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小学校教員養成の音楽授業

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(1)Title. 小学校教員養成の音楽授業. Author(s). 寺中, 哲二. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 35(1): 127-137. Issue Date. 1984-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4952. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 小学校教員養成の音楽授業. 寺. 中. 哲. は じめ に. 音楽専攻生以外の学生に対する 「小学音楽」 及び 「小学校音楽教材研究」 (以後, 前者を 「小音」 後者を 「音楽教材」 と呼ぶ) の二つの授業科目については, 毎年開催されている, 教大協第二部会 の音楽専門部会でその講義内容が議題の一つとして出されている.. 議題の中身として, 履修期間の単位数・時間配当等もあるが, おもに大きな問題は, いかに学生 に音楽的な力をつけたらよいかと云うことである。 各参加者から多くの貴重な指導経験なり実践が 披露され大変参考になっているが, この授業科目についての内容は必ずしもひとつに統一されるも. のでもなく, それぞれの大学の実状に合わせて行っているのが現状である。 「小音」 については各大学共, 鍵盤学習を中心に指導しているところが多く, その指導内容は, 個人レッスン方式, 集団指導制と云っ たいろいろな方法で行っ ているが, 本分校においては, 5人 の教官がそれぞれの特色を生かした, ピアノ中心の指導を行って来ている。 私は ML 装置を使用し て, 集団学習を行っ ているが, これに関しては触れず, ここでは 「音楽教材」 に関しての指導内容 を私の今日ま で何度か修正をしながら進めて来た実践を披露するものである.. 1。 本分校学生の過去の音楽経験 本分校の学生が幼児期から小学校, 中学校と, どのような音楽経験をして来たかを調査してみた。 私が本分校に着任したのは, 昭和49年10月 で, この時点から私が担当した 「音楽教材」 を受講 した学生達が, 小学校に在学していた時期は, おおかた昭和35年以降からの約10年間になる. 丁度, この当時私は, 中学校も高校と教べんをとっ ていたが, 小学校・中学校を通して音楽教科 では, おもに歌唱指導が中心をなし, ぼつぼつ器楽教育に対する関心が高まり, 教師の間 で, 器楽. に対する種々の研究が少しずつ目立っ て来た時期 でもあっ た。. たとえば, この当時まで器楽の中心楽器であっ たハーモニカに変り, 新しく, リコー ダーが出現 し, ギターと共に各種のリズム楽器が次々と教育現場に入って来たのである. 現在に至っ ては, 鍵 盤ハーモニカを始め, シンセサイザー等の電気, 電子楽器の出現, 同種属 でアンサン ブ ルの可能な 多種類のリコー ダー, ギターと, あらゆる楽器が導入される時代と変化して来ている。 このように当時, そろそろ器楽教育が目立っ て来た時期 であると云っても, 実際, 本分校学生の. 調査をしてみると, たとえばリコーダーの経験者は5割にも満たないし, 現在全国的に使用されて いる鍵盤ハーモニカは, 当時小学校ではほとんど使用されていなかっ たので, その経験も全くない 127.

