 合 衆 国 七 七琉 球 の 申 の 合 衆 国 七 J
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k 二十一日の聞に沖縄およびそれに隣接した島艇を占領した。沖縄の南部は荒廃しつくし、住民のすべての政府は、日 ( 7 ) 本の宮史が殺されたり、島の最南端にある壕の中で集団自決をとげたとき、消滅した。残害者遣が徐に防空壕の中か らうちのめされた農地、住宅地、商業地の跡に這い出できた時、彼等が有した唯一の政府と施設は、合衆国海軍およ ぴ陸軍当局によって設置されたものであった。 沖縄の陥落から日本が降伏するまでの数週間、 ジ ョ セ フ ・w
・ステイルウェル将軍を長とする軍政府が設立され、 現地の政治上の諸問題に関しての諮詞会を構成するために一五人の琉球人が選ばれた。 一九四五年九月には軍政の責 任が米国海軍に移管されたが、 一九四六年七月には再び陸軍に返され、 それが今日に至っているのである。琉球列島 米 国 民 政 府 ( 口ω
わ ﹀ 伺 ) は 一 九 五O
年一二月に設置され、軍政府にとって替り、 って、琉球臨時中央政府が設置され、それがやがて琉球政府(のm H
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に替り、同列島の現在の現地政府を構成してい ( 8 ) ( 9 ) るのである。合衆国当局による最終の統治責任は、一九五七年に大統領行政命令によって、極東における合衆国軍隊 ( 却 ) の長から国防長官に移管された。現在、琉球のあらゆる政治・法律上の制度が基礎をおいているのは、日本との平和 ( 江 ) 条約第三条に基いて発せられたこれら行政命令である。 一九五一年四月には民政府布告によ琉球の政府組織並びに法律制度
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琉球列島米国民政府 1 l 琉球の統治に対する主たる責任は、国防長官に諮り、大統領の承認を得て、合衆国軍隊の現 ( 日 ) 役軍人の中から選任される高等弁務官に付与されている。次位の上級職員は、高等弁務官と同じ方法で選任される民 ( M 一 ) 政官と称する文官である。民政官は、高等弁務官から与えられる権限と義務のみを有し、かっ、高等弁務官は、彼の( 日 ) 職務のいかなる権限をも民政府内部の下級の職員に﹁委任することができる﹂ので、すべての行政上の権限は、高等 ( 作 品 ) 弁務官の意思のままに行使せられ、あるいは、その監督に服する。高等弁務官はまた同列島の至上の立法者でもあ る。というのは、彼は﹁この命令にもとずく使命を達成するため、必要と認めるときは、法律・布令・規則を公布す ( 口 ) ることができる﹂からである。 単に司法機関のみが少くとも独立的存在の外観を呈している。というのは、それは、民政府の基礎を定めている同 ( 川 崎 ) じ大統領行政命令によって、特定的に規定されているからである。ところがその裁判権は﹁高等弁務官が、合衆国の ( 泊 ) 安全、財産又は利害に影響を及ぼすと認める持に重大なすべての事件叉は紛争﹂と、アメリカ人が当事者である場合 ﹁当事者のいずれかの訴願に基き、高等弁務官が琉球の安全、外交関係叉は合衆国若しくは合衆国の安全、財産若し ( お ) くは利害に直接間接に重大な影響を及ぼすと認め、民政府がその裁判権を行使すべきであると決定した﹂場合の事件 に及ぶのみである。軍法会議によって裁判されない民間雇傭員(の芝山由ロ
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およびその家族に対する場合の ( 氾 ) 外に、事件が﹁合衆国の安全、財産又は利害に影響を及ぼす特に重大な事件﹂を含む場合もまた、刑事裁判権が、高 等弁務官の決定に基いて(民政府裁判所に)付与される。民政府裁判所の裁判官は、高等弁務官によって任命される( n
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が、保証された任期はない。 すべての統治機構は、根本的には極東における安定せる軍事条件の継続にかかっている。そのわけは、高等弁務官 は﹁安全保障のために欠くべからざる必要があるときは、琉球列島におけるすべての権限を全一面的に叉は分部的に自 ( 幻 ﹀ ら行うことができる﹂からである。 これらの権限は、概して、賢明にしかも琉球人の経済的、社会的利益になるように行使されてきた。特に一九五七 琉 球 の 中 の 合 衆 国 七 九琉 球 の 中 の 合 衆 国 八
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年以来高等弁務官の立法行為は、主として民政府と琉球政府の効果的統治機構の確立に向けられてきた。日本中で最 も貧しくE
つ最低開発県であったのが、島内企業に対する合衆国政府の重点的援助と日本政府による種々の援助のお ( M C かげで、本土の多くの地方諸県に充分肩を並べる程に改善された。公衆衛生・教育・水源・運輸・財政において、琉 球、特に沖縄は、一九四五年以前に存した活気のない忘れられた洗滞状態からすれば今昔の感を免れない。行政権と 立法権との聞には、明確な区別はなく、これらの権限は、一高官に付与されるのであるが、他の制度の下でなら、も っと満足のいく形で、あるいは完全な形で、琉球列島の物質的復興がなされ得たであろうと考えることはむつかし い。実際われわれは、六O
年前フイリツピン、プエルトリコ及ぴパナマ運河地帯におけると同じように、独自の統治 制度を発展させるため、同様の形態を踏襲しており、政治・経済上同様の結果をもたらしてきた。 琉球政府││原大統領行政命令は、当時の﹁琉球中央政府﹂を琉球政府(の河円) ( お ) として存続せしめた。それは、同 命令に基ずいてのみ存立し、究極的には平和条約第三条に基ずくのである。 つ ま り 、 琉 球 政 府 は 、 一九四五年以前に 存在した日本の県庁とは何ら連続性をもたない。 ( お ) 琉球政府は、高等弁務官によって任命された琉球人の行政主席を長とする。行政府の組織は、日本の県のものに類似 ( 幻 ) ( お ) している。高等弁務官は、随意にいかなる公務員をも罷免することができる。一院制の立法院は、対内的事項につい ( お ) ( お ) て立法する。この立法過程における行政主席の役割は、合衆国の州知事の役割と同じである。高等弁務官は、いかな ( む ) る立法案をも拒否することができ、また、いかなる法をもその制定後四五日以内に無効にできる。