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【全国数学教育学会第46回研究発表会】 【シンポジウム報告】数学教育研究としての教材開発のあり方

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(1)(179) 全国数学教育学会誌 数学教育学研究 第24巻 第1号 2018 pp.179~182 【全国数学教育学会第46回研究発表会】. 【シンポジウム報告】数学教育研究としての教材開発のあり方 山 田 篤 史(愛知教育大学) 本学会第45回研究発表会(於:広島大学)において,. シンポジウムでは,まず植田会長から学会賞論文の. 学会賞(ヒラバヤシ賞)論文が発表された。論文は,. 選考規定(本誌巻末を参照のこと)と以下のような選. 本号に掲載されているが,論文タイトルに「教材開発. 考・評価理由(提案性と具体性)が紹介された。. のあり方」とあるように,テーマは教材開発に関わっ. ・本研究は,数学教育学の学的な固有性を特徴付ける. ている。本学会では,近接したテーマとして,第39回. 作業の一環として,数学教育の研究・実践における. 研究発表会において「日米比較:算数・数学教育にお. 教材開発の営みを,E. Wittmann の「本質的学習場. ける『教材研究』とは何か」というテーマでシンポジ. (SLE)」の論に基づき学術的な基礎づけを与えよう. ウムを行ったが(報告は,飯田(2014)を参照のこと),. とするものである。. 「教材開発」にまでは議論を拡げて来なかった。ヒラ. ・Sylvester の自然数定理を題材として高等学校数学. バヤシ賞論文は,むしろその先に進んで「教材開発の. における論証指導の改善を意図した教材開発を具体. あり方」というメタ的な立場,特に「数学教育研究と. 的に展開して見せている。. しての」それについて議論したものであろう。その意. さらに,植田会長からは,シンポジウムテーマに引. 味で,当該論文は, 「教材開発(という方法論)は数. き寄せた学会賞論文の評価のポイントとして,次のよ. 学教育研究(の方法論)たり得るか」といった研究方. うな説明があった。つまり,我が国の授業研究は教師. 法論的な問いを,我々学会員に投げたものだったのか. の実践知・経験知の生成・伝承のための方法論であっ. もしれない。. たため,その背後にある認識論・価値観等については. 本学会研究部では,こうしたヒラバヤシ賞受賞論文. 明示的に語られて来ず,それ故,客観的な方法論的吟. が出たことを好機と捉え,当該論文を入り口にして,. 味の対象にはなってこなかったこと,そして,教材開. 数学教育の研究方法論について,特に「教材開発」に焦. 発も同様な位置にあるのではないかという我々の問題. 点を当てて議論することを趣旨とし,本シンポジウム. 意識がある中で,学会賞論文は教材開発を,敢えて数. を企画した。テーマは,正に当該論文のタイトルであ. 学教育学の方法論として位置付けようする試みであ. る 「数学教育研究としての教材開発のあり方」とした。. り,特に,内容論的議論と連動させてそれを行おうと. シンポジストの選定に関しては,研究部で議論の末,. している点は評価に値するだろう, というものである。. 次の4グループにご登壇を願うことにした。以下は,. シンポジウムでは,次いで,他の3グループにご登. シンポジストと各々のテーマであるが,研究部の選定. 壇頂いたが,次項以降に各ご発表の要旨を掲載するこ. 意図も若干の説明が加えてある。. とで,報告とさせて頂くことにする。. 植田 敦三先生(広島大学) :本学会会長の立場から,. シンポジストご発表の後,フロアからは, 「例えば,. 学会賞の選考理由(と我が国の数学教育研究につい. 研究における記述は理解を目指したものだという捉え. ての反省的記述という視点からみた本論文の位置づ. があるが,学会賞論文における開発は何を目指したも. け)について。. のか?」 (上教大・宮川先生) , 「本研究では学習者を. 岩崎秀樹先生(広島大学名誉教授)・杉野本勇気先生. どれほど意識しているのか?」(京都市立堀川高校・. (長崎大学) :論文執筆者グループから,「数学教育. 吉井先生)といった質問があったが,時間的制約もあ. 研究としての教材開発のあり方」について。 佐々祐之先生(北海道教育大学) :学会賞論文の鍵概. り,シンポジストを含めて,それぞれ若干のやり取り をしてシンポジウムは終了することになった(そのや. 念である SLE に詳しく,研究のための素材(教材). り取りの詳細については紙面の都合もあり,省略させ. 開発をされている立場から,「素材開発の手法と教. て頂くことにする) 。. 材開発研究への期待」について。. 文献. 岡崎正和先生(岡山大学) :研究方法論を俯瞰して議. 飯田慎司(2014).日米比較:算数・数学教育におけ. 論して頂く立場から,「数学教育学研究と教材開発」. る『教材研究』とは何か.全国数学教育学会誌『数. について。. 学教育学研究』 ,第20巻第2号,49-60..

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