(3) . 寺. 中. 哲. 二. よう である。 また当時のリ ズム楽器類も大太鼓・小太鼓・シンバ ルの他に小型のリ ズム楽器 (カス. タネ ッ ト・トライアン グル・タンブリン等) があった程度で現在のように鍵盤を含めた多種類の打 楽器群には到底及ばないのである. アコーディ オン等のリ ー ド楽器も当時からあったが, その経験. も皆無に等しく, 今日のようにレベ ルの高い器楽教育の経験をしている子ども達とは違って, かな りの隔たりがあるように思われる. 勿論, 学生達の中学校での経験についても同 じこと で, 教科学習 での器楽経験は皆無に等しい状. 態で, 義務教育 での器楽経験がこの程度であるから, 高校においては, 音楽を選択しなければ, 音 楽系の課外活動や, 外部での グループに属さない限り音楽経験をまったく持たない何年かが過 ぎて しま っ た こ と に な る.. しかし幼少の時期よりピアノ・オルガン等の個人レッスンを受け, 大学に 入る前まで続けて来た. 者もわずかだがいる. しかし彼等も, 音楽に対する知識や演奏能力が多少あったとしても, 学校で の器楽学習の経験がない限り, 他の楽器についての知識・技能はまっ たく 無く, むしろ課外でのク ラ ブ活動経験者の方が音楽的な力を多少備えているように 思われる. それは, クラ ブ活動を通して. の高度な音楽経験が集団での音楽に対する 旺盛な好奇心, 向上心と共に音楽の持つ, 楽しさ, 豊か さが自然に備わっ ているからであろう. 1 表( ) 函館分校学生の音楽経験表 度. 年 56年 58年 57年 54年 5 5年 2年 53年 昭和4 51年 5 9年 50年 音楽経溌 \ 3 2/2 6 4 ≦ 2 3/2 8 9 5 1 0 3/2 6 3 1 7 0 6 5 75/1 5 1 7 98/2 ;1 1 0 1 2/2 5 3 1 8/2 7/3 1 1 1 5/2 5 8 1 高校で音楽を 9 3シ2 6 6 47 33 39 2%)( 40 1 3%)( 38 4. 2%)( 選択したもの (34 4 . ,8%) .0%)(42 .9%)( . .7%)(5 .8%)(4 .9%)(4 .5%)( 高校で音楽系 23人 32 62 10 43 56 66 60 58 31 クラフマこ入っ 12 2%)(2 2 15 1 1 23 (8 2. 0%)(2 て rし、ズ .5%) .0%)( . こも の .8%)( .0%)(19 .7%)(2 ,0%)(6 .9%)( .6%)(1 38 37 16 34 29 32 11 24 17 鍵盤楽器の経 13人 3 14 12 10 2%)(7 験があるもの (4 .8%) .0%)( .8%)(11 .8%)(9 .8%)( .1%)(1 .9%)(6 .7%)( .8%)(4.. 表( 1 )に示す通り, 10年間の学生の音楽経験調査によると, 除々に変って来ているが, その半数以 下があまり音楽的知識・技能を持っ ていない事がよくわかる.. 彼等の小学生時代からみれば, 今日のように, あらゆる種類の情報が氾濫している情報化社会の. 中 で, テ レ ビ・ ラ ジ オ ・ レ コ ー ド・ テ ー プ 等 の マ ス メ ディ ア を 通 し て, 全 国 どこ に 住 ん でい て も 同. 時的もごその恩恵を受けることができ, そう した時, 子ども達にとっ て音楽のあらゆるジャ ンルが洪 水のように視聴覚的に強力な印象としてたえず入ってき, それが子どもの パーソナリティ 形成に深 いかかわりをもっ ていることは否定できない. こう した現状をみた時, 学校教育の中での音楽は,. 音楽の豊かさ, 楽しさ, 美しさを基盤とした積極的に成長してゆく力を, す ぐれた模範教材を含め て, 望ましい音楽的環境を用意して行く 必要があると思う. そのためには音楽経験に乏しい彼等学 生に できる限りの音楽的経験の場を与へ, 実験・訓練を通して音楽的力をつけ, 音楽に対して抵抗 感を持たない指導者を養成してゆく のが教育大学の重要な使命であると考える. 全ての人間は生れながらにして基本的な音楽的能力をある程度ま でそなえていると考えられる.. もし音楽性において違いがあるとすれば, 発達段階における個人差の問題 で, 幼児期からの環境と 音楽学習の プロセスに問題があると思う. 家庭における環境も大切 だが学校 での音楽学習が重要な. 役割をはたす事は否定できない. 学校教育の場 で, もし子ども達が音楽嫌いになったとしたならば, それは大いに教師に責任があると云わなければならない.. 128.