あらゆる立法は、 ( 沼 ) 高等弁務宮によって、国防長官に報告され、国防長官は、これをうけて、合衆国議会に報告する。 ( 泊 ) ( お ) 基本となる行政命令の下に要求される琉球政府裁判所の制度は、民政府布告によって確立され、治安裁判所、巡回 裁判所および上訴裁判所からなっている。民事および刑事の裁判権は、布告、布令或いは民政府裁判所への特別の移送によって先取されなかったものについて及ぶ。上訴裁判所の主席判事は、琉球政府裁判所に関して、予算および人 事権を含むすべての司法行政を管理する。高等弁務官は、全司法上の任命権を掌握し、更に彼が必要と認めるとき ( お ) は、いつでも、理由を付し叉は付すことなく、いかなる判事ぞも罷免ずることができる。 ( ぬ ) ( 伺 ) 弁護士は、琉球政府法務局から認可され、包括的な琉球法曹会の会員となる。会員にならなければ、判事叉は検事 ( 4 ) ( 位 ) に任命されることはない。外国人弁護士は、﹁外国裁判官区の法律知識﹂を必要とする事件を扱うために認可されうる。 琉球における実体法││琉球の基本的な民事並びに刑事法は、民政府の立法行為および琉球政府の立法に影響を受 けない限度で、一九四五年四月一自に同地で効力のあった日本法である。琉球人の期待は、第一に同列島の必要に応 じた彼等自身の立法政策を発展させようというものであったが、実際は、琉球政府立法院は、最近日本の国会で通過 したものと同趣旨の法律を制定するのに多くの時聞を費している。従って、民商事法関係および公法の大部分の分野 において、琉球の立法は本土の現行法と符合する。 大臣の場合において、刑事実体法もまた日本法である。と言っても、多くの刑事上の犯罪が、民政府布令に定めら
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れている。これら犯罪のうちあるものは、琉球政府裁判所の第一次的裁判権に服し、他のものは、合衆国の安全、財 ( 似 ) 産及び利害に影響を及ぼす犯罪と称され、従って、民政府裁判所の専属管轄権に服する。 琉球における訴訟法ll
合衆国軍隊が琉球列島の占領を開始した時に効力をもっていた日本の民事・刑事・行政訴 訟法は、民政府の立法行為や琉球政府の立法によって修正されない限りにおいて、琉球政府裁判所の訴訟手続に依然 ( 川 崎 ) ( 伸 明 ) として適用される。刑事被告人には最小限度の訴訟法上の保護が与えられなければならないが、日本の刑事訴訟法は ( 幻 ) 一例を除いて(訳註、違法に収集された証拠の証拠能力について、日本法の場合必ずしも否定しないことを指す)、 琉 球 の 中 の 合 衆 国 八琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 これらすべての権利を一つにまとめているので、琉球政府立法院は、日本の現行法と同一の訴訟法を制定することが ( 川 崎 ) できた。民政府布告第二一号は、琉球政府裁判所に召喚令状や係属する事件に附随する諸命令を発する権限、並ぴに ( 品 切 ) 裁判所侮辱を処罰する権限を付与している。然るに私の印象では、日本法の訓練をうけた琉球の弁護士や判事は、日 ( 回 ) 本の制度の下では実際上の欠陥であるかも知れないものを治癒するために、これらの規定の活用を知っていない。 ( 回 ) 民政府裁判所の手続は、布令一四四号に定める一定の訴訟上の制限には服するけれども、主として民政府上訴審裁 ( 呪 ) 判所規則によって規制されている。 民政府の司法手続のうちで最も異状で、 しかも全くユニークな発展は、合衆国最高裁判所の判決の余波として生じ たもので、極刑、非極刑に該当する事件であるか否を問わず、軍人でない家族や雇傭員に対して軍法会議の裁判権の ( 回 ) 行使を禁じたところにみられる。一九六三年三月一一日を施行日として、民政府裁判所のすべての被告人は、死刑叉 は一年を超える拘禁刑に該るすべての罪に対して、大陪審によって起訴をうける権利を有し、軽罪以外の罪に対して ( 出 ) は、小陪審による裁判を受ける権利を有する。但し被告人がその両方或いは一方を明示的に放棄しない場合に限る。大 ( 邸 ) ( 部 ﹀ 陪審は六
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九人で構成され、起訴するには五人以上の陪審員が一致しなければならない。小陪審は一二人からなる。 (回) この制度の興味ぶかい点は、琉球人も陪審員に選ばれることである。未だ復権を得ない重罪人、文盲、陪容をつと めるには精神上、肉体上の欠点のため能力がないとされた者、戒いは民政府裁判所の職員若しくは雇傭員でない限 ( 田 ) り、一二歳以上で陪審の招喚令状を受理するに先立ち少くとも三ヶ月琉球に居住した人はすべて陪審員となりうる。 ( 国 ) 彼等は権利として一定の免除を要請することができる。個々の陪審員は、理由ある場合、裁判所から陪審の職務を 免除され叉は除外されることがある。しかし、いかなる人も人種若しくは皮膚の色にもとずいて除外されることはな ( 印 ) ぃ。四件について起訴が答申され、そのうち三つの裁判が、この規定の下で行われた。つまり、 一人の琉球人である( 位 ) 被告人は無罪となり、他の者には有罪が言渡された。
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合衆国および国連に対する琉球の地位
一九四五年から一九五一年の問、合衆国は軍事占領によって琉球を保有した。すなわち、琉球列島における米国の 諸活動に対する唯一の法的根拠と制限は、国際法から生ずるものであった。特にこのことは、 一 九O
七年のハ│グ条 約第四三条の下、合衆国は占領国として、 し て 、 あらゆる手段を講じて﹁絶対に妨げある場合を別と ( 臼 ) その固において効力を有する法律を尊重しながら公の秩序及ぴ安全をできる限り回復﹂しなければならなかっ そ の 権 限 内 に お い て 、 た の で あ る 。 (臼) 然るに、戦争の許容する占領者としてのこの地位は、一九五一年日本と平和条約を締結するに伴って変佑した。合 衆国は、国連の信託統治の手続を取ってもよい訳であるが、そのような行為をしない聞は﹁合衆国は領水を含むこれ ( 臼 ) ら列島の領土及ぴ住民に対して立法、司法、行政の全部或は一部の権限を行使する権利を有する。﹂ダレス国務長官 が、同列島に対する日本の利益を表現するため、 ( 邸 ) た。これが全く無意味な利益ではないということは、同列島の最北端に位置する奄美大島群島のケl
