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通常学級における障害理解を促す授業に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)通常学級における障害理解を促す授業に関する研究 特別支援教育学 心身障害コース. M09103C 西 山 雅 美. I.問題と目的. ついて明らかにしていく事を目的とした。.  近年、ノーマライゼーションの実現に向けて、. 1I.研究I. 社会や福祉制度は動き出していると言えるが、.  1.目的:通常学級で行われている障害理解. 「障害者に関する世論調査」において、多くの. 教育についての現状を把握し、効果的な障害理. 人が、障害者に対する差別や偏見の意識を持っ. 解の授業について展望することを目的とした。. ており(内閣府,2007)、芝田(2010)によると社会. 2、時期:2009年12月. は障害児・者の人格、能力等についてその実態. 3.対象:A町立保育園、幼稚園、小学校、中. を見ず、過小評価し、さらに、障害児・者との. 学校の130人の教職員. 間に無用な距離を置く傾向にあるとしている。. 4.手続き:質問紙を用い、障害理解の授業の.  しかしながら、徳目ヨ(2005)は障害者に対し. 必要性、障害理解の授業経験の有無、教材は何. て偏見を持っている人でも、偏見を解消させる. を用いたか、授業上の配慮点、取り上げたい内. ための教育を受ければ、否定的な態度が改善さ. 容、障害者との接触体験の有無等を選択又は自. れることが確認されていると述べ、河内(1993). 由記述で尋ね、自由記述についてはKJ法を用. は遅くとも障害のある人への観念が固定してい. いて、分析を行った。. ない小学段階から行うことが必要であると指摘. 5.結果及び考察. している。また、2007年度から特別支援教育が.  教員の9割以上は障害理解教育が必要だと考. 導入され、学校教育における障害理解教育の二. えているが、熱心に障害理解を促す授業を行っ. 一ズは高まっているといえる。. ている教員がいる一方で、授業を実践していな.  だが、障害理解教育には教育課程上の明確な. い教員が半数以上いることが分かった。また、. 位置づけがないため、①十分な時間の確保が困. 質問紙の結果や文献より、障害理解の授業を効. 難②学校間の格差(三上・高橋,1995)などの問題. 果的に行うためには、r障害についての正しい知. がある。. 識」、「障害をもつ本人の話」、「疑似障害体験」.  そこで、本研究では、児童・生徒の障害理解. を3つの柱として構成することが有効であると. を促すために、どのような授業が効果的に、ノ. 仮説した。. ーマライゼーションを実現していくことにっな. 1II.研究皿. がるのかを検討し、効果的な障害理解の授業に. 1.目的:研究Iで仮説した3つの柱をふまえ、. 一190一.

(2) 二』ズの高かった発達障害を具体例として、障. の柱で考案した授業前後で1)の2回目と同様. 害理解についての授業を考案、実施し、子ども. の質問紙調査と分析を行った。. たちの障害に対する意識の変容を検証した。. 5.結果及び考察. 2.対象:1)B市立C小学校6年生136人.  いずれの対象においても、すべての項目で授.      2)D市立E小学校6年生12人. 業後に好ましい変化が得られたと考えられる。.      3)私立G高校2年生31人. 受容的態度は母数の少なかったE小学校を除い.      4)国立H教育大学. てすべて1%水準で有意な差が認められ、今回. 3.時期:1)2009年6月一2010年3月. の授業で、障害児・者との間の無用な距離を縮.      2)、3)2010年10月. める効果があった可能性がある。また、『疑似障.      4)2010年6月. 害体験」については感想で「分かりやすかった」. 4.手続き:1)1回目はI C Fの考え方をも. r障害のある人の気持ちが少しは分かった」な. とにしたr障害についての正しい知識」の授業。. どの記述があり、障害理解の授業に取り入れて. 授業後の感想についてKJ法を用い分析した。. いくことは効果的であると考えられた。ただし、. 2回目は聴覚障害者が手話で授業し、手話通訳. 体験のみに終わることのないように、十分な配. 者が音声に通訳した。授業前後で質聞紙調査を. 慮と工夫が必要であり、「疑似障害体験」をしよ. 実施。質問項目については安藤・大貝(2008)の. うとする障害については、教員は十分に理解し. 質問項目と徳田(2005)の障害理解の発達段階を. てから授業を行い、事後の指導において、ポジ. 参考にし、知識的項目は①障害の多様性②障害. ティブな支援につながるようにすることが大切. を持つ可能性③環境による障害のとらえ方④障. である。. 害者も楽しい生活を送れる⑤障害があると不便. 1V.総合考察. ⑥同じ人権を持つ⑦環境整備がされているか⑧.  障害理解教育を学校で取り入れていくことは、. ユニバーサルデザイン、情緒的項目は⑨結婚は. 学校がその年代の児童・生徒全員を対象に教育. 難しい⑩かわいそう⑪差別がある⑫障害者のた. の場を提供していることから考えて、ノーマラ. めに、周囲は助けてはいけない⑱自分が障害者. イゼーションの実現に向けて、大きな影響力を. になったら周囲は助けてくれる⑭障害者になっ. 持っと考えられる。したがって、障害理解教育. ても安心、受容的態度は⑯ボランティア活動へ. を学校教育において、段階的、継続的、系統的. の参加意思⑯障害者が困っているときに手伝い. に行っていくことは今後の重大な課題である。. たい⑰一緒に遊んだり、勉強したいとし、それ. そのためには、教育課程での明確な位置づけ、. ぞれ5件法で行った。SPSSソフトにより事前・. 授業プログラムづくり、障害者を含む諸機関と. 事後における各項目の平均点について対応サン. の連携と顔が見える関係づくり、学校内での連. プルのt検定による分析を行った。. 絡や小中間での学習内容の情報伝達を含めた連. 2)1)の2回目の授業と同様で、分析も同様。. 携、外部講師をコーディネートするシステム作. 3)「障害の正しい理解」「発達障害の肢体不自. り、教員の研修等は今後の課題である。. 由的疑似障害体験、視覚障害的疑似障害体験」.        主任指導教員   鳥越 隆士. r自閉症当事者のスピーチのDVD)」の3つ.          指導教員   高野美由紀. 一191一.

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