(4) . 小学校教員養成の音楽授業. 2. 「音楽教材」 の指導内容 ① 「音楽教材」 の履修方法と指 導の目標 本分校においては, 「小音」 と 「音楽教材」 の2つの授業科目をそれぞれ2単位ずつ計4単位を三 年次学生に前期 「小音」 後期 「音楽教材」 を1年間 で履修させている 「音楽教材」 に関しては 後 。 , 期15週での時間配当は他大学での例をみても極めて,少ないことは否定できない したがっ て15週 。 の短い期間で, どう効果をあげてゆくかが問題 で, 授業の中味をどうしても精選 してゆかなく ては. ならない. したがって広範囲にわたる小学校 での音楽領域の中から 「表現」 だけに絞り その中で , も歌唱に関しては, 附属教官の冬休み中の集中講義に委ね 私は器楽を扱い 現在小学校 で使用さ , , れている楽器を中心に, 楽しい音楽の学習 展開が可能になるよう アンサン ブルを主体とした講義・ , 指導を行っている。 ②打楽器を使った指導 打楽器を使って正常なリズム感を身につけさせるためには 拍子や音符などについての理論的な , 学習よりも, 先ず身体を使いながら興味深く 反復練習をさせること である したがって 最初から , , 複雑な細かいリズムを打たせることではなく, その楽器が入ることによって 音楽がいかに生きて , くるかを考えさせな がら反復学習することである 打楽器は打ち方 鳴し方によっ て音がどうに で 。 , も変り, その音楽にふさわしい音量や, リズムが出せるよう楽器の性能 及び特徴をよく理解させ , , 自分自身が演奏してよく納得することが指導者として大切になっ てくるの である いかに心をこめ 。 て打つか, 鳴らすかなの であっ て, 旋律を聴いて感 じたこと, 考えたことを音や動きでどう表現し て行くかがリ ズム教育の上でも大変重要になってくる 。 実験①. まず拍をしっかり身につけることを目的として, 一定のテンポを4人一組になってそれ ぞれの楽器を打たせ, 何回も反復させる。. 譜例( 1 ). A. B. C. ク ラ ベ ス. カ ウ ベ ル. ウ 木 ッ ド フ 魚. D. A. B. C. D. A. A. B. C. D. 譜例( 1 )のように ABCD の4人が一組になっ てそれぞれAは1拍目 Bは2拍目 Cは3拍目 D , , , は4拍目と自分の打つ場所がきめられている。 この実験 ではメトロノームで一定のテン ポを与え , 3 0秒から1分間続けて打たせ てみる. うち一人でもリズム感・テンポ感の悪い者がいると流れが乱. れ, 最初スタートした時のテンポより速く なっ て行くのが普通である テンポを遅くすればする程 。 , 拍と拍の 「間」 が持てなくなる者が多く, この実験で自分自身の拍に対する感覚の有る無しがよく わかるし, 訓練することによっ てしっかりとしたテンポ感を取り もどす事も可能になっ てくる 。. 129.