スによって説明 されうる。同群島は、一九四五年以前は鹿児島県の一部であったが、日本支配への即時復帰に対する感情が最も強か (邸) 一九五三年の条約によって、同群島は日本の統治に復し、戦前の地位を回復した。しかし、合衆 ﹁残存主権﹂という用語を案出したのは、ちょうどこの時であっ っ た と こ ろ で あ る 。 国は平和条約にもとずき琉球列島を国連の信託統治下におくべく、直接的にせよ間接的にせよ、その権限を積極的に ( 回 ) 考慮していることを示すべきなんらの方途をも講じなかった。しかも、その後列島中他の島が条約、その他によって 琉 球 の 中 の 合 衆 国 八琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 四 日本の支配へ返還されたということもない。事実、 日本政府が那覇に有する連絡事務所、および時折沖縄ぞ訪問する 研究団体や政府の代表達の場合を除いて、同列島に日本の正式の出先機関を存在せしめほいようにするために、高等 ( 回 ) 弁務官および民政府は厳しい努力を払っている。 しかし、当分の問、単一の支配権を用いるというわれわれの意向は、日本および国連との関係においては明白で ( 印 ) ある。ところがその反面、琉球に対するわれわの対内的姿勢には極めて不統一なものがある。国際関係について、例 (初) えば、国務長官は、﹁琉球列島に関して外国および国際機関との交渉﹂について責任を負っており、国務省は対外的事 項に関して高等弁務官房﹄助言するために、政治顧問を配してある。 しかし、われわれはまた那覇に、琉球をあたかも 外国であるかの知く取扱っている領事館をおいている。会的な政府責任の下に沖縄にいるアメリカ人は、移民の形式 ( 包 ) 的手続ぞ経ることなしに、政府叉は軍の旅行命令書を持って自由に出入域しているけれども、それ以外のアメリカ人 ( 刀 ) は、琉球政府の手続要件に従い、同列島に三
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日を越えて在留する場合は、在留外国人として登録しなければなら ( 刀 ) ( 九 ) ( お ) ない。さもなければ、彼は民政府の行政叉は司法処分によって強制送還されるかもしれない。なかんずく、変則の最 たるものは、多分、双方の調印者とも合衆国政府の官吏がなっている琉球と合衆国との聞の小包郵便と郵便為替に関 ( 花 ) す る 両 協 定 で あ る 。 関税の分野でも同様の不統一がみられる。軍要員や政府雇傭員は、若し旅行が政府の空輸叉は水上輸送によるもの であれば、琉球又は合衆国の関税規定から免除される。 しかるに、商業運送人或は政府要員以外の者によって合衆国 叉は琉球に輸入される物品は、法の中に明示の関税免除規定がないので関税を払わなければならない。しかし、関税 規則は改正されて、琉球をトン税並びに軽徴なトン税(訳者註、 ( 刀 ) の取扱上、非外国港に類別している。 トン当り五0
セントの関税でz m
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ロミと称さ れ る )これらの困難を醸しだす主たる原因は、日本との平和条約の批准と奄美大島の日本復帰に関する条約に合衆国上 院が助言及び承認を与えたことを別として、合衆国議会が琉球のために適切な立法を怠ったということにある。合衆 ( m m ) 国議会が琉球のために立法すべき第一の責任を負わされていることは、行政命令第一
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七一三号に認められている。 この行政命令は同列島に影響を与える合衆国議会の立法の不存在に特に条件ずけられている。しかし、現在までのと ( 刃 ) ころ唯一の合衆国議会の立法といえばプライス法である。同法は直接的には琉球列島で徴収した罰金や収益の処分と 同列島の再開発のための限定のある支出金のみに関するものである。同法が琉球の基本立法であると見倣す唯一の根 拠は、次の条項にある。 ﹁ 大 統 領 が 、 日本との平和条約第三条によって、琉球列島に対して合衆国に付与された権限を行使するにおいて、 その梅限を保持する閥、琉球列島住民の福祉と安寧を改善し、経済的、文化的向上を増進するためにあらゆる努 ( 印 ) 力がなされなければならない。﹂ ( m U ) しかしながら、プライス法には﹁他のなんらかの方法によって琉球列島に滴用きれない﹂合衆国の法律の適用範囲 を琉球に広げようとするなんらの規定も見当らない。 ( 回 ) 過去の経験によれば、憲法は国旗に追随しないし、叉立法はその文言において、海外で取得した領土に適用できる ( 回 ) ほど充分広いものではないので、合衆国議会が新しく取得した領土の組織法を制定するまでは、法的に大混乱が帯在 (倒) する。合衆国議会がすみやかに立法をしない限り、一連の外地事件が起るのは必歪である。しかし、議会がそれをな すまで、合衆国政府の機構の中で琉球が何処に位置するかについて示唆するなんらかの手懸りがあるだろうか。 ら し め て い る 。 日本の残存主権は、琉球を合衆国の﹁編入されない領土( g
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( 田 ) ( 問 団 ) その用語は、条約或は自発的話相合によって、合衆国が完全な主権を取得した地域に対しての として扱うことを困難な つ ま り 、 琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 五琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 六 ( 回 ) み使用される。叉合衆国が後にキューバやフィリッピンで主権を放棄した例も役に立たない。何故ならば、 そのいず れの場合においても、われわれは両諸国をスペインに返還したのではなく、独立政府への道を開いたのであるから。 琉球列島はいずれ日本に復帰するだろうし、しかも琉球人の圧倒的願望はかかる復帰であって、琉球の独立ではない ( 回 ) の で あ る 。 琉球は未だ敵性占領地と見倣されるべきだろうか。 一九五一年までは明白にそう解する以外になかった。 な ぜ な ら、同列島は征服によって獲得されたのであって、条約によって処分されたものではなかったから。けれども一九五 ( 印 ﹀ 一年の平和条約は、国際法上かかる地位を終らせた。一九五一年から一九五七年の聞の合衆国政府の態度は、実際、 長期的な主権者の態度というより暫定的な占領者の態度であったが、今や大統領行政命令およびプライス法は、同列 島に対する終期のない行政責任を公認している。したがって、高等弁務官は今後も軍の将官がなるであろうが、彼は 駐屯軍司令官というよりはむしろ常置の施政官であり、統治権の行使に対しては文官筋に答責を負うのであって、軍 ( 叩 ) の 上 級 者 に 負 う ・ も の で は な い 。 琉球列島は友好的な外国政府から租借した領土になぞらえることができようか。パ