(5) . 寺. 実験②. 中. 哲. 二. 同じことを楽器を変えてやってみる.. 譜例( 2 ). A. B. C. D A. マ. す. ギ. タ. ず. ロ. . ス. B. リ. C. D. A. B. C. D A. B. . . . C. 2 譜例( )の実験では, 使用される楽器がある程度, 手首を振動させ なければ音が出 ないので, この 場合, 自分の受け持つ1拍に対する音の存在意識をしっ かり持って打たなくてはならない. 一定の テン ポの流れの中で自分の拍の責任を果すこと が大切 で, 全体の拍に対するしっ かり した意識と,. 自分 が受け持っ ている楽器の音の持続を十分考慮に入れ, 音色にも気を配っ て打つことが重要であ る. この段階に なるとなかなか難 しく, 学生の個性も現 れ, 面白い実験である. しかしこれも訓練 の 反 復 に よ っ て 正 しい テ ン ポ の 流 れ に 乗 れる よ う に な っ て く る.. これは速度をいろいろと変化させて行うが, それぞれ異っ た楽器を持っ た4人 グループ を何組かつく っ り, その組を順番に引き継い で演奏させてゆく. 実験③. 譜例( 3 ). ″ A B C D A′B′C′D′ A″B″C″D″ A′B′C′D′ A″B″C″D( トラ ク カ ウ 木 マ す ギ タ コ シ カ ト イ 〃 ″ ″ スス こ 零 ラン ア ア ス ル ブ 魚 ス ず ロ リ ガ ル ネ ン ”ハノ ン ) ) ツ ング ) ) 口 ) )\ 、 ) ト ク ツ ル ) A B C D. 多. A グルー プ. B グルー プ. C グルー プ. A グルー プ. B グルー プ. C グルー プ. 譜例( 3 )の実験は, それぞれの楽器の音色が異るので, 全体の流れによく注意しながら自分の拍の 役割をしっ かりと果たして 行くことが重要になっ てくる. 自分 にあたえら れた楽器の性能を十分に 生かしながら音を出す事が目的で, 集中力に欠けると, 自分の拍を落して しまう事がよくあるので, 結構神経を使う実験 である. 以上のようにいろいろな打楽器を使用しての基礎 的訓練がある程度でき てく れば, 次の段階とし て, 教科書の 歌唱教材を用いて, その曲に合っ た打楽器を使い, 効果的なリ ズムも共に 考えながら 打ち鳴すと非常に楽 しくなっ てくる. リ ズム指導については, 子ども達にと って始めからあまり難 しいものではなく, いろいろな楽器を打ち鳴す 遊びの一つとして学習の中 で活用 できれば, 音楽の. 楽しさ, 豊かさを失うこと なく発展させて行くことが できる. 音楽を聴いて, 感じたこと, 考えたことを, 歌い, 打ち, 鳴して表現して行くことが, 豊かな音 楽性の発展につ ながってく るものと私は 思う し, 彼等学生が将来, 現場 で, 子ども達への音楽の楽 しい導き方と して, これらの訓練体験が生きてくるものと信 じるもの である.. 130.

(6) . 小学校教員養成の音楽授業. ③リコー ダーについての指導 この楽器も戦後の昭和 3 203年頃から学校 教育の中で使われるようになった楽器で 教育的意義 , は極めて高い。 作音楽器であ るがために, 現場 では, 教師の指導と生 徒の努力が相まっ て より正しい音程 よ , , り美しい音色, 更により深いア ンサン ブルへと音楽を深めて行く過程は極めて大 である . 奏法が正しけれ ば, 短時間 で修得することが でき 進歩もはやい またこの楽器は弦楽器と同じ , . よ う に, 同 族 の 楽 器 と して ソ プ ラ ノ か ら バ ス ま での 他 に ソ プ ラ ニ ー ノ 大 バ ス と 8 種 類 も あ り , , ,. 音域の異りから, 小アンサン ブルから大合奏ま で可能で 小学校低学年から中学校・高校 更に一 , , 般と幅広く 楽しむことが できる 。 練習 ①. メ ロ ディ ー をよ り 美 しく 歌 わ せ る た め に 歌 唱 教 材 を い ろ い ろ 使 っ て ア ー テ ィ キ ュ レ ー , ,. ショ ン (演奏法) の正しい理解と 練習である そのためには次の4通りの奏法をしっ かりと身に つ 。 け さ せ る こ と であ る .. 1.ノ ンレ ガー ト. 音と音の間に僅かな切 れ目が聞こえるような奏法で 1音1音に軽 いタンギン グをして息の流れ , を止め, 明快な音を出させ る奏法である 。 2,ス タ ッ カ ー ト. 譜例◎. # 6. 声. 声. f酵. A f 声. 声. -.. t uまたは 「トッ」 と発音したらすぐ次の音の準備のために舌で息の流れを軽く止め 次々の 音を , 同じように短く 吹く奏法。 3.ポルタ ー ト. テヌートの連続で音を十分に保ちながら息の流れを止めずにすばやくタ ンギングをしながら切れ. 目がないように音をつないで吹く 奏法 。 4.レ ガー ト. ) 譜例( 7. はじめの音だけをタンギン グし, 息を吹き続けながら運指を変えるだけ で吹く奏法 。 以上のようにこの4つの奏法を, しっかりと理解し 区別して使いわけ ができなければ より生 , , 131.