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ダ 、 ニ ュ 1 フワンドラ ンド、リピヤ或はスペインにおける租借基地との類比は余りにも制約がありすぎる。つまり、これらの地域は他の主 権国家内において、一定の箪事目的のために提供された小さな包領として、一定期間租借したものである。叉、グワ ( M U ) ンタナモの例はなおさら無益である。何故なら、同地域の支配に対してはなんらの時間的制限はないとしても、同地 ( 但 ) 域は単に給炭港或は海軍要港としてのみ使用されうるからである。保有期限の終結は合衆国政府のみの採量にまかさ れているという点において、琉球における合衆国の権限は、これら祖借形態のどれよりも広範囲である。琉球列島は 日本列島の中の塀で仕切った区域(凶砂ロ8
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を構成するものでもなければ、叉合衆国は同列島の使用を軍事目的にのみ限っているわけでもない。 パナマ運河地帯である。同地帯に対するわれわれの支配権は、合衆国がそれを運 (回) 洞目的に使用しなくなった時パナマに返さねばならないということを別とすれば、ある意味では無条件である。この もっとも近似したものは、多分、 ことは日本が琉球において有するものとはあまり異ならない﹁残存主権﹂を示唆する。国際連合に対するわれわれの (Mm) 責任は)極少のものであり、パナマ以外の国に対する責任は皆無である。合衆国が両地において直面する政治、経済 (鑓) 上の問題には類似性会えある。主たる相異点は、運珂地帯においてアメリカが活動した半世紀の聞に、合衆国議会は ( 町 田 ) 同地帯に適用する総合的立法を為したのに反して、アメリカが琉球に留った二
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年もの聞に、そのようなことが行わ れなかったということである。同運珂地帯における立法、行政上の実際は、多くの点において、琉球にとっても適当 なパターンであろう。 けれども、琉球列島はパナマ運河地帯とは異る。同列島は地理的に言って同運河地帯より広大である。つまり、合衆 国が琉球に留るのは特に単一の目的に限定されていないし、琉球にはその現地固有の全面的な政府(の・同・阿)が存在 す る に 反 し 、 パナマ運河地帯にはそれに対比するものがない。さらに残存主権は、弱小国(日本)によってではなく、 豊富な資力をもっ高度に発達した、強力なる固によって保持されているのである。琉球列島は特殊なものであり、か かるものとして取扱われなければならない。事実、この外地事件と領事裁判所の合憲性を支持した諸事件は、類比す ( 釘 ) ( 飽 ) る上において価値あるものである。つまり、それらは﹁過ぎし日の遺物﹂ではない。しかし、それらが価値あるもので あるという理由は、第一にそれら双方とも、 一七八七年フィラデルフィアに参集した諸州の田舎者達が全く知る由も ない遠陪の大平洋の諸島を統治するというアメリカの努力の妥当性を考察する上において、弾力的でしかもプラグマ ティックな憲法の独自の概念は、硬直した一アメリカ自然法のアプローチよりも望ましいものであるということを示唆 琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 七琉 球 の 中 の 合 衆 国 八 八 しているからである。来るべき数年の聞において、司法若しくは立法上、合理的解決を要する問題は何であろうか。
四
民法及び刑法に潜在する諸問蕗)
民事上の諸問題││米国憲法修正五条は、合衆国市民の財産が国家の用の為に収用せられる場合に、市民としては それに対する補償を受ける権利があることを規定している。 ( ド 0 0 ) これは外国でなされた収用で、その実際の没収が外国政府によって行われるものにも適用される。但しその収用は ( い F O H ) ( ド O N ) 合衆国政府の機関の要求によりなされるものではなければならない。だから、もし米国市民の土地叉は他の財産が収 用せられ、叉は軍もしくは民政府の行為により故意に破壊せられると、政府を相手どって請求裁判所に訴を提起しう る こ と と な ろ う 。 議論の余地は存しようが、これは、 かかる収用又は破壊が琉球政府の行為による場合にも同様であると考えられよ ぅ。というのは、琉球政府は、実質的な意味でも形式的な意味でも、連邦政府の一つの機関なのだから。 琉球において、合衆国軍隊叉はその他の機聞に雇用せられている米国市民が、連邦の経済立法の適用を受けるか否 ( ド o ω ) かということは、憲法上の問題ではなく、むしろ制定法の解釈の問題である。かくて、例えば公正労働基準法はパ l ( ド O 品 ) ミ ュ l ダの租借基地で政府の請負事業を行う米国の会社の米国人従業員に適用されてきたのである。 琉球において合衆国が有する統治権の程度は、パl
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ダ基地に対するよりも相当大きいので、同法は多分琉球κ
も同様に適用されるだろう。他方、八時間就労法はイラクとイランにおいて道路工事を行なう政府の請負人の被雇 ( H O 凹 ) 用者には適用され伝いと判決されたが、その理由づけとして、議会は、合衆国が支配権叉は伺らかの立法による支配方法を有している地域以外に同法の適用を拡張する、 という何らかの意図をも表明してないから、 と い う の で あ っ た 。 けれども、琉球はイラクやイランの場合よりも、この要件の充足にはるかに近いものがあるし、同法が適用される ( ド o m ) 地域と考えられる可能性がある。 琉球の会社に雇用された米国人は、琉球政府立法でなく、(連邦の)労働管理関係法の適用があると説く少数説が