(7) . 寺. 中. 哲. 二. きた音楽の表 現はできない. 歌唱教材を使 っ てのいろいろなタンギン グの つけ方と 共に, アーティ キ ュ レ ー シ ョ ン の 正 しい 研 究 は, 音 楽 を い っ そう 豊 か な も の に す る 重 要 な も の な の であ る.. 美しいハーモニ ーを自分で体験しながらつくり出す訓練. リコー ダーは作音楽器であるから, 息の量・スピー ドによ っ て音程,・音色が微妙に 変化するの で, より響きのよいハーモニーをつくる訓練に大変役立つ。 たとえば, 普通鍵盤楽器で三和音を弾くと 練習②. 始めから調律が平均律 できめられているので, その三和音に 変化を持たせることは不可能である. リコー ダーは音程が自由であるから純正調の美しい響き を3人でつくり出すことができる. たとえ. ば, 根音に対して第5音の完全5度は, 根音をよく聴きながら響きがよくなるま で音程を 上げ下げ することができ, 第3音の音程調 整によっ て, 見事な三和音の響きを得るこ とができる。 またお互 いに3者の息の量を加減することによ っ て, バランスのとれた美しいハーモニーを味わうことが で きるのである. 美しい和音感覚を育てることは, 合唱をは じめとして, アンサン ブルを行うために は絶対に 必要なことで, リコー ダーはこう した訓練には大変貴重な楽器と云わなければならない. 音を合せ, 美しいハーモニーをつくる せ砂. ー” 離州 1w. の W. ). ) 譜例( 8. ? 2. あ. ざ. ″. 瀦. 夢. ソプラノ テナー ” ク ぶ 『爪 J いし ′ ゐ. 1- ハo : -〃 1′. ソプラノ笛で, 3人で順番に 吹いて, 美しい三和音の響を たしかめる。. アルト ノぐス. 多. 炊. アルト アルトメ ンプラノ ”1″ 1 1o ’ ″ I ‘ IA ぬ I ▽ W I AI 拶 アルト ソプラノ 多 全楽器 テナー テナー 壱ト. 重. 今. ” 外 ー 0 ″ ノ “. “. 同じシステムの楽器同志でオ クターブを合せ, 最後に合楽 器で吹き, 美しい完全互度を つくる. 1参. I I I I 1〃 I ″ I I ぐス ノ 全楽器を使って, C.G.Eの 順番で音をかさね, アンサン ブルでの和音づくりを練習す る。. 相手と気持を合せ て バランスのとれた重奏をする 訓練, これは2 人, 3人4人と重奏し てゆく場合, お互いの音程を揃える事は勿論大切 であるが, 音色にも 十分注意しなくてはならない. 縦の和音の響きと同時に音 符の長さ, アーティ キュ レーショ ンの統一と, 相手の施律をよく聴き, 自分が受 け持つ旋律の存在をよく理解 しながら表 現してゆく事が重要になってくる. 練習③. ギー ス ペ ル ト 編 曲. 〔ち ょ う ち ょ う〕 感 /w ′ A. 1 ー 一 〆 w ず 1 1 1. ー i一 1 1w. 列 げ. 1 1. :. ;. ;. 多 夢. 一 W ◎. 一 W. l病 w IW. 1 - 1 一. 1 1 1 g. 1 1 1 一. i . 1 1 1 . --トー --+「 トー-- ー「--‐+--+ ‐→--- 1・ 一 1r 1 一 w 1 ‘… - - w 1 一. 多. ー 1 iw 1:. 132. 1 1. B I 1 1 1 1 獅 1. ) 譜例( 9. i 1 - ‐情-- ーーー「--「ー ↑1 1 l r‐r--‐ i :1 1 ◎. ー ザ. リ 1 1. w. C 強 ド 1 1. 盛 ド 1 !. 1 ! 1 …. 踊 圏.

(8) . 小学校教員養成の音楽授業. 譜例( 9 )のような場合, 発想の記号がなにもついていないので, 強弱 @ 音符の長さ o ア ー テ ィ キ ュ レーショ ンをまずどう統一したらよいか検討しなくてはならない。 譜面Aのように, 3度音程が多. いので, 難しい3度の響きに注意させる。 譜面のBでは, 1オクターブの音程 であるが 主旋 律が , Cなので, 副旋律のC が強くならないよう十分注意させなければならない。 譜面Cに ついても6度. 音程バ ランスをよく考えて吹く こと。点線の所は主旋律の下降に 対して副旋律が上降しているので,. 特に音量に十分注意して, 主旋 律と副旋律の バランスをよくし, たがいに共鳴するよう 吹くことが 重要 である。 ④鍵盤ハーモニカを使っ た指導 わが国の小学校では器楽教育 の中で, 戦後の初期ま で使用されて来たハーモニカに変わって 現 , 在では鍵盤ハーモニカが全国的に使用されている。 この楽器が器楽教育の中で果たす役割は計り知れない. この楽器は鍵盤楽器 であると同時に吹奏 楽器でもあるので, 息の使い方, 舌の使い方によ って鍵盤楽器では出せない, ビブラートとか, 音. 色, リ ズムの変化を自由自在に表現することができるし, 最も有効な活用として, 聴 音の学習に利 用でき, ふしリレーや, ふし問答の楽しい遊びの中で学習ができること である 簡単な和音伴奏が 。 ひとりでできること, 楽譜と音の結びつきを確かなものにするため, 音の間違いや, わからない時 の確 か め が でき る こ と, 自分 で楽譜を読みながら演奏する力をつけることなどがあげられる 。 私が学生に使用させる場合, これら現場での有効な利用を頭におきながら, 学生には, この楽器. を使用して, コー ドネームを教え, 即興的和音伴奏の訓練, また, 即興的オ ブリガートの試行を経 験させることによ って, 器楽曲をアレンジする勇気を持たせることにある . 現代の学生は, 音楽経験があまりない者でも, コー ドネームは案外容易に理解できるよう である 。 これはギターが大変普及したため, 家庭でコー ドをさ ぐりながら弾いた経験があるためだと思わ れ る。. 指導の順序として, まずコー ドネームを鍵盤の上で十分に理解させ ることから始める 。 C. 1 0 ) 譜例(. Dm. Em. F. G. 1 1 I. W. V. Am. Bd im. C. o W 1. 次に, 長三和音, 短三和音, 減三和音, 増三和音, 属七和音等の理解も十分にさせること である 。 譜例( ) 1 1. C. Cm. Cd im. Caug. C7. 長3. 短3. 減3. 増3. 属7. この他, 長6度音の附加和音や, 長7度音の附加和 音及び, 掛留和音等もあるが, あまり全部に わたると混乱してくるので, 実際の使用にあたっ ては, 主 要三和音を中心にし, 味わいのあるハー. モニーを響かせるために必要な副三和音はできる範囲 で使用させている。. 133.