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日 ) ( H B ) ある。しかしこれらの者は社会保障の適用を受けないであろう。 恐らく琉球における米国人居住者叉は一時滞在者にとって、最大の関心事は、連邦不法行為損害賠償請求法 ( ド O 由 ) 命 日 目 、 円 O H件。回目白﹀巳がそこで適用されるかどうかという問題であろう。この点に関しては若干判例の害するところ 同 町o a
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で あ る 。 ( ︼ い O ) ( ドドド ) ( H H M ) 平和条約以前に発生したこつの事件、及びそれ以後に起った一つの事件において、連邦下級審は、沖縄は﹁外国﹂ そこにおいて過失に基づいて発生せしめた損害に対する賠償責任を免除される、と判示した であり、従って政府は、 の で あ る 。 し か し 、 この判決当時に存在しなかった統治及び法律の制度を、大統領行政命令及びプライス法が規定するに至っ ている今日、これらの事件は区別して考えることができる。 不法行為法のアメリカ的な考え方は、軍隊叉は米国民政府の行為に完全に適用されうるし、米国民政府裁判所はす ( ド ド ω ) べての連邦地方裁判所と同様に不法行為に基づく損害賠償請求事件を取扱う権限があるのである。 ( 戸 & けれども、もっと適切なことは、米国議会が連邦不法行為損害賠償請求法を改正して、米国市民が政府公務員の過 失により被った損害の賠償を受けられること、 かっ、那覇在の民政府民事裁判所は、 一 ュl
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クの連邦地方裁判所 琉 球 の- m
の 合 衆 国 l¥ 九琉 球 の 申 の 合 衆 国 九 O と同じように、その問題を裁判する権限があることを明確にすべきである。 米国市民の保護の範囲がかくも制限せられたものであるとすれば、果して琉球人自身についてはどうであろうか。 ( ド ド 由 ) ( H H m ) ( ド山口) 現行法上、琉球人が合衆国市民でもなければ国民でもないことは明らかである。琉球人はみずからを日本人と考え ており、米国が琉球人は米国民であるなどと宣言するような法律を作れば、日本としては残容主権の侵害として容易 に抗議できるだろう。のみならず、仮に米国民だったとしても、憲法上極めて制限された保護しか受けられなかった であろう。なぜなら、﹁外地事件﹂は市民
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であれば当然平等保護の否定となるような制定法上の差別を、国 民ロ巳芯ロ巴に対しては許容したからである。 かくて、琉球人にとって依拠しうる唯一の確実な保護は、 ( ド ド ∞ ) ということである。 一九四五年以前に存在した契約上の債務が、爾後におい でも認められねばならない、 (ド戸田) しかし、琉球政府裁判所が日本の民法を適用し続ける限り、かつ合衆国政府により使用叉は破壊せられた財産に対 ( ド N O ) して補償がなされている限り、合衆国裁判所が憲法上の根拠により介入してくることはないであろうし、まして日本 ( ド U ド ) 政府が、琉球政府叉は米国民政府の司法及び行政機関の通常の活動に対して、異議を述べてくることもあるまい。 連邦不法行為損害賠償請求法、連邦使用者責任法、労働管理関係法、社会保障法等の適用範囲を米支配地域の米国 市民にまで拡張し、同時に地方では特に琉球人をそこから除外し、更に琉球政府裁判所は別としても、米国民政府裁 ( ド ω N ) 判所を立法上の裁判所として正式に認めることによって、 ﹂のような地域における米国市民を保護するという実際上 の必要を、議会が認むべきでないという何らの理由もないのである。 ﹁ 外 地 事 件 ﹂ こ そ は 、 かく最も必要とされている立法に対する充分な教訓でなければならない。 訴訟上の諸権利││初期の領土に関する諸事件が確立したところによると、連邦憲法は、 それ自体としては、国旗お り 、 に従って行かないけれども、他方ではやはり公正な裁判が行われねばならないという一つの憲法上の要請が存在して その意味するところは、裁判所の判例によって、修正十四条の下で、州に対して適用せられているのと同様の 要件以下あるいはそれと同程度のことであって、決してそれ以上のものではないといってよい。 ( H N ω ) 審理をなす者は公正でなければならないが、そうかといってそれが必ずしも陪審員であることを要しない。 ︿ HM 品) 被告人は自らの公訴事実につき、予め知らさなければならないし、これは対処するのに要する時聞を与えられねば な ら な い 。 訴訟手続は、被告人の在廷のうえで行われねばならぬし、彼は検察側証人に対する反対尋問をなし、かっ自らの利 益になる証拠を提出する機会が与えられなければならない。 ( む 凹 ) 更に、弁護人選任権をも有するであろう。二重危険からの保護については、アメリカ独特の形をとる必要はなく、 ( H M m ) ( H M 叫 ) むしろ大陸法の一事不再理に類似しよう。令状取扱に関する通常の諸制限は恐らく適用されまい。 米国民政府裁判所及ぴ琉球政府裁判所で適用される現行法が、最少限の憲法的要請に叶っていることは確かであ り、ひしろ多くの点でそれを上まわってさえいる。 米国民政府裁判所においては、被告人が連邦地方裁判所において事受しているところに相当する保護を与えよう と、いろいろな努力が尽されてきた。 琉球の刑事訴訟法典に基づく琉球政府裁判所の手続は、多くの点で、日本の訴訟手続と同様であって、連邦の実務 とは異なるけれども、同法典はすべての基本的な権利保障をなしている。 (HN
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更に、行政命令第一O
七一三号は琉球の人々に、不当な捜索、押収及び正当な法の手続によらない生命、自由、財 ﹁民主主議諸国家の人民に事受せられている基本的自由﹂を保障している。 産の制奪等からの保護を含 h u 、 琉 球 の 中 の 合 衆 国 九琉 球 の
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の 合 衆 国 九 ﹁国旗に従っていく﹂最少限の憲法的保障は、米国民政府及び琉球政府の両裁判所において ( H M 由 ﹀ 十二分には与えられていないなどと判決することはできないであろう。 連邦裁判所としては、 実際に生起する困難といえば、主として二つの原因に基づく現実的なものである。 一つは、琉球の全法規に関する法典編纂叉は刊行物等が一つだに帯在しないことである。民政府布告、布令、指令 及び琉球政府立法並びに行政規則等の中には、相互に衝突し、両立せぎる条項が存在することは容易に考えられる。 けれども、これらの諸法令につき、両国語による公式な編集物がないので、何人も完全に確信をもつことはできない のである。今ひとつには、 日本と米国の双方の法律制度に通暁した人が欠如していることである。 米国民政府のスタッフは、 ほとんど日本法に理解がないし、叉ほとんどすべての琉球政府検察官、裁判官、及び弁 日本の典型的な県単位の大学にカリキュラムの範をとっている琉球大学において 護士等が日本において、あるいは、 教育を受けているのである。 いろんな点においてお互いに相手が何を伝えようとしているのか判らないのである。加えて、米国民政府 が何をなしとげようとしているのかを理解したがらない琉球側の上層官吏の態度がこれに迫車をかけている。彼ら そ こ で 、 は、合衆国の駐留を暫定的なものと考え、復帰に備えてすべて日本の法律制度を元のま L 維 持 し よ う と 望 む の で ( ド ω O ) ある。高等弁務官による緊急措置を通知することによってのみ彼らをして、米国民政府の政策に従わしめることにな るようである。もしも、琉球列島に対する合衆国の支配が無期限に続くものであるなら、この態度は変わらねばなら な い だ ろ う 。 そのようなわけだから、 なるだけ多くの若い琉球の弁護士、裁判官、検察官たちが、少くとも二ヶ年間 合衆国において研修を受けるべきであり、 それによって彼らは、 その上司たちよりもっとよくアメリカの法律や規則 が何を意味しているのか理解することになるだろう。犯罪人の引渡││アメリカ法、 日本法及び国際法のもとでの、琉球及び琉球人のあいまいな地位は、犯罪人引渡の 問題に関して特別な意義をもっ。 犯罪人引渡事件の多くは、国際犯罪人引渡の通常の諸原則を適用することによって解決されるけれども、反面、伝 統的なパターンに適合しないものもでてくる。 琉球において指名手配せられた米人が、合衆国法典表題第一八の第一一二八五節の規定により、琉球へ送遺されうる ﹂ と に つ い て は 疑 い が な い 。 同 節 に よ れ ば 、 ﹁合衆国により占領され、叉はその支配下にある﹂ ﹁いかなる外国又は 属領﹂はおいても、刑法に違反した者の送還を可能ならしめている。但し、 ( ド ω ド) のでなければならない。 その犯罪は、制定法に列挙されているも 第三一八五節は極めて包括的であって、琉球人、 日本人、叉は第三国人をも含むに足るものである。 では果して日本政府が、かかる手続に異議を述べることができるだろうか。もし、それが州聞における外国人の引 ( ド ω N ) 渡に相当するものとすれば、通常の手続が履践されている限り、恐らく異議を述べる根拠はあるまい。 けれども、日本政府としてはこう主張することだろう。すなわち、類推的に琉球を米国の一州叉は属領であると考 ( ド ω 品 ) えることは残存主権がこれを妨げるし、とりわけ、裁判が琉球政府裁判所でなされるべきである場合においては、日 ( ド ω ω ) 本人、恐らく琉球籍の人すらも、日本の承認なしには、第コ二五節に基づいて引渡されるべきではない、と。 ﹁合衆国が治外法権を行使する﹂国からの、米国市民叉は国民の送還につき規定している合衆国法典表題第一八の 第三一八三節に基づいて、琉球在の米人を米本国へ送還しうるだろうか。 同法は、明らかに、合衆国が他の主権国家において治外法権を行使した時代に由来したものであり、従って、直接 0 . u m ) 琉球における事情を反映しているものではないけれども、第コ二八二及至三一八五節が実際上、概括的なものとして 琉 球 の 中 の 合 衆 国 九
琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 四 意図されているのなら│同節のいきさつによれば、 その有効な生命はすでに最後の領事裁判所廃止の時に終了したこ とを示しているといってよいがーその文言は、この種の事例をも含むと解せられうる。 他方、琉球人が第三一八三節に基 a つき合衆国へ送還されるということは明らかにありえぬ。なぜなら、琉球人を米 ( ︼ 5 m ) 国民として分類すれば、他の法律の文言は違背するからである。 現行の民政府法令が役に立つ訳でもない。というのは、最近の高等弁務官の犯罪人引渡に関する布令は、外国政府 ( H ω 吋 ) との間に犯罪人引渡条約が存在する場合にのみ適用があるからである。 ( ド ω
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) ( H ω 白 ) 郵便協定の例は、他目、琉球在の合衆国政府が (米本国の)合衆国政府との聞で、犯罪人引渡条約を締結するとい う奇妙なことのありうべきことを暗示してはいるけれど、今のところまだそのような条約はない。しかし同布令は、 ( ド 品 O ) 琉球内に隠れ場を求める日本人がある場合には、日本との聞に引渡条約があるので有効に機能する。 最も大きな困難が生ずるのは、日本が避難国である場合である。 恐らく、もし米国市民の犯した罪が、条約中の犯罪表に列挙されていれば、彼は、 どこで裁判されるかにかかわり な く 、 アメリカの管下へ引渡されるだろう。 日本国民も日本政府の裁量において、相手方へ引渡されうる。なぜな ( H 合 ・ ) それぞれの国は自国民を相手方に引渡す権利l
義務ではないーを有しているからである。 ら 、 条 約 に よ れ ば 、 同条約のもとで、琉球人は容易に日本国民と考えられるだろう。さもないとすれば、米国民と呼ばれる他なくなる ( ド 品 ω ) から。しかし、政治的配慮からして、琉球人が(日本側の義務として米国側へ)引渡されるということはあるまい。 仮 令 、 日本の外務省が引渡すことを決めても、 そ れ は 、 日本法上、内国人としての取扱においてであろう。 実状として、殆どこれらの問題は回避されるか、 あるいは、外国人の入域許可、在留登録、強制送還等に関する法 律の適用によって処理されている。例えば、琉球人は、琉球政府の旅行書類とピザの所持を要件とする﹁移民及び国( ド 品 ω ) 籍法﹂の規定に従つてのみ合衆国へ入国できる。もし、琉球人がこれらの書類なしで合衆国へ入国しようとすれば、 ( ド 品 品 ) 強制送還を免れないし、仮令、書類を携帯して入国しても、それが琉球政府叉は米国民政府により無効とされた場合 ( ド 品 目 ) には、彼は直ちに身分を喪失したことになり琉球へ強制送還されうるわけである。 ( ド 品 目 ) 米国市民については、合衆国政府の公式な保証において琉球へ入域する場合を除き、更に非米国市民についてはそ ( H 品 吋 一 ) の本籍が琉球にある場合を除き、その入域及び琉球での許可された滞在期間等に関し、琉球政府出入管理当局によっ (ド合) て厳格に規制されている。 ( ド 品 川 出 ) 有効なパスポートが要求されているのであるから、合衆国、 日本叉は第三国としては、当該個人のパスポート叉は 旅行書類等に制限を加えたり、失効せしめた