(9) . 寺. 譜例( 1 2 ). 中. 哲. 二. G 鰯『 ー l 》 盛 1 1 叔 -- ゅ w 特 1 U I G 麟 - ^ 1 」鰯7 1 劣ホ 澄 一・. ◎ザ1 1 - 1 1 1 1 1鱈 w d l d 一. u鯛 夙r 感 ‐ 『 ハ、 r ・V I U -. 1 1 1 1 嬢F ぬ 鰯 F 一 w 1!. w 呼 『. 励 ÷1 A ′盤 醇 ’ 夙1 ソ. G. ゞ I I. ゑ F ゑ 1 駆 I I 1 1. 闘o. C I do 顎o. 晶. I 1 ー. W I. C. G. G. 1 1 ー 叩. 1 1 一 W. 1 」 “. G. D. I ー・ 『.. i I ‐ 鑓・. 1 - 1 1 一 〆 C. G. G. -ーー ・ ・ 1 ー 1 1. 1 1 d 翻. G. I ・ 1 1 1 唖 胃 I G. D7. 1 1 -・ ザ. G. 1 1 一 醐. 1 1 I 鯛. 1 1 d W I. Em. &. D. G. D7. G. I 1 為 や I ・. 1 I l. 1 あ ◎ ー I. 1. I 1 あ ー あ. ) 1 3 譜例(. B7 Em. A 1 n7. )ではほとんどの )⑩は歌唱教材から 「うみ」 を題材に してコー ドづけをした例 だが, 譜例鰯 譜例解 学生が主要三和音を使ってコー ドをつけることができる. 3 )のように少 し味わいのあるコー ドもつけられるようにな コー ドにだんだんなれてくると, 譜例Q る.. 次の段階としてこの楽器を使用して, 主旋律と協奏する副次的な旋律 (オ ブリ ガート) を即興的. に試させるこ とを行なう.. この場合, 順序として始めか ら主旋律の頭か ら同時にオ ブリガー ドをつけて行くことは 非常に難 しく, やはり段階を経ることが草ほ しい. 試行①として, 主旋律をよく聴いて, それに対応する短いリ ズム的な合いの手 (挿入句) を試さ せ る.. 4 )のように4小節目の半終止に次の旋律のつなぎとして 歌唱教材 「うみ」 を例としてみると 譜例Q. い ろ い ろ 試 さ せ て み る.. 134.

(10) . 小学校教員養成の音楽授業. 「r 挿 入部 分 ÷「. 譜例= の. Aの例. 敏 一 Wぷ. B の例. D の例. Cの例. , , 1 -. Eの例. . , - - . . 次に試行②として主旋 律に対応する短い旋 律的な合いの手 を試させる . 挿入部分. 「↑ 譜例( 1 5 ). B の例. Aの例. . . . 。. 一←-「-. C の例. . . ◎. . . . . 試行③として, 主旋律に対してリズム的に対応しながら効果的に繰りかえして演奏される短い定 形的なフレーズの試行である。. 主旋律. Aの侍 り. Bの例. Cの例 譜例( 1 ) 6. 主. A. B. C. ′. -. ,,. . . ,. 王. 1 ,. 裁. . . . . . . . . . -. -. 1. 1. ・ . ,. ‐. 一. . . ,. . . ・. F. や. . 1. . I. F. . F. で 三. 135.

(11) . 寺. 哲. 中. 二. 以上これらの過程を踏まえていよいよ本格的なオ ブリガートの試行に入るわけだが, その場合, あまり細かい動きをできるだけさけ, 主旋 律の美しさを失うことなく, あくま でも主旋律を助ける 助奏としての効果が出せるよう注意することが大切 である. 主旋律. u 擬り 1 1 叔 r》 曲 1 1 一 ″爪 . ゑ「 御 謬 1 い′ 暢 1 ソ I. 』. G ●/// 〆. Aの例. 『 r n蚕 I. Bの例. u叔ワ ー 1 1 ″点 用 一 鰯 W. Cの例. 鳥‐ u蟹議 tJ 亙1 ″爪 川. 譜例Q 7 ) 主. A. B. C. / 麟 0{r‐イ. / ///. G の. F l. ′ ー0厨 痴 叔r 麹 繭 謬 F F I ー館h \V I I I u 書 1 -. 蓄 G. 「 】虜 呼 I ′ 尻木 一o 1y 》. 1. 