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することによって、強制送還手続を生じさせることができる。叉は、 ( ド 回 ︹ ︺ ) 琉球政府当局としては、出入管理令の規定にふれる者に対して、滞在延長を拒ひこともできる。 ( ド m H ) 日本の出入国管理令も、やはり、入国及び居住の要件においては厳格であり、それは米国の市民及び国民に対する ( ド 凹 M ) と同様に、琉球人に対しても適用されることを明定している。結局、条約による犯罪人引渡の問題は、一
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二の例に よると、逃亡してきた琉球人の入国を拒絶し、 その乗ってきた船でそのま﹀送り返すという日本の出入国管理当局の 取り計らいによって、 おだやかに回避せられてきたのである。 そのようなわけで、実際に合衆国又は日本が条約に訴えるとか、 あるいは高等弁務官の犯罪人引渡布令が廃止せら 一米国人が米国民政府の訴訟手続をのがれて合衆国 れるなどということは先ずありえないことなのである。しかし、 ( ド 田 ω ) へ逃亡しており、かなりの琉球人が、今日、学生として、またビジネスのために、合衆国へ入国している。だから、 犯罪人引渡の法律及び条約が連邦の人身保護令状手続において解釈されねばならなくなることは必歪である。 琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 五琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 ,品. J
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司法審査│
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米国人も琉球人も、 ともに、米国民政府及び琉球政府の裁判所においては、米国の州におけると同様 に法による保護が尽されている。 法規からの離反があれば、上訴により、叉は他の特別な手続により、民政府裁判所によって適当に処理せられう る。
それにもかかわらず、他日、ある被告人が琉球における米国の政治的実験の合憲性に挑まねばならなくなるであろ ぅ。あるいは、高等弁務官の法令にあらわれていない憲法的保護に関する具体的な規定を盛りこむよう求めるであろ h F 円 J。
しかし、米国議会が、米国民政府裁判所を立法上の裁判所所として構成することを怠り、 そして同裁判所から連邦 巡回裁判所への上訴を正式に認めていないので、司法審査の適切な方法を見出すのは困難となっている。 凡そ、特別の手続は、審査をなす裁判所とその行為につき審査される裁判所又は官庁との聞に、ある上下関係が存 在することを要求するのであるから、 その手続は、現行法上連邦裁判所の目の届かないような米国民政府や琉球政府 (]﹁凹品) の活動を審査するものとしては不適当である。 実質的に可能な二つのことは、人身保護令状と宜言的判決の手続である。 人身保護令状の活用に対する最大の妨げは、管轄権及び裁判地のいづれも関係人の現実の拘禁の場所によって決定 せられ、被拘禁者に対する形式上の監督権を有している人が裁判区内に現在しているということによるのではない、 ( ド 回 目 ) というしばし説かれる制約である。 もし、唯一の刑が罰金刑であるか、叉は、拘禁が琉球内でのみ起っているのであれば、 いかなる連邦裁判所も管轄 権を有しない。琉球に直接類推適用可能なある事件において、申立の実体的内容について判断するのを避けるため(ド問。)
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、この制限を援用した。 (]﹁凹叫) けれども、連邦の人身保護令状法の中には、特にかかる管轄の要件を規定したものがない。最高裁判所も、管轄権 は特別の事情のもとでは、問題となっている監禁に対して責任を有する当局の所在地によって決定されうる、という ( H 凹 ω ) 見解を直接否定してはいないのである。最高裁判所は、管轄権に関するこのニ者訳一的な考え方を適用した二つの下 ( H 凹 ω ) 級審判決をくつがえしたが、その理由づけは、管轄権がもっぱら監禁の場所によってのみ決定される v ということに ( ド m O ) あるわけではなかった。同裁判所は叉、海外で合衆国当局によって拘禁されている敵国人からの救済申立を取りあげ ( ド m H ) るのを拒んだが、それは管轄権の欠知に基づくのではなかった。同裁判所が、海外で米国当局がなした他の米国人に 蕗響を及ぼす処分の妥当性を判断したような事件においては、人身保護令状手続は申立人が合衆国へ送還された後で ( H∞
M ) 開始せられるか、さもなければ、管轄権の問題が、当事者によっても、裁判所によっても、提起せられなかったか、p
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そ の ど ち ら か で あ っ た ・ 。 かくて、管轄権の問題は完結したわけではないのである。 にもかかわらず、管轄権についてのゆるやかな考え方を是とする先例は極めて微々たるものである。その立場に副 う米国の先例といえば、最高裁判所で他の理由により破棄されたコロンピヤ地区巡回裁判所の二つの事件.のみで ( い 5 品 ︺ ( H m m ) あり、そして、ミシガンの初期の事件の補足意見の中で、クl
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判事が書いた傍論である。最も有力な先例は、イ ( H O m ) ギリスのオブライエン事件であるが、同事件では、アイルランド自由国家に引渡された英国人に対し、国務長官は、 イングランドへ送還してもらうことによって、事実上の監督権の行使をなすことが要求された。 ( H m 叫 ﹀ オブライエンが実際にダブリンからイングランドへ送還されたときに、令状の作用によって釈放されたのである。 琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 七琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 八 異論はありえようが、民政府裁判所の判決によてっ、琉球で拘禁されている者に対しては、国防長官も同様の監督
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権限を有しているのであるから、現状ではや﹀こしくて不便ではあるにせよ、オブライエン事件は審査の方法を示唆 し て い る 。 けれども、琉球人にとって、 オブライエン事件の原理には何らの救いもない。何故なら、 それは天津の租借地区内一 で同地を事実上支配していた日本軍へ引渡すために、英国当局により拘禁されていた中国人に対しては、有利なよう ( H∞
ω ) には適用されなかったからである。英国人が関係していない場合には、監禁の場所に対する排他的領土管轄権が、令 状発布に不可欠であったのである。 ( 一 円 吋 O ) もし人身保護令状が活用できないとしたら、宣言的判決による救済はどうだろうか。 重要な要件は、ここでもやはり管轄権である。 というのは、法津によれば、裁判所の管轄内に現実の粉争が存在す ることを要するからである。但し、 その要件はそれ以上説明されていないのだが。 しかし、人身保護令状におけると同様 K 、琉球でなされたすべてのことは、 コロンピヤ地区の連邦地裁の営轄内に 所によりなされた処遇が、 あるワシントンの政府高官│事実上の責任でないにせよ│法律上の責任なのであり、米国民政府又は琉球政府の栽判 それを受ける者の立場からみて、現実の紛争となることは確かである。 ( ︼ ・ 吋 ド ) ジ ラ 1 ド対ウィルソン事件であるが、同事件で地方 宣言的判決という方法を用いることについての主要な先例は、 裁 判 所 は 、 ジ ラ l ドのためになされた申立を、人身保護令状ではなくて、宣言的判決による救済及び禁止命令の申立 として取り扱かったのである。 宣言的判決による救済は、叉、琉球における政府の諸活動の合法性を審査するのに人身保護令状よりも満足な方法 である。なんとなれば、 それは関係人の実際の監禁とは無関係だからである。けれども、宣言的判決の手続が、琉球で発生する法律問題を審査するために利用されるかどうかは、裁判所において、宣言的判決による救済に非ざればも はや審査は行われえない、 ということにどの程度自覚的であるかにかかることになろう。 過去におけるが如く、今日においても先ず必要なのは、在外政府の諸行為の司法審査を可能ならしめるための特別 (ド吋川町) 立 法 で あ る 。 結論ーーかくて、われわれにとって、外地事件の新たなラウンドが始まろうとしているのである。 ( H 吋 ω ) 軍事上の配慮からすれば、琉球列島が予見しうる将来において、日本へ返還されないことを必要としている。米国 民政府の政策は、この無期限支配の前提に立っている。日本政府としても、極東に政治的緊張が続くうちは、沖縄を その支配下から除いておく方が、政治上も憲法上も、最も問題が少なくてすむ、と暗々裡に認めているように見受け ( H 吋品) ら れ る 。 そして、けたたましい喧噸が避けられる限り、議会が基本法の如、きを、 ( H 吋 凹 ) 少くとも断片的な仕方で、推進できない替は実際上あるまい。もし議会がそれはできないというなら、議会が明確な (ド叫由) 自覚をもって琉球列島の為に立法しうるように、同列島を信託統治の地位に置くことが考慮さるべ‘きであろう。 (両国間で)外交的にうまくいっており、 だから、議会は、今日単に行政命令と高等弁務官の法令にのみその根拠をおく米国民政府及び琉球政府の政府組織 を正式に承認すべきである。軍事統治の必要性は、琉球列島においては、ここ当分パナマ運河地帯又は太平洋の信託 統治地域よりも大きくはないので、文官たる統治者叉は高等弁務官がおかれるべきである。その場合、閣僚、又は国 ( ︼ ・ 叫 叫 ) 防省に無関係な他の官吏に対して答責を負うものとし、その任命は上院によって承認されるか、あるいは通常の政府 ( い 口 ∞ ) の文官の任命と同様になされるべきでめる。最も緊要なのは、米国民政府裁判所が通常の連邦司法制度に連結せられ 琉 球 の 中 の 合 衆 国 九 九
琉 球 の 中 の 合 衆 国
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(ド吋由) るべきことである。これは、連邦地方裁判所判事を派遣して那覇で審理をなさしめることによって達せられうる。つ ( ド ∞ O ) まり、判事の出張を必要とする充分な数の係属事件があるときにはいつでも、一時的に派遣するようにすればよい。 ( 戸 川 口 ) さもなければ、米国民政府高等裁判所を立法上の裁判所として承認することでもよかろう。 ( ド ∞ 凶 ) 上告審による審理が必要な場合には、米国民政府上訴審裁判所を廃すると同時に、民政府高等裁判所からの上訴を 第九巡回裁判所(訳註│主として太平洋岸に沿った九つの州を管轄する連邦第二審裁判所) で審理できるよう、特別 の 管 轄 権 を 附 与 す る か 、 米国民政府の判事も、 あるいは、米国民政府上訴審裁判所を立法上の上告審裁判所として構成するのもよかろう。 ( い F∞
ω ) やはり、他のすべての連邦判事と同様に任命され、かっ承認せらるべきである。 司法権の一貫性が、東洋におけるわれわれの統治過程の重要な実験室たるものの中に確保せられることは極めて必 要 な の で あ る 。 当分の閥、議会が動くまでは、少くとも米国的な制度が日本流の政府及び法律制度に対して、 いづれをも不当に損 うことなく公正に適合せしめられたという安堵感はあろう。 も し 、 米 国 の 裁 判 所 、 とりわけ最高裁判所が、この新しい法律制度を考察する場合には、同裁判所が、これを現在 のま﹀で、基本的に正当でかつ運用可能の制度として取り扱かい、更に、丁度その先達たちが半世紀以前に、当時の 政治的実験に対してなしたと同様に、憲法上の現実的なそして弾力的な基準をそれに適用することが切に望まれる。脚 註 ) B-J ・ジョージ・ジュユァーはミシガン大学のロ