蜂. ; 煮押 t 」 d 質D キ 鹸G. ′ 蟹 ー令÷ ’ あ・ ぶ. ぼ爪 1ー、 ′ I. 燭 i o 1 I. - F r l. G の0 F i 1. の・ 1 I l C ”・ I I - 愈 麹 F F -1. G 盛 F 1 1 1 1 1 1 鰯 J 謬. / ′ー G ///. 翁 r 1 1. DI. 1 i 鑓. 1圃1 11 一一. ぬ F 1 l. 醇 I 1 1 D7. 鯵 , i ー. ゑ 駆 r 1. B Em L 7 鰯 , 赫 - , β 厨 ・ 1 1 1 1 1. F = 1. 為 拳 ・. 1 ー ”・ ーD 7\\\\ - ▼I 御 l 感 鰯 I F 1 1 1 1 A7\ Em ÷「 D7 興 鱒 輝 】“・ I 摺餌 . 1 1 1 I 1 1 I 1. 1 , 1 ー 1 鰯 I. き. ・ G. G ; . ! t. I 1 “. F 1. C. 蔓. 1 1 ‘1 1 1 1 - ザ - 『 - 1 1 G. C. 1 l 一 w. r /- q //. 、 d. 夢 彰1 1 1 1 1 - T 1謬 『 扇 l 一 唖. ゑ F 1 -. F. ; 1. I 1 メ y. 1 、、 ハ 御 F 1 1. 1. Am7 G \ D 7 鱒 岡ぬ r 御 - 1 F 1 1 1 1 4 1 1 !. ー. ム f ・. l I I. G. - 1. F !. 1 チ 、. \. G. 1 1. - - r. i l そ i I l. ハ r 1. ゐ o. l G \. I I -. 以上のようにこの鍵盤ハーモニカを使用 しての素材はいくらでもあるが, 五線紙の上だけでの理 論的な編曲ではなく, 実際に子ども達と 一緒に音をさ ぐりながら即興的につくる, 簡単なアレンジ. ができ, 楽しみながら音楽の肉づけが できれば, この楽器の活用性は 一段と高まってくるの である. ⑤歌唱教材を使用して器楽曲へのアレンジ. 打楽器を使用 してのリズム訓練と, 楽器についての音色, 奏法の知識と理解, リコー ダーを使用 しての旋律の美しい表現の仕方と, きれいな響きのハーモニーをつくる体験, 鍵盤ハーモニカを使 用してのコー ドネームの理解と, 即興的オ ブリ ガー ドの試行等は, 学生達にとって, まだまだ十分 な音楽の理解と, 力がついたとは云えないが, これらの楽器使用の体験によ っ て, 音楽の重要な三 要素である, リ ズム・メロディ ー・ハーモニーを少しは理解し, 音楽の楽しさを会得することがで き た の では な か ろ う か.. この体験を生かし, 最終段階として, 歌唱教材から曲を選 び, 器楽曲にアレンジする 課題を与え, できあがっ た作品を, 交代で, 何人か で演奏し, それぞれの長所, 短所を指摘し合って, 今後の参 考とし, 彼等が教育の現場に立った時, 市販の器楽曲だけに頼らず, その学校の設備に合った, そ の子ども達の能力に 応じたアレンジを自分 で考え, 子ども達と一緒に楽しい音楽学習ができること 136.

(12) . 小学校教員養成の音楽授業. を願うもの である.. 「音楽教材」 の最終授業として, それぞれの グループ同志がアレンジした 作品を全員の前 で演奏. を して こ の 授 業を 終 っ て い る .. おわりに. 音楽経験のないも のに短期間で音楽の学習方 法及び教育法を教えることは大変難しい 理論的な 。 ことを言葉 でいくら伝えても音楽の力 は決してつかない やはり自分 の目で見 耳で聴き からだ . , , を使 って打ち, 鴫し, 吹き, 弾いた経験を通して, 感じたこと 考えたことな どを自分 なりに表現 , して行くこと が, 早く音楽に慣れ, 理解することにつながってくるものと思う 。 私の, この授業の指導方法には多くの問題点もあろうかとも思われます が さらに研究を深めて , い き た い と 考 え て い る.. (本学助教授 函館分校). 